ドラ○もんの道具を悪用してエロ小説 11
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「あんな娘とい〜いな、できたらい〜な♪」
この世に物の数あれど、手に入るならばこれほど便利な物は無し……。
誰もが思うあんな事やこんな事、このスレにぶつけよう!!
秘密道具さえ使えば、純愛・鬼畜・ネタ・妄想・オリ・版権、制限なしの大解放っ!!
職人降臨大歓迎っ!
・ローカルルール
1、人の嗜好は様々。ツンケンせず、マターリいきましょう。
2、次スレは950踏んだ人か、容量を485KB以上にした人が立ててください。
3、投下祭りとその後の過疎化はここの華。隙を見つけて踊りましょ。
4、基本はsage進行。
過去ログやまとめサイト案内は >>2 らへん。
その瞬間。
それまでざわめいていた木々の葉が擦れる音や、校庭のあちらこちらから聞こえていた生徒達の声が、ぴたりと止んだ。
いや、音だけではない。視界に映る全てのものが、まるでビデオを一時停止したかのように、その場で静止している。
そう、私は今、『ウルトラストップウォッチ』を使用し、世界の時間を止めたのだ。
「す・・・すごい! ホントに時間が止まってる・・・」
その、あまりの光景に、私はつい、呆然となって見入ってしまった。
だがすぐに気を取り直すと、校舎の陰から走り出し、校庭の中ほどで寄り添って静止したままの二人へと近づいていく。
「もしもーし・・・お二人さーん」
二人の正面に周り、声をかけてみた。もちろん、二人は何の反応も見せないままだ。
こみあげる感情を抑えきれず、私は低い声で笑った。これで、いよいよ計画を実行に移せる。
「ふふっ・・・覚悟するがいい、今から、お前の全てを私のモノにしてやる・・・」
私の計画。それは、この男の心を篭絡し、私の下僕へと堕としてしまう事だった。
このポケットの力を十全に引き出したならば、恐らく、全世界の人間を一瞬で支配下に置く事も不可能ではないだろう。だが、
やはり物事には順序というものがある。恋愛ゲーだって、最初に落とすのは攻略難易度が低いキャラからと決まってるし。
まずは手近なところから手中に引き込み、徐々に勢力を拡大すればいい。それが私の考えだった。さらに、この男が私に
かしずく姿を見せ付けることで、女の方に絶望と喪失感を与えてやる事もできる。
支配、そして力の誇示。この二つを同時に遂行するのに、うってつけの実験台だった。
(・・・だから別に、バカップル面がムカつくとか、何の悩みもなさそうでうらやましいとか、そういう卑屈な理由では
決して無いのであって・・・)
誰が聞いているわけでもない世界で、私はブツブツと小声で呟きをもらしつつ、ポケットをまさぐる。
今度私が取り出した道具は、『即席スイートホーム』だ。この家に二人の人間が入ると、後から入った人間は先に入っていた
人間のことを心の底から好きになってしまう。この部屋に男を連れ込み、私に心酔させてしまおうという算段だ。
「さて、それじゃあ早速・・・」
私は固まったままの男の肩に手をかけ、ぐい、と引っ張って移動させようとした。が、その時。
「・・・」
隣で、歩き出そうとしている姿勢のままの女子生徒。
その、ひらりと翻りかけたスカートにふと目が止まった。
「―――――!」
―――次にパンツを買いに行く機会があったら、私も、真っ黒のフリル付きの物にしよう。
やや脱線しかけたが、私は気を取り直し、本来の目的へ向けて動き出す。
「よい・・しょっと。くっそ、痩せてるクセに、重いなコイツ・・・」
持ち上げる事など到底出来ないので、仕方なく、男子生徒の身体を横倒しにして、ずるずると地面を引きずる。そうして、
『即席スイートホーム』の開け放ったドアの前まで運んできた。
「ふう・・・疲れた。それじゃ、まずは私が玄関に入って・・・」
部屋へと足を踏み入れた私は、玄関からうんと手を伸ばし、男の体を引っ張り込む。これで条件は整ったはずだ。
「さて、それじゃ時間停止を解除して・・・いや待てよ」
私は考えた。男女がせっかく想いを通じ合わせようという時に、部隊が玄関では味気ない。もっといいシチュエーションが
あるのではないだろうか。例えば・・・そう。
「・・・ベ、ベベ、ベッドの上・・・とか?」
自分の発想に自分で動揺しつつも、私は玄関から続く廊下の先をちらりと見やる。
寝室と思しき一室に、大きなダブルベッドが置かれているのが見えた。
「・・・よ、よし、準備オッケぇ・・・」
心臓が、ばくばくと大きな音を立てている。
震える手に『ウルトラストップウォッチ』を握り締めると、その手でちょん、と男の身体に触れた。時間停止は解除され、
男が再び動き出す。
「―――そうそう、でさ、その時俺が・・・あれ?」
彼女との楽しいおしゃべりの最中、ふと気づくと周囲の風景が一変していた。
そんな突然の出来事に、男がきょとん、とした顔で固まる。
私は、ベッドに仰向けで寝そべらせた男の上に四つん這いになり、顔を思い切り、ぐい、と近づけて、渾身の甘い声を作って
ささやきかけた。
「・・・お、おお、おはよう、ももっ、もう、ああ相変わらず、寝ぼすけなんだか―――」
「う、うわあああっ!!」
私の愛の言葉は悲鳴にかき消され、ついでがばっと身を跳ね起こした男の頭部が、私の額にがつん、と直撃した。
「あがふっ!?」
またしても変な声が出てしまい、私はベッド上で額を押さえてうずくまる。男の方はと言えば、すっかり混乱した様子で辺りを
見回し、自分が上半身裸である事に気づいてまた驚愕し、目の前にいる、男物のワイシャツ一枚の姿でベッドに突っ伏している
私を指さして、声にならない言葉で喚いていた。
そんな男の様子をちらりとうかがい、私は内心焦っていた。
(何で・・・!? 道具の効果が効いてない!? ホントなら、時間停止を解除した瞬間、目の前の私の美しさにすっかり
メロメロになって、両手でぎゅっと優しく包み込んでくれるハズなのに・・・!)
どうしよう、このままでは大騒ぎになってしまう。かくなる上は力ずくでも、と、私が決意したその瞬間。
「・・・?」
不意に、男の喚き声がぴたり、とおさまった。
おそるおそる見上げると、先ほどとはうってかわって、うっとりとした目付きでまっすぐに私の方を見つめている。まるで、
今初めて、こんなに美しい女子がいた事に気づいた、というような表情で。
効果が表れ出したのだ。安心した私は身を起こすと、再びベッド上に四つんばいになる。男の方からは、私の胸がシャツの
隙間から、ちらりと見えているはずだ。
「・・・も、もうっ、どうしたのよ、い、一体・・・」
そして、目をくわっと見開き、口元をひん曲げ、にまあ、と満面の笑みを浮かべた。
私のパーフェクトなスマイルにすっかりあてられてしまったらしい男が、おずおずと手を差し出してくる。
「・・・あ、ああ、ゴメンよ。君があまりにキレイだったから、思わず驚いてしまって・・・」
「はひっ!?」
瞬時に、私の顔が真っ赤になる。身体の内側が、頭のてっぺんからつま先までかっかと熱くなっている。
男子からこんな言葉をかけられたのは、言うまでもなく初めての体験だ。それも、こんな近くで、見つめあったままなんて。
(どうした・・・しっかりしろ! 今まで何人ものイケメンを落としてきた私じゃないか! そうだ、学園一のアイドルだって、
人間と吸血鬼のハーフだって、現代へうっかりタイムスリップしてきたイケメン武将だって・・・!)
あまりの衝撃に対抗するため、記憶の底からありとあらゆる乙女ゲーの体験を引っ張り出している私をよそに、男がさらに
すっ、と手を伸ばし、私の頬に触れる。一瞬、びくん、と私の身体は大きく震えた。
そのまま、男がゆっくりと顔を近づけてくる。無言のまま、徐々に、徐々に。
(え? え? え? ちょ、ちょっと待って・・・こ、これって・・・)
それに気づいた時にはもう遅く、私のファーストキスはいとも簡単に奪われていた。
「・・・!」
さらに男の行為はそれだけに留まらず、私の方へと身体を預けてくる。それを支えきれなくなった私は、ベッド上へ仰向けに
倒れていった。そこに、男の身体が覆いかぶさってくる。
「智子・・・愛してるよ。キミを、俺だけのモノにしたい・・・いいだろ?」
ぼん、と何かがはじける音がした。私の、頭頂部の方から。
もう、何も考えられなくなってしまい、私はわけのわからない言葉を早口でまくし立てる。
「あっ、へっ!? あっ、はい、よ、よろ、よろ、よろしくお願、じゃなっ! えと、あ、か、簡単な女だと思わな・・・」
そんな私にはお構いなしに、男がもう一度、優しく口付けをしてくる。
甘酸っぱい幻想が、隅々にまで広がっていく頭で、私はぼんやりと考えた。
(―――もしかしたらこの人が、私の運命の人なのかもしれない―――)
「・・・あっ、うんっ、はぁっ・・・」
ベッドの上で、私と彼は肌を重ね合わせる。
あまりの恥ずかしさと興奮に、私は彼の顔を見る事も出来ず、目をぎゅっとつむり、ベッド上で仰向けになったまま、身動き
一つ取れないでいた。
そんな私の心を解きほぐそうとしてか、彼がしきりに、私の耳元で甘い言葉をささやいてくれる。
「ほら・・・智子、そんなに怖がらなくても大丈夫。優しくしてあげるから・・・」
名前を呼ばれるたびに、彼の熱い吐息が耳をくすぐり、私の身体がぞくぞくと震える。
そして、シャツをはだけた私の肉体に、彼がすっと手を滑らせてくる。愛おしむように、すみずみを柔らかく撫で回される
その感触に、徐々に私の心が熱っぽくなっていくのがわかった。
(んんっ・・・こんな・・・こんなに、気持ちいいなんてっ・・・)
彼の指が、つん、と私の胸に触れた。その小さな刺激に、私はまたびくり、と反応してしまう。
「智子のココ・・・小さくてかわいいね・・・」
彼のそんな言葉と同時に、ちゅっ、という、湿り気を帯びた音が聞こえてきた。おそるおそる目を開けると、そこには、唇を
すぼめ、私の胸に吸い付いている彼の姿があった。
「やっ、やあっ、ダメっ!恥ずかしいよぉっ!」
私は思わず叫んでしまった。だが、彼はちらりとこちらを見て、くすっと笑ったかと思うと、
「やっと俺のコト、見てくれたね。恥ずかしい事なんてないよ。それに―――」
そう言って、私の下半身へと差し伸べていた手を、くいっ、と動かす。
「っ!?」
突然の刺激に、私は思わず息を飲んだ。そう、彼が今触れているのは、私の――性器の部分だった。
「ほら・・・ココはこんなに濡れて、気持ち良さそうじゃない?」
彼が指を動かすのに合わせて立つ、くちゅくちゅという音が、私にもはっきりと聞こえてきた。
「〜〜〜〜っ!!」
ますます恥ずかしさの募ってきた私は、思わず両手で顔を覆う。手の平に、火を吹きそうなほどに熱くなっている、顔の
体温が伝わってきた。
「心配しないで・・・ちゃんと、智子のこと、気持ちよくしてあげるから・・・」
彼がまた、私にキスをする。二人の唇を触れ合わせたまま、彼の愛撫は続く。ちゅっ、くちゅっと一定のリズムで触れられる
秘裂からは愛液が漏れ出し、まるで蕩けていくかのようだった。
(あっ、はっ・・・やだっ、自分でするのと、全然違う・・・!)
全身を包み込むような、愛情を伴ったその行為が、私を未知の領域へと誘っていく。高みに近づきつつあるのが、自分でも
感じられた。
私の表情や仕草からそれを察したのか、彼が少しずつ、指を動かすペースを速めだす。にちゃっ、ぬちゅっという粘つく
音が大きく響くようになり、それが私の頭の中をいっぱいに占めていく。
「もっ・・・もう、ダメッ・・・!」
ぎゅううっ、と目の前の身体に抱きつき、私は彼の腕の中で果てた。ぶしゅうっ、と愛液がほとばしる感覚があり、全身を、
痺れる様な快感が走り抜けた。
「よかった・・・俺、ちゃんと出来たみたいだね」
はあはあと息を荒げている私を、彼は優しく抱きしめてくれ、頭にそっと手を添えてくれる。一つ一つのその動作から、私への
深い思いやりが伝わってきて、思わず涙がこぼれそうになった。
やがて、私が落ち着きを取り戻してきた頃、彼が、ぽつりと耳元でつぶやいた。
「なあ・・・智子。俺も、そろそろ・・・いいかな?」
―――とうとう、やって来たのだ。この瞬間が。
(おっ・・・きい)
彼のズボンから現れたソレを見て、私は思わず息を飲んだ。
想像していたのとまるで違う、男性の象徴にふさわしい逞しさで、ソレはまっすぐに天を指していた。
「・・・智子、そんなに見られると、恥ずかしいんだけど・・・」
口ごもるような彼の言葉に、私ははっと我に返ると、顔の前でぱたぱたと手を振る。
「ごっ、ごごご、ごめん! その、あの、あんまりスゴかったからつい・・・じゃなくて、な、何言ってんだろ私・・・」
またしても早口になってしまう私。そんな慌てふためく私を見て、彼が思わずといった様子で、ぷっと吹き出した。
つられて私も、くすっと微笑んでしまう。少しの間、私たちは無邪気にけらけらと笑いあっていた。
「・・・それじゃ、いい?」
ふっと、彼が真剣な顔つきに戻って、私に向かって言う。
私も笑うのをやめて、唇をぎゅっと結ぶと、こっくりと、一つうなずき返した。
無言のままで、彼がゆっくりと私に向けて、腰を突き出す。そうして、彼のモノが、私の入り口へぴとりと触れた。肉丘から、
かすかに彼の熱が伝わってくる。
(ああ・・・私、ホントに、しちゃうんだ・・・)
今さらながらにして頭に浮かんだそんな感慨に、私の心と体が打ち震える。けれど、それは決して、恐怖心から来るものでは
なかった。
大丈夫。きっと、彼となら。
恐怖にも勝る愛情が、私を包み込んでくれているから。
「・・・来て・・・」
私は彼の目を見つめ、そうつぶやく。彼は一瞬だけ、にこりと笑顔をくれてから、私の腰に添えた手に、ぐっと力を込める。
そして、私と彼が、一つになろうとする、その瞬間―――
「―――痛ったぁぁっ!?」
唐突に襲ってきた激しい痛みに、私は思わず叫び声を上げた。
(いやっ、ちょっ、ちょっと待って!? こんなに痛いのか!?)
完全に想定を上回る、鈍い痛み。ばっと下腹部を確認すると、彼のモノはまだ先端部分が侵入しただけでしかない。大きく
脈打つ残りの部分を改めてまじまじと見つめ、私は血の気がさーっと引いていくのを感じた。
(嘘だろ!? あんなの全部入れられたら私、完全に内側から破裂するわ! 黒ひげか!)
突然がちがちと歯を鳴らして震えだした私を見て、彼がうろたえ出した。なんとも中途半端な体勢なままで、私を気遣うように
声をかけてくる。
「と、智子、大丈夫? お、俺もあんまり慣れてないから、なるべく優しくするけど、痛かったら言ってくれよ?」
そう言うと、彼は再び下半身に力を込め、挿入を再開しようとしてきた。その感覚に、私は反射的に激しく首を振る。
「ムリムリムリムリムリ! こんなの絶対無理! ちょっと一回、一回ストップしよう!」
あまりに必死じみた私の訴えに、彼がぴたりと動きを止めた。だがしかし、私の中に入り込んでいるアレはとんでもない
異物感を放ったまま、ずきんずきんという痛みを私に与え続けている。
「はおうっ・・! くっ・・んどぅふぅっ・・・!」
痛みをごまかすため、口から変な息と変な声を同時に漏らす私。その間にも、頭の中では必死に現状の分析を続けていた。
(どうする!? ここで止めとくか!? いやしかし、せっかくの処女喪失と下僕ゲットのチャンスが・・・!)
その時、彼が少し体勢を整えようと、ぎしっ、とベッドへ膝を置きなおした。
「ぐふぅっ!?」
そのわずかな動きですら、私の中へは増幅された痛みとして伝わってくる。もはや、選択の余地は残されていなかった。
(ダメだ! 無理だこれ! 諦めよう!)
素早くそう決断した私は、ずりずりと後ろへ這いずり、挿入されているモノを引き抜こうとした。が、しかし。
「待ってよ、智子! 急にどうしたんだい?」
男は私の体を離そうとせず、あくまで食い下がってくる。道具の効果もあるせいでか、どうあっても私の事を愛しぬくつもりで
いるらしい。
(くそっ・・・! なんて自己中な奴だ! 女の事なんてちっとも考えないで、これだからイケメンのヤリチン野郎は・・・!)
内心毒づきながら、私は抵抗を続ける。そして、何とか身をよじると、ベッドのそばに置いておいた例の時計をひっつかんで、
ためらう事なくスイッチを押し、再度、時間を停止させた。
「はぁ・・・はぁ・・・んぎっ!」
その場で固まってしまった男の体から、私は慎重に身を離す。それでも、アレがずるん、と抜ける時には、思わず声が出て
しまった。
「はあ・・・くそ、ひどい目にあった・・・あ! そ、そうだ!」
一息ついた私は、そこである事に気づき、あわてて自分の股間を見下ろした。だいぶ治まってきてはいるが、いまだに
じんじんという感覚が残っているそこからは、しかし血が流れている様子はない。私はほっとした。
「よかった・・・これで処女膜まで持ってかれてたら、完全にビッチの仲間入りをするところだった・・・」
そもそも考えてみれば、古来より処女は聖性を帯びたものとして捉えられてきた。新世界の神たらんとする私はむしろ、純潔を
守りぬくべきなのだ。そう思うと、目の前で間抜けな格好をしたままでいる男の姿が、急に下賤なものに見えてきた、やはり
下等な人間は人間同士、せいぜい獣のように盛っているのがお似合いというものだろう。
私はううん、と一つ背伸びをした。
「それにしても・・・なんか、疲れたな・・・」
先程からの行為や、精神的な気疲れのせいでか、急に睡魔が襲ってきた。
私の目の前にはベッドがあり、私の周囲には、時間を気にする必要のまったくない世界。
男の体をごろん、と無造作にベッドの外へ押しのけると、私はその、柔らかなシーツの上に、ぽすんと体を横たえた。
そして一つ、あくびをすると、うとうとと、眠りの世界へとまどろんでいった。
眠りの中で、夢を見た。
私の大好きなゲーキャラと、何だか細部のはっきりしない、けれど、とても気持ちのいいことをする夢だった。
しばらく後、目覚めた私は、事態の後始末にとりかかった。
男の体に服を着せ、部屋の中に運び込んだ時と同じく、引きずりながら外へ出す。そいつが元々立っていた所までやってくると、
その体を無理やり立たせ、停止直前の状態へと戻した。
『即席スイートホーム』をポケットにしまってから、私はたたた、とその場を離れ、誰にも見られていない校庭の隅に屈み込み、
『ウルトラストップウォッチ』で時間停止を解除した。辺りには再びざわめきが戻り、何事もなかったかのように世界は再開する。
「―――ん、んん・・・?」
校庭の中央、あの男子生徒も意識を取り戻したようだ。だが、その表情には疑問の色が浮かべており、それを察した彼女が
けげんそうに問いかける。
「どうしたの? 急にヘンな顔で考え込んじゃって」
「いや、何か今、一瞬変な夢を見てたような・・・」
「あはっ、何それ? 新手のジョーダンかなんか?」
「冗談じゃないんだけどなぁ」
相変わらずにこやかなままで学校を後にする二人の後姿を見送り、私は一つ「チッ」と舌打ちをする。あの男の記憶については、
後始末をする必要はないはずだった。『即席スイートホーム』から出してさえしまえば、中での出来事は、きれいさっぱり消えて
いるはずだから。
そして、のそりと立ち上がると、校舎の陰に沈みつつある夕日を、ぼんやりと眺めた。
(・・・帰ろう)
ずいぶんと遅くなってしまった。電車を乗り継ぎ、家の最寄り駅に着いた時にはもう夜だ。
(こんな時間まで帰らないで・・・お母さん、怒るかな・・・)
周りの家のそこここで明かりが点きだす中、てくてくと歩く。何とはなしに、制服のポケットに入れてある、あの袋の感触を
確かめながら。
やがて、広い河原を臨む土手に出た。ここまで来れば家はもうすぐそこだ。
「・・・」
だが、私はそこで足を止める。そして、土手を下ると、足元に気を付けながら、川辺までやって来た。さらさらという、
かすかな音を立てながら流れていくその光景を見つめながら、私はしばらくじっと考え込む。
そして、おもむろにポケットを取り出すと、えいっとばかりに勢いをつけて川へ投げ込んだ。
ちゃぽん、という水音さえ立てずに、ポケットは川の流れに溶け込むと、ただされるがままに流れていく。しばらくその様子を
目で追った後、私はくるりと踵を返して川に背を向けた。
(・・・これでいいんだ)
歩き出しながら、私は頭の中で何度も唱える。そう、これでいいんだ。
あんな強大な力を秘めたモノを、誰かが独り占めするなんてこと、あっちゃいけない。ましてや、私の手になんか、到底余る。
もちろん、その気になりさえすれば、どんな事だってできるだろう。でも、それはきっと、世界を歪める行為でしかない。
例えば、私をクラス一の人気者にするとか。
「・・・」
それから、私の見た目を超モテカワ愛され系ゆるふわガールに変身させるとか。
「・・・」
あまつさえ、二次元キャラを自由自在に呼び出して、毎晩とっかえひっかえ夜の相手を――
「―――や、やっぱ、もう一日だけ考えてから!」
ぐるん、と私は振り向くと、足をもつれさせながら全速力で川の渕まで戻ってきた。きょろきょろと川の下流を探し回って、
前方、遥か彼方にそれらしき物体が浮かんでいるの発見する。
「あった! くそ、もうあんな遠くに・・・!」
躊躇しているヒマはない。この川は中央でも浅く、そんなに流れも速くない。
私はカバンをその場に放り出すと、ざぶん、と水を蹴散らして川の中へと突入した。
「待て、この・・・うわっ!」
ずるん、と何かぬるぬるするものを踏みつけ、私はその場で派手にすっ転んだ。しりもちをついてしまい、制服も靴も
びしょ濡れだ。だが、こんな事であきらめるわけにはいかない。
「私の・・・私の人生を変えるために!」
どうにか体勢を立て直した私は、立ったままでは重心的に不利だと判断し、四つん這いで進むことにした。じゃばじゃばと
水をかきわけ、まっしぐらにポケットめざして進んでいく。向こうも流されてはいるが、まだ距離はそう離れてはいない。
このまま行けば、いつか必ず追いつけるはずだ。私は一心不乱に前進し続けた。
(そうだ、私はなるんだ、夢の、夢のリア充に―――!)
「・・・っあー、今日も部活キツかったなー。・・・ん? なあ、アレ見ろよ」
川にかかった鉄橋の上で、何人かの男子中学生が立ち話をしている。
「え? どれどれ・・・うわっ! なんだアレ!?」
「女の人・・・だよな? こんな時間にこんなトコで何やってんだ?」
「何か、探し物でもしてんじゃねーの? ほら、川底のぞきこんでるみたいだし」
「いや、それにしちゃあ物凄い勢いで突っ走ってってるような・・・あ、ほら、黒木も見てみろよ」
黒木と呼ばれた少年が、鉄橋の柵越しに下を眺めた。
「・・・」
「なー、すげーだろ? 何やってんだろうな、あの人」
「・・・・・・知らねえ。つーか、知りたくもねえ」
何だよー、などと言いつつ、その、得体の知れない人物を見物する級友を置いて、智貴はさっさと歩き出した。
―――おそらく今夜展開される、母親の、烈火のような叱責の場を、どうやってスルーするか考えながら。
以上、お目汚し失礼いたしました。
楽しんでいただければ幸いです。 gj
久しぶりに来てみたら、もこっちの貞操がイケメンなんかに奪われてしまうとこだった
あぶないあぶない >>440
どうぞどうぞ、ここに来てくれる人がいるだけで大感謝だ >>420-435に感想をくださった皆様、ありがとうございます。単発のSS書きです。
SS投下させていただきます。
以下、SSの注意書きになりますので、ご一読いただくよう、お願いいたします。
・長さは14レス分です。
・ひみつ道具×「じょしらく」パロとなっております。
他作品パロの苦手な方は、お手数ですが、スルーしていただくようお願いします。
・また、ふたなり描写を含みますので、そちらが苦手な方もご注意くださるようお願いします。
――えぇ、本日もいっぱいのお運び、ありがとうございます。
……モノの価値っては、何とも不確かなもんでして、どこの誰が決めたのやら、実に適当なものでございます。
たとえばここに、一枚の絵がある。その絵を見て、
「おお、いい絵だねえ。この絵は人の宿業とか、そういう物を見事に描き出しておる」
と誉める人もいれば、
「何でえ、おいらが昨日呑みすぎて、反吐ついたのの方がよほどマシじゃねえか」
なんておっしゃる御仁もいる。
何も人に限った話じゃございません。同じモノなのに、古今東西、時代や場所が異なるだけで、がらりと価値が変わっちまう
こともあるんです。
現にあたしも、先のコミケで始発で並んで、じりじりじりじりお天道様に焦がされながら、どうにかこうにか手に入れられた
シャッター前の新刊が、一週間後にクズみたいな値段でオクに流れてるのを見た時にゃあ、思わずその本叩きつけてやろうかと
思ったもんですが、まあこれは今回の噺とはあんまり関係がない。
……とある演芸場の楽屋。ここに、五人の噺家がおりました。
この噺家たち、なんと全員が女流落語家。絶世の美女、とまでは参りませんが、五人が五人ともそれなりの器量よしでございます。
と言って、内面の方も見かけに違わぬ美人なのかは、あたしの知るところじゃあございませんが。
それでまあ、彼女達が集まって何をしてるかってえ申しますと、これが実にくだらないお喋りをしている。犬と猫ならどちらが
好きかだの、遊びに行くなら海か山かだの、あまりに他愛無い。
移ろいやすい世の中ではございますが、いつの時代も女性のお喋りってのは、くだらないものと相場が決まっておりますようで……
「ねえ……ちょっと聞いていい?」
すうっ、と、楽屋の襖が開き、防波亭手寅が顔を覗かせた。
「……ん?」
その問いかけに、楽屋でちゃぶ台を囲んでいた四人が、一斉に手寅に注目する。
四人の顔を、意味ありげにぐるりと見回した後、一拍おいて、手寅が切り出した。
「ドラ○もんの道具の中で、一つもらえるなら何が欲しい?」
「つまんねー事聞くなよ!」
間髪を入れずそう突っ込むのは、蕪羅亭魔梨威――仲間内では、親しみを込めて、マリーさんと呼ばれている噺家である。
「えー? いいじゃない、別に」
「ったく……だいたいそんなもん、ハナから一択に決まってるじゃないかね」
少し胸を反らし気味にしつつ、マリーが声を張った。「スペ……!」
「スペアポケットとか答える人間だけにはなりたくない」
自信満々に答えようとしたマリーの言葉を、空琉美遊亭丸京がぴしゃりと遮った。
「あー、いるよね、そういう人」
「そーいう人間だけにはなりたくない」
「………」
口を開いたままで固まってしまったマリーをよそに、丸京はかちゃりと眼鏡を直しながら、
「――私は、どこでもドアかな」
と答えた。
「ああ、便利だもんね」
手寅が相槌を打ちながら、ちゃぶ台に向けて腰を下ろす。
「そうそう、歩くのが面倒だな、って時でも、楽屋でドアを開ければ、あっという間に高座まで」
「距離が短すぎんだろ!」
丸京に指を突きつけ、突っ込みを入れるマリー。
「……私は、タケコプターが欲しいです」
その傍らで、暗落亭苦来がぼそり、と口を開いた。
本人は普通に喋っているつもりなのだろうが、なんとなく陰鬱な響きを伴うその声に引き込まれ、一同が苦来の方を向く。
顔を下げ、ちゃぶ台の一点をじっと見据えたままで、苦来はぽつりぽつりと語った。
「あれで、大空を自由に飛び回ってみたい……」
「へえ、なんだかイメージと違うじゃないか」
マリーがそう言って、ちゃぶ台から湯飲みを手に取り、くい、と飲む。
その瞬間、苦来がにたり、と口の端を歪めて暗く笑った。
「……そしてそのまま、高く高く昇っていくの。真っ青な空に向かって、まるで吸い込まれ、溶けて、消えてしまうかのように、
どこまでも、どこまでもどこまでも……」
「あ、ああ……そうかい、そりゃ、結構な事で……」
つう、と頬を一筋の汗が伝い、マリーは静かに湯飲みを戻した。
「……キグちゃんは?」
「え?」
突然、手寅に話を振られ、「キグ」こと波浪浮亭木胡桃が少したじろいだ。
「そうだよ、キグは何が欲しいんだい?」
それに被せるかのように、マリーが質問を重ねてきた。ずい、と寄せてきたその顔が、妙にらんらんと輝いている。
見れば他の三人も、同じ色の輝きを、その瞳いっぱいに湛えて、キグに注目していた。
(な……何か、期待されている)
一瞬、何事かを考えるように顔を伏せたキグだったが、すぐにぱあっと満面の笑顔を浮かべ、天真爛漫に答えてみせた。
「桃太郎印のきびだんご! 犬さんやネコさんと、いーっぱいお友達になるの!」
その答えに、マリーと苦来が、にへら、という笑顔を浮かべ、キグの頭をよしよしとなで回す。
「かーわい〜、そーだよね〜」
「キグは動物だーい好きだもんな〜」
「えへへ」
(――ちっ、期待通りの答えをすんのも疲れるわ)
表面上はあくまで無邪気にはにかんでみせながらも、キグが心の中で舌打ちをする。
「おっと、もうこんな時間かい。昼飯でも食いに行こうかね」
時計を見上げたマリーがそう言って、すっと立ち上がる。
「そうしようか。……ん、どうした? テト」
続けて身を起こそうとした丸京が、部屋の隅で、何やらごそごそとやっている手寅に気付いて声をかけた。
手寅はくるりと振り向くと、ぽんと両手を合わせて、四人に向かって言った。
「ごめんね、私ちょっと、後片付けがあるから、先に行っててくれる?」
「早く来いよなー」
そう手寅に言い置くと、マリー達四人はぞろぞろと楽屋を出て行った。
(――ふ)
楽屋に一人残った手寅の、黒い微笑に、誰一人気付かないままで。
「あー、食った食った」
いっぱいになったお腹をぽんぽんとさすりつつ、マリーが楽屋へと戻ってきた。
他の四人は、買い物やら化粧直しやらでそれぞれ別れてしまい、戻ってきたのはマリー一人である。
「さて、出番までまだ時間もあるし、一眠りでも……おや?」
そう言って、畳にごろりと寝転がろうとするマリー。と、その時。
畳の上に、何やら、見慣れないものが転がっている事に気が付いた。
「何だい、こりゃ……アイツの被ってた覆面か?」
真っ白い、布製でできているらしいそれを、ひょいとマリーがつまみ上げる。確かに顔にかぶれそうな形をしてはいるが、
それには目や鼻を出すための穴がなかった。
びよんびよんと伸ばしたり、くるりと裏返したりしてみている内に、マリーの脳裏にふと、先ほどの手寅との問答がひらめいた。
「も……もしかして、コレは!」
そう、それは、日本人なら誰もが知ってて誰もが欲しがる、『あの』ポケットにそっくりだったのである。
「た、試しに……!」
マリーはすかさず手を突っ込み、中から黄色いプロペラを取り出す。
震える手で、それを自分の頭に取り付けると、たちまちマリーの体は楽屋の天井近くまで飛び上がった。
「ま……間違いない! こりゃきっと、日頃の行いのいい私への、天使からの貢ぎ物だよ!」
天井板に頭をこすりつけながら、マリーはそうのたまうと、高笑いに笑うのであった。
「さあ、そうと決まれば! ……ええと」
ふわりと着地し、プロペラをポケットにしまったマリーは、この思わぬ拾い物の使い道をあれこれと模索し始めた。だがしかし、
あんなこともこんなことも叶えられる現状において、何を優先すべきなのかがなかなか決まらない。
「ええと、ええと……そうだ!」
やがて、一つの思いつきに至ったマリーが、再びポケットに手を突っ込んだ。ぐいぐいと腕を押し込み、奥の方をごそごそと漁る。
ややあって、ポケットから取り出されたマリーが手にしていたものは『タネなしマジックハンカチ』であった。このハンカチを
何かにかぶせると、自動的に別のモノに変わったり、状態が変化するというものだ。
「コイツを使えば……私の唯一の欠点を解消できるはずだよ!」
そう言って、マリーはちら、と自分の下半身を見下ろす。その表情には、若干の忌々しげな様子が浮かんでいた。
――可愛くて(自称)頼りがいがあって(自称)噺家としても超一流(自称)のマリー、唯一の欠点。
蒙古斑である。
「それじゃ、早速・・・」
楽屋に誰もいないのをいい事に、マリーは羽織を脱ぎ、帯をしゅるりとほどいた。着物の前がはだけ、あどけなさを遺憾なく
残しているその胸が、外界にさらされる。
着物の裾をまくりあげると、マリーは問題の部分にハンカチをかけようとした、が、ハンカチは小さく、どうも上手くいかない。
「うーん、腰に巻くには、ちょっと小さいかね……それなら!」
マリーは素早くポケットから『ビッグライト』を取り出し、『タネなしマジックハンカチ』を照らし出す。
みるみるうちにハンカチは大きくなり、マリーはそれを、タオルのように腰に巻きつけると、きゅっと結んだ。
「ふっふーん、さっすが私、頭脳派だな!」
『タネなしマジックハンカチ』の効果は実際に使ってみるまでわからず、必ずしも思い通りになるとは限らない。だが、
持ち主の思考や意識に左右されることもある事を知っていたマリーは、目をぎゅっと閉じると、意識を一点に集中させた。
「青いの消えろ……! 青いの消えろ……!」
ひたすらそう念じるマリーの脳裏に、他の四人にさんざんからかわれた、苦い思い出がよみがえってくる。
「くっそう……あいつら、人の事バカにしやがって……! やれ子供だの、男だの、女装男子疑惑だの……!」
男。
女装男子。
そのイメージがマリーの頭の中に広がった、その一瞬。
下半身のハンカチが、役目を終えたとでも言うかのように、すとん、と床に落ちた。
「……へ?」
露わになった下半身を見たマリーの目が、点のように小さくなる。
一瞬ののち、楽屋中を震わせるような大声で、マリーが叫んだ。
「……何じゃこりゃああっ!?」
そこには、男性のシンボルが、雄雄しくそびえ立っていたのである。
「マ……マリー、さん?」
背後から何者かの声が聞こえ、マリーはびくり、と震えて楽屋の入り口の方を振り向く。
開いた襖の向こうに、それぞれの用事を済ませて戻ってきた丸京、苦来、キグが、呆然と突っ立っていた。
「ち、ちちち、違うんだよ、あんた達! ここ、これは……!」
とんでもない所を見られてしまったマリーは着物を直すのも忘れ、三人に向かって弁解し始めた。丸出しのままの下半身では
立派な一物がぶらんぶらんと揺れている。
むろん、お尻の方の問題は、まったくそのまま残っていた。
「マリーさん!」
「やっぱり!」
「男の人だったんだ!」
三人が口々に騒ぎ立てる。
「だから違うって言ってんだろー!」
思い余ったマリーは、三人に向けて飛びかかっていった。その必死の形相を見た苦来が、恐怖に身をすくめる。
「いやぁぁっ! 犯されるぅぅっ!」
「人聞きの悪い事言うなよ!」
「ふんっ!」
その一瞬、苦来の前に立ちはだかった丸京が、突っ込んでくるマリーを絶妙の体捌きでいなす。
そして、その五体を抱え上げると、全力で畳に向かって叩き落とした。
「ふぎゃっ!?」
マリーはきゅう、と目を回し、大の字のままで気を失ってしまった。
「……どうします?」
気絶したマリーを囲んで、苦来がぽつりと言葉を漏らした。
「どうしますったって……なあ」
難しい顔で、丸京がぽりぽりと頭をかく。
その時、キグが意を決したように、決然と言い放った。
「マリーさんが本当に女装男子だったとしても、わたし達はずっと友達です! ただ……」
「ただ?」
そして、どこからか取り出した縄を手に、にっこりと微笑んだ。
「ホントのホントに男子なのか、確かめてみる必要があるかな? って」
「ん……んん」
下半身に妙な違和感を感じ、マリーは目を覚ました。うすぼんやりとした視界で、電灯の紐がぶらぶらと揺れている。
「あ……あれ、いつの間にか、眠っちまってたのかい……」
むにゃむにゃとそう呟くと、ぐい、と体を伸ばそうとした。が、
「んんっ!?」
身体が、思うように動かない。両手両脚が、何かに縛り付けられているようだった。
「な、何だいこりゃ……うひゃっ!?」
思わず跳ね起きようとしたマリーだったが、その時、またも下半身から奇妙な感覚が伝わってきて、力が抜けてしまう。
反射的に視線をそちらへと向けると、そこには、予想だにしない光景が広がっていた。
「ん……ふちゅぅ……あ、マリーさん、おはよー」
そう挨拶したのはキグである。
持ち前の、抜けるような明るい声と、にぱっと輝く花のような笑顔。どちらも、いつもの彼女お馴染みのものだ。
ただ一点、彼女が、大きく広げたマリーの股間に屈みこみ、立派にそびえる男性器を口に咥えている事以外は。
「な……ななな、何やってんだい、キグ!?」
「えー? 何って、フェラチオですけど?」
鈴口にちゅっ、ちゅっと口付けしながら、キグが屈託のない声で平然と答える。
その、あまりの動じていない口ぶりに、マリーはかえって動転してしまう。
「そっ、そういう事を聞いてるんじゃなくて……ひゃんっ!」
またも未知の感覚に襲われ、マリーがびくん、と震える。
キグがちろちろと舐め回している亀頭の、はるか下方。
肉茎の付け根から上へ向けて、つつぅっ、と舌を這わせながら、苦来がゆっくりと顔を現した。
「ちゅぱっ……ん、むっ……」
「く、苦来まで……!」
仰天したマリーが目を見開く。
だが苦来は、そんなマリーに目もくれず、いつも以上に、何かに取り憑かれたかのような表情で、一心不乱に男根をしゃぶり
尽くそうとしていた。
「はぁ……ん……おちんちん、おちんちん、おいしいです……」
うっとりとそう呟くと、苦来が小さく口を開け、はむっ、とマリーの股間を甘噛みした。
「んんっ……!」
苦来の薄い、しかし柔らかな唇で、むにゅむにゅと陰茎を刺激され、マリーの全身に、これまで味わった事のないような快感が
伝わってきた。それが徐々に頭の方へと上ってきて、だんだんと思考がぼんやりしてくる。
(はぁっ……何だい、これ……? 何でこんなに、気持ちいいんだい……?)
「あーあ、苦来ちゃんったら、すっかりおちんちんに夢中になっちゃってー」
くすっとキグが微笑み、自身もまた、マリーへの口淫を再開した。
「うっ、うわっ、キグ! やめないかい!」
「やめないもーん。マリーさんのコレが本物なのか、ちゃんと確かめるんだから」
キグが口を大きく開き、マリーの肉棒を口いっぱいに頬張る。口の中で唾液をじゅるじゅると絡め、舌をまとわりつかせて
ソレを嬲るうちに、徐々に、熱さと固さが増してゆく。
「ふぁぁっ……! なっ、何なんだい、こりゃあ……! 何か、何か来ちまうよっ……!」
目をぎゅうっとつむり、歯を食いしばって、マリーが必死に耐えている。体験した事のない快感の波に、マリーの不安は
高まっていく。
だが、そんなマリーの我慢を蕩かすように、キグと苦来は二人がかりで責め立てる。ぴちゃりぴちゃりと淫らな水音を立て、
男根を余すところなく舐め回し、さらに指を添えて、しゅっ、しゅっと扱き立てる。
「ほらぁ、マリーさん……我慢なんて、しなくていいんですよ? 好きな時に、どっぴゅんってしちゃって下さいね?」
「マリーさんの子種……全部私たちのお口で、受け止めてあげますから……」
そうして二人は、はあっと口を開けると、真っ赤にふくらんでいる亀頭に向かって近づけ、とどめとばかりに二人同時に、
はぷっ、と食いついた。
「はっ、ああんっ! 出るっ、なんかっ、出るぅぅっ!」
マリーが一際大きく叫ぶのと同時に、その股間から、びゅうぅっ、と、勢いよく精液が噴き出した。
「きゃっ!?」
あまりのその勢いに、苦来は思わず顔をそむけてしまう。狙いが外れ、マリーの白濁液は苦来の横顔に向かって放たれると、
その艶やかな真っ黒い髪の毛を、べっとりと汚してしまった。
「んぷっ……んく……っ、……ぷはぁっ」
一方キグは、口を離すことなくマリーに食いついたままで、そこから湧き出す精液を吸い上げ、こくり、と飲み込んでいた。
射精が一通り済んでしまうと、さらにちゅうっ、と尿道を吸い上げ、「ひゃんっ」とマリーの口から嬌声を上げさせる。
「ふぅ……ごちそう様でした、マリーさん♪」
ようやく肉棒から口を離したキグが、とろんとした眼のままで口をくい、と拭い、マリーに向かってにこっ、と微笑んだ。
「それにしても、マリーさんの、すごぉい……あんなに出したのに、もうぴんぴんになってますよ?」
そう言って、キグが楽しげに指先でマリーの股間を弄ぶ。
「ひっ、よっ、止さないかいっ、キグ!」
「……はぁ〜あ、あの人のも、これくらい元気なら嬉しいんだけど」
「あの人……って?」
ため息混じりにキグが漏らした一言に、苦来が耳聡く反応する。
「え? あ、なな、何でもないよ! 何でも! えへっ☆」
それに気付いたキグは、あわてて首をぶんぶんと横に振ると、無邪気な笑顔を浮かべ、必死にごまかそうとするのだった。
「それより、次は……」
キグが、にっと真っ白な歯を輝かせて、いたずらっぽく笑いながら、楽屋の一隅を振り返った。
「ガンちゃんの番だもんね?」
「丸……京……?」
つられて、マリーもそちらの方へすい、と目をやる。
「はぁ……んっ、んんっ……」
そこには、こちらに背を向けて座り込み、何やらか細い声を上げている丸京の姿があった。
彼女もまた羽織を脱ぎ、着物の帯は外してしまっている。両手を体の前でもぞもぞと動かしており、時折、びくん、と肩が
上下しているようだ。
「お、おい……あんた、一体、何やってんだい……?」
その、得体の知れない後姿に、マリーが不安げに声をかける。怯えるマリーにちら、と一瞥をくれて、キグはもう一度にやりと
笑うと、ことさらに明るい声で丸京に呼びかけた。
「ガンちゃーん、準備、オッケーだよ!」
その声をきっかけに、丸京がゆらり、と立ち上がる。
そして、くるり、とマリー達の方を向いた。
「ひいっ!」
その顔を見たマリーが、青ざめて悲鳴を上げる。
眼鏡の向こうの瞳はとろりと潤んで半開きになり、同じく半開きの口からは、つつう、と涎が一滴垂れている。上気して
頬が真っ赤に染まり、絶えずはあはあと荒い息をついていた。
「えへへ……マリーさぁん……」
そのままの様子で、よた、よたと丸京が近づいてくる。はだけた着物からは下半身が露わになり、その部分は、すでにじっとりと
濡れていた。どうやら先ほどからずっと、自分自身でねぶり続けていたらしい。
「お、おいっ! こりゃ一体どういう事だい!?」
いくら問いかけても答える素振りもなく、仰向けのマリーの下半身に覆いかぶさってきた丸京に代わって、苦来とキグが応じた。
「……マリーさんが男子かどうか確かめる、って言ったら、ガンちゃんが妙に乗り気になってしまって……」
「そうそう、この役は絶対自分がやる、って聞かなかったんだよね。それで、自分も体の準備を万全にしたいって」
「何だいそりゃあっ!? あんた、そっちの気でもあるんじゃないのかい!?」
自分の体に馬乗りになり、今にも挿入を試みようとしている丸京に向かって、マリーが喚き散らす。
その瞬間。
「……そっちの気?」
丸京が、ぴたりと動きを止めた。
「――!」
きら、と眼鏡が光るその顔に、マリーははっと息を飲んだ。
「やだなぁ、マリーさん。私がこんな事をしてるのは、そんな理由じゃなく……」
丸京の表情はすでに、先ほどまでの発情しきったものではなく、普段の顔に戻っている。――そう。
『暴力眼鏡』の異名にふさわしい、ドS顔に。
「……マリーさんを苛めたいからに決まってるだろうっ!!」
不意に、丸京が一気に腰を沈めた。
「ふぁぁぁっ!?」
その中央にあてがわれていたマリーの性器は、ずぶり、と一気に丸京に飲み込まれ、この上ない熱さが伝わってきた。
「く……んっ、はは、結構、いいモノ持ってるじゃ、ないっ……!」
一息にマリーの肉棒を迎え入れた丸京が、ぶるぶるっと体を震わせる。硬く反り返った陰茎が膣内をごつごつと突き上げ、
痺れるような快感が襲ってくる。
「はっ、はひぃっ……な、何すんだい、そんな、いきなりっ……!」
息も絶え絶えの中、目元にじんわりと涙を浮かべて抗議するマリー。
だがそれは、すでに火の付いてしまった丸京の嗜虐心に、さらに油を注ぐ結果にしかならなかった。
「さて……それじゃ、遠慮なく動かさせてもらうよ、マリーさん」
「ひぇっ!? ちょっ、ちょっと待っておくれよ!」
マリーの制止も聞かず、丸京が腰を振り始めた。ずんっ、ずんっと一定のリズムで下半身を上下させ、マリーの陰茎を
吐き出してはまた咥え込む。抽送を繰り返すうちに、だんだんと膣内の滑り気が増し、その動きがさらに速められた。。
「ああっ、はんっ、気持ちいいっ! こんなに気持ちいいなんて、やっぱりマリーさんは男の中の男だったんだ!」
「だから違うって言ってんだろうっ!」
快感のあまり、訳のわからない妄言を吐く丸京に突っ込むマリー。
その間にも、丸京の動きはますます激しさを増し、全力でマリーの精を搾り取りにかかっている。やがて陰茎が、はちきれん
ばかりにびくん、びくんと震えだすと、丸京は挑発するような口調でマリーに言い放った。
「ほらほらマリーさん、そろそろイきたいでしょう? 無理しないでいいんだからね?」
そして、上から目線でマリーの事を思い切り見下す。
「くっ、この……!」
丸京の態度にカチンと来たマリーが、不自由な体にぐうっと力を込める。
「あんまり調子に……乗るんじゃないよっ!」
そして、下半身を思い切り跳ね上げると、丸京の中を乱暴にえぐった。
「はぁぁんっ!」
思わぬ反撃を受け、丸京の声が裏返る。
「はっ、ははっ! どーだ見たか、このドS眼鏡! このマリー様を組み敷こうなんざ、百年早いんだよ!」
続けて二発、三発とマリーが丸京を突き上げる。その度ごとに接合部からは、じゅぶっ、じゅぶっという音とともに、二人の
熱い性液が跳ね飛んだ。
「んっ、あんっ! くそっ……この私が、こんなケツの青いガキなんかに……!」
「ケツの事は言うなぁっ!」
「負けて…られるかっ!」
どうにか衝撃から立ち直った丸京が、自分の体重を乗せて、マリーに向かって腰をずずぅ、と下げる。負けじとマリーが必死で
踏ん張り、二人はお互いに激しく腰を打ちつけ合った。
「くそっ……この……んんっ! はっ、早く、イっちまいなってんだ……!」
「あふんっ! そっ、それはぁっ、こっちの台詞、だっ……!」
互いに荒っぽい言葉を投げつけあいながら性器をぶつかり合わせる二人を、キグと苦来がぽかんと口を開けながら見ていた。
(やっぱり、この二人って……)
(……ケンカするほど仲がいい、んでしょうか……)
本人たちに聴こえないよう、ひそひそと会話を交わす。
そんな事を囁かれているとは露知らず、マリーと丸京は、互いに絶頂に近づきつつあった。
「あああっ! もうっ、もう、ダメっ……!」
「これ以上、ガマンっ、できないっ……!」
そして、最後の一発、とばかりに、ぐちゅん! と渾身の力で下半身を繋ぎ合わせた瞬間、二人は同時に達した。
「イくっ、イくぅぅっ!」
「ふあっ、あっ、あぁぁんっ!」
マリーの陰茎の先端からはびゅるぅっ、と精液が噴出し、丸京の膣内からはぶしゃあっ、と潮が吐き出された。
互いの体液で下半身はべとべとになってしまい、丸京の身体はがくん、と崩れ落ち、マリーに向かってしなだれかかった。
「はぁ……はぁ……っ、おい……終わったんなら、さっさとどいとくれよ。重いったらありゃしない……」
荒い呼吸の合間から、マリーが、自分の胸に頭を預けている丸京に言う。
丸京も同じく、ぜえぜえと息をしつつ、マリーに答えた。
「ふぅぅ……ん、……うるさいな、動きたくたって、動けないんだ、よ……」
「まったく……仕方ないね」
互いにどうする事もできないまま、マリーと丸京は、しばらく身を重ねたままで、ただじっとしていた。
その様子を傍らで見守るキグと苦来は、思わず顔を見合わせ、やがて、どちらからともなく、くすくすと笑い合うのだった。
……まさにその時でございます。
二分ほど開いておりました楽屋の襖に、誰かがすっと指をかけますと、一気にささーっと開きました。
「ただいまー」
「わああああっ!?」
突然現れた手寅に、驚いたのは中の四人。マリーさんを除いた三人は急いで着物の前を合わせますと、てんでばらばらの方向に
飛び退いた。
「おい、ちょっと、この縄ほどいとくれよ!」
マリーさんだけは相変わらず、手足を縛られた格好のままでじたばたとしておりましたが、
「どうしたの、みんな? ……あ!」
そんな四人に目もくれず、手寅は床にほっぽり出されていた、件のポケットを、ひょいと拾い上げました。
「あー、あったあった。こんな所に落としてたのね」
その言葉を聞きとがめたのはマリーさんです。寝っ転がったままの体勢で、手寅に向かって詰め寄りました。
「お、落としてた? じゃ何かい、ソレ、あんたの持ち物だってのかい!?」
「ええ、そうよ? この間、河川敷に落ちてるのを見つけたの」
悪びれもせずに、手寅があっさりと答えてのけます。
「これ、何でも入れられて、すっごく便利なのよ? 最近、ポシェット代わりに持ち歩いてるんだ」
平然と言い放つ手寅に四人は呆れ顔。
はぁぁ、と大きなため息をついて、マリーさんが訊ねました。
「だったら何で、そんな大事なものを落としたりしたんだい。キチンと持っておかなきゃダメじゃないか」
「えへへ、それがね。このポケットを楽屋に置きっぱなしにしておくと……」
そこで手寅、後ろ手に隠していたカメラを一同に見せつつ、一言。
「時々、女流落語家のニャンニャン写真が、三万円で売れるんです」
……おあとがよろしいようで。
以上、お目汚し失礼いたしました。
楽しんでいただければ幸いです。 ポータブル国会と独裁スイッチで
圧政を敷いた独裁者の
酒池肉林な生活を… それならもしもボックスで一発じゃないか
身もふたもない話だが もしもボックスだと「お金でできることは現実よりも広く認められているし、大事で必要なことは変わらないが
全員お金を稼ぎたがらない世界」にしてフエール銀行使って財力で好き勝手するとか。
独裁スイッチは男は炭鉱送りで女は政府高官の娼館送りとか送り先を細工できるんだったらエロくできるかも。
でも炭鉱送りとかなら普通に黒服で強制連行とかしたほうが支配者っぽくていいような。 >>468
あれは別の場所に送るんじゃなくて初めから存在しなかったことにする効果だよ。 多分もしもボックスと同じように、使った本人が異世界に迷い込む系の道具だと思われ ・異説クラブメンバーズバッジとマイクで、都市伝説的な「権力者が使う高級売春クラブ」を作る
・オールマイティーパスで中に入り、悪魔のパスポートでやりたい放題
というコンボを思いついた 素っ裸にして、ゆうどう足あとスタンプで街中を・・・。
「あ、足が勝手に・・・!」 >>477
さらにビッグライトで身を隠すこともできないように いる
477、479のアイディアが文章化されるのを待ってる。 いる
ひみつ道具大辞典見ながらちょっとネタ考えている あらかじめ日記で美少女のピンチに遭遇するようにして、ウラシマキャンデーを舐めてから助ける。
→抱いてっ!! >>448-461に感想をくださった皆様、ありがとうございます。単発のSS書きです。
SS投下させていただきます。
以下、SSの注意書きになりますので、ご一読いただくよう、お願いいたします。
・長さは17レス分です。
・ひみつ道具×「新米婦警キルコさん」パロとなっております。
他作品パロの苦手な方は、お手数ですが、スルーしていただくようお願いします。
「――音無キルコ、ただいまパトロールから帰還いたしましたっ!」
非の打ち所のない完璧な敬礼ポーズとともに、音無キルコのはつらつとした声が、流島分署に響き渡る。
「……あー……おう、お疲れ……」
机にべったりとつっぷし、死んだ魚のような目をした、この上なくどうでもよさそうな態度で、安錠春樹――「ハル」が、
それを迎えた。
「……ハル先輩」
そんな、元気のかけらも感じられないハルの出迎えに、キルコがはぁ、と聞こえよがしの大きなため息をつく。
それから、右目をキリッと厳しく吊り上げると、ハルに向かって言った。
「失礼を承知で言わせていただきますが、もう少し、やる気を出してもらえませんか? 私たちは仮にも、市民の皆様の安全を
お預かりする仕事に就いてるんです。その我々が全力で仕事に取り組まなければ、皆様も安心して眠れないというものじゃ
ありませんか。まったく、署長が本署へ出向されている、こういう時だからこそ、私達が――」
その時、机にへばりついたままで、黙ってキルコの話を聞いていたハルが、突然ガタン、と椅子を蹴立てて立ち上がると、
目の前に積まれている書類を引っつかんで丸め、キルコの頭をスパーン! と打ちのめした。
「おめーのヘマの始末書書きでこちとらロクに寝てないんじゃあ! やる気あんならもうちょっとミス減らす努力をしろアホぉ!
おっぱい揉むぞ、こら!」
「ああっ、スミマセンっ、スミマセンっ!」
なおもパコパコと叩かれる頭を両手で抱え、キルコは涙目でその場にうずくまりながら、ハルに謝り続けるのだった。
「――で? 危ないヤツとかうろついてたか? オマエ以外に」
「なっ、なんて事言うんですか、失礼な!」
ようやく落ち着いたハルが、椅子にどっかと座り直し、小指で耳をほじりながらキルコに尋ねる。
「いや、だってなあ……ぶっちゃけた話、ここら一帯で一番の危険人物って、オマエだろ。現時点で」
「そ、そんな事ありませんよ! 今日だってほら、事件続発で大変だったんですから!」
そう言うと、キルコは懐から手帳を取り出し、ぱらぱらとめくり出した。
「……一丁目の丸山さんのお宅の、飼い犬ポチ失踪事件。二丁目の横森さんのお宅の、孫の手紛失事件。三丁目の国立さんの
お宅そばの路上での、道路標識ラクガキ事件、ええと、それから……」
「……うん、もういいから。とりあえず、それ全部オマエに任せるわ」
「はいっ! 音無キルコ、全身全霊をかけて、必ずや事件を解決に導いてみせます!」
その報告を、いかにもどうでもよさげに聞き流し、ひらひらと手を振るハルに対して、キルコがハキハキと答えた。
「……あ、それからもうひとつ」
ふと思い出したように、キルコが自分の制服のポケットをごそごそと探る。
「途中、小学校に寄って来たんですけど……カンナちゃんから、拾得物を預かってきました」
「落とし物ぉ?」
「はい、コレなんですけど」
そう言って、キルコが取り出したのは、半円状の、真っ白な物体である。
「……何だそりゃ。オマエのパンツか?」
なんらかの、布製であるらしいそれを見て、ハルが無遠慮にそうつぶやく。
「わっ、私、こんなに女子力の低いパンツなんかはいて……じゃ、じゃなくて! そもそもパンツじゃありませんから、コレ!」
ハルの言葉を、顔を真っ赤にして否定しながら、キルコが袋をびよんびよんと広げてみせる。確かにその袋には、足を通す
穴などは開いておらず、パンツのような衣服ではなさそうだった。
「……なるほど」
「でしょ? カンナちゃんのお話では、この前巡業でいらしてくださった、噺家の方々が落とされたものじゃないかって」
「にしたって、ソレ……どう見ても、何も入ってない包みかなんかだろ? ゴミだよ、ゴミ」
たちまち興味を失ったハルが、椅子の背もたれに、だらりと身を預けながら言う。
「いえ、それが……空っぽじゃなかったんですよ」
「中に、なんか入ってたのか?」
「はい。私も、一応中身を確認するべきだと思って、手を突っ込んでさぐってみたら……こんなものが」
がさごそと、キルコが袋の中を引っかき回し、ひょい、と一つの物体を取り出した。
「…………え?」
その手に握られた物を見て、ハルが、それまでの態度から一転、キルコに向けて前のめりになる。
「どうして、竹とんぼなんかが入ってたんでしょうね? 小学校のみんなに、配っていただけるつもりだったんでしょうか」
そう、竹とんぼ。一本の棒を支点として、その一端には、ひねりをつけた二枚の羽根が取り付けられているそれは、どこから
どう見ても竹とんぼであった。
が、しかし。
「いやっ……ちょっ、おまっ、ソレ……ええ!? ええええ!?」
白い、半円状のポケットと、そこから取り出される、黄色い竹とんぼ。
その、日本人なら誰もがピンと来る符合の合致に、ハルが目を見開いて狼狽する。
だが。
「? どうしたんですか? ハル先輩」
当のキルコは、その二つを手にしたまま、きょとんとした表情で、ハルに向かって首をかしげるばかりであった。
(……コイツ……まさか……!)
そんなキルコの様子を見て、ハルが、ハッと何かに気付いた。
(……知らないのか!? あの、青色タヌキロボの存在を!)
頭の中に閃いた、一片の可能性について、ハルはぐるぐると考えを巡らせる。
(あり得る……! コイツはずっと、傭兵部隊で育ってきた人間だ……! 日本の漫画になんて、触れる機会もなかったはず!)
「……キルコくん」
「はいっ!」
しばらく無言で何事かを考えていた後に、ハルが、重々しく口を開いた。
「先ほどのキミの言葉……『我々が全力で仕事に取り組まなければ、市民の皆様も安心して眠れない』……だったか。
あの言葉に、俺は深い感銘を受けたよ。確かに、これまでの俺は間違っていたようだ」
「わかっていただけたんですね、ハル先輩!」
涙を流して感激するキルコに対して、ハルがあからさまに晴れ晴れとした態度を装い、言葉を続ける。
「ああ、俺はすっかり目が覚めた! これからは俺も、全力で警察官としての仕事をまっとうしようじゃないか!」
「その言葉をお待ちしていました!」
「だからとりあえず、そのポケットの処理については、俺に任せてくれたまえ! さあ、こちらへ! 早く!」
「はい! よろしくお願いいたします!」
さっと差し出されたキルコの手から、ハルはポケットを受け取る。
「うむ! 確かに預かったぞ! それではキルコくん、すまないが、キミにはもう一度、パトロールをお願いしても
いいかな? 我々の仕事は、いくら用心深くても、やり過ぎという事はないからね」
「はいっ! 音無キルコ、先輩からの任務を拝命いたしました! これより、全力をもって遂行いたしますっ!」
びしっ、と再び敬礼ポーズを決めたキルコは、その場でくるりと振り向くと、全速力で駆け出して行った。
「……ヤバい、ヤバい! どうする!? どうするよ俺!?」
あとに一人残されたハルは、件のポケットを手に、室内をあてどもなくうろうろと動き回りながら考え続けていた。
「このポケット……! コレさえあれば、あんなこともこんなことも叶えられる……! 俺を今すぐ警察署長に昇任させようと、
世界一の美女と付き合うことだろうと、思いのままだ……!」
暴走し始めたその脳裏にふと、先ほどの、キルコの生真面目そうな顔が浮かび、ハルはあわてて首をぶんぶんと左右に振る。
「いやいや待て待て待て! キルコの言う通り、俺は市民の安全を守る警察官だ! そんな立場の人間が、自分の欲望を満たす
ためだけに行動するなんて、許されていいはずが……!」
が、次の瞬間。
ハルの脳裏に浮かぶキルコの顔が、ゆっくりと下にスライドし始め、その視界いっぱいに、胸部が大映しになったところで、
ぴたりと停止した。
「…………とりあえず」
その情景に、しばらく身を委ねたのちに。
まるで賢者のようなさっぱりとした顔つきで、ハルが、誰かに向かって言い訳でもするかのような口調で、自分の思い付きを
口に出した。
「これが、ホンモノかニセモノか、確認する必要があるよな、うん」
――その日の夕刻。
「ふーんふふっふーん、ふふっふーん……♪」
流島分署の女子更衣室では、退勤時刻を迎えたキルコが、鼻歌を歌いながら、一人、着替えを行っていた。
いや。
厳密には一人ではなく。
(特攻野郎……何でそういうのは知ってんだ……?)
部屋の壁にもたれながら、キルコの体をじろじろと眺めまわす、ハルがそこにいた。
が、当のキルコはそんな事にもお構いなしで、制服のジャケット、スカートと次々に衣服を脱いでいく。
……キルコがハルの存在に気付かないのも、無理はない話で、彼女からはハルの姿が、まったく見えていないのだった。
これは、ハルが例のポケットから取り出した道具『かくれん棒』の効果であり、これを持っている人間は、その姿が周りから
見えなくなってしまう、というものだ。
今、その道具はハルの制服のズボンのホルダーに差し込まれており、それによって、ハルはあたかも、透明人間のような
ふるまいが可能となっているのだった。
(……もしも、部屋に入るなり悲鳴を上げられたらどうしようかと思ったが……あのキルコにも気づかれてないって事は、
こいつはいよいよ本物らしいな)
そんな緊張のせいで浮かんでいた冷や汗も今は引き、ハルは、両手を頭の後ろで組みながら、キルコの着替えを鑑賞し続ける。
「日の出と共に起き出して、走れと言われて一日走る……♪」
ぷちぷちとブラウスのボタンが外され、それが開かれた瞬間、ハルは「うおおっ!」と叫びだしそうになるのを慌ててこらえた。
この道具によって認識できなくなっているのは、あくまで見た目だけであり、声を上げたりすればたちまちバレてしまう。
だが、それでもなお大声を張り上げ、何なら両手を打ち合わせて、盛大な拍手を送りたくなるような光景が、そこにあった。
ぼよん、と大きく弾む、弾力豊かなキルコの胸。まるで一抱えほどもあるメロンのようなそれが、ブラウスから顔を覗かせた。
(……おいおい、こりゃ、想像以上じゃねえか……!)
ハルの目が、思わず釘付けになる。白く、つやつやとしたその表面が、更衣室の貧相な照明に照らされて、きらきらと輝き、
ハルの視線を奪う。その整った、豊満なバストを包み込んでいる下着は、のっぺりとした真っ白な代物であり、おせじにも
女子力が高そうなものには見えなかったが、それを補ってなお余りある、存在感と美しさだった。
(ああ……もうダメだ……! 見てるだけじゃガマンできねえ……!)
我慢の限界を迎えたハルはついに、一歩、二歩とキルコへ向けてにじり寄り始める。足音を立てないよう、リノリウム張りの
床の上をそろり、そろりと移動して、キルコのすぐ背後へと接近した。
キルコ愛用のトンファブレイドは、すでにロッカーの中にしまわれている。今なら、たとえ反撃されても、一撃で首を
刎ねられる恐れはない。いや、そもそも本来、そんな恐れのある婦警がいる事自体がおかしいのだが。
(大丈夫か!? イケるのか俺!? いや、もうここまで来たらやるしか……!)
ほっそりと引き締まったキルコの背中を目の前にして、心の中で自問自答するハル。
「よい……しょっと」
その背中に、ブラジャーのホックを外そうとしたキルコの両手が回された、その瞬間。
(ええい……もう、どうにでもなれっ!)
ハルが、がばっと腕を広げてキルコを後ろから抱きすくめると、その両手で、キルコのたわわな乳房を、むにゅうっ、と
鷲掴みにした。
「……ひゃあぁぁっ!?」
突然、上半身を襲った謎の感触に、キルコが甲高い悲鳴を上げる。
(こ……これは……!)
それにも構わず、ハルは両手いっぱいに広がる柔らかな手触りに、この上ない感動を覚えていた。
(この重量感たっぷりのボリュームと、絹製品のように滑らかな表面……! 一揉みするたびに手の平に返ってくる確かな
手応え! 弄ぶごとにぶるんぶるんと揺れる、男を飽きさせない可動域! パーフェクトだ……全てがパーフェクトだぞ、
キルコ!)
そんな感嘆を心のうちに秘めつつ、一切の遠慮なしにキルコの胸をもみしだくハル。それに応えてむにゅむにゅと形を変える
二つの乳房を見て、キルコは何がなんだかわからないままだ。
「なっ……何ですか、コレ!? ちょっ、ダメですっ、そこはっ……!」
やがてハルの指がすいっ、と伸び、ブラジャーに隠れた先端部をさわさわとまさぐる。その指に、小さな突起が触れた瞬間、
ハルの目が鋭く輝いた。
(おっとぉ、見つけたぜぇ? 険しい山のてっぺんに隠されたお宝をよぉ!)
ハルは指を折り曲げ、その突起を、きゅっ、とつまむ。
「はんっ……!」
キルコのもらす、切なげな吐息に後押しされ、ハルは乳首をすりすりとこすりあげた。初めはぽつん、とだけ盛り上がっていた
その部分も、刺激を受けるうちに、ぴくん、ぴくんと震えながら、徐々に起ち上がっていく。
(感度も上々みたいだな……それじゃあ一つ、この俺が教えてやるぜ……女の悦びってヤツをなぁ!)
三流エロ小説のようなセリフを心の中で叫びつつ、ハルは素早く両手の指を擦りあわせた。しゅりしゅりとしごき上げられる
乳首からは、ぴりぴりと、小さな電流のような細かい快感が、キルコへと伝わっていく。
「くっ……このっ!」
戸惑いながらも反撃に転じるキルコ。だが、それより一瞬早くハルが動き、キルコの体をロッカーの扉へ押し付け、身動きの
取れない状態へと追いやってしまった。
(はっはっは! こんなこともあろうかと、俺は警察学校の訓練でも、不審者を取り押さえる訓練だけはマジメにやって
きたんだよ! ありがとう、ジャパニーズポリスアカデミー!)
警察庁が聞いたら眉をひそめそうなことを心の中で思うハル。
「あんっ……やあっ、やめ、てっ……」
その内、キルコの吐息が、次第に甘い調子を帯びはじめ、ハルにぴったりと密着している背中にも、じんわりと汗が浮かぶ。
頃合だろうと判断したハルは、片方の手を、すっとキルコの胸から離した。
(さあて……コッチの具合も確かめてやるとするか)
そしてその手を、ぴたり、と胸の下に当てがうと、つつう、と腹部をなぞりながら、下半身へと向かわせていく。見えない
ながらも、その動きを敏感に察したキルコがハッと気付き、あわてて抵抗する。
「だっ、ダメですっ! そっちは、本当に……!」
だが、それもすでに間に合わず、ハルの手は、真っ黒なタイツと下着で覆われたキルコの下半身へ、すぽっと差し込まれていた。
(……うおおっ! こ、コレは……!)
そこでハルを迎えたのは、じっとりと湿り気を帯びた、キルコの陰毛の感触であった。
「ふぅんっ……!」
奇妙な刺激と恥ずかしさに、キルコの顔が真っ赤に染まる。
(大人しい顔しやがって……こいつぁとんだムッツリ女だぜぇ! ヒャッハー!)
心の中でせせら笑いつつ、ハルが下半身に伸ばした指をぐりぐりと動かす。柔らかな肉丘を、あますところなく存分にいじり
まわし、その内側にこもった熱を、じゅわりと表面へ沁みださせてゆく。
「あ……ああ…らめぇ……っ」
とろんとした目付きで、もはや拘束をふりほどく力すら失ってしまったキルコ。そんなキルコの肉体を、ハルは時間をかけて、
思いのままに蹂躙していった。
(さあて……そろそろフィニッシュと行こうか、キルコ?)
そして、とどめとばかりに両手に力を込め、胸と陰唇を同時に責め上げる。
「あぁんっ!」
そのまま指先を激しく動かし、乳首、陰核、膣内と、ありとあらゆる性感帯に刺激を与えていく。キルコの断続的な喘ぎ声の
ペースが少しずつ速まっていき、それに合わせるかのように、肉体の火照りも増していく。
(さあ……派手にイってみせろ!)
ぐちゅん、とハルが、キルコの膣内へと、一際深く指を挿入した、その瞬間。
「ああっ、ふあぁぁっ!」
がくがくと、キルコの身体が大きく跳ね上がり、その股間からは、ぶしゅぅっ、と熱っぽい愛液が湧きだして、タイツに包まれた
両脚を、びしゃびしゃと汚していった。
「ああ……っ」
かくん、とキルコの膝が折れ、その身がどさり、と崩れ落ちた。てらてらと、黒く輝く二本の脚は無造作に投げ出され、熱い
吐息をもらす口からは、とろり、と一筋の涎がこぼれ落ちている。
(くそぉ……もうこれ以上、辛抱できん……!)
そんなキルコの様子に、矢も楯もたまらなくなったハルが、カチャカチャとズボンの金具を外しながら、キルコへと向かって
襲いかかっていく。
「観念しろや、キルコぉぉ!!」
その瞬間。
シュンっ、という、空気を切り裂くかのような音が響き、一瞬にして、ハルのノド元には、冷たい刃物の切っ先が、ぴたり、と
突きつけられていた。
「…………え?」」
つつう、とハルの頬を脂汗が伝い、それが滴となって、ぽたりと落ちる。
その落着先には、氷のように冷たい殺気を瞳に宿した、キルコの顔があった。
見れば、その手には、先ほどからの騒ぎでロッカーから倒れ出してきたトンファブレイドが握られており、視線はまごう事無く、
ハルの姿を捉え、まっすぐに見据えている。
『かくれん棒』の唯一の欠点――電池切れである。
「い、いや、キルコ……さん、これには深い訳があって……と、とりあえず、話を……」
早くも顔に死相を浮かべながら、がくがくと震える唇と舌を必死で操り、ハルはキルコに向けて必死で語りかける。
が、キルコはそれを全く聞き入れることなく、薄皮一枚をへだてて、ハルの頚動脈へトンファブレイドを突きつけたまま、
ゆらり、と立ち上がる。
「――音無キルコより、本部へ報告いたします――」
地の底から聞こえてくるような、キルコのドス黒い声が女子更衣室に重苦しく響く。
「――現在、流島分署派出所にて、痴漢現行犯の容疑者を補足。これより、『全力』をもって速やかに――」
そして、両手をすっと引き、トンファブレイドを頭上に高々と構えた。
その刃先から、心なしか、チリチリと空気の焦げるような音がする。
「ちょ、キルコ! 何か、オーラ! オーラっぽいの出てるけど!? 引っ込めろ引っ込めろ!」
地面にべったりと尻を据えて、キルコを制止しようとするハル。だが、それはすでに手遅れであり――
「――制圧いたしますっ!!」
ハルの耳に、ヒュゴォっ、という大気の割れるような音と、コンクリートの砕ける激しい破壊音が聞こえるのとは、ほぼ同時の
事であった。
「……いや、まあね? ボカァ職員同士の恋愛は自由だと思うのよ。でもその結果、派出所が半壊ってのは流石にどうよ?」
「はい、あの、ホント、スンマセンでした」
その夜更け。
本署より戻り、派出所の惨状を目にしたのち、ハルから事の大筋を聞いた筒井署長は、かろうじて無事だった自分のデスクに
腰掛け、包帯まみれの姿で佇んでいるハルに向かってたんたんと述べた。
「ま、そういう事だから、例によって明日の朝までに、始末書ヨロシクね、ハルくん」
これだけの事態が起きたにも関わらず、いつも通りの笑顔で、ハルに向かってにかっと笑いかけると、署長は立ち上がり、
自分のコートを肩に引っかけると、さっさと派出所を後にする。
バタン、とドアの閉じる音を背中に聞きながら、ハルは、大きなため息をつき、がっくりと肩を落とした。
「……はぁぁ〜あ。ったく、あの騒ぎでポケットもどっか行っちまうしよぉ。結局何もかも、いつも通りじゃねえか」
「自業自得ですよ、全く」
傍らで、きちんと衣服を整えたキルコが、胸の前で腕を組み、つんつんとした態度でハルに言う。
「キルコ……そうは言ってもなぁ……」
「市民の皆様の安全は、私たち自身の手で守るからこそ、意味があるんですよ? それなのに、ハル先輩がズルい事しようと
するから、バチが当たったんです」
「そんなもんかねぇ……あ、痛てて」
思わず首をひねったハルが、小さくうめく。
「――それに」
ほんの少し、顔をうつむかせたキルコが、その頬を、わずかにぽっと染めながら、ぽつり、とつぶやく。
「――あ、あんな風にしなくたって、直接言ってくだされば、私だって――」
「んあ? 何か言ったか?」
「ひゃいっ!?」
無意識に漏らしたその一言をハルに聞き返され、キルコはハッと我に返ると、両手を振って、しどろもどろになりながら答えた。
「いっ、いいいえ別に、なな、何でもありませんよっ!? あっ、ああ、そうだ私、深夜のパトロールついでに、お夜食でも
買ってきますねっ! 音無キルコ、行って参りますっ!」
そして、逃げるように大慌てで部屋を出て行ったキルコの背中を目で追いながら、ハルは、その場でポカンと突っ立っていた。
「何だぁ……? アイツ。……ま、いっか」
やがて、自分の机に向かったハルは、目の前に詰まれた、真っ白な始末書の山と向かい合い、もう一度、「はぁぁ」と大きく
ため息をついた。
――こうして今日も、新米婦警キルコさんの手によって、町の平和は守られたのであった。
以上、お目汚し失礼いたしました。
楽しんでいただければ幸いです。 ドラえもんの道具で自殺頭痛を誘発してヘソリンガス無しで生きていけない身体にするというのを考えたが
病気を誘発出来る道具って何があるだろうか >>508
「病気になる薬」というそのまんまな名前の薬があるぞ とはいえ、「病気になる薬」は、病気にかかったように見えるだけで、
薬を飲んだ人物自身は苦しくも何ともないのか。 「私おかしいんです。お願いします、見捨てないでください」
ここはとあるマンションの一室。
とある男女がベッドに腰掛け、まるで恋人のように語り合っていた。
しかし二人を見比べると、何といっても目に付くのは年齢差だろう。
少女からすれば男は親と子、いや祖父と孫といっても良い程に離れている。
少女はマンション近隣の有名な私立女○高の制服を着ている。
傍目にも分かる大きな胸、スカウトされそうな美貌、そして清らかな雰囲気を醸し出し、怯えた様子は男ならば誰でも庇護欲を掻き立ても可笑しくはない。
対して男は皺のあるYシャツによれた白衣を着て、いかにも安物そうなズボンをはいている。
髪の毛は額の後ろまで後退し、顔には染みや皺が多く、メタボ以外の何ものでもないお腹を見せ、庇護欲ではなく獣欲をその眼に宿している。 少女は涙ながらに語っていた。
自分がいつの間にか誘拐されて、この高層マンションに連れ込まれたこと。
しかし鍵も何も掛かっておらず出ようと思えば直ぐに出れた為、仕方なしにスリッパで部屋を出ようとしたこと。
その直後にまるで空気が無数の針のようになって全身に激痛が走り、部屋に戻ったらそれがなくなったこと。
携帯電話が通じず、固定電話もなく、ここ何日も誰にも会えなくて心細くてたまらなかったこと。
部屋の一室にある空気清浄機?らしき機器の綺麗な空気を吸い込めば、その時だけは寂しさも感じられないのでそれで一日中耐え忍んでいたこと。
男は少女の肩を抱き、好色そうな顔を隠そうともせず少女の内股を皺混じりの荒い手で撫でさすっている。
男の歯は黄ばみ、不揃いの歯が見え、そこを通って出てくる興奮気味の吐息が少女の顔に吹き付けられている。
香水も使っていない年いった男が熱い体から汗をかき、饐えた匂いが辺りに漂っている。
しかし少女はそういったことに全く嫌悪を抱いていない。
男は少女に、うんうん、大丈夫だよ、しっかり君を治してあげるからね、だからこれから言う事をきちんと聞くんだよ、何にも心配しなくてもいいし悩まなくていいからね、等と実に心の篭っていない言葉を適当に並べているが、少女はそれが天啓に感じられた。
警戒も嫌悪も何もない、実に無垢な気持ちで男に助けを求め、それが男に肯定されたことに安堵する少女。
男に回された腕は安心感を生み、男の撫でる手は優しさを感じさせ、男の荒い息は決意と自信を少女に予感させるのだ。 それじゃあ早速治療を始めようか、と言われて男はズボンのベルトを緩めだした。
ベルトを弄る前から何故か股間の部分が大きく盛り上がっており、ビクビクと動いていたのに気付いていたが、それが治療の準備だといわれればそういったものかと納得してしまう。
○○ちゃんの為に特別に準備しておいたんだよ、この絶倫巨大媚薬出しチンポになって、童貞と処女を一緒に卒業すればきっと二人は助かるってね、と男は得意げに語る。
浅黒く、巨大で、硬くて、熱くて、見たことも無い男の人のナニカ。
先っぽからは汁が垂れていて、何故だか身体が火照るような匂いが立ちこめている。
下腹部が特に火照っていて、乳首が立ち上がってきて、股間のムズムズが急に強くなる。
ごめん、先っぽからちょっと垂れてきちゃったから舐めてくれないか、と男がいうので少女は言われたとおりに可愛らしい小さな口を使って不思議な汁を舐め取ろうとする。
しかし、舐めると次から次へと汁が垂れてきて、少女は思わずその先端に吸い付いた。垂れてくるなら中の汁を吸い取ってしまえばいいと単純にそう考えたからだ。
男はいいよいいよ、○○ちゃん、すごいよ!と興奮した様子で、少女のことを褒めてくる。
それが少しうれしくなって、ますます強く吸い付いてみると、男は非常に気持ちよさそうに笑う。
色々な箇所を舐めてから時々先っぽに吸い付くと汁が一杯出てくることが分かったので、もっと吸い出す為に少女は顎が疲れるのも忘れてそれを繰り返すことに没頭した。
すると突然男が震え出し、まるで間欠泉のように白い粘つく汁が放出され、少女の髪から顔、全身に至るまでを白濁で染め上げた。
よく分からないが男が舐め取ってと言ったのだから少女は健気に笑っていまだ垂れ落ちる白いそれを舐め取ろうとする。
いっぱいこぼしちゃった、と少女がつぶやく。すると男は笑って、とても気持ちよくてエロかわいかったから十分だよと返し、少女の背中側に廻りこんで座る。 男は少女の豊かな乳房を両手で揉みしだき、耳元に口を寄せて、ちょっと変な味だけどまた飲みたくなるよね?と囁く。
少女は、確かに味は変だったけど癖になりそうな感じだった、と答える。
一生懸命舐めてあげると何だか身体が気持ちよくなってきて、頑張った分だけいっぱい出してくれるというあたりに爽快感を覚えたからだ。
男の手つきが荒々しいものとなり、耳元で感じる吐息も、腰で感じるさっきのナニカも熱を帯びてきたのが分かる。
男がブラウスやその下の服も一緒に強く引っ張った為ボタンが千切れてしまい、ブラジャーが外気に曝される。
バスト80以上だけあって簡単にブラはおっぱいから剥がせない。
男は待ちきれないといった様子でブラの上から乳首に吸い付き、唾を溢れさせ、舌を蠢かせ、少女の胸なのにお構いなしで揉みしだく。
大きな赤ちゃんみたい、とおっぱいに熱中する男の頭を優しさに満ちた手つきで撫でてやる少女。
男は少女をベッドに押し倒し、今度はその唇に遠慮なく吸い付いた。
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>>508をネタに書こうと思ったが2時間じゃ全然筆がすすまねぇ。
もう寝る。ノシ ちなみにヘソリンガスで不安や不信、嫌悪、警戒心、猜疑心がなくなってしまうという設定。 「出れた」のら抜き言葉で醒めた
気にならん人には気にならんのかな 呪いのカメラで作った人形をビッグライトで等身大にして
ロボッターをつけて抱くw 呪いのカメラで作った人形を水道蛇口に設置して常に股間から水が漏れ続ける呪いをかけよう ターゲットを呪いのカメラでこっそり撮影して作った人形の股間に、
マナーモードにした携帯電話を押しつけて固定。
あとは電話をかけるだけw 萎える⇔硬くなる
おちんちん⇔おまんまん
多分このどっちかだろ おちんちんにデラックスライト
どうなるかな?
バイブ機能とかつくのかなw おしっこする時に便利な様に除菌取っ手が装備される。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています