ヒーメンというドイツ語で処女膜を示す医学用語は
吉村昭の「少女架刑」で初めて知ったなあ
僅か16歳と三島華子よりも幼くして死んだ少女
彼女の両親はお金ほしさのために娘の遺体を解剖用に提供する
少女の魂が俯瞰して自分の体を見下ろすなか
病院に運ばれた遺体は解剖台の上で男達に「素敵な体をしている」「素人じゃなさそうだ」などと言いわれながら隅々まで見られ触られこの時ヒーメンもばっちり確認される
死後まもないしかも若い女性、つまり遺体としては貴重な彼女は解剖され
様々な内臓や脳が取り出されると標本としてアルコール漬けにされる
その後回された解剖教室では同性である女子学生に茶色くなった体を見られることに激しい羞恥を覚える……という話し
そんな病院の専門用語が出てくるあたり
SRで処分された女達も同じ様な目に遭ったろうことが容易に想像できる