自身の状況を確認するよりも早く男たちの歓声が聞こえてくる。
嫌な予感はしたが自分の状況を確認すると、胸は両胸ともはだけて形の良い乳房が露出してしまっている。
「出た!おっぱいだ!!」
「で、でかいぞ!!」
「くぅー!本当にエロい身体してやがる!!!」
男たちに乳房を見られてしまった上に、好き勝手な事を言われ勝手に盛り上がりを見せているが、そのような事元より覚悟の上である。
今に見ていなさいよと、心に怒りが灯るシャドウレディだった。
欲望に満ちた男たちに乳房を晒してしまってはいるが、恥ずかしさよりも悔しさが込み上げてきて怒りに燃えており、勢いよく落下こそしたが、乳房を晒してまで掴んだブレスレッドを離さなかったのは彼女の意地だったのだろう。
だが…
「…えっ?うそ…」
ブレスレッドからマジックシャドウを取り出そうとするが、先ほどまで動いていた右手が全く動かなくなっていた。
落下した衝撃でワイヤーが絡みつき、後ろ手にしたまま拘束された形となってしまったのだ。
「ちょ…ちょっと冗談じゃないわよ!」
この状況を打開するにはキャットシャドウの力が必要不可欠であるが、マジックシャドウを取り出せない現状ではどうしようもなかった。
さすがの彼女もこの状況に焦り身を捩って手の拘束を解こうとするが、どう絡まっているかも分からない状態で闇雲に動いても解けるはずがなく、動けば動くほどきつく締まり衣服が破れていく。
「おぉっ!!揺れる揺れる!!!」
「あれがシャドウレディのおっぱいか!!」
「そら!もっと揺らしてみせろ!!がははははは!!!」
今まで手玉にとっていた男たちに下種な言葉で揶揄されると、悔しさで頭に血が上ってしまっていた。
正常な思考が出来なくなっている事に彼女自身気づいておらず、怒りに身を任せて力一杯に引っ張るがさすがにワイヤーを引きちぎる力などない。
「あんな奴らにぃ!!」
その間にもビリビリと衣服が破れていき、すでにシャドウレディはその美しいくびれまでもが晒された状態となってしまっていた。
お願い……解けて!!誰かに願うかのように目をギュッと瞑るが、彼女の願いが叶うことなく、無情にもその瞬間が訪れてしまう。