「もっと気持ちよくさせてやろう」
圭一郎は毛筆を取り出した。それを使って極限まで張りつめた素肌をくすぐり
責めにかけようというのだ。

「あ、あんまりですッ、ああ、いやッ」
悶え泣く佑子を無視して筆をすべらせる。触れるか触れないかの軽いタッチ。
何度か這わせるうちに、佑子の噛みしばった口から観念のすすり泣きが漏れ
はじめた。毛筆はさらに胸の隆起へと伝い降りた。

糸の巻きついたとこは、乳暈までが、盃を伏せたように吊り上がっている。
その薄くなった皮膚を丹念に撫で回した。
「ううッ・・・」
鋭敏な先端に、ピリピリッと電気が走る。むず痒い感覚は、ささくれた神経を
逆撫でしつつ、体中に拡がっていった。やがて掻痒感は苦痛を通り越し、
はっきりとした甘い衝撃に変わった。
佑子は恥知らずな嬌声をはり上げ、我を忘れてのたうち回った。

やわらかな毛先が膨れ上がった木の芽に届いた時、佑子の錯乱は絶頂を迎えた。
しなやかな細腰が、ガクガクッと上下したかと思うと、はぜ割れた花芯から、
密度の濃い粘液がドッとばかり溢れ出した。
身も世もない絶叫を絞り出し、髪は乱れ、目尻は引きつり、美しい面は涙で
クシャクシゃに汚れている。