美亜は目覚める。心には妙な倦怠感があり、記憶は混乱していた。何人もの名前と顔が脳裏に浮かんでは消える。
 「みあ」。自分以外に、そんな名前の誰かがいた気がすると美亜は思う。
 廊下では同年代の少女・心々乃と鉢合わせるが、既に一度美亜の死を目撃している心々乃は怯えて逃げ出し、
 追いかけた美亜は階段を踏み外してあっさり死んでしまう。
 美亜はまた目覚め、心々乃が使用人の愛夢を問い質しているのを目撃する。
 愛夢は館の使用人で気弱な少女だと美亜はすぐに思い出せた。
 美亜が心々乃を止めようとすると、また心々乃は怯えて逃げ出してしまう。
 愛夢には感謝されたものの腑に落ちず、美亜は事情を知っていそうな男のもとへ行く。
 美亜の馴れ馴れしい態度に、死の繰り返しで恐怖が鈍っていると判断した男は、今日からの経過日数分だけ美亜を殴る事にした。
 心々乃もついでに同じ回数だけ毎日殴られ、精神的におかしくなり始める。
 美亜はその間も男を殺す方法を探り、愛夢から一緒に遊んでくれたら知ってる事を教えると言われ、あやとりをして過ごす。
 束の間とはいえ平穏な日常を取り戻し、美亜は「別の上位種族の血を飲ませれば上位種族は殺せる」と愛夢から教えられる。
 だが情報を共有した心々乃は愛夢こそが上位種族だと言い、血を奪う手伝いをしろと美亜に言う。
※だが美亜に根拠がないと断られ、心々乃は錯乱して騒動を起こす。
 処罰に来た男の前に心々乃は這いつくばり、性奴隷になるから許してと懇願し、男は了承する。
 その日も美亜は顔が腫れ上がるほど殴られ、心々乃は犯されるだけで済んだ。
 安全な日々を得て心々乃は増長するが、既に心々乃に飽きていた男の不興を買い、新たなゲームに参加させられる。
 1時間以内に美亜を殺せば晴れて自由、できなければ処刑。心々乃は慌てて調理場に凶器を取りに行く。
※美亜は傷が治癒する自室に留まるが、心々乃の包丁で滅多差しにされてしまう。
 心々乃は勝利と自由を確信するが、男に部屋に秘密を告げられ、内臓も肉も骨も引き摺りだして破壊し尽くす。
 門の外へ出た心々乃は自由を得たものの、その代償に正気を失っていた。