上記の推理を踏まえた上で結論を「殺人」にした場合。
過去の事件で聞こえた心の声やメダイの特性を踏まえた消去法によって
真犯人が「記憶操作」のメダイで殺人の記憶を消したサイコキネシスの能力者、風間夏希であることに辿り着く。
二人は屋上に夏希を呼び出しメダイを外させる。全てを思い出す夏希。
サイコキネシスを発動させた直接の理由は植木鉢をぶつけようとするさくらから百合子を守るためだった。
だが確かに殺意はあったのだ。それはあまりに残酷な動機。
自分の好きな一真の好きな相手であるさくらへの嫉妬。
さくらにとっての希望。授業を抜け出し一真と屋上で愛し合った時間が皮肉にもさくらを死へ追いやったのだ。
そして自分の犯した罪の重さに絶望する心の声をテレパスである八雲千草に聞かれ記憶操作のメダイを渡されたという。
全てを打ち明けた夏希は二人の視線に耐えられず失踪。
一真はメイズの力を借りて夏希を探す。
ほどなくしてメイズは夏希の居場所を特定する。しかしそれを一真に話すことは出来ないと言われてしまう。
憤る一真。だがそれは「死相見」の能力が一真たちが夏希と関わろうとする死ぬことを告げているからだった。
拒絶の理由が善意と合理によるものではどうしようもない。
屋上で途方にくれる一真と萌花。そこに仲間たちを引き連れた沙彩が現れ提案する。
夏希を助けるために自分たちの正体と真実を明かし協力してもらおう。
1年前なら絶対に選ばなかった選択。
だが事件を通して育まれた思いが一真に他人を信じる道を選ばせる。
これにより一真たちの顔から死相が消え元々同情的だったメイズのメンバー達は
夏希の位置情報とメダイの持ち出しを黙認してくれた。

決行当日。一真たちはメダイを組み合わせることで夏希とさくらの霊を引き合わせることに成功する。
そこで一真は罪悪感で本人たちすら取り違えていた事件の真相を明らかにする。
夏希はさくらを殺そうとしていなかった。
サイコキネシスの対象はあくまで植木鉢だったのだ。
そしてさくらもまた百合子を殺そうとしていなかった。
植木鉢は百合子ではなくさくらの近くに落ちていた。
抱いた殺意は本物でも最後の瞬間、さくらは百合子を殺すのではなく守ることを選んだのだ。
答えに辿り着いた少女たちはついに自分を許し合う。