傷ついた主人公をヒロインが慰めるSS
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさん@ピンキー2007/10/29(月) 22:14:34ID:zPvAwzwg
人生に挫折して深く傷ついた主人公を、ヒロインがその体と心で癒すというお話
例えば
※恋人を寝取られた主人公を、真ヒロインが慰める
※親友に裏切られ何もかも失った主人公を受止めるヒロイン
※故障してしまって二度と復帰できないプロスポーツ選手の主人公を・・・

みたいな話です
逆(傷ついたヒロインを主人公が慰める)というハーレクインパターン
もあり
2次でも創作でも可
0003名無しさん@ピンキー2007/10/29(月) 22:49:10ID:v5dxGP3p
>>1
人間じゃあない(しかもそれを隠している)人外ヒロインと人間主人公とかはあり?
どちらかと言えば劣等感に近いけど。
0006名無しさん@ピンキー2007/10/29(月) 23:23:46ID:zPvAwzwg
小説だと「夏への扉」
ドラマだと往年の野島信司作品みたいな感じで、
ひとーつ
どーですか!お客さん
0007名無しさん@ピンキー2007/10/30(火) 00:04:42ID:yt/D7I0+
夏への扉ってそんなシーンあったっけ。
むしろ女にぼっこぼこにされるんじゃ
0009名無しさん@ピンキー2007/10/30(火) 23:22:01ID:cGcXXaPK
主人公がヒロインを慰めるのもありなのか
だったらヒロインにとっては親や国の仇である敵キャラに捕われて
処女喪失され輪姦や拷問など凌辱されたヒロインを
主人公が助けて傷付いたヒロインを慰めるのが読みたい
0012名無しさん@ピンキー2007/11/03(土) 23:42:21ID:wET+TvHX
あらよっと
0014名無しさん@ピンキー2007/11/05(月) 10:47:59ID:RGEzX42c
これは良いスレだと認めざるをえない

ただ残念な事に、そういうテーマのSSを
既に死神スレに大分前に投下しちゃってて、ネタが無い……
0015名無しさん@ピンキー2007/11/06(火) 01:32:20ID:QgFFS9ZK
「ああっ、はぁん、あなた、やっ」
「くっ、さくら、いくぞっ」
夫の精子が自らの中を満たすのを感じながら、さくらは虚しさを感じた。
「女のなら、さくらに似た、美人になるなあ」
「ええ、そうね…あなた」
行為が終わったあと、嬉しそうに話す夫にどこか沈んだ声でさくらは応じた。


最近、義姉のさくらの元気がない。
義秀は中学から帰ってきて、自分の部屋に荷物を置きながらそう思った。
特に兄が子供が欲しいと話をする度に悲しそうな顔をするような気がする。
子供が欲しい、その言葉から喘ぎ声をあげるさくらを想像してしまい、慌てて打ち消した。
悩んでいる義姉の力になりたい。
そう思い義秀はさくらの元に向かった。
「お義姉ちゃん」
「なあに、ヒデちゃん」
この呼び方に、義秀は多少だが不満があった。
なんだか、子供扱いされているような気がするからだ。
それも仕方ないのかもしれない。
兄とさくらは幼馴染で義姉が16の時に結婚をした。
だから、義秀にしてみれば、生まれたときからの付き合いになる。
昔から、さくらは自分のことを本当の弟のように可愛がってくれる。
さくらが結婚してから4年も経つのに「ヒデちゃん」である。
「あのさ、最近元気がないけど、何かあったの?」
「何でも、ないのよ…」
微かに動揺したようなさくらの声。
「もしかして、兄さんと何かあったの?」
「ち、違うの、あの人は、あの人は何も悪くないの!」
さらに、さくらの動揺は大きくなる。
本当に兄と何かあったのではないか。
「お義姉ちゃん…?」
「あ、ああ、ヒデちゃん、ごめんね、何でもないのよ。本当に、なんでもないの」
どう見ても何かあるとしか思えない。
「僕、お義姉ちゃんの力になりたいんだ、だから何でもするよ」
「ヒデちゃん…」
さくらは呆然とした表情で言った。
そして、義秀を急に抱きしめて、泣き出した。
「う、うう…ヒデちゃん…わ、私…」
「ねえ、何があったの?」
小ぶりだが、形の良い胸が義秀に押し付けられる。
さくらの涙よりも、柔らかい女の体に気をとられてしまう。
0016名無しさん@ピンキー2007/11/06(火) 01:33:10ID:QgFFS9ZK
この感触が続くならいつまでも続いて欲しい。
自分のペニスがいきりたつのを恥じながらそんなことを思った。
さくらがだんだんと落ち着いてきて、自分から体を離す。
「私の話、聞いてくれる?」
「もちろんだよ」
さくらが離れたことを残念に思いながら頷く。
やがて、さくらは意を決して話し始めた。
「あなたのお兄さんね、赤ちゃんが欲しいの…」
「うん、そうだね。兄さん、最近その話をよくするよね」
結婚から4年が経つが、兄夫婦には子供はいない。
2人とも若いので義秀は特に問題があるようには思っていなかったが。
なにかあるのだろうか。
「…できないの」
「えっ?」
「ちょっと心配になって、病院で検査をしてもらったんだけどね…あの人は子供を作れないの…」
悲しそうに話を続けるさくら。
「それって…」
「あの人は、悪くないの。でも、私とっさに『何も問題ない』って言っちゃってね」
「でも、それは」
「私、あの人が、子供の名前…生まれたらどうしようか、とか笑顔で言うと、悲しくなっちゃって…」
生まれないのにね、とさくらが悲しそうな笑顔を浮かべて続ける。
義秀は見ていて、とても痛々しく思った。
「あ、あの人の嬉しそうな顔を見るとね、どうしても、言えなくて…」
さくらは涙ぐみながら言葉を続けようとする。
「う、うう、ヒデちゃん、私どうしたら…」
「お義姉ちゃん…」
再び泣き出したさくらをおずおずと抱きしめる。
さくらも抱きしめてきた。
その感触に幸福感を覚えつつ、さくらが泣き止むのを待つ。
「話を聞いてくれてありがとう、ヒデちゃん…だいぶ楽になったわ」
「ううん、そんなこと無いよ」
話を聞くだけでさくらの気が楽になったのなら、いい。
しばらくして、さくらが落ち着いてきたので体を離す。
「ヒデちゃん…お願いがあるの」
思いつめたようにさくらが話し出した。
0017名無しさん@ピンキー2007/11/06(火) 01:34:00ID:QgFFS9ZK
「何、お義姉ちゃん?」
「ヒデちゃん…あなたの赤ちゃんが欲しいの…」
「それは、ダメだよ!」
いくらさくらの頼みでも兄を裏切ることはできない。
下半身の疼きに逆らいながら、拒否した。
「あの人の子供はできない…でもね、ヒデちゃんの赤ちゃんなら、あの人にも似るだろうから…」
「そんな、そんなの…」
「ヒデちゃん、何でもしてくれるって、そう言ってくれたじゃない…」
悲しげに縋るように言うさくら。
そんなのおかしい。
そう思いながらさくらの言葉に頭が混乱していく義秀。
「そ、それはできないよ…」
「何も、言わないで…ヒデちゃん」
さくらは義秀の唇に人差し指を置いて憂いを帯びた声で言う。
その声も義秀を惑わす。
「ほら、ここはこんなに正直になって…」
さくらはズボンから、自己主張をしている怒張を見つめる。
「お、お義姉ちゃん…」
「私を、助けて…」
そう言いながら、服を一枚一枚、脱いでいく。
義秀は麻痺してしまったかのように動けない。
生まれたままになったさくらは美しかった。
胸が少し小さいことを除けば均整がとれた肉体と言えるのではないだろうか。
義秀の妄想の中でしか見れなかった女の体がそこにあった。
「ほら、触って…」
そう言って、さくらは義秀の手を自らの胸に持っていった。
「柔らかい…」
そこには確かな感触があった。
小さいが確かにある女の感触。
「そうよ、柔らかいでしょう…」
義秀はゆっくりと味わうように胸を揉む。
「ああっ、そうよ、ヒデちゃん、上手よ」
さくらの声に義秀は興奮する。
「お義姉ちゃん!」
乱暴に胸を揉み、唇で吸い付いたりする。
その感触は義秀に未知の悦びを与えた。
「ふふっ、ヒデちゃん、赤ちゃんみたい」
「そうだよ、僕、お義姉ちゃんと赤ちゃん作るよ!」
兄への裏切り。
そのことは、今はどうでもよくなってしまう。
むしろ、兄のためにするのだと義秀は自らに言い聞かせる。
「さあ、ヒデちゃんも服を脱いでね」
「う、うん!」
0018名無しさん@ピンキー2007/11/06(火) 01:35:08ID:QgFFS9ZK
欲望に促され服を脱ごうとするが焦ってなかなか脱げない。
それでも、全て脱ぐとズボンに抑えられたペニスが開放される。
「大きいわね、ヒデちゃん」
「兄さんより?」
「ふふ、秘密」
悪戯っぽく笑うさくら。
そんなことよりも義秀はさくらを味わいたくてしかたない。
「お、お義姉ちゃん、僕…」
「慌てないの…私に任せて…」
さくらの諭すような声にやや落ち着きを取り戻す。
さくらは自らの足を広げ秘所を義秀に見せる。
そこは、濡れていた。
そして、さくらは義秀の手を自らの秘所に導く。
「ここを、ヒデちゃんに触って欲しいの…」
「うん」
「ヒデちゃんのをいきなり挿れると痛いから準備をするの。お願いね…」
義秀は指でさくらの秘所を撫で回した。
「あっ、そうよ、やん、ヒデちゃん」
「お義姉ちゃん、僕、上手?」
さくらの態度に喜びが沸き起こる。
義姉の悲しみを忘れさせているのではないか。
自分との行為に夢中になれば、苦しみから解放されるのでは。
さくらの秘所に快楽を与えながら、義秀はそんなことを思う。。
「上手、上手よ、やっ、ああん、はぁん」
「もっと、もっとするね」
クチュ、クチュといやらしい音が響く。
「どう、どう、お義姉ちゃん?」
「ああ……やあっ……ああん……はあん……んんんん」
愛撫を止めさくらの様子を見る。
さくらはぼんやりと焦点の定まらない瞳で義秀を見つめた。
秘所はさっきよりぐっしょりと濡れている。
「もう、いいかな、お義姉ちゃん?」
「そう、ね、そろそろね」
「じゃあ、僕、いくよ!」
さんざんさくらの秘所を見ていたので検討はつく。
義秀はそう思って挿れようとするが、なかなか挿入できない。
焦って腰を動かせば動かすほど虚しく空振りする。
「お、お義姉ちゃん、ごめん、ごめん、僕」
「初めては誰でもこうなの…大丈夫よ…」
さくらの言葉は優しく自分を包み込むようだった。
義秀は、自分が情けなくなる。
さくらを励ますつもりが、逆に励まされることになってしまった。
その後、何度も挑戦したかいがあり、ついに挿れることができた。
0019名無しさん@ピンキー2007/11/06(火) 01:36:06ID:QgFFS9ZK
「お義姉ちゃあん…」
さくらの中は暖かく、きつく、しかし優しく義秀を包みこんだ。
先ほどのさくらの言葉と自分を包むさくら。
嬉しくて涙が出そうになる。
優しく包まれた義秀はあっさりと達してしまった。
「ああっ」
義秀の精液がさくらのなかに満たされる。
そのことにさくらは幸福感を感じた。
夫との行為は快楽しかもたらさなかったが、義秀との行為には生命を育む行為なのである。
命あるものが持つ本能が満たされていく。
「ご、ごめんね、お義姉ちゃん…」
「謝ることはないわ…ちゃんとヒデちゃんは私に子種をくれたもの…ありがとうね」
さくらにはそのことだけでも満足だった。
「で、でも…」
「大丈夫、まだまだ、ヒデちゃんの子種がいるの…協力してくれる?」
小首を傾げるさくら。
義秀にはそのしぐさに今まで気づかなかった艶が感じられた。
義秀の萎えていたペニスに活力が戻る。
「うん!」


「ああっ……あうう……ヒデちゃん……いいっ」
あれから、3回義秀はさくらの中に出した。
義秀はさくらの胸を撫で回し、腰で深く突きながら、気になっていたことを聞く。
「ホント?ホントにいい?兄さんよりも?」
「ああん……そうよ……あの人より……いいのお……」
その言葉は事実だった。
さくらは不毛な夫との行為よりも、生命を育む義秀との行為に悦びを感じるようになった。
自分の行為に生命を繋いでいくという意味がある。
そのことに、さくらは深い満足を覚える。
さくらの苦しみはゆっくりと癒されていく。
そして、2人で上りつめていく。
「お義姉ちゃん、お義姉ちゃん、お義姉ちゃん、お義姉ちゃん!」
「や、ああ、あああ!ヒデちゃん!ヒデちゃん!やあああああ!」
2人は同時に達した。
はぁはぁと荒い息遣いが残る。
やがて落ち着きを取り戻す。
「今日は、ありがとうね…ヒデちゃん」
「お義姉ちゃん…」
義秀は行為の終わりに深い悲しみを感じながら言った。
しかし、さくらにとってもこの行為は捨てさることのできないものになっていた。
「ヒデちゃん…」
「なに?」
「ヒデちゃんの子種、また、今度も頂戴…今日だけじゃ不安だから…」
「う…うん。僕の子種、またあげるね!」
義秀は傷ついたさくらの心を癒した。
さくらは義秀を優しく包み込んだ。
これからも、2人の生命を育む行為は続いていく。

終わり
0022名無しさん@ピンキー2007/11/10(土) 01:01:38ID:9GGvQo2T
兄嫁がDVやら夫の浮気に悩んでいたらもっと
このスレっぽくなってたかも
逆に妻の浮気に悩む夫が義理の妹や姉と・・・でも

>>14
まあそういわんと
そのSS再投下でもええですけん
0023名無しさん@ピンキー2007/11/10(土) 11:12:18ID:zVKbu06f
遅レスだがGJ

ただ、もうちょっと悩んでる描写が欲しかったかな
0025名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 00:02:03ID:9GGvQo2T
まあ慰めるってのは話が長くなる分難しいわな
でも期待に心と股間を膨らませているオレが居るw
0026名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 16:58:40ID:9g5a/y8i
「うっ…うう…兄さん」
義秀は仏壇の前で、後悔の涙を流していた。
兄が死んだ。
交通事故で病院に運ばれた1週間後に病院で息を引き取ったのだ。
結局、義秀の兄は赤ん坊を手に抱くこともなく僕らの元からいなくなってしまった。
「結局、僕らのしたことは…」
義秀は子種のない兄に代わり義姉のさくらと子作りをしていたが結局子供はできなかった。
自分たちのしたことは、兄への裏切りでしかなかったのか…
兄に隠れて快楽を貪るだけだったのではないか。
義秀は後悔と罪悪感を胸に仏壇の前にいた。
「兄さん、ごめん…ごめんよ…僕は」
「ヒデちゃん…」
後ろから、声がした。
義姉のさくらだ。
小柄な体を黒いワンピースに包んで義秀の後ろにいた。
「ここにいたのね…」
「お義姉ちゃん…」
「ヒデちゃん…」
さくらが優しく義秀を抱きしめる。
兄が事故に遭ってから、しばらく触れていない肉体に義秀が反応する。
「だ、だめだよ…ここは、兄さんの…」
義秀は慌ててさくらから離れる。
ここは兄の仏壇の前だ。
兄の前にいるようなものだと義秀は思う。
反応してしまった己を恥じながらさくらから距離をとる。
「ヒデちゃん…私も悲しいわ…でもね、あの人はもう、いないの…残った人たちは生きていかなければならないの」
そういって、また抱きしめる。
優しく義秀を包み込む。
義秀は力が抜けそうになるのを必死でこらえる。
「だめなんだよ…お義姉ちゃん…」
「あの人が死んだのよ、私はもうあなたの義姉ではないの…」
さくらの言葉に衝撃を受ける義秀。
確かに、兄が死んでしまえば自分たちには何の関係もない赤の他人だ。
「で、でも僕は…」
「私が苦しんでいた時、慰めてくれたでしょう…あの時はありがとう…」
そう言いながら抱きしめる腕に力をこめるさくら。
決して離したりしないとでも言うように。
さくらの抱擁に義秀の理性が徐々に剥がれていき、欲望が剥きだしとなっていく。
0027名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 16:59:23ID:9g5a/y8i
「お義姉ちゃん…」
「今度は、私があなたを慰めたいの…ヒデちゃん…ううん…義秀さん…」
さくらの抱擁。
彼女の甘い香り。
「っ…さくら!」
そう言って黒いワンピース姿のさくらを押し倒す義秀。
兄の仏壇の前であること、夫を失った妻に対してなど。
今の彼にはどうでも良いことだった。
ただ、己の渇きを癒したい。
「やっ」
義秀の豹変に驚いたような表情を見せながらも、されるがままになっているさくら。
義秀は胸を揉みしだく。
久しぶりに思える感触に感動する義秀。
「ああっ…義秀さん…」
2週間ほど味わっていない肉体だったが、もう1年以上も触れていないように思える。
なぜ、2週間も耐えられたのだろうか?
もどかしくなった義秀はワンピースをたくし上げ、彼女の下着をずり下ろす。
そして、自分の下半身をさらす。
「さくら、さくら、さくら」
彼女を求めるように何度も名前を呼ぶ。
そしてさくらの状態を確かめもせず挿入する。
「義秀さん…やあっ」
そこはすでにたっぷりと濡れていた。
義秀を優しく受け入れる。
まるで、そのために存在するようだった。
中はきつく義秀を締め付けた。
だが、義姉に何度も種付けをしていた義秀はその締め付けに耐えた。
(ああ、我慢するなんて、なんて馬鹿だったんだろう)
腰を動かし始める義秀。
「あんっ……義秀…さん……あなたを、癒せて、いる…?」
乱れながらも義秀に問いかけるさくら。
自分を案じるさくらに義秀は感動を覚える。
「そうだよ、さくら、僕、癒されてるよ!」
乱れたワンピースごとさくらの胸を揉みながら答える義秀。
その声と共にさらに腰の動きを激しくする。
兄の仏壇の前でさくらを犯す。
そのことは、まるでさくらを本当に己のものにしているような気分にさせる。
さらに2週間の断絶は快楽をより強いものとした。
「ああっ…く…さくら、さくら、さくらぁ!」
「ああん…義秀さん、義秀さん、義秀さん!」
2人は同時に達した。
0028名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 17:00:24ID:9g5a/y8i
義秀は強い充足感を得て、今までの悩みが吹き飛んだ気がした。
義秀は体を起こしさくらを見つめる。
快楽に涎を垂らし、下半身を晒し、乱れたワンピース姿でいる。
これはいつもと違うが、興奮する。
再び女を求め始める義秀のペニス。
「さくら、もっと欲しい、君が欲しいんだ!」
そう言って彼女に再び押し入る義秀。
「ああっ…」


快楽が去った後、義秀には後悔が残った。
「さくらさん…」
「義秀さん…あなたを、慰められた?」
未だに乱れた格好のさくらを見ながら、義秀のなかに苦いものがこみ上げる。
仏壇の前での行為。
行為の最中ではそれは快楽のエッセンスだったが、いまとなっては罪悪感を強めるものとなっていた。
「ダメだよ…僕たちは、こんなことしちゃ」
「義秀さん…?」
「あなたの気持ちは嬉しいけど、ダメだよ!」
そう言って、義秀はさくらを突き飛ばして部屋から逃げ出した。
取り残されたさくらは悲しげな瞳を浮かべていた。
その後、夕食を2人で食べたが、そこには会話は無かった。
気まずい夕食を終えて、義秀は風呂に入った。
(さくらさんは、他で幸せを見つけなきゃだめだよ…)
湯船に漬かりながらそんなことを考える義秀。
その時、曇りガラスの向こうに人影が映った。
人影は服を脱いでいき、生まれたままの姿となる。
「さくらさん、僕、まだ入ってるよ」
義秀はさくらが気づいていないはずはないと思いながら答える。
「ええ…知っているわ」
「だったら…」
「私も…入るわ…」
そう言ってさくらが入ってきた。
美しいさくらの肉体。
先ほどの行為では上半身は服を着たままだったので、久しぶりに見るさくらの裸身だった。
0029名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 17:01:08ID:9g5a/y8i
「ダメだよ…さくら、さん…僕たちは。あなたは、幸せにならなきゃ…」
混乱しながら、意味の通らない言葉を並べる義秀。
その姿を悲しげに見つめるさくら。
「ねぇ、義秀さん。あなたが私を幸せにするのはだめなの?」
彼女が悲しげに言う。
「僕が…?」
「そう。私とあなたが幸せになれば、天国のあの人も喜ぶと思うの…」
そうだろうか。
確かに、兄は自分のことを大切にしていた。
もちろんさくらのことを愛していた。
その自分たちが2人で幸せになる。
「義秀さん…湯船から出ないとのぼせてしまうわ」
「ああ、うん」
そう言って義秀を湯船からだすさくら。
「ふふ、さっきあんなにしたのに、元気ね」
嬉しそうに義秀のペニスを見つめながら言うさくら。
「だ、ダメだ、僕らは」
義秀は何かを言おうとする。
だが、意味のある言葉を発する前にさくらが行動した。
義秀のペニスをその舌でペロリと舐めた。
「ああっ」
義秀の肉体に電流が流れたようなショックが広がる。
初めての感覚に戸惑いを覚える。
「義秀さん…あなた…私に幸せになって欲しいのよね?」
ペロペロと舐めながら聞いてくるさくら。
止めなければならないと分かりながら体が動かない。
「うう…そうだよ」
気持ちよさに耐えながら答える義秀。
いままでしてきた行為はあくまでさくらに子種を与えるためだったので舌での奉仕を受けるということは無かった。
ペニスへの奉仕を続けながら優しく微笑むさくら。
「じゃあ、あなたが私を幸せにすることの何がいけないの?」
何がいけないのか。
快感に理性が侵食されていく中で義秀は反論が思いつかない。
義秀が混乱する中、さくらは義秀のペニスを口に咥える。
「あっ…さくら…さん」
さくらの口の中に入る己のペニス。
そこから、次々に与えられる快楽。
0030名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 17:01:58ID:9g5a/y8i
何も迷うことはないではないか。
兄の代わりにさくらを幸せにする。
義秀の決意はさくらの奉仕に比例して高まっていった。
「さくら、もっと、もっとして」
義秀の要求に上目遣いで微笑み、さらに激しく奉仕するさくら。
義秀はさらなる快楽を得ようと腰を動かす。
「んん!?」
驚いた表情を浮かべるさくらに構わず、腰を動かす義秀。
快楽を限界まで得ようと貪欲にさくらの口の中を蹂躙する。
(ああ、いい、そうだよ。僕とさくらで幸せになればいい。なるんだ!)
義秀は不動の決意を得た。
それと同時にさくらの口内に己の子種を出した。
さくらはそれを一生懸命に飲み込む。
「ん…ん…ん…どう、良かった、義秀さん?」
「うん…良かった、本当に良かったよ、さくらさん…」
心から同意する義秀。
義秀はさくらを抱きしめて己の決意を口にする。
「僕、さくらさんと幸せになりたいよ!」
「私もよ、義秀さん…」
義秀に微笑を浮かべて答えるさくら。
その言葉にペニスが再び立ち上がる。
「さくら…!」
そう言って義秀はさくらの中に侵入する。
義秀を優しく受け止めるさくら。
「ああん…義秀さん…」
「さくら、さくら、愛してる!」
2人の夜はこれからだ。

終わり
0032名無しさん@ピンキー2007/11/11(日) 23:14:10ID:1J/hzlaD
兄が悪人ではないのに不幸なのがなんかアレだな〜
しっくりこないというか
やっぱ寝取りスレでやったほうがいいのではと思うんだけど
0039ジェイルとナディーン2007/12/03(月) 21:43:12ID:PO7MlXqy
「ジェイル様、次はどこにいくのですか?」
「様はつけなくて良いよ…そうだな、港町のダータネスで武術大会をやるそうだから、腕試しに行って見よう。」
女神マデラの神官ナディーンの問いかけにジェイルは答えた。
自分に様をつけなくて良いと何回言っただろうか?
そんなことをおもいながらナディーンを見る。
柔らかそうな茶色の髪と純白の絹のような肌、そして抱きしめれば折れてしまいそうな細い体。
愛らしい娘だ、そうジェイルは思う。
ジェイルを見つめる澄んだ青い瞳もこちらに対する信頼で満ちている。
年は今年で16になるそうだから、自分と同じ年か。
「どうかしましたか?」
優しい笑顔を浮かべながらナディーンが言う。
「いや、なんでもない。行こう」
そう言ってジェイルはナディーンと共に歩き始めた。
ジェイルが立ち寄ったある教会でナディーンが「神の啓示を受けた」と言って旅を共にしたのはいつだったか。
そんなことを考えながら、道を歩いていく。
一時間ほど経っただろうか。
森の近くまで進んできた時。
「キメラか…」
森の中にキメラがおり、こちらをうかがっている。
このキメラはライオンの体に鷲の鉤爪を備えている。
それほど、成長したものではないようだがそれでも脅威となるであろう。
「ナディーン、下がっていろ」
「はい」
ナディーンを下がらせて、ジェイルは剣を構えて、油断なくキメラの様子を見る。
すると、キメラが咆哮をあげてこちらに襲い掛かってきた。
ジェイルも地を蹴り、キメラに挑みかかる。
爪と剣が交錯する。
ジェイルはキメラの攻撃を交わしながら、キメラに浅手を負わせる。
「ウォーッ!」
傷ついたキメラはさらに凶暴になり、攻撃を加える。
ジェイルは冷静に捌きつつも、キメラがナディーンに襲い掛からないように注意を払う。
が、その注意が仇となって隙が生じる。
「ぐっ」
「ジェイル様!」
肩に鉤爪が振り下ろされ、傷を負う。
傷はは浅かったが、ジェイルの注意が一瞬逸れた。
キメラがナディーンに襲い掛かる。
「いやあ!」
ナディーンが悲鳴をあげる。
鉤爪が振り下ろされる寸前。
0040ジェイルとナディーン2007/12/03(月) 21:44:08ID:PO7MlXqy
ジェイルの剣がキメラの肉体を貫く。
「ウオーーーーッ!」
叫び声をあげてキメラが倒れこむ。
剣を引き抜いたジェイルがナディーンに駆け寄る。
「大丈夫か、ナディーン?」
「ジェイル様、危ない!」
まだ命のあったキメラはジェイルの背後から鉤爪を振り下ろす。
「ぐわっ」
背中をばっさりと切り裂かれたジェイルは、振り向いて剣を振るう。
そして、それを最後にキメラは今度こそ息絶えた。
「ジェイル様、私のせいで…こんな…」
「ああ…こんな傷、大丈夫だよ」
そう言いながら、苦痛に顔を歪めるジェイル。
傷の具合を確かめるためにジェイルはナディーンに手伝ってもらい革鎧を外し服を脱いだ。
「ごめんなさい、ジェイル様…」
傷口は醜くはれ上がっていた。
それを見てナディーンが涙を流す。
そして、躊躇うことなく傷口に舌を這わす。
ペチャペチャといやらしい音が響く。
「うあっ」
ナディーンが舌を這わした所に快感が押し寄せ、傷が癒えていく。
女神マデラは「性は生に通ず」という教義があり、その癒しの力も性的なものほど力を持つ。
背中の傷口に舌を這わせながら、肩の傷口に手を当て、癒していく。
「う…ああっ…ナディーン」
「ジェイル様…」
傷が癒えていくごとに高まっていく快感に恐怖すら感じるジェイルと慈愛に満ちた表情で癒しを施すナディーン。
ジェイルはこの時が永遠に続いて欲しいとすら思った。
だが、傷は全て癒やされ、ナディーンの舌が離れていく。
「ジェイル様、失礼します」
そう言って、ナディーンは跪いてジェイルのズボンを脱がしていく。
「ナ、ナディーン…何を?」
そして、ジェイルの欲望が開放される。
快感を与えられ、そこは天をつく勢いでそそり立っている。
「ジェイル様…」
恥じらいを含んだナディーンの声にジェイルはどきりとする。
そして、彼女はジェイルの欲望に舌を這わせる。
「ああっ!」
先ほどとは比べ物にならない快楽がジェイルを襲う。
そのまま丹念に舌を這わせていくナディーン。
「うっ…ああっ…うぁ…」
0041ジェイルとナディーン2007/12/03(月) 21:45:12ID:PO7MlXqy
快楽に流され、情けないと思いながらジェイルは呻き声をあげてしまう。
やがて、ナディーンはみずからの口の中に欲望を含む。
ナディーンの口内はジェイルの欲望を柔らかく包み、温かく受け入れた。
彼女の美しい唇の中に己の欲望が入ったことは途方もない興奮を呼び起こした。
そして、彼女は口の中で欲望を舌で愛撫しだした。
「ん……んん……んむ……んぁ……」
与えられる快楽にジェイルは思わずナディーンの頭を抑え、腰を振り出す。
今までの快楽も凄まじかったが、それを超える悦びが訪れ、ジェイルは陶然となる。
「ん!?……んぐっ…ん…むむ…」
最初は驚いたような表情を浮かべたナディーンだったが、そのまま熱心に奉仕を続ける。
「ナディーン、ナディーン、ナディーン!」
叫び声と共に自らの欲望を解き放った。
ナディーンはそれを口の中に含む。
そして、全ての欲望を開放した後、唇を離して吐き出した。
出された液体はどこか毒々しい色をしていた。
そして、唾液と精液で汚れたジェイルの欲望を丁寧に拭った。
「どうでしたか、ジェイル様?」
「き、気持ち良かったよ…」
その答えにナディーンはきょとんとする。
「いえ、傷のことです」
「傷?」
傷は全て癒えて、体の中から活力が沸き起こっていく。
「これで、毒も清められました。ジェイル様」
「毒…?」
「ええ、先ほどのキメラの毒が体に回らない内に、対外に排出させたのです」
そういって、彼女はにっこり笑う。
彼女は別に口で自らの欲望を慰めたのではないのか。
そう思うと若干、忸怩たるものがあったが、命を救って貰ったうえ、快楽も得られたのだから文句も言えない。
「ありがとう…ナディーン」
「いえ、ジェイル様が私を助けてくれたのですから当然です」
その笑顔と先ほどの行為を思い出し、ジェイルはドキリとした。
そして、彼女の暖かな笑顔を見てまあ良いか、とジェイルは思った。


* * * * * * * * *


保守代わりでした。
0042名無しさん@ピンキー2007/12/04(火) 19:00:08ID:DdQtqZvV
gj
「このりんご傷ついてるよ」「じゃあ慰めてやってよ」という八百屋のやり取りを連想した俺
0044高坂家の瑞希さん2007/12/07(金) 22:32:24ID:xxe6BzSi
まだ、太陽が闇を打ち払いつつある頃。
1人の少年が眠りについている部屋の扉がゆっくりと開き、人影が入っていく。
その人影は1人の少女のものだった。
きちんと切りそろえられた美しい黒髪に、整った表情に乏しい顔を乗せた1人の女性である。
年齢は17,8歳ほどの少女という時を終えつつある年頃か。
「優助様、朝です。起きて下さい」
淡々とした声に起こされることで高坂優助(こうさかゆうすけ)の一日は始まる。
彼は高坂家の跡取りのはずであるが、今はただの寝ぼすけでしかなかった。
「まだ…早いよ…珠樹さん」
なんとか朝の目覚めを遅らせようと優助は、眠そうな声で女性に懇願する。
名前を呼ばれた女性、倉内瑞希(くらうちみずき)はそんな少年の懇願に一切の容赦なく、カーテンを開けて布団を剥いだ。
瑞希の家は代々高坂家に仕えており、彼女も使用人として、優助の家庭教師として働いていた。
「もう朝です。起きて下さい」
瑞希の先刻に優助はなすすべがない。
朝の光に眼を細め、よろよろと這いでていく。
「うう…ひどいよ…瑞希さん」
優助が弱々しく抗議する。
「夜更かししなければ何も問題ないといつも言っています」
瑞希の答えには欠片の容赦もなかった。
そのことに対して、優助はこれ見よがしにため息をつく。
「はあ」
「朝食は用意してあります。着替えが終わり次第朝食をおとり下さい」
優助のわざとらしいため息を無視して、瑞希は言った。
「はあい」
眠気の残る気の抜けた表情で優助は返事をした。


+ + + + + + + + + +

「行ってきまあす」
「いってらっしゃいませ、優助様」
少年の気の抜けた挨拶に、瑞希はきっちりとした返事を返した。
(まったく、瑞希さんももうちょっと優しく起こしてくれればいいのに)
そんなことを優助は思うが、同時に瑞希のおかげで遅刻せずにいられるということも理解していた。
優助は1人息子であり、両親は共に仕事に忙殺され多忙なこともあり甘やかされていた。
彼らは夫婦共に高坂家の事業の中枢を担っており、常に忙しかった。
そんな中でも瑞希は優助を甘やかさずにきちんと躾ており、優助も瑞希の言う事を良く聞いていた。
そんな瑞希に両親は「優助をとられてしまった」と笑いながら言ったこともあった。
0045高坂家の瑞希さん2007/12/07(金) 22:33:55ID:xxe6BzSi


+ + + + + + + + + +

「優助はいいよなあ」
「何が?」
休み時間に友人と話していたときのこと。
「あんな美人のお姉さんに勉強教えてもらったりするんだもんな」
「美人のお姉さんって、瑞希さんのこと?」
他に思い当たらないので友人にそう聞く。
「そうそ、その瑞希さん」
友人の「瑞希さん」という呼び方に優助は少しカチンとした。
何だか、なれなれしいような気がしたのだ。
「顔は綺麗だし、スタイルもまあ、ちょっと胸がない以外は文句ないじゃん」
「あんまりそんなこと言うなよ」
瑞希のことを評され、優助の心は波立った。
「やっぱ、あれか?『夜伽をさせていただきます』とかいわれたりするのか?」
おどけた口調で言う友人。
(瑞希さんがそんなこと言うわけないだろ)
だが、悪意で言っているわけではないので優助は穏やかに返す。
「馬鹿なことを言うなよ」
「へいへい。俺は馬鹿ですよ」
そう言っているうちに休み時間は終わった。


+ + + + + + + + + +

(瑞希さん、か)
家路に着きながら、友人との会話を思い出す。
そして、瑞希のことも。
(夜伽だなんて、そんな馬鹿な)
だが、瑞希の裸を想像してしまう。
小学校に入学するまでは一緒に入っていたのは覚えている。
だが、肝心の瑞希の裸がどんなものだったかは思い出せない。
(って、そんなこと考えちゃ、駄目だろ)
妄想を頭から振り払おうとする。
しかし、一度浮かんだ妄想は消えず次から次へと新しい妄想が浮かんでいく。
妄想の中の瑞希が優助に喘ぎ声をあげさせられている時。
「お帰りなさいませ、優助様」
「み、瑞希さん!?」
妄想をしていた当人が目の前にいた。
学校から家までの道のりは慣れたものなので、さして意識せずに行ける。
そのため、家までずっと瑞希のことを考えながら帰り、当人に出会ってしまったのだ。
優助の妄想の中で激しく乱れさせられたことなど瑞希は知る由もないが、優助の様子に不審を抱いた。
「…優助様、どうかしましたか?」
「えっ、いや何でもないよ、うん」
「そうですか。てっきりHな本でも読んでその内容を思い出していたのかと思いましたが」
淡々とした声にいくらかの冷気を混ぜて、瑞希は言った。
「そんなことないよ、ひどいよ瑞希さん」
「以前、Hな本を隠し持っていた時と似たご様子でしたので」
0046高坂家の瑞希さん2007/12/07(金) 22:34:54ID:xxe6BzSi
瑞希の予想は意外と真実に近いところをついていた。
最も、瑞希が本当のことを知ったら、どうなるかは優助にも分からない。
「とにかく、誤解だよ誤解」
「そうですか、分かりました」
さすがに、優助の頭の中までは瑞希にも分からないのでそのまま瑞希は引き下がった。


+ + + + + + + + + +

「今日は数学です。復習はしてきましたね」
「ちゃんとしてきたよ」
以前してこなかった時は翌日から一週間優助の嫌いなメニューをわざわざ出されたことがあり、それからはきちんと復習するようになった。
(食事と勉強は関係ないのに、ひどいや瑞希さん)
「どうかしましたか?」
「ううん、何でもない」
と、部屋の電話がなった。
「少々、お待ちください、優助様」
「うん」
瑞希はそう言って電話に出た。
なんだか、やり取りが長いなあ、などと優助が思っていたらようやく瑞希が受話器をおろした。
気のせいか彼女の顔が青ざめて見えた。
「優助様…」
彼女にしては珍しく、どこかためらうような所があった。
「どうしたの、瑞希さん?」
「旦那様と奥様が…」


+ + + + + + + + + +

葬儀は盛大なものだった。
夫婦共に高坂家の中枢を担っており、関係者が多数出席していたからだ。
優助は喪主であったが、彼はどうすればよいか分からず、祖父が実際のところ仕切っていた。
何だか、現実に思えないような日がその後続いたが、火葬場で骨になった両親を見てようやく彼らの死を理解した。
それでも、受け入れることはまだ、できなかった。
「優助様」
そう言って自室のベッドの上で膝を抱え顔を伏せて座り込んでいる優助に瑞希が声を掛けた。
そのまま、返事がなくても瑞希はじっと待った。
しばらくして顔をあげないまま優助が話し出した。
「…瑞希さん…父さんと母さん、ほんとにいなくなっちゃたのかな」
どこか、ぼんやりとした口調で優助が言った。
瑞希に「お2人とも元気です」と言ってもらいたかったのかもしれない。
0047高坂家の瑞希さん2007/12/07(金) 22:35:52ID:xxe6BzSi
「本当はさ、冗談だよって言って、出てきてくれるんじゃないかな」
優助の声に震えが混じってきた。
「だってさ、2人一緒になんておかしいよね?」
瑞希は優助の言葉を黙って聞いていた。
優助が顔を上げる。
「ねえ、瑞希さん!」
その顔に涙は無かった。
失ったものを認めることの出来ない子供の顔がそこにはあった。
瑞希はそんな優助の顔を両手に挟んで優しく話しかけた。
「優助様。私はあなたの元からいなくなったりはしません」
小さい頃は良く見ることの出来た、彼女の優しい表情。
「瑞希さん…?」
「私はあなたが望む限りずっと、あなたのそばにいます」
そう言って、瑞希は自分の額を優助の額にこつんと当てた。
「だから、辛かったら泣いて下さい」
そう言って腕を広げる。
優助の全てを受け入れるように。
「瑞希さん!」
そう叫んで、優助は己の身を瑞希の下へ投げ入れた。
彼女は優助を優しく抱きとめて、受け入れた。
優助は瑞希のぬくもりの中、声の限りに泣き叫んだ。
彼女は黙って優しく優助を抱きしめていた。
しばらくして、優助は落ち着きを取り戻し始めた。
彼女から体を離す。
「…瑞希さん」
「何でしょう、優助様」
いつもの淡々とした声。
だが、彼女はいつまでもそばにいると言った。
「ありがとう」
ぎこちない、しかし優助の心からの笑顔と感謝の言葉。
「…どういたしまして」
一瞬、虚をつかれたような表情を浮かべ、返事が遅れる。
そんな瑞希をもう一度抱きしめる。
――彼女が一緒にいてくれるなら大丈夫。
瑞希のぬくもりを感じながら、優助は思った。


* * * * * * * * * * *

以上です。
0049名無しさん@ピンキー2007/12/08(土) 22:46:21ID:QqbfhY6n
いいねいいね、いー感じだよ〜
ささ、そこでぐぐッといくんだぐぐっと
0050高坂家の瑞希さん22007/12/09(日) 21:13:34ID:AWh6WnAU
夜。
暗闇は少年の心を孤独に蝕む。
高坂家の使用人の倉内瑞希のおかげで、高坂優助は両親の死から立ち直るきっかけをつかめた。
優助のそばからいなくならない、と瑞希は言ってくれた。
その言葉に優助は有頂天になった。
しかし、夜の闇を見つめていると不安になるのだ。
――本当に、瑞希さんいなくならないのかな。
両親も急に優助の元から去ってしまった。それも、永遠に。
彼らの意思ではないであろう別離を思うと、瑞希もそうなるのではないか、と思ってしまう。
それに、一緒にいる、という言葉も自分を慰めるだけの言葉なのではないのか。
夜の闇は少年の心に不安を呼び寄せる。
優助は瑞希のもとへ向かった。


+ + + + + + + + + +

優助は瑞希の部屋の扉をたたく。
「はい」
扉越しに淡々とした返事が返ってくる。
いつもの瑞希の声。
ただ、それだけで優助は安心する。
「瑞希さん、僕だけど…」
そう言うと少しして扉が開く。
薄い桃色のガウンを羽織った瑞希がそこにいた。
「どうかしましたか?優助様?」
「うん…まあ…特に何かあるわけではないんだけど」
優助の不安は漠然としたものだったので、返答は自然と歯切れの悪いものとなる。
瑞希は優助の様子から、彼の両親のこともありきちんと話を聞くことにした。


+ + + + + + + + + +

「どうぞ、優助様」
そう言って瑞希は紅茶を淹れる。
屋敷のテラスに2人はいる。
本来ならば、星が見えるはずの空も人が作り出した電気により、追い出されてしまっている。
それでも、一等星のいくつかは夜空にかすかに光っている。
そんな夜空の下に2人はいた。
優助はガーデンチェアーに座り紅茶を飲む。
0051高坂家の瑞希さん22007/12/09(日) 21:15:30ID:AWh6WnAU
彼個人としては、紅茶よりもコーヒーの方が好みなのだが、瑞希は紅茶を好む。
そのために、よく紅茶を飲んだ。
香りを楽しむ、というのは優助にはよく分からないが、柑橘系の香りがした。
「アールグレイです」
淡々とした口調で瑞希が茶の名前を言う。
種類などさっぱりわからないので、とりあえず飲む。
口から温かさが体に広がる。
優助の中の不安を優しく拭い去るかのように。
瑞希は黙って優助が話し出すのを待っている。
優助は茶を飲みながらなんと言っていいか思案する。
「あの、さ。瑞希さん」
どう言っていいか分からずに言葉だけを紡いでいく。
「なんでしょうか」
「僕、怖いんだ…」
優助の声が微かに震える。
「瑞希さんはずっと僕の傍にいるって言ってくれたけど、父さんと母さんみたいになるんじゃないかって思うと…」
瑞希は答えない。
ただ、優助を見つめている。
「瑞希さんは、僕が望む限りずっといっしょにいるって言ってくれたよね」
確認するように優助は言う。
「はい、言いました」
はっきりと優助を見て瑞希は答える。
あれは嘘ではなかったと思い、優助は安堵する。
「僕は瑞希さんと一緒にいたい。ずっとずっと何があっても」
自分に込められだけの想いをその声と表情に乗せて優助は言った。
優助の言葉に瑞希はあるかなきかの笑みを浮かべた。
「まるで、プロポーズですね」
その言葉に優助はどきりとする。
だが、その言葉に却って優助は突き動かされる。
「うん、僕は瑞希さんのこと大好きだ。一番好きだよ。僕、瑞希さんの恋人になりたいんだ」
優助ははっきりと瑞希を見つめて言い切った。
本当は結婚したい、とも言いたかったがまだ早いと思い口にはしなかった。
それでも口に出してから思う。
今までどうして自覚していなかったのだろうか。
こんなにも自分は瑞希を想っていたのに。
本当に自分は愚かだ。
0052高坂家の瑞希さん22007/12/09(日) 21:17:58ID:AWh6WnAU
瑞希は穏やかな口調で優助に答える。
「私も優助様のが大好きです」
その言葉に、優助は天にも昇る思いがした。
本当にどうして今まで自分の想いを口しなかったのだろう。
「ですが、今は返事を待っていただけませんか」
優助はその返事に驚愕する。
「どうしてさ?」
「優助様は今、大変不安定な時期です。ですから優助様が落ち着いてから返事をしたいと思います」
優助にはその言葉がひどくじれったいものに感じられた。
「落ち着いたらって、いつになったらだよ?」
つい、責めるような口調になってしまう。
「そうですね、1年ほどでしょうか」
1年も待たなければならないのか。
「本当にそんなに待たないとだめなの?」
「優助様のお気持ちが変わるかもしれません。それを考えればそれでも短いかもしれません」
その言葉に優助は憤慨する。
「そんなことないよ!」
しかし、瑞希は優助に微笑みかける。
その微笑みに優助の胸が高鳴る。
「1年後、お気持ちが変わらなければその時はもう一度今日のように私におっしゃってください」
「でも、僕は」
瑞希がスッと近づいていき
「えっ?」
優助の顔を挟むように両手で包みじっと見つめた後、キスをした。
紅茶の香りと甘い唇の感触。
そして、風呂上りの瑞希の匂い。
それらで優助の頭がいっぱいになる。
長くも短くも感じた時間。
瑞希が離れる。
離れた時にはすでにいつもの瑞希だった。
「それでは、片付けましょう。お体を損ねないよう早めにお休みになってください」
そう言って無表情にテキパキと紅茶の道具を片付ける姿はいつもの姿だった。
今あったことが嘘であるかのように。
それでも、別れ際に
「1年後を楽しみにしています」
という台詞が今夜のことが夢などではないと優助に理解させた。
その日は瑞希とのキスで頭がいっぱいになって眠れず、翌日に彼女に叱られてしまった。
今度こそいつも通りの瑞希だった。
優助の元に日常が戻りつつあった。
彼に微かな渇望を残して。


* * * * * * * * * *

以上です。
0055高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:18:13ID:q4WrZNSg
私、倉内瑞希は今、高坂優助様にお仕えしています。
倉内は代々高坂家にお仕えしているので、一種の家業と言えるのかもしれません。
現在はまずまず仕事をこなしていますが、昔は失敗ばかりしていました。
優助様のご両親である旦那様や奥様は優しい方々だったので、丁寧に諭してくれたが、私はその都度落ち込みました。
自分は高坂家にお仕えするのは向かないのではないかと思い、1人涙にくれた日もありました。
そんな時、いつも私を探して見つけ出してくれたのは幼い優助様でした。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

『みーちゃん、みぃつけた』
あどけない声で私に声をかける優助様。
当時、優助様は私のことを「みーちゃん」とお呼びになられていました。
『ゆうちゃん?』
私も優助様を「ゆうちゃん」と呼んでいたのです。
私の顔に涙の後があるのを見て優助様は心配そうな表情をお見せになられました。
『みーちゃん、どうしたの?誰かにいじめられたの?』
幼いながらも真剣な表情を浮かべられる優助様。
『いえ、私が悪いのです…』
その日は蔵に置いてあった壷を割ってしまったのです。
旦那様と奥様からは笑って許していただけたものの、父からからひどく怒られて泣いていたのです。
それを優助様は誰かにいじめられたと勘違いされたのです。
『そうなの?みーちゃんいじめる人がいたら、僕がやっつけてあげるよ!』
そう言って元気な声で優助様は私に仰られました。
私はその言葉に自分の胸が熱くなりました。
そして、優助様は私を抱きしめました。
『えへへー、みーちゃん大好き!』
子供らしい幼く、純粋な想い。
私はこの方のおかげで失敗ばかりしていた自分を嫌いにならずにすみました。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

次に思い出すのは、父の葬式のこと。
母は私が生まれてすぐに亡くなってしまい顔も写真でしか知りませんが、父の死は全く異なるものでした。
私が生まれてからすっと私を育ててくれた父。
父を失った私は自分のことを世界で最も不幸な人間だと考えました。
後になって考えて見れば私はまだ、幸せでした。
私のそばには常に父がいました。
しかし、優助様のご両親はお忙しく、優助様と一緒にお時間を過ごすことが困難でした。
常に父がいた私と、旦那様と奥様とお時間をつくることの出来なかった優助様。
0056高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:19:56ID:q4WrZNSg
父がなくなった後も奥様と旦那様は私に親身に接していただいた上、葬式の手筈も整えてくれました。
しかし、その時の私はそんなことを考えず、ただ涙に暮れていました。
『お父さん…』
悲しみにくれていた時にやってきたのは、やはり優助様でした。
『瑞希さん…』
『なん、でしょう…優助、様』
この時には互いに分別もつき今の呼び方でお互いを呼ぶようになりました。
私はいけないと思いながらそのことを残念に思っていました。
『あの、さ』
たどたどしく言葉を話そうとする優助様。
『僕は、その、瑞希さんのそばにずっといるよ…も、もちろん瑞希さんが嫌って言ったらさ、しないけど…』
真っ赤になりながら仰られた優助様。
私は思わず、優助様に縋りつき声をあげて泣いてしまいました。
優助様は私が泣き止むまで優しく抱きしめてくれました。
どれほど経ったのでしょうか。
泣き止んだ私は優助様から離れました。
『申し訳ありません、優助様』
なんということをしてしまったのでしょうか。
仕えるべき方に縋りついて涙を流すなどと。
『大丈夫だよ、そんな謝らなくても…』
照れたような表情を優助様は浮かべられました。
しかし、私は優助様に甘えるのはいけないと思いました。
私は優助様を支える人間であって、甘えてはいけないのです。
『優助様、ありがとうございました』
そう言いながら私はこの方に一生かけてもお仕えしようと決意したのです。
自分の想いに鍵をかけて。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

私は自分の全身全霊を掛けて優助様にお仕えしてきました。
突然、その日はやって来ました。
優助様に勉強をお教えしていた時のことです。
一本の電話がかかってきたことで運命が動いたのです。
旦那様と奥様の死。
私を可愛がってくれたお2人の私自身、死に衝撃と悲しみを覚えました。
優助様の悲しみはどれほどのことだったでしょう。
旦那様と奥様を一度に喪われた優助様は魂が抜けたかのようなご様子でした。
私はそんな優助様を見て今こそ恩を返す時と思いました。
0057高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:21:07ID:q4WrZNSg
そして、優助様はなんとか立ち直る機会を得ることが出来ました。
優助様への恩が一部でも返せたと思い私の心も安堵しました。
しかし、その夜。
ああ、何ということでしょうか。
優助様から「恋人になりたい」と告白されたのです。
私はどうすれば良かったのでしょうか。
優助様は悲しみの打ちひしがれていた時に身近にいた私を求めただけだったのかもしれません。
私は優助様に冷静になっていただくために一年待って欲しいと言いました。
そしてそれから、私は何ということをしてしまったのでしょう。
優助様に口付けをしてしまったのです。
今思い出すと何とはしたないことをしてしまったのでしょうか。
優助様の意思も確認せずに勝手にあのようなことを。
今でもその時のことを思い出すたびに私の心と体は火を持ったかのように熱くなります。
そして、私は恥知らずにも優助様を想って1人でこの熱を鎮めるのです。
それでも、何とかいつも通りに優助様に接するよう心がけています。
月日は流れてあっと言う間に一年が過ぎてしまいました。
優助様はどうなさるでしょうか。
あの時から一度も話題になりませんでした。
忘れてしまったのでしょうか、それとも唯の気まぐれだったのでしょうか。
私はどうすれば良いのでしょうか。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

父と母の死から一年が過ぎた。
そして、優助から瑞希への告白も。
一周忌は何事もなくすんだ。
悲しみと喪失を覚えたものの、苦しみは薄らいでいた。
瑞希が常に自分のそばにいてくれたから。
あれからも瑞希は何事も無かったかのように振舞っている。
本当に自分のそばにいてくれるのか不安になる。
瑞希のような魅力的な女性に男が注意を引かないはずがない。
誰かと付き合うのではないか。
そんな焦燥を抱きながら過ごした一年であった。
喪った両親よりも瑞希のことで頭が一杯になってしまうことに罪悪感を覚えたりもした。
それでもこの想いはどうしようもない。
瑞希とのただ一度だけのキス。
そのことを何度も思い出しながら、不安を打ち消して日々を過ごした。
だが、今日で一年経った。
「瑞希さん」
0058高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:22:59ID:q4WrZNSg
自分の部屋にやって来た瑞希に声をかける。
「何でしょうか、優助様」
淡々とした瑞希の声。
一年前の約束は夢だったのではないか。
そんな不安を覚えながら勇気を振り絞って優助は言う。
「瑞希さん、一年前の返事を聞かせて」
その台詞に、瑞希は微かに目を見張る。
「何の…返事でしょうか」
優助は失望を覚える。
忘れてしまったのだろうか。
自分を慰めるための方便だったというのだろうか。
失望は怒りに転じる。
優助は瑞希を抱きしめキスをする。
一年前に味わったきり、触れることの出来なかった瑞希の唇。
貪るように吸い付く。
そして、正気に返る。
優助は瑞希から身を離す。
「ごめん…ごめんなさい、瑞希さん!」
優助は瑞希に跪いて許しを請う。
瑞希が慌てて助け起こす。
「優助様、お立ち下さい」
しかし、優助は跪いたままだ。
「瑞希さん…僕、何てことを…」
「優助様…返事とは、一年前のことですね」
瑞希は覚えてくれていたのだ。
そのことに謝るのも忘れ瑞希の手を掴む。
「覚えててくれたの!?」
「は、はい」
優助の勢いに瑞希が微かに怯む。
「ねぇ、瑞希さん。僕、今も瑞希さんが大好きだよ、ううん、愛してるんだ。瑞希さんは?」
「私、私は…」
瑞希は動揺したように声を上擦らせる。
「瑞希さんは…僕のこと…嫌い?」
「そんなことはありません!」
不安そうに尋ねる優助に瑞希が即座に否定する。
「じゃあ…」
「本当に、私でよろしいのでしょうか?」
今度は瑞希が不安そうに尋ねてくる。
0059高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:24:35ID:q4WrZNSg
「僕は瑞希さんが良いんだよ」
「素敵な女性はたくさんいます」
瑞希が諭すように言う。
「瑞希さんには適わないよ」
「優助様が知らないだけかもしれません」
瑞希が言葉を重ねる。
「瑞希さんが一番だよ」
「優助様は…」
「瑞希さんはどうなの?」
瑞希の言葉を待たずに優助が言う。
「私は……私は……」
優助はじっと瑞希の言葉を待つ。
一年待ったが、この瞬間は優助にとってそれまで以上の時間を感じさせた。
瑞希は俯いて小声で言う。
「……です」
「瑞希さん?」
瑞希は顔を上げて言う。
「私も…優助様が好きです…あ、愛してます」
2人は見つめあう。
互いの吐息がかかる距離まで近づく。
そして、どちらともなく重ねられる唇。
一年の時を埋めるかのようにじっくりと唇を重ね、舌を絡ませ唾液を交換する。
「ん……はぁ……」
2人は名残を惜しむように唇を離した。
そして、再び視線が絡む。
「僕…瑞希さんが、欲しい、全部欲しい」
「…はい」
恥ずかしげに顔を染めた瑞希の答えに優助は歓喜した。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

シャワーを浴びて綺麗な体でしたい。
優助は瑞希の提案に従った。
何しろ一年間待ったのだ。
今度待つ時間などそれに比べて一瞬であり、しかも不安を抱く必要は全く無い。
それでも、先にシャワーを浴びた優助は一分一秒が待ち遠しかった。
長い時間が経ったように感じたが、とうとう瑞希がやって来る。
0060高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:26:25ID:q4WrZNSg
バスローブ姿で。
「優助様…」
いつもの淡々とした声でなく恥じらいを含んだ声に優助は興奮する。
「瑞希さん」
優助は瑞希を万感の想いを抱きながら抱き寄せる。
2つのまろやかな膨らみが優助と瑞希の間に挟まれる。
そのバスローブ越しの感触にうっとりしながら、キスを交わす。
「ん……んむ……んっ……んぁっ……んむっ」
キスをしながら優助はバスローブから手を入れて直に瑞希の胸をまさぐる。
「んん……ああっ…やっ…優助、様……ああん…ああっ……恥ずか、しい……」
「瑞希さん、可愛いよ、とっても素敵だよ」
柔らかく優助の手を受け入れる感触に興奮してさらに強く揉む。
「ああっ…ゆう…すけ…さま…ああん…やあっ…やっ……あぁん…やあっ」
胸を堪能した優助は2人を隔てる邪魔なバスローブを脱がしていく。
まずは自分のものから。
「優助様、恥ずかしいです…」
「瑞希さんが全部欲しいんだ…」
言いながら瑞希のバスローブも脱がしていく。
「へ、部屋を暗く…」
「全部頂戴、瑞希さん」
赤く俯いてしまうが、瑞希は優助の行為を黙って受け入れる。
そして、生まれたままの姿で向き合う2人。
瑞希は手を使い乳房と秘所を隠そうとする。
「瑞希さん…?」
「男の方は…大きい方が良いのでしょう?」
そう言う瑞希の声に視線が彼女の胸にいく。
形の良い曲線を描いているが、確かに小さいかもしれない。
だが、それも優助には魅力的に見えた。
「瑞希さんはとっても綺麗だよ」
「あ、ありがとうございます…」
瑞希は恥ずかしそうに言う。
同時にどこか嬉しそうにも優助には聞こえた。
瑞希は優助の欲望に目がいく。
猛ったそれが自分の中に入るとは信じられなかった。
「どうしたの、瑞希さん?」
「いえ、その…とても、大きい、と思いまして」
「そうなの?」
「わ、私も良く分かりませんが、大きいのではないでしょうか…」
その言葉に気を良くした優助。
そして、優助は瑞希の乳首に吸い付く。
「ああっ、優助様?ああっ……あっ…やっ…いいっ…」
2つの丘にある突起。
0061高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:28:02ID:q4WrZNSg
それに優助は吸い付いたり、舌で舐めたりした。
手で触るのとはまた違った興奮を覚える。
「あぁ…あぁっ……いいっ…やあっ」
唾液を含ませた状態で舐めると、跡がテラテラと光って残る。
とてもいやらしくて、美しいものに感じた。
そして、優助は瑞希をベッドに押し倒す。
2人は荒い息を吐く。
今までにない淫靡な雰囲気が2人を包む。
「瑞希さん、足、開いて」
その言葉にこくりと頷いた瑞希は恐る恐る足を開いていく。
そして、瑞希の秘所が優助の目にさらされる。
そこには割れ目が走っており、それに沿ってヒダがある。
ごくりと唾を飲み込む優助。
そして、もう濡れているそこに指を這わせる。
瑞希の体がビクンと反応する。
優助は思わず指を離す。
「い、痛かった…?」
「いえ、平気です…」
「じゃ、続けるね…」
そう言って優助は指を這わす。
「あっ……あっ……あっ……やっ……優助、さまっ…あんっ……」
ビクッ、ビクッ、と優助の指に反応する瑞希。
顔を振っている瑞希の様子がとても色っぽい。
(もっと、したらどうなるかな?)
指を這わせ続ける。
その度に瑞希が反応することに調子付く。
瑞希を気持ち良くしていることに誇らしさを覚える。
そして、突起物に指を這わしたとき。
「ああっ!優助様っ!…そこをっ……もっと…お願いっ……やっ…しますっ」
瑞希の可愛らしい懇願。
もっと彼女のこのような顔を見たい。
そう思った優助は瑞希の言葉に従い指をその突起物に集中させる。
「あっ!……ああっ、やあっ!……優助、様っ…やっ…ああっ…やあっ、あぁああぁあああ!」
ビクンと震えた後、瑞希はぐったりと力を抜いた。
瑞希の秘所はぐしょぐしょになっていた。
もう、いいのだろうか?
「瑞希さん、いれるね…」
何をいれるのかは言わなくても分かるだろう。
「はい、優助様…」
「痛かったら、言ってね」
0062高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:31:23ID:q4WrZNSg
そう言って瑞希にキスをしながら己の欲望を瑞希に入れていく。
「あっ…」
「うあっ」
2人の声が重なる。
そして、ゆっくりと欲望を瑞希に埋めていく。
温かく湿った瑞希の中は優助を優しく締め付ける。
その未知の感触に優助は酔う。
「ううっ……あぁ……」
そして、突き進むうちに
「痛いっ」
という瑞希の声に優助は我に返る。
自分の快楽に夢中で瑞希のことを忘れていた。
同時に瑞希の初めての男になったことに喜ぶを抱く。
そのことを恥じながら、優助は瑞希に問いかける。
「痛かった、瑞希さん?」
「はい、ですが、大丈夫です」
優助を見つめながらはっきり瑞希は言う。
そのことに安堵しつつ突き進む優助。
そして、最奥まで到達する。
優助は瑞希に包まれながら、信じられないほどの快楽と満足を覚えた。
「瑞希さん、大丈夫?」
「はい、優助様と一つになれて、とても幸せです」
男には決して理解できない苦痛を味わいながらも、微笑む瑞希に優助は感動する。
優助の中に2つの想いが生まれる。
一つはこのままずっと瑞希の中に包まれたいという想い。
そして、もう一つは瑞希の中を荒々しく突き動かしたいという想い。
2つの欲求がせめぎ合い後者が勝利する。
「瑞希さん、動くよ」
そう言ってゆっくりと腰を動かしだす。
「いっ…痛っ……ううっ……痛いっ」
苦痛の声をあげる瑞希に罪悪感を覚える優助。
だが、一度動き始めた腰を止めることが出来ない。
瑞希の苦痛とは対照的に優助は快感に包まれているのだ。
「ごめん、瑞希さん!」
謝罪の言葉を口にしながら腰の動きを激しくしていく。
もっと、瑞希が欲しい!
その思いで頭がいっぱいになる。
「ううっ……はぅ……痛っ…」
まるで、瑞希の苦痛と引き換えに優助が快感を得る行為だった。
愛情、興奮、罪悪感、独占欲、快楽、様々な想いを抱きながら、優助は欲望を開放した。
「みーちゃん、みーちゃん、みーちゃん!」
最後は思わず昔の呼び名を口にしながら瑞希を強く突いた。
0063高坂家の瑞希さん32007/12/14(金) 22:33:08ID:q4WrZNSg
ビュクッビュクッビュクッと瑞希の中に優助の全てを出す。
瑞希の上にのしかかる優助。
彼女の柔らかい肉体がそれを受け止める。
優助は快感に浸る。
やがて、力が抜けた優助の欲望が瑞希の締め付けから解放される。
(あっ…)
そのことに微かな悲しみを優助は覚える。
そして、そこには純潔の跡が付着していた。
「あの、瑞希さん、本当に、大丈夫?」
「はい…私、優助様と一つになれたんですね…」
穏やかな表情を浮かべる瑞希にほっとする。
そして、先ほど自分が何と言ったか思い出す。
「あの、さっき…僕…瑞希さんのこと」
「どうかしましたか、ゆうちゃん」
悪戯っぽく笑いながら瑞希が優助を抱きしめる。
「何でもないや、みーちゃん」
笑みを返しながら優助が答える。
満ち足りた想いで2人は抱き合う。
もう、決して離さない。


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

おしまい

最初ageてしまってすいませんでした。
0065名無しさん@ピンキー2007/12/16(日) 18:35:34ID:l+cUQx9Y
ようやく結ばれた二人に萌えた! GJ!
0066名無しさん@ピンキー2007/12/17(月) 00:38:26ID:Al/3As2C
>>9
怪物に捕まって激しい陵辱を受けた上に
子宮に大量の卵を産み付けられてしまったヒロイン。
最後の力で脱出するも怪物は執拗に追いかけてくる。

絶体絶命の窮地を救ったのは、普段頼りない子と思っていた
幼馴染の少年。

身体も心も深く傷ついてしまったヒロインを
少年が優しく包み込む。



・・・同人とかではほとんどバッドエンドになるこの前提条件で
ちゃんとハッピーエンドのストーリーを読んでみたいと
いつも思っている。
0067名無しさん@ピンキー2007/12/17(月) 00:42:40ID:AOZOE0a6
>>66
なんつーか、死亡フラグたてまくった挙句生き残ったみたいな話ね
いいね でもお腹の中に宿した怪物の子はどうすんのさ?
0070高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:48:12ID:erCNIMbe
瑞希と優助が初めて結ばれてから一週間が経った。
表面上、2人の関係に変化は無かった。
むしろ悪化したかもしれない。
どうも、瑞希の機嫌が良くないのだ。
どこかいらいらした様子で優助に対しても心なしか冷たい。
今は勉強を教えてもらっているが、素っ気無い態度で接してくる。
「…という訳です。よろしいですか優助様?」
いつもより冷ややかな様子で聞いてくる瑞希。
「あの…瑞希さん」
「何です?」
じろりと優助に一瞥をする瑞希。
優助は意を決して聞いてみる。
「何か、嫌なことでもあったの?」
「何もありません」
即答された。
「くだらないことを聞く余裕があるなら復習をきちんとしてください。学生の本分は勉強なのですから」
こんなことでは何のために恋人になったのだろうか。
ここ一週間、優助はオナニーをしていない。
以前は瑞希を想ってしていたが今はその必要も無い、と思っていた。
そのため彼の中では瑞希とセックスしたいと言う欲求でいっぱいになっていた。
今の瑞希にセックスのセの字も出そうものなら軽蔑の眼差しを向けられそうだ。
「体目的だったのですか?嫌らしい」などと言われようものなら優助は立ち直れなくなるだろう。
(瑞希さん、どうしちゃったのかな…)
これからのことを考えると憂鬱になってくる優助だった。


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

その日の夜、優助は今日勉強した分の復習をしていた。
が、どうしても分からないところがあったのだ。
瑞希に聞いた時は理解したはずだったのだ。
ところがいざ自分で解こうとすると解けない。
どうしたら良いかまるで分からなくなってしまうのだ。
(今の瑞希さんに聞いたら怒るかな)
「私の話を聞いていたのですか?」と冷ややかに言われることが容易に想像できる。
だが、分からないままにしておけば後でさらに悪いことになるだろう。
どうすればいいのか。
優助は迷ったが、今聞いておくことに決めた。
後になればなるほど結果は悪くなるだろうから。
0071高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:49:45ID:erCNIMbe
そんな訳で瑞希の部屋の前までやってくる。
(どうしたらいいのかな…)
考え事に夢中だった優助はノックをするのを忘れてしまった。
そのままドアを開ける。
水色のパジャマを着た瑞希がいた。
彼女は目を閉じてベッドに仰向けになっていた。
そして、信じられないことをしていた。
「あん……くふっ……あふっ……あっ……ゆーちゃん……んん」
上半身はパジャマを捲り上げて乳首を摘んでいる。
下半身はパジャマを脱いでショーツの中に指を入れてかき混ぜていた。
昼間の氷のような態度の瑞希とはまるで違い、蕩けそうで切ない、そんな表情だった。
とても、淫らな姿だった。
こちらにはまるで気づいていないようだった。
優助は己の下半身に熱が集まってくるのを感じる。
「ああん……ぁはん……あん……」
瑞希のいやらしい声がそれをさらにあおる。
はぁはぁという荒い息遣いが伝わる。
瑞希の今までに見たことのない様子に見てはいけないと感じながらも目が離せない。
「ゆーちゃん……ゆーちゃん……いいっ……あん……ああっ…」
自分のことを切ない声で呼んでいる。
その様子から彼女の心が自分の元にあることを知り、泣きたくなるくらい安堵する。
(良かった…僕が嫌われたわけじゃないんだ…)
そう思うと自分の中にある欲情に注意がいく。
これほどに自らの欲望が大きくなるとは思わなかった。
(瑞希さん…あんなにHだったなんて…)
こんなことならセックスにためらい等持たなければ良かった。
あんな様子なら自分としたいに決まっている。
なぜ、昼間はあんな冷たかったのだろう?
そう思いながら瑞希のオナニーを見つめる。
「あっ……あはん……はぁ……ああっ……あん……あああっ!」
ひときわ大きく声をあげると体をビクビクと痙攣させて動きを止める。
後には彼女の荒い息遣いが残る。
「瑞希さん」
優助は声をかける。
そこでようやく瑞希は優助の存在に気づく。
彼女の目が限界まで見開かれる。
「ゆう…すけ……さま…?」
0072高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:51:54ID:erCNIMbe


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

私と優助様が結ばれてから一週間が経ちました。
あの時の私は言葉で言い表せないほどの幸せに包まれました。
勿論、初めての行為による痛みもありましたが、それ以上に優助様と一つになれた喜びがあったのです。
この世の中でこれ程の幸福があったのかと思うと恐ろしくもあります。
しかし、私たちはそれから一度も男女の行為をしていません。
もちろん学生の本分は学業、色事にうつつを抜かすなどもってのほか。
それに優助様からはそのようなお話はありませんし、私から話すというのも…
淫らな女なのではないかと優助様から軽蔑されるのが恐ろしくてとても話す気になれません。
優助様はそういったことには淡白なのかもしれませんし。
ですが私、私は…
あの日から毎日優助様のことを考え自分を慰めてしまうのです。
優助様と一つになった時のことを思い出しながら。
それでも駄目なのです。
以前はそれで一応収まっていた昂ぶりも、収まらなくなってしまったのです。
自分ですればするほど優助様が欲しくなってしまうのです。
今日などは優助様から私の態度を心配されたのかお言葉をかけて下さいました。
私は嬉しくて涙を流しそうになりました。
思わず、自らの淫らな欲求を話そうかという衝動が沸き起こるほどに。
優助様に軽蔑される。
その思いが頭をかすめた時、私は「何もない」などと言ってしまったのです。
私は優助様に自らの欲望を隠そうとするあまりに冷淡な態度を取ってしまいました。
なんということでしょう。
自らの淫らな欲望を隠すために、優助様の心遣いをはねつけにしてしまうとは。
優助様は私のことを愛していると言ってくださったのに。
それでも私は自分を慰めながら優助様を求めることを止められません。
今日もまた、優助様を想いながら淫らな自分をその指で慰めてしまうのです。
ベッドに仰向けになり自分の服をはだけ、自らの秘所に指を持って行き慰めるのです。
「ん……ああっ……くふん……あっ……ゆーちゃん」
優助様には見せられない淫らな自分。
そうすることはとても気持ちの良いことですが何かが足りないのです。
自分の胸に手をやり乳房を揉んで乳首を摘み刺激を送ります。
快感はさらに強くなります。
「ああっ……んん……あっ……あっ……ゆーちゃん……ああっ……ああっ……くふん……やあっ」
満たされないものを感じながら自分を慰めていきました。
そして、ひとまず落ち着いたところ。
優助様が驚愕した表情で部屋に居られたのです。
0073高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:53:37ID:erCNIMbe


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

パジャマが乱れたままこちらを呆然と見つめる瑞希を優助も見つめ返していた。
瑞希からは淫らな雰囲気が残っており、どう声をかけて良いか分からなかった。
「あの…瑞希さん」
何とか声をだした優助。
だが、その後が続かない。
何か言わなければ、そう思うほど焦って声が出なくなる。
「申し訳ありません!」
瑞希は泣きそうな顔で服を直すことも忘れ謝罪した。
何を謝っているのだろう。
そんなことを優助は思った。
「わ、私…優助様のことを想いながら…あのような、汚らわしい、ことを」
涙を目に溜めながら瑞希が話す。
優助は汚らわしいとは露とも思わなかった。
自分を想っていてくれたのだから。
「瑞希さん…汚らわしくなんて、ないよ」
「優助、様」
優助は瑞希を抱きしめる。
風呂上りの彼女の香りをいっぱいに吸い込む。
なぜ、自分は気づかなかったのだろう、と優助は思う。
自分も瑞希を求めていたのに、瑞希が自分を求めていても不思議はないではないか。
今こそこの一週間の間の誤解を晴らさなければ。
「瑞希さんは僕のこと、嫌い?」
「そんなはずありません!愛しています!」
はっきりと言った瑞希に優助は微笑みかける。
「僕も瑞希さんのこと愛してるよ」
そう言ったら瑞希もうれしそうに頬を染めた。
2人の間にあったわだかまりが解けていく。
「僕も、瑞希さんにいやらしいことしたいなって、思ってたんだ」
「優助様…?」
きょとんとした表情を浮かべる瑞希。
彼女の全てが愛おしいと優助は思う。
「でも、瑞希さんに軽蔑されたらどうしようって思って言えなかったんだ…」
「わ、私もです…」
優助の言葉に頷く瑞希。
「僕も瑞希さんが欲しくて仕方なかったんだ」
「いけません、優助様は勉強を」
0074高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:55:13ID:erCNIMbe
「そうだね、Hなことを2人でいっぱい勉強しなきゃ」
優助はズボンを脱いで、自らの欲望をさらす。
「ほら、こんなに僕、みーちゃんが欲しいんだ」
優助はそう言って、瑞希を押し倒す。
「あっ…」
ベッドには彼女の匂いがした。
まるで、彼女に包まれているかのような安心感を覚える。
彼女の唇にキスをする。
瑞希もそれに応えてくれる。
何度も何度もキスをする。
「ん…はぁ…ゆーちゃん…」
とろんとした顔で瑞希が呟いた。
優助は瑞希のショーツをずり降ろし彼女の中に指を入れる。
入れるまでもなく、湿っていたショーツを見て分かっていたことだが。
そこはたっぷりと濡れていた。
「みーちゃん、Hだね」
くすくす笑いながら耳元で囁く。
瑞希は顔を赤らめて優助から逸らす。
「わ、私は…」
「みーちゃんの中にいれるね」
瑞希が何かを言おうとするよりも早く優助は瑞希の中に挿入する。
「うくっ」
「ああっ」
優助と瑞希の声が重なる。
二度目とは言え、瑞希の中は信じられないほどの気持ちよさだ。
一体、この感覚に慣れるということがあるのだろうか。
まるで、瑞希の中は最初から自分と一つになるためにつくられたようである。
彼女の中はきつく優助を締め付ける。
よく一週間も彼女なしで耐えられたものだ。
「みーちゃん、痛くない?」
二度目とは言えまだ痛いのかもしれない。
男を受け入れる準備を整えているように見えても女性のことは優助には分からない。
「少し…ですが、もう平気です」
こちらを見つめる瞳は悲しみとは異なるもので潤んでいた。
その欲情した様子に優助は興奮して腰を動かし始めた。
「うくっ……みーちゃん、すごくいいよ…」
「あっ……ゆーちゃん……あっ……あっ……ああっ……やっ……いい……ゆーちゃん、いいのっ」
ここ一週間、優助は瑞希の冷たい顔ばかり見てきた。
そのことでそうとう落ち込んだりもした。
だが、今可愛らしく自分と繋がっている瑞希を見るとそんな悩みも何でもないものとなった。
0075高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:56:48ID:erCNIMbe
もっと、瑞希と気持ちよくなりたい。
一週間という一見短いようで長い時間が彼の欲望をかきたてた。
「ミーちゃん、くっ、凄く良いよ」
さらに腰を激しく動かしていく。
「ああっ……ああっ……ゆーちゃん……あっ…やっ……だめぇ」
顔を振り乱し、快楽に顔を染める瑞希に満足する優助。
そろそろ限界が近づいてくる。
「そろそろ、いくよ!」
「あっ……私も……ああっ……いいっ……あぁあっ!」
瑞希の叫びと同時に優助の欲望がドクンと脈打つ。
ビュクンビュクンと瑞希の中に注がれる。
2人で絶頂を迎える。
そして繋がったまま堅く抱きしめあう。
「みーちゃん…良かった?」
「うん…良かった…」
甘えるように頬を摺り寄せながら瑞希が頷く。
「みーちゃん、辛いことがあるのなら僕に言ってよ…一週間ずっと不安だったんだよ」
「不安…?」
瑞希が不思議そうに聞いてくる。
話しているうちに優助の力を失ったものが瑞希から抜ける。
「みーちゃんが僕のこと嫌いになったと思ってすごく不安だったんだよ」
「私も、ゆーちゃんに嫌われたんじゃないかって…不安だった…」
2人とも同じ不安を抱いていたのか。
そのことが可笑しくてくすくすと2人で笑い出す。
優助の欲望はは一週間を取り戻そうとするかのように力を取り戻していた。
「みーちゃん、もっとしたい」
「えっ…?」
返事を待たずに瑞希の中に押し入る優助。
再び、瑞希の中に自分が入ったことを実感する。
「ああっ……みーちゃん…」
「あん……ゆ、ゆーちゃん?」
驚いたような瑞希の声を他所に優助は腰を動かしていく。
突き入れるたびに優助に快楽が送られてくる。
そうするともっともっとしたくなる。
再び乱れていく瑞希。
「あっ……あっ……こんなの……ああっ…」
瑞希の喘ぎ声を耳にしながら優助は快楽に身を任せていった。
0076高坂家の瑞希さん〜後日譚〜2007/12/24(月) 01:58:07ID:erCNIMbe


+  +  +  +  +  +  +  +  +  +

その日は結局5回ほどした。
最後は息も絶え絶えだった瑞希の中に出して優助は満足した。
優助は。
その後瑞希に頬をつねられて、
「ゆーちゃん、止めてっていったのに…」
と不満を訴える瑞希をなだめるのに優助が苦労したのは別の話。
そしてそんなやり取りが2人の日常になっていくのもまた別の話。


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

おしまい
0078名無しさん@ピンキー2007/12/26(水) 19:26:32ID:M+useQKk
hsh
0079名無しさん@ピンキー2007/12/27(木) 11:58:28ID:7L2A+VYF
保守
0080名無しさん@ピンキー2007/12/29(土) 08:07:18ID:UXhz3Zgw
age
0083名無しさん@ピンキー2008/01/05(土) 16:14:57ID:uOE/Oryg
傷つきながら保守age
0084名無しさん@ピンキー2008/01/05(土) 18:17:26ID:skfn4dWO
てかこのシチュエロゲとかラノベとかでありそうなのにないよな。
そこに行き着く頃にはもうストーリーが終わりに近いってのはあるんだろうけど・・・。
0085名無しさん@ピンキー2008/01/05(土) 20:47:36ID:uOE/Oryg
>>84
ラノベなら2巻から、
エロゲならNTRルートクリア後に真ヒロイン登場のtrue ルートでw
そんな感じでひとつ!
0086大輔と瑞樹2008/01/05(土) 22:09:38ID:7gTBz6QA
「去年告白した相手は全滅だったなぁ」
 須和田大輔は昨年のことを思い出して愚痴をこぼした。
「去年も、だよね?」
 意地悪く言うのは大輔の幼馴染の川添瑞樹。
 小柄な体に辛辣な舌を収めた少女だった。
 短く切った髪に意志の強そうな瞳を持ち、どこか少年のような印象を与えた。
「何人に告白したのさ?」
 瑞樹はジト目で問う。
「理恵ちゃんだろ、留美ちゃんに、良美ちゃん、彩香ちゃんにそれに…」
 昨年告白して玉砕していった娘の名を挙げていく大輔。
 どの娘の名も聞いたことのある名だ。
「…もういいよ」
 瑞樹はあきれた表情で溜息を吐く。
「それで、どうして私のところにいつも泣きついて来るんだよ?」
 一体大輔は何を考えているのだろう。
 そう思うと瑞樹は呆れを通り越して感心してしまう。
「いいじゃないか、落ち込んだ幼馴染を慰めてくれてもいいだろ」
「女の子の部屋にいちいち入ってくる理由にはならないね」
 瑞樹はそう冷たく言い放つ。
 今、大輔は瑞樹の部屋にいる。
 いつごろからだろう。
 女の子に告白しては玉砕する大輔を瑞樹が慰めるという関係がはじまったのは。
 始まりは小学生の頃だった気がする。
 瑞樹は当時に想いを馳せる。


「うっ…ひっく」
「どうしたのさ、大輔」
 小学生の頃は大輔は泣き虫だった。
 そして、瑞樹よりも背が低くよくいじめられた。
 そして瑞樹は勝ち気な少女で大輔を良く泣かした。
 そのくせ瑞樹以外の人間が大輔をいじめるとそのいじめっ子を探し出してやっつけてやった。
 だから、大輔は瑞樹にくっついて「瑞樹ちゃん、瑞樹ちゃん」と懐いていた。
「うん、あのね…僕…」
 泣きながら何とか説明しようとする大輔。
 その態度に苛立ちを覚える。
「早く言えよ!」
 瑞樹はそういって大輔を小突く。
0087大輔と瑞樹2008/01/05(土) 22:11:51ID:7gTBz6QA
「ううっ…うぐっ…うわぁぁぁん」
 瑞樹に小突かれ泣き出す大輔。
 大輔が泣きやむまで瑞樹は5分ほど時間を余計に取られた。
「それで、何があったのさ」
「うん…その…」
 大輔の物言いに再び瑞樹が苛立つが、何とか怒鳴りつけるのを堪える。
「また、誰かにいじめられたのか?」
「ううん…」
 首を振る大輔。
 瑞樹は意外に思った。
 いつもならここで首を縦に振るのだが。
「じゃあ、どうしたのさ?」
「僕ね、亜矢ちゃんに好きだから将来お嫁さんになって下さいって言ったの」
 そのことになぜか瑞樹の心が波立つ。
「…ふん、それで?」
 なるべく心の動揺を表わさないように、無愛想を装って聞く瑞樹。
「亜矢ちゃんね、大輔君泣き虫でかっこ悪いから嫌だ、って」
 その言葉に安どする瑞樹。
「お前、弱虫じゃないか」
「うう、ひどいよ…瑞樹ちゃん」
 再びぐずりだす大輔。
「ああ…もう、泣くな!」
 再び大輔を引っぱたく。
「ひっく、瑞樹ちゃん…やっぱり泣き虫だとお嫁さんもらえないのかな?」 
「ふん、お前みたいな泣き虫と結婚したい奴なんていないだろ」
 ただでさえ叩かれて涙目になっていた大輔にそれが追い打ちとなった。
 再び泣き出す大輔。
「ああ、もう!分かった。お前が本当にもてなくて誰にもお嫁に来てくれる人がいない時は私がが結婚してやる!」
 瑞樹はそう言った。
 そう言えば自分はそんなことを言った。
 当時を振り返るまですっかり忘れていた。
 なぜ、そんなことを言ったのだろう。
 しかし、その言葉で大輔は泣きやんだ。
「本当?」
「私がお前に嘘をついたことがあるか?」
 大輔が一瞬考え込む。
 そして首を縦に振る。
「前にもう叩かないって言ったのに今日も叩い…」
「男が細かいことを気にすんなよ!」
 そう言って大輔の言葉が終わる前に言葉を重ねる。
0088大輔と瑞樹2008/01/05(土) 22:13:27ID:7gTBz6QA
「今回は、本当だ」
 大輔を見つめてはっきりと宣言する。
 その言葉に大輔はいつになく真剣な表情を瑞樹に向ける。
「僕と、結婚してくれるの?」
「お前が本当に誰とも結婚できないくらいもてなかったらな」
 そう言って腕を組む瑞樹。
「…約束だよ」
 おずおずと小指を差し出す大輔。
 瑞樹はそれに指を絡める。
 そして二人は指切りをした。
 大輔は笑顔で、瑞樹はどこか不機嫌な顔で。


 あの時に甘やかしたのがまずかったのかもしれない。
 それから、大輔が振られる度にやって来て瑞樹が慰めるという形が出来上がった。
 結婚、という言葉の意味を理解するにつれ、瑞樹は「大輔と結婚してやる」という言葉を使わなくなった。
 それでも振られる度にやって来る大輔を瑞樹が慰めるという役回りは変わらなかった。
 いつの間にか二人は18歳になっていた。
 瑞樹は大輔を見つめる。
 いあつからか背は自分を追い抜き、体は逞しくなり、瑞樹より力強くなった。
 そんなことがあっても瑞樹と大輔の関係に変化はなかったように思う。
 この関係も変えなければならないな、などと瑞樹はぼんやりと思った。
「また、振られたの?」
 そう言いながら、何だかいつもの大輔と様子が違うように瑞樹には思えた。
 何がどう、とは言えない。
 長年の付き合いからくる勘だ。
「…約束、覚えてるか?」
 その言葉に瑞樹はどきりとする。
 幼いころにした約束。
 今、ちょうど思い出していたところだ。
「…何の約束さ?」
「俺が初めて振られたときに、お前、俺と結婚してくれるって約束」
 大輔が真剣な眼差しで瑞樹を見つめ、彼女のの肩に手を置く。
 何だか、大輔が怖かった。
「俺、ずっと振られ続けてたよな。だから、あの約束を…」
「ちょっと…大輔」
 思わず大輔から距離をとろうとする瑞樹。
0089大輔と瑞樹2008/01/05(土) 22:14:54ID:7gTBz6QA
 しかし、幼い頃とはもう違っていた。
 大輔は瑞樹を逃すまいと抱きしめる。
 逃げられない。
 瑞樹の中で恐怖がいっぱいになる。
 そのまま、大輔は瑞樹を押し倒し、自らの顔を瑞樹に重ねようとする。
「止めて!」
 思わず大輔の腕の中で悲鳴を上げる瑞樹。
 大輔がはっとした表情を浮かべ離れる。
 その間に瑞樹は起き上がる。
「ごめん…俺」
 傷ついた表情を浮かべる大輔。
 その表情はどこか幼い日の彼を連想させた。
 そのことに瑞樹は安どする。
「どうして今まで言わなかったんだよ!好きなら好きって言えよ!」
 そう言って瑞樹が大輔に詰め寄る。
「お…俺、怖かったんだ…瑞樹からも「嫌い」って言われるのが…」
 不安そうな表情を浮かべる大輔。
「嫌いな奴をわざわざ慰める訳ないだろ!」
 瑞樹は大輔が失恋する度に安心していた。
 自分のもとから大輔は去らない、と。
 なおも不安そうな表情を浮かべたままこちらを見つめる大輔。
 その様子に瑞樹の口元がふっと綻ぶ。
 大輔は自分が必要なのだろう。
 そして、何だかんだ言いつつも、自分にも大輔は必要なのかもしれない。
「なあ、大輔」
「……」
「浮気したら、絶対に許さないからね」
 最初、大輔は何を言われたのかわからないといった顔だった。
「この馬鹿!」
 瑞樹は大輔を引っぱたく。
 昔のように。
「私の言いたいことが分からないのか!?」
 その言葉に大輔の表情に変化が起きる。
 きょとんとしていた大輔の顔にゆっくりと喜びが充ち溢れる。
 瑞樹を抱きしめて喜びの声をあげる。
「俺、絶対浮気しないよ!」
 そして、そのまま再び瑞樹を押し倒そうとして――

「この馬鹿!」
 今度は瑞樹の拳で殴られた。
「いてっ」
 思わず大輔は声を上げる。
0090大輔と瑞樹2008/01/05(土) 22:17:26ID:7gTBz6QA
 再び大輔が混乱したような表情を浮かべる。
 瑞樹は顔を真っ赤にして怒鳴る。
「い、いきなり…そんなことする奴があるか!順序ってものがあるだろう!」
 その言葉に大輔はしぶしぶ頷く。
 大輔の様子に瑞樹は満足したように頷く。
 大輔をじっと見つめた後瑞樹はそっと目を閉じる。
 頷いた後、大輔は瑞樹を抱きしめてそっと自分の顔を瑞樹の顔に近づける。


 その日、幼馴染の二人は恋人となった。
 まずはキスからの関係であるが。


以上です。
0091名無しさん@ピンキー2008/01/06(日) 13:21:21ID:s9a0EmGV
う〜ん
この内容だと幼馴染みスレかツンデレスレに投下した方が良かったんじゃないだろうか?
回想挟んで主人公がいきなりヒロイン押し倒すしヒロインも甘やかしたこと後悔して慰めて無いし
ヒロインが慰めてるんじゃなくて主人公が甘えているだけにしか思えない
0092名無しさん@ピンキー2008/01/06(日) 22:00:42ID:g7wbiVQS
>>90
ぐJだすよ、かなりいいんじゃね?
でも>>91の言にも一理あるわけで、
確かに「ヒロインが慰める」ってシチュは凄く難しい気がする
エロゲの別ルートとかなら出来るかもしれないけど
0093名無しさん@ピンキー2008/01/09(水) 22:41:22ID:Cl0VDr+W
と言うか、そもそもコイツ傷ついてるか?


とは思うが、話自体はかなり最高だ
0096受験生2008/01/15(火) 01:50:28ID:DHoWRA1A
 今、山上圭輔は中学受験のために勉強をしている。
 そして、家庭教師に教わっているのだ。
 だが、どうも思わしくない。
「圭輔君、ここはね、こう解くの。分かったかな?」
 笑顔で家庭教師の宇美が説明を終え、圭輔に理解できたか聞いてくる。
 彼女はさらさらとした長い黒髪の美しい顔をした大学生だ。
 いつも優しく圭輔を教えてくれる先生だった。
 小学生の圭輔にとって彼女は大人の女性。
 背が高い体はほっそりとしていながら、胸には同級生にはないまろやかな膨らみがある。
 彼女が圭輔に教えるために顔を近づけると、とても良い匂いがして頭がくらくらしてくる。
 最近はそれだけでなく、体の一部が反応してしまい困ってしまう。
 それを思う顔が赤くなる。
 そんな考えを振り払い、宇美の説明を反すうする圭輔。
 宇美を失望させたくなかったが、どうしても分からない。
「…ううん、分かりません…先生」
 そんな圭輔になおも優しく問いかける宇美。
「どこが分からないの、圭輔君?」
 どこが分からないのか。
 圭輔もそれを知りたい。
 自分が一体どこが分からないのか。
 考えれば考えるほど圭輔は分からなくなってくる。
「あの…僕、どこが分からないのか…分かりません…先生」
 恐る恐る圭輔が言う。
 声に涙が混じってしまったことを圭輔は恥じた。
 ひょっとして宇美は圭輔を泣き虫だと軽蔑しているのではないのか。
 そんなことを思いながら宇美を見つめると彼女は困った顔を浮かべた。
「う〜ん、困ったね…どうしようか。圭輔君…今日はそろそろ終わりにして、明日までに考えてきてね、宿題よ」
 最後の言葉に添えられた宇美の笑顔に圭輔は頷くしかなかった。


「慶介、勉強はちゃんとやっているの?」
 夕食時、母がそう聞いてくる。
「ちゃんとやってるよ」
 だが、母の答えは予想がついた。
 そして、予想通りの答え。
「だけど、テストの点数が良くないじゃない」
 圭輔にしてみれば勉強しているのだ。
 その結果が良くないだけなのだ。
 母は一体自分にどうしろというのだろう。
「…頑張るよ」
0097受験生2008/01/15(火) 01:52:06ID:DHoWRA1A
 力ない圭輔の答え。
 母は不満そうな様子でいつもと同じ言葉を言う。
「ちゃんと頑張って勉強して、受験に受かれば良い人生が送れるのよ」
 その後も説教は続き、その日の夕食は重苦しい気分で終わった。
 部屋に帰っても圭輔の気は晴れずにいた。
 母は頑張れというが自分は頑張っている。
 おまけに母にテストを渡すたびに冷たい言葉を浴びせる。
 今では「友達と遊ぶくらいなら勉強しなさい」と言うようになっている。
 そのために、圭輔にとって宇美は大切な話し相手にもなっていた。
 だから、彼女を失望させたくない。
 馬鹿だと思われたくない。
 圭輔は必死になって考えた。


 そして。
「圭輔君。宿題はどうだった?」
 圭輔は自分なりに一生懸命考えた。
 いくら考えても分からない。
 ベッドの中で涙を流しながら考えたのだ。
 だが、駄目だった。
 圭輔は涙を浮かべて訴えた。
「ごめんなさい…先生。僕…だめでした。ううっ…僕は、馬鹿なんでしょうか?」
 どれだけ考えても分からなかったのだ。
 自分は馬鹿なのではないか。
 自分はどうしようもないクズなのではないか。
 そんなことを思い浮かべるようにすら圭輔はなっていた。
「そんなことはないわ」
 宇美は微笑みを浮かべながら圭輔を優しく抱きしめる。
 ふわりと漂ってくる彼女の匂い。
 そして、柔らかい胸が圭輔に押し付けられる。
(あっ…)
 自分の股間が熱くなるのを感じた。
 宇美から離れないと。
 そう思いながらも圭輔は彼女から離れることができない。
「慶介君はがんばっているじゃない…どうしてそんなに自分を悪く言うの…圭輔君は、馬鹿じゃないわ、立派よ」
「せんせぇ…」
 圭輔は宇美にしがみついて泣きだした。
 自分の思いをすべて吐き出すように彼女の腕の中で泣いた。
 宇美は優しく圭輔の頭をなでた。
0098受験生2008/01/15(火) 01:53:32ID:DHoWRA1A
 圭輔の受験で荒んでいた心が安らいでいく。
 だが、安らぎと同時に羞恥も覚えていた。
 股間の熱が収まらない。
 どうすればいいのだろう。
 圭輔がそんなことを思っていると。
「ねえ、圭輔君…」
 宇美が圭輔に話しかけてきた。
 だが、何かが違っていた。
 どう、とは言えないがいつもの宇美とは違うように圭輔には思えた。
「何ですか…先生?」
 微かな不安を覚えながら圭輔は宇美に答える。
 宇美が圭輔の耳元に唇を寄せる。
 彼女の吐息を感じてドキドキする。
「慶介君はさ…ストレスを溜めすぎなんじゃないかなって私は思うの…」
 どこか妖しい笑みを浮かべながら宇美が言う。
「スト…レス…?」
 ぼんやりと宇美のことばをおうむ返しする圭輔。
 確かにそうかもしれない。
 勉強ばかりの生活に母からのプレッシャー。
 圭輔には過剰なストレスが溜まっているのだろう。
「そうかも…しれません。でも、僕は…」
 どうすれば良いのか。
 そう思い宇美を見上げる。
 彼女は笑みを浮かべながら信じられないことをした。
 圭輔のズボン越しだが、股間の膨らみに手を伸ばしたのだ。
 圭輔の体に電気が流れたようなショックが襲う。
「せ…せんせいっ!?」
 宇美は妖しげな笑みを浮かべながら囁く。
「ほら…こんなにしてる…」
 そう言いながらズボン越しの膨らみを優しく撫でていく。
 その時には圭輔にも電気のようなショックが分かった。
 快楽だ。
 股間をなでられることで快楽が生まれているのだ。
(き…気持ちいいよ)
 そう思いながらも、圭輔はもどかしさを感じた。
 ズボン越しでは得られる快感にも限界がある。
「ふふ…気持ちいい…圭輔君…?」
 耳元で囁く宇美の声。
 彼女は囁きながらも圭輔の股間に刺激を与え続けていた。
0099受験生2008/01/15(火) 01:55:57ID:DHoWRA1A
「う…うん…気持ち良いよ…先生」
 もっと続けて欲しい。
 そう思いながら言葉を発した。
 しかし、その願いも虚しく彼女の手は圭輔から離れていく。
「せ…せんせい」
 もっと触ってほしい。
 その言葉が口に出ない。
 いけない願いだと圭輔には思えたからだ。
 しかし、さらに思いがけないことが起こる。
「ふふっ」
 宇美は妖しさにどこか悪戯っぽさを混ぜた笑みを浮かべる。
 そして何と自らの手で圭輔の手を掴むと胸元へ持っていったのだ。
(ああっ)
 服越しだが、圭輔は柔らかい確かな感触を感じる。
 その感触に陶然とする。
 思わず手で揉んでしまう。
「あん…圭輔君…どう?」
 色っぽい声にどきりとする圭輔。
「僕…僕…」
 圭輔は何と言えば良いのか分からない。
 宇美は何を望んでいるのだろうか。
「私はもっと圭輔君のこと知りたいんだけど…圭輔君は私のこと…知りたい?」
 宇美は淫らな笑みで圭輔に問いかける。
「う…うん」
 圭輔は頷く。
 宇美は満足した様子で頷く。
「そう、良かった…じゃあ、お互いを知るために服を脱がないといけないと思うの…」
 服を脱ぐ。
 女の人の前で服を脱ぐのには抵抗がある。
 圭輔は返答にためらってしまう。
「そうやってね、我慢するからストレスが溜まるのよ…圭輔君」
 その言葉と共に圭輔の服を脱がしていく。
 圭輔はただなすがままだ。
「良い子ね…圭輔君」
 そんなことを言われては尚さら抵抗する気など起きない。
 気がつけば圭輔は裸になっていた。
 隠すものもなく、解放された肉棒が宇美に突きつけられる。
 宇美はビクンビクンと震える肉棒を愛おしそうに撫でる。
0100受験生2008/01/15(火) 01:57:03ID:DHoWRA1A
 直に触られて先ほどとは比べ物にならない快楽が圭輔を襲う。
「せ、んせい」
 再び宇美は手の動きを止める。
 どうして、続けてくれないのだろう。
 縋るような表情で圭輔は宇美を見上げる。
 その表情を見て宇美は満足したような表情を浮かべる。
「可愛い顔…ねえ、圭輔君…私の服を脱がせてくれない?」
 服を脱がせる。
 そうだ、もっと宇美を見たい。
 圭輔は宇美の頼みに一も二もなく頷く。
「じゃあ、お願いね…」
 宇美のその言葉に圭輔は彼女のセーターに手を掛ける。
 そして恐る恐る脱がす。
 その下にはブラウスを着ていた。
 そして、彼女のすらりとした体格がさっきよりも分かる。
 もっと脱がせばもっと宇美が分かるのだろうか。
 そう思い圭輔はごくりと喉を鳴らす。
「そうよ…そのまま脱がしていくのよ…」
 宇美は笑みを浮かべながら促す。
「はい…」
 圭輔は震える手でブラウスのボタンを外そうと手を伸ばす。
 震えをなんとか押さえようとしながらボタンを一つ一つ外していく。
 圭輔の胸の高鳴りが激しく鳴る。
 宇美の輝くように美しい肌が露になっていく。
「すごいや…」
 圭輔は思わず声を出す。
 ブラジャーを外さないと。
 白いブラジャーを見つめながら圭輔はそう思う。
 だが、ブラジャーを外す方法が分からない。
 困惑した圭輔は宇美を見上げる。
「こうやってね…外すのよ」
 そう言って圭輔の手をブラジャーのホックに導いて外す。
 宇美に手を触られて圭輔はどきりとする。
 そして、ブラジャーが外れ胸が露になり、胸がプルンと震える。
 学校の同級生よりも大きな胸が現れる。
(すごい…すごいよ)
「私の胸…触ってみない?」
 返事をせずに圭輔は宇美の胸に手を当てる。
 宇美の胸は圭輔の手を優しく受け入れ、未知の感触を与える。
0101受験生2008/01/15(火) 01:58:42ID:DHoWRA1A
(柔らかい…柔らかいよ)
 胸を触る度に押し返してくる。
 圭輔の胸を幸福感が満たしていく。
 自分は何をちっぽけなことで悩んでいたんだろう。
 こんな幸せな気分になれるなんて思ってみなかった。
「ああん……あん……気持ち良い?圭輔君…」
 色っぽい声を上げる宇美に興奮する。
「うん…気持ち良いよ…先生…すごいよ…」
 宇美の胸を堪能しながら答える。
「ねえ…スカートも脱がして…」
 その言葉に応えるためにスカートに手を伸ばす。
 スカートを脱がすとブラジャーと同色のショーツのみとなる。
 圭輔はその純白のショーツを下ろす。
 彼女の秘所が露わになる。
「ここに入れるのよ…圭輔君…」
 宇美が圭輔の張りつめていた肉棒を手に取る。
 すでに限界までに追い詰められていたそこはあっけなくイってしまった。
 肉棒がドクンと波打つ。
「きゃっ」
 突然のことに宇美が声をだす。
 その声を可愛いと思いながら自慰の経験のない少年は快楽と共に精を出す。
「ううっ……うわっ……」
 思わず声を出してしまう。
 宇美の手の中が精液まみれとなる。
 彼女の体にもいくらか付いてしまっていた。
 そのことに後ろめたさを覚える圭輔。
 だが、宇美を汚したことに興奮も覚える。
「先生…ごめんなさい…」
「大丈夫よ圭輔君…」
 そう言いながら精液の始末していく。
 残念な思いを抱きながらそれを見つめる圭輔。
 圭輔の肉棒も奇麗にしていく。
 その間に圭輔の肉棒は小さくなってしまっていた。
「小さくなっちゃったね…ふふ」
 肉棒を見つめながら宇美は笑いかける。
「ぼ…僕…ごめんなさい」
「大丈夫よ…また大きくすればいいんだから…」
 そう言いながら宇美は肉棒に刺激を与えていく。
「うっ…んあ……先生…」
0102受験生2008/01/15(火) 01:59:53ID:DHoWRA1A
「可愛いわ…圭輔君…」
 肉棒がやがて力を取り戻していく。
「圭輔君ってこんなに大きくなるのね」
 どこかうっとりとした様子で宇美が言う。
「ねぇ、圭輔君…」
「何…?先生」
 宇美が何かを手に持っていた。
「これでね、避妊をするのよ」
 宇美は袋を破りながら避妊具を取り出してそれを圭輔に被せる。
「ちゃんと避妊をしないとね…これも勉強よ…」
 優しく笑みを浮かべる宇美にただ激しく首を縦に振る。
 避妊具をつけ終えると彼女が足を広げる。
「さあ、ここに入れるのよ」
 圭輔を抱きしめながら言う。
 肉棒を手に取り宇美が導く。
 触れられた瞬間に快感が走るが先ほど出したおかげで精を出さずにすむ。
 そして、ゆっくりと秘所に肉棒が沈んでいく。
「あん…圭輔君」
「せっ…先生」
 手で触られるのよりもはるかに強力な快感が圭輔に襲いかかる。
 その中はすでに圭輔を受け入れる準備は整っており、圭輔を暖かく受け入れてくれる。
 抱きしめあっているので温もりも感じられる。
 まるで、受験勉強で苦しむ圭輔を慰めてくれるようだ。
 同時に逃がさないとばかりに締め付けてくる。
「うう…先生…」
 思わず繋がったままの宇美を押し倒す。
「圭輔君…こういうときは名前で呼ぶのよ」
 その言葉に圭輔は頷くだけで、後は本能に従い腰を動かしてしまう。
 訪れる快感は信じられないほど強いものだった。
「あっ……ああっ……ああっ……圭輔君……」
 気持ち良さそうに喘ぐ宇美の声も圭輔には心地よいものだった。
 今まで知ることの無かった彼女を知ることができたのだ。
 そして、先生と呼んでいた宇美が自らの手で喘いでいる姿を見ると自分が何か凄いものになったような錯覚を抱く。
 そのまま腰をがむしゃらに動かしていく。
 本来ならそこまでで圭輔は果てていただろう。
 だが、一度精を放った後だったために圭輔には余裕がある。
「やっ……やあっ……ああん……気持ち良いっ…ああっ……圭輔君……あん……ああっ……」
0103受験生2008/01/15(火) 02:00:45ID:DHoWRA1A
 圭輔の下で乱れている宇美。
 いつも優しい笑みを浮かべ圭輔を教えている彼女が、だ。
 気持ち良いと褒めてくれることに満足する。
 自分が無意味な存在だと悩んだのが嘘のようだ。
 圭輔は宇美に快感を与えている。
 意味のあることを圭輔は為しているのだ。
「ああっ……ああっ……圭輔君……ああっ……私…あっ、やあっ、やっ」
「僕……僕……宇美さん、宇美さん、宇美さんっ」
 二人で昇りつめていく。
 そして。
「ああっ、圭輔君…私…やあっ…ああっ…あぁぁああああああああああ!」
「宇美さん、宇美さん、宇美さんっ!」
 絶頂する。
 ビクンビクンと肉棒を震えるたびに精が放たれていく。
 そして圭輔は全てを出し終えた。
「どうだった、圭輔君…?」
「はい、とっても良かったです…」
 快感の余韻に浸りながら頷く圭輔。
 その答えに宇美は笑みを浮かべる。
「ふふっ…じゃあ、後始末しないとね…」
 笑みを浮かべ後始末をする宇美を見ながら、圭輔の中には悩みが霧消していることに気づく。
 代わりに彼の心には大きな満足が満ちていたのだ。


おしまい
0104名無しさん@ピンキー2008/01/15(火) 04:07:46ID:OxDvMc2O
GJ!非常にGJ!
だが、主人公の傷つき具合がずいぶんと描写がアッサリ過ぎるように感じる。
これだとどちらかと言うとこっち向きかもしれない。
女性上位で優しく愛撫される小説ver5
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171159735/

が、非常にGJであることに変わりないんだ。ただちょっと惜しかっただけだ。
改めて言おう。
GJ!
0106名無しさん@ピンキー2008/01/19(土) 15:05:35ID:aQHYVZy8
慰め保守age
0108名無しさん@ピンキー2008/02/13(水) 10:58:17ID:+VjiIaCu
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
0111名無しさん@ピンキー2008/03/05(水) 14:42:29ID:MEYmUMM7
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://outsideseek.com/2ch/01_info.html
0116名無しさん@ピンキー2008/04/23(水) 11:30:11ID:NGzOuLfs
保守
0118名無しさん@ピンキー2008/04/26(土) 00:48:14ID:9K8umSvD
ああ、過疎だな
本当に過疎だ
もう全くの過疎だ
0120名無しさん@ピンキー2008/05/05(月) 22:15:23ID:DT2Q2xY+
保守兼ねて糞駄文を投稿してみます。ちなみに初めて何でどうかご容赦を…

『α3ブロック、全滅、α4ブロック、応答無し!』
『こちらα2ブロック、駄目です、敵の数が多すぎて……救援を!』
「っきしょう!ここももう駄目か」
薄暗い地下倉庫、コンテナの陰に隠れ、荒い息を上げながら通信機を聞いていたモリオは舌打ちする
敵の群に自分のいた小隊を全滅させられ、ただ一人、この使われていない地下倉庫に逃げ込んだものの、身動きが取れなくなってしまった
武器は傍らのレーザーマシンガンだけ、しかもこの武器では敵の装甲を打ち破る事はできない
逃げようにも地上は敵で溢れ返り、ここもいつ、敵に見つかるかわからない
俺はもう駄目だ…
モリオは自らの死を感じ、ため息と共に体の力を抜いた

西暦2XXX年、既に火星に殖民地を作った人類は、そこで未知の宇宙生物ザグバンダと遭遇し、交戦状態に陥った
それからかれこれ2年にわたって続いている人類とザグバンダの戦争は、圧倒的物量と高い戦闘能力を持つザグバンダ優勢で進んでいき
7つあった植民地も既に4っつがザグバンダに滅ぼされ、今また一つ、モリオが住んでいる植民地がザグバンダによる攻撃を受けていた
戦況は人類不利
拠点は次々とザグバンダの手に落ち
最早陥落寸前で
地球や、他の植民地からの援軍は望めない
他の植民地は余裕が無いし、地球は火星に援軍を送るよりも、地球にザグバンダが来襲してきた時に備える事で手一杯だ

倉庫の壁を見つめながら、モリオは死んでいった火星沖山男子高等学校2年の級友達の事を思い出していた
巨大なバッタの様な姿をしたザクバンダに次々と食い殺され、混乱と、恐怖の中で死んでいった級友達
自分は彼等の死を悲しむべきだろうか?
モリオは考える
0121名無しさん@ピンキー2008/05/05(月) 22:35:28ID:DT2Q2xY+
特別何かしてもらったわけではない
必要な時は必要な物はもらったし、無駄な会話もいくつかした
一応全員の顔と名前は覚えている
しかし飛びぬけていい思いでも、悪い思いでも無かった
死んでいったクラスメートの顔を一つ一つ思い出しても、モリオの心に悲しみは生まれない
いた方がいいけれど、いなくなってもどうにかなる
地球から親の都合で移民してきたモリオの周りには、そんな人間ばかりだった
(もしかしたら、俺は、俺さえもそうなのかも知れない)
自分がどうでもいいから、周りもどうでもいいのだ
そう思い、モリオは苦笑する
そうだ、自分のこの一生は、自分にとってもどうでもいい物なのだ
飛びぬけて楽しくも無い、飛びぬけて苦しくも無い
もっと苦しいと思っていたザグバンダとの戦争も、始まる前まで皆やる気無くすごしていたし
いざ始まってみてもわけがわからないだけで、恐怖も、苦痛も特に無い
どうでもいい
もうどうでもいいのだ
『もう駄目だ!撤退!てった…ぐぅぁ…ぁ…ぎゃああああああああああああああああああ』
『たずげでぐれぇえええええ、嫌だぁ、じにだぐな』
味方の絶望と苦しみの叫びが響く無線を切ると、モリオは目をつぶり、眠りだした
もう、目覚める事は無いだろう、そう、思いながら…
0122名無しさん@ピンキー2008/05/05(月) 22:52:32ID:DT2Q2xY+
何か肌寒さを感じて、モリオは目を覚ました
どれだけ眠っていただろう
一瞬何故自分は倉庫にいるのだろうなどと考えるが、すぐに今までの事を思い出す
死なないもんだなぁ
などと呆けた事を考えながら無線機に耳をすますが、何も音は聞こえて来ない
いや、それどころか、周囲は不気味なほど静かだ
ザグバンダはもう去ったのではないか?
そんな考えがモリオの脳裏に浮かぶ
所詮、連中は昆虫の類だ、破壊したいだけ破壊して、去っていったのだろう
なんだかんだ言って、モリオだって生き残るのは、やはり嬉しい
倉庫内を見回し、体に異常が無い事を確認すると、レーザーマシンガンを持って、入り口へと向かう
ノブに手をのばし、ドアを開けようとした瞬間
ドアノブがゆっくりと回った
一瞬モリオはこのドアが自動扉だったかなと思ったが、ただの鉄製の引き戸である事を思い出し、後ずさる
外に何者かがいるのだ
救助隊か?いや、それならばまず叩いて中に人がいるかと確認するだろうし…
などとうろたえ、混乱するモリオをよそに、ドアがゆっくりとあいていく
再び後ずさったモリオは、床の段差に躓き、尻餅をついてしまう
ドアが開き……そこには真っ白い皮膚と、同じく真っ白い内はねのショートカットの髪、そして黄色く輝く爬虫類の様な瞳を持った、全裸の少女が立っていた
0123名無しさん@ピンキー2008/05/05(月) 23:28:38ID:DT2Q2xY+
人間とは似て非なる幽霊の様な少女の出現に、モリオは恐怖で後ずさる
13〜4歳位だろうか、172cmのモリオの肩位しかないようなその少女は、ドアから少し離れたところで尻餅をついているモリオを一瞥すると、血の様に赤い唇に微笑を浮かべ、ゆっくりと歩み寄ってきた
腰を抜かしたまま、後ずさるモリオ
その全身に寒気が走り、体は小刻みに震えている
「ぁぁぁぁぁ………」
震える腕で、モリオは何とかレーザーマシンガンを構え、少女に向けた
しかし、少女はそれに全く動じず、変わらぬペースで向かってくる
恐怖にかられ、引き金を引くモリオ
レーザーマシンガンの先端が真っ赤に光り、鉄さえも簡単に貫通するレーザーが少女めがけ連射された
が、少女はレーザーを受けても平然と、変わらぬペースでモリオに近づいてくる
「ぁ…か……ぁぁ…ぁ…」
無反動のレーザーマシンガンの引き金を引き絞ったまま何とか後ろに下がろうとするモリオだったが、その背が壁に当たった
下がれないとわかってもモリオは必死に壁に身をくっつけて、近寄る少女にレーザーを撃ちつづける
しかし、少女の歩みは止まらない
やがてモリオの目の前、手を伸ばせば届くような距離まで近づいてきた少女はおもむろにモリオの持つレーザーマシンガンの先端に手を乗せる
本来なら手が燃え上がるようなそれを少女は全く動じずに握り締めると、ひょいっと軽く内側に引いた
恐怖で体の力が抜けていたモリオは、あっけなくマシンガンを奪われてしまう
少女はモリオからとったマシンガンを、無造作に後ろに投げ捨てた
「う…ぇ…ひ……」
声にならない声を上げながら必死に壁に背をくっつけるモリオ
っと、少女がモリオを覗き込むようにかがみこみ、両手で優しく、モリオの頬に触れた
包み込むようにモリオの頬を優しく撫でる少女
その手は暖かく、恐怖に震えていたモリオは、一瞬、思考回路が真っ白くなった
0124名無しさん@ピンキー2008/05/06(火) 00:03:49ID:GBcT4/HT
少女の暖かい手が、冷えたモリオの頬を伝い、首筋を流れ、その両肩で止まる
やがて、ふっと暖かい少女の吐息が顔にかかったと思った瞬間、少女はモリオに口づけてきた
モリオの体に口から暖かい少女の吐息が注ぎ込まれ、同時に今まで肩に置いてあった手が、ゆっくりとモリオの体を抱きしめていく
モリオの思考は既に真っ白く染まり、されるがままに体を少女にゆだねている
わけがわからないが、とにかく何だか暖かい感覚に、モリオの体からふっと、疲れが抜けていく
繋がっている少女の唇から、暖かい物がモリオの口内に侵入してきて、モリオの舌をぺろりと舐め、はぐきの裏をちろちろと嘗め回していき
少女の右手がモリオの下半身へと伸びていく
ぼんやりと、その光景を口の中を舐められながら見つめるモリオ
やがて足にたどり着いた少女の手は、服の上から冷えたモリオの太ももをゆっくりとなでる
一通りなでると、少女はモリオの両太ももの上に、ゆっくりと自分の尻を乗せ、両手でモリオの服を脱がし始めた
自分が何をされるのか、モリオは悟ったが、しかし、抵抗する理由も無ければ、気も起きない
恐怖を払うために、快楽を得る事を、モリオは選んでいた
やがて上半身の服を全て脱がした少女は、そのままモリオの足を後ろに尻で滑って下がり、股間のファスナーを開ける
興奮し、そそり立ったモリオのペニスがあらわになると、少女は迷わずそれに両手を伸ばした
暖かく、柔らかい少女の両手は右手が竿を、左手が玉を包むように握り、もみもみと優しく揉みはじめる
「ぁ…ぅ…」
童貞のモリオは、その行為に簡単に絶頂に達してしまう
「ぁ…」
飛び出た精子は少女の腹にかかったが、しかし少女は全く構わずに、今度は顔を竿の先端に近づけ、熱いと息をかけてきた
「はぁあ…」
多少萎えていた竿が、再びそそり立っていく
同時に、モリオの尿道を、少女が暖かい舌でつっついた
0125名無しさん@ピンキー2008/05/06(火) 00:22:48ID:GBcT4/HT
「あふぅ…」
そこに電気が走ったような感覚に、体を震わせるモリオ
少女はつんつんと何度か尿道を舌でついた後、先端を下で円をかくようにぺろぺろと舐め始めた
少女のよだれと、自らの汁で、どろどろになるモリオの竿
その竿を、今度は少女は一気に全て口の中にほおばった
「ぁぁ…ぁ…」
声を上げて体を震わすモリオ
更に少女は口の中で唾液をべちゃべちゃとモリオのそれにうがいをするようにかけた後、ストローで吸うように吸い始めた
余りの快感にモリオは全くガマンできず、まるで小便をしているように精子を少女の口の中に溢れさせた
「はぅぁ…ああああああああああああああああああ」
その快感に、モリオの意識は薄れていく…

気がつくと、モリオは少女の膝の上で寝ていた
少女は相変わらず裸で、しかし微笑んでモリオを見つめている
「…君は一体何者だい?」
答えなんか返ってこないだろうと思いながら、苦笑しながら言うモリオ
その心は春の様に暖かくなり
ずっと感じていた恐怖も、自暴自棄な心も綺麗さっぱりと消えていた
全て、目の前のこの謎の少女のおかげである
そんな少女の事を、モリオはもっと深く、知りたくなっていた
しかし、恐らく少女は答えないだろう
「銀河連邦軍害虫駆除部所属人命救助人、アルナミです」
答え…な…え?
少女は微笑みながら、確かに自らの事を今語った
目が点になるモリオ
0126名無しさん@ピンキー2008/05/06(火) 00:40:42ID:GBcT4/HT
アルナミと名乗る少女が語るところによると
どうやらモリオ達がザグバンダと呼んでいる生物は銀河連邦と呼ばれる宇宙人の組織でも幾つ物星を滅ぼす危険な生物として登録されているらしく
火星に現れた際も銀連が殲滅に向かおうとしたのだが、別所でもっと強いのが現れてそちらの排除に時間がかかり
そして何とかそれを片付けた後こちらに来てみればこの有様だったので慌ててザグバンダを倒しにかかり
自分達人命救助人が生存者を探し始めたところ、モリオを見つけた、との事だった

「なるほど、大体わかりました」
相変わらず膝枕されたまま、少女の話しに頷くモリオ
しかし、そこでふと、当然の疑問を口にする
「では何故…、最初からそういわずにいきなり…その…あんな事を?」
先ほど行われた事を思い出し、顔を赤らめながら言うモリオに、アルナミは微笑む
「私達、外見がこれなんで普通に説明するよりも、ああした方が一気に友好を深められますので」
言って、アルナミはモリオの髪をとかすようになでる
(宇宙は広い…)
モリオは心からそう思いながら、再び夢見ごこちになっていく
「お疲れのようですので、適当なところに私が運んでおきますので、どうぞお休みください」
そう言って、アルミナが自分をお姫様抱っこする感覚がしたが、既にモリオは深い夢の中に旅立っていた

やがて、人類は銀河連邦の助太刀でザグバンダを全滅させ、火星も徐々に復興を進める事になる
既に銀河連邦の存在を知っていた政府高官は、国民の混乱を避けるため、その事をザグバンダ間に伝染病が発生した、と報告した
「ビルの瓦礫の間に隠れるように倒れていたため」ザグバンダに発見されずに済んだモリオはその後味方の救助隊に救われ、今は元の様に学業に励んでいる
だが、彼の脳裏に刻まれたあの思い出は、今でも時折、彼を悩ませていた…
0127名無しさん@ピンキー2008/05/06(火) 00:45:40ID:GBcT4/HT
以上っす

最後まだなんか続けようかと思いましたが、蛇足っぽくなるんでやめました
0131名無しさん@ピンキー2008/05/20(火) 05:50:06ID:bulkwx33
主人公がピザだとかオタクだとかコンプレックスを抱えてて
三次元の触れ合いは完全に諦めてて本心や後ろ暗い欲望を隠し続けて
日々の生活を送ってるって設定はどうだろ?
0134名無しさん@ピンキー2008/05/21(水) 06:16:41ID:0jc/9Aur
>>131
20年前や15年前ならまだしも、今の時代にオタクをコンプレックスに思ってる奴は被害妄想も同然。

ピザ+オタクって、軽量化前のオカダトシオかよ。
0136名無しさん@ピンキー2008/05/24(土) 06:04:07ID:M+e7cd/t
確かにステレオタイプは減ったし
見た目や体質を改善しようって動きも活発化してるけど
オタクってだけで嫌がられるのは変わんないよ
0137名無しさん@ピンキー2008/05/25(日) 07:00:45ID:MPe1On9x
ヒロインが少しずついい男に改造してやるというのは?逆マイフェアレディのように
0140名無しさん@ピンキー2008/06/17(火) 04:06:12ID:9yPua4QT
つーかもう反射的なものだよねオタクバッシングは
主人公に据えたら確かに女性の登場人物は可哀想かもしれない
0141名無しさん@ピンキー2008/06/19(木) 06:59:59ID:buXu8qW/
容疑者Xの献身の主人公みたいな
天才オタクの不器用な恋みたいなのは萌えるんだけどな…。
0143名無しさん@ピンキー2008/06/25(水) 11:58:51ID:ZukzWmaL
敵に敗れて幼馴染の女の子を敵にさらわれた傷心の主人公を、
クールな女性兵士と熟女博士が・・・・・
0145名無しさん@ピンキー2008/06/25(水) 12:48:37ID:JPHHML6c
ハウルの動く城とか、バッファロー66とかも
このパターンの一種だな
0147名無しさん@ピンキー2008/06/25(水) 18:43:49ID:fPNf6nkT
個人的には興味あるけど、ロボ子スレあるからそっちの方が喜ばれるかもよ?
0148名無しさん@ピンキー2008/06/26(木) 10:33:28ID:8pmKb9dk
痴漢男みたく男はオタクであることにコンプレックス持ってるけど
女はそんな些細なこと気にしてしない、というのもありかと
0149名無しさん@ピンキー2008/07/08(火) 13:23:01ID:EISXVo1a
良シチュなのに……ほしゅ
自家発電しかないのか
0150 ◆a/4.R5cvj2 2008/07/08(火) 14:19:59ID:da1XP6n1
>>149
丁度投下しようと思ったのに。
sageにしてほしかった。
0151ピッチャー2008/07/08(火) 14:21:58ID:da1XP6n1
投げ放たれた白球は、弾丸と化してミットに突き刺さる。
その瞬間、球団の勝利が確定した。
日本一の栄光に、喜び沸くナイン。
ベンチの選手達も、マウンドに駆け寄り、ピッチャーは揉みくちゃにされている。
モニター越しに観戦している、二軍の選手達もまた、喜びに沸いた。
ただ一人、室田 幸男 を除いて。

彼は一人、モニターの中のピッチャーを睨み付け、固く左の拳を握り締める。
モニターを睨む彼の胸中は、喜びではなく、憎悪に満ちていた。
何故、自分はここにいるのか。
何故、グラウンドではなく、控室のモニター越しに試合を見ているのか。
本来ならば喜ばしいチームの勝利。
しかし、選手としてグラウンドに立つことなく、控室の中で、モニター越しに試合を見ている自分が腹立たしい。
悔しさは憎しみに変わり、モニターに映るピッチャーに向けられる。
これほど、他人を憎いと思ったことは無い。

しかし幸男自身分かっていた。
この憎しみは、いわれの無いものだということを。
彼が、本当に憎いと思っているもの、それは。
固く握り締めた左拳と裏腹に、まるで力の入らない、彼自身の右手であった。
0152ピッチャー2008/07/08(火) 14:23:44ID:da1XP6n1
室田幸男は、往年の名投手、室田 正司 の長男として生まれた。
赤ん坊の頃から、野球のボールを玩具代わりに与えられ、プロ野球の投手と成るべく育てらた。
小学生の時には、既にリトルリーグで全国制覇を果たし、室田Jrとしてその名は知られていた。
そして高校時代は、地区予選を含め、全試合無失点で甲子園を制し、鳴りもの入りでプロ入りしたものの。震災で倒れた家具の下敷きになり、利き手である右手を粉砕骨折してしまう。
骨折は完治した。しかし握力は戻らない。
僅か10kgしかない握力では、文字を書いたり箸を使うことはできても、野球のボールを投げることはできなかった。かつては150kmを超えた速球も、針の穴を通すと言われた正確なコントロールも、今の幸男には無い。
地震によって引き起こされた、不慮の事故。それ故にやりきれない。いずれは数億、いや数十億は稼ぐであったろう黄金の右手は、文字通り震災によって砕かれた。
運が悪かった、それで納得することは彼にはできなかった。幸男は、利き手と一緒に夢を砕かれてしまったのだ。ただの不運で諦めることなど、できる筈がない。
0153ピッチャー2008/07/08(火) 14:25:26ID:da1XP6n1
一体誰を恨めばいいのだろうか、何に怒ればいいのだろうか。
答えなら分かっている、誰も何も悪くない。ただ運が悪かっただけだ。
しかしそれで納得できるほど、それで諦められるほど、安い夢ではなかった。
幸男にとって、野球は人生そのものなのだ、諦め切れる筈がない。
やり場の無い怒りは憎悪に変わる。野球ができず苦しんでいる自分とは逆に、勝利し日本一になったと喜ぶ選手達が憎らしい。例えそれが筋違いの恨みだとしても、マウンドに立つピッチャーを恨まずにはいられなかった。
幸男の心を、憎悪が埋め尽す。これほど他人を憎いと思ったことは無い。彼はただ、左の拳を握り締め、憎悪の視線でモニターに映る選手達を睨み付ける。

「おい室田早くしろ、祝勝会行くぞ」

先輩選手の言葉で、幸男はふと我に返った。そして、苦い笑いが込み上げてくる。
日本一の祝勝会は、自分にとっては送別会になるであろう。復帰が絶望的な選手に金を払い続けるほど、球団は寛容ではない。幸男は、自分に来期が無いことは分かっていた。
デビューするより先に、引退することに成ろうとは。幸男は自分自身の運命の皮肉に苦笑した。



0154ピッチャー2008/07/08(火) 14:27:59ID:da1XP6n1
幸男はベッドの上で、ただ天井を見上げていた。
夜半過ぎまで祝勝会は続き、家に帰りそのままベッドに入ったが、とても眠れるものではなかった。
既に空は明らみ、かなりの時間が経っていたが、幸男はただ天井をぼおっと眺めているだけだった。
復帰が絶望となれば、来期の契約は無い。もう球団には居られない。
しかし、子供の頃から野球漬けの人生を送って来た幸男は、勉強はあまり得意では無かったし、他に何か取り柄が有るわけでも無かった。
幸男には、もう帰る所も、行くべき所も無い。
有るのは、ただ判然としない空虚な未来だけだった。
別に何をするわけでもなく、幸男はただベッドの上で天井を見ている。



ピンポーンと、家のインターフォンが鳴る。
程無くして幸男を呼ぶ母の声も響くが、全身を満たす気だるさから、それに返事することは無かった。

コンコンコン、とドアをノックする音が響く。
母ならノックなどせずに、大声で呼びかけてくるだろう。
母の案内も無しに、勝手に二階の幸男の部屋まで上がって来るのは、恋人の薄井 恵子 意外にはいない。

「入れよ」

カチャリとドアが開き、入って来た女性は、案の定恵子だった。

0155ピッチャー2008/07/08(火) 14:30:09ID:da1XP6n1
「やったね、優勝おめでとう」

部屋に入った恵子の第一声はそれだった。

「お前、嬉しいの?」

気だる気に幸男は体を起こす。

「そりゃ幸男のチームが優勝したんだもん、嬉しいに決まってるよ」
「俺は何もしてない」

幸男は険しい目つきのまま、ぼそりと呟く。

「でも幸男のチームだもん、優勝すれば嬉しいよ」
「俺のチームか…。まあ来年は居ないだろうけどな」
「あ…」

幸男の置かれた立場は、恵子も良く分かっている。それだけに掛ける言葉が見つからない。
それでも恵子は、何とか幸男を元気付けようと話掛ける。

「でも、まだダメって決まったわけじゃ無いんでしょ? だったら頑張ろうよ」「決まったも同じさ。球を放れないピッチャーに、何を頑張れっていうんだ」
「諦めちゃダメだよ、頑張ってリハビリ続けよ」
「軽々しく頑張れとか言わないでくれ」

恵子は昔からそうだ。同じ野球部のマネージャーだった頃から、ただ応援しているだけ。
幸男たち選手が、どれほどの想いで苦しい練習に耐え、どれだけの死闘を勝ち抜いて甲子園で優勝したのか。
その苦しさは、実際にグランドで闘い抜いたナインにしか分からないだろう。
0156ピッチャー2008/07/08(火) 14:32:15ID:da1XP6n1
しかし恵子は、ただ応援していただけで、我が事のように母校の優勝を喜ぶ。
今もそうだ、復帰は絶望的なのに、脳天気に優勝を喜び、軽々しく頑張れと言う。そんな恵子が堪らなく苛立たしい。

幸男の父もプロ野球の選手だった。
幸男はその栄光と、陰にある苦悩と挫折を見て育った。
怪我でグラウンドを去る者、歳でユニフォームを脱ぐ選手、幸男はプロの苦悩を知っている。
毎年何百人という選手が生まれると共に、毎年何百人という選手が無念の涙を飲んでグランドを去って行く。
プロとはそういう世界だ。
だからこそ、簡単に頑張れなどと言ってほしくはない。
努力で何とかなるのなら、幸男はどんな努力も惜しまないだろう。
しかし世の中には、努力ではどうにも成らない事もある。
その過酷な現実と、正面から向き合わなければならない幸男にとって『頑張れ』という無神経な励ましほど残酷な言葉は無いだろう。

「無理なんだよ、この右手じゃ。この右手じゃもうボールは投げられないんだ。
俺はもう、終わったんだ」

幸男はガックリと肩を落とす。
自分自身認めたくなかったその言葉を口にした時、全身は力を失い、最早自分の体をを支えることすらできなかった。
0157ピッチャー2008/07/08(火) 14:38:05ID:da1XP6n1
そんな幸男の肩にそっと手をそえ、恵子は優しく微笑み掛ける。

「終わりじゃないよ、これからだよ」

恵子は、静かに、そして温かな口調で、幸男に語り掛ける。

「鈴木君は、大学で先生目指して頑張ってる。
水沢君は自衛官、横山君は家業の食堂継ぐ為に調理師専門学校。みんな新しい環境で頑張ってるんだよ。
終わりじゃない、幸男の人生はこれからがスタートなんだよ」

全く予想しなかった言葉だった。
それは、すべてを悲観し、絶望の淵にいた幸男には、全く考えもしなった言葉だった。

「これからがスタート」
「そう、これからがスタート。人生まだ始まったばかりだよ、だから諦めないで、私はいつでも幸男のこと応援してるから」

幸男は握力を失った右手だけを見て絶望していた。
しかし恵子は右手だけでなく、困難であろう幸男の人生に「頑張れ」とエールを送っていたのだ。
空虚な闇の中に、一筋の光が差し込み闇が晴れる、そんな想いがした。
幸男は、そんな恵子を少しでも疎ましいと感じたことが恥ずかしかった。

「ありがとう恵子。そうだな、人生これからだよな。」

恵子は、うん、と頷き、幸男の視線を満面の笑みで受け止めた。

0158ピッチャー2008/07/08(火) 14:40:12ID:da1XP6n1
「好きよ幸男、あなたのことを愛してる。だからお願い、諦めないで」

恵子はそっと目を閉じ、幸男の厚い胸板に顔を埋める。
幸男は、壊れた右手で力無く恵子の肩を抱いた。

「いいのか、俺で? 俺は野球以外の事は何も出来ない男だぞ。お前は、本当にこんな俺でもいいのか?」「いいよ。プロ野球選手の彼女に成りたいなんて、思ったこと無いもん。幸男がいいの、幸男が好き」
迷う幸男と裏腹に、恵子の言葉に迷いは無い。
女は強いと幸男は思った。自分は先の見えない不安に怯えているのに、何も明日の保証のない男の胸に、躊躇無く飛込めるのだから。
そんな恵子に自分がどれだけ励まされているか、それはとても言葉では表せない。
幸男は強く恵子を抱きしめ、熱く熱くキスを交わす。
身も心も、恵子の全てが愛しい。
重ね合った唇は、止め度無くお互いを求め合う。
抱きしめた両手で恵子の体をまさぐりながら、豊かな胸の膨らみへ這わせていく。
薄手のブラウスとブラジャーの上から、柔らかな乳房をもみしだく。
やがてその手は、谷間にある細やかなボタンを、一つ、また一つと外して行く。
次第に恵子の白い肌とブルーの下着が露になって行く。
0159ピッチャー2008/07/08(火) 14:41:53ID:da1XP6n1
脱がされたブラウスが、はらりと足元に落ちる。
幸男は、その瑞々しい素肌の肢体を抱きしめ、柔肌を優しく撫でる。
ウエストから腰にかけての、たおやかな稜線に沿って手の平を這わせ、スカートをまさぐりながら、ファスナーを下ろす。
女らしい丸い腰から、スルリとスカートを脱せれば、スラリとした美しい脚が露になる。

「恵子」

幸男は恵子の名を呼び唇を重ねる。
唇を塞がれた恵子は、その呼びかけに、なまめかしく舌を絡ませて答える。
溶け合う様な濃密なキスを交わしながら、幸男は下着姿の恵子をベッドに誘う。
そして恵子の靴下を脱がすと、自らも上着を脱ぎ捨てた。
そっと肩を抱き寄せ、背中に手を回しブラジャーを外す。
プルンと溢れ落ちる乳房を、優しく揉みしだきながら、乳首を口で念入りに愛撫する。
次第に恵子の吐息も熱を帯、胸を揉む手にも鼓動の高鳴りが感じられる。
片手は股間をまさぐり、指先をショーツの中に潜り込ませ、秘部を刺激する。
更に奥、膣口まで伸ばした指先に、ねっとりと湿ったものを感じると。幸男は両手をショーツにかけ、腰からそれを剥ぎ取る。
両手で太ももを押さえながら、股ぐらに顔を埋め、陰唇を丹念に舐め回す。
0160ピッチャー2008/07/08(火) 14:44:16ID:da1XP6n1

「ああぁぁ」

恵子の口から、切ない喘ぎが漏れる。
悶えながらくねる腰と、下の口から溢れる愛液が、早く幸男の逸物が欲しいと訴えている。
幸男はズボンを脱ぎ捨て、恵子の股を開き、膣口にペニスの先を当てがう。

「恵子」

幸男は硬直したペニスの先を、恵子の膣口に押し込む。

「ああ、幸男」

恵子の膣口は幸男を受け入れ、肉壷はずっぽりと逸物をくわえ込んでゆく。
二人の性器は根元まで深く結合し、一つになった悦びが幸男を満たす。
この腕の中にいる、恵子が、堪らなく愛おしい。

プロ野球投手に成るという幸男の願い。その願いは不幸な事故によって、右手と共に砕かれた。
夢も希望も、全てを失い、全て失った今だからこそ、ただ一つだけ残された恵子の愛の温かさを、改めて実感する。

幸男の腰が前後に動きだす。お互いの存在を確かめ合うように、激しく性器を擦り合わせ、愛を確認しあう。

「恵子」
「幸男」

貪るように、愛の営みは激しさを増す。
恵子は脚を幸男の腰に絡ませ、お互いの首に腕を巻付け抱き合いながら愛し合う。
そして熱いディープキスを交わしながら、幸男は絶頂を迎え、恵子の膣の中へと射精した。
0161ピッチャー2008/07/08(火) 14:46:20ID:da1XP6n1
四ヶ月後、幸男は営業の仕事に就いていた。
スポンサーである、スポーツ用品メーカーの広報が、幸男を欲しいと申し出たのだ。
往年の名投手の息子で、甲子園優勝の実績を、メーカー広報は欲しがった。
無論、幸男はそれを喜んで受けた。
所属は営業部広報室。大きくは営業の所属という扱いだ。
今は研修も兼ねて、小売店巡りから営業のイロハを叩き込まれている。
野球をするのと用具を売るのでは、まるで勝手が違うのだが。それでも好きな野球に携わっていけるのが、何よりも嬉しい。
幸男は、何とかこの仕事をものにしょうと意気込んでいた。
二ヶ月後には恵子との結婚が控えている、そしてそのお腹には新しい命も宿っている。
新しい家族の為に、幸男は今日も慣れない職場で、悪戦苦闘を続けていた。


おわり
0162名無しさん@ピンキー2008/07/12(土) 23:33:43ID:9e91F6qr
なんだか、普通にいい話だなw
イイ男とイイ女のイイ話だぜ
0176名無しさん@ピンキー2008/08/30(土) 21:42:03ID:V9mc2BqM
0184名無しさん@ピンキー2008/09/26(金) 03:58:27ID:lHG18i71
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!」
「うわっ?!びっくりした、なんだお前?」
「私は傷付いた子豚を慰める為に
地獄の底からやってきた正義の使者、なのかもしれない」
「眉毛の濃い鬼いさんを思い出す自己紹介だな
てか豚と言うのは最近ストレス太りした俺に対する当て付けか」
「豚の方がまだ可愛いげがあるわ、このキモピザが!」
「いきなり罵倒された?!」
「お前みたいなピザを慰めなきゃならないなんて…
ああ、私はなんて不幸なのでしょう」
「延々と辛辣な言葉を聞かせられる俺の方がどう考えても不幸なんだが」
「ピザが喋るな!」
「ピザピザ言うな!
そんなに言われるほど太ってねーよ!」
「身長165cm体重62kgのくせに…」
「何で知ってんだよ!つか適正体重だろ!」
「身長/cmが体重/kg以下でないと私は適正体重とは認めない」
「その条件満たせる人間は稀少だよ!一体どこの星の基準を語ってんだ?!」
「うるさいうるさいうるさーい!
つべこべ言わずにひざまづきなさい、この犬!」
「…くっ…危ねぇ、思わず言うことを聞きそうになっちまったが
俺が釘宮病患者ではなかったのが貴様の敗因だ」
「バカばっか」
「萌えー!萌え!萌え!萌え!もっと罵ってくれー!」

保守
0186名無しさん@ピンキー2008/09/26(金) 20:33:30ID:yF+Dcs+H
 
0187名無しさん@ピンキー2008/09/27(土) 22:49:25ID:JCR1iu7R
「「萌え」なんて口に出して言う人初めて見たわ
お前想像以上にキショいわね」
「俺の発言が気色悪かったことは認めよう
だがその前にお前は俺のことをどんなふうだと想像していたんだ?」
「毎晩己の全裸をくまなく濡らす所業の後に
おっぱいから出る汁を飲み干す程度の変態だと思っていたわ」
「果てしなく嫌な物言いをすんな!
風呂上がりに牛乳飲んでるだけだろうが!!」
「ああ言えば上祐?」
「古過ぎるよそのネタ!」
「今私面白いこと言った」
「得意気な顔するなよ!
可哀想で頭撫でてあげたくなるだろうが!」
「撫でて」
「…くっ…」
なでなでなで

「本題に入ります」
「是非そうしてくれ」

保守
0189名無しさん@ピンキー2008/10/11(土) 19:58:35ID:5QJIM8a9
「私は傷付いた子豚を慰めるために地獄の底かr」
「初めからやり直す気かよ!省略して本題入れよ!」
「オープニングはスキップできないのよ?」
「なにそのFF[仕様?!」
「高画質ムービーなんだから我慢しなさい」
「お前、立体映像だったのか…?」
「いいえ、ケフィアです」
「…」
「…」
「…今のはなしだな」
「ええ、少し反省したわ」

保守
0190名無しさん@ピンキー2008/10/11(土) 20:20:42ID:5QJIM8a9
「まあ簡単に言うと私は将来のお前の娘で
今お前が元気なくて私のママとのフラグを逃すと私が生まれなくなるから
未来からわざわざお前を手伝いに来たってわけ」
「凄い説明口調だな…
…って娘!?未来!?てか俺結婚できるの!!?ひゃっほう!!」
「はぁ?結婚なんてできるわけないでしょう?」
「え?だって俺が女性とのフラグ立ててお前が生まれるんだろう…?」
「ええ、お前が私のママをレ○プして私が生まれるのよ」
「レ○プフラグかよ!なにその暗黒未来!?」
「で、お前は警察に捕まる前に自殺」
「ギャアアア!」
「ほんと最低のキモピザね」
0191名無しさん@ピンキー2008/10/11(土) 21:06:08ID:5QJIM8a9
「うぅ…ぐす…お前の話が本当なら俺は確かに最低の人間だ」
「子供の言うこと真に受けるなんて、あんた馬鹿ぁ?」
「嘘なのかよ!返せよ俺の涙!」
「貴方の涙、石動乃絵のお婆ちゃんにあげちゃった」
「他人の涙を勝手に渡すな!」
「まぁ私の言ったことは完全に真実ではないのよ
運命の9割9分8厘はお前が強姦することになってるんだけど」
「うわぁぁん」
「残りの内1厘は和姦なのよ」
「…ひく、ひっく…はい?」
「私としてはどんな形であれお前がほとばしる熱い○○スを私のママにぶつけてくれればいいわけ
その為のサポートは惜しまないわ」
「それは…つまり?」
「お前が私のママと恋仲になってキャッキャウフフする未来も一応あり得るってこと」

保守
0192名無しさん@ピンキー2008/10/11(土) 22:00:56ID:5QJIM8a9
「よっしゃあぁ!」
「急に元気になったわね」
「落ち込んでなんかいられるか!その一厘のハッピーライフを掴むために俺は頑張るぜ!」
「千枚のカードからたった一枚を選ぶ確率なのよ?」
「任せろ!ファイヤーJデッカー並の強運を見せてやる!お前のママとやらを俺の魅力でメロメロにしてやんよ!」
「こないだ失恋した男がメロメロとかw」
「!!!…何故それを知っている?!」
「しかも一方的にフラレたのよね」
「イヤッやめて、そのことは忘れたいのー!!」
「失恋のストレスで過食とは…無様ね」
「うぐぅ…」

保守
0194名無しさん@ピンキー2008/10/27(月) 20:08:01ID:LvhRK8Gr
妹がベッドの下に隠れてるの知らなくて
そのまま最後までやって
ベッドの下に何かがあるのを後で気づいて
声をかけても必死に寝た振りしてて
おーい、と起こすと目をこすりながら起きるという演技をして
なんか自分の部屋に戻っていった

こんな俺を慰めてくれよ
0200名無しさん@ピンキー2008/11/01(土) 09:05:57ID:DY5rRZwX
あげ
0203名無しさん@ピンキー2008/11/09(日) 21:28:55ID:j+iuWGFJ
同い年の心優しい女の子(非幼なじみ)に

慰めてもらう
励まされる
なでなでされる
ぎゅっとしてもらう

のを希望
0209夕暮れ2008/11/26(水) 01:18:02ID:p0qGNr9r
静寂に満ちた校舎、俊一は一人教室へと向かう。
――不採用
この3文字が彼にとってどれほど重い意味を持つか、知る者は少ない。
深い溜め息をつき、がらりと教室の扉を開ける。
強い西陽が陰影をつくり出し、教室全体を普段と異なる表情に変えている。
誰もいないだろうと考えていた教室に、一人の少女がぽつんと座っていた。
「高橋、お前まだ帰ってなかったの」
「……はい」
セミロングの黒髪をきっちりと三つ編みに結び、相手を拒むようにフチ無しの眼鏡で表情を隠している。
寡黙なこの少女に、男子生徒の多くは距離をおいて接していた。
――1人になりたくて教室に戻ったのに
軽く舌打ちしたくなるのを抑え、帰宅準備を進める。「……ダメでしたか?」
「何が」
「あ……あの……就職」
――友人にも打ちあけていない事を知られている
「……関係ないだろ」
「ご……ごめんなさい」
「別に謝んなくていい」
「……ごめっ、あ、えっと……すみません」
――ちくしょう
試験に落ちた苛立ちを、無関係な少女にぶつけている。その行為は俊一に、より劣等感を抱かせた。
「……俺帰るから」
鞄を肩に掛け、少女に背を向けた。
「ま、待って下さい!」
0210夕暮れ2008/11/26(水) 01:19:20ID:p0qGNr9r
「高橋?」
めずらしく感情を露にする少女に、俊一は驚きを隠せない。
「弟と深山くんちのパン屋さんによく行くんです
お店辞めるんでしょう」
――そこまで知られていたのか
この学校は県内でも有数の進学校であり、就職希望の生徒はほぼ皆無だ。
必死に隠していた事を知られていた……だが不思議な事に俊一は安堵感を抱いていた。
「まぁ仕方ないんからな
なんとか頑張るさ」
乾いた笑いが、二人きりの教室に虚しく響く。
「う…ひっく…ひうぅ」
――泣いている。おそらくは自分の為に一人の少女が泣いていた。
「なんで高橋が泣くのさ
慰めてほしいのは俺!」
突然の涙にどう対応していいか判らず、俊一は動揺をごまかす。
「ご、ごめんなさい」
そう言うと少女はつま先立ちをして、俊一の頭に手を伸ばした。
「なでなで、なでなで」
そう言いながら何度も俊一の髪を撫でる。
恥ずかしさよりも心地よさで鼓動が速まる。
「あのさ俺、子どもじゃないんだけど……」
「あの、でも…
弟にはこうしてて…」
眼鏡越しの涙に濡れた瞳は、真剣そのものだ。
――こうして見ると高橋って、けっこう美人……
「え、ちょっと、高橋!」
0211夕暮れ2008/11/26(水) 01:20:22ID:p0qGNr9r
ふいに飛び込んできた少女に、俊一は固まる。
華奢な体を預け、少女は俊一の背中に腕をまわす。
自分の腕の中に少女がいる。その柔らかな感触と甘い香りに俊一は、めまいを覚えた。
「ちょっ…たかは…し」
セーター越しにもはっきりと伝わる胸の弾力に動揺する。
両の耳を真っ赤に染めながらも少女は離れない。
ぴたりと体を寄せ、俊一の背中を何度も撫でる。
「だいじょ―ぶ
……絶対、絶対に
だいじょぶですから、ね」
少女の言葉には何の確証もない。
そのかわり少女の温もりと優しさだけがヒタヒタと伝わっていく。
――そっか、俺、誰かに頼りたかったんだ
弱さをさらけ出すのは、駄目な人間がする事だと思っていたのに。
「……高橋、もう少し
このままでいい?」
少女は問いかけるように、俊一の顔を覗き込む。
「深山くんが楽になれるなら……いいです」
長い睫毛に縁取られた澄んだ瞳が、俊一の目をまっすぐに捉えた。
思わず抱きしめそうになるのを、必死に堪える。
それが恋だと俊一が気付くのは、もう少し先の事。
0216本当の想い2008/12/20(土) 16:15:53ID:OGmjvIdr
さてと世間ではクリスマス前。
カップルたちの幸せが倍増し、独り身には風が骨身にしみる季節だ。
まぁ、俺にも実は彼女がいる。
クラス、いや学年1の美女で俺も玉砕覚悟で告白したのだが
奇跡的にOKしてもらえたのである。
男からモテる割りに彼女は謙虚で優しかった。
俺はその幸運を絶対に無駄にはしない。
今から彼女とクリスマスを過ごすのが楽しみだ。
「彼女とクリスマス、すごすんやろ?羨ましいなぁ。
しかも学年一の美少女やないか。彼女、泣かせたらうちが怒るさかいな。」
「そんなにがっつくなよ。お前はモテるんだから適当なの取って来ればいいのに。」
「あかんなぁ。男は追うより追われる側の方がええんや。」
「モテるのに選り好みするなぁ。」
「モテるからや。」
俺とバカをやってるのが柊七雄。俺の親友である。
というより腐れ縁。幼稚園の頃からずっと一緒にいる。
さっきの話のとおり、中性的な顔つきの為かこいつはかなりモテる。
こいつ目当てで俺に話しかけてくる女も何人かいる。
でもあいつはそんな女は好かないらしくそんな女には見向きもしなかった。
 今日は彼女の方は用事があるから一緒に帰れないらしい。
仕方ない。男同士、ときには親睦でも深めるか。
「七雄、帰ろうぜ。」
「あれ?彼女さんは?」
「用事があるらしい。急がしいらしいからな。」
「そか。モテるのは男女問わずに大変やからな。告白を断りにいっとるんやろ。」
「それはしょうがないな。」
そこで下駄箱に行く。
七雄の所には毎日のようにラブレターが届く。
俺だったらそのうちの一人とつきあうのに七雄は付き合おうとしない。
だからとはいえ、女に興味がないわけじゃない。
全く行動が理解できなかった。
そこで七雄が驚いた表情をする。
「こっ、これ、まさか……!?」
「なんだ。七雄。今更、ラブレターなんて珍しいものじゃないだろうに。」
「ちゃうちゃう。せやない。里美ちゃんから来とるのや。」
「へっ?」
一瞬、驚きを隠せない俺。里美は俺の彼女の名前である。
「同じ名前の別人じゃないか?」
「あほ。苗字の同じ同名の別人がおるか。」
俺は手紙を取るのを戸惑っていると七雄が俺に手紙を手渡した。
それは間違いなく、あいつの字だった。
「もしかして、あいつへの嫌がらせか?それともラブレターの代筆か。」
七雄は女を見る目がかなり厳しい。告白の場所に行かないことも結構ある。
七雄いわく、「こっちの都合も考えい」だそうだ。
だからモテる女の名前を借りたのだろう。
里美は言われたら断れなさそうなタイプだからな。
「そうかもな。うちはそこには行くさかい。あんたとは帰れへん。すまんな。」
「そうだな。」
「それに、もしかしたら襲われるかもしれへんしな。」
七雄は笑いながら言っている。
振られた女が腹いせに襲うことが実際にありえるだけに笑ってられる七雄の器はかなり大きい。
0217本当の想い2008/12/20(土) 16:16:58ID:OGmjvIdr
 そして、七雄は待ち合わせの場所に向かう。
実は俺もその場所に行くことにしていた。
あの七雄に彼女が出来るかどうか、興味本位だったのだ。
俺はその判断を後でものすごく後悔したのだが……。
くそっ、遠くてよく見えない。徹夜でゲームのやりすぎがこんなところで祟るとは。
だがこれ以上前に出ると相手に見つかってしまう。
「もしかして、七雄君一人で来てくれた?」
「あぁ。一人で来たで。」
「実はね私、そのね、…」
「なんや?」
「七雄君のことが好きなの。」
「なっ、なんやって!!」
驚く七雄の声。
それは当然である。女の声は里美の声だったのだから。
そんな、バカなっ。
まさか、あいつが…!?
「お前、今あいつと付き合ってるんちゃうか?」
「うん。でもあれはあなたに近づくためだから。本命はあなたなの。」
里美の口から語られる衝撃の一言。
あいつの本心は俺にはなかったのか……?
「そっ、そんで、うちの事が好きなんやな…」
驚きながら満更でもない七雄。
悔し涙が少し目を潤す。
「うん。3ヶ月くらい前からずっと想ってたの。」
「せか。」
「私と付き合ってくださいっ!!」
なんとなくいい雰囲気。
親友の為だ。邪魔者は去ろう。俺は耳を塞いでこの場から立ち去った。
俺はこの日、親友と恋人を一気に失ったのである。
0218本当の想い2008/12/20(土) 16:18:01ID:OGmjvIdr
親友、恋人を両方失った主人公が慰められるのは後半戦です。
レスがある程度ついたら後半は書きます。
よろしくお願いします。
0221名無しさん@ピンキー2008/12/20(土) 19:22:06ID:Xn0Uoydh
親友がこの告白を受けたのかどうかはわからないが、少なくとも女の方はビッチだな。
この女に呪いあれ!
0223本当の想い2008/12/21(日) 22:30:20ID:C1cXWTkE
 その日の夜……
俺は七雄の言った言葉が忘れられなかった。
あの言葉は耳を塞いでいても塞ぎきれるものではなかったのである。
「うち、いま付きおうとる人がおるんや。せやから返事は一週間後でええか?」
「うん。待ってるから。」
お互いに嬉しそうだった。
次、会うときにあいつらにどんな顔をして会えばいいのだろうか?
俺は苦しみながら結局、眠ることはできなかった。

 そして朝が来た。
「おはよ〜さん。」
七雄は何も知らずに声をかけてくる。
「……。」
俺は無視して教室まで行くことにする。
教室では、美男美女カップルの成立の話で持ち上がっていた。
しかも、七雄は否定するような事を言わなかったのである。
そして昼になる。
「なぁなぁ、一緒に学食いかへん?」
全く悪びれる様子もない七雄。
こいつがそんな奴だとは思っていなかった。
裏切られるのがこんなに辛いとは思ってなかった。
「恋人を横取りする奴が友達面か。世の中は面白いな。」
「……」
急に黙り込む七雄。
心にやましいことがあるからである。
「里美と行けばいいだろ?お前は恋人なんだから。」
その場を去る七雄。
俺が知らないとでも思ってたのか。
何か心に大きな穴が開いたような気がした。
0224本当の想い2008/12/21(日) 22:32:18ID:C1cXWTkE
そして放課後。
一緒に帰る彼女は俺を裏切った。
そして慰めてくれるはずの親友まで俺を騙そうとした。
俺は家に帰る気にはなれなかった。
だけど寄り道をする気にはなれなかった。
だからこうして俺は一人、
途方にくれて公園でブランコを漕いでいる。
楽しそうに下校する周りの人々すべてが憎たらしく見えた。
そして羨ましかった。
この前まで恋人も親友もいたのに、今は一人ぼっちである。
そう思っていると、俺の方に走ってくる人影があった。
俺は一瞬、誰だろうと思った。
七雄と里美はありえないという思い込みが邪魔をしたが
その人影の正体は……、
七雄だった。
「よかった。ここにおったんやな。
あんた、辛いことがあるとよくここ来るから。」
よくもいけしゃあしゃあとそんな顔が出来たものである。
「なんだよ。俺を見下しに来たのか?あの会話、聞いてたんだぞ。」
「違う。大事な話があるんや。」
いつもとは違う真剣な表情をする七雄。
「どうせ里美と付き合うことだろ?今更言っても遅いんだよ。」
「そんなしょうもないことやあらへん。
本当に大事なことや。」
七雄は一歩も引く気はないようである。
「お前にとっては大事かもな。」
俺は鞄をとって帰ろうとする。
「頼む。一生に一度のお願いや。
これ聞いてくれたらもう、うちの事どう思っても構わへんから聞いて!!、」
七雄は俺に必死に頼み込む。
俺を裏切った友達なのに…、俺より恋人を選んだ男なのに…、
俺はそいつの話を聞こうと思った。
最後の最後まで俺はお人よしだったらしい。
「分かった。聞くだけ聞いてやる。そしたら帰れ。」
「分かった、けどここじゃ話せへん。ちょっとそこのトイレまで来てくれへんか?」
「これが最後だからな。」
「あぁ。それでええ。」
俺達はトイレまで移動する。
これで今、いるのは俺達だけである。
そして七雄が話を切り出そうとするが
なんだか様子が変なのである。
「うち、その…、うちな、」
「なんだ?」
その後に裏切りの言い訳か?を付け足そうと思ったがやめておく。
それどころではなさそうだからである。
「そのな…、うちな…、」
「だから何だってんだよ。」
そう言うと七雄は決心したらしい。そして勇気を振り絞って俺に言った。
0225本当の想い2008/12/21(日) 22:35:18ID:C1cXWTkE
「うち、実は女なんや!!」
「なっ!?」
七雄が言ったことは予想していた事とは大きく外れていた。
まぁ、確かに七雄の顔は女っぽいから女でも通じないことはない。
だからと言って俺はその驚きを隠せなかった。
「嘘やない。証拠も見せたる。」
そう言うと七雄は思いっきり自分のズボンを下ろした。
すると、そこからは男物ではなく女物の下着が姿を現したのだった。
露出する淡いレモン色のパンティ。
しかし違和感がない。
男が女物の下着を履くと、どうしてもアレが収まらないはずだ。
だが、七雄にはアレがなかったのである。
「まだ、信じられへんのやったらこれも脱ぐで。」
七雄は恥ずかしそうに下着に手を掛ける。
「わ、分かった。とりあえずズボンを上げろ。そこからだ。七雄。」
いきなりすごいものを見た。
いくら元親友とはいえ女の子の下着姿を見たのだから……。
「七雄やない。うちの本当の名前は奈緒っていうんよ。」
男で俺を裏切ったはずの親友が実は女!?
もう訳が分からなくなってきた。
だが奈緒にはまだ続きがあるようだった。
「うち、あんたのことがずっと好きやった。
昔からずっと。だからもう悲しいこと言わへんといて!!」
衝撃の告白だった。
親友が女でしかも自分のことがずっと好きだったなんて……。
「うちは確かに女の子にモテた。女の心は分かるさかいな。
でもあんなのちっとも嬉しくなかった。
あんな口先だけの好きなんて虚しいだけや!!
そんな好き、全部いらへんから……
あんたの好きだけが欲しかったんや!!」
0226本当の想い2008/12/21(日) 22:36:00ID:C1cXWTkE
そっ、そうだったのか……。
「まさか、あの女があんなことするとは思わなかった。
あんたが幸せそうで、あの女なら負けてもええかってずっと思ってたんや。」
「おっ、おい……。」
「けれども違った。あの女はあんたをあんな形で裏切った。最悪や!!
でな、あんたを慰められるのはうちしかいない思ったんや。」
「……。」
「それにいい機会やったしな。
女やったら疑ったりせぇへんよな?」
無理に笑顔を作ってみせる奈緒。
奈緒もかなり辛かったのだろう。
「あの女には振られてもうたけど、あんたはええ男や。
うちが保障する。あんな女には勿体あらへん。
うちが付き合いたいくらいや。
せやから、もう落ち込んだらあかんで。」
奈緒は優しく俺を抱きとめた。
俺からあれだけ酷い言葉を吐きかけられたのにである。
そして奈緒の体温はとても温かかった。
こんなにも俺を大事に思ってくれている人が側にいたのである。
それなのに、俺は上辺だけの美しさに惑わされて
こんなに可愛い子がいるのを見逃していたのである。
「ごめん。あんなに酷い言葉を吐きかけて。」
「あぁ。気にしたらあかん。それだけうちの演技が上手かったてことや。」
「そっか……。」
「女の子なのは今日だけや。
せやから明日から七雄君と仲直りすること。分かった?」
「それはダメだな。」
「なんで!?」
驚いた顔をする奈緒。
「言っただろ。人を裏切るような友達や恋人とだれが付き合えるか。」
「せやからそれは…。」
慌てて弁解しようとする奈緒。
その慌てる様子は、とても可愛かった。
「だから七雄とは今日で絶交。今日から奈緒が俺の親友で恋人だ。」
俺は笑顔でいった。
「えっ、えぇの?」
顔を赤くして驚く奈緒。
今ではもう女の子にしか見えない。
こんなに可愛い子が俺の事を好きだといっているのだ。
付き合わないわけがない。
「勿論だ。いままで気づいてやれなくってごめんな。」
「気にしない、気にしない。うちはその一言だけで十分やから。」
顔を紅くしたまま必死に言う奈緒。
そんな奈緒の唇に俺はキスをする。
頬をさらに赤らめる奈緒。
でも嫌がってはいないようだった。
お互いに照れくさくなって会話がとまる。
そこで奈緒が切り出した。
「そういえばクリスマス、近かったな。」
「そうだな。」
しかしそれも長く続かない。
そこで奈緒はとんでもないことを言い出した。
0227本当の想い2008/12/21(日) 22:37:20ID:C1cXWTkE
「なぁ、さっきの続きせぇへん?あのズボン脱いだのの…。」
「ばっ、バカ!!あれはだな、その……、」
「でも目はそっち行ってた……。」
「だからだなぁ……、」
「それにあれも脱がさへんと本当に女だか分からへんで?」
「そ、それも、そうだな……。」
俺も男である。女の体に興味がないわけではなかった。
それに本当に女かどうかは気になる所だしな……。
俺がそう言うと、奈緒はズボンとパンティを一気にずり下ろした。
すると、つるつるで毛の生えてないきれいな割れ目が露出した。
「どや?これで女の子って信じてもらえる?」
奈緒は恥ずかしそうに俺に言っていた。
そんな奈緒に俺はもう我慢できなくなっていた。
そして俺の理性は吹き飛んでいた。
奈緒が昔、男だったことも、
親友だったことも全て忘れて。
「奈緒!!」
俺は奈緒の背後を取ると、
服の上から奈緒の本当に小さい胸を揉んだ。
肋骨の上にほんの少し脂肪が乗ってるだけの本当に小さな胸。
男のものとも間違えられる、それでも女の子の胸。
俺はそれを指先で奈緒が気持ちよくなるように弄くった。
「はっ、はぁん、やっ、そこ、恥ずかしいんや!!お願いだから触らんといて!!」
「下より上が恥ずかしいのか?」
「だって、上は小さいんやもん。」
もっともである。
だが、そんな恥ずかしそうな奈緒はとても可愛い。
「気にするな。貧乳はステータスで希少価値だ。」
「だからって…そんなにされたら、やぁん!!」
次に俺はむき出しの無防備な下半身に奇襲をかける。
まだ男のものを受け入れたことのないつるつるの秘所は、
俺の加虐心をくすぐるものがあった。
「あっ、あぁん!!いじわる!!」
奈緒が泣き言を上げている間にも、
奈緒の下半身は準備万端のようであった。
0228本当の想い2008/12/21(日) 22:38:03ID:C1cXWTkE
「奈緒、いいのか?」
「えぇよ…。うちの初めてはあんたにあげる。」
「分かった。行くぞ?」
俺はゆっくり奈緒にバックから挿入した。
奈緒のあそこのサイズは小さく、
いくら奈緒のものが濡れているからといっても
奈緒のものはかなり小さいためにかなり入れるのは苦労した。
ビショビショに濡れているからなんとか入ったのだろう。
そして何度かピストン運動を繰り返す。
この一体感が俺と奈緒を支配していた。
「奈緒、本当にいいのか?」
「えぇで。全部あげる。
うち……、生涯、あんたしかすきになれそうにないから。」
「いくぞ?」
俺は奈緒の狭くなっているところを無理に突き破った。
「痛っ!!」
痛がる奈緒。
当然である。そこは奈緒の処女であったのだから。
血がダラダラと零れている。
そこで俺は痛みを紛らわすように奈緒の胸を揉んだ。
「大丈夫か?」
俺はさらにピストン運動を続ける。
「平気。もっと激しくしてええで。」
奈緒の締め付けは俺を興奮させるには十分すぎた。
そして、奈緒の胸はその大きさとは違ってかなり敏感だった。
服の上からでもピンピンに起っているのが分かる。
「おっ、おっ!!」
「あっ、あぁっ!!」
俺と奈緒は一つになっている。
まるでどっちが先に絶頂を迎えるかを競っているかのようである。
俺の責めが大雑把になる。
奈緒の腰の動きがとても繊細であった。
「あっ、あっ、あぁぁ!!」
どうやら、先に絶頂を迎えたのは奈緒であった。
そして俺のも引き抜いた直後に発射される。
今から考えればかなり危なかった。
「満足?」
奈緒は汗だくの顔で聞いてくる。
なんだかエロい。
でも本当に満足といったような顔である。
そうしながら奈緒は乱れた着衣を直している。
「満足。帰ろっか?」
「あぁ。」

後で奈緒に聞いた話だが、奈緒の家は関西の名家らしい。
しかし男に恵まれずに奈緒を七雄ということにして関東に行かせたそうだ。
ところが、この年になって男が生まれ奈緒のお役目が解除されたから
奈緒は女であることを俺に告白できたそうだった。
まさか、七雄が女だったとは思わなかった……。
0229本当の想い2008/12/21(日) 22:38:44ID:C1cXWTkE
そして二日後。

里美の方は大変なことになっていたらしい。
自分があちこちにしていた浮気が全てバレて、
俺を除く男からは全て振られたらしい。
俺の方は実はラブレター事件以来、連絡を取ってないだけなのだが。
それが校内中の噂になり、校内一の笑いものになっていた。
まさか他所の学校まで浮気をしてたとは思わなかった。
自業自得という言葉が良く似合う。
奈緒に聞いてみるが、
「ワタシハイッサイカンケイアリマセン、ウソジャナイデス」
と機械的な返事が返ってくるだけだった。
そして俺の携帯にメールが入る。
「大事な話があります。放課後、待ってます。」
と。
「なんや?元カノからのメール?」
「元カノゆ〜な。忘れたいんだから。」
「そや。ええこと思いついたんやけど。」
「なんだ?」
なるほど。七雄が提案したのは良案だった。
「うち、もし男やったとしてもあんなことはせぇへん。
うちらの絆を見くびったあいつに軽い女の友情ちがう、
男の友情を教えたろう思ってな。」
「男の友情ねぇ。よく言うぜ。」
「あぁん。いじわる。」
「ごめんって。」
「じゃ、放課後な。」
「あぁ。」
0230本当の想い2008/12/21(日) 22:39:21ID:C1cXWTkE
そして放課後

待ち合わせの場所に里美がいた。
「そのね、あの…、今まで騙しててごめんね。
今まで怖くってあの人たちと分かれられなかったの。」
里美は必死に謝っていた。
多分、もう俺しか残っていないんだろう。
あきれ果てたものである。
「それはいいよ。俺、お前が嘘つかないって信じてるから。
七雄にラブレター出したって噂が立ってるけどあれも嘘なんだよな?」
「うん。私がそんな、彼氏の友達を誘惑するようなことするわけないじゃない。」
なるほど。いい人生経験になった。
女は簡単に嘘をつくということがよく分かった。
「本当だな?」
「うん。」
「七雄!!」
ピクッと体を震わせる里美。
この行動は想定外だったようであった。
「里美はん。これ、あんたのラブレターやおまへんか?」
「ちっ、ちがうの。これはあなたを呼び出すために代筆を頼まれて。」
「へぇ。代筆のラブレターにお前が行くのか。面白いなぁ。」
「ちっ。」
「俺(うち)らの絆を甘く見たな。
俺(うち)らは絶対にお互いを裏切ったりしないんだよ!!」
見事にハモる。どうやら俺達は考えていることが似ているらしい。
ちょっと言い過ぎたかな?
と思っていると相手が想定外の行動を取り出した。
「分不相応な男が玉砕覚悟で告ってんじゃねぇよ!!
ダセェンだよ!!つか、男同士で友情?ホモじゃねぇの!!
キモイんだよ!!キープ君は大人しく私の言うこと聞いてればいいんだよ!!」
俺は里美の言動にあきれはてて呆然としていた。
もうそこには学年1の美少女の姿はなかった。
そこに立っていたのは醜い女だった。
「てめぇ!!」
「あかん。やめときや。これが女の本性や。
えぇ体験したな。」
悟った顔で言う七雄。女の道は女といったところか。
「酷い体験にしか見えない。」
「後で奈緒に会わせたるさかい我慢しぃや。」
七雄はそういって俺をしたところ、
里美はまだ何か言うようだった。
「はっ?キープ君の分際で浮気?ふざけてんじゃないわよ!!」
自分の立場を理解できてない発言に腹を立てた俺。
だが奈緒の方が速かった。
ビタンッ
奈緒のビンタの音が鳴り響く。
「ふざけんのもたいがいにせぇや!!
あんたのやったことで、
どんだけあいつが傷ついたか考えたことあるんか!?」
奈緒の怒りはひとしおだった。
諦めて譲った女の本性があまりにも醜いために怒っているのだろう。
「七雄。帰るぞ。」
「離せ!!このアホンダラ!!」
俺は奈緒の体を無理やり押さえつけて連れて行った。
そのときの奈緒の体はとっても柔らかかった。
向こうでは、里美がキーキーと喚いていた。
あれは一生反省しないだろう。
そう思いながら俺は奈緒を連れて帰った。
0231本当の想い2008/12/21(日) 22:40:40ID:C1cXWTkE
二人でいる帰り道。
「あの女、ほんまに腹立つなぁ。」
「いいんだ。奈緒。あのおかげで
今、お前と付き合えるといえば付き合えるんだから。」
「せやけど……。」
「奈・緒。」
「……せやな。でもうちはあぁはならへん。
あんたの事、一生愛したる。」
「あぁ。俺もだからな。」
奈緒の手が温かい。
そして俺はその手を強く握り返した……。

本当に俺の事を愛してくれている人は遠くにはいなかった。
そして、その人は俺の一番側にいつも居てくれていたのである。
本当の想い。
それはいつも側にあるものである……。
0233あとがき(ネタバレ注意)2008/12/21(日) 22:46:15ID:C1cXWTkE
完了です。
さて、続きはこのスレでいいんでしょうかね?
(注 奈緒は主人公を傷つけません)

レスをつけさせた理由は七雄が最悪の人間だと、
スレ住民に思わせたかったからです。
でも実は純粋な心の乙女で、これがいいと思っています。

それではどうもありがとうございます。
0235名無しさん@ピンキー2008/12/22(月) 04:36:47ID:4F4rN0p+
乙。作品の外にあたる部分(本文以外)を使わずに表現できるようになると、なおいいな。
俺は好きだぜ。
0237名無しさん@ピンキー2008/12/25(木) 19:55:24ID:3rhrJj+F
奈緒たんの脳内ボイスは井上麻里奈
里美・ザ・ビッチの脳内ボイスは平野綾
0242名無しさん@ピンキー2009/03/02(月) 02:02:28ID:3iTt3UxB
ほし
0243名無しさん@ピンキー2009/04/06(月) 23:52:20ID:O4RSLNZn
補修
0244名無しさん@ピンキー2009/04/09(木) 14:53:46ID:YlfuFI7i
ヒロイン「今日も主人公さんを慰めるためにまず痛めつける作業がはじまります……」
0247名無しさん@ピンキー2009/05/01(金) 21:41:45ID:vEBplY+d
では、保守を行います。
0249名無しさん@ピンキー2009/05/18(月) 14:44:43ID:llRM6tU3
浮上
0252名無しさん@ピンキー2009/05/28(木) 19:35:45ID:l6v80svo
「スレが落ちたくらいで泣くんじゃないわよ、また立てればいいじゃない。」
「でも…初めてのスレ立てだったんだ…。
 みんな>>1乙してくれたのに…!」
「落ちちゃったものはしょうがないでしょ、
 これからは私も保守してあげるから、ね?」
「…君が?どうして?」
「もー、全部言わせないでよっ!
 涙拭いて鼻かんだらネカフェに行って新スレ立てよ?私が最初の>>1乙するね!」
「…ありがとう。」
「どういたしまして。」
0256名無しさん@ピンキー2009/06/21(日) 21:58:43ID:T9HN788T
保守しておこう
0257名無しさん@ピンキー2009/06/26(金) 00:00:21ID:qV4FR/Og
保守
0259名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 12:55:17ID:p2Ne10P3
誰か慰めて
0262名無しさん@ピンキー2009/07/01(水) 03:45:06ID:I4YEcC5o
それ読みたい
0263名無しさん@ピンキー2009/07/08(水) 17:43:53ID:xSGx+A53
それ何てゆっくり
しかしゆっくりに慰められるのは全力で遠慮願いたい
0264名無しさん@ピンキー2009/07/11(土) 02:33:12ID:/gHwRJ9U
傷ついた主人公をヒロインが責めるSS……
最高じゃないか……
0268名無しさん@ピンキー2009/08/09(日) 08:23:40ID:cdMtEE30
保守
0269 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:31:39ID:uzEjYH4m
「傷ついた主人公がヒロインに責められるSS」
で、書いてみました。
暇潰し程度にお楽しみください
0270 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:36:34ID:uzEjYH4m
以下、投下します。
主人公が超ネガティブです。
あと、超展開です。

僕は絶望していた。
就職を強く望んでいた会社の面接に、ファスナー全開で臨んでしまったのだ。
「絶対、不採用だろうなぁ・・・」
社会の窓を開けっぱなしで面接に望むような人間を、会社が必要とするはずがない。
「はぁ・・・どうすればいいんだ、僕は」

その時、後ろから声を掛けられた。

「鬱森さん」

振り向くと、黒髪を腰まで伸ばした女の子が立っていた。
黒のワンピースと、蝋のように白い肌。
どこか死神を連想させる風貌。
・・・この子は。
「あ・・・茜・・・?久しぶりだね」
「・・・・・・」
彼女は反応せず、こちらを冷たく睨んでいる。
望月 茜。
小さい頃、一緒によく遊んでいた女の子だ。
そういえば会うのは上京する時以来かな。
普通なら昔話でもするのだろうが、当然僕はそんな気分ではない。
「ごめん、ちょっと今日「死んだらいかがですか?」
「・・・え」
「あなたは屑です。何の価値もありません。それなのに就職しようと考えるなんて、失笑してしまいます。無理に決まってるでしょう?・・・ああ、そんなことがあなたに分かるわけないですよね。自分の身の程を知っていたら、真っ先に自殺するはずですものね。誤算でした」


0271 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:39:07ID:uzEjYH4m
しばらく、僕の頭は機能を停止していた。
ようやく動きだす。
だが、どこかの回路が焼き切れてしまった気がする。
思考がまとまらない。
ただ、自殺という言葉が脳内でリフレインするばかり。
・・・自殺。
自殺か。
そっか。
うん。
彼女の言うことは、的を射ている。
つうか、ホントにその通りだよ。なんでこんな簡単なことに気づかなかったんだ。
死ねばよかったんだ。
どの概念からも必要とされず、誰にも好かれない僕は、死ねばいい。
自殺はいけない。生命に対するこの上ない侮辱だ。
分かってるとも。
でも、僕はクズで駄目でどうしようもない奴だから、その死に方が一番似合ってる。
自分なんか死ねばいいと思ってて、それで死のうとして、でもそれは何の解決にもならないし、僕が死んでも何も変わらないことを悟って。
それでも死にたくて、やっぱり怖くて、ほんのちょっぴり後悔したりして、やり直そうかなとか思ったりして。
それでまたそんな中途半端な自分にまた嫌気が差して、自分なんか死ねばいいと思ってーーー。
そんなループを繰り返しながら、この上なく惨めに死ぬんだ。
ーーーふふ。
知らないうちに、僕は微笑していたらしい。
「なんですか、その気味の悪い笑みは。それより、ーーーーーーがーーーーーー、」
茜が何か言っている。聞こえない、聞こえない、聞こえない。
「ーーーちょっと、   さん?」
いない。
そんな人はいない。いないんだ。いなくなってくれ。

・・・そうだ。
できれば死ぬ前に、自分が生きていた頃の記録を全て抹消できないかな?
くはは、無理だね、うん。
「ーーーそしたら、またね。僕にはちょっと、やることができたーーーいや、やることが無くなったから」
いってきます。
さようなら。

0272 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:40:13ID:uzEjYH4m
どこをどう歩いたかわからない。
気づくと、手には包丁が握られていた。
なんだろうこれ。
何に使うんだったっけ。
まあ、いいや。
僕が死ねれば、それで良い。
終わり良ければ全て良し、だ。
まあ僕が生きてしまった罪に対する償いはこんなものでは済まないだろうけど、勘弁してほしい。

・・・・・・。
さてと。
ここがどこだか、見当もつかないけど。
ようやくだ。
二十三年間も待たせてすみません。
死にます。
「ーーーあの、ホントに今まで生きてて、ごめんなさい」

ずぶり。
僕は包丁を腹に刺した。


・・・痛い。
気絶するまで、あとどれくらいだろう。
時間を、とても永く感じる。
暇だ。
すごく暇だ。
腹刺したら速攻で死ぬってわけじゃないんだな。
そう言えば、僕の人生ってどんなんだったっけ?
思い出す。
嫌なことばかりだったけど、それは除外して、優しい思い出だけを。
そうすれば僕の人生は、とてもシンプルになる。
・・・すると不思議なことに、思いだすのはどれも、”彼女”のことばかりだった。

そうか。
僕は彼女といると、安心するんだ。
やっぱり僕は、彼女のことがーーー
「茜のことが、好きだったんだ」
彼女はいつも優しかった。
・・・今はどうだか知らないけど、こんな駄目な人間に好かれてしまうくらいに優しいひとだった。
それが解っただけで、不思議と温かい気持ちが湧いてきた。
それはそのまま瞳から溢れだして、血まみれのコンクリートにぽたりと跳ねて光る。

0273 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:41:24ID:uzEjYH4m
もう目がよく見えない。
幻視なのか、遠くに茜の顔が見えるような気がする。
茜は、泣いている。
・・・なんだよ。
どうせ幻なら、笑ってくれよ。
昔みたいに、優しくーーー
ふっ、と。
意識が途切れかけた時、誰かに抱きしめられた。
僕の頬が何かで濡れる。
泣いているのかな?
泣かないでほしい。
「ぼ・・・ぼぐは、死ぬから。・・・ぢゃんと、死ぬがら」
だから、泣かないでください。
そう言ったつもりだけど、聞こえなかったのか、その人はますます泣く。
泣き虫だな、もう。
まるで、昔の茜みたいだーーー
そう思った。

0274 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:43:25ID:uzEjYH4m
目が覚めると、僕は病院のベッドの上だった。
・・・なんてテンプレは使いたくないなあ。
なので。
目が覚めると、僕は美容院のソファの上だった。
と、しておこう。
意味不明だ。
嘘だし。
・・・ん?
なんか僕のキャラが変わっている気がする。
もっとネガティブで、うつ病の一歩手前みたいな奴だったような。
少なくとも、寝起きから冗談を言えるような人間じゃなかったぞ。
うん。
でもなんかどうでもいいや。
ってかちょっと踊ろうかな。ビリーズブートキャンプ。
そう思って体を起こそうとした途端、腹部に激痛が走る。
「いてっ・・・」
そうだ、僕、刺されたんだっけか。
・・・いや、違うな。
刺したんだ、自分で。

思い出した。
同時に僕は再び鬱になる。
死に損なってしまったよ、僕は。
仕方ないな。もっかいやり直すか。

「起きた・・・!」
横を見ると、茜がいた。
「えっと、おはy「ごめんなさい!」
何を言ってるのだろう。
「鬱森さんに色々酷いことを言ってしまって、ごめんなさい。
本当は鬱森さんとずっと一緒にいたくて、でも鬱森さんが都会に行ってしまって、悲しくて悔しくて苛々して。
それで、会いに来て。ついあんなことを・・・」
・・・・・・。
要領を得ない説明だ。内容が全く理解できない。
悪意は無く、むしろ好意を抱いていたというのは分かったけど。
まあでも正直、どうでもいいなー。
どっちにしろ、僕、鬱だし。
茜さんが何も言って無くても、自殺してたのではないかと。
「僕、たぶん死んでるし、いいよ。気にしなくて」
0275 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:44:53ID:uzEjYH4m
「やめなさい!」
なんかすげー意味不明な言葉の応酬だ。
やめなさいって何だよ。僕まだ何もしてねえよ。
「いいじゃん、僕くらい死んだって」
「駄目です。私はあなたに生きてて欲しいと思ってます」
今度は即答だった。
答えも、明快極まりない。
「・・・そうなんですか」
「そうなんですかじゃありません!この自己厨!」
あれ?
自己中の中が・・・。
「だいたい生きてる価値云々とか、あなた中二病ですか!?それでリアルに死のうとするとか、メンヘラ乙って言われますよ!?」
その後も彼女の説教は続き、しまいにはAAを貼られかねない勢いだった。
・・・って、どんなAAだよww
「あれ・・・」
何か今、僕、笑った気がする。
慌てて確認すると、確かに「ww」と記してあった。
「・・・そっか」
僕の悩みなんて、こんなものだ。
他人からすればどうでもいいようなことで悩んで、なんか一人で思いつめるけど、誰かに叱ってもらって、また笑顔になってる、みたいな。
良い意味で僕はちっぽけな人間だった。
そして、好きな子と話しているだけで前向きになってしまうくらいだから、僕は案外そこまでネガティブな奴でもないのかもしれない。
うん。
そんなわけで。
必死にAAらしきものを書いている彼女に、感謝の意を伝えた。
もとい、キスした。
「ひゃ!・・・ちょっと、何を」
「ありがとう、茜」
「・・・え、えへへっ・・・。はっ・・・いや、笑ってなんかいません!」
0276 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:45:49ID:uzEjYH4m
その後二人でAAの製作を進めていると、不意に何かが振動する音が聞こえた。
「?・・・ああ、ローターね」
「なっ・・・何を言ってるんです、ケータイですよ!」
「そうだったのか」
素でローターだと思ってた。
茜が「ごめんなさい・・・鬱森さんが寝てる間、一人でしてたんです」と衝撃の告白。
今までのシリアスな展開からは想像もつかない。
・・・なんか僕、只の変態と化しているな。
とか思いつつケータイを開く。
「採用通知・・・?」
・・・・・・。
ああそうだ、僕、会社の面接受けたんだっけ。
確かファスナー全開だったな。
で、採用か。
そりゃあ良かったなあ。
・・・いや、マジで?
「すごい!すごいよ!ファスナー全開で面接通ったよ!」
「感動するところが違うような・・・」
ていうかファスナーは閉めるでしょうjk、と茜は付け加える。
「・・・でも、鬱森さんにはあの言葉がぴったりですねーーー」

 『終わり良ければ全て良し』
0277 ◆MkmoheL0Rc 2009/08/13(木) 00:49:00ID:uzEjYH4m
終了です。
勢いで書いてしまいました。
楽しんでいただけたら幸いです
0279名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:29:17ID:vouyJ92c
 ちっ、今日も愛機の横っ腹に穴開けられた。新参の”貴公子”なんてふざけた通り名の野郎に連敗かよ。
 しかし、そのまま墜落して死ねば良かったのに、とか仮にも上司が言うか?
 三連敗なら給仕はストップって、マジで言ってやがんのかあの石頭。俺がどれだけ国の危機を救ってきたと思ってんだ。
 名門出身のホープだか何だか知らんが偉そうに実力主義だ? 実戦に出たこともない癖に。あ〜何かムカつく。
「あ、お帰りなさい」
 煮立った頭に響く聞き慣れない声。見れば、目の前に変わったいでたちの女が立っていた。
「誰だてめ、俺の部屋で何やってんの」
「アイコ様からこれを」
 兵器開発部の姉貴がまた何かやらかしたのか。泣きっ面に蜂なんて勘弁してほしい。
 紙切れを受け取ると、そこに書かれた汚いメッセージを読む。

 親愛なる弟よ、そこにメイドの格好をした女の子がいるだろう?
 ただ別にメイドの作業が出来る訳ではない。やれることと言えば、だいたい二つ。
 一つ、時間を知らせてくれること。
 二つ、指定の時間に起こしてくれること。
 平たく言えば、女の子の姿をした目覚まし時計だ。可愛がってやってくれ。

 辟易する。いらねえよ。部屋に目覚ましはある。
「合鍵返してとっとと出てけ、今俺は機嫌が悪いんだよ」
「…返したら私もアイコ様も、ヒカリ様の部屋に入れなくなります」
「勝手に入って来られて甚だ迷惑だ。帰って伝えろ、私費まで投入して余計なもん作んなと」
 傷付いたらしく、俯いて動かなくなる女。よくもまあ無意味に感受性豊かな奴を作りやがって。
「……」
「聞こえてんのか?」
「…私は余計な存在なのですか?」
 ウザい。実に鬱陶しい。これ以上イライラさすな。
 俺は近くに積んである本を思いっきり蹴っ飛ばした。
「!?」
 そんなもん創造主にでも訊けってんだ。恐いか? それなら帰れ。
 睨みつけると、女はすぐに合鍵を隣に置いた。そして横を抜けて部屋を出て行った。
 あーあ、酒飲んで寝るか。

 酔ってベッドに墜落。もう何も考えたくない。
 ? 何だ? ドアを叩く音。…構わん、寝ちまえ。
 ……?
「くぉらヒカリぃっ!!」
「うおっ!?」
 って、何? 合鍵取り上げたはずなのに、入ってきやがった。
 起き上がってみればやっぱり姉貴だ。恐い顔して俺を見ている。
「何か文句あんの?」
「…!」
「――あたっ!」
 徐に横っ面を引っ叩かれた。痛い。本気だ。
「初対面の女の子泣かすような屑だったのかお前は!」
「うるせえ出てけ」
 何の話もしたくない。気が済んだら一人にしてくれろ。
「……昔から嫌なことがあるとそうやって不貞腐れて、触れるものを皆傷付けて――最悪だな」
 ティッシュ箱を蹴り飛ばすと、姉貴の体に当たった。
「!」
「……」
 普段なら上手く避けるのに微動だにしないとは、相当キレてるな。
「所属の違う私にまで連絡が来たよ。次ヘマやらかしたら戦闘機から降りてもらうってね」
 どいつもこいつもグチグチ話が長え。酔いが醒める。無視だ無視、寝よ。
「オカムラ長官が心配してたぞ? 明日の朝、呼び出しだ。引き篭もっててお前と連絡つかないから、代わりに私が受けたんだ」
 って長官からか――大事になってんな。さすがに寝過ごす訳にもいかんし…。
「分かった、何時? それだけ言ったら合鍵全部置いて帰れ」
「お前が反省するまで教えない」
0280名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:30:14ID:vouyJ92c
「何だとっ!?」
 むかっとして食いかかろうとした時、俺は姉貴の後にもう一人、誰かが立っていることに気付いた。
 怒鳴って追い出した、時計女だ。隠れるようにして、こっちを見ている。
「帰って来るなり、泣き出したよ。可愛い弟の為にと思って作ってやったんだが、私も迂闊だったね」
 当たり前だ。こんな年にもなって玩具で遊ぶ気はない。
「でも、この子には私とお前しかいない。だから、嫌でも仲直りして引き取るんだ」
「はあ?」
 付き合っていられない。何が言いたいんだ?
「私はこのまま帰る。ただし、この子にはもう一度ここに残ってもらう」
「……」
「起こす時刻は教えてある。本人の口からは言わせないけどね。もし機嫌を損ねたり、追い出したりしたら――自力で起きない限り呼び出しは反故になる」
 …それが俺の反省かよ。ふざけんな。
「――弟よ、もう少し真摯になること。子どもじゃないんだから」

 姉貴は部屋を出て行った。子どもじゃないんだから――か。
 俺は結局、ガキか。どんなに努力してここまで来たか…それでも、否定される時は簡単だ。
 馬鹿馬鹿しくなってきた。
「……」
「……あの」
 場に居残ったもう一人が、話しかけてきた。
「何だよ? 仕方ねえからここには居てもらうけどな、起こさなかったらぶっ壊すぞ」
「うっ…」
 怯えた表情がやけにリアルだ。本当に、兵器開発部の癖して何考えてこんなの作ったんだか。
「ごめんなさい…」
 感情はあっても機械は機械――空気が読めないんだな。黙ってりゃ良いのに、いらんことをぺちゃくちゃと。
 すっかり酔いは抜けてしまった。飲み直そうにも、酒が空だ。
「? 何処に行かれるんですか? 私も一緒に――」
「いらん世話だ。留守番してろ」

 売店で買い物して帰って来ると、女は枕元の床に座り込んで、うとうとしていた。
 軍管理の個室ってことで元々狭いのに、こんなの一人置かないといけないのかと思うと、うんざりする。
 ま、耳元で煩くされるよりは寝てもらっとく方がましか。
 …てか、これはもう時計がメインじゃないだろ。時計どころか、機械が寝るか普通?
 ――やめた。さて、飲みの続きでもしますか。
「ヒカリ…様…」
 何かと思って見ると、寝言まで言うのかよ。呆れて言葉も出ない。
 と、体がずれて目を覚ました。
「――あ、あのっ…お帰りなさい」
「馴れ馴れしいんだよ」
 呆然と固まる女。あ、あまり憎まれ口叩くと起こしてもらえないんだっけ?
 あーあ、ご機嫌取りなんて面倒臭え。何が初対面の女の子だ。世間知らずの機械様だろ。
「…余計なもんってのは訂正する。けど、別に目覚まし時計で充分だ。それ以上は邪魔」
「私が…嫌いですか?」
「嫌いじゃないの、必要ないだけ。煩くすりゃ勿論、嫌いにもなれる」
 すると、理解したように押し黙る。はいはい、向こう行ってね。

 酒を飲んでいると、視線が気になる。今日は何だか、上手く酔えない。
 テレビを付けて適当にチャンネルを回すが、見たい番組がない。気分が悪い。
 女に視線をやると、隅に縮こまって俺を見ている。いらっとくる。
「何見てんだよ」
 すると益々縮こまるようにして、視線を落とす。
 つまらない。何もすることがない。横になっていても眠れないし、最悪の日だ。
「……」
 考えかけて、やめた。時計と話をするくらいなら何もしない方がまし。
「……」
「……」
「……」
 そのまま、随分時間が経った。
0281名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:30:52ID:vouyJ92c
「!!」
 はっ――いつの間にか、寝ていた、のか…?。
 …嫌な夢だった。夢まで結託して俺を苛ますのか。
 最後の出撃、ぼろぼろになりながらも帰還を拒否して、やがて火に包まれる機体。
 熱かった。でも俺は、ここにしか居場所が見つけられない。ならいっそ、このまま死ねれば良い――そして燃え尽きる。
 それは近い将来を予知しているかのように、生々しかった。
 …汗びっしょりだ。なんて酷い…ん?
「うなされて…いました」
 額に冷たいタオルが当たる。気持ち良くて、少しだけ気が楽になった。
「……」
 目の前には時計女。頼んでもいない世話を焼いてくれたのか。

 俺が視線をやると、顔を背けてその場から離れて行く。起き上がって見ると、また隅の方に行って、縮こまっている。
「……」
 何だあいつ。何で余計なことするんだ? あれだけ言っても、まだ時計なだけじゃ満足出来ないのか?
「……」
 あーくそっ、また目が冴えてきちまった。しばらく眠れそうにない…。
「――おい」
「…?」
「今何時だ」
「…二十二時二分三十四秒です」
 どこかに表示がある訳でもない。一々訊かないといけないんだから、時計より面倒な奴だ。
「……そうか」

 頭がモヤモヤしている。
 俺はどうかしちまったのか? そんな状態のままベッドから下りると、膝を抱える時計女に歩み寄る。
 目の前に立つと、蹴飛ばされるとでも思ったのか、頭を抱えやがる。
「…そこ退け」
 慌ててその場から離れる。俺が代わりにそこに腰を下ろすと、代わりに顎でベッドを指す。
「…?」
「ちっ」
 舌打ちして、俺は壁にもたれる。理解してくれないなら良いよ別に。そこに立ってろ。
「あの…ベッドで寝ないと…」
「俺はベッドで寝たくないんだよ悪いか?」
「そんな…」
 何がそんな、だ。畜生、何だってこんな奴作ったんだよ姉貴め。

 居場所がない時計女は、仕方なくベッドの端に腰を下ろした。
 居辛いのか、落ち着かない様子で視線を泳がせている。
 それでも、俺に何か尋ねてくる訳じゃない。多分、怒ると思っているのだろう。
 ……阿呆臭い。そんな相手を気にしている俺もまた、同じ穴の狢。
「出てくのか?」
「…いえ。そんなことしたら、ヒカリ様は明日――」
「起きられないだろうな。で、誰からも信用失って、次の出撃で俺は終わりだ。ちゃん、ちゃん」
 非難するような視線で、俺を見る女。
「何だよ?」
「……」
 泣き出した。目から涙が、零れ落ちていく。本当に、人間のようだ。
「心細いなら姉貴んとこにでも駆け込めよ。俺なんてとっとと見捨てりゃ良い」
 寧ろ、そうしてくれた方が清々する。こっちも気持ち悪いんだよ。
「……」
 仕方ないから俺が出て行く。部屋で好きなだけ泣いてろ。
 外に出る。遠くで夜間飛行の音。必死に訓練を受けていたのが、ついこの間のことみたいだ。
 ガキ一匹に拘らなくたって、軍は回っていく。それが例え殊勲の一つや二つ挙げていたとしても。
 ――虚しい。
 その上引っ掻き回されて、腹が立つ。
 放っといてくれりゃ良いのに。俺はどうせ、もうダメだ。
0282名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:31:37ID:vouyJ92c
 しばらくして部屋に戻ると、時計女の姿はなかった。
 何か、妙な気分だ。安心したような、しないような――いや、深く考えない。明かり消して寝るか。
 すると、ベッドに落ちたタオルが目に入る。
「…」
 無性に感情が沸く。俺は何を、頑なに拒否してるんだ? 冷たくあしらって、満足もしないのに。
 ――考えるのをやめろ。どう転んだってもう、帰って来やしない。
 どうでも良いんだ、あいつのことなんて。部屋には時計らしい時計が一個ある。それで充分だろ。
 長官には今度、謝っておこう。

 ドアを叩く音。誰だ? もう俺は出ないからな。
 そう心に決めて、俺はベッドの上で天井を眺めていた。
 何回も続く、音。
「……」
 やがて、途切れる。
「……」
 途切れたまま、時間が流れていく。
 気になる。馬鹿、さっさと寝ろ――と俺の中で呟く理性。でも、体は起き上がっていた。
 玄関まで歩き、覗き穴から外を見る。
「…!」
 力なく座り込んで動かないのは、時計女だった。
 何やってんだあの馬鹿。今の俺に心配ばっかりかけさせやがって、とんだ迷惑だ。
 放り出して、寝るか? あぁ、そうすれば良い。見なかったことにして、全部忘れてベッドに戻れ。
「――くそっ!」
 俺はドアを開けた。
 相変わらず不器用だ。何が嫌って、そんな部分が俺と微妙に似ていて嫌なんだよ。
 膝と背中に手をやって、体を抱え上げる。そんなに重くないことに驚いた。機械なのにな。
 部屋に上げると、ベッドの上に放り出すように横たえる。
「…ヒカリ、様…?」
 ? 起きたのか。…馬鹿、何暢気に笑ってんだ。人の気も知らないで、手間かけさせて…ったく。

 女は自分がベッドを占領しているのに気付くと、慌ててベッドから飛び降りる。
「ご、ごめんなさいっ!」
「良いよ。お前がここで寝ろ。俺は下で寝るから」
「……」
 何かを言いかけて、止まる言葉。
「…ダメです。……見捨てたりなんかしません。ちゃんと私は、ヒカリ様を起こします」
「――っ」
 何でそこまで、俺なんかに拘れるんだよ。突き放しても、諦めもしないで…。
「さっきはヒカリ様の痛みが、凄く分かって…悲しくて…でも、今は何だか温かくて、嬉しい」
「何言ってんだ? 馬鹿か」
 また、涙が零れる。本当に…何だこいつは。俺の方が、変になってしまう。
「…どうか私を、ここに置いて下さい。私…ヒカリ様の力になりたいんです」
「やめろ」

 くそ…何だ、この感情は? ざわざわして、落ち着かない。
「私――」
「俺は……俺は、姉貴の言う通りだ。屑で、不貞腐れで、ガキだ。だから、やめろ」
「……嫌、です――!」
「!?」
 一瞬、何が起きたのか分からなかった。飛行中にも起こる、思考が飛ぶような――そんな感覚。
 俺は……抱き締められていた。機械とは思えないほど、リアルに作られた”彼女”に。
「そうやって…痛いのは、嫌です……ずっと、無理して…ヒカリ…様…ぁ」
 そして号泣する。…何だよ。何か、俺まで泣きたくなってくるじゃねえか。
 ちっ…俺は何て、馬鹿なんだ。こんな奴に、心を見透かされたみたいに……。
 でも、機械の癖に、頼りなくて脆いこいつが、近くに居ると何か安心する。
 別に蔑みたいとか、見下してプライドを保ちたいなんて思いもしない。
 ただ、俺のことを、理解してくれるように思える。時計の癖に…俺を。
0283名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:32:34ID:vouyJ92c
 俺が彼女を抱いてやると、徐々に落ち着いてきたのが分かった。
 女をこうしてやるなんて、随分前に親父とお袋が死んだ時以来か。
 姉貴が唯一、感情を曝け出して大泣きした日だ。そういやこいつも、姉貴が作ったんだよな。
「人に泣かれると、気が滅入るんだよ」
 そう言って、あの日姉貴にしてやったように、髪を撫でてやる。
「…」
 一撫でする度に、段々と思考が停止していく。
「……ヒカリ、様?」
「馴れ馴れしい」
「――あ、照れてますか?」
 優しくしてやりゃこいつ…。
「もう良い。今度こそ寝る」
 ベッドから起き上がろうとすると、彼女が俺の手首を掴む。
「一緒に寝ましょう」
「ふざけんな」
 しかし吹っ切れたのか、あまり動じない。
「仲直りしたいです」
「余計なお世話だ。元々そんな仲でもないっつの」
「じゃあ、もっと仲良くなりたいです」
 この野郎……。

 俺もどこまで気が変になったのやら、ベッドの上で彼女と隣り合わせで横になっていた。
 きっとこれは酒のせいだ――と、現実逃避する意欲もない。
 何つうか、呆れて力が抜けてしまった。同時に、毒気とか諸々も。
 心を許せそうだった。さっきまでのことを、全部ゴメンナサイと謝ってしまえそうなくらいに。
「……」
「ヒカリ様? 涙が…出てます…」
 冷たい指が、目元に触れて教えてくれる。
 どうしたら良いのか分からない。怒る気は失せて、ただ放心状態のまま、自然と泣けてくる。
「…泣いて下さい。私がずっと、傍にいますから」
「泣き虫の癖に」
 羨ましいくらいの、純粋で健気な心。こっちの荒んだ心まで洗われるようで、涙はその副産物か。
 向けられた感情が、俺を大きく揺り動かす。最初はそれが嫌だった。
 真摯になんて、なりたくない。今までずっと俺は俺のままでやってきた。それなのに――。
「俺の…馬鹿」
 こいつを拠り所に出来る安心感が、今は上回る。
 嬉しいんだ――俺は。

「お前は時計の癖に寝るんだな」
「主に視覚的記憶の整理の為です。ヒカリ様の表情を、しっかりと……思い出します」
 こいつに記憶されている俺の顔は、多分恐いのかもしれない。
 今は作り笑いすら出来そうな気分じゃないが、今度元気な時は、笑ってやろう。
「……なぁ、聞かせてくれ。何で、俺にそこまで? お前が部屋に居なかった時、俺は姉貴の所に逃げ帰ったかと思った」
 すると、俺の片手を握りながら、ゆっくりと口を開いた。
「私は、あなたの――そしてアイコ様の為に、作られました。最初はただ、言うことを聞けば良いと…でも、違うと分かったんです」
 手が、温かかった。昔、姉貴と手を繋いだ時の、そんな温かさ。
「冷たくされて、悲しかった。でもそれは、あなたも同じような気持ちでいたから――だから、私が力にならなきゃって」
「じゃあ、ひょっとして俺を探しに?」
 顔を向けると、ゆっくりと頷いた。
 ……分かっていたんじゃねえか、俺は。なのに鍵かけて、立て篭もったりなんかして。
「拒絶されても私、ヒカリ様が心配で…えと…私…」
「もう良いよ。何か、恥ずかしくなってきた」
「ごめんなさい」

「…はぁ、目覚まし時計に慰めてもらえるなんてな――あ、お前…名前は?」
「チーです」
「じゃあチー、明日はちゃんと起こせよ。起こさなかったら……怒るかもな」
「大丈夫です。ヒカリ様の為に、どんなことがあっても必ず起こします」
「ありがとよ、チー」
0284名無しさん@ピンキー2009/08/21(金) 23:40:42ID:vouyJ92c
おしまいです
女の子を虐めるお話を書くのは、結構心が痛みます
0289名無しさん@ピンキー2009/09/04(金) 01:08:42ID:Hom8on1F
スレの補修に参りました
0291名無しさん@ピンキー2009/09/12(土) 18:34:48ID:80xHJnjt
保守
0292名無しさん@ピンキー2009/09/21(月) 11:08:52ID:7uo3Te1F
保守
0293名無しさん@ピンキー2009/10/02(金) 10:50:56ID:eFJ5+up0
保守
0296名無しさん@ピンキー2009/10/04(日) 17:23:26ID:Bik5gozc
「ただいま。」
仕事を終え帰宅すると、
「お帰り。お疲れ様。」と
彼女が笑顔で迎えてくれた。
彼女が「ご飯にする?それとも、お風呂?」と
聞いてきたが、俺は「両方いいや。」と言って、
部屋に入っていった。
元気の無い俺の表情が気になった彼女が、すぐに追っかけてきた。
部屋の明かりも点けず、隅っこでうずくまる俺。
彼女が「どうしたの?」と聞いてきた。
彼女に心配を掛けたくなかった俺は「何でもない。」と言った。
彼女は「・・・でも。」と言ったが、俺は思わず「ウッセェなぁ。
何でもないって言ってるだろっ。」と声を荒げてしまった。
・・・しばらく、気まずい空気が流れた。
俺は「ごめん。本当に何でもないから。」と言った。
彼女は「何でも無いなら別に良いけど、
私、頼りにされてないのかな?」と寂しげに呟いた。
俺は彼女に悪い様な気がしてきて、悩んでいる事を打ち明ける事にした。
「・・・実はさ、仕事で初めて大きな仕事を任されたんだ。
誰にも頼らないで頑張るって決めたのに、結局何1つ出来なかった。
出来なかったって言うか、みんなに迷惑かけてしまったんだ。
何やってんだろうな、俺。本当に馬鹿だよ、俺は。」
我慢していた気持ちが、涙となって出てきた。
拭っても拭っても、流れる涙を止める事は出来なかった。
「ごめんな。結婚した相手が俺みたいな弱虫で、
情けないヤツでさ。本当に、俺は馬鹿だよっ。」
そう言って、俺は彼女に背を向けた。俺の肩が震えていた。
彼女は「情けなくないよ、弱虫なんかじゃないよ。
大きな仕事任されて、頑張る事は良い事じゃない。
例え、上手く出来なかったとしても、次頑張れば良いじゃない?
だから無理しないで。今は、私に思いっきり甘えて。」
彼女の言葉に我慢していた気持ちが溢れ出てきた。
彼女に抱き付き、彼女の胸で声を上げて泣く俺。
そんな俺を彼女は、優しく抱きしめてくれた。
いつの間にか俺は、泣き疲れた子供の様に彼女の胸で寝てしまっていた。
0297名無しさん@ピンキー2009/10/05(月) 21:55:58ID:vFADMgCH
>>296
GJ!
男には悔し涙が流れるときもある…。
そんなときに包み込んでくれる暖かさがあるというのは、
本当にありがたいことだと思う。
02992962009/10/09(金) 22:32:21ID:X1SZJ19C
男が女性を慰めるパターンを思案中。
出来次第、投下予定。
(注意・似たような内容になるかも知れません)
03002962009/10/13(火) 20:51:48ID:dmSF9c9q
泣きながら走り去る彼女を見かけた俺は、彼女を追いかけた。
追い付き彼女の手首を掴んだ。
「ヤダ、離して。来ないで。」
俺を見るなり、抵抗する彼女。
いつも俺に対して強気な態度を見せる彼女。
そんな彼女の初めて見た涙に、
俺は動揺しつつも彼女に尋ねた。
「何かあったのか?」
彼女は「関係ないでしょ。私の事
なんか放っておいてよ。」と悲しげに言った。
彼女の態度に、俺は
「ほっとける訳無いだろ。」
苛立ちながら言った。
外で言い争っていては、周りにジロジロ見られると思い、
距離が近い事もあり、俺の家に彼女を連れて行った。
家に着いても、彼女は黙ったままだ。
俺は「何かあったのか?」と尋ねた。
彼女は呟く様に「私は、私なりに自分の仕事を頑張ってきたつもり。」 と言った。
俺は「あぁ、お前が頑張っている事は、俺知ってるよ。」と言った。
彼女は「・・・でも、ある人に言われたの。」と震える声で言った。
聞き辛かったが、俺は
「何か言われたのか?」と彼女に尋ねた。
彼女は泣くのを必死にこらえ
「アナタの頑張りなんて、何の役にも立って無いのよって。」と言った。
続けて「私は私なりに一生懸命頑張っているつもりなのに。」と
泣きながら言った。泣きじゃくる彼女を見て、
俺も悲しくなってきたが、気丈に振りまい
「言わせたい奴には勝手に言わせておけよ。お前の頑張り認めない
奴がいても、俺はお前が頑張っているの知ってるからさ。」と
言って彼女の頭を撫で優しく抱きしめた。
彼女は、俺の胸の中でワンワン泣いた。
俺は、彼女が泣き止むまでそばにいた。

0301名無しさん@ピンキー2009/10/14(水) 18:10:07ID:wVQGmaxC
GJです。
僭越ながら少し指摘させてもらいますが、
誰が、や、〜と言ったはあまり書かない方が読みやすいですよ^O^

全く使わないのはキツイですけれど、ある程度なら誰が言ったとかは分かりますし。
と言った、に関しては1つ2つ使う以外は全く使わなくても大丈夫ですよ。

俺も久しぶりに書こうかな、長編はヤだけど・・・

0302名無しさん@ピンキー2009/10/28(水) 22:17:32ID:d1UDGRoz
保守っ!
0303名無しさん@ピンキー2009/10/29(木) 03:12:03ID:j9Ei+0RV
TONOのラビットハンティングって漫画がガチでこのスレ向きのシチュでオススメ
少女マンガだから性描写はないけど、美少女が主人公を体で慰めてくれるよ
0305 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:28:33ID:jHYVaTjA
前半部分投下します。

・PC規制中な為携帯からなんで改行や区切りがおかしいのは見逃して下さい。
・ストーリー性はあまり重視してません。

上記に当てはまらない方やスレチなら、誘導や鳥でNGお願いします。

0306 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:31:10ID:jHYVaTjA
僕の大好きだった同級生に、彼氏が出来た。
相手は、一学年上の先輩。しかも、僕の部活の先輩だった。
正直な所、あの段階では心のどこかでまだ諦めが付かずにいた。
その子とかなり親しくなっていたのもあってか、かなり深い悩み事まで相談されるようになっていたからだ。
まだ、頼られているんだなぁって。


でも。
ある日から、何気なくこんな相談を持ちかけられ始めた。

――男の人って、どこら辺弄ると気持ちいいのかな?

――精液って、不味くは無いね。

――手繋ぎでしょ、ディープでしょ、フェラだっけ? それもしたんだぁ。

――次に先輩にスク水見せなきゃいけないんだけどどうしよう?


もともと、この子はそういう話題が好きだったし、僕は『その人の好み』と割り切っていた。
それが『先輩との話』に変わっていったのはとてもショックだった。
この時、二人が付き合いだしてから二か月経っていたかどうか。
たったそれだけで、二人の仲はかなり進んでいて、目の前の人は遠い所に行ってしまっていた。


先輩を恨んでも意味がない。恋愛は自由だから。
泣いても、意味がない。涙は真実を覆せないから。

その事に気付き、僕は今まで通りにする他なかった。
0307 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:32:14ID:jHYVaTjA
「英介くん」
「うわっ?」

ふと学校帰りに後ろから呼ばれたとき、とても驚いてしまった。

「何深く考え込んでたのかな?」

振り返って声の主を認める。

「…あぁ、陽菜先輩。いや、まぁちょっと色々ありまして」

声の主は陽菜(ひな)先輩だった。
陽菜先輩は僕の近所に住んでいる先輩で、小学校から色々お世話になっている頼もしい先輩だ。

「色々って、どうせゲームの事でしょ〜?」

こっちにはお見通しなんだぞぉ、と言いながら、ニヤニヤしながら突っつかれる。

「いや、生憎ゲームじゃないです」

そんなにもゲームマニアと思われる程に僕はゲーム好きではない。
…多分。

「ありゃ、外しちゃったかー。私も勘が鈍ったねぇ…」

そう苦笑しながら、距離を詰める陽菜先輩。ふわりと僅かに、先輩の香水らしき匂いが漂った。
…この仕草で、僕は今の返答が墓穴を掘っていた事に気付いた。
でも、もう遅かった。

先輩は『世話好き姉御』の異名を持ってるんだった。今ので感づいたかもしれない。

案の定、次の質問は――

「じゃ、別れちゃったんだね、あの子と」


…僕は観念して頷いた。
0308 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:35:27ID:jHYVaTjA
唐突だけど、ここで一つの説明をしようと思う。陽菜先輩が『世話好き姉御』と呼ばれる由来だ。

まず、人に世話をするのが大好きだ。ついでに、それがとても上手い。
世話が上手い、というのは『世話の仕方が適切』とも言えるだろうか。
何せ、無闇に首を突っ込む訳でもなく、必要な時にこそ世話をしていくのだから頼りになる。

とにかく本当に世話が大好きな頼りがいのある先輩。だから、『世話好き』の異名がある。


でも、もう一つの『姉御』の方が陽菜先輩の凄い所だと思う。
それは『経験が豊かだからこその』とでも言いたくなるような、勘の鋭さ。
まぁ実際先輩曰わく、「経験じゃなくて勘だよ、勘」だそうなんだけど。

でも、そう、陽菜先輩は僅かな素振りでも何かを見つけるからこそ、核心をついた的確な『世話』が出来るんだっけ――
0309 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:38:15ID:jHYVaTjA
* * *

歩きながら事の顛末を話す。
まぁそんな長く掛かるような話じゃなかったし、僕自身最悪な所もあったのは分かりきっている。

でも陽菜先輩はそんな懺悔からすら何かを見出していたんだろう。
時々返される言葉は、僕にとってとてもありがたい言葉ばかりだった。

「ほら、上って。あぁ大丈夫、私一人暮らしだから」
「…すみません。お邪魔します」

情けない話だけど、歩いている内に泣いていた。そんな僕を、先輩は自身の家に連れてきていた。どうやらまだ話を聞いてくれるらしい。


「ま、これでも飲んで」
「…ありがとうございます」

初めて先輩の部屋に通された僕は、先輩の出してくれたジュースを少しずつ飲みながら話を続けた。
いや、もう独白だった。自分でも驚く程、次から次へと何かが口から出ていく。


気がついた時、三十分近くも殆ど一方的に喋っていた。

「すみません、こんなに…」
「いや、気にしなくて良いよ。こういうのは話せば大分楽になるんだから、それを聞いてあげるのも大切だし」
「…ありがとうございます。もう大分落ち着きました」

先輩にお礼を言い、そろそろ失礼しようと思い立ち上がろうとして。

「落ち着いて、無いでしょ」

――先輩に、睨まれた。
0310 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:41:39ID:jHYVaTjA
* * *

「……無理、しないでよ…」
「せん、ぱい…?」

気がついたら、先輩に強く抱きつかれていた。そのため、先輩の鼓動がほぼ直に伝わってくる。

「英介くんは無理してる…」
「い、いや、してませんよ」

慌てて答える僕。
しかし、先輩には通じなかった。

「嘘つき。さっきまでのえーくん、辛そうだった」

さっきまで俯いていた先輩が、今度は直視して問いかけてきた。その先輩の目には何故か涙が浮かんでいて。
懐かしい呼ばれ方をされたのもあって、僕は思わず目線を逸らした。

「…いや、もう大丈夫です。だから、離してくれませんか」

これ以上、先輩に甘える訳にも行かない。
僕は先輩に腕を離して貰うように頼んだ。が、

「…わたしがえーくんの辛いのを世話してあげるから、それまでは駄目」
* * *
0311 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:43:37ID:jHYVaTjA
「…っ、あ、あ…っ」
「ん…んふぅ…耳、弱いのかな…?」

ぺろぺろ、ぺろぺろ。
僕をしっかり抱きしめた状態のまま、ゆっくり、じっくりと僕の右耳を舐めていく陽菜先輩。

先輩に密着されている事で、先輩の温もりが伝わってくる。それが僕を余計にどきどきさせた。

「…あ…っ、ああっ…ん、んんっ…」

情けない声をあげてしまう僕。
だが、逃れようにもそのためには先輩を突き放さねばならず、そんなことを大切な陽菜先輩に出来るはずもなかった。

「ふふっ…えーくん可愛い…」
「か、可愛いって先輩、それはあんまr――んぁっ! ん、んんっ!」

反論を得体の知れない感覚で遮られる。陽菜先輩はズボンの上から、やや強めに僕のそれを掴んだからだ。

「ひ、陽菜先輩…?」

何故か急に怖くなって、先輩の顔をみた。

「あれ、もしかしてえーくん…しないの?」

わずかに楽しそうな顔を浮かべている陽菜先輩に対して、僕は何を聞かれているのか分からなかった。

「陽菜先輩、一体…何を?」
「あれ…そっかぁ、えーくんなら少なからずそうじゃないかなって思ったんだけどな。本当にそうだなんて♪」

僕の反応に何故か喜んでいる陽菜先輩が居た――

* * *
0312 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/15(日) 21:47:02ID:jHYVaTjA
前半投下終了。
0313名無しさん@ピンキー2009/11/17(火) 19:38:37ID:Nsgh53qu
期待age
0316 ◆5HK3PFR6tg 2009/11/27(金) 21:33:42ID:u2j8SxnC
後半書いていたら陽菜先輩のキャラが少し変わってきてしまった(´・ω・`)
現在再構想中ですorz

なるべく前半と一致させますが、矛盾するかも
その辺り見逃してくれると助かります。
0317名無しさん@ピンキー2009/12/03(木) 16:41:35ID:PoCQNFJG
保守
0318名無しさん@ピンキー2009/12/13(日) 16:01:12ID:HcZz5doZ
保守
0319ASDFGHJL2009/12/14(月) 14:51:00ID:WXQGou5k
保守
0321名無しさん@ピンキー2009/12/31(木) 03:12:24ID:VCRRf93W
保守
0323名無しさん@ピンキー2010/01/17(日) 15:51:09ID:Rf/3f196
保守
0325名無しさん@ピンキー2010/01/30(土) 15:46:57ID:0Qz5gl7U
保守
0327 ◆5HK3PFR6tg 2010/02/01(月) 23:12:26ID:pwDxa6BX
ようやく規制解除…しかしHDD全焼orz


復元、完成次第即投下しますので今しばらく保守お願いします…
0331名無しさん@ピンキー2010/02/21(日) 21:27:29ID:fNsMIRYj
じゃあ保守しよう
0338名無しさん@ピンキー2010/03/20(土) 17:20:21ID:ROaSybg5
保守
0339名無しさん@ピンキー2010/03/27(土) 10:19:31ID:T126UG+R
こういうのいいよね
0340名無しさん@ピンキー2010/04/17(土) 21:32:26ID:AIKH1m4Y
保守上げ
0342名無しさん@ピンキー2010/05/01(土) 01:33:06ID:/1iFg286
大丈夫、貴方がどんなに過疎ったって
私が保守するから。
0343名無しさん@ピンキー2010/05/19(水) 18:52:34ID:SMJhyIxz
守ろう・・・
0345名無しさん@ピンキー2010/07/27(火) 00:24:55ID:DCrlN6uC
0348名無しさん@ピンキー2010/09/23(木) 18:05:53ID:IYQhw27o
ほしゅ
0349名無しさん@ピンキー2010/10/27(水) 13:18:16ID:tIr5jCXE
傷ついた…………
0351名無しさん@ピンキー2010/11/10(水) 18:21:58ID:ah7m6uam
素晴らしいスレ

なんでいままで気付かなかったか謎なんだが

という訳で保守
0355名無しさん@ピンキー2010/12/09(木) 14:29:06ID:welul9DZ
>354
海老蔵に名誉を傷つけられ、身も心もぼろぼろになった梨園たんが、
追い討ちのように池上さんに「解説したくないです」って言われちゃうの?
0357名無しさん@ピンキー2011/01/21(金) 16:01:31ID:qXjutIet
良スレのにおいがするのに過疎区か
0359名無しさん@ピンキー2011/01/29(土) 22:44:28ID:neZtNKHg
最近、お兄さんが元気ない。

お兄さんは、私の家が経営している町工場の職人さんで、真面目に働く優しいお兄さんだ。

じつは、何を隠そう私はお兄さんのことが好き。
私はまだ中学生になったばかりだから、お兄ちゃんには妹みたいにしか扱われていないけど、いつかは一人の女の子として、お兄さんの彼女になれたらいいと思っている。

とにかく、元気のないお兄さんは、いつもの明るいお兄さんに戻ってもらいたい。
そのためには、私が何とかしてあげたい。
慰めてあげたい、励ましてあげたい。


(数日後)


お兄さんの同僚、つまり私の家の工場の他の職人さんから事情を聞いた。
お兄さんの落ち込んでいる原因。

彼女に振られたから、だそうです。

ちょっ! し、ショックでかっ!!
まさか、お兄さんに彼女がいたなんて!? しかも年上!?
いままで誰のお手つきもないと信じていたのに、私の知らないところで他の女の子とおつきあいしていたなんて!!
ぐわーん、ショックがでかすぎる〜っ!!

・・・・・・いや、私のショックなんてこの際どうでもいいんだ。
問題は、お兄さんがその女の子に振られて、落ち込んでいるということ。
私が受けたショック以上の、超ドレッドノート級の大ショックを受けていたんだってこと。

よし!
とにかく、お兄さんを励ますぞ!
頑張れ私!


(翌日)


お兄さん、元気出して。

私がそういってお兄さんを励ますも、なかなか素直に元気が出てくれない。
このままでは根本的な解決には至らないと判断した私は、もっと踏み込んでみることにした。
どうして振られたのか、その理由を聞いてみた。
お兄さんはなかなか口を渋っていたのだけれど、私の気迫に押されてか、ようやく打ち明けてくれた。

おちんちんがちいさいんだそうな。

ち、ちんちん!?
つまりそれは、お兄さんとその彼女さんは、すでにセックスした間柄だということ!?
お兄さんのおちんちんを、女の子の穴に入れてぐちゅぐちゅと出し入れしたってことなの!?
またしても超弩級のショックだ。お兄さんの童貞は、私がもらっちゃおうと狙い定めていたというのに!!

・・・・・・落ち着け私。
ものの書物によると、こういう風に女性から持ち物の程度を貶められると、男性は激しく落ち込むのだそうな。
お兄さんのショックは、計り知れないほど大きかったに違いない。私がショックを受けている場合じゃない。

よし! 覚悟を決めろ、私!!

0360名無しさん@ピンキー2011/01/29(土) 22:45:33ID:neZtNKHg

いま、ここはお兄さんのお部屋。
悔しいことだけど、お兄さんは私を女の子と見ていないから、二人っきりだというのに少しの気兼ねもしてくれない。
立ち上がった私は、卓袱台越しのお兄さんに立ち上がるように促す。
何も疑うことなく立ち上がってくれたお兄さんを、私は友達から教わった柔道技の払い腰を極めて、ベッドに沈めた。
びっくりするお兄さんの上に私はまたがって、言った。

「だったら、私のあそこと、きっとサイズがぴったりだよ!」

私の慰めの言葉に、お兄さんは微妙な顔をした。
あれ? 逆効果だった?

とにかくもう、後には引けない。
お兄さんに、私の気持ちを打ち明けた。

「好きなの、大好き、お兄さんが大好きなんです!」

ここはとにかく、押しまくらないと。
頭の中で、お兄さんを思ってオナニーした侘びしい夜を思い浮かべると、自然と涙が出てくる。
乙女の涙を加えた目力でお兄さんを見つめると、お兄さんにも乙女の思いが伝わったようで、優しく私を受け止めてくれた。

そして、年の差がどうとか、私の身体がどうとか、なかなか私と性交に踏み切ってくれないお兄さんを、なんとか説得。
ようやく二人、愛の交歓に至りました。


もちろん、私は処女で、セックスは初めてですが、何とかなるでしょう。
いろいろな本を読んで勉強しましたから、問題ありません。
空手で言うならば、通信教育黒帯と言ったところでしょうか。
それに、お兄さんには申し訳ないけれど、お兄さんの持ち物が小さいというのであれば、発育途上の私の持ち物でも対応可能だと思われるわけで。

感動のファーストキスのあと、お互いが服を脱いでいざ結合、と向かい合いました。
とにかく、お兄さんに自信を持ってもらえるように、お兄さんのちんちんを褒めてあげないといけません。
可愛い、・・・・・・はダメだ。お兄さんの自尊心に乾坤一擲トドメを刺してしまいそう。
ここはやはり、『私にはじゅうぶんおおきいよ』、これにつきる。
『凄い』とか『グレート』とか、そういう形容詞付けた方がいいのかもしれないけれど、ここは中学生の女の子らしく、つたない語彙で素直に驚いてあげた方がいいと思う。
『私には』を付けることで、お兄さんには私しかいないことを強調できるわけだし。
というわけで・・・・・・

「・・・って、で! デカっ!!!!」

ちょ! なにこれ! でかい、でかすぎる!!
あまりの衝撃に、あれこれ想定して褒める予定だった言葉なんてすっ飛んでしまった。

いや、ありえないし!!
ビデオで見たAV男優さんの持ち物なんか、軽く凌駕しているし!!
まだ勃起しきっていない不完全な状態で、すでにAV超えしてるし!
写真で見た、黒人の真っ黒ちんちんもかくや、ってくらい、大きいし!

間違いなく、これは日本人のおちんちんとしては規格外だ。いわゆるウタマロ、500mlペットボトル、とにかく巨根。

お兄さんを振った元カノさん、本気でこのビッグマグナム黒岩先生を、『小さい』とか蔑んだのだろうか。
だとしたら、よっぽどガバガバな持ち物をお持ちなのでしょうか。
♪巨根、土管、ピッタンコ、と『ど根性ガエル』のようにはいかなかったというのでしょうか。

「本当に、このおちんちんで、その人を満足させてあげられなかったんですか?」

私が思わずそう聞くと、お兄さんはばつが悪そうに答えてくれました。
その女の人は、お兄さんのこのちんちんを見て『小さい』と詰ったあと、服を着て出ていってしまったのだとか。
0361名無しさん@ピンキー2011/01/29(土) 22:47:50ID:neZtNKHg

というか、何となくわかりました。
その元カノさん、このちんちんを見て、びびったんでしょう、臆したんでしょう。
だけど、お兄さんより年上のプライドから、『小さい』とか真逆の言葉で詰って逃げ出したのでしょう。
と言うことは、お兄さんの童貞はまだ守られていたのです。やったね!

・・・・・・って、まてよ?

ということは、大人の女も逃げ出すドレッドノート級、もとい、超々々弩級の戦艦大和が装備した45口径砲が、まさにいま、私を狙っているということだ。
私の、中学生女子の持ち物と比較すると、細いマカロニの穴にフランクフルトソーセージを突っ込もうとしているわけで。

「ちょっ、まっ、やっ、ダメ、お兄さん、タンマタンマ!!」

いや、こんなの、『痛い』じゃすまないって!
裂ける、裂けちゃう!!

「ひ、ひぎぃーーーーーっ!!」




男の人が読むエロ漫画で女の子が『ひぎぃ』とか叫ぶの、嘘くさいって笑っていた私の黒帯は、所詮、通信教育でしかなかったようです。





(後日)



結局、お兄さんとの性交は最後までできませんでした。
あまりに痛がる私を見かねて、途中でやめてくれました。
先っぽが入ったくらいだったのですが、そこまでが限界だったようです。


結果として、お兄さんは自分の持ち物が小さいなどというコンプレックスから解放されました。
いちおう、私という可愛い恋人もできて、元気になりました。
ただし、まだセックスはできませんから、当面お兄さんの性欲は、私のお口や手のひらで愛してあげるしかありませんが、こっちの方はおかげさまで、かなり上達できました。



とにかく、私は身体を大人に育てて、早くお兄さんを受け入れられるようにならないといけません。

ようし、がんばるぞ!!




EOT
0366名無しさん@ピンキー2011/02/02(水) 14:03:39ID:NfXzkqbM
あげ
0367名無しさん@ピンキー2011/02/06(日) 20:28:12ID:4HTZToS2
age age AGE!
0369 忍法帖【Lv=4,xxxP】 2011/03/04(金) 21:03:24.31ID:BJ5b77T+
age
0373名無しさん@自治スレで設定変更議論中2011/06/14(火) 21:10:43.09ID:O5yGmtT+
別スレに投下していた話の続きを書こうかしら
0374名無しさん@自治スレで設定変更議論中2011/06/19(日) 20:53:04.97ID:x/7DYTG+
うむ
0376名無しさん@自治スレで設定変更議論中2011/06/22(水) 02:14:28.33ID:X86YAjMr
保守
0379名無しさん@ピンキー2011/07/10(日) 19:37:50.23ID:xqVIrXmg
テスト終わったから何か書こうと思う
気長に待っててくれ
0382名無しさん@ピンキー2011/08/17(水) 20:40:02.53ID:1M6qtXg6
>>379じゃないが保守代わりの駄文を書いているから出来たら投下したい。
ただ絶望的にエロくないorz
03833822011/09/03(土) 00:25:31.74ID:TYApzA21
保守代わりに駄文投下します。

エロシーンがエロくない
そもそも面白く(ry

ですが、職人が現れるまでのつなぎとして…
03843822011/09/03(土) 00:31:53.26ID:TYApzA21
今から半年前、戦争があった。
遠い南の国の政府軍と、少数民族を中心とした反政府軍の内戦。
本来関係の無い筈のこの戦争に国は政府軍支援の名目で派兵を決定した。
当時陸軍の予備役だった二歳年上の幼馴染のフユキさんも招集され、戦地に赴くこととなった。
フユキさんと私は子供の頃からいつも一緒に遊んでいた。
中学、高校と進学して泥まみれになって一緒に遊ぶ事はなくなる頃には、お互い両親公認の関係になっていた。
そんな関係だから、フユキさんの出征の時には私の両親も深刻な顔をしてフユキさんの家族と一緒に駅まで見送りに行った。
駅でフユキさんは生きて帰る事と無事を知らせる為に手紙を書く事を約束してくれ、実際に手紙は二週間から三週間に一度届いた。
内容は至って平凡で、もう十月だというのにこちらは夏の様に暑いとか、若い同僚が現地の女の子に告白して赤っ恥をかいた話なんかがほとんどだった。
しかしいつも文末には「一日も早く君の顔を見たい」と書いてあった。
私からの返信も毎回近況報告だった。
誰それの家で三つ子が産まれたとか、お向かいの九官鳥が逃げ出してちょっとした騒ぎになったとか。
そんな取り留めもないことばかりだったけれど、最後は必ず「どうか無事に帰ってきて欲しい」でしめていた。
03853822011/09/03(土) 00:36:52.18ID:TYApzA21
その手紙が四カ月目に来なくなった。
こちらから送った手紙にも返信は一切なく、私は言い様のない不安を必死に押さえ続けた。
五ヶ月目のある日、両親が揃って私を居間に呼び、見合い話を持ちかけてきた。
父の会社の人から紹介されたというその人の写真を私に見せながら、両親は真面目で誠実な好青年であるという説得を続ける。
私は断る事を告げて居間を飛び出した。
「待ちなさいヤヨイ。あなたも今年で二十三でしょう?早すぎる話じゃ……」
後ろから母の声がするが、振り返る気にもならなかった。
きっと言う通りの真面目で誠実な申し分のない人なのだろう。
でもそんな人を勧められればられる程、私にはそれがフユキさんの死亡宣告にしか思えなかった。
「あの男はもう死んだ。もう諦めろ」
見合い写真がそう言っているように思えた。
今まで色々あって手紙が書けなかった事のお詫びと、遂に帰れそうだという報告と帰ってくる予定の日付と飛行場が書かれた手紙が届いたのは、それから二週間後。
戦闘が終息しつつあるというニュースがテレビで流れ始めた六カ月目に入った日のことだった。
03863822011/09/03(土) 00:41:20.59ID:TYApzA21
当日、飛行場の周りは私達家族とフユキさんのご両親と同じ様な集団に埋め尽くされていた。
年老いた夫婦や子供を連れた母親、あるいは一人だけの女性。
そのうちの誰かが喜びの声を上げるのを皮切りにあたりに歓声や泣き声が拡がっていった。
私達がその一団の仲間入りをするのに、それほど時間は掛からなかった。
フユキさんが帰ってきた。浅黒く日に焼けて、右目の上に大きな向う傷が出来ていたけれど、間違いなくフユキさんだ。
フユキさんはむせび泣くご両親にもみくちゃにされた後、私達の方に来て言った。
「ただいま」
「お帰りなさい」
このやり取りだけで、半年間の不安は完全に掻き消えた。
周りの歓声も端の方でプラカードを持ってしきりに何か叫んでいる団体ももう何も気にならなかった。
それから数日後、私達は身内だけの質素な結婚式を挙げた。
結婚してすぐ、私達は町のはずれに古い家を買い二人で暮らし始めた。
元々田舎町のうえに中心から離れた猫の額ほどの土地に建つあばら家だった為、若い二人でもなんとかなった。
03873822011/09/03(土) 00:52:35.38ID:TYApzA21
新しい仕事を見つけたフユキさんは、平日は朝出かけて行って夕方に帰ってくる。
一度だけ知り合いの葬式に行くと言って帰ってからすぐ出かけ、夜遅く帰ってきた以外は帰りが遅くなることも無かった。
休日もほとんど外出せず、たまに買い物に付き合ってくれる以外は家にいる事が多かった。
以前はよく二人で出掛けた事もあったから正直少し物足りないと思う事もあったけれど、きっと新しい仕事で疲れているのだろうと思って特に気にもしなかった。
実際、それ以外は優しくて笑顔を絶やさない以前のフユキさんと変わらなかった。
ただ夜になるとたいして飲めもしないお酒をボロボロの写真に何か語りかけながら一人で潰れるまで飲むようになった。
流石にこれは心配だったけれど、酒乱の気がある訳でもなく、戦争の思い出に浸っているのだと考えるようにした。

正直な所、そうしている時のフユキさんは声をかけられない雰囲気があった。
03883822011/09/03(土) 00:57:12.53ID:TYApzA21
そんな事が続いたある日の夜遅く、不意に玄関の戸締りが気になった私は布団から抜け出して寝巻のまま玄関に向かった。
フユキさんの布団も空だったが、トイレにでも行っているのだろうと思いさして気にも留めなかった。
玄関がちゃんと施錠されている事を確認して寝室に戻ろうとした時、居間の方で物音が聞こえた。
恐る恐る居間を覗きこんだ私の目に、ちゃぶ台の上に通った太い梁で首を吊ろうとしているフユキさんが飛び込んできた。
「何やってるんですか!?」
叫ぶなり私はフユキさんに向かって突進し、二人で床に倒れ込んだ。
「何考えてるんですか!自分が何してるかわかって……」
馬乗りになって問い詰めた私は、頭上から注ぎこむ月の光に照らされたフユキさんの顔を見て言葉を失った。
フユキさんの目からは、これから死のうとしているとは思えないほど何の感情も感じなかった。
「……何があったんですか?」
ようやく喉から絞り出したが、返事は無い。
「……済まない。死なせてくれ」
長い沈黙をフユキさんが破った。影になっている私の顔をぼうっと見ながらぽつりぽつりと話し始めた。
03893822011/09/03(土) 01:06:15.50ID:TYApzA21
「向こうにいる時は一日でも早く帰りたかったのに、帰ってきたら後悔しかなかった」
苦しそうに息を吐いて続ける。
「飛行場に降りた時から違和感があった。疲れているだけだと思ったが、日が経つごとに違和感が大きくなっていった。おかしいだろう?やっと帰ってきたのに」
声が震えている。
「飛行場にいた連中の言う通りさ。俺は人殺しだ!帰ってきちゃいけなかったんだ!あそこで死ななきゃいけなかったんだ……」
プラカードを持った集団が何を言っていたのかは覚えていないが、そういう言い方をする団体があることは知っていた。
「平和な日常に居場所が無いんだ。親父やお袋にも……ヤヨイにも違和感を覚える。そんな自分がたまらなく嫌なんだ」
消え入りそうな声で言葉を続ける。
「もうこの世のどこにも居場所は無い。仲間の所へ行かせてくれ……故郷を懐かしめた時のままで死なせてくれ……」
そこまで絞り出すと付け加えるように言った。
「フユキは戦争で死んだよ。よく似た別人は帰ってきたがね」
03903822011/09/03(土) 01:32:22.60ID:TYApzA21
話はそれきりで、後は長い沈黙が続いた。
何か言わなければいけない気はしたが、なんといっていいのか分からない。
もう朝になってしまったのではないかと思う程に長い沈黙の末、私はようやく口を開けた。
「……死なないでよ」
ようやく出た言葉はそれだけだった。声が震えている。
「ずっと待っていたのにフユキさんは帰ってこなかった。帰ってくるって約束したのに」
フユキさんは黙っている。
「私を、私を一人にしないでください。私から今のフユキさんまで奪わないでください」
そう言った時、フユキさんは私を抱きしめた。
「済まなかった」
そう言ってから更に続ける。
「そうだな。お前を待たせていたんだよな」
少しの沈黙。
何か言おうかと思った時、フユキさんは神妙な面持ちで私に尋ねた。
「俺はもう昔の俺には戻れないかもしれない。それでもいいか?」
変わってしまってもフユキさんはフユキさんですと言おうとして、同じ内容の事を先に言われてしまった。
私が静かにうなずくと、フユキさんは突然私の唇を塞いだ。
「……!?」
驚いて間抜けに半開きになった私の口にフユキさんの舌が入り込み、私の舌に当たる。
少しの後、二人の唾液が糸を引いて口が離れた。
03913822011/09/03(土) 01:52:34.41ID:TYApzA21
話はそれきりで、後は長い沈黙が続いた。
何か言わなければいけない気はしたが、なんといっていいのか分からない。
もう朝になってしまったのではないかと思う程に長い沈黙の末、私はようやく口を開けた。
「……死なないでよ」
声が震えている。
「ずっと待っていたのにフユキさんは帰ってこなかった。帰ってくるって約束したのに」
フユキさんは黙っている。
「私を、私を一人にしないでください。私から今のフユキさんまで奪わないでください」
そう言った時、フユキさんは私を抱きしめた。
「済まなかった」
そう言ってから更に続ける。
「そうだな。お前を待たせていたんだよな」
少しの沈黙。
何か言おうかと思った時、フユキさんは神妙な面持ちで私に尋ねた。
「俺はもう昔の俺には戻れないかもしれない。それでもいいか?」
変わってしまってもフユキさんはフユキさんですと言おうとして、同じ内容の事を先に言われてしまった。
私が静かにうなずくと、フユキさんは突然私の唇を塞いだ。
「……!?」
驚いて間抜けに半開きになった私の口にフユキさんの舌が入り込み、私の舌に当たる。
少しの後、二人の唾液が糸を引いて口が離れた。
03923822011/09/03(土) 01:56:16.55ID:TYApzA21
「……ごめんなさい」
「何故ヤヨイが謝る?お前を未亡人にしようとしたのに」
「私はフユキさんの事を、今のあなたの事を何も分かって無かった」
自分の口から言葉が溢れだしてくるのが止められない。いや、止める気もない。
それが私の本当の気持ちだった。
「ううん。きっと分かりたくなかった。フユキさんは変わった。それが分かったらフユキさんがいなくなってしまう様な気がして……」
お酒を飲むフユキさんを見た時、気付いていた。
そうだ。私は気付いていたのだ。それを適当な理由で誤魔化していたのだ。
「だから……ごめんなさい」
再び沈黙が支配するが、今度は以前ほど長くは無かった。
「気にしないでいい。謝る事じゃないさ」
そう言って私の肩を抱く。
これではどちらが慰めているのかわからないな。と、ふと思った。
「ヤヨイ、頼みがある」
「?」
首を傾げる私にフユキさんは神妙な面持ちで告げる。
「俺がこの世に、平和の中に生きる意味が、目標が、生きた証が欲しい。……俺の子供を産んでくれ」
なんと無粋なプロポーズだろう。
03933822011/09/03(土) 02:02:05.52ID:TYApzA21
二重カキコ失礼しました。
>>391は無視してください。


「……勿論」
そう答えて顔を見合わせると、再び唇を合わせたまま床に横になった。
私に覆いかぶさったフユキさんは、ゆっくり丁寧に私の寝巻を脱がせ、産まれたままの姿にしていった。
一糸纏わぬ姿になった私の身体をフユキさんはゆっくり撫で、胸から腹に向けて手を滑らせていく。
やがてその手が胸に留まり、その先端をいじり始めてから、私は自分の身体の火照りを感じた。
「はぁ…っん」
フユキさんの手はそれを繰り返し、私の身体はその往復の度に徐々に火照ってくる。
やがて火照りと共にじん、と股間が温かくなってきた。
かりっ、とフユキさんの右手と私の乳首が音を立て、私の背中を何かが走り抜ける。
「ふあぁぁ!」
普段は絶対に出ない様な声が出るのが何となく恥ずかしくて押し殺していたが、一度出ると大胆になるものだ。
いつの間にか二人共息が荒くなり、熱にうなされた様にはぁはぁと息をついていた。
肩で息をしながらフユキさんを抱きしめる。
「そろそろ良いか……行くぞ、ヤヨイ」
「ふぇ、んぅぅ」
私の股をまさぐって右手同様に嬌声を上げさせていた左手を一度離し、月明かりに照らされたそり立つ自分のを向ける。
「え?…あ……」
大きくなったそれを見るのは初めてだった私は、思わず呆気にとられた声を上げた。
03943822011/09/03(土) 02:06:29.47ID:TYApzA21
「大丈夫だ、その……優しくするから」
「初めてじゃ、ないんですか?」
「向こうにいた時に一度、公衆便所みたいな汚い売春宿で愛想の無い娼婦に」
当然と言えば当然だが、手紙には書いてない話だった。
「小隊の仲間と支給品のゴム握りしめてな。その一回だけだ。……済まない」
ばつが悪そうにそう言うフユキさんが、なんとなく可愛く思えた。
別に結婚するまでお互いに我慢しようと決めていた訳ではないのだけれど、なんとなくそんな感じになっていた。
「じゃあ、優しくしてくださいね」
「ああ」
からかい半分にそう言った私に苦笑いを浮かべながら答え、目を自分のものと私の股に移した。
直後、身体の中に何かが入り込む感覚と、膜の切れる痛みが同時に襲った。
03953822011/09/03(土) 02:14:29.68ID:TYApzA21
「痛っ!あ、あぁぁ」
叫びながらフユキさんの背中を跡がつく位しっかりと抱きしめた。
「ヤヨイ、ヤヨイィ!」
「ふぁ!あああぁ」
腰を動かしながら外に聞こえるのではないかと思う程にフユキさんは私の名を呼ぶ。
私は声にならない声でそれに答えた。
はじめはただ痛みしかなかったが、徐々にそれ以外の感覚が出てきはじめた。
痛みと入れ替わったのは心地いい脱力感と快楽。
そして、温かい感触が股の周りと中に広がってきた。
私はしばらくの間、虚脱感に身を任せてぼうっと天井を眺めていた。
「……お帰りなさい」
上下動を止め、私の上に覆いかぶさっているフユキさんの耳元にそう囁く。
「ただいま」
フユキさんの顔は影になって見えない。
けれど、そう答えた時の顔はきっと昔のままの笑顔だと、なんとなくそんな気がした。


おしまい
03963822011/09/03(土) 02:26:07.78ID:TYApzA21
以上、スレ汚し失礼しました。
やっぱりエロってめっちゃ好きなシュチュでも難しいね。
0399名無しさん@ピンキー2011/11/10(木) 22:59:09.11ID:c4RFdbhK
GJ!
もしまた書く気があるなら是非とも頼むいやお願いします!
0400名無しさん@ピンキー2011/11/18(金) 23:53:15.81ID:z903vMD+
ホモ色クローバー
0401名無しさん@ピンキー2011/12/15(木) 10:04:16.87ID:VuwUgUH1
2007年からあるのか
古参だな
0404クリスマスネタ2011/12/24(土) 14:43:28.62ID:c+Yf/foc
「ありがとうございましたー」
店員の声を背中に受けながらビデオ屋を出た。
レンタルしたのは『ダ○・ハード』これが俺のクリスマスイブだ。
本来なら大学のサークル仲間二人と集まる筈だったのだが
数日前に突然参加できないとの申し出があって中止。
「女か」と聞いたら両方はぐらかしやがった。畜生め。
主よ、あなたの誕生日に不浄な真似をするバカ共に天罰を!
仕方が無いのでクリスマスの映画でも見ようと思って借りに来て今に至る。
「あれ?大崎君?」
後ろから声を掛けられて振り返ってみると、サークルの倉田先輩が立っていた。
手には俺と同じビニール袋が提げられている。
普段から薄化粧な彼女は休みとなると一段と化粧気が無い。
「何やってんの?」
取りあえず事の顛末をかいつまんで話すと、先輩は面白い事を聞いたとばかりに
にやりと笑う。
0405クリスマスネタ2011/12/24(土) 14:45:27.92ID:c+Yf/foc
「そうかそうか。折角のクリスマスイブに可哀想な奴だな君は」
ひどい言い様。
「放っといてください……先輩は何借りたんですか?」
聞き返すと先輩は一瞬笑顔が引きつり、ばつが悪そうに袋からDVDを取り出した。
「『ダイ・×ード2』…どうせ一人だし」
「俺とやってる事一緒じゃないですか」
思わずツッコミを入れると、先輩は少し思案顔になった後、唐突に尋ねてきた。
「なら…今から君の部屋に行っていいか?」
何を言っているんだこの人は。
「どうせ同じ境遇の似た者同士だ。仲良くしよう?な?」
「そりゃあ別に良いですけど……」
「大丈夫だ!私エロ本とか探さないから!」
「んな事したらつまみ出します」
あほみたいなやり取りの末、ボロアパートの我が家に初めて女性を上げる事になった。
0406クリスマスネタ2011/12/24(土) 14:52:42.33ID:c+Yf/foc
クリスマスに女と一つ屋根の下なんて上京する前の馬鹿げた妄想は
傷のなめ合いという随分情けない形で一応形だけは現実となった。
まぁ、こういうクリスマスも悪くないか。
「あ、でもエロいグッズとかあったら引く」
「ありません!」
悪くない……のか?




以上です。エロなくてごめんね(´・ω・`)
主人公そんなに傷ついてないというかタヒね。
0407名無しさん@ピンキー2011/12/25(日) 03:48:42.29ID:GShxBj+N
>主人公そんなに傷ついてないというかタヒね。
禿同、そして投下乙

>>402
久しぶりに削除レス見た
0421名無しさん@ピンキー2013/09/11(水) 01:09:29.82ID:nUjJ/+1w
これはいいシチュエーションだけど、そこまで至る経緯が長くなりがちだからねぇ……。

ファンタジー風な作風で、親友と想い人と共に魔王討伐の旅をしていたが、なんらかの理由で
裏切られ二人は敵にまわってしまい、(ラストバトルを親友と思い人にするなら、魔王を喰らうとかで)
そいつらと戦わねばならなくなり、それでも平和を守るために戦って、二人を殺してしまう。
「もう自分の大切な宝物、全部なくなっちゃったな……」となって……。

……で、ここで気が付いたけど、慰め役のヒロインがいないことに気付いた。
主人公、平和だけ守って、ひとりさびしく絶望の中で死んでしまう……。
0423名無しさん@ピンキー2013/10/10(木) 12:52:12.16ID:h9f5+bRi
「・・・何でこうなってしまったんだ・・・・・」

中国と韓国、そして日本の対立は、
中国人も韓国人も日本人も死に絶えるまで続いた。

戦争なんてしたくなかった。人殺しなんてしたくなかった。

皆死に絶えた戦場で日本人の俺に銃口を向けて震えているのは
俺がプロポーズした中国人の可愛らしい少女だった。
今の俺は彼女にとって同胞の仇なのだ。

何だか、たまらなくなって、俺は彼女に襲い掛かった。
彼女に殺されるならいい、と、思っていたのに、
彼女は、銃を奪われても、軍服を無理やり脱がされて屋外で裸に剥かれても、
四つん這いにされて犯されても、子宮に俺の精液を注ぎ込まれても、
抵抗しなかった。

「・・・気持ちいい・・・・?」泣きじゃくりながら俺にきく彼女に、
愕然とした。
彼女は仇の俺を慰めようとしていたのだ。
「・・・ああ・・・・」死にたい様な気分の俺に、
「・・よかった・・・」と、四つん這いのまま、懸命に振り向いて、
彼女が、無垢に微笑む。

その時、日本軍の核兵器が爆発して、
彼女の、俺の、肉も、骨も、焼き尽くした。
0424名無しさん@ピンキー2013/10/12(土) 16:06:44.17ID:DZJ5xjiX
付き合ってた幼馴染(♀)が実は親友(♂)に鞍替えして、彼女との生活に一喜一憂してた自分のピエロぶりに笑ってた事を知り
怒りに任せて二人共々物理的にフルボッコにしようとしたけど
いざ二人を前にしたら仲良く過ごしてた時の「いい思い出」がチラついてどうしても出来なかった
と、最初は呆然レイプ目→徐々に涙と鼻水を流して嗚咽交じりになりながら今までの経緯について喋っていく主人公に
ただただ静かに聴いてあげてる主人公とは隣の席の縁で知り合ったヒロイン
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況