【エア・ギア】大暮維人総合【天上天下】Part3
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさん@ピンキー2009/05/22(金) 00:25:07ID:J2hgc+o6
※大暮作品の二次創作であれば、天上天下やエア・ギアに限らず何でも受け付けます。
※801はご遠慮願います(女体化はアリですが、その旨名前欄か作品の冒頭に明記願います)

氏の代表作
・『天上天下』ウルトラジャンプで好評連載中
・『エア・ギア』週刊少年マガジンで好評連載中
・『魔人(DEVIL)』マガジンスペシャル連載作品。完結済み。単行本全二巻。

前スレ
エア・ギア】大暮維人総合【天上天下】Part2
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177816642/l50

まとめサイト
ttp://eagiak2.web.fc2.com/
0145名無しさん@ピンキー2010/10/31(日) 23:57:42ID:2UToHFkt
真っ白なガゼルに海人が性的な意味で色々教える所が見たい
0147名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:50:17ID:BzpyZLfD
メインヒロインの座争奪戦7 ゴーゴン編


ゴーゴンは性欲を持て余していた。
シムカにキリクを落とさせるために協力をしたまでは良かったが、
その後シムカだけがキリクと繋がり、果ててしまった。
前戯だけとは言え協力したゴーゴンの体は興奮で火照り、
否定出来ない程に疼き始めてしまっていた。

元よりヒロイン争奪戦の参加枠には入っていなかったが、
かと言ってせっかく湧きあがった性衝動を発散しきれないままでは、
このまま引き下がる事も出来なかった。
「えぇと、次は私がお願いして良いでしょうか?」
そう言って愛しきホモの顔色を伺う。
「ム……私が美作の相手をするのですか?
 私が女性に興味が無い事は知っているでしょう」
既に蜜柑を犯しておいて今更言うような言葉でもないが、
オルカの尻を撫でる程のガチホモだけに、そう簡単に誘いには乗ってくれなかった。
武内兄弟との戦いでフラグは十分に立てているにも関わらず、
このホモはやはりそう簡単に女性に体を明け渡しはしないようだった。
「そ、そんな、坊ちゃま」
「他の男性陣に頼めば良いでしょう」
アイオーンはにべもなくあしらった。
しかし、キリクは相変わらずシムカの下敷きになったままだ。
気持ち良さそうに眠る恩人を起こしてまでキリクに連戦させるのは良くない。
そうなると残るはアキトしかいない。
しかしアキトは気を利かせ、首を横に振った。
「僕はこの後皇杞さんの相手もする予定だから、無駄な体力は使いたくないよ」
「えぇえっ!? 私もうアキト君で確定なんですか?
 出来ればもっと優しくしてくれそうな人の方が良いんですけど……」
ようやく茫然自失の状態から立ち直りつつある林檎の疲労困憊の様子を見れば、
林檎同様にメインヒロイン格に近い立ち位置にあるクルルに、
アキトが容赦をしてくれないのは確定的に明らかだった。
0148名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:51:06ID:BzpyZLfD
誰も相手をしてくれないままでは、白梅同様、自分で慰めるしかない。
せっかく目の前に想い人がいるのに公衆の面前でオナニーなど、
恥ずかしい以上に悔しさと悲しさがこみ上げてくる。
「ったく気のきかねぇ男だな! 元チームメイトだろうが。
 しかも幼馴染な上に、お前を庇って瀕死の重傷負ったような女だぜ?
 その気持ちに答えてやれねぇ程臆病者なのかよ、テメェは」
蜜柑がゴーゴンに援護射撃をする。
「臆病ですと?」
「あぁそうだよ、臆病モンだ。
 なまじ関係が浅くねぇから、後戻りがきかなくなるのが怖ぇんだろ」
「そんな事は……」
その瞬間、部屋の壁をぶち壊す勢いで、何者かが轟音と共に突っ込んできた。
「うわっ!?」
「何? 何?」
濛々と立ち上る煙の中から姿を現したのは、講談空手の有段者。
さり気に梨花や巻貝よりも年上の熟れ熟れロリっ娘メイド、相川妙子だった。
通称ロリ子は脚部のフォッケ・ウルフを外すと、
若干ヒいているアイオーンに向き直った。
「事情は全てこの盗聴器で聞かせて頂きました!
 私のご主人様ともあろうお方が、女性の純情を踏みにじるとは許せません!」
「待て、盗聴器とはどういう事だ」
「そんな事はどうでも良いんです!
 我が愛しき坊ちゃまのチ○コを他の女に譲るのは癪ですが、
 相手が彼女なら私も喜んで協力すると言うもの。
 さぁ坊ちゃま! 覚悟を決める時です! それでついでに私も抱いて下さい!」
「お前今さり気なく自分まで……あ、ちょっと!」
ロリ子さんに気を取られていたアイオーンを、蜜柑が背後から羽交い絞めにする。
「今だゴーゴン! それからついでに洗濯板! とっとと押し倒しちまえ!」
「ちょっと待って一体誰が洗た「恩に来ます!」」
ゴーゴンとロリ子は、一目散にアイオーンに襲いかかった。
0149名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:51:51ID:BzpyZLfD
主への奉仕は、従者にとって必要最低限のスキルだ。
メイドの見本を見せてあげると言わんばかりに、
ロリ子さんはアイオーンのムスコをいきなり喉の奥まで咥えこんだ。
この思い切りの良さ、大胆さは、これまでの彼女の男性遍歴が培ったものだ。
深く吸い込むような激しい動きの内側では、
外からは想像も出来ない程繊細に舌が動きまわっている。
「ごぼっ、じゅぽっ、ぶふっ、ぶっ、じゅぷっ」
彼女自身の唾液が泡立つ音が、獰猛なまでに大きく聞こえる。
と同時に、睾丸への愛撫も忘れない。
掌の上でゴロゴロと転がすその動きを、エミリ、中山、石渡は熱心に観察した。
心中ではこのテクで意中のあの人を悦ばせようという妄想が繰り広げられていた。
「じゅるっ、ぷぁっ……ほら、ボサッとしてないで。
 あなたもその自慢の巨乳で坊ちゃまを喜ばせてあげなきゃ」
一番欲しい部分をあなたが真っ先に取ったんでしょうが、
と心の中で毒づきながら、アイオーンとロリ子の間、
ちょうどアイオーンの腹の辺りにゴーゴンは陣取った。
仰向けのアイオーンとフェラに勤しむロリ子の間という事は、
ロリ子に背を向け、ロリ子にその美尻を見せつける形にもなる。
「覚悟はよろしいですね、坊ちゃま」
「だから、その坊ちゃまというのは止しなさいと……うぷっ」
煩い口を黙らせるかのように、ゴーゴンはアイオーンの体に
うつ伏せに寝そべり、彼の顔面を乳房で埋めた。
自らの手で両サイドから乳房を挟み、彼の首から上をサンドイッチする。
ピンと張った乳首がアイオーンの耳たぶに触れた。
アイオーンは慌ててゴーゴンの上半身を押し返した。
「まったく、遠慮の無い事だ。せめて眼鏡を外させなさい。
 皮脂でレンズが曇ってしまったではないか。
 第一形が歪んでしまうだろう。無茶をするな」
この期に及んでいちいち細かい事を気にする男だが、
ゴーゴンにとっても眼鏡を外してくれるのは願ったり叶ったりだ。
硬い眼鏡に乳房を押しつける痛みが無くなる上、
もっと直接的に彼の顔に触れる事が出来る。
0150名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:52:43ID:BzpyZLfD
「それじゃあいきますよ、坊ちゃま」
アイオーンが眼鏡を外してくれた事で、さぁいよいよもっとその顔面に
乳房を押しつけてくれようと勢い込んだゴーゴンを、アイオーンは制止した。
「息苦しいから、さっきのは止めて下さい」
「そんな、坊ちゃま……」
愛する男に拒絶された事がショックで、ゴーゴンはしばし涙ぐんだ。
しかしすぐに考えを改める。
「だったらこっちの方がよろしいですわね?」
ゴーゴンは今度は乳房ごと押し付けず、既にピンと硬くなった乳首を
アイオーンの唇に優しく触れさせた。
やれやれと諦めの表情を見せたアイオーンは、観念してその乳首を吸い始めた。
女の乳首になど興味は無いのだが、サービスしてやらないと煩そうだった。
ただ吸うだけで、乳輪を舐めまわしてくれたり、揉んでくれたりなどしない、
全く気のきかない行為ではあったが、ゴーゴンはそれで充分満足だった。
「感激です、坊ちゃま。いつの日か坊ちゃまの子をなして、
 こうして赤ん坊におっぱいを吸わせてあげる日が来る事を望んでいました」
ゴーゴンは快感よりも幸せをむしろ感じていた。
子供なんか作る気は無いぞ、という言葉をアイオーンは口にはしなかった。
ロリ子はアイオーンに乳首を吸ってもらえているゴーゴンに少し嫉妬した。
「逆襲が必要のようね」
ロリ子は眼前に突き出されたゴーゴンの股間目がけ、指を差しいれた。
「ひゃん!?」
と同時に、アイオーンの肛門にも指を突っ込む。
「アッー!」
「まだ第一関節も入り切ってませんわよ、坊ちゃま。
 もっと深く突っ込ませてもらいます」
ホモのアイオーンがケツ穴で悦ぶ事を理解した上での責めである事は明白だった。
ロリ子は左右の手の人差し指をそれぞれゴーゴンとアイオーンの中で躍らせた。
前立腺を刺激されたアイオーンの男根が急激に硬さを増し、
Gスポットを突かれたゴーゴンの膣穴から愛液がとめどなく溢れる。
「はあっ……あっ、あんっ……そこ、らめぇ……」
ゴーゴンとしてはまだゆっくりと体を解していきたかったのに、
図らずももうすぐにでも本物を挿入して欲しい程高められてしまった。
それはアイオーンも同様だった。
0151名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:53:45ID:BzpyZLfD
体の準備が整った事を見てとったロリ子は、二人に先を促した。
「お二人とも、どうぞ遠慮無く繋がって下さい」
ロリ子の責めによって、アイオーンとゴーゴンは既に少し汗をかいている。
言われなくともこのまま一気に……という気配だった。
ロリ子が最大限まで硬くしてくれたアイオーンの剛直の上に跨り、
ゴーゴンはゆっくりと腰を落としていった。
「う、ふっ……んん……」
火照った彼女の体を見ていると、ホモですら石化してしまいそうだった。
「駄目ですよ、坊ちゃま」
ロリ子はアイオーンの視界を塞ぐように顔面騎乗位した。
「うぷっ!?」
突然の女くさい匂いを鼻孔に押し付けられ、言っては悪いが、吐きそうになる。
この匂いを拒絶したいというのがアイオーンの素直な感想だった。
「石の王みたいな腑抜けはいけません。
 坊ちゃまはちゃんと動いて、女性をリードして差し上げなくては」
ゴーゴンはロリ子に恩を感じる気分だった。
アイオーンの方でも腰を動かしてくれるなら、それに越したことは無い。
何しろゴーゴンは既に快感で頭がぼうっとしており、
眼前のロリ子の肩にもたれかからねば姿勢も維持出来なかったのだ。
体勢の整った三人は、三人がそれぞれに腰を振り始めた。
「あっ、あっ! あっ良い! あぁっ!」
超高速で打ちつけられる下半身の振動に、ゴーゴンは涎を撒き散らして悦んだ。
ロリ子も股間のビラビラをアイオーンの鼻に口にと熱心に擦りつけた。
呼吸の苦しいアイオーンは嫌々ながらも鼻と口で懸命に酸素を取り入れ、
その荒々しく吐きだされる息はロリ子にくすぐるような快感をもたらした。
ロリ子とゴーゴンは互いに抱き合い、互いに唇を貪った。
「あふぁ、ふむっ、んむ、んほ、あぉ、はんっ、あっ」
混じり合う女達の吐息の音は、もはやどちらのものか判然としない。
アイオーンの呼吸音もあったが、それは腰を打ちつける激しい音にかき消されていた。
やがて快感が頂点に達する瞬間が訪れた。
ゴーゴンは体を一瞬完全に硬直させ、立ち上る快楽の本流を全身に受け止めた。
「んぷぁっ、あぁぁぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁぁぁっ!!」
少し遅れてアイオーンの精液が子宮に届き、彼もその動きを止めた。
ロリ子はゴーゴンの体から伝わってくる絶頂の余波を受け、
体をビクンビクンと震わせた。
0152名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:54:36ID:BzpyZLfD
「さぁ坊ちゃま、お答え下さい。彼女は何点でしたか?」
余韻が覚めるまでたっぷり十分以上待ってから、ロリ子は問うた。
全員が注目する中、アイオーンはひとしきり考え込んだ。
そして出た答えは、意外と言えば意外、当然と言えば当然のものだった。
「0点ですね」
一瞬ゴーゴンが目を見開いて肩を落としたが、その真意をロリ子は察していた。
「と言う事は、南樹のヒロインたりえない、という事ですわね?」
本題は元々、誰がエア・ギアのヒロインかだ。
アイオーンのヒロインとして、ゴーゴン以上の女は有り得ない。
素直に認めはしなかったが、アイオーンは彼女を手放す事をしなかった。
それ故の0点だ。
「今後はなるべくゴーゴン・シェルはみだりに使うな。
 私は女性には興味無いが、女性がそう簡単にどんな男にでも肌を晒すものではない」
ゴーゴンの表情がぱっと明るくなった。
「坊ちゃま……」
この二人にとっては少なくとも円満な終わり方だ。
ロリ子はこの結果に満足しながら、ところで自分は何点なんだろうと疑問に思っていた。
しかしアイオーンはもはや彼女の存在を丸ごと無視して、足早に部屋の隅まで去っていった。
0153名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:56:05ID:BzpyZLfD
規制で書き込めない事が多いから、このまま続き投下する


メインヒロインの座争奪戦8 トンちゃん編


エア・ギアヒロイン争奪戦は混戦の様相を呈してきた。
もはや誰が頂点を獲得するか、誰にも予想出来ない。
第一、筆者もまだ決めてない。
少なくとも自分こそがヒロインと自負するアキトにとって、
ターゲットが絞れなくなってきたのは事実だった。

当初は、林檎を潰せばカタがつくと思っていた。
次点でシムカとクルルを叩き伏せるつもりだった。
しかしシムカはアキトに名乗りを上げさせる間もなく
自らキリクを指名し、そして100点をゲットした。
卓越したテクニックも魅力的な肢体も持たないクルルが
シムカの点数を上回る事など出来まいとは思うが、
こうなると逆に他の参加メンバーが何点に及ぶのか計算しきれない。
キリクとアイオーンは、アキトが思っていた以上にイレギュラーな存在だった。
明らかにメインヒロイン格ではないのに
「点数などつけられない」と誉めちぎられた梨花や、
主題が「エア・ギアのメインヒロイン」でさえなければ
100点だったかもしれないゴーゴン。
なまじ紳士的なキリクとアイオーンの手にかかっては、
他の穴馬の中の誰が高得点を獲得するか分かったものではない。
それはつまり、アキトにとって標的を絞れないという事でもあった。
0154名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:57:13ID:BzpyZLfD
アキトは作戦を変更する事にした。
こうなれば、残る全員を自分が相手にするしかない。
さすがに精液のストックは持たないだろうが、
相手を陥落させるだけなら手や舌だけでも何とかなろう。
誰がヒロインだとか、点数がどうだとか、
そんな事がどうでも良くなるくらい骨抜きにしてやれば良いのだ。
「それじゃ、順当にいけば次は僕の番かな。誰が相手してほしい?」
アキトはさっそく名乗りを上げたが、挙手する者はいなかった。
当然だ。
アキトを相手にするのは危険だと、既に誰もが理解している。
高得点を狙う者程、彼との対戦は避けたがっていた。
「どうしてもアンタでないといけないわけ?」
エミリが抗議の声をあげる。
「そりゃそうでしょ。
 石の王はまだ動けないし、アイオーンはたった今終わったばかりで疲れてる。
 次誰が立候補するにしろ、僕がやるしかないじゃないの」
別にまだそんなに疲れてませんが、とアイオーンは思ったが、
わざわざ進んで女性の相手をしたくもないので、黙っていた。
「私がいくわ」
手を挙げたのは、意外な人物だった。
「え!? 先生!」
「トンちゃんマジかよ? アイツやばいって、マジで!」
中山とエミリが慌てて止めようとするが、トンちゃんは平気な顔をしている。
「私、別にヒロインに興味無いもの。私の心は折原先生のモノ。
 でもね、私も一応教師なの。生徒達が間違ったセックスをする前に、
 正しいセックスの仕方をレクチャーしてあげるのも教師の務めよ」
そんな務めは無いよ、とアキトは思ったが、全員を相手にするつもりなのであれば、
トンちゃんは遅かれ早かれ当たる相手だ。異論は無かった。
……まかさ自分の方こそ骨抜きにされるとは露程も考えずに。
0155名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:58:25ID:BzpyZLfD
「ひぎぃっ! やめっ、やっ……んおぉっ!?」
室内にアキトの悲鳴が響き渡った。
トンちゃんのテクニックは大胆を通り越して、乱暴だった。
「よぉーく見ててね、教え子達!
 男の子はこうやって悦ばせてあげるのよ?」
興味津津といった表情で事のなりゆきを見つめるエミリと石渡、
赤面した顔を両手で隠しながらも指の隙間でしっかり観察する中山の前で、
トンちゃんはアキトの肛門に力任せに指を出し入れしていた。
このヒロイン対決において特に持ち物の指定はされていなかった筈なのに、
トンちゃんは鞄からローションにコンドームに、
その他諸々の大人の玩具を大量に取り出してきた。
たっぷりとローションの塗られた細い指を一気に二本も差し込まれ、
アキトは腸壁が避けてしまいそうな程の激痛を味わった。
「ぎぃあぁあっ!! ぐほっ、かはっ……! いぎ……っ」
こんなやり方で悦ぶ男の子はあまりいないだろうと思いながらも、
東中女子達の中では中山が最も注意深く凝視していた。
縦横無尽に蠢きまくる指に蹂躙される、愛しきアキトの肛門を。
「こーやって前立腺を刺激してあげると、ほらっ」
アキトの肉棒からは、噴水のように精液が迸り続けた。
全く気持ち良くない、ただの拷問なのに、体は反射的に射精しまくる。
飛びかかる精液を顔面で受けながら、トンちゃんは恍惚としていた。
一方のアキトは顔面蒼白になり、今にも気絶しそうになっている。
たまらずトンちゃんを取り押さえようと伸びるアキトの手には、
しかし全く力がこもっていなかった。
普段でさえ腕力のないアキトの両手はトンちゃんに容易く絡め取られ、
丈夫な革製のベルトで強固に括りつけられた。
「抵抗しちゃダメよ。先生が手取り足とり教えてあげちゃうんだから」
トンちゃんは金属製の輪っかを取り出すと、それをアキトの口に嵌め込んだ。
それは強制フェラリングだった。
0156名無しさん@ピンキー2010/11/24(水) 23:59:20ID:BzpyZLfD
10分程経過した頃だったか。
蜜柑でさえ痛々しく感じて目を背けてしまう程に、
アキトの体は隅々まで拘束具で固められていた。
元々眼帯をしていた目の上からアイマスクをかけられて、視界は塞がれた。
足は膝で折り曲げられ、太腿ごとベルトで括りつけられている。
しかも強制的にM字開脚にするために、どこからか持って来たデッキブラシが
両足の膝の内側を通る形で固定されている。
革製の首輪が性奴隷と成り下がったアキトの今のナリを象徴しており、
更にそのうなじ側では、手首の拘束具が針金で括りつけられていた。
つまりは両手を首の後ろに回した体勢にされており、
ちょっとでも手を動かすと首輪が喉仏を締め上げる。
自動で動き続けるオナホールが肉棒に被せられ、肛門にはアナルバイブ。
男だというのに乳首にはローターがガムテープで止められ、
フェラリングで開けっぱなしにされた口からは涎が滝のように流れた。
「こらっ、安達さん! ちゃんと見ておきなさい。
 こうやって男の子を悦ばせてあげるのよ。次の試験に出しますからね」
「い、いやこれは流石に見てらんないっつーか……」
「ほぉぉぉっ! ほぁっ、ごふぉっ、ぼふぉおうっ、おほっ!」
泡立つ唾液と二酸化炭素を懸命に吐き出しながら、
アキトは全身を襲う不快感に耐え続けた。
M字開脚は、姿勢を支えられなければ後ろに倒れる事を防ぎようが無い。
アキトは今や仰向けに倒れた状態だったが、拘束が酷いため、寝返りさえ打てない。
自らの涎で窒息しそうになり、胃液が逆流してくる。
しかもトンちゃんはオナホとローターの振動を小刻みに変えて、
決して責め苦が単調にならないように常に気を配っている。
それが殊更に彼の苦痛を倍増させていた。
0157名無しさん@ピンキー2010/11/25(木) 00:00:26ID:BzpyZLfD
トンちゃんはアキトの顔の上に、和式便所で用を足す時の姿勢で跨った。
「まぁまぁだらしないお口ねぇ。疲れて喉が渇いたでしょ?」
そう言ってアキトの口の上でオナニーを開始する。
準備運動だの、徐々に体を解していくだの、そんな生易しい事はしない。
おもむろに膣に指を突っ込み、最初からフルスロットルで出し入れする。
愛液の雫がボタボタと零れ落ち、それはアキトの口の中に吸い込まれて行った。
「がっ! ごほっ! おごぇ、くへっ!」
懸命に吐き気に耐えながら何とか呼吸している今のアキトにとって、
そこへ液体を投入される事は殺人行為に等しい。
だがトンちゃんはそこまで考えているのか、それとも何も考えていないのか、
なお一層激しく自慰に没頭し、アキトを苦しめていった。
「あぁっん! んん〜っ! あはぁっ! ゆ、ゆび、きもひ良ぃっ!」
異様に慣れた手つきで膣内を自らかき回し、シャバシャバとマン汁を零す。
片方の手はその大きな乳房を壊さんばかりの勢いで揉みしだいている。
教え子達がヒいているのも気に留めず、トンちゃんは股間をまさぐり続けた。
「イっ! イクぅ〜っ!!」
最後の一声の瞬間、まるで一流ライダーのごとく目に見えないスピードで、
彼女は自分の股間を摩擦しまくった。
激しい手首のスナップにかき乱された愛液がシャワーのように降り注ぐ頃には、
アキトは既に失神していた。
0158名無しさん@ピンキー2010/11/25(木) 00:01:49ID:BzpyZLfD
「ところでこれ、トンちゃん何点なんだろうね?」
「さぁ。肝心のアキト君がこの状態だから、採点不可能でノーカンだろうね」
中山は白目をむいてピクピク震えている愛しいアキトの体から
丁寧に一つ一つ拘束具を外してやりながら答えた。
エミリもチームメイトのよしみで手伝ってやる。
オナホはともかく、アナルバイブを引き抜く時はさすがに抵抗が強かった。
無理に引き抜けば内壁を傷つけてしまいそうで、中山はゆっくりと作業した。
「まったく、何発射精したか数えきれないわね。
 これじゃ今後の対戦に支障をきたすわ。
 特製のお薬持ってきてあげるから、男どもはちょっと待ってなさい」
巻貝はそう言ってどこかへ出かけて行った。

全ての拘束具を外され自由の身となってもまだ、アキトは目を覚まさなかった。
一人トンちゃんだけが、ご満悦の表情で両頬に手をあてて笑っている。
仇を打ってもらえた事を喜ぶべきか否か、林檎は判断に迷っていた。


今回はここで終わり。
随分期間が空いたから、その内サロメやガゼルやシャーロットも
強引にねじ込まにゃならんね。
0159名無しさん@ピンキー2010/11/25(木) 02:27:11ID:Hgnnjap1
今後のグレをコンサルしてやるよ。
あんた戦いマンガ描く才能もあるし、絵が綺麗だからエロの方面も
行けると思う。でも少年雑誌じゃぶっちゃけ一線こえれないじゃん。
レイプシーン祭りとかやりにくいじゃん。もっとなんか失楽天とかでさー
なんか能力もった者どうしの戦い+エロマンガ描けばいいと思う。
そこでもっとハジけてかけば単行本にしたらすげー売れると思うんだよね。

正直今のエア・ギア、ヴァージンロードを突き進んでるヒロインが2人も3人も
いるじゃん。謀林檎とかくるるとか。どっちかでいいから犯っちゃってほしい
んだよね。でも今更できない空気だし。すげーいい素材がいるのに損してると
思う。

天天の場合も、アヤもマヤもどっちも一線は越えられないままだろう。
つまんないんだよねー。
天天のつむじまたざにレイプされた昔風の女ってさ、あんだけひどいことされ
た後もひょうひょうと出てきてたから、ああいうキャラがいてもいいと思うん
だよね。

新しいマンガ描いて、今日は美少女何人かそろえて、今週はこの女、来週は
あの女みたいにしてってもいいと思う。

エロは大事なビジネスだぜ。カネカネ。
0163名無しさん@ピンキー2011/02/26(土) 01:19:19ID:loMJS7Oj
ネットでよく見かけるベンケイとリンゴのエロ画像の絵師って誰だか分りますか?
カラーのヤツです
0164名無しさん@ピンキー2011/03/03(木) 19:33:04.60ID:1Qu4yRZd
ベンケイのエロ画像は一枚しか知らないな
タケちゃんの命令とかなんとか言われてバイブ突っ込まれてる奴
0165名無しさん@ピンキー2011/03/20(日) 11:24:12.39ID:4/6JwFhf
エアギアのCG集って、ロリータ・チャンネルのしか知らんなー
0168名無しさん@自治スレで設定変更議論中2011/06/11(土) 00:47:47.62ID:xJwjLOd/
安達の一番エロイシーンて何話だと思う?
0172名無しさん@ピンキー2011/08/29(月) 10:51:03.91ID:mCnHelAu
エアギアのエロがすっっげーツボ!
サロメもよかったしケツ丸だしで戦う女もよかった!
お前らのオススメのエロシーン教えてくれ
ってかお願いします教えてください皆様
0173名無しさん@ピンキー2011/09/21(水) 09:13:59.95ID:EtNWfSUO
17巻ではこちゃんがイッキ君を夜這いするシーンはよかったな。
「なんでもしますイッキ君の言うこと何でも聞きます」
とかかなり妄想膨らんだ。
0174名無しさん@ピンキー2011/09/22(木) 21:00:52.97ID:oa4LASWV
誰かカズとリンゴ書いてくれ
お願いします!!書いてくれ・・・っ!
0175名無しさん@ピンキー2011/10/04(火) 00:33:52.57ID:yFoI3ivd
いや、カズは安達だろ
0176名無しさん@ピンキー2011/10/04(火) 00:34:07.50ID:yFoI3ivd
いや、カズはエミリだろ
0177 忍法帖【Lv=3,xxxP】 2011/10/04(火) 14:35:29.49ID:EShywbyR
エロギアのキャラって魅力皆無だわ
天上天下の棗姉妹でないと
0179名無しさん@ピンキー2011/10/06(木) 09:24:47.49ID:WODqVD4f
リカの爆乳で
0184名無しさん@ピンキー2012/01/21(土) 08:47:19.01ID:OyZdHNM3
精神世界でガゼルに筆おろしされるアギトを想像してSS書こうとしたけど書く前にヌいて満足してしまった
0185名無しさん@ピンキー2012/01/27(金) 22:36:47.46ID:GZny8lGA
>>184
自己完結しないで頑張ってくれよ・・・

まあ、イッキのことを忘れさせようとシムカを調教するニケというのを書くつもりが妄想で満足した俺が言えることじゃねーが
0186名無しさん@ピンキー2012/02/09(木) 01:37:50.55ID:RCT8dDCl
アギトが色んな人女キャラとヤりまくり、場合によってはやられまくるSSを考えたけど長くなりすぎて書く気が失せた上に抜いたから満足してしまった
0189名無しさん@ピンキー2012/03/19(月) 15:15:50.47ID:Wn0P6EWH
エア・ギアの表紙絵と中の絵が美麗になり始めるのは何巻からですか?
20巻くらいから?
0190名無しさん@ピンキー2012/03/28(水) 08:36:23.13ID:O63hBAaR
エアギアはたまに出てくるアップ顔のリアル絵がキモいのを除けばまぁまぁ
0191名無しさん@ピンキー2012/03/28(水) 14:31:54.57ID:lkCWLmQK
アップ顔デキモイノッテドンナノ?
アンマリキモクナインダガ。。。オモニリアル路線ノクルルトカ???
0192名無しさん@ピンキー2012/03/28(水) 19:51:34.94ID:ozq07knP
>>191
つ 鏡

それにしても盛り上がらねーなここ
0193名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:16:04.14ID:mRiQPxUi
南樹の策略と、野山野林檎によるレガリア発動に端を発する、
全地球上から重力が消えた歴史的な瞬間。
世に言うフライング・デイから、一ヶ月後。
インラインスポーツとしてのエアトレックの隆盛は衰える事無く、
一方で世界の基幹技術としてのATテクノロジーは益々浸透していった。
フライング・デイ当時ですら既にAT技術は様々な分野で活用されており、
飲食店の冷蔵庫や病院の各種機器、空港の管制室から民家の空調に至るまで、
およそ人間の生命に密接に関わる部分だけは、
嵐のレガリアの影響範囲からは除外されていた(と言う脳内保管)ので、
人々はフライング・デイ以後も、何ら差し障り無く生活を送れていた。
あの日、地球全体を覆い尽くしたビーフェルドブラウン効果は、
人々の心に余すところ無く革新をもたらしていた。
誰もが、自ら精進する精神と、希望とを抱くに至っていた。

だが、中にはそうでない者もあった。
即ち、フライング・デイのその日にあっても、
心の重しから解き放たれる事の無かった者達。
ビーフェルドブラウン効果を片時もその身に受ける事無く、
変革しつつある世界の当事者になれず、ただ傍観するしか無かった者達。
そんな者が、この地球に居たのだろうか?
……居たのだ。
武内空ですら心を入れ替えるキッカケとなったあの日、
羽ばたく事の出来なかった者達が。
その者達の正体を一言で言うなら、死人……だった。

「よーっす、スピット・ファイア! 遊びに来てやったぜ!」
「もう、イッキたら。いきなりこんな大勢でおしかけちゃ迷惑だよ」
「男だらけでむさ苦しいでしょ? 皆も連れて来たよん」
開口一番、元気よく「この世界」に乗り込んできたのは、
南樹、野山野林檎、そして渡り鳥のシムカだった。
その後に続いて、カズやオニギリ、仏茶、アキト、
安達エミリに中山弥生に、えーっと名前忘れたけど髪型が波動砲の奴、
それから眠りの森の面々に、各チームの主要メンバーが続いた。
「やぁ。元気そうで何よりだね。
 僕も毎日このホモがつっかかってくるから、ウンザリしてたところさ」
「何を仰います、このヤムチャが。そっちから喧嘩を売ってくるんでしょう」
スピット・ファイアとアイオーン・クロックは、
予告も無くズカズカと電脳世界に遊びに来た戦友達に、
呆れ半分、喜び半分の笑顔を向けた。
0194名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:17:20.05ID:mRiQPxUi
こうしていると、まだ彼らが生きているかのようだ。
スピット・ファイアも、アイオーンも、ヨシツネも、
あと別に死んでても良いんだけど南博士も、到底死んだとは思えない。
仮に死んでいたとして、今更そんな辛気臭い空気を持ちこむメンバーではない。
カズとアイオーンは、電脳世界でも相変わらず口喧嘩が絶えないし、
仏茶はヨシツネの作った空気の壁をウォールライドする事に夢中だ。
馴れ馴れしく近付こうとする南博士を肘で小突きつつ、
シムカはスピとのお喋りに没頭し、他のメンバーも思い思いに電脳世界を楽しむ。
全てのレガリアは、空のレガリアと嵐のレガリアに組み込まれており、
今やその二つのレガリアは両方ともフライング・デイで消失している。
奇しくもレガリアの対消滅を画策していた眠りの森の思惑通りとなった格好だが、
レガリアが無くなってもATがこの世から無くなったわけではない。
メモリーディスクがあり、スカイリンクがある以上、
彼等は会おうと思えば、いつでも会えるのだ。
この仮想世界で、スピット・ファイアにも、アイオーンにも、ヨシツネにも。
「大将。どっちの世界でも大将は相変わらずのようどすなぁ」
「何やぁベンケイ、ワイがおらんで寂しいんか?
 ほなら今日は久し振りにワイの超絶ウルトラベッドテクニックでその寂しさを……」
「下ネタは嫌いどす」
そう言い返すも、ベンケイは失った片足を庇うように、ヨシツネにもたれかかった。
二人が何も言わずどこかへ立ち去って行くのを追いかける程、野暮な者は居ない。
イッキ以外は、だが。
「何だよ二人とも。この宇宙皇帝の俺様に黙って、どこにしけこもうってんだ?」
「ちょっとヤメなよイッキ。何で気がきかないかなぁ」
「嬢ちゃんの言う通りやぞー、ボウズ。筆おろしが公開セックスやったお前からしたら、
 人前で事に及ぶんもへっちゃらかもしれんけどにゃー」
「大将、何遍言わせたら気が済むんどす? 下ネタは嫌いどす」
嵐のレガリアの調律の様子も、電脳世界から見られていたのか……
と初めて知り、イッキは取り乱し、林檎は顔を本物のリンゴのように真っ赤にした。
考えてみればあの空母に、塔の機構の進化版があった以上、
電脳世界に事情が全て筒抜けであったとしても、不思議ではなかった。
だわの人のアパートからですら、電脳世界に行けるのだから。
0195名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:18:12.38ID:mRiQPxUi
ヨシツネは相手が居るからまだ良いかも知れない。
しかしスピとアイオーンは、睦言に及べる相手が今日は同席していなかった。
巻貝は仕事が忙し過ぎて、とても中学生達と一緒に遊んでいられない。
彼女はその内時間を見つけて、また一人でここに来るのだろう。
左財閥の関係者達も、今はアイオーンの疑似ボディの開発に忙殺されている。
アイオーンを改造した事のあるロリ子さんの技術力は特に重要だったし、
いくらライバル視しているとは言え、尽力してくれているロリ子を放って
自分だけアイオーンと蜜月の時を過ごせる程、ゴーゴンも薄情者ではない。
女っ気の無さを考慮してシムカが女性陣を大量に引きつれて来てくれていた分、
それで少しは華も添えられていると妥協するしか無かった。
「とりあえずチームも消滅した事だし、敵味方忘れて宴会しよっか!」
「さぁ燃え頭、ガンガン飲むでしよ〜。この特性青汁を」
ニナとウメに強引に手酌され、スピは思わずたじろいだ。
グラスの中には、とても青汁とは思えない、本気で青い色をした何かの汁。
もう死んでいる身で言うのも何だが「殺す気かい?」とでも言いたくなる。
「この……俺……が、酒……ついで、や……ってのに……
 受け取……ね、のか……テメェ……」
いつまでバブルガムクライシスの影響を受けているのか、ガビシは
たどたどしい口調で、酒と言うにはあまりにドロドロした赤黒い液体を注ぐ。
「申し上げにくいのですが……これは人間の血じゃないでしょうね」
「そ……なワケ……無……だろ……」
ニタニタ笑うガビシを見れば、とても信じる気になれないアイオーン。
「そう言えばあなたには顔の皮を剥がされかけた事もありましたっけねぇ。
 何なら今この場でリベンジしましょうか?
 なぁに、電脳世界でいくら顔を剥がされようと、大した事ではありませんよ」
電脳世界でもダメージを負えば現実の肉体が血を吐くのは、
小烏丸と旧眠りの森のバトルで証明済み。
つまりアイオーンは嘘をついているのだが、ガビシもそんな事は百も承知だ。
「ほらほら、いつまでもいがみ合ってんじゃないっつの。
 争いは終わったんだから、宴会ぐらい仲良くすれば良いじゃん」
「エミリさん……」
「おら飲め飲めーこのホモー!」
「あなた、酔ってるでしょう……」
未成年の癖に何で酒を飲んでいるのか、電脳世界なら許されるとでも思っているのか。
彼氏なら連れ合いの暴走はちゃんと抑えとけと言わんばかりに、
アイオーンはカズをジト目で睨みつけた。

電脳世界にアクセスすればいつでも会えるとは言え、
逆に言えば、いつでも電脳世界にアクセス出来るわけでもない。
今回もだわの人に頼んで送り込んでもらっただけであり、
そもそもイッキ達も学校や家事、遊びなどで忙しい身だ。
いつでも好きなタイミングで好きな瞬間に会えるわけでないのは、
ある意味では普通の友人関係と何ら変わりない。
その分、たまに会える今日のような稀有な日は、ついはしゃぎ過ぎてしまう。
スピとイッキはアッパーソウルでスピードを競い合い、
ホモがオルカのケツを追い回してアギトに切り刻まれ、
酔ったエミリが乳丸出しで裸踊りをしようとすればカズが留め、
中山と石渡が平身低頭で一堂に平謝りする中、
オニギリが「惜しかった」と舌打ちをして、サロメに平手打ちを食らう。
半ば巻き込まれた形だったが、スピもアイオーンも、
それなりにこの宴会を大いに楽しんでくれたようだった。
0196名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:19:36.94ID:mRiQPxUi
電脳世界と現実世界は、時間軸が異なる。
夜中にだわの人の部屋に行った小烏丸が、
電脳世界では昼間の時間軸で旧眠りの森と戦ったように。
この世界は、現実世界とほぼ完全に昼夜が逆転している。
だから今現実世界が日曜の真昼間であっても、電脳世界はもう深夜だ。
とは言え、宴会目的で乗り込んできたイッキ達が寝てしまうには、
あまりに早過ぎると言わざるを得ない。
一晩中遊び回って疲れて眠る子供のように、少年達は地べたで雑魚寝していた。
「やれやれ。現実世界はまだ夕方にもなっていないでしょうに」
「仕方ないさ。これだけハシャギまくればね」
起きているのは、スピとアイオーンを含め、ごく少数だった。
「戦友(とも)よ、主賓を置いてけぼりにして寝るとは漢(おとこ)がすたるぞ」
「無駄だよ、犬山。それに、これも彼ららしいじゃないか」
「なぁアイオーン。こっちの世界ではデコチャリに乗る気は無いのか?」
「坂東……こっちの世界でも何も、私は生きてた頃からあの自転車は正直……」
起きているのは、比較的年長の者達が大半だった。
酒に弱いハンマーが起きているのは、寝るのは失礼と思って、
敢えて酒を口にしていなかっただけだ。
最初こそイッキに「寝ちゃ駄目だよ」と諭していた林檎も、
いつの間にかそのイッキの腕枕で寝ているのだから始末に負えない。
「未成年者の飲酒の現行犯だが。捕まえなくて良いのかい、新宿の鰐」
「るせぇよウンコクズが。現実にアルコール飲んだワケでもねぇのに、
 コマゴマした事を非番の日にまで言ってられっか。
 大体俺ぁ、アキトの奴に無理矢理引っ張って来られただけなんだからな」
そうでなかったら誰が暴飛靴新法違反者と酒盛りなどするか、と海人は毒づいた。
そんな彼も、武内空やニケが同席していたら、流石にブチ切れていただろう。
空とニケに声がかかっていたのかどうかは知らないが、
いずれにせよ当人達は今更仲良く宴会に顔を出したりしないだろう。
畢竟、リカも今になってスピに合わせる顔は無い。
口にこそ出さなかったが、シムカですら、少々は気後れしていたのだ。
シムカは女っ気を慮って大量に女性を引き連れて来ていたが、
エミリを筆頭に、今や殆どの女性陣が眠りこけている。
起きているのはシムカ本人と、蜜柑ぐらいのものだった。

そろそろ頃合いか、と判断し、それまでずっと
ブスッと黙っていた蜜柑が立ち上がった。
「おいホモ。話がある。ちょっくらツラ貸せ」
「何です? まさか風呂場を覗いた事を未だに根に持って――」
「それも根に持ってるが、今はンな事ぁどうだって良いんだよっ!
 大事な話なんだから、はぐらかさずに付き合え馬鹿」
返事も聞かずズカズカと歩いて行く蜜柑の背を見るアイオーンに、
スピが「女性に先を歩かせるものではないよ」と含み笑いを漏らす。
アイオーンは観念して立ち上がり、蜜柑の前まで早足で歩いて行った。
「積もる話があるのは誰しも一緒か……」
「当然でし。蜜柑姉だって一言や二言文句言うだけじゃ気が済まないでし」
「白梅ちゃん、起きてたのかい? 今まで寝息立ててたじゃないか」
「あんなの演技に決まってるでし。ウメが起きてたら蜜柑姉は気を遣ってしまうでし」
やれやれ、この子も年の割には立派にレディだ……と、スピは感心させられた。
0197名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:20:20.51ID:mRiQPxUi
地べたの上での、花見じみた宴席から離れ、人けの無い路地裏に入り込む。
周りに誰の気配も無い事を確認すると、蜜柑は本題を切り出した。
「聞いたぜ、アイオーン。テメェ、現実世界に戻る気無ぇんだって?」
「……誰からそれを?」
「テメェんトコの会社の年増メイドと、蛇女がな。
 せっかく愛しの坊ちゃんの為に新しい体作ってんのに、
 テメェはそれを無駄にする気かよ」
アイオーンだけではない。
スピもヨシツネも、新たな肉体に命を吹き込むつもりは毛頭無かった。
野心の強い南博士だけは別のようだが、彼の為に体を用意する者は居まい。
待ち望む者達がこれだけ大勢居ると言うのに、
どうしてアイオーンが元に戻ろうとしないのか、内心では誰もが気にしていた。
が、同時に、その理由が推し量れている者も少なくなかった。
その気持ちが全く分からないわけでもないから、誰も異論は挟めなかったが、
ならばこそ、蜜柑は自分こそがそれを問い質さねばならないと決意していた。
スピにもアイオーンにも嫌われるかも知れないが、知った事ではない。
嫌われ役を引き受けるには、自分は丁度良いポジションだと、彼女は悟っていた。
「見解の相違、ですね」
前髪を掻き上げつつ、アイオーンは答えた。
「元に戻るのではない。生き返るのでもない。
 我々はただのオリジナルの人格のコピーに過ぎません。
 スピット・ファイアもアイオーン・クロックも、もうとうに死んでいるのです。
 ここに居るのは、ただの偽物ですよ」
「アイツらはそう思ってねぇぜ?」
「そう思いたがっていない、の間違いですよ。
 誰もがもう、とっくに理解している筈です。
 我々が現実の肉体を得ても、ただの複製に過ぎないのだと。
 命はそう簡単に替えがきく程安いものではありません」
「複製だろうと欺瞞だろうと、それで心が救われる奴も居るんだよ。
 仮に天国や地獄ってのが実在するとしたら、そこに居る本物のお前とやらも、
 ケチくせぇ事言わず祝福してくれると思うぜ。
 お前があの年増メイドや蛇女達とこれから過ごす日々をな」
そこで、会話は途切れた。
夜の闇に相応しい沈黙が場を支配し、しばらくの間両者とも口を開かなかった。
0198名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:21:11.02ID:mRiQPxUi
今更どうしろと言うのか。
精神は引き継いでいる。思い出も受け継いでいる。
本物のアイオーン・クロックと呼んで差し支えない、心と記憶。
だからと言って、我こそは本物だと言って憚らずに済む程、
スアイオーンは神経が図太くはないつもりだ。
彼もスピも、何より本物の自分達の事を慮っていた。
志半ばにして命を失った、オリジナルの自分達。
それを差し置いて当人のように振る舞い、何食わぬ顔で生活するなど、
一体どうして出来ると言うのか。
これから自分が、例えば交通事故でも起こしてしまったとする。
それはあくまで自分の過ちでしかないものだ。
なのにそれは、「アイオーン」の過ちとして、本物の彼の所業と括られる。
或いは全く同じ精神を持っているつもりで、どこかに齟齬があるかも知れない。
どんな些細な事でも、本物のアイオーンなら絶対にしなかったような事を、
コピーのアイオーンは無意識の内にやってしまうかも知れない。
そうなった時、彼は本物のアイオーンにまで恥をかかせる事になる。
はたまた、残されていた遺体の細胞か何かから、
本物のスピやアイオーンが蘇生してしまったら、どうなる?
現在の技術ではまだそこまでの事は出来ないとは言え、
「もしも」の話をするなら、そういう仮定は十分考慮に値する。
もしも本物のスピやアイオーンが生き返ったら、その時、
この電脳世界に居るスピやアイオーンの存在意義はどうなるのか。
ロリ子やゴーゴンは、どちらのアイオーンを受け入れる事になるのか。
いっそ仲間達が自分を「アイオーン二号」とでも呼んで区別してくれるなら、
そっちの方がどんなに気が楽だったか知れない。
本物が生きていてくれればそれが一番良かったに違いないのに、
その本音を押し殺して微笑んでくれている仲間達の心遣いが、
痛く胸に突き刺さり、心臓を絡め取ろうとしてくる。
「……応えてやれよ。アイツらもそれを望んでんだから」
静寂を切り裂いてこぼれた少女の声には、湿ったものが滲んでいた。
普段は心地良くすら感じる夜風が、今は物悲しさしか与えてくれない。
アイオーンには、何か言葉を返すという事が出来なかった。
正確に言えば「アイオーンとして」何かを口にする事が躊躇われた。
自分は、アイオーンではないのだから。
0199名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:22:07.22ID:mRiQPxUi
蜜柑の方も、自分が我儘を言っている自覚はあった。
彼女に限った話ではない。
ロリ子もゴーゴンも巻貝も、彼らの復帰を願う全ての者達が、
同時に彼らに対して失礼な事を言っているのかも知れない、と思っている。
一人目だろうが二人目だろうが、本物だろうが偽物だろうが、
今この電脳世界に居るスピもアイオーンも、それぞれにれっきとした個人なのだ。
その人格も尊厳も認められるべき、一個の人間であるのに、
周りからはあくまで「スピの代わり」「アイオーンの代わり」として、
現実世界で肉の器を受け入れる事を期待されている。
それは本質的に、今ここに居るスピやアイオーンを、
独立した個人として認めていない事に相違ない。
ところが一方では、その精神は本物と相違無いのも事実なわけで、
偽物として扱うのは無礼な話だ、という見方もある。
本人として扱うべきか、扱わないべきか、どちらが正しいかは非常に曖昧だった。
電脳世界の男達も、現実世界の女達も、
互いが互いを気遣い合い、葛藤を内に秘めている。
だからこそ、この問題は根深かった。
「応えるなどと……そう安易に口にして良い問題ではありませんよ」
それがアイオーンの、とりあえずの、それでいて最後の結論だった。
どっちつかずで宙ぶらりんなまま、結論を保留する事が結論だった。
そう、思い込もうとしていた。
突然、蜜柑はアイオーンの襟首を掴み上げた。
「お前なぁっ!」
その手を振り払おうとしたアイオーンは、しかし、
彼女の双眸から今にも溢れんとする涙に声を失った。
「お前っ……俺が、俺達が……安易な気持ちでこんな事言ってると、
 本気で思ってんのかよ……っ!」
アイオーンは静かに目を伏せた。
失言は謝罪せねばならないだろう。
アイオーンとて、彼女が軽々しい気持ちで話ていたわけではない事を、
十分分かっているつもりではあった。
ただ、彼女の口から出る一つ一つの言葉が、突き詰めれば
妥協の産物に過ぎない事もまた、理解しているつもりだった。
本物のアイオーンが居ないから、偽物のアイオーンで手を打つ。
どんなに取り繕おうとも、ロリ子が、ゴーゴンが望んでいる未来は、
結局のところ諦めの境地によるものでしかないのだ。
そして、蜜柑も。
0200名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:24:00.04ID:mRiQPxUi
電脳世界の魂が偽物と言うなら、今ここに居るイッキ達もまた、偽物なのだろうか?
本物の魂は本物の肉体の中で眠っていて、ここに居るイッキ達は、
ただコピーの人格が仮想の世界で遊び回り、騒ぎ回っていただけなのだろうか?
そうなのかも知れないし、そうではないのかも知れない。
ただ、エミリと大統領の間で一時期魂が入れ替わっていた事を考えると、
電脳世界における魂はそれぞれに本物、実物だったと考えたくなる。
そうでなければ、魂が入れ替わる事自体に矛盾が生じるからだ。
……それとも、実はそれは錯覚だったのだろうか?
大統領の中にエミリの魂が入っていた時、実はそれはエミリの魂が入っていたのではなく、
エミリの魂のコピーが入って、代わりに大統領の魂が眠っていただけ、という事なのだろうか。
大統領の魂がエミリの中に入っていた事もまた、同様の理屈だと言うのだろうか。
その真相は、誰にも分からない。
電脳世界を作った張本人である、南博士や、その関連の研究者達でなければ。
そして、それを南博士に問い質すような事は、誰にも出来ない。
やろうと思えば出来るが、心に強い抵抗があり、とても聞き出せない。
折り合いをつけるしか無いのだ。
この魂が本物だと思い込まねば、とても耐えられそうにない。
煎じ詰めれば、今日この電脳世界で再会を祝して宴を開いた戦友達すらもが、
実はコピーで作られた偽物の群れだった、という事になってしまうのだから。
「悩むだけ損や、っちゅう話やな。どの道時間を巻き戻せやせぇへんのや。
 今ここにおるワイも、目の前のお前も、本物として受け入れなアカン」
「それが前向きどす。せやないと、この重荷に耐えられる人なんか居まへんさかい」
ヨシツネとベンケイは、まるでアイオーンと蜜柑の苦悩が伝わってきたかのように、
時同じくして語らい合っていた。
生を軽視するつもりは無い。
死を賭して戦ったオリジナル達を蔑ろにする気も無い。
ただ、受け入れなければ、誰も前には進めない。
前に進もうとしているからこそ、ロリ子も、ゴーゴンも、巻貝も、
愛しい者達が自分の目の前に還って来てくれる事を待ち望んでいるのだ。
例えそれが、偽りの存在であったとしても。
「大将……も一度、キスしてくれはる……?」
「当たり前や。久し振りの再会やさかい、二発や三発出した程度で終わる気あらへんわ」
「んっ……ちゅく……ちゅっ……」
偽物同士の疑似的な逢引きでなく、本物同士の感動の再会であるのだと、
今一度心に刻みつけるように、ヨシツネは相棒と唇を重ね合った。
願わくば、他の者達も同じ様に前向きになってくれる事を祈って。
0201名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:26:42.39ID:mRiQPxUi
「アァっ……イっ、おーん……ソレ、らめっ……」
遠い頂点の月の下で、蜜柑は久し振りに、アイオーンに胸を触られていた。
一度は彼になびきかけた事もある身としては、悪くない気分だった。
ロリ子やゴーゴンに悪い気もしたが、自分から申し出た事だ、後には引けない。
それよりも、ホモのクセに自分に手を出してくれたアイオーンに、
感謝したい気持ちの方が強かった。
「不思議な気分ですよ。あなたの胸だけは、あまり不愉快に感じません。
 半分男みたいなものだからですかね?」
「おまっ……こんん、な、時にぃん……憎まれ口、とかっ……」
既に二人とも服は完全に脱ぎ捨て、下着すらも取り払われている。
そうは言ってもここはベッドなど無い、ただの路地裏だ。
まさかアスファルトの上に寝そべって行為に没頭するわけにもいかず、
彼等は立ちっ放しで体を密着させあっていた。
線の細い体格に反して意外とガタイの良いアイオーンの胸板が、
力強くもまだ少女らしいか細さのある蜜柑の背と触れ合う。
背後から回された手は女のように繊細な指を持っており、
その指先が躊躇う素振りも無く少女の乳首を弄んだ。
「ヤっ……約束だぞ、アイオーン……
 現実世界で、肉体にその魂を宿らせたら、アッ……」
「えぇ。いの一番に、美作と妙子を愛してやれ、と言うのでしょう」
「それがっ……んんっ……スジだかん、な……」
「スジ? スジとは、これの事ですか?」
仮想世界のイメージで形作られた肉棒などではなく、
現実の物理的な肉棒で彼女達を愛してやれとは、蜜柑の提言だった。
それでようやく、ロリ子もゴーゴンも救われるのだからと。
だが、そのちょっと良い台詞に見せかけて実は卑猥な言葉も、
アイオーンのフィンガーテクによって有耶無耶にされてしまった。
「やふぁっ、それぇ……違う、スジぃ……」
「妹君と一緒で、毛の一本も生えていないのですね。
 あなた達を作った南博士や野山野博士の趣味でしょうか」
「おまっ……! いつ林檎のアソコなんか見たんだっ、コラ……あくっ」
「別に私は見ていませんよ。以前武内空から聞かされただけです」
片手は胸、片手は膣にあてがって、アイオーンは器用にそれらをまさぐった。
乳首はコリコリに固まり、陰唇はビラビラと外側にはみ出してくる。
ゴリラでも女は女なんだな、などと失礼な感想をアイオーンは抱いた。
0202名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:28:00.19ID:mRiQPxUi
体が女と言う事は、当たり前だが、オナニーの仕方も女そのものだ。
蜜柑は膝立ちで自らの膣に指を出し入れしつつ、蜜を指先に絡ませた。
「じゅぷっ……ん、ふ……ぢゅるっ……」
オナニーをしながら、同時にフェラ。
と言うよりは、いざフェラを始めたものの、体の疼きを抑えられず、
耐えかねて自慰の同時進行をしてしまった、と言った方が正しい。
「キスもしていない男のモノを咥えるとはね。
 あなたも随分物好きなようだ」
「んぶっ……はぁ、はぁ……べ、別に好きでこんな事してるワケじゃねーよ」
「ほう?」
「セックスは体でやる事だけど、キスは心でやるモンだかんな。
 魂同士で交わり合ってる今の俺らがキスするなんて、
 それこそお前んトコのメイドやゴーゴンに申し訳ねぇだろ」
このフェラも、これから行う本番も、あくまでフェイク。
けれどもキスだけはフェイクでは済まされないからと言うのが、
蜜柑なりの精一杯の心遣いらしかった。
アイオーンとしても、申し訳ないがそれには素直に感謝したい気持ちだ。
電脳であれ現実であれ、キスはゴーゴンに取っておきたい、というのが本音だった。
「二発ぐらいイケるよな? まず一発、こっちで出してもらうぜ」
そう言って蜜柑は、再びアイオーンのペニスを咥えた。
だが蜜柑は、一つ思い違いをしている。
もしかするとわざと建前を使っただけなのかも知れない。
キスは心でするものだと言うのには同意だが、セックスもまた、心でするものだ。
今アイオーンは、このフェラを通して、
蜜柑もまたゴーゴンやロリ子と同じように、
自分にとって大事な人間の一人だと思えるに至っていた。
それが異性としてなのか、戦友としてなのかは判然としないが。
その想いが、仕草となって現れた。
あまり手入れのされていない蜜柑の髪を、アイオーンは優しく撫でてみせた。
「……お前が、俺に、そんな事するなんてな」
「不服ですか?」
「別に……でもソレ、あの二人にもやってやれよ? きっと喜ぶからさ」
蜜柑は亀頭に舌を這わせ、先走り汁を舐め取り、カリ首を頬張った。
陰茎の根元を片手で掴んで角度を固定し、吸引しながら首を前後に動かす。
まるでそこに第二の心臓があるかのように、アイオーンのモノが脈打った。
白濁が少女の口の中で迸り、喉の奥まで染め上げていく。
時を止められたのかと思える程、蜜柑は動きを止め、
断続的に咽喉にぶちまけられる熱い液体の感触に浸った。
0203名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:29:40.53ID:mRiQPxUi
喉の奥、食道に精液を飲み込んだなら、次は下だ。
膣の奥、子宮にも精液を飲み込まねばならない。
どうせ現実世界ではないのだから、中出しし放題だ。
「念の為言っとくけど、ちゃんと適切な穴に入れろよ?
 ホモだからってケツの穴に突っ込もうとしたら、シバくかんな?」
「分かってますよ。そこまで無粋な真似はしません」
蜜柑は壁に両手を突き、尻をアイオーンに向けて待ち構えた。
既に自慰によって濡れそぼっていたソコは、指の一本や二本では足りないとばかりに、
今まさに男のモノを受け入れようと、艶めかしくひくついている。
愛液の滴が垂れ、まるで膣自体が呼吸しているかのよう。
ホモにしておくには勿体ない、アイオーンの立派な槍が、女の盾を貫いた。
「うぐっ! あ、あぁ……入ってくるぅ……」
蜜柑のナカはキツかったが、余りあるヌメリが、容易くアイオーンを誘導した。
抜身のモノが最奥まで到達すると、蜜柑はもう自力で立っていられなくなった。
壁をつく両手すらずり落ちそうになる。
アイオーンは彼女の尻を両手でしっかりと掴んで離さなかった。
「ちょ、ゴメ……俺、ちょっと動けそうにねぇわ……」
「構いませんよ。あなたは動く必要など無い。私がその分頑張りますから」
アイオーンは一旦ズルズルとカリ首の辺りまで陰茎を引き抜くと、
そこから不意打ち気味に突然蜜柑の奥を衝いた。
「ぅヒっ!?」
「時よっ!」
超高速のピストン運動が、膣を焼かんばかりの摩擦熱を生み出す。
動く余力が無いと言うより、蜜柑はアイオーンの技によって、
動きたくても動けなくなった。
時の技が相手に炎を感じさせるという逸話の通り、
蜜柑は体の芯から火照りを感じ始めた。
腰のぶつかり合う音が、派手な水音と混ざり合い、両者の区別を曖昧にする。
内壁を恐ろしい速さで抉られ、蜜柑は体が分解しそうな程の悦楽に沈んだ。
「ひゃっ、ふあっ、くぅんっ! あふっ! ひゅごぃぃっ!」
必死で壁に体重を預けようとする指先が、カリカリとコンクリートを引っ掻く。
実際には殆どアイオーン一人の腕力で彼女の体重は支えられており、
手は虚しく空振りを繰り返すだけだった。
上の口からも下の口からも、淫らな涎が垂れ落ち、地面までの片道通行の糸を引く。
月光に照らされたそれは、淫靡を通り越してむしろ美麗だった。
「もっ、止まっ……! 俺ぇ、イってるぅんんっ……
 さっきから、イキまくってるからぁっ……!」
挿入されてから二分と待たず、蜜柑は既に三度はアクメを迎えていた。
四度目の絶頂の時、丁度アイオーンもフィニッシュに到達した。
「うっ……出ますっ!」
「やふぁあぅアァァァァアアァッァアァアアァアンンアァァア……!!」
0204名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:31:46.78ID:mRiQPxUi
まだ電脳世界の夜は明けていないのに、イッキ達の元に戻ると、
どうやら少年達は既に目を覚まし、宴を再開しているようだった。
「イッキ! イッキ! イッキ!」
今度はビールの一気飲みでもしているのだろうか?
他の者達が目を覚ます前に戻らなければいろいろと面倒だと考えていたので、
蜜柑は予想違わずいきなりニヤついた目を向けて来たシムカを睨み返した。
明らかに、アイオーンと蜜柑が並んで歩いている事をからかっている目だ。
「んだよ……何か文句あっか」
「べっつにぃー。まぁ、アイオーンを説得できるのはある意味、
 カズ君でも妙子さんでもゴーゴンでもなく、あなたしか居ないと思ってたから」
「やれやれ。シムカ様にはお見通しのようですね」
一つ溜息をこぼしてから、アイオーンは人垣から顔を出し、
宴の中心人物達の姿を覗き込んだ。
仮にも主賓の一角である自分が居ないのに勝手に盛り上がるのは、
この顔ぶれなら当たり前の事としてさして気に留めるつもりも無かったが、
行われている宴が一風変わったものであったとなれば、絶句する他無かった。
「アァっ! イッキィ! イッキぃぃっ!」
素っ裸の林檎がイッキと繋がって、汗を撒き散らしながら腰を振っている。
よくもまぁ衆目の面前で騎乗位など出来るものだと感心するが、
同時にさっき聞こえた「イッキ!」は一気飲みの意味では無く、
まさしくイッキの名を呼んでいるだけなのだとようやく分かる。
「我が家の脱ぎ担当は一体何やってんだ……」
蜜柑が眉間に皺を寄せる。
「んー、何かねぇ。初エッチがトゥール・トゥ全員に見られながらの
 公開プレイだったせいで、林檎ちゃん、そっち方面に目覚めたんだって」
目覚めたも何も、林檎は元々痴女だったから仕方ない。
イッキはイッキで、前々から辺り構わず全裸になる癖があったから、
当人達が納得づくで事に及んでいるのなら、蜜柑も文句は言えなかった。
「半分はお前らのせいだぜ、ファック」
「もう半分はトライデントの二人のせいだがな、ウンコクズども。
 二組のアベックが揃ってしけこんだとあっちゃ、思春期のガキどもにゃ
 触発されて当たり前なくらいの刺激はあったんだろーよ」
見ると、酔っぱらったエミリがカズを押し倒そうとしているし、
中山もアギトの横でモジモジしている。
キャッキャキャッキャと笑うオルカを余所に、
仏茶は「いや僕は別にそのー、彼らのゴニョゴニョには興味は……」と呟きつつ、
横目でしっかりとイッキと林檎の交わりを見物して鼻血を出している。
オニギリとサロメの姿が見当たらない辺り、彼らもどこかにしけこんでいるのだろう。
「みなさーん! 巻貝先生も仕事終わったから来れるって……ひゃあっ!?」
「あ、クルルちゃん。やっばいトコ見られちゃったかなぁ、アハハ」
飛び入り参加してきたクルルが卒倒し、シムカが困り顔で笑う。
「イネが来るのであれば、僕も二人きりにさせてもらおうかなぁ」とスピ。
0205名無しさん@ピンキー2012/05/25(金) 01:36:00.02ID:mRiQPxUi
悩んでいたのが馬鹿らしくなるような乱痴気騒ぎ。
アイオーンは苦笑いをこぼしつつ、この愛すべき仲間達と共に、
もう一度アイオーンとしての人生を歩む事を受け入れ始めていた。
それまでの葛藤が嘘だったかのように、陽光を導く強い風が、
彼の心の暗雲を吹き流して行った。



最終回記念終了
0206名無しさん@ピンキー2012/05/28(月) 21:40:38.99ID:rnj/Vyjc
GJ!

だが悲しきかなここもそろそろ終わりだろう・・・
住人のいない電脳世界みたいなものだからな・・・
0209名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:49:02.89ID:Ogk6+I3V
天上天下、幻の世界放浪編(妄想)投下



「せいっ! はぁっ! やぁっ!」
あの日以来、統道学園柔剣部部室に、雄叫びの聞こえぬ日は無かった。
それまでも柔剣部部員達は、敵に捕まったり、
何らかの理由で学園を一時的に離れたりしていない限りにおいては、
毎日ここで武芸に励んでいたが、その頃と今では
篭もる熱気、熱量は比較にならなかった。

と言っても、それ程の叫びと熱意を以て修行に取り組んでいるのは、
往時と違って現在はたった一人しか居なかった。
逆に言えば、今はこのたった一人が、他の全部員分を凌ぐ熱意を持っていた。

高柳雅孝。
肩書だけで言うなら、彼は部長どころか、副部長ですらない。
天覧武会予備選優勝を経て新生執行部のトップとなる事が内定したが、
年度が変わる四月まではまだ今の所、ただの一部活動の平部員でしかない。
そんな彼が、往時にも勝る気迫で以て修行に邁進する事には
――同時に、彼以外の部員が練習に身を入れない事にもある意味で――
ちゃんとした理由があった。

あらゆる異能の始祖、猛速凄乃男命。
伝承に記された武の頂点たるその存在へと、
籠宗魄の謀略と龍拳の力によって近付きつつある男、凪宗一郎。
その少年を倒す為に、雅孝は一層の邁進を日夜続けていた。
逆に言えば、その役目は雅孝でなければならないという事でもある。
人類代表とも言える「月読」の立場にある彼の戦闘を見届ける後見人として、
ボブ牧原やクズ男、グレイには、言い方は悪いが「修行」の必要が無かった。
勿論武闘家として個人的に修行は続けるが、
その事は宗一郎との戦いには関係の無い部分の話だ。

そして部長である棗真夜と棗亜夜の姉妹もまた、
ある意味では武芸の修行を今だけは放棄しても良い理由……
こう言って良ければ、放棄せざるを得ない理由があった。
彼女らは、龍眼を用いて宗一郎の精神世界に入り込み、宗魄へと斬り込む為に、
生身での戦いよりむしろ精神を鍛えねばならなかったのだ。

神となりつつある宗一郎との戦いに向け、
自身もまた神の領域の戦闘力に近付かんとする雅孝に対し、
組み手の相手を務められる者は、この世にそうは居ない。
高柳家が選りすぐりの修行相手を全国、全世界から招集すると共に、
高柳光臣こそがその組み手の相手になる日もあった程だ。
勿論ボブやクズ男が組み手に付き合う日もあったが、
自分達の戦闘力では雅孝の肥やしにもなれない事を、
本人達が一番痛感してもいた。
0210名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:49:48.95ID:Ogk6+I3V
「やっぱよぉ、俺らじゃセンパイの修行には力不足なんじゃねぇのか」
汗をびっしょりかいて息も絶え絶えになりながら、ボブは言った。
「そんな事は無い。お前達を見下すつもりで言うんじゃないが、
 どんな戦いだって俺自身の肥やしになるんだ」
某カプ○ンの超有名主人公キャラのような台詞を、雅孝は口にした。
それは勿論本心だったが、同時に彼は、ボブの本心も分かってはいた。
ボブが言っているのは、ボブ自身の実力不足もそうだが、
それ以上に彼等では雅孝の修行相手になれない大きな理由があった。
「宗一郎の奴は、この世のありとあらゆる異能を身につけつつあるんだろ?
 異能持ちじゃねぇ俺達ばっか相手にしてちゃ、むしろセンパイの勘が鈍るぜ」
「……否定は出来ないな。基礎的な肉体の鍛錬も必要不可欠だが、
 常識を超えた技に対する対処法や受け流し方は、このままじゃ身につかない」
目下の所、それが雅孝達の悩みの種になっていた。

異能使いの知り合いなら、雅孝にもいくらか居る。
龍眼使いの棗姉妹もそうだし、棗の分家、
魍鬼や厭魅といった者達の手助けも受けている。
しかしそれだけでは、どうしても限界があった。
凪一様の遺した文献によるならば、凄乃男が行使する異能の種類は、
万をゆうに超える筈なのだ。
十や二十の異能に対して対処法を身につけても、限界は知れていた。
そもそも宗一郎は、龍眼だけは修得出来ていない筈なので、
龍眼使いの真夜や亜夜との組み手は、実はあまり意味が無かった。
もっともそれもあって、棗姉妹には精神を磨く方を優先して貰っているのだが。

桜の木が、季節外れの花を咲かせる日。
いつそれが訪れるのかは分からない。
春でさえなければ、夏でも秋でも冬でもあり得る。
一年の殆どの時期、およそ十一ヶ月に渡って、いつ宗一郎が来るか分からない。
明日にでも宗一郎と戦うかも知れないのに、足踏みはしていられなかった。
「我々の方でも協力してくれる異能者を探し求めていますが……
 一時的に蘇生している屍兄妹も含め、把握出来る殆どの異能者は
 既に彼によって異能を剥奪されておりますからね。
 異能者を用意出来る数は、三桁にも及びませんわ」
現時点で執行部を務めている、五十鈴が言った。
屍兄妹は蘇生前から既に宗一郎と戦っており、その際殴られているので、
とうに異能は喪失してしまっている。
繭壺の君も含め、学園中の異能者は今や、棗姉妹を除いてただの凡人だ。
雅孝にとって本当に必要な修行をつけられる者は、あまりに少なかった。

やはり、武者修行の旅に出るしか無いのか――。
誰もがそう思っていた。
世界放浪。
まだ宗一郎に力を奪われていない異能者を求めて。
或いは、まだ宗一郎が完全体になる前に探し出して倒す為。
その必要性は、日増しに大きくなっていった。
「ふむ……。異能者の確保は難しいですが、これならひょっとして……」
先程からずっとノートパソコンとにらめっこしていたグレイが言った。
「高柳君。君、ATと言う物をご存知ですか?」
その名を知らぬ者は居ない。
先進各国で隆盛している新手のスポーツ、及びその為の靴。
日本の法律的には「飛靴」だとかいう味気無い名で呼ばれているものだ。
「エーティー? オートマの車の事?」
純粋な武術にばかり関心を寄せ、世事に疎く、しかも貧乏暮しの雅孝には、
最近流行っているお遊びについては、とんと無知なようだった。
「エアトレックですよ、エアトレック。この名なら君も知ってるでしょう」
「あぁ、ソレか。うちの学園にもあったよね、エアトレック愛好会」
0211名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:50:31.10ID:Ogk6+I3V
ありとあらゆる武芸に秀でた各種部活動を有する統道学園は、
『鉄拳』の愛好会が存在するくらいだから、当然の事として
エアトレックと格闘技を融合した新たな武芸を志す者達も存在した。
昔の格ゲーではブーメランと格闘技を組み合わせたキャラも居たとか何とか、
いつだったかグレイが気にかけていた事を、雅孝は思い出す。
予備選では柔剣部と当たる事は無かったし、それどころか件のAT愛好会は
部員が定数に足りない故に、予備選に出場自体出来ていなかった筈だ。
「でも、そのエアトレック愛好会が、対異能戦の修行に役立つかなぁ。
 確かにスピードは速いようだけど、これでは縮地のチャクラ程じゃないし」
グレイの見せるATの参考動画を見ながら、雅孝は渋い顔をした。
「そうではありません。うちのAT愛好会は正直弱小過ぎます。
 学園の外のAT使い……それも、ストームライダーと呼ばれる者達にこそ、
 僕は今スポットを当てるべきだと思ってます」

ストームライダー。暴風族。
暴走族のエアトレック版と言ったところだ。
他人の民家の屋根の上どころか、あらゆる街、あらゆる場所を
勝手に自分達の縄張りに見立てて凌ぎを削る不良集団。
その行き過ぎた競技内容のせいで、家屋の屋根や街角の階段など、
あらゆる場所が日々勝手に壊されていっているとも聞く。
死者すら出ているせいで、警察も躍起になって取り締まっているのだとか。
「僕が注目しているのは、その中でも『王』と呼ばれる者達です。
 何しろアンダーグラウンドな話なので、検索に手間取りましたが、
 王はレガリアと呼ばれる特性ATを用いて、炎だの電気だのまで出せるとか」
「なるほど。そういう人達に事情を話して協力して貰えば、
 異能者対策の組み手にもなって貰えるかも知れないな」
誰の目にも魅力的な話に思えた。
翌日から雅孝は学園を休学し、世界放浪編の手始めとして、
まずは日本中を渡り歩いて「王」と出会う事にした。

その、矢先の事だ。
「ファック! 却下だボケ」
王に出会うのは、思った程困難な事ではなかった。
パーツ・ウォウという独自のシステムで競技するストームライダーは、
その性質上、パーツ・ウォウの登録サイトを使えば、
縄張り――当人達の言うところの「エリア」――を見つけるのは簡単だった。
その中でも特に、三人の王を有する「小烏丸」なるチームは、
統道学園からそう離れていない関東の一地域に根城を構えていた。
驚いた事に、その主要エリアは、ただの中学校らしい。
それもその筈で、小烏丸の構成員は全員中学生だった。
0212名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:51:10.66ID:Ogk6+I3V

長旅になる事に加え、真っ当な格闘戦の修行も欠かせないので、
雅孝は剣術の修行相手として圓円を同行させていた。
これは彼が頼み込んだのではなく、円の方から勝手について来たのだが。
それと共に、いずこかで宗一郎と出くわし、戦いになった場合に備え、
宗一郎の精神世界に入り込む役目である、真夜と亜夜も。
つまりはちょっとしたハーレムなのだが、
今はそんな事に鼻の下を伸ばしていられない。
至極真面目な表情で、一行は旅立ったものだ。

だが、その出鼻を挫くように、小烏丸の鰐島アギトは言った。
「ファック! スサノオだの何だの、こっちにとっちゃ眉唾モンだな」
「確かに、にわかには信じにくいだろうけど、お願い出来ないかな。
 僕は是非とも君達の胸を借りたいんだ」
「テメェにとっちゃメリットはあるんだろうが、こっちにゃ旨味が無ぇだろ」
アギトは取りつくしまも無かった。
武内空との戦いで、全世界的な無重力現象すら経験していた彼でも、
何の道具も無しに超常現象を引き起こす人間が実在するという雅孝の主張は、
妄想癖に囚われた脳味噌ファンタジー患者の戯言にしか聞こえなかった。

内心アギトは、ほっとしていた。
小烏丸のリーダー、南イッキが、現在校舎屋上で絶賛特訓中だからだ。
アギトだけは小休止で、地上のグラウンドに降りていた。
雅孝の頼み事など、あのイッキが耳にしてしまったら、
何と答えるか分かったものではない。
良くも悪くも予想のつかないイッキの事だから、
「俺らにゃカンケーねーっす」と言って無下にする可能性もあったが、
同時に「何て感動的な話なんだぁぁぁ」と共感してしまう可能性もあった。
友を救う為に友を倒すなど、いかにもイッキが好きそうな話だ。
もし後者なら、イッキは自分の特訓を放り出して、雅孝に協力しかねない。
それは合理主義のアギトにとって、我慢ならない事だった。

アギトは割り切れるが、しかし、小烏丸の他のメンバーは、
そうそう簡単に雅孝を見捨てるような事が出来ない、甘ちゃんの集まりだ。
同じくグラウンドに居た安達エミリと中山弥生は、
自分達のチームの行動の決定権が無い事を自覚の上で、それでも意見を挙げた。
「良いじゃん別にぃ。世界の危機なんしょ? 協力してあげれば」
「そうだよ、アギト君。今日一日くらい付き合ってあげようよ」
「ファック! テメェら本気で信じてんのか? 氣だの異能だの凄乃男だの」
エミリと中山は、互いに顔を見合わせた。
確かに雅孝の話は荒唐無稽だったが、それを言うなら――
「レガリアだって十分、非常識で魔法チックだと思うけどなぁ」
重力すら操る嵐&空のレガリア。
火炎を発生させる炎のレガリア。
空気を切り裂く牙のレガリア。
しかもアイオーンやカズは、レガリア無しで縮地のチャクラに等しい速度を誇る。
たかが車輪のついた靴でこれだけの事をやってのける連中が身近に居る以上、
雅孝の言うチャクラだの異能だのは、それ程非常識な事とも思えなかった。
0213名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:51:49.10ID:Ogk6+I3V
「仕方ない。今日の所は諦めて、他を当たろうか」
雅孝はその性格上、しつこく食い下がるような事をしなかった。
真夜や円が抗議の声を上げるが、慎重派の雅孝と亜夜は様子見だ。
明日また頼み込みに来よう、との考えだった。
「今日はこれで失礼するよ。でも、良ければ考えてて欲しいな、アギト君。
 あぁ、それと……君の中のお二人とも、出来れば慎重に話し合ってて頂戴」
「なっ……!? テメェ、分かるのか? 俺の中に二人居るって……」
「そりゃあね。君の中には、君を含めて三人分の氣が混じってるから」
雅孝は一目で、アギトが三重人格だと見抜いていた。
実を言えば真夜や亜夜も、得意の龍眼で見抜いていた。
これ程の者達が、そこまで恐れる凄乃男とやら。
もしかすると武内空にも匹敵する脅威なのではないかと、
この時点でようやくアギトは真剣に考え始めた。

「ちょっと待てよ、濃いぃ〜の」
「……濃い、って、僕の事?」
アギトに呼び止められて、雅孝は振り向いた。
「見たトコ主役ってツラでも無ぇのに、主役を食っちまいそうな濃さしてんだろぉが。
 ウチのウスィ〜のと対極だから、とりあえずそう呼んどくぜ。名前忘れたし」
それが嘘八百である事は、中山には丸分かりだった。
アギトの記憶力で、一度名乗られた相手の名前を忘れるわけがない。
これは、友と呼んで良いイッキの事すら未だに「カラス」とあだ名で呼ぶ、
アギトなりの流儀のようなものだった。
「単に修行がしたいってだけなら、直接俺らとやりあうより、良い練習台があんぜ。
 その準備として、テメェらにもATを一度穿いて貰わなきゃだけどな」

全世界から一時的に重力が消え去ったフライング・デイは、まだ記憶に新しい。
当時グラムスケイル・トーナメントの実況中継を見ていなかった雅孝は知らなかったが、
あれも小烏丸のイッキと、ジェネシスの武内空の力によるものだと、アギトは説明した。
その際に嵐のレガリアと空のレガリアは消失している。
しかし、全てのATの記憶と記録を直結させたスカイリンクや、
ロン・ホーツ・ボーン街の機能は生きていた。
「つまり、その電脳空間にアクセスすれば、日本に居たままで世界中のライダーと……」
「そういうこった。しかも世界中のレガリアは、疑似レガリアも含めて、
 最終的には嵐か空、いずれかのレガリアに組み込まれてた。
 本物のレガリアはつまり、もうフライング・デイで失われてるが、電脳世界の中になら、
 まだレガリアの記録は、それを使いこなすライダーの疑似人格と共に現存してる。
 今の俺達に胸を借りるより、昔の俺達の胸を借りた方が、テメェの修行にもなるだろうぜ」
そういうわけで、雅孝一向はとりあえず、近所の店でATを買う事にした。
本来なら性能を吟味したり、カスタマイズを施したりと、手を加える必要がある。
しかし雅孝はATを極めたいわけではない。
電脳空間にアクセスする為の鍵としてATが必要なだけだから、
民生用の一番安い商品を買えば事足りた。
0214名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:52:29.30ID:Ogk6+I3V
アギトはあまり深いところまで手助けしてくれるつもりは無かったようだが、
エミリと中山が代わりに雅孝達をATショップまで案内してくれた。
「ここ、ウチらの行きつけなんすよ。店員が知り合いだから、安くしてくれんの」
「いっぱい種類があるんだなぁ……。手持ちのお金は少ないけど、目移りしそうだ」
「何を言っておる、高柳。修行の為の必要資金とあらば、実家から捻出して貰えよう」
「センパイはそういうのに甘えるような人じゃないってば、お姉ちゃん」
「いやでも今回ばかりはそうも言ってらんないよね、マサ君」
「こ、こんなに大勢で押しかけて迷惑じゃないかしら……」
都合六人もの大所帯で突然来店した客に、シムカは呆気に取られていた。
「あれぇ? いつのまに小ガラスってこんなにメンバー増えたの?」
一番話し易そうな、気遣い屋の中山に的を絞って、シムカは話しかけた。
エミリが話しにくいわけではないが、事情を聞き易いのは中山の方だった。
シムカはジャーナリストになったばかりで、まだ駆け出しであり、
収入が安定しないので、こうしてショップでバイトをしている事が多かった。

「ふーん。スサノオ、ねぇ。それで電脳世界に入りたいわけかぁ」
それにしてもやたらに巨乳ばかり多い絵面だ。
貧乳タッグの中山と円は、二人だけ妙に居心地の悪さを覚えていた。
「だったら、私がバイト終わるまで待っててくれる?
 スカイリンクにダイブする為の機器を揃えてる知り合いが居るから、
 そっちにかけあったげるよ!」
一番安いATを四人分購入し、雅孝達はシムカのシフト明けを待つ事にした。
安物でもATは一般的な靴より遥かに高いので、雅孝は勿論、
没落しかけていた棗家出身の真夜と亜夜や、実家が壊滅している円にとっても、
そうそう安い買い物とは言えないのが痛かった。

それにしても、電脳空間に人格を移して競い合えるとは、
高柳家のテクノロジーから見ても度肝を抜かされるレベルだ。
グレイが同行していたら、きっと感動しきりだったのだろうな、とは思う。
申し訳ないが、今回は機械オンチの人間ばかりで電脳世界を堪能する事になりそうだ。
「ふむ、分かっただわ。そういう事なら手伝わせて貰うのだわ」
ファルコはアギトと違って、素直に手筈を整えてくれた。
「それにしても、レガリア持ちだった頃の小烏丸の方が強い、ねぇ……。
 ホントにアギト君がそう言ったの? 雅孝君」
「えぇ、シムカさん。けれど、僕も正直疑ってる部分が無いわけじゃありません。
 日々練磨を絶やす事の無いだろうアギト君を見ていると、彼等はきっと、
 レガリアがあった頃よりも今の方が更に強くなっているのではないかと思います」
「まぁ勿論、今の彼等にレガリアがあったら、更に強いのは事実なんでしょうけど。
 体良くあしらわれちゃった感はあるよねぇ」
用意が整うまで雑談をして時間を潰している内に、ファルコは手筈を整えてくれた。
「さぁ、このヘッドセットを被るだわ。
 電脳世界の中に入ってしまえば、その世界の中でなら、ATは脱いでも良いだわ」
「かたじけない、ファルコ殿。ではいざ参ろうぞ、皆の者!」
こういう時は、やはり真夜が仕切ってくれる。
即席ライダーの寄せ集め、チーム「柔剣部」四名は、電脳世界へと没入して言った。
寝ている円にちょっかいを出そうとしたファルコをシムカが見張っていたが、
そんな事は雅孝達には知る由も無かった。
0215名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:53:28.15ID:Ogk6+I3V
テレビのサンドストームが晴れるようにして、世界が明瞭な形を滲み出して行く。
やがて現れたのは、目の覚めるような青空と、空に浮かぶ不可思議な都市。
摩訶不思議な動物や生物がそこかしこを我が物顔で歩き回り、
天まで届きそうな摩天楼や、中世の城塞が奇妙な共演で風景を彩っている。
「凄いな。ここが電脳世界かぁ」
「ファルコさんが既に電脳世界の住人達には話をつけてくれてるって言ってましたけど、
 見た所人影らしきものはありませんねぇ」
「油断するなよ、亜夜。ATとやらを用いれば、途方もない距離から急接近も可能じゃろう」
そんな風に話し込んでいると、真夜の言った通り、何者かの気配が急速に近付いてきた。
「伏せてっ!」
雅孝は思わず円を庇うように突き飛ばした。
龍眼使いの真夜と亜夜も、各々自力で回避する。
たった今まで彼らの体があった位置を、何者かが超高速で通り過ぎて行った。
「速い……! これがエアトレック!?」
雅孝達を狙って蹴りを横薙ぎ気味に一閃しつつ通過していった者の姿は、
もう既に遠くへ離れてしまっており、視認出来る位置に無い。
しかし、長く龍眼に親しんできた亜夜は、その少女の姿を千里眼のように捉えていた。
「……え、あれ? これは、アギト君……じゃ、なくって……」
龍眼で捉えた何者かの姿に、亜夜は困惑してしまった。

「よぉ、ウンコクズども。テメェらがファルコの言ってたお客サマかぁ?」
その姿は、昼間見た鰐島アギトに酷似していた。
だが感じ取れる気配が、アギトのものとは微妙に異なる。
アギトの中に居た、後二人。中山の言っていたリンドのものだった。
「君は、鰐島リンド……くん?」
またしても急速接近しつつ、その少女は今度は、雅孝達の手前で急停止した。
「ハズレだ、濃いぃの。俺はガゼル。
 まぁ、アギトやアキトの兄であり母、ってトコだ。
 一応、れっきとした女だぜ?」
「は? 兄であり、母? ってか、女の子? 一体どういう事なんだ!?」
「話せば長くならぁ。要はリンドと同一人物みてぇなモンなんだけど、
 リンドは男子の肉体にインストールされた事た上に、十年近くその環境にあったから、
 脳に男性ホルモンの影響受けてやがるんだ。 けど、コッチの俺は違う。
 俺は、男に染まり始める前の、リンドの素みてぇな存在なんだよ」
事情の分からない雅孝達にとっては、要領を得ない説明だった。
「これから毎日、ライダーが交替でテメェの修行に付き合ってやる手筈になってる。
 初日はまず、茨と牙のハイブリッドである、俺が相手してやる。
 感謝しろよ、ウンコクズ? まぁ、嵐の王や今のアギトよりゃ弱い方だからよ」

自信満々な態度を崩していなかっただけあって、ガゼルは強敵だった。
女特有の広い関節駆動域を利用した茨の道と、
最初に見せた急加速、急停止から生じる牙の道。
本人は「異能にゃ劣るだろうぜ」と言っていたが、決してそんな事は無い。
ターコイズ・ソニアやインフィニティ・ジェイルの合わせ技は、
異能者にも決して遅れを取らない鋭さと柔軟性を遺憾無く発揮していた。
さすがの雅孝も、これには苦戦と大ダメージを余儀なくされた。
「はぁ……はぁ……つ、疲れたぁ……」
「ぜぇ……はぁ……やるじゃねぇか、濃いぃの……。久し振りに良いバトルだったぜ」
そう言って汗まみれになりながら上気した顔で笑うガゼルの顔は、
間違いなく女の子だと断言出来るくらい可愛かった。
それまで見物に徹していた円が、思わず「可愛い……!」と頬を染め呟いた程だ。
一方、真夜と亜夜は見物に回らず、雅孝達とは少し離れた場所で、
ひたすら座禅を組んで龍眼の感覚を鍛えていた。
電脳世界は物質を伴わない分、精神世界に近い。
その世界では、龍眼がいつもより研ぎ澄まされた感覚があったらしい。
ここで感覚やコツを掴めば、彼女らの龍眼はもっと磨き上げられる事だろう。
その為には、雅孝とガゼルの戦いが織り成す轟音は、集中の邪魔だった。
0216名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:54:01.04ID:Ogk6+I3V
雅孝が一休みしていると、やがてこの電脳世界に、新たに二人の人間が現れた。
「やっほーい。張り切ってるぅ?」
「ファック! 何でガゼルが出しゃばってやがる。
 俺やアキトにすら『その形態』じゃ顔出した事無ぇくせに」
シムカと、アギトだった。
それぞれ様子を見に来てくれたらしい。
「アギト君、もう特訓は良いのかい? 小烏丸の皆と練習中だったんじゃ」
「馬ぁ鹿。もう夜中だっつの。この世界じゃ外の時間や天候は影響しねぇから、
 濃いぃ〜のが体内時計狂うのも仕方ねぇけどよぉ」
聞けば、シムカはファルコに頼んで。アギトはカズという友人のノートパソコンから。
それぞれ別個に、そして偶然にも同時に、この世界にお邪魔しに来たそうだった。
「今回はちょっと雅孝君に話があってねぇ。悪いけど、カレ借りてくよん」
シムカは円に断って、半ば強引に雅孝をどこかへ連れて行った。

アギトも単に様子見に来ただけだったので、もう早々に帰ろうとしていた。
が、そこをガゼルが呼び止めた。
「まぁ少しゆっくりして行けって。ママとお話しする良い機会だろうが」
「ファック! キモいんだよ、テメェ。アキトみてぇなツラしてシャアシャアと」
この母子の話し合いに、余人は立ち入るべきではないだろう。
「それじゃ私、亜夜ちゃん達の様子見てくるから」
そう言って円は席を外そうとしたが、それをガゼルが制した。
「円も待てってば。実は俺ぁ、お前ら二人に話があんだからよ」
「……はぁ? 何で私に?」
「ズバリ言うぜ。お前、あの濃いぃのに惚れてんだろ?」
瞬間、円の顔が火がついたように真っ赤に染まった。

誰の目にも触れない物陰の暗がりまで歩いてから、雅孝は頃合いと見て、問いかけた。
「シムカさん。俺に話って、何ですか?」
「……そうねぇ。ここまで来れば邪魔者は居ないだろうし。
 早速不躾な質問させて貰うけど、雅孝君って、童貞だよね?」
一瞬、雅孝は虚を突かれた。
もっと正確に、砕けて言えば「キョトンとした」と言った方が近い。
ややあってから、童貞そのものの挙動不審さで慌てて否定する。
「どっ、どどどど、いや、あの、俺はっ」
「やっぱりかぁ。うーん、それじゃちとマズイと思うんだよねぇ」
「な、何がっ!?」
「私の経験上、男の子って、童貞捨てると一皮剥けるモンなのよ。
 カラス君だって、調律の際に林檎ちゃんで童貞捨てたから、あんなに強くなれたし」
シムカの持論によれば、こうだ。
女を知った男は、自信が漲る。
自信を持つ男は、クールになれる。
命運を分ける大勝負ともなれば、その自信、そのクールさは容易に天秤を傾ける。
童貞では、大勝負を乗り切る事は出来ないのだと。
「いやそんなの、シムカさんの言い分でしょう!? 俺はそんなの……」
「信じない、ってんなら強制はしないわ。でも、童貞で損する事はあっても、得する事は無い。
 その安っぽいプライドのせいで大一番に大敗しちゃっても、私責任取らないかんね?」
「そ、それは……」
「つっても、私の見たところ、あの円ちゃんは君にゾッコンだから。
 どうせなら彼女で童貞捨てるのが一番だと思うわ。
 ただ、年上の男ならリードしてあげなきゃだから。私が、導入部分だけ教えたげる」
「円ちゃんが……? いや、それは有り得ないと思うんだけど……」
こいつも女心には鈍感なのか、とシムカは呆れた。
そういうところは少し、カズに似ている。
0217名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:55:07.05ID:Ogk6+I3V
テキパキと服を脱ぎ、躊躇い無く全裸になったシムカを見ても、
今回の雅孝は「あれは母ちゃんの裸」などと自己暗示する必要が無かった。
ここが現実世界でないという事実も、少しはその後押しになっていた。
だが何より、今からシムカに裸の付き合いの手解きを受けようと言うのだ。
裸ぐらいでいちいち卒倒していられなかった。
「んぶっ、じゅくっ、れろ、んべ、ちゅぶぅっ」
シムカのキスは遠慮が無かった。
この深さ、この熱さを身につけよと、雅孝に教えているかのようだ。
胸筋に密着してくるメロンのような巨大な乳房に興奮する余裕も無く、
雅孝は人生初のディープキスにばかり心を奪われていた。
彼女の舌は躊躇無く雅孝の口の中に侵入してきては、歯茎や前歯の裏まで舐める。
これではどちらが犯されつつあるのか分からない。
「んふ。これから雅孝君に、キスの仕方は勿論、おっぱいの触り方も、
 手マンの仕方もあらかた教えてあげるからね。
 もっとも、脱童貞だけは円ちゃんに任せるから、本番はしないけど」
そう言うとシムカは、両の乳房をそれぞれ両の掌で抱えて持ち上げた。
揉め、というレクチャーなのは言うまでも無かった。

他方、円はガゼルに弄ばれていた。アギトにも弄ばれていた。
もっと正確に言うなら、リンドに弄ばれていた。
「元々女だった俺なら、処女だろうと簡単にイカせられっからな。
 どぉせあの濃いぃのじゃ、いくらシムカにテクを仕込まれたって、
 処女を濡らす事なんて難しいだろうからよ。
 今の内に丹念に濡らしといてやんぜ」
「やっ、ふぁあっ! アッ、アンタ、一体……っ!」
何者なのか、という質問を最後まで言える程、円には余裕が無かった。
そもそもリンドという人格は、男版ガゼルのようなものだ。
そのせいでバイセクシャルなところがあり、一時は中山に手を出そうとした事もあった。
ガゼルはこの電脳世界でアギトと強制的に融合し、リンドに成り代わっていた。
――テメェ! 俺の体で好き勝手やってんじゃねぇぞコラァッ!――
脳の中で、先程からしきりに、アギトがそんな抗議の声を上げている。
しかし現実世界と違い、今のリンドの体は、アギトやアキトの物ではない。
即興のでっちあげで作られた、リンドそのものの体だ。
アギトが抵抗したところで、人格が入れ替わる事は無かった。
0218名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:57:08.20ID:Ogk6+I3V
シムカはこれを「サービス」だと言った。
だが実の所、本当は自分が興奮したから、というだけでしかない。
当初予定に無かった、パイズリを決行したのは。
「どぉ? 自慢のおっぱいの感想は」
「くっ……す、スゴイ、ですっ……」
雅孝の未熟なテクでも濡れてしまうくらい、シムカは淫乱だった。
既に乳首は雅孝の唾液で、股間は彼女自身の愛液で濡れている。
挿入はしないまでも、精液を飲むくらいはしないと、シムカはご満悦になれなかった。
寝そべった雅孝の上に覆い被さって、先程からしきりに乳房を上下動させている。
「出したくなったらぁ、いつでも言ってね? ぜぇーんぶ飲んであげるからっ」
尿道に舌をねじ込まんばかりに先走り汁を舐めながら、彼女は言う。
彼女の巨乳なら、パイズリしながらフェラをするなど、造作も無い事だった。
しかも技巧も優れていて、時折は乳首を陰茎に擦りながらパイズリをしてくる。
ピンピンに固くしこった先端が、雅孝に繊細な刺激を与え続けた。
「くぁっ……ってか、これ、もおっ……出ますっ!」
雅孝が呻き声にも近い声を上げた瞬間、シムカは大きく口を開け、カリ首を頬張った。
一発目の濃厚な精液が、痴女の喉の奥に発頸のごとく、強く勢い良く注がれた。

「貴重な経験になったなぁ、オカッパ。アナルファックなんて、シムカでも経験あるかどうか」
処女膜だけは雅孝に捧げてやるべきだから、リンドはこれでも相当遠慮していた。
円の唇は絶対に奪おうとしなかったし、乳首を吸う時ですら、
気を使って顔だけはガゼルモードになっていた。
外見を多少変える程度なら案外簡単で、アギトをいつもより強めに抑え込めば良い。
そうすれば彼女の中のガゼルとしての成分が濃くなり、それは表情に反映される。
ちゃんとした男として、円の裸に最初に触れるのは、雅孝でなければならない。
ガゼルは強くそう考えていた。
そしてその甲斐あってか、円は半ば無理矢理ながらも、ガゼルを受け入れつつあった。
頬が朱に染まり、乳首が固く自己主張し、膣はお漏らしのように濡れそぼった。
後は、自由を奪った代償として、アギトに少し良い思いをさせてやれば丸く収まる。
ガゼルはアギトに主導権を半分譲り、リンドモードになって円の肛門に挿入した。
「ファック! ファック! ファック! 腰がっ……止まんえぇっ!!」
「あっ、あっあぁっ! お尻、感じちゃうぅっ! こんなの初めへらよぉっ!」
電脳世界に妊娠と言う概念は無いが、膣内射精は回避してやろうと、アギトも思っていた。
彼の腰の動きが止まらないのはリンドが裏で操っているせいなのだが、
それとは別に、アギト自身も本能が止まらないという自覚があった。
やがて、リンドの精液が円の直腸に注がれた。
0219名無しさん@ピンキー2012/10/09(火) 20:57:43.12ID:Ogk6+I3V
これで、準備は万端整った。
後は雅孝と円を引き合わせて、欲望の赴くままに流してやるだけだ。
既に円はぐったりとして浅い呼吸を繰り返していたが、雅孝がリードするなら疲労は問題無い。
「そっちも丁度終わったみたいね? 雅孝君、連れて来たわよ」
「おぉ。たった今ウンコクズの出る穴に濃いのを一発お見舞いしてやったトコだ。
 そっちの濃いぃ〜のも、随分濃いのを発射してくれやがったみてぇだな?」
「あ、やっぱガゼルちゃん……いや、リンド君には分かるぅ?」
「ったりめーだろ。テメェの口からプンプン匂ってくんだよ、ザーメン臭が」
シムカの後ろには、既に疲れ果てていた雅孝が同行していた。
「も……もう一戦、やるのかい……?」
「しっかりしろよ、濃いぃ〜の。テメェが首輪を引っ張ってやんなきゃなんねんだからよ」
それだけ言うと、リンドはいずこかへと去って行った。
シムカは「私、今から亜夜ちゃんと真夜ちゃんに用があるから」と言って、
リンドとは別の方角へと歩いて行く。
ようやく、雅孝と円が二人きりになれた。
「えっと……それじゃ、あの、円ちゃん……」
「うん……優しくしてね、マサ君……」





続くか続かないかは気分次第
0224名無しさん@ピンキー2013/02/13(水) 11:55:24.28ID:0UE0HsYJ
発掘
0225名無しさん@ピンキー2013/03/05(火) 15:56:00.19ID:1gSGVnDW
真夜さんに逆レイプされたい
寸止めで苛められて射精を懇願させられたい
0226名無しさん@ピンキー2013/07/14(日) NY:AN:NY.ANID:h/ZK6tRj
2chで大暮維人で検索したらこのスレでてきました、もしスレ違いならすいません
http://i.imgur.com/mGGam.jpg
http://i.imgur.com/1kDdP.jpg
ネットサーフィンしてたら画像見つけました
いろいろ自分で調べてみたり画像検索したりしても詳細がわかりません
成人向け漫画 NAKED STAR(2004年)ではありませんでした
THE BEAUTIFUL WORLD episode 2 の載っている本のタイトルを教えてください
0227名無しさん@ピンキー2013/08/22(木) NY:AN:NY.ANID:jBURlKvr
ベルウッドさんかわいいあげ
0228名無しさん@ピンキー2013/09/16(月) 03:18:42.32ID:silzIGjq
あげとこう
0230名無しさん@ピンキー2013/11/01(金) 12:59:24.84ID:1n6sMWMm
あげ
023144歳無職童貞キモピザ低学歴低身長禿ロリ ◆Zay2S8giCsrB 2013/11/29(金) 08:04:37.90ID:5EPHmFPn
今更読んだが


















意味が判らない
0233名無しさん@ピンキー2014/02/03(月) 04:50:50.11ID:SCCQtmuH
天上天下の本編終了後に掲載された番外編ってどんなお話ですか?
コミックスに収録されてないみたいなのでヤフオクで買うしかないのかな
0234名無しさん@ピンキー2014/02/20(木) 20:18:37.23ID:/V/TamMo
>>233
光臣と真夜がキスする話の事かな
読み切りだったから単行本には載ってないしオクで落とせるもんでもないと思う


柔剣部が天覧武会本選辞退
真夜が「我らの戦場はそこではありませぬ」とか言ってた
(この時点ではまだ宗一郎と最終決戦する前だから、そっちが柔剣部にとっての本当の戦場)

亡霊に憑りつかれた筋肉愛好会? 同好会? がその話に乱入
執行部の部屋に現れて腕相撲を挑み、真夜が「その喧嘩買うたぞしゃれこうべ!」

とか言っておきながらソッコーで柔剣部道場に光臣と一緒にgkbr震えながら撤退
あんなマジモンのお化けにまともに勝負してられるか! とか言ってた
光臣すらキャラ崩壊する程ガチでビビって震えてる

シャワー浴びてた亜夜(ついでに円も居る)が全裸で狼狽える
円が赤面しながらキャーキャー喚く横で、すっかり裸を見られ慣れてる亜夜が
龍眼で「悪い気はあっちの方に行った」と言って、光臣と真夜が追う
円はひとしきり騒いだ後冷静に雅孝に「ちょっと雅君! 私の裸は見ないの!?」と叫ぶ

光臣と真夜の行く手を、取りつかれた筋肉愛好会が阻む
昔を思い出しながら二人で共闘

事態が落ち着いてから、真夜が「その時が来たら言う時間は無いだろうから」と、
光臣に「さらばじゃ」と背を向けて言う
光臣が「先に他に言う事があるだろ」「お前が言わないなら俺が言うぞ」と真夜を振り向かせてキス
真夜、涙

亡霊は学園のOBのジジイ達だった事が判明
藤堂師範は供養するつもりだったが余計に亡霊が出て来てしまう


確かこんな流れだったと思う
こないだ切抜き捨てちゃった、ゴメンね
0235名無しさん@ピンキー2014/02/20(木) 21:10:26.47ID:fmvPzaBW
>>234
詳しい解説ありがとうございます
通販サイトでその号売ってるので買おうか検討してます
0236名無しさん@ピンキー2014/03/23(日) 14:38:10.90ID:lUbWCx0D
S凄佐乃男凪
A雅孝 光臣 慎 文七 屍
B焔 虎 真夜 亜夜 ボブ
C窮 圓 颶 兜 神楽坂
D五十鈴 田上 相良
0237天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:36:13.01ID:G8nCSIIi
最近になって天上天下を読み終わったんだが
結末がどうも納得いかなかったんでちょっと改変して書いてみた
場面は宗一郎が最後、宗魄に殴りかかるとこから
0238天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:38:36.83ID:G8nCSIIi
 これで……終わる。

「そん時ゃまた誰かがよ、神サマ気どりのバカをブン殴ってくれんだろ」

 この拳に全てをっっっ―― スッ
 ……―――っ!?

 ドンッ!

「部……部長ッ……!!」

 俺の拳は突如割って入ってきた部長に受け止められたのであった。
 それと同時に俺の中の力が抜けていくのがわかる。

「運命を変える事が強さなら」

 部長が静かに、力強く見つめている。

「受け入れる事もまた、強さじゃ」

 俺の拳から部長へと、力が吸い取られていく。

「龍拳の"力"が勾玉に吸われ……ッ、そうかッ……そういう事か!」

 クソ親父が何か言っているが、まるで耳に入ってこない。
 その間にも俺の力はどんどんと部長に吸い取られていく。

「ぶっ……部長ッ!!」
「お主の拳は小さいのう。……まだ死すべき拳ではないわ、小僧」

 俺の拳を包み込むように部長が手を重ねる。
 ――ついに全ての力が吸い取られた。
0239天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:40:39.69ID:G8nCSIIi
「お主がその身に背負った力は、儂が全て持って行く」

 静かに眼を閉じた部長の体が崩れていく。
 部長が、死ぬ。目の前で消えていく。
 ……嫌だ!そんなのは……!!

「部長ッ!!俺は……!!あんたが死ぬぐらいなら……――俺はッ……!!」
「月も太陽も、始めからそこに在る。人はただそれが当たり前であるが故に気付かぬだけじゃ。命こそその光の源じゃ。死してそれを誰かに託す者もあれば、生きてその光を受くる者も必要じゃろう。」


「お主らは生きよ、生きて伝えよ……さらば……とは、言わぬぞ小僧」


 部長の体はほとんどが崩れてしまっている。
 ――これで……いいのかよ。いつも助けられてばかりで、最後の最後まで守ってもらって、犠牲にして、ホントにそれでいいのかよッ……!――

「うおぉぉぉぉぉぉぉッ!!」

 光と散り、もはや顔すら分からなくなっている部長の残滓を精一杯抱き締める。
0240天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:41:48.30ID:G8nCSIIi
「はい、そうですか……なんて言う訳ねぇだろッ。……俺は不良だからよ、聞き分けわりぃんだわ。」

 ―― ……じゃが、どうすることもできぬ。誰かが犠牲にならねばこの力は……――


「―― 一度しかいわねぇからよく聞けよ。てめぇはな……俺が初めてホレた女だ。3階から吹っ飛ばされた時から速攻で一目ボレってやつよ。だからな……てめぇの為なら死んでもあがいてやるよっ!!」


 ビクン と部長が反応したのがわかる。そして、

「母さんもだ!今度こそ俺がッ!守ってみせるッ!!」


 母さんが驚いた顔をした後、嬉しいような、それでいて諦めにも似た表情を見せる。

「無理よ。私の体はもう……」
「無理じゃねぇさ。ここは『俺の世界』だ。想いが強けりゃ不可能なことなんてねぇ……。なんたって俺ぁ」


「―― 凪 宗一郎だからよ」


 そう宣言して後ろを見れば、真夜へのこっ恥ずかしい俺の告白を聞いて、沈んだ顔を見せている亜夜が見えた。

「おい亜夜ッ!!そんなしょげた顔してんじゃねぇ。……俺の妻ぁ名乗るんなら、手伝ってくれや」
「!! は……はいっ!宗一郎様っ!!」

 驚いた顔を見せた亜夜だったが、俺の言葉の意味を理解したのか、嬉しそうに元気よく返事をした。
 ――ま、沈んだ顔見せられるよかいいか
 と、心に留めて前に向き直る。

「……って訳だ。だからよ――」

 いつのまにか静かにこちらを見ていたアイツを


「――クソ親父……。わりぃが一人で消えろ」


 ――――――……。
0241天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:45:08.62ID:G8nCSIIi
 ……――――――


 たすったすっ、ダダダ!ダンッ!ダダンッ!!
 昼の柔剣部道場に各々の足音が響く。

「どけッ!!」「ぶおっ」
「そーーーーーいちろーーー様ッ!!お弁当!!今日こそはっ食べてっもらいますッ!!私の愛妻弁当!!」
「だ・れ・がっ愛妻だゴルァッ!!」

 相変わらず弁当を食わせようと追っかけて来る亜夜の猛攻をかいくぐる宗一郎だったが、ボブの裏切りにより敗北する。

「じゃあ、みんなそろったな?練習始めるぞ。着替えて、ホラ颯君も」

 宗一郎に蹴飛ばされ潰れていた高柳が、ため息交じりに練習開始を急かす。その声に更衣室へと向かうその最中、宗一郎がふと見上げれば二つの額縁が目に写る。
 一つは柔剣部初代部長 棗慎 
 そしてもう一つは……

 柔剣部二代目部長 棗真夜 が凛々しい姿で飾られていた。




0242天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:46:32.83ID:G8nCSIIi
 ゾロゾロ、ゾロゾロ
 着替え終わった部員達が道場の中に戻り一列に並び始める。

「よし、皆整列!!練習開始前にお二人に、礼!!」

 高柳の号令に、額縁の前で整列していた部員らが一斉に礼をする。と……、


「クォラァーーーーーッ!!なに儂が死んだかのようなことをしておる!!」


 その声に道場の入り口を見てみれば、眼を怒りで吊り上げた、小さい姿の『部長』の姿があった。
 部長はそのままトコトコと高柳『副部長』に近づき、説教を始めた。

「いや、僕は敬意を評してですね……」
「だって……ねぇ、お姉ちゃん?今はあの元の姿には戻れないじゃない」

 高柳が言い訳を始めると、それを遮るかのように亜夜が額縁を指しながらニヤニヤと笑いを堪えるように言う。
 それを見た真夜が亜矢に折檻しながら

「それもこれも小僧が――」

 ジロリ、と宗一郎を見て言う。
 そう、あの後部長を繋ぎ止めることはできた。できたのだが、あの時点で部長の体は大部分が分解されており、それに伴い氣もほとんどない状態だったのである。
 なんとか体は修復できたものの、慣れない作業に時間切れ。ほぼ0だった氣は戻らなかったため、これから長い月日をかけて氣が戻るまでは、この小さい姿で過ごさなければならなくなったのだ。


「う。す、すまねぇ」
「まぁよい。こうして生きていられるのは小僧のおかげじゃからな。……それより、今日も頼むぞ」

 負い目を感じている宗一郎が怯みながら答えると、真夜が眼を緩めながら最後の方は宗一郎に近づいて、蕩けるような声で囁く。

「や、やっぱりやんのか」
「当たり前じゃ。……それともあの時の言葉は嘘だったのかのう。――『俺が初めてホレ……」
「どわぁー!?わかったッ!わかったから大声で言うのはやめろッ!!」

 大声で『あの時の告白』を復唱しようとする真夜に、慌てて制止する宗一郎。
0243天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:47:57.08ID:G8nCSIIi
「フン。そんなに嫌がらんでも良かろう。……儂とはそんなに嫌か?」
「……い、嫌じゃねぇし。……むしろ嬉しいぜ『真夜』」
「っ」

 むすっとしながらもどこか悲しげな顔で呟く真夜を見て、宗一郎は照れながらも耳元に顔を寄せしっかりと答えた。
 それを聞いた真夜は目を見開いて驚く。が、すぐに照れたように満面の笑顔を見せる。

「あーっ!また二人だけで内緒話してる!!宗一郎様っ!何言ったんですか!!妻である私にも言って下さいっ!!」

 折檻から逃げて遠くから様子を見ていた亜夜だが、嬉しそうな顔を見せる姉を見て宗一郎に詰め寄っていく。

「何でもねぇよっ!追っかけてくんなっ!!」

 詰め寄ってきた亜夜を見て、慌てて逃げ出す宗一郎。追い掛ける亜夜。また始まったとため息交じりに眺める柔剣部メンバー。
 そんな皆を見て、真夜は微笑み、

 ―― 兄上 儂は生きてゆきます。託して死ぬ筈だった未来を、生きて、幸せになります。 ――

 慎の肖像画を見上げて、そう語った。それに応えるかのように一陣の風が道場を吹き抜けていった。
0244天上天下ラストif2014/05/04(日) 15:54:07.05ID:G8nCSIIi
―― 宗一郎のアパート:


「ん、ちゅ、ぺろ、どうじゃ、気持ちよいか?『宗一郎』」

 太陽が地平線へと近づき、空も夕焼けに染まり始めている。
 凪宗一郎が住むアパートの一室では、学ランを着て椅子に腰掛けている男と、膝立ちでその男の股の間に頭を埋めている、袴を着た見た目小学生低学年の女の子が息を荒げていた。

「あ、あぁ気持ちいいぜ、部長」
「むっ……かぷっ」
「痛ぇっ。……すまん、『真夜』」

 部長と呼ばれた途端、男の性器を丹念に舐めていた小さい女の子、真夜は抗議の意味を込めて柔らかく噛み付く。
 噛み付かれた男、宗一郎はバツの悪そうな顔をして名前を呼んだ。

「うむ。素直なお主を評して、もっと気持ちよくなるように頑張ろうぞ……ちゅっ、ちゅっ、は……あー」

 返事をした宗一郎に満足した真夜は、垂れていた長い髪を片手で耳にかけ、もう片方の手で掴んだペニスに何度かキスをすると、そのまま小さなお口を目一杯開けて

「ん」

 ペニスを咥えこんだ。とはいえ今の真夜は小学生並の体である。当然口内は相応に小さく、せいぜいカリの部分を咥えるだけでいっぱいいっぱいであった。

「ぐッ」
「んちゅ、ん、れる、っじゅ」

 しかしながらぷにぷにの小さい手が竿に刺激を与え、口内は幼女特有の体温の高さに加え、たっぷりと蓄えられた唾液と、軟体動物のようにうごめく舌がカリ首を否応なく刺激する。
 何よりも小学生位の女の子が、小さい口をほっぺいっぱいに膨らませて自身の男性器を咥えている様は、背徳感にも似た快感を宗一郎に与えるのであった。

 (……俺に幼女趣味はねぇ筈だが)

 元々そういう気は持ち合わせて居なかった宗一郎だが、姿は変わっても惚れた相手である。それが一所懸命に奉仕する姿を何度も見てきた宗一郎の価値観は次第に広くなっていったのであった。

「ん……ろうりゃ?」

 シュコシュコと男性器をこすっている手はそのままに一旦口を休めた真夜は、ペニスを咥えこんだままチラッと上目遣いで宗一郎を見て、モゴモゴと喋った。

「うおっ。口に入れたまま喋んなっ!……あぁ、気持ちいいから続けてくれ」

 快感を与えようと動いていた舌が突如変わり、くすぐったいような感覚を覚え思わず抗議の声を出す宗一郎。しかしじぃっと見つめてくる真夜を見て、照れながらも続きを促した。
 その様子を見た真夜は、にこりと微笑むように眼を細めると舌の動きを再開しつつ、顔を上下に動かし始めた。
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況