スラムダンクでエロパロ4
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0001名無しさん@ピンキー2009/05/06(水) 23:19:41ID:yRz43pai
週刊少年ジャンプにて連載されたスラムダンクのエロパロスレです
気に入らないカプやシチュには紳士淑女らしくスルーで対応しましょう
オリキャラ出す場合は注意書きして下さい

前スレ
スラムダンクでエロパロ3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193453431/l50
0249名無しさん@ピンキー2010/06/12(土) 06:31:32ID:fHLDEfo7
あげてもええんでっか?
0250名無しさん@ピンキー2010/06/27(日) 14:53:48ID:KbCbexz7
保守
0253名無しさん@ピンキー2010/07/24(土) 14:40:43ID:Jfc8Oarg
牧「ハルコ今夜も夜のバスカンだぞ」
晴子「あぁん紳一・・・」
牧「うらぁっ!!」
晴子「紳一ぃぃぃ」
牧「ハルコぉぉ」
0254名無しさん@ピンキー2010/07/24(土) 14:46:36ID:Jfc8Oarg
晴子「ごめんなさい。私バスケット部の牧くんが好きなの。」
桜木「ズッコーン!!」
牧「おう桜木悪いな。晴子は俺のものだ。」
赤木「牧のヤツ、本当はオレじゃなく晴子のことを気にしてたんだな。」
晴子「ごめんなさい、お兄ちゃん。私今日から牧晴子になりました。それにお腹には紳一の赤ちゃんがいるのよう。」
桜木「ハ、ハルコさん・・・。いつの間に、じいと・・・。」
晴子「流川のことはカモフラだったの。本当は紳一さんと・・・キャッ!」
0255名無しさん@ピンキー2010/07/24(土) 14:49:27ID:Jfc8Oarg
赤木「青田と牧は似ているせいか女の好み(晴子)も同じなんだな。」
牧「まぁよろしく頼むよ、兄貴。」
赤木「誰が兄貴だ!晴子とお前の仲を認めたわけじゃないぞ。」
0256牧×晴子2010/07/24(土) 14:53:51ID:Jfc8Oarg
牧「ハルコ・・・ここがいいのか?」
晴子「うん・・・。あっ・・・んん・・」
牧「晴子、くっスゴイ締め付けだ・・・!」
晴子「しん・・・いちっ!」
牧「晴子っっ!」
晴子の茂みと牧の茂みが絡み合う。部屋中に卑猥な音が響き渡っていた。
晴子の中に厚い精液を放って果てた牧。




0257牧×晴子2010/07/24(土) 15:02:30ID:Jfc8Oarg
初めて晴子を見たのはいつの事だろう。牧は晴子を腕に抱きながら思い返していた。
試合の会場だっただろうか。友人と三人で客席に座っている可愛らしい女の子。その子が赤木の妹だった。
試合の後、赤木と少し話しをした。
赤木「今日はオレ達の負けだったが、今度会うときはそうはいかんぞ。」
牧「おう、いつでも待ってるぞ。」
赤木「晴子のやつ、今頃泣いてるだろうな。」
牧「赤木に妹なんて居るのか?」
赤木「おうバスケットが好きでな。兄のオレが言うのもなんだが結構モテテるみたいだ。」
牧「会ってみたいもんだな。」

0258牧×晴子2010/07/24(土) 15:10:20ID:Jfc8Oarg
着替えをして帰り道を歩いていた時だった。
松井「もう泣き止みなって晴子。」
晴子「うん・・・。」
藤井「でも・・・良い試合だったよね。感動したわ。」
晴子「そうだね・・・お兄ちゃんきっと泣いてるだろうな・・・。」
牧(お兄ちゃん・・・?まさかこの子が赤木の妹?)
とても兄妹とは思えないほどその少女は可憐で愛らしかった。
牧(なるほど、これなら男にモテるはずだ。)
牧は思い切って晴子み声をかけてみた。
牧「もしかしてキミは赤木の妹か?」
晴子「はい、そうですけど貴方は・・・あっ海南の牧さん!」
牧「ほう、名前を覚えててもらえたとは光栄だな。」




0259牧×晴子2010/07/24(土) 15:17:19ID:Jfc8Oarg
その日から牧は晴子の事が頭から離れなくなった。
清楚で可愛くて少し天然が入ってて・・・。
牧はやっと理想の女の子にめぐり合えたような気がした。

晴子もその日から何かにつけて牧のことを考えるようになっていった。
オールバックで少し恐そうだけど落ち着いた話し方をする人・・・。
そういえば桜木くんはあの人のことを「じい」って呼んでたっけ。
そんなことを思い返して晴子は何とはなしに笑ってしまった。
0260牧×晴子2010/07/24(土) 15:26:42ID:Jfc8Oarg
牧のことを意識すればするほど晴子の頭の中から流川への想いが消えていった。
そんなある日
藤井「は、晴子、校門の所にあの人が居るわよ。」
晴子「あの人って・・・?
藤井「ほら、湘北と海南の試合の後、話しをした人。」
晴子「牧さん!!」
晴子が急いで校門の所に行くと、そこには制服がスーツに見えるような男性が居た。
晴子「牧さん、どうしたんですか?もしかしてお兄ちゃんに会いに?」
牧「い、いや・・・そのだな・・・晴子さんに会いに・・・。」
晴子「え?私ですか・・・?」
晴子はひどく胸が高鳴るのを覚えた。
晴子(そうか、流川君のことは単なるあこがれだったんだ・・・。)
晴子は本当の自分の気持に気付いたような気がした。
0261牧×晴子2010/07/24(土) 15:37:31ID:Jfc8Oarg
その日から牧と晴子は交際をするようになった。
桜木と青田が男泣きに泣いたのは言うまでもない。
お互いの家に行き来をするようになり、赤木にも、妹である晴子の交際相手として牧は認めてもらえるようになった。
お互いを愛おしく思えば思うほど、身体も心も欲しいと思うようになった。
牧「オレは晴子との将来を真剣に考えている。」
晴子「紳一さん・・・」
牧「だから結婚するまで晴子の身体を求めるのを我慢したいと思ってる。」
本当は牧は今すぐにでも晴子を求めたかった。だが自分の様なゴツイ男が晴子を強く抱いたら、壊してしまいそうで怖かった。

0262牧×晴子2010/07/24(土) 15:48:44ID:Jfc8Oarg
晴子の全てを自分だけのものにしたい。心も身体も。
そんな牧の想いが晴子にも通じたのだろうか。
晴子「紳一がそう思ってくれるのは嬉しい。でも私はもう子供じゃない。」
牧「晴子・・・。」
晴子は自分から牧の唇に自分の唇をそっと重ねていった。
その瞬間牧は自分の身体が酷く熱くなったのを感じた。
牧「晴子、ほんとうにいいのか?そんな可愛いことを言われたら途中で止められなくなるぞ。」
晴子「うん、いいよ。だって愛する人だもの。」
牧「晴子・・・」
牧は晴子の身に着けているものをゆっくりと丁寧に脱がしていった。
自分のゴツイ手の中にすっぽり納まってしまうほどの愛くるしい胸のふくらみ。
これから牧に愛されることによって晴子の乳房は少女から大人になってゆくのだろう。
牧は晴子の乳房をゆっくり揉みしだきながら、自分の下半身が熱く固くなってゆくのを感じていた。
0263牧×晴子2010/07/24(土) 16:01:46ID:Jfc8Oarg
晴子「ん・・んん・・っ」
牧「晴子痛かったか?」
晴子「ち、違うの・・・なんだか変な感じなの・・・。すごく・・・が熱いの。」
晴子の反応が可愛くて牧はちょっとイジワルをしたくなった。
牧「どこが熱いんだ?言ってみろ。」
晴子「紳一のいじわる!」
そう言って唇をとがらせる晴子は幼い様でいて、ほのかにオトナの女を思わせるかすかな色気が漂っていた。
牧は晴子の下着の上からゆっくりと指を這わせる。
晴子「あぁん!」
下着がわずかに湿っているのが分かった。
牧は我慢が出来ずに、下着の中に手を入れて晴子のワレメを愛撫し始めた。
清楚な外見の晴子からは想像も出来ないほどの愛液が溢れ出してきた。クチュクチュ・・・
部屋中に響き渡り始めた。
晴子「しん・・いち・・・」
牧「晴子・・・ハ・・ルコ!」
晴子の膣に指を入れてめちゃくちゃに掻き回したい。牧はそう思った。
0264牧×晴子2010/07/24(土) 16:14:25ID:Jfc8Oarg
晴子の淡い陰毛を巻きは激しくかき乱す。
晴子のあえぎ声はだんだん高まっていった。
牧は晴子の全身を嘗め回してみたいと思った。唇はもちろん、うなじも腋の下も乳房も・・・そして陰毛を掻き分けてクリトリスも。
だが牧の下半身はもう限界だった。黒々とした陰毛。その身体と同様に逞しいペニス。
コレを晴子の華奢なアソコに挿入しても本当に大丈夫だろうか?牧は心配になった。
晴子「紳一、どうしたの?」
あえぎ声の合間にそう聞く。
牧「晴子・・・本当にいいのか?挿入したらオレはきっと激しく腰を動かしてしまうだろう。それでもいいのか?」
晴子「も、もちろんよう。だって紳一の・・・ その・・・赤ちゃんが欲しいんだもの。」
牧「晴子!!」
その言葉とほぼ同時に牧は晴子の膣の中にペニスを挿入した。
0265牧×晴子2010/07/24(土) 16:22:18ID:Jfc8Oarg
晴子「紳・・いちっっ・・・!」
牧「晴子ぉぉぉ」
晴子の中に挿入した牧は激しい腰を動かした。
軋むベッド。二人の切ないあえぎ声。卑猥な音。そして迎えた絶頂。
牧は晴子の中に熱い精液を放った。

牧は晴子を厚い胸板にしっかり抱きしめながらそっと額にキスをした。
牧(オレの晴子)
そして二人は心地良い眠りについた。目覚めたなら再び熱いセックスが交わされるだろう。牧はそう思いながら。

0269名無しさん@ピンキー2010/07/29(木) 01:04:23ID:kgQjY+wh
久し振りの投下GJ!
いや〜夏ですな!堪らんですな、若さが!w
また是非とも投下して下さい
お待ちしてます!
0270三井×春子2010/08/06(金) 04:33:43ID:HL4phuRw
>238さんのリクエストにお答えしして…
初なので拙い文ではありますが、斜め読みでもしていただければ幸いです。
0271三井×春子2010/08/06(金) 04:44:23ID:HL4phuRw
お兄ちゃんが引退して、代わりに私がマネージャーになって。
忙しい日々が過ぎてゆく。
新しいチームで、前よりもっと強くなるために、よりハードな練習になって。
マネージャーの私は、選手のみんなに比べたら疲れることなんかしてないのに、家に着くとすぐにベッドに倒れ込む。
夢の中でも、出てくるのはいつも流川君や桜木君ばかり…なんだけど。
最近、三井さんが出てくることが多くなった気がする…。

お兄ちゃんが引退して淋しいのか、勉強の邪魔したいのか、休みの日の練習が終わると、三井さんがうちに来るようになったからかな…?
0272三井×春子2010/08/06(金) 05:04:33ID:HL4phuRw
『赤木、漫画の続き借りに来たぞー』
あ、今日もまた三井さんが来た。
お兄ちゃん、木暮さんとまだ図書館だと思うんだけどな…
『三井さん、お疲れ様です…あの、お兄ちゃんまだ帰ってなくて…』
三井さんは頭をがしがし掻きながら、子供みたいに口を尖らせる。
『なんだよあいつ、ガリ勉野郎め』
帰って貰うのも申し訳ないしなぁ…
『もう少ししたら帰って来ると思うから、良かったら上がってください!』
お兄ちゃんの殺風景な部屋に案内すると、三井さんはベッドに寝そべって勝手に漫画を読み始めた。
毎日一緒に練習してるのに、三井さんと喋ったことって、あんまりないなぁ…。
彩子さんと違って、宮城さんや三井さんにはなんとなく声をかけにくい。
もっと色々話したいな…
そんなことを考えながら台所に行って、麦茶を持って部屋に戻ると…三井さんは既に寝息をたてていた。
0273三井×春子2010/08/06(金) 05:15:35ID:HL4phuRw
起こさないように、そっと麦茶を机に置いて、寝顔を覗き込む。
思ったより長い睫が、窓からの光で頬に影を作っている。
華奢ながらにごつごつした大きな手や、バランス良くついた筋肉が、なんだかとても綺麗に見えた。
(私も、三井さんみたいにシュートが打てたら…どんなに気持ちがいいんだろう?)
あどけない寝顔を見つめながら、ベッドの傍に座ると、暖かな秋の日差しが心地良くて、いつしか瞼が落ちていった。
0274三井×春子2010/08/06(金) 05:41:13ID:HL4phuRw
空が青からオレンジ色に変わる頃、俺はぼんやりと目を覚ました。
見慣れない天井を見渡して、寝返りを打つ。
…!?
鼻先を、さらさらとした髪がくすぐった。
シャンプーの優しい香りが広がる。
思わず勢い良く飛び起きると、眠りに落ちる前の記憶が蘇ってきた。
(そうだ、赤木の家に来て、寝ちまったんだ…)
それはそうと、なんでこいつがここで寝てるんだ。
無防備すぎるだろ、いくら兄貴の友達だからって。
(しっかし、いかつい赤木の妹とは今更ながらに信じられねーよな…)
細い肩、白い肌。
小さな唇は、自分のものとは違い、艶々と潤っている。
(キスしたのなんて、どんだけ前だっけな…)
数ヶ月前のバスケ部に戻る前の日々が、随分昔のことのような気がする。
あの頃は、空虚な心を満たす為に、気持ちも無いのに付き合ったりもした。
(馬鹿だったよな…俺)
これからは大事にしたい。
バスケも、自分も、友達も。
いつか好きになる誰かも。
夕日で輝く春子の細い髪を、三井は無意識に、優しく撫でた。
0275三井×春子2010/08/06(金) 06:12:04ID:HL4phuRw
『ん…』
吐息混じりの掠れた声が洩れる。
体育館に響くいつもと同じ高めの声が、甘く、柔らかく、三井の胸を震わせる。
静かな部屋の中で、自分の鼓動が速くなっていくのがはっきりとわかった。
(やべえ)
なんで、今まで何とも思わなかったんだろう。
こんなに可愛いのに。
桜木がこいつのことを好きだからか?
赤木の妹だから?
(いや、違う。俺がバスケしか見えてなかっただけだ)
高鳴る心臓とは裏腹に、三井の頭の中はとても穏やかだった。
ゆっくりとベッドから降り、春子に近付くと、天使のように無垢な唇に、そっと自分のを重ね合わせた。
0276三井×春子2010/08/06(金) 06:37:10ID:HL4phuRw
ふいに石鹸の香りがして、春子は夢の中から戻ってきた。
ぼんやりとした視界の先には、見覚えのある長い睫があった。
(キリンみたい)
幼い頃、兄と2人で行った動物園を思い出した。
……。
………?
…………!?
重なった唇が微かに震え、三井は目を開ける。
そこには、大きくて真っ直ぐな、茶色い瞳があった。
『…起こしちまったか』
低くて落ち着いた声が、部屋に響く。
数時間前と同じように、がしがしと頭を掻く姿を見て、春子は急にせつなくなった。
澄んだ瞳に、涙が滲む。
それは大きな粒となり、白い頬を伝った。
『悪い。寝てる時なんて狡いよな。』
三井の大きな手が、優しく、優しく、春子の頭を撫でる。
その温もりが、一層胸を締め付ける。
(違う…違うの。)
0277三井×春子2010/08/06(金) 06:49:54ID:HL4phuRw
細い指が伸びる小さな手で、自分の目頭をおさえる。
それでも涙は、ぽろぽろとこぼれ落ちていく。
(嫌だった訳じゃないの。)
肩が小さく上下する。
(どうして…)
(どうして謝るの?)
冷たい雫が膝に落ちる。
(初めてのキスが、三井さんとで…嬉しかったのに。)
(どうして謝るの??)
やっと気付いた自分の気持ち。
憧れじゃない、本当の 好き 。
なのに、気付いた瞬間、砕けてしまった。
三井さんには、 好き が無かったんだ。
後から後からこみ上げる、涙とせつなさに、春子は顔を覆う手を離すことができなかった。
0278三井×春子2010/08/06(金) 07:08:02ID:HL4phuRw
固い床に胡座をかいて、三井は泣いている横顔をずっと見つめていた。
(泣かせるつもりじゃなかったんだけどな)
じゃあ、どんなつもりだったのかと聞かれたら、言葉に詰まってしまうのだけれど。
いつも明るく仲間に声をかける姿や、密かにテーピングの巻き方を勉強するひたむきな姿を思い出して、こんな状況の中、三井の心は穏やかだった。
(やっと気付いたんだ)
大事にしたい誰かが、誰なのかを。
目を細めて机を見ると、氷が随分小さくなった麦茶が2つ並んでいた。
もう少しして、泣き止んだら…ちゃんと言おう。
ふられちまうかもしれないけど。
この小さな手で、ひっぱたかれるかもしれないけど。
今度はちゃんと、起きてる時に。
柔らかい唇にキスするんだ。
何度も。
何度も。。
0279名無しさん@ピンキー2010/08/06(金) 07:17:49ID:HL4phuRw
すみません。
長くなったのに、全くエロになりませんでした。
そしてそれ以前に。
晴子さんの名前を変換し間違え続けていたという…
穴があったら入りたいって、こういうことですね。。
眠れない…と、このスレを久しぶりに覗いて、なんとなく書いてしまって、夜が明けて。
自分の拙さに、後悔でいっぱいです。
気を引き締めて、仕事行ってきます。
なんだか本当に、すみません。
0281名無しさん@ピンキー2010/08/07(土) 00:40:07ID:Q7EirYN8
>>279
穏やかでいい話だった 投下ありがとう
仕事頑張って下さい
そして続きを思いついたら是非また書いて欲しいです
過疎スレだけど、自分みたいに密かに待ってる人居ると思う
0283名無しさん@ピンキー2010/08/08(日) 04:18:11ID:QZlUKtHh
>279です。
>280さん>281さん、ありがとうございます。
温かい言葉に胸を打たれました。
同時に、作品を創る難しさを実感しました。
本格的に艶っぽいお話は、もう少し修行してから投下しようと思います。
それまで、2人のあの日のその後を少しだけ。。
0284三井×晴子 涙の後に2010/08/08(日) 04:33:31ID:QZlUKtHh
窓の外をかける風の音だけが、部屋に響く。
2人の唇が触れ合って、離れてから、、どれ程の時間が流れたのだろう。
声もたてずに静かに震え、頬を濡らす晴子を、三井は黙って見つめていた。
泣かせたのは、他でもない自分なのに、罪悪感も戸惑いもなかった。
芽生えたばかりの、優しい気持ちだけだった。
『ごめんな』
一言だけ、呟いた。
突然で、驚かせただろうから。
独りよがりの想いを押し付けて、嫌な気持ちにさせたかもしれないから。
それでも、迷うことなく真っ直ぐな瞳で、晴子を見つめた。
0285三井×晴子 涙の後に2010/08/08(日) 05:07:30ID:QZlUKtHh
少し斜めに顔を背け、深く深呼吸をした後…晴子は指で涙を拭って三井を見上げた。
『…どうして謝るんですか?』
少し困ったような、でも、柔らかい表情で黙っている三井に、もう一度問いかける。
『謝るのは…気まぐれであんなことしたからですか?』
『気まぐれじゃねーよ』
晴子には、言葉の意味がわからなかった。
『気まぐれなんかじゃねーよ。むさい赤木にわざわざ会いに、しょっちゅう来てたわけじゃない。』
大きな風が、窓の外をざぁっと駆け抜けていった。
『俺、自分でもわかってなかったんだけどさ。』
ゆっくりと晴子の小さな手に、自分の手を重ねる。
2人の体温が、溶けてひとつになる。
『好きだよ』
重ねられた大きな手が、微かに震えている気がした。
0286名無しさん@ピンキー2010/08/09(月) 01:44:25ID:MGv2Pdvh
おお!!
ちょっとチェックするのをサボってたら
投下されてるジャマイカ!!
牧x晴子の人も三井x晴子の人もGJ!!
是非またお願いします。
0287名無しさん@ピンキー2010/08/09(月) 02:09:28ID:TlI4kmut
三井×晴子を書いた者です。
>282さんへのありがとうが抜けてしまってました、申し訳ないです。改めて、ありがとうございます。
そして、>285さん、ありがとうございます。
涙の後に を書いてる途中で寝てしまったので、今夜書き終えます。
0288三井×晴子 涙の後に2010/08/09(月) 02:44:53ID:TlI4kmut
三井が囁いた甘い言葉が、現実と思えなくて。
(まだ夢を見てるのかな…?)
と、うさぎのように赤い目で、ぼんやりと三井を見つめた。
『…好きだから、キスしたくなった。…嫌だったか?』
晴子は首をふるふると小さく横に振る。
2人の視線が交わった瞬間、重なった手の指先が、どちらからともなく絡まった。
『私も、三井さんが、好きです。だから、嫌じゃないです。』三井が小さく、ほっ と息を吐いた後。
熱い2つの唇が、ひとつになった。
お互いの温もりや感触を心に刻み込むように、長い間、何度もキスをした。
唇が離れる度に、照れくさそうに微笑み合って、また距離がなくなって。
((時間が止まってしまえばいいのに…))
言葉にしなくても、2人は同じことを思っていた。
0289三井×晴子 涙の後に2010/08/09(月) 03:16:29ID:TlI4kmut
オレンジ色の空が、群青色へと変わり始めた時。
晴子の頬に手を添えたまま、三井が急に動きを止めた。
(?)
不思議そうな顔で晴子が首を傾げる。
『こんなとこ赤木に見られたら…ハエタタキされんのかな、俺。』
青くなる三井を見て、思わず笑ってしまう。
けれど、笑い事じゃすまないかもしれない。
ここは、お兄ちゃんの部屋だから。。
『明日、練習終わったらさ。どっか一緒に行こうな。』
明日は日曜日。
三井さん、映画どんなのが好きなんだろ?
新しいバッシュを見に行くのもいいかもしれない。
明日も、明後日も、その次の日も。
この人と手を繋いでキスしたい。
今日は、その始まりの日。
0290名無しさん@ピンキー2010/08/09(月) 03:26:39ID:TlI4kmut
今の私の精一杯を見てくださった方々…本当にありがとうございます。
なんとなく書き始めてしまい、自分の未熟さを実感しましたが、ひとまず終えることができました。
いつか晴子さんが大人の階段登れるように、続きを書けるように、頑張ります。
0291名無しさん@ピンキー2010/08/10(火) 01:32:55ID:cruR6eor
GJ!
爽やかだ!
大人の階段登るシンデレラ、晴子ちゃん期待してます。
0292名無しさん@ピンキー2010/08/10(火) 22:29:02ID:KK+ao7/6
>>290
GJです
職人さん頑張ってください!
保管庫見てきたけど、仙道と松井さん、清田と藤井さんのがすごくよかった
仙道と松井さんて性格的にすごい合ってるなぁ
0293501 ◆Zt9AGvS4hE 2010/08/11(水) 22:41:05ID:gIdQbZkg
以前書くと言っていたものが進まないので、別に出来たものを載せます。

マイナーで長文なので、苦手な方は飛ばしてください。
0294木暮×彩子2010/08/11(水) 22:44:13ID:gIdQbZkg
初めて告白した時はびっくりしてたなぁ。
真っ赤になってあたふたしたりメガネを直したり。
でも一つ咳をしたら大人びた顔になって…。

“バスケが一番”

本気なのか体よく断られたのかわからないけど、別にどちらでもいい。
諦めなければうまく転がるかもしれないから。


「もうすぐ受験ですね。」
部活の片付けをしながら赤木先輩に言った。
「そうしたら卒業かぁ〜。来年もいい一年が入ってくれれば…。」
「彩子。」
「はい?」
「お前…木暮とはどうなんだ。」
「あ、バレてました?」
こんな話しが苦手なんだと容易に想像が付くほど苦い顔をしている。
「晴子も気付いてるぞ。まぁあれだけ態度で表していれば当たり前のことだがな。」
「晴子ちゃんがどうしたって?」
いつの間にか近くに来ていた木暮先輩に、赤木先輩は珍しく、わ!と言って驚いた。
「な、なんだよ赤木。晴子ちゃんなら流川に付いて帰っちゃったぞ。」
「ま、またかあいつは…!帰ったら一言言ってやらんといかん。」
「まぁまぁ。流川はもてるからなぁ。」
あははと笑う木暮先輩。今日もかっこいいです。
「木暮先輩の方がかっこいいのに不思議ですねー。」
「ははは…は…。」
笑いの止まった先輩の頬が赤くなっていく。ついでに赤木先輩も。
「ゴホンッ!…あー、お疲れ。」
バツが悪そうに赤木先輩が部室へ向かう。
赤面したままじろりと木暮先輩が私を睨んだ。小声なりに声を荒げる。
「彩子!お前はどうしてそーゆーことを言うんだ!恥ずかしいだろ!?」
「だって〜本当のことですよ?ほらほら先輩!着替えなくていいんですか?」
ブツブツと私を振り返りながら部室に行く先輩を見送る。
もうすぐ体育館で先輩を見ることはなくなるんだ。
部活に好きな人がいなくなるのは普通辛いことなんだろう。
私だって辛い。でもそれ以上にバスケのことで頭がいっぱいと言えなくなる先輩にわずかな期待を抱いていた。
0295木暮×彩子2010/08/11(水) 22:48:02ID:gIdQbZkg


「うわぁ。やっぱりみんなすごい食欲ですね。」
ガツガツ口に肉を運ぶ部員を見ながら晴子ちゃんが耳打ちしてきた。
本当すごい食べっぷり。見ているだけでお腹いっぱいになりそうだ。
今日で赤木先輩と木暮先輩は引退する。
送別会にと近くのしゃぶしゃぶ屋を選んだのだけど、これって予算足りるのかしら?
ひとしきり食べると席を自由に移動し、がやがやと入り乱れる状態になる。
なんとなく実感が沸かないまま時間だけが過ぎるが、
時折赤木先輩や木暮先輩の前で泣いている一年生たちを見るとその都度すごく寂しくなった。

「彩子。」
声をかけられて顔を上げると赤木先輩と木暮先輩が立っていた。
「あ、お疲れ様でした!受験、がんばってくださいね!」
「おう。」
そう言うと先輩たちが両隣に座ってきた。大きな2人に囲まれてなんだか照れる。
3人で改めて乾杯をした。
入部当時から、くじけそうになった時や諦めそうになった時、必ず2人は傍にいてくれた。
引っ張ってくれた赤木先輩と支えてくれた木暮先輩が、絶妙なバランスで私をここまで導いてくれたんだ。
色々と思い出していたら何も言葉が出てこなくなった。
他の部員のざわめきがやけに遠く響く。
「彩子。」
「はい。」
赤木先輩の声に…なんか、やばい。泣きそう。
ここで急に赤木先輩が立ち上がって朗々と歌い出したとしても泣けそうだ。
「俺は、常に部員に限界以上を求め日々無理をさせてきた。」
ポツポツよ低く話す赤木先輩の言葉に、動かないままはいと返事をする。
「だがそれは部員に限ったことじゃない。お前にも色々な注文をつけてきたはずだ。」
もう口を塞ぎたい。こんな空気は苦手なのだ。
声を出すと喉に痞えた塊が溢れてきそうで、ただうつむいて手に持ったグラスを見つめる。
「よくついてきてくれたな。この湘北が全国に行けたのも、お前のおかげだと思ってる。」
「彩子。お前の元気にみんなどれだけ助けられたかわからないよ。本当にありがとう。」
赤木先輩に続く木暮先輩の穏やかな声。
耐えられず頭をブンブンと横に振ると今にも出そうな涙を抑えるようにジュースを飲み干す。
「や、やめてくださいよ!泣かせる気ですか!?」
怒ったように言うと先輩2人が笑った。
ホッとした勢いでまた涙が出そうになる。あたふたと近くの飲み物を探すと向かいの三井先輩のグラスが目に入ってきた。
「あっちょっと先輩もらいますねっ。」
「あーっ!お、おいっ…!!」
勢いよく飲み干す様子を驚いたように見る赤木先輩と木暮先輩。
ターンッ!といい音を立ててテーブルにグラスを置くと、三井先輩が「あ…あ〜ぁ。」と情けない声を出していた。
0296木暮×彩子2010/08/11(水) 22:54:39ID:gIdQbZkg
あれ?これなんか味が変。これって……。
「オイ!?彩子!」
目の前がクラクラして気付いたら赤木先輩に寄りかかっている。
え?今のお酒??なんでお酒が…。
ちょっとした騒動になるかと思ったが周りもざわついているせいでみんな気付いていない。
「!!三井!お前〜!!!」
液体の正体を察した木暮先輩が睨むと、「しーっ!しーっ!」と必死で隠そうと慌ててる三井先輩が目に入る。
「ま、全く!呆れたやつだなお前は!彩子、大丈夫か?」
赤木先輩が支えてくれてなんとか起き上がる。ダメだ。クラクラする。
ここにいたら安西先生に間違いなくばれるだろう。
そしたら冬の選抜どころではなくなってしまうかも…。
「ちょっとヤバイですね…。すみません帰ります私。」
フラフラと立ち上がるとなんとか外に出た。
店から出るときに部員が色々言ってたけどよく思い出せない。
とりあえずここから出来るだけ遠くに離れとこう。
何重にも重なる景色をなんとか見分けて家の方へと歩く。
よろめいた身体をどこからか伸びてきた逞しい腕が支えてくれた。
「平気か?しっかりしろよ、フラフラじゃないか。」
その声にふらりと顔を上げると木暮先輩がいた。
「先輩?一人で帰れるから…。今日で最後なのに戻ってください。」
「心配するな。お前送ったらまた戻るから。」
それはこっちの台詞ですと返したくなるほど心配そうに顔を覗き込まれる。
いやだなぁ酔ったとこなんて見られたくないのに。
先輩が腕をつかんでくれているおかげでなんとか前に進む。
タクシーが通るたびに手を上げてみるものの、止まってくれる様子はない。
少しすると気のせいだと思い込もうとしていたものが存在感をもってきた。
(気持ち悪い)
クラクラする頭は落ち着くどころか激しさを増し、比例するように吐き気がしてくる。
(ウッ…やばい、吐く!!)

…あぁ。
今日は最後だから勇気を出して告白しようとか思ってたのに。
「大丈夫か!?吐きたいのか彩子?水飲むか?」
不安顔して恥ずかしさに追い討ちかけてくる先輩。
「ちょっと休んでもいいですか?」
「え…えぇっ!!??」
?なんだこの反応。
0297木暮×彩子2010/08/11(水) 22:57:21ID:gIdQbZkg

不思議に思い、ぼんやり立つこの場所を見渡してみる。
「ぁっ!」
気付くといつの間にかラブホテル街のど真ん中にいた。
そうだ。ここ通らないと帰れないんだっけ。
気分の悪さとは別の汗が額に浮かぶ。
真っ赤な顔で見ると先輩も同じだった。
私は木暮先輩が好き。木暮先輩もそれを知ってる。
ち、違うんです。いわゆる酔ったふりをして好きな人をラブホに誘うあの有名すぎる手段じゃないんです。
「あ、あのあのそうじゃなくって…。」
少し焦ったせいだろうか。忘れかけていた気持ちの悪さがまた押し寄せてきた。
今度こそダメかも。
周りにコンビニ等はなく、ただホテルが並ぶばかりだ。
酔っていて判断が鈍っていたこともあるが、
正直このまま帰るのは無理なので決心してホテルに入ることにする。
「せ、先輩店に戻っててください!わ、私ちょっと休んで帰りますから!!」
そう言うと口を押さえたままフラフラと近くのホテルに駆け込んだ。
(あーしくみわかんない。どうすんだこれ。)
もはや何を見ても視線が定まらない。ふいに足の力が抜け、ガクリと跪いた。
気付いた女の店員が慌てた様子で近づいてくるのがわかる。
(トイレ貸してくださいって言おう。言わなきゃ…。)
意識が朦朧とする。と、急に視界が高くなった。
「えっ!?」
「平気です、すみません。あとは大丈夫ですから。」
穏やかな声と間近にある木暮先輩の顔にドキリとする。
なんだ?なにごと??
ふわりと浮いている身体はしっかりと先輩に抱きかかえられたままどこかに移動している。
(お、お姫様だっこぉぉ!!!!????)
一瞬で酔いが覚めて吐き気も吹き飛んだ。
私の赤い顔をちらりと見た先輩は、同じく赤い顔で不機嫌に声を出す。
「全く。飲む前に酒だってわかるだろう?」
「す、すみません。」
先輩の怒った顔が照れ隠しのように見えてますます顔が熱くなる。
困った。
こんなことならまだ酔っていたかった。
素面の状態、加えてラブホテルで…先輩とどうしろって言うんだ。

0298木暮×彩子2010/08/11(水) 23:03:51ID:gIdQbZkg

トイレから出てくると、先輩が水を渡してくれた。
「少しはよくなったか?」
メガネの奥の心配そうな静かな目。
どうしよう…吐いてもないのにめちゃめちゃ気分よくなりました。
「はい。もう平気です。」
「よかった。ちょっと横になってろよ。」
まだ少しはクラクラするものの一人でも帰れる状態なのだが、
なんと伝えればいいかわからずとりあえずベッドに横になった。
静かな部屋にBGMだけが流れている。激しい鼓動は治まりそうもない。
鏡の前の椅子をベッドの脇に運んだ先輩がそれに座る。
優しく笑う先輩を直視出来ない。おかしいな、いつもなら私が攻め側なのに。
「彩子ってしっかりしてるようで抜けてるとこあるよね。」
思い出したように笑う先輩。
「豪快にイッキしてたもんなぁ。ははは見ててびっくりしたよ。」
「だって…お酒入ってるなんて思わないですもん…。」
「あはは。俺も彩子が急にふらつくから驚いた。」
考えたら2人でこんな風にゆっくり話すの初めてかも。そんな機会もなかったし。
いつもみんなに優しい先輩を独り占めしているようですごくうれしくなる。
こんな状況だけど、2人きりだし…告白するには一番いいときなのかもしれない。
決心してちらりと先輩を見ると、笑ってた先輩が視線に気付いてこちらを見る。
「せ…先輩。」
声が掠れる。私の固い表情でなにか悟ったのか先輩も赤くなった。
「あ、あーっと…水、横置いておこうな。」
焦ったように立ち上がろうとする先輩の指先を軽く握る。
先輩がギシッと固まった。
「ダメ。…ここに。」
流れるBGMがどこか遠いところで聞こえる。
もう告白するしかないのに心臓だけがせわしく動いて、何も言葉が浮かばない。
これでフラレるのかもと思ったら声が出てこなかった。
赤い顔をした先輩が一瞬私を見て視線を逸らす。
苦い顔で宙を睨んだ後、考えるように目を閉じた。
やっぱり迷惑なんだろうなぁ。
でも
どう思われても やっぱり好きなんです。
「…こっち見てください。」
消え入りそうになる声を押し出すと触れる指がピクリと震える。
先輩は眉根を寄せて真っ直ぐに私を見つめると、諦めたようにもう一度目を閉じてため息をついた。
「わ、私……ぇっ?」
しゃがみ込む先輩の顔が近づいたと思ったら、私の言葉を遮るようにいきなり温かな唇が重なった。
0299木暮×彩子2010/08/11(水) 23:08:29ID:gIdQbZkg
押しのけようとした両手をつかまれ、ベッドに押し付けたまま先輩が馬乗りになってくる。

何が何だかわからなかった。
力強い腕が、容赦ない舌が、普段の穏やかな先輩とはまるで結びつかない。
呼吸をさせないほどの強引さで押し付けるように唇が重なる。
「…っや、せっ先輩…!!」
唇が離れると熱を持った唇が頬を伝い耳へと移動する。
「あ…先輩っ…い、いゃっ。」
「騒ぐなよ。」
耳の傍で言われた言葉にぎゅっと閉じていた瞼を開いた。
信じられない。この人はあの優しい先輩なのだろうか。
体中がひやりとしたものに包まれていく。
低く低くうめくような冷たい声が頭をぐるぐると回り、言い知れぬ恐怖がまとわりついた。
「…んっ!」
耳に聞こえる水音と共にぬるりとした感触が耳の裏に伝わる。
丁寧にそこを舐め上げると耳朶を含み舌で転がす。
絶えず舌を動かしながら先輩の手が私の身体を撫でるように伝い布団の中に入って来た。
動きが予想できない大きな手に恐怖を感じ、触れる箇所にあわせて体が跳ねる。
「やっぱり…。彩子は敏感だね。」
くすりと笑う声は普段の柔らかな先輩のまま。
無理矢理私を押し倒している男は間違いなく、
ずっと想っていた先輩なのだと再確認させられ絶望的な思いに駆られる。
震える私には気付いているのだろう。が、かまわず先輩は身体を密着させたまま胸を掴んできた。
やわやわと力を込めながらじっと胸を見つめる先輩。
服の上からであるのに、まるで透かして肌が見られているような感覚に陥る。
胸からの刺激と羞恥心が加わり、冷えた身体が少し温かくなるのを感じた。
呼吸が荒くなるのを悟られないよう大きく口を開くが、その方がバレバレなことに気付く余裕はない。
反応を楽しむように先輩の指が胸の頂点に触れた。
「あっ!…はっぁ…!」
頭がパンクしそうなほど状況についていけない。顔に熱が集中する。
0300木暮×彩子2010/08/11(水) 23:19:42ID:gIdQbZkg
目に映る先輩はどこか冷静に私を見ていた。
「せんぱ…。」
呟く声を遮るように、再び口が重なる。
強引に唇を割り入ってきた舌が私の舌をなぞった。
さっきと同じ動きなのに、今はその感触に意識が飛ぶ。
体中の感覚が敏感になっているような気がした。
動かない私の舌を誘うように絡め、少し離すと口の際をなぞる。
たまらず声が漏れると急に荒っぽく奥へ舌を押し込めてきた。
先輩の二の腕を掴んだ両手から、熱い体温が伝わってくる。
自分自身、引き剥がそうとしているのか引き寄せようとしているのかわからなかった。
気付くと私の舌がより気持ちのいい刺激を求めるように自然に動きだしている。
貪欲に先輩を求める自分自身に気付いてにわかに戦慄した。



ぺろりと私の唇を舐めるのを終わりに先輩が離れ、満足そうに微笑む。
変化を悟られているのか押さえつけられている力を緩くした。
またがったままの体勢でゆっくりと大きな手がメガネを外す。
その下にある先輩の目はいつもの優しさがない。
怖いのになぜか侵食されることを喜ぶように身体の熱が高まった。
「彩子、顔赤いじゃないか。もう抵抗しないんだね。」
「そ、そんな…。」
突然私の手を掴み、先輩の大きくなって形が浮き出た下半身に触れさせた。
「ぇっ!?やっ…。」
押さえつけられる手から熱く硬くなっている感触が伝わってくる。
「興奮してるのわかるかい?彩子はどうだろ。」
「え!!??あっ!!ゃぁっ…!!」
いつの間にかスカートの中に入り込んだごつごつする指が下着の上からそこに触れてきた。
「あれ。濡れてるの?」
「…っ!!??」
ぬるりとした感触が下着と共に上下したことで、目をきつく閉じ唇を噛む。
先輩の笑い声に反応するように恥ずかしいほど溢れるのがわかった。
掴んでいた手を離し、服とブラジャーを一緒に荒っぽく胸の上までたくし上げる。
指で2、3度乳首を弾いたあと、口に含んだ。
「…っんぁあっ!!あっあぁああ!!」
我慢していた声が大きく出る。
0301木暮×彩子2010/08/11(水) 23:32:13ID:gIdQbZkg
自分の声ではないような高い声が意識の外側で響く。
声を出したのを確認したように下着に手を差し入れた先輩は直接敏感な部分に触れて擦り始めた。
強弱をつけ、その部分を圧迫する。
段々にはっきりとしてくる水音を楽しむようにわざと大きく響かしているようだ。
「んぁ…あぁああっ!!せんぱ…あっだめっき、気持ちい…ぃっあぁっ。」
ピクリと揺れた先輩が胸から口を離しこちらを見る。
下半身を弄る手は休めずに絶えず動かしながらにこやかに笑った。
「気持ちいいんだ。」
「んぅう…あっあっ。」
指の刺激に身体を揺らす。先輩の話が全く入ってこない。
下着から突然指を抜き、先輩がジーンズと下着を脱いだ。
引き締まった身体の下につく初めて見るモノに釘付けになる。
呆然となっている間に私の下着もスカートも剥ぎ取られていった。
覆いかぶさってくる先輩は吐息がかかる程近くにより、自分の大きくなったものに私の手を引き寄せる。
「ここ、擦って。」
そう言うと手に握らせたまま軽く上下に動かした。

先輩の手が離れ、戸惑った私はすがるように先輩の顔を見つめる。
「っ!?きゃっ!!」
突然叱るように敏感な部分を激しく擦られ痛みが走る。
「ぃたっ!…や、やだっ!せんぱぃ、やめ…っんんっ。」
「早く。」
低く楽しむ声に従いおずおずと手を動かす。
ぐりぐりと押し付けていた指が柔らかくなった。
「そうそう。いいコだね。」
子供をあやすように穏やかに呟くと、シーツにしみを作るほどに濡れた部分にゆっくりと指を差し入れる。
「ぅあ…あっ…!ぃ…たあい…っ!!」
あまりの異物感に声が漏れ、先輩の腕をきつく握り締める。
「えっ?」
熱い先輩の身体が反応するように震えた。
不意に内壁を犯す圧迫感から開放されきつく閉じていた目を開ける。
驚いたように私を見つめている先輩。
「…あ、…初めて…なのか…?」
先輩の表情が和らぎ動揺の色が見えて泣きたくなる。
ホッとしたような変な気分。
声を出すと泣きそうだったから頭を微かに縦に振った。
「…ご、ごめん。そうだよな。…バスケ一筋だったんだもんな。」
頭が冴えたのか先輩が密着した身体を少し離す。

0302木暮×彩子2010/08/11(水) 23:46:22ID:gIdQbZkg
え、だって…先輩は…先輩だって一筋だったんじゃないの?
混乱する私に先輩は頭を掻いて困ったように笑った。
「ごめん。…優しくしないとな。」
言葉を発しようと口を開いた途端、私の手を取った先輩が人差し指を口に含む。
舌先で、伸びた爪の間にまで侵入し指の腹に沿って股まで舐め上げた。
「せ…先輩…。」
唾液でしとりと濡れるそこはライトにちらちらと光り、今までされたどんな行為より官能的な光景に見える。
指股にぐりりと舌を押し付けられると思わず吐息と共に声が出た。
妖しい魅力を放つ挑発的な動き。大きく口を開けた先輩と目が合うと一際心臓が跳ねる。
きっとこれ以上ないほど顔が赤いはず。
指の刺激がそのまま体中に伝わって熱を上げて行くのがわかる。
そんな私を見ていた先輩が、甲に唇を押し当てるのを終わりに覆いかぶさってきた。
間近に私を見ると、頬にキスをする。
もう一度視線を絡ませて唇が重なった。
脳が痺れていく。何度も唇を柔く咥えられては離れる。
その合間に低い声は同じ言葉を浮かされたようにささやいていた。
遠のく意識を呼び起こすとようやく言葉は意味を成して耳に届く。
「…好きだよ。大好きだ。…彩子。」
「……………えっ?」
理解すると驚いて先輩の身体を押しやった。照れたような顔が映る。
困ったように視線を泳がせると、居心地悪そうに私を見た。
「好きだったけど…付き合ったりしたら襲っちゃいそうでね。」
あははと笑う先輩はいつも通りの先輩。
そんな理由で断られたんだ私。
気が抜けて呆れているのに、震える口からは本当?という言葉しか出てこない。
私の問いには答えず、もう一度キスをすると舌が侵入してきた。
同時に充分に濡れた部分をなぞる。
「ゆっくりしようね。痛かったらやめよう。」
「え?…あっ…。」
入り口を慣れさせるように弄りながら言葉通りゆっくりと指が中に入ってくる。
触れられたことのない部分を侵される不安が襲ってくるけど、止めて欲しくなかった。
半分ほど入るとそこで広げるように動かしている。
「平気?」
「ん…ちょっと、くるし…です。」
「そう。ちょっと慣らそうか。」
そう言うと反応を見ながら丁寧に奥へと指をおさめ、動かしながら出し入れを始める。
「んん…あっ…なん…かダメ…ですっ。あっ!先ぱぃっ…!」
きゅうっと抱きしめると、若干呼吸の荒くなった先輩は奥まで入った指を折り曲げ、間接の部分で上側を擦ってきた。
「はっ…!やだ…ぁ、激しくしないで…っ!」
痛みとは違う味わったことのない感覚が湧き上がってきた。
身体の芯がじれったくうずく。

「彩子。最後まで出来る?」
淫靡な音を一層響かせる先輩に、呼吸が整わないままぼんやりとうなずいた。
0303木暮×彩子2010/08/12(木) 00:00:21ID:LHLZIiIl

押し当てられたそれは熱く、指とは段違いの大きさは到底中に入るとは思えない。
「乱暴にはしないよ。」
泣きそうな顔をしてると、先輩がしわの寄る眉間にキスをしてそのまま唇を重ねてきた。
先輩の身体に力が入ると同時に押し寄せる圧迫感。
漏れる声は先輩の口に飲み込まれていく。
中を押し広げながら入ってくる痛みは想像以上にきつい。
力を抜きたいけどどうしたらいいのかわからなかった。
薄く開いた目に映る先輩も苦しそうに顔を歪めている。
唇を離した先輩が息を吸い込んだ。
何度かに分けて、ぐ、ぐ、と腰に力を入れる。
腿に、先輩の引き締まった身体が密着したのを感じた。
眉根を寄せ荒く呼吸を繰り返しながら、ふぅと息をした先輩が微笑む。
「…よかった。全部入ったみたいだ。」
うなずくと大きな手で髪を撫でられた。
肩を上下させている先輩はやはり苦しそうに見える。
「先輩も…痛いの?」
質問ににこりと笑った。
「少しね。だけど彩子の方が何倍も痛いよ。」
「…どうしよう…力の抜き方がわかんなくて…。」
「はは。そんな気にすることないけど…それに結構柔らかくなってきたよ。」
ホラ。と言いながら先輩が腰を引く。
全身に鳥肌が立つような感覚。
「あっ!ぅんん!!…っん…ぁ!」
「痛い?」
「わ…わかんなっ…でもや、やめないで…。」
「…うん。」
私の反応を慎重に窺いながら動く先輩。
「すごいよ彩子の中。ギチギチに締めつけて俺を搾り取ろうとしてる。」
からかうような声が水音に交じる。

これはなんなのだろう…。
気持ちいいのかと聞かれれば違う。だけど平常ではいられない。
「………そんな顔初めて見る。」
大きな手の平が頬を包み、奥に身体を沈めながら低くそう呟く。
――私、どんな顔してるの…?
「あっ…く…ぅっ!んん!」
一瞬の表情も見逃すまいとするかのように熱っぽい目で私を見下ろす先輩。
たとえ今私がどんなにだらしない顔してたとしても、こんな風に見つめられるならどうでもいいやと思ってしまった。

先輩の体温を私の中に感じる。
それはこの上なく幸せで、先輩を想う気持ちが身体から溢れていくようだった。

0304木暮×彩子2010/08/12(木) 00:03:48ID:LHLZIiIl


急速に意識が戻ってきて目を開けた。
果てた先輩の白濁した温かな液がお腹に飛び散っている。
何も分からないほど熱していた頭が行為の終わりと共に静かに覚めていく。
息も荒く私を見つめる先輩の目は優しく、まぎれもなく好きになった人だった。
「…彩子。」
一つ名前を呟いた唇が重なる。
途端に先ほど感じていた恐怖がこみ上げてきた。
「ふ、うぅ…うーーーーっ!!」
重なった口から聞こえる声に驚き、先輩が身体を離してまじまじと私を見る。
涙が止まらない。
声が届かないような先輩が怖くて、普段の先輩に戻ったことでホッとしてしまった。
とりあえずおどおどしている先輩に何でもいいから文句が言いたい。
「あ、彩子…。」
「もぉー!なっなんなんですかぁ…こんなのってっひどいぃぃ!!」
「ご、ごめんよ。悪かった。」
「わ、私初めてなのにぃっ!し、し、信じられないっ!」
「すまん!この通りだ!!」
深々とあわせた両手を前に平身低頭謝る先輩。
「ずるいっ!先輩の鬼畜!!」
涙声で訴える私を心底申し訳なさそうに見上げる。
「なんていうか、歯止めが効かなくて…。その、我慢したんだけど…ラブホテルだし…彩子は色っぽいし…あはは…。」
「わ、笑い事じゃないです。」
釈然としない気持ちとは別に顔が赤くなり、口の端がヒクヒクする。
こんなことで許さないわよ。許さないけど…色っぽいって本当ですか?
ぎりぎりの所で喜びを隠すが、突然先ほどの先輩の言葉を思い出した。
『ずっと好きだったけど我慢してた。』
やばい…と思ったがすでに口は左右に引っ張られ、へなへなとうれしそうな表情を作っている。
「あ、機嫌なおった?」
図々しくも見破ってくる先輩。
機嫌なんて直るわけないでしょー!?あんなのほとんどレイプですよレ・イ・プ!!
「…えーっと。鬼畜だけど、精一杯大切にするよ。俺と付き合ってくれる?」
いつもの笑顔で首をかしげて顔を覗き込む先輩。
コクン
即答すぎる自分の返事に愕然として、うなずいたままの体制でハッと我に返る。
たった今まで怒っていたのに情けないわよ彩子!!
「はは。よろしくね。」
ぽんぽんと頭に感じる大きな手が心地よい。

怒りなんて吹き飛んでしまった。そうだ、こんなときに不機嫌でなんていられない。
撫でられる心地よい感触の中、誰彼かまわず手当たり次第に報告したい気持ちをもてあました。
0305501 ◆Zt9AGvS4hE 2010/08/12(木) 00:08:37ID:LHLZIiIl
終わりです。
木暮がひどくてすみません。
長文にお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。

たくさんの職人さんを心待ちにしています!お願いします!
0307名無しさん@ピンキー2010/08/14(土) 00:20:41ID:2FHZ7pmM
鬼畜なのに爽やかだ…さすが木暮。
作家さん、GJでした!おもしろかったです。
0308名無しさん@ピンキー2010/08/18(水) 05:57:51ID:4cagxsu5
遅くばせながらGJ!描写うまい!
メガネ君の裏の顔…いいな
でも最後はちゃんとフォローしてる所に
メガネ君のメガネ君たる由縁を感じたw
また是非宜しく!
0309名無しさん@ピンキー2010/08/19(木) 08:12:12ID:3+hsCiCg
なんか一気に職人さん来てくれてうれしいお
描いてくれた方々ありがとう
0311名無しさん@ピンキー2010/09/24(金) 03:44:08ID:Vlk5Ar8F
夏に職人さんが増えて、このスレも盛り上がるかと思ったんだけど…
文学の秋到来。
まったりお待ちしてます。
0312宮城×彩子2010/09/24(金) 04:01:50ID:Vlk5Ar8F
なんだか眠れないので書いてみました。
上手くないので、暇つぶしにでも読んでください。
宮城×彩子です。

雲ひとつない秋晴れの空の下。
一月後の大会に向けて、今日も体育館にはバッシュの心地良い音が響いている。
小柄ながら人一倍声を張り上げる宮城と、それを後押しするように彩子の明るい声が新しいチームをまとめ、次の目標に向かって正にチームが一丸となってボールを追いかける日々。
あっという間に日は落ち、爽やかな汗が引かぬまま、部員が帰路に着いてゆく。
今日も最後に体育館を出るのは、宮城と彩子の2人…
いつもと変わらず、また明日、になるはずだった。
0313宮城×彩子 22010/09/24(金) 04:19:50ID:Vlk5Ar8F
「アヤちゃん、今日もお疲れ様!」
練習の時とは打って変わって、少年らしいあどけない笑顔の宮城。
いつもと変わらないように見えるけど、彩子には少し翳りがあるように感じた。
「お疲れ様。
…リョータ、今日なんか疲れてる?それとも…なんかあった?」
普段は熱い視線をわざと冷たく交わして、漫才のように振る舞っているけれど。
チームの新たな大黒柱を本当は大事に思っているから。
いつになく優しい口調で、ゆっくりと問いかけた。
「えっ、な、何?なんにもないよ…?」
慌てながらも崩れない笑顔に、彩子は更に心配になった。
「なんにも無かったら、『アヤちゃんがつれないからだよぉ』とか言うはずじゃない。
どうしたの?桜木花道の体のこと?それとも、赤木先輩みたいにまだチームをまとめられないなぁ…とか?」
並んで歩いていた宮城の前に立ち止まり、瞳を覗き込むように首を傾げる。
下ろした髪が風に揺れ、シャンプーの微かな香りが宮城の鼻をくすぐった。
0314宮城×彩子 32010/09/24(金) 04:35:45ID:Vlk5Ar8F
「こんな時期にあれだけどさ。」俯いて呟いた声は、珍しく低い。
何を思い詰めていたんだろう?
宮城の思いの外長い睫を見つめながら、彩子は言葉の続きを静かに待つ。
鈴虫の鳴き声が、とても大きく感じた。
視線を上げた宮城の瞳は、子犬のように潤んでいて。
それに吸い込まれるように見入った瞬間、温かさに包み込まれた。
事態を把握するのに、数秒かかった。
宮城の腕の中にいることに。
いきなりすぎて(柔軟剤の香りがする…)としか頭の中には浮かばなかった。
速い鼓動が、どちらのものかもわからなかった。
0316名無しさん@ピンキー2010/09/24(金) 07:41:56ID:0m03l1hd
リョータと彩子いいですね。
将来を感じられる二人です。
0317宮城×彩子 42010/09/24(金) 11:58:35ID:Vlk5Ar8F
「…ゴメン」
耳元で囁く声が、震えている。
締まった筋肉質の体も小さく震えている。
「俺、本当にアヤちゃんが好きなんだ」
耳に届いた掠れた声と吐息が、彩子の大きな胸を甘く締め付ける。
宮城の腕は更に強く彩子を抱きしめ、息苦しい程だ。
彩子は、ひとつ大きく深呼吸して言った。
「謝らないで」
秋の夜風にかき消されそうな程小さな声で呟く。
「え?」
緩んだ力を感じて、宮城の固い胸を押し、怒ったように見上げる。
「謝らないでよ」
彩子の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
0318名無しさん@ピンキー2010/09/24(金) 23:57:39ID:MspAmUsx
+   +
  ∧_∧  +
  (0゚・∀・) ワクワクテカテカ
  (0゚∪ ∪ +
  と__)__)   +
0319宮城×彩子 52010/09/25(土) 01:20:40ID:iluSaaLo
「リョータって…いっつもそう」厚い唇を噛んで、真っ直ぐに宮城を睨む。
「私のこと好きっていうけど、私に気持ちがなければそれ以上追いかけるつもり、無いの?」
浮かんでいた涙が、ぽろりと頬に落ちてゆく。
「何が何でも手に入れて、ずっと大事にしたいって、思わないの??」
チームメイトとして、気まずくなったり嫌な思いをさせたくないから、全身全霊でぶつかることは、確かに無かった。
それが、いつも気丈な彼女をこんなに心細くさせていたなんて…。
宮城は、唇を固く結んで、もう一度彩子を抱き締めた。
「もう謝らないよ。アヤちゃんが好き。もっと一緒にいたい。練習の時だけじゃなくて、休みの日も。」
彩子は黙って、宮城の首筋に顔を埋める。
「もう一度、一緒にインターハイ行こう。その後も、ずっと一緒に居よう。」
彩子の背中に回していた腕をゆっくりと離して、強い眼差しで言った。
「俺と、付き合ってください」
0320宮城×彩子 62010/09/25(土) 02:00:35ID:iluSaaLo
彩子は、大きく頷いた。
「それでこそ、神奈川ナンバーワンガードね」
後ろを向いて、涙を拭う。
振り向いた笑顔は、ひまわりのようだった。
「浮気なんて許さないから」
心変わりなんて有り得ない。
こんなに可愛くて、凛としたいい女、他にいるはずがない。
「わかってるよ」
2人の笑い声が、くすりと重なる。
その途端、いつの間にか雲で覆われた空から、雨が落ちてきた。
「やだ、傘持ってきてないのに…」
「アヤちゃん、走ろう!」
温かな胸の中とは全く逆で、秋の雨が2人の体を急激に冷やしてゆく。
大量の汗をかいた後の宮城には特別冷たく感じ、大きなくしゃみが放たれた。
「リョータ、うちに来て?このままじゃ風邪ひいちゃう…」
来月の試合に向けて、今体を壊すわけにはいかない。
雨宿りという名目で、少しでも今日は一緒に居たいから。
2人は足早に雨の中を並んで歩いた。
0321宮城×彩子 72010/09/25(土) 02:31:44ID:iluSaaLo
「両親が帰ってくるまで、まだ時間があるから…お風呂入ってきて?」
玄関のドアが閉まると、濡れた髪が色っぽく蛍光灯の光に照らされて、互いにぎこちない素振りになってしまう。
「う、うん…お言葉に甘えるよ。お邪魔します…」
熱いシャワーを浴びながら、宮城は頭を抱えていた。
(どうしよ、抑えらんないかも…)
濡れて透けた黒い下着が頭をよぎる。
(コンドームは財布に1つ入れてたよな、でも…今日はいくらなんでも早すぎるって…)
もう既に体は温まった筈なのに、なかなかシャワールームから出られない。
そんな時、乾燥機に宮城の服を入れながら、彩子の胸の中も穏やかではなかった。
(誘ったつもりじゃないけど…期待させたよね…)
いくら考えても仕方がない。
コーヒーをいれ、気持ちを紛らわす。
「シャワーありがと、助かったよ」
恥ずかしさで、なんとなくお互い視線を合わせられない。
もどかしさを隠すように、コーヒーを渡す。
「うん、これ飲んでとりあえず部屋で待ってて」
可愛らしいぬいぐるみ等は無く、バスケの本や洋楽のCDが並ぶ、彩子らしい部屋からは、男の部屋には無い何か良い香りがした。
ベッドに腰掛け、彩子がシャワーを浴びるのを待つ十数分が、とても長く感じる。
「お待たせ」
戻ってきた彩子は、桃色に染まった肌が艶めかしい。
十代の宮城には、刺激が強すぎる程に。
0323宮城×彩子 82010/09/26(日) 01:45:46ID:IAKxOF8j
熱いコーヒーに口付けながら、宮城の隣に腰を下ろす。
火照った体温が太もも越しに宮城へ伝わり、鼓動が速くなってゆく。
もっとちゃんと順序を考えて、とか、余計な考えが2人からは無くなっていた。
だって、ずっと前からお互いのことが好きで。
時間を経てなんて、今更だ。
静かに、宮城の手が彩子の頬に触れ。
導かれるかのように、ゆっくりと瞼を閉じる。
2人の唇が重なり、ぽってりとした彩子の下唇を甘噛みしたり、お返しとばかりに宮城の上唇を軽く吸ったり。
自然と宮城の手は、彩子の髪や耳、首筋をなぞる。
その度に、彩子は小さく体を震わせる。
宮城の耳元で、せつなげな吐息が洩れ、もっと聞かせてとばかりに鎖骨に唇を這わせる。
「…っ!」
声にならない甘い呟きが、小さな部屋に響き渡る。
「リョータ…」
自分の名前が、これほど愛しく感じるなんて。
「もっと呼んで…?」
優しく彩子の体を倒し、服の中へ手を伸ばす。
なめらかな肌と、自分には無い柔らかな感触に、眩暈がしそうな程酔いしれた。
0324宮城×彩子 92010/09/26(日) 02:23:26ID:IAKxOF8j
ふっくらした胸に顔を埋め、太ももから内側に指をなぞってゆくと、瑞々しい部分にそっと触れる。
「ぁ、やぁ…だめ…」
頬を赤らめ、弱々しく肩を掴む彩子は、一層美しくて。
「駄目 じゃない」
悪戯っぽく微笑みながら、指を奥へと進めてゆく。
熱く柔らかなそこに、小さく刺激をしてゆくと、彩子は背中を反らせて顔を手で覆う。
「アヤちゃん、力抜いて」
固く大きくなった部分を近付け、2人はやっと、ひとつになった。
ゆっくりとした痛みに、彩子は眉間に皺を寄せる。
苦しいような、満たされるような…不思議な気分だ。
次第に速くなるそれは、恥ずかしさを忘れさせ、とろけるような衝撃に変わってゆく。
「はぁ、ぁ、リョータ…」
すぐ傍にいるのに、何度も名前を呼ぶ。
「アヤちゃん、凄く綺麗だよ」
角度を変え、奥底まで貫きながら、優しく彩子を抱き締める。
「リョータ、もう、私…」
息も絶え絶えに首を振る彩子をうっとりと見つめ、更に激しさを増し、高まる声を聴きながら、募る想いを吐き出した。
0325宮城×彩子 102010/09/26(日) 02:43:24ID:IAKxOF8j
宮城の重みを感じながら、乱れた呼吸を整える。
見慣れた筈の額の汗が、妖艶に光って見える。
綺麗だと言ってくれたけど。
宮城のほうが何倍も美しい気がした。
「リョータ」
か細い声は、彩子じゃないみたいだ。
「何?大丈夫?」
彩子の髪を、指にくるくると巻き付けて問いかける。
(…狡い。)
こんな大人びた表情、見たことがない。
他の誰にも見せてやるもんか。
耳元に唇を寄せ、聞こえるか聞こえないかの小さな声で囁くと、宮城が目を丸くしてぱちぱちと瞬きした。
そんな宮城を見て、くすくすと笑う。
(俺は小悪魔の虜だ)
幸せな気持ちを胸に、もう少しだけ、と、彩子の腕の中で目を閉じた。
0326名無しさん@ピンキー2010/09/26(日) 02:45:55ID:IAKxOF8j
以上です。
長文失礼しました。
応援してくださった方々、読んでくださった皆様、ありがとうございました。
0327名無しさん@ピンキー2010/09/26(日) 12:13:38ID:W1vFuahg
職人さんGJでした!
リョータとアヤちゃん大好き。
最後、アヤちゃんは何と囁いたのかな。
0328名無しさん@ピンキー2010/09/28(火) 08:36:30ID:Pro24b/D
>>327
こんな大人びた顔見たことない。誰にも見せてやらない
って言ったんじゃないかな?

職人さんGJです!
リョーちん好きにはたまらんでしたw
0329名無しさん@ピンキー2010/09/28(火) 11:11:20ID:fQWFAA9V
久しぶりに読めて嬉しかった!
職人さんありがとうございます
彩ちゃんの言葉、色々想像できていいですな
こういう「読者に委ねる」風なのも好きだ
0331牧×晴子12010/09/30(木) 16:06:28ID:hQvuC33l
「今日は一人・・・?」
「!?こ、こんにちは」

チエコスポーツの店内。
一人でバッシュを見ていた晴子に声をかけたのはヒゲ店長だった。
「今日は桜木君は一緒じゃないの?」
「・・・桜木君は今リハビリ中なんです・・・。インターハイの山王戦の時の怪我が原因で・・・。」
「そうだったのか。・・でも彼は若い。すぐに良くなるよ。」
「はい、ありがとうございます。」
「インターハイと言えば・・・今そこに全国2位の学校の主将が来てるよ。」
店長の指さしたほうを見ると、そこには海南の牧紳一がいた。
0332牧×晴子22010/09/30(木) 16:13:36ID:hQvuC33l
「こんにちは。赤木晴子といいます。」
「赤木って・・・もしかして湘北の?」
「はい赤木剛憲の妹です。」
「・・・似てないな・・・い、いや、すまん。」
「いえ、気にしないで下さい。」
そう言って軽く微笑んだ晴子は愛らしかった。
(ゴツイ兄からは、とても想像がつかんな)
牧の眼には晴子の可憐さがとても眩しく映った。
0333牧×晴子32010/09/30(木) 16:22:36ID:hQvuC33l
「オレは海南の・・・」
「牧さんですよね。だって有名ですもの。『帝王』ですよね。それに兄がよく牧さんの話をしてましたから。」
「ほう、どんな?」
「湘北と海南が戦う所を毎晩思い描いていた、と。」
「そうか・・・。赤木はどうしてる?」
「受験勉強に頑張ってます。でもホントはバスケがしたくてウズウズしてるんですよ。」
そう言ってコロコロと笑う晴子は可愛らしかった。
(彼女と、もっと話しがしていたい)
牧は心からそう思った。
0334牧×晴子42010/09/30(木) 16:26:54ID:hQvuC33l
「もし・・・迷惑じゃなければ、晴子さんの家に行ってもいいかな・・・?」
「え・・・?あ、そうかお兄ちゃんに会いにですね。」
「い、いや、そのだな・・・」
「いいですよ。お兄ちゃんもきっと喜びます。」
(・・・赤木じゃなく晴子さんと居たいだけなんだがな・・・)
0335牧×晴子52010/09/30(木) 16:37:12ID:hQvuC33l
「さあどうぞ。」
「お邪魔します。」
牧は晴子に促され、リビングに通された。
「座って待ってて下さい。今お兄ちゃんを呼んで来ます。あ、コーヒーでいいですか?」
「う、うむ」
そう言って晴子はパタパタと出て行った。
ソファに腰掛けた牧は何だか落ち着かず、柄にも無くソワソワしていた。
(出来れば、赤木が居ない方が・・・な、何を考えているんだオレは)
少しして晴子がトレイにコーヒーカップを二つ乗せてやってきた。
「ごめんなさい、お兄ちゃんまだ学校から帰ってきていないみたいで・・・」
カップをテーブルに置く。
「そ、そうか。」
牧は内心喜んでいた。これで晴子と二人っきりになれると。
「ご両親は・・・?」
「ウチは共働きなんです。まだ仕事から帰っていません。」
0336牧×晴子62010/09/30(木) 17:05:06ID:hQvuC33l
(こ・・・これはチャンスでは・・・?)
目の前に居る晴子は、まるで小動物のようだった。
可愛らしくて清楚で・・・
牧だってオトコである。バスケとサーフィンに時間の大部分を取られてはいるが、人並みに彼女が欲しいと思っている。
ましてや、こんなにカワイイ子を前にしたら・・・
「お兄ちゃん、もうすぐ帰ってくるとはおもうんですけど・・・。」
「待たせてもらっていいか?」
「はい、いいですよ。」

0337牧×晴子72010/09/30(木) 17:13:58ID:hQvuC33l
「晴子さんは好きな男とか居るのか?」
「・・・はい、片思いなんですけどね。」
そう言って頬を赤らめた。
その表情を見た時、牧の中に黒い感情が沸いてきた。
「それはオレの知ってるヤツか?」
「は・・・はい。」
そう答えた晴子の顔はまさに「恋する乙女」というものだった。
その時牧は分かったような気がした。自分の中に沸いてきた黒い感情の正体を。
嫉妬
まさか自分の中にその様な感情が起こるとは思わなかった。
ついさっき会話を交わしたばかりなのに・・・告白したわけでも交際してるわけでもないのに・・・
0338牧×晴子82010/09/30(木) 17:26:18ID:hQvuC33l
(オレのものにしたい)
牧は強く思った。
晴子を、可憐な少女を、出会って僅かの時間で己の心を虜にしてしまった少女を。

「あの、どうかしたんですか・・・?」
何時の間にか押し黙ってしまった牧を気遣うように晴子がこえをかけた瞬間・・・

晴子の瞳は天井を向いた。間髪を居れずに覆いかぶさる牧の精悍な顔。
晴子は何が起きたのか、とっさに理解できなかった。
「・・・牧さん?」
「キミがいけない・・・」
「え・・・?」
「オレを狂わせたから」
晴子は牧が何を言ってるのか分からなかった。
「まさかオレが一目ぼれをするなんてな・・・」
「・・・誰が誰にですか?」
「オレが晴子さん、キミにだ」
「!」
0339牧×晴子92010/09/30(木) 17:41:26ID:hQvuC33l
「恋愛は理屈じゃない。何時の間にか好きになってた。」
「で、でもわたしには・・・」
「好きなヤツがいたって構わない。奪い取るまでだ。」
「そ・・・そんな」
晴子の声は、かすかに震えている。
本能で感じ取ったのかもしれない。
恋に飢えたオスがメスに何をするのかを。

「きゃあぁ」
晴子は精一杯の抵抗をした。しかし力で牧に敵うはずもなく・・・
身に着けているものは、すでに服とは呼べないような、ただの布切れになっていた。
露わになった白い肌。怯える小動物の様な晴子の姿は牧のオスの部分をさらに煽り立てた。
「お願いです・・・止めてください」
「すまんが止められないな。」
そう言うと牧は晴子の胸の膨らみを揉み始めた。
まだ幼さが残る晴子の乳房は牧のゴツイ掌で激しく揉みしだかれた。
「・・・んん・・」
晴子は少しづつだが、身体が熱くなっていくのを感じていた。
0340牧×晴子102010/09/30(木) 17:59:09ID:hQvuC33l
「・・あぁん・・あっ」
晴子の小さな乳首にそっと口付ける。
舌でゆっくり嘗め回す。
「だめ・・・だめよう・・・」
晴子は切なそうにそう言う。ささやかな抵抗を試みては見るものの、じょじょに快楽の方が強くなってくる。
牧はそんな晴子の言葉を遮るように深く口付ける。
深く深く・・・そして舌を晴子の口内に侵入させる。
今、牧の中にあるのはオスとしての本能だけだった。好きな女を奪いたい、自分だけのものにしたい。
ぴちゃぴちゃ
卑猥な音が響き渡る
「ん・・はぁん・・」
腕の中で頬を染める晴子が愛おしくてたまらない。
深いキスと乳房への愛撫
その手はやがて、ゆっくりと下へ滑り降りていった。

ちゅくっ
「・・・!」
晴子の敏感な部分に牧の黒い指が触れた
「だ、だめ・・・そこは・・・」
晴子の言葉を遮るように牧は指を動かし始める
柔らかで薄めの陰毛
そっと掻き分けワレメを上下に擦る
「い・・いやぁ・・」
晴子は快感と恥ずかしさから身をくねる
優しく挿入するつもりだった・・・その言葉を聞くまでは。
「助けて・・・流川くん」
0341牧×晴子112010/09/30(木) 18:21:26ID:hQvuC33l
「流川だと・・・」
「!」
「晴子の好きな男と言うのは流川だったのか!」
「ずっと・・・ずっと好きだったの」
牧の心の中は嫉妬で一杯になった
(流川になど渡すものか。晴子はオレのものだ)
牧は乱暴に晴子の両脚を広げた
「!!」
晴子は恥ずかしさのあまり声も出ない。
まだ充分に濡れていない膣に己の猛り狂ったイチモツを激しく挿入した
「きゃうぅん」
初めてオトコを受け入れる上に牧のモノはかなり大きかった
「ふっ・・むぅ」
「や・・・やめ・・ん・・」
牧は乱暴に己を押し進める
(身体が裂けてしまうかもしれない)
あまりの痛みに晴子はそう思った
だが痛さと共に今まで味わった事のない何とも言い知れぬ感覚がムズムズと沸き起こってきた
くすぐったい様なウズウズするような
膣とペニスが触れ合う感触
「あ・・・ん・・あぁぁん」
晴子は荒い呼吸をする。それは牧も同じだった。
「う・・うおおっ!」
牧は激しく腰を動かす。晴子はその度に身体が大きく揺さぶられる
カーペットの上で絡み合うオトコとオンナ
「は・・・あぁん・あんっ」
「くっ・・うぉぉ」
晴子の心の中にあった流川の顔が、だんだん薄ぼんやりとしてくる。
(わたしは今この男性に抱かれているんだ)
目の前にある牧の顔は精悍で『オトナの男』という感じだった
(帝王と呼ばれるこの人が私の中に居る)
晴子の中にうまく言葉では言い表せない感情が生まれた





0342牧×晴子122010/09/30(木) 18:36:07ID:hQvuC33l
「うおぉぉっ」
「あぁん・・あんっ」

牧は晴子の中に熱い精液を放って果てた
ハアハアッ
しばらくの間ふたりは言葉が出てこなかった

やがて牧が重い口を開く
「・・・・すまない」
「・・・・」
「無理やり抱いたのは謝る。だが決していい加減な気持でこんな事をしたわけじゃない。」
晴子の大きな瞳が牧をじっと見つめている
「オレを嫌いにならないでくれ、頼む。こんなことをして怒っているのは分かっている。だが・・・」
「牧さんなんか・・・」
晴子をじっと見つめる牧の眼は、飼い主に許しを請う大型犬のようだ。
「牧さんなんか知りません」
そう言ってプイとそっぽを向く晴子
「は、晴子・・・いや、晴子さん」
その様子が可笑しくて、牧に顔を見られないようにして晴子はそっと笑った
晴子は決して本気で怒っているわけではなかった。不思議と起こる気にはならなかった
(何故だろう・・・?)

晴子の牧に対する、その感情が恋の始まりだということに気付いたのはもう少し後のことだった
0346名無しさん@ピンキー2010/10/02(土) 09:57:28ID:zsGinNmD
牧だって高校生なのになぜか頭の中で30台半ばくらいの男性に
なってしまうw

ごちそうさまでした!GJ!
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