魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その9
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0001名無しさん@ピンキー2011/04/05(火) 21:36:23.53ID:WHeYlpuH
魔法・超能力・奇術・手品・超魔術・イリュージョン・超科学・呪術・不思議アイテムなどといった
非現実的能力を使ってイタズラや陵辱をする、
そういったシチュエーションに萌えるスレです。
SSの投下は一次・二次を問わず大歓迎。

(過去スレ)
魔法・超能力でエロ妄想
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083837007/
魔法・超能力でエロ妄想 その2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1093667653/
魔法・超能力でエロ妄想 その3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1145518730/
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1172923757/
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187957540/
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1200565700/
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1220010667/
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想 その8
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249035881/

(これまでに投下されたSSの保管場所)
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

(関連スレ?)
ドラ○もんの道具を悪用してエロ小説 10
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1245697976/
【職人】MC・催眠系総合スレ その6【求む】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239192912/
世界や学校がエロくなる話
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1218197879/
0873名無しさん@ピンキー2019/04/09(火) 18:29:30.90ID:XH28sozy
役得氏の作品も楽しみだけど、あんまり一人を持ち上げすぎると他の人が入りにくくなるかもしれんのでほどほどに
0875名無しさん@ピンキー2019/04/09(火) 22:55:29.22ID:+dfr+2Ue
投下とかあって盛り上がってると触発されて書きたくなるしね…
0876名無しさん@ピンキー2019/04/12(金) 23:56:09.22ID:xgp03CeR
とりあえず「呪いのステッカー」というよく分からないネタを思いついたので遠くないうちに形にしてみようと思う
0877名無しさん@ピンキー2019/04/13(土) 02:06:43.05ID:CXu02QSv
ファンタジーでエロ応用できるといえば時間停止魔法って王道だけど、ただ動けなくして犯す以外にもいろいろ想像できちゃう
絶頂した瞬間に時間を止められてしまい、身動きもなにもできないまま、絶頂したままで体が固定されちゃって、術師が魔法を解くまで延々と絶頂し続けることになる……みたいな

何百年も前に魔王に敗北した勇者パーティがいて、そのなかの女戦士は殺されることなく、絶頂状態で時間を止められて今日までずーーーっと絶頂状態で魔王城に幽閉されているとかロマンが広がる
0878月華の女騎士2019/04/15(月) 00:48:38.69ID:0TG0CQT4
休日に降って来たアイディアを形にしただけの何かです。

王道ファンタジー × 女騎士 × 魔法でダッチワイフ化

という、筆者の趣味でしかない要素で仕上がっております。ご了承ください。
0879月華の女騎士2019/04/15(月) 00:49:05.39ID:0TG0CQT4
---クエスト---
依頼主:グランロエ王
依頼内容:グランロエ城跡の奪還
子細:
現王城より約130マイル南東に遺る史跡、グランロエ王城跡地の奪還を命ずる。
かの史跡は長らく盗賊団の塒となっていたが、盗賊団内で派閥争いが生じ、半ば解体状態との報告を受けた。
今こそ盗賊団をかの地より追い出し、王城跡地を奪還してもらいたい。
-----------

「なんて、御大層なクエストを受けたけど……あっけなさすぎて剣が錆びそうだ」
 俺は流れ者の傭兵。誰のためでもなく、義理もなく、ヒマつぶしのためだけに剣を振るう、そこらのゴロツキと変わりのない一端の戦士だ。
 だが、つい先日、気まぐれでドラゴンを討伐し、図らずもグランロエ国の危機を救ってからはすっかり英雄扱い。名を上げさせてもらい、今では国王から直々にクエストを貰える立場になった。

 で、今回のクエストもあまり考えもせずに受注したわけだが。
 なにしろ相手は長いこと国宝ともいえる史跡を占領していた盗賊団。さぞ厄介な相手だろうと剣を磨いて臨んだが、いざ戦ってみると、どいつもこいつもそこらの衛兵以下の雑魚ばかり。
 グランロエ国はこんな盗賊団に手を焼いていたのか。それとも、この史跡自体べつに大した価値がなく、ようやく重い腰を上げて人員を振ったといったところなのか。
 どちらにしても、俺のようなハングリーな傭兵にはあまりに物足りないクエストだった。こりゃ、貧乏くじ引いたかな。
 
「さて、盗賊たちもひとしきり片付けたし、宝物庫を拝みに行くか」
 王城や領地奪還のようなクエストの楽しみといえば、なんといっても宝物庫の解放だ。
 もちろん、そこで見つけた財宝はほとんど国財として回収されたり、盗賊被害に遭った人々に返却されたりするわけだが。
 まぁ、それはそれとして、金銀財宝が山積みの部屋なんてやっぱり興奮するじゃないか。
 
 わくわくと覗いてみると、この城跡の宝物庫も、ずいぶんと宝がため込まれているようだった。盗賊たちが国民から巻き上げた財宝がほとんどだったが、中には歴史的価値のあるものなんかも転がっているらしい。これは国王や学者も喜ぶだろう。
 どうせ自分のものにはならないとはいえ、宝に囲まれるのはやはり気分がいい。俺は手間賃がわりに足元に散らばる金貨を二掴みほど財布に放り込み、後始末は明日にやってくる衛兵たちに任せることにした。
 
 しかし、妙だな。この宝物庫、妙に人が出入りした形跡がある。宝物庫は、そんなに人が出入りするような部屋ではないはずだ。
 よくよく調べると……やはり、隠し扉があった。この扉の奥に人が頻繁に出入りしているようだ。中に何かあるのか?
 
 俺は宝物庫の隠し部屋に足を踏み入れた。やっぱり、埃が積もっていない。この部屋は、盗賊どもがよく利用している部屋のようだが、中は薄暗くてよく見えなかった。
 目を凝らしてみると、部屋には祭壇が安置されているように見える。おかしな部屋だ、あんな安っぽい盗賊団どもが、宗教的な何かを崇めているのか。
 ちょうど、蝋燭の立った燭台が置かれているのが目に入ったので、炎魔法でぱぱっと部屋の明かりをつけてみた。
0880月華の女騎士2019/04/15(月) 00:50:26.40ID:0TG0CQT4
「おわっ!? なんだこりゃぁ!?」
 祭壇に安置されていたのは、一人の女だった。しかも、酷く乱暴された後のようで、服は布一枚残さずに脱がされ、全身もれなく白濁液にまみれ、死んだような目で茫然と天井を見上げている。
 どうやら男どもに慰み物にされた後のようだが……

 いや、そもそも、これは人間か? ただの人形か?
 俺が祭壇前まで踏み込んでも、一切反応を示さない。目は開き、ぼんやりと天井を見上げているようなのに。近づいて覗き込んでも、顔の真ん前で手を振ってみても、うつろな瞳で瞬きすらしなかった。
 これは、いわゆるダッチワイフというやつか? それにしてもよく出来ている。どこからどうみても人間そのものだ。
 見たところ死体とも思えない、生きているにしてはピクリとも動かないが、遺体にしてはやたら血色がいいのだ。
 試しに手首のあたりをそっと握ってみたら……
「!?」
 信じられない、脈がある! それに、感触も完全に人間のそれだ。
 人間を極限まで真似た人形? どこか異国の技術の賜物だろうか?
 
 俺は部屋の明かりをさらに灯し、女の身体を隅から隅まで眺めてみた。
 黄金のように美しいゴールドの長髪に、アクアマリンのような透き通った青い瞳、色白な肌。口には大量に精液が溜まっているが、唇は少し薄めの上品な口元だ。
 死んだような虚ろな表情をしているが、目鼻立ちはきりりと整っている。精液まみれでなければ、さぞ気品のある顔立ちだろう。
 体つきのほうは、全身はスレンダーで、かつ、手足の筋肉はやけにしっかりとしている。これは、そこらの雑魚の鍛え方じゃない。さしずめ王国騎士レベルの鍛え方だ。……女騎士型のダッチワイフか?
 ただ、その割には腹がぷっくりと膨らんでいた。腹を撫でてみたら、液体が入ったような感触。まさか、出されに出されまくった精液が溜まってるのか。うぇ、気持ち悪い。
 そしてなにより目を引くのが胸。かなり、かなりでかい。スレンダーな体型に似合わない巨大さだった。
「やっぱり人形か?」
 仮に人形だとしよう。さて、この人形をどうすべきか?
 こんな汚れ切ったダッチワイフを置いたまま、国王にこの城を献上していいのだろうか?
 それはちょっと気が引ける。この人形を引き渡すとして、せめてちょっとは綺麗にしたうえで献上すべきじゃないだろうか。このへんのアフターサービスができるかどうかも傭兵の価値だ。
 俺は人形の全身の精液を拭き取り、担ぎ上げて、隠し部屋から持ち出すことにした。思いきり担いだ時に口だの膣だのから大量の精液を吐き出され、危うく俺の服まで汚されるところだった、危ない危ない。

 担ぎ上げた人形は、そのまま城跡の外まで持ち出し、近くの河原まで運んだ。
 地面に布を敷いてそっと寝かせてやり、改めて、川の水で全身を綺麗に洗ってやる。手持ちの薬草の中に、洗顔や洗髪に使えるものが余っていたので、ちょっともったいないが、こいつの身体を洗うのに費やしてやることにした。
 ……別に人形相手にこんなに丁寧にしてやらなくてもいい気もするが、こうも人間そっくりだと、粗末に扱うのも気が引けるのだから仕方がない。精液まみれで哀れな姿を見ると猶の事だ。

 髪を洗ってやると、流れる黄金のようなつやを取り戻した。乾いた精液がこびりついていた肌も、濯いで丁寧に洗ってやると、きめの細かい肌に戻る。
 どうやらこの人形、肌の再生能力まであるようだ。俺はなんだか面白くなって、人形の身体の隅から隅まできれいにしてやることにした。
 一通り全身を洗ってやった後は、身体の中にとりかかる。……さて、どうやって洗ったものか。さっき大量に吐き出したとはいえ、腹の中にはまだまだ精液が溜まっているようだし、体のつくりは人間そのもので、扱いが難しい。
「浄化魔法でも覚えておけばよかったかな……」
 なんて呟きながら、口元になおも垂れる精液を拭いてやり、口の中まできれいに洗ってやった。すごいな、口の中まで人間そっくりに作られている。さすがに喉の奥までは洗ってやれないが……とりあえず、口の中はましにはなっただろう。
0881月華の女騎士2019/04/15(月) 00:51:21.26ID:0TG0CQT4
 さてと、あとは下半身か。ちょっと失礼して、手を触れさせてもらうことにしよう。
「やっぱり、人間ではないな……」
 改めて身体を見回して、またおかしな点を見つけた。この人形、身体は成人の女騎士なのに、性器はふっくらとした、子供のような一本筋だった。普通の人間ならこんな性器のはずがない。人為的に作られたに決まっている。
「ちょっとごめんよ。痛かったら言えよな。……って、喋れないと思うけど」
 なんて冗談を言いながら、皮の手袋をした指で膣内をまさぐってみた。
「うわっ、なんだこれ、きついな?」
 かなりの締まりだ。なるほど、ダッチワイフとして、いくら使われてもガバガバにならずに回復するようになってるのか。それにしても、それ自体の狭さもすごい。まるで、子供のそれじゃないか?
 膣内に指を入れて軽くかき回すと、案の定、精液がべったりだった。腹のふくらみを見るに、奥まで精液がたっぷり詰まっているだろう。これは簡単にはとれそうもないな。傷つけるのもよくないし、ほどほどにしておくか。
 
 ……いけない、もうすぐ日が暮れる。今日は日が昇る前から戦いっぱなしですっかり疲れている。まぁ、この人形の手入れの続きは明日でいいか。俺は人形と共に、今夜の寝床に向かうことにした。
 寝る場所なら、ちょうどおあつらえ向きに、城下町跡に残った宿屋跡地を見つけてある。既に廃墟となっていても、水は使えるし、二階の客室も片付ければ眠ることが出来る状態だった。
 俺は二つあるベッドの片方に人形を寝かせてやり、砂漠地帯で着る用のローブを巻いてやった。……体の精液や水は拭ってあるが、なんとなく、素っ裸の女の人形が横で寝ているというのもなんだからな。
 人形の始末をつけたあとは、俺は寝心地の良い服に着替え、護身用のダガーだけは手放さずに、そのままベッドに横になっていびきをかきはじめた。
 
――――
「ん?」
 ぐっすり眠っていた俺は、妙な物音を聞いて急に目を覚ましてしまった。
 時間は真夜中。壊れた窓の外から見える月の位置を見ると、草木も眠る深夜帯だった。
 俺はすぐさまダガーを手にし、周囲に異常がないかを確認した。大丈夫だ、窃盗防止の罠魔法をかけてある荷物は盗られていない。ところが……
「ん、あの人形、どこにいった!?」
 あの人形が忽然と姿を消していた。
 どうした、まさか盗まれたか? しまった、疲れてぐっすり眠っていたせいで気づかなかったのか!
 
 ……しかし、物音はまだ聞こえている。誰かが宿屋の一階にいるようだ。
 なんの音だろう? なんだか嗚咽のような音だが。俺はダガーを手放さず、音がする宿屋の一階へと向かってみた。
 
 宿屋の一階、音がする方に足音を立てないように近づいていく。階段を降り、ロビーから食堂に抜け……こっちは手洗い場のようだが。
 間違いない、水の流れる音がする。俺から獲物を盗んでおいて、呑気に水なんて飲んでやがるのか。コソドロだかなんだか知らないが、ぶっ飛ばしてやる。
 
 そっとドアを開き、隙間から手洗い場の中を覗いてみると……
「!?」
 目を疑った。そこにいたのは、さっきの人形。ローブで体をくるんだままの姿で、人形がひとりでに動いている。
 
 こちらに背を向けているが、どうやら懸命に、腹の中の精液を押し出そうとしているらしい。
 足を開いて立ち、自分の腹を押しこんでいる。酷い匂いの精液が、人形の股からぼたぼたと垂れ出ていた。長いこと溜まり続けていた分も入っていたんだろう、粘りのある白濁液に混じって、黄ばんだゼリー状の塊まであふれ出ているようだった。
 さっきの音は、胃にたまった精液を吐き出している嗚咽の声だったのかもしれない。

「動くな!」
 俺はドアを蹴り開け、人形にダガーを向けた。
 人形に成りすましたり、あるいは人型のものに憑依するゴーストモンスターなど珍しくもない。一杯食わされたか!
 しかし、その人形は、こちらに気が付くと酷く慌てた様子で
「待て! お前に危害は加えない!」
 武器を持たない両手を突き出し、敵意がないことを示してきた。
 その顔をじっと見やると、間違いなくさっきの人形だ。
 ……いや、やっぱり人形じゃない。その顔と表情は、間違いなく人間のそれだ。精巧な人形かと思っていたが、こいつはやっぱり、生きた人間だったんだ。
0882月華の女騎士2019/04/15(月) 00:53:28.50ID:0TG0CQT4
「俺もこの稼業を長くやってるけど、こんなおかしな奴に出会ったのは初めてだな」
「すまない、驚かせてしまったな。だが、分かってもらえてよかった」
 俺たちは互いに敵意がないことを確認した後、二階の客室に戻り、ベッドに腰掛けて顔を突きつけ合っていた。
 その人形……いや、その女、人形状態だった時には惨めさを感じさせる容姿だったが、今ではその顔は凛々しく、眼光には鋭さがある。性格も言葉遣いも、厳格で品があった。
「それで、アンタは何なんだ」
「申し遅れた。私はルイサ。グランロエ近衛騎士団の団長……いや、元団長だ」
「団長? なんの話をしているんだ。グランロエ近衛騎士団なら知ってるけど、こんなに若い女の騎士団長がいたなんて聞いたこともないぞ」
「当然だ。私が騎士団長を務めていたころから、800年ほど経っているからな」
「はぁ?」
 なんの話だ、レイプされすぎて頭がおかしくなってるのか。その女、女騎士のルイサは、申し訳なさそうに言葉をつづけた。
「こんなことを急に言って、混乱するのも無理はない。……説明は苦手だ、単刀直入に言う。私は800年前、ネクロマンサーの呪いを受け、今日まで死ぬことを許されずに生かされてきたんだ」
「ルイサ……ネクロマンサー……そうか、思い出した!」
 そういわれると、確かに、どこかの文献で読んだことがある。グランロエ近衛騎士団の歴史上でも数少ない女騎士団長……すっかり忘れていたが、確かに800年ほど前にいたはずだ。
 名前はルイサ、女騎士としても最年少でありながら、その優れた剣術から、剣神の腕を持つと言われた近衛騎士だったとか。
 彼女が騎士団長に就いていた頃にネクロマンサー率いるアンデッド軍団の王都襲撃があり、その際に城は陥落、王家は後に現在の王都になる僻地へと逃亡。その際に、ルイサも23歳という若さで命を落としたと綴られていたはずだが。
「王家ではそのように伝えられているのだな。私は、その時に死んではいない。アンデッド軍団との戦の際に、私は首領ネクロマンサーの妻である戦士を討った。そのことで奴の恨みを買い、落とされた城の地下に捕われ、奴の黒魔術の実験台にされていたんだ。
 その延長で、様々な肉体改造を施され……終いには、私は死ぬことも老いることも許されず、さらには月光の下でなければ身動きさえとれない体にされて、月の光の当たらない地下に幽閉されてしまったのだ」
 なるほど、さっきまで動けなかったのは、その身動きが取れない人形状態にされていたから。今自由に動けるのは、月が出ている時間帯だからか。それにしても……
「黒魔術の実験台か、えぐいことしやがる。そんで、肉体改造ってのは……」
 ルイサの身体を思わず見まわしてしまった。今はローブで覆っているが、さっき洗う時に見た、不自然にでかい胸、ガキのような小さな性器……と、俺の視線に気づいて、ルイサは頬を赤くして、身体を両手でかばう。
「……察する通り、奴の性癖任せの改造を施されてしまった」
 あぁ、要するに変態の実験に付き合わされて身体を弄りまわされたってわけか。
「見た目だけではない。他にも複数種類の呪いがかけられている。中には、既に効力が切れたものもあるが……近寄っただけで、男や雄が発情する呪いもかかっているはずだ」
「そりゃまた酷い呪いだな」
「……そういえば、貴殿にも少なからず影響を及ぼしているかもしれないが……貴殿はずいぶん制欲に長けているのだな」
 彼女は自分が襲われることを恐れているというよりは、俺がムラムラするのを我慢をしているのではないかと思い、申し訳なく思っているようだった。なんて献身的な奴だ。ますます哀れに思えてくる。
 だが心配はない、俺は大丈夫だ。
「あぁ、俺はほら、これだから」
 そういって、服を捲り上げて左胸をさらけ出してやった。
「こ、これは失礼した! まさか女人とは、気づかず……」
「ははは、どうだ、分からなかっただろ? この稼業、女だといろいろ不便だからな、男装してるんだ。アンタみたいな手練れにもバレないなんて嬉しいぜ……ニコラだ、改めてだけど、よろしくな」
 そう、俺は女だ。男装しているからほとんどのやつには気づかれていないがな。
0883月華の女騎士2019/04/15(月) 00:54:29.04ID:0TG0CQT4
「すまない、話がそれたな。ともかく私は、身体を改造され、あの地下室に幽閉されたまま身動き出来ずにいたんだ。ネクロマンサー亡き後も、ずっと外には出られなかった。月の光を浴びられずに動けないうえ、私を運び出してくる者もいなかったからな。
 その間に、様々な賊があの城跡に棲みつくようになり、私の存在は賊の間でのみ言い伝えられ、奴らの所有物として扱われるようになった」
「800年、あの地下室から一度も出ていないのか?」
「あぁ……今日、月の光を浴びたのも800年ぶりだ」
「っていうことは、800年……」
「ずっと、賊どもの慰み物だ」
 800年もの間!?
「どれだけ犯されても身動きはとれない。いかに乱暴に扱われようと、体が負傷することもなければ、死ぬこともない。心身ともに超的回復力が身に着いたせいで、気絶も、心が壊れることも許されなかった」
 つまり彼女は、逃げることも死ぬことも気が触れることさえも許されず、800年もの間、ただひたすらに奴らに輪姦され続けていたのか。まさに生き地獄だ。
「800年なんて、とんでもない年月だな……。俺も、その……マワされたことくらいあるけど、5人も連続でされたらもうグロッキーだったけどな」
 職業柄というわけじゃないが、まだ駆け出しだったころに柄の悪い連中に輪姦された経験は俺にもある。5人くらいされたころにはもうクタクタだったな。
「尤も、私はそのことで、個人的に賊共を恨む気はない。なにしろこんな身体だからな、発情を誘発する呪いもかけられているし、犯されても仕方がないだろう。
 それに、連中が無辜の民を襲い犯すくらいならば、私を性欲のはけ口にしてくれたほうが、王家への償いにもなるというものだ」
 だからって、大勢の賊どもの性欲を800年も受け止め続けて来たなんて。おまけに性器には退行の術と回復魔法を重ねがけされて、いくらヤられても慣れることもできなかっただろう。
 こんなことを淡々と話せるなんて、やっぱりルイサ、肝の据わり方が普通ではない。そういえば、800年前といえば、10秒後には誰が死んでもおかしくないと言われた最悪の時代だったと聞いている。そんな時代の中で、騎士団長を務めていただけはあるんだな。
 
「で、アンタ、生きているなら生きているで、大丈夫なのか?」
「大丈夫、とは?」
「いや、だって、体の中にたまってんだろ?」
「あぁ、これか……」
 ルイサの腹を不自然に膨らませているソレ、すなわち、男どもに流し込まれた大量の精液。
「心配いらない。これでも消化器は常に働いていてな。胃の中の分は、消化を待てば、大丈夫だ」
「それも大概だけど……いや、でも、『そっち』はどうなんだ」
「あぁ、こっちは……」
 ルイサが腹をさする。さっきいくらか押し出しはしただろうが、それでも彼女の腹は、まだ膨らんでいた。
 なにせ、性器のほうは精液の出口もなければ消化だってされない。まだ膣内は精液まみれ、子宮は精液でパンパンだろう。あんまり考えたくないが、出されて結構な時間が経った精液も入っているとなると……
「不死の身体だ、私の身体が中毒や腐敗を起こすことはない。だが、あとで、もう少し排出しておきたい」
「妊娠とかってしないのか?」
「呪いで動けない間は身体のいくらかの機能が働いていなくてな。排卵が来なかったんだ。仮に受精しても、これほど手酷く扱われたあとでは、子宮が機能しないだろうな……」
 それってつまり、妊娠はできないってことか……

 コイツ、まだ話をして短いけど、根っから真面目で立派だし、良い奴だ。
 そんな奴がこんな凄惨な目に遭わされるなんて、ちょっと釣り合わないんじゃないか?
 と、一人で勝手に思っていると、逆にルイサのほうに気を遣われた。
「そんなに気にするな。私という騎士は、ネクロマンサーに敗れた時に死んだのだ。これは、王城を守れなかった私への罰だ」
「罰だとしたら、重すぎると思うけどな……」
「ニコラ殿がそう言ってくれるだけで、十分だ」
 ルイサ、これだけ酷い目に遭わされているのに、なんでそんな爽やかな笑顔ができるんだろう。
0884月華の女騎士2019/04/15(月) 00:55:25.20ID:0TG0CQT4
「さて。改めて、私を助けてくれたこと、礼を言う。丁寧に扱ってくれたな。本当に助かった」
 そうか、こいつは意識はあったわけだから、見つけてからの間のことを、知っているんだったな。やっぱり、粗末に扱ったりしなくて正解だった。
「それで、これからについてなのだが」
「あぁ、そういえば考えてなかったな、アンタのこと。どうしよう」
 元々は、きれいに洗って王城と一緒に献上するつもりだったが。ルイサが人形でないとなると話が変わってくる。
 なにしろ彼女は、昼間は動けず、夜間も月明かりの下にいなければ身動きが取れない。月光の下にいられなければ、なにもかも、されるがままの身だ。
「私の身の置き所については、このまま王城と共に国に引き渡され、現王国の法に従って決めてもらうのが筋であろうな。が、ニコラ殿、察するに国家直属でない傭兵だろう」
「あぁ。そうだ」
「私も傭兵の働き方については理解しているつもりだ。ニコラ殿が望むなら、私を獲物として入手してもかまわない。私のことを、どこかに売却すれば、報酬になるだろうしな」
「何言ってんだ。そんなことするわけないだろ」
「あぁ、いや、すまない。ニコラ殿がそのような非情な方でないことは承知している」
 残酷なことを淡々と言いやがって。もし下手に売り飛ばされでもしたら、どうなるかくらい分かっているはずだ。
 俺は傭兵。自分が稼げればそれで良い立場だ。だが、その前に俺は心を持った人間だ。これまで散々酷い目に遭ってきたルイサを平然と見捨てて報酬を貰うほど、面の皮は厚くない。
 ならば、彼女の身柄を王国に引き渡すか? いや、それは避けるべきだ。
 800年前の戦の結果や今の国の指針を考えると、敗北してなお戦死も自害もせずにいる彼女は王国の恥とみなされる可能性が高い。
 抹殺か。いや、彼女は死なない体だった。ということは、一生どこかに閉じ込められるか、魔女として拷問を受けることになるか……どう転んでも、彼女にとって良い結果にはなりそうもない。

 ならば、とるべき選択肢は決まっている。
「ルイサ、俺の仲間にならないか」
「なんだと?」
「群れるのは好きじゃないけど、アンタとはうまくやれそうな気がしてな。どうよ」
 ルイサは、その言葉が全く予想外といった様子だった。
「ニコラ殿、分かっているのか? 私は行動時間が夜間に限られているし、夜間であっても、月の光が届かない場所に長時間いれば、次第に身体が動かなくなってしまう。そして、動けない間は無防備だ。
 仲間になったとて、役に立てるとは限らない。それどころか、ニコラ殿にとっては足を引っ張る存在になるぞ」
「かまわないさ。アンタ腕は立ちそうだし、夜の護衛でもしてくれりゃ十分だ」
「……まさか、私の身を案じてか? 気持ちはありがたいが、やめておけ。私を仲間にしても、得をすることは何もない」
「そんな連れないこと言うなって。そんなに俺と一緒は嫌か?」
「ま、まさか! 願ってもいない提案だ。し、しかしな……」
 ルイサはこれからもまた、どことも知れない場所で人形と化し、好き勝手されることを覚悟していたんだろう。実際、そうされるしかない身体ではある。俺と一緒にいたからって、その呪われた運命から解放されるわけもないだろう。
 だが、もしかしたら、俺と一緒にいれば良い方向に転がるかもしれないじゃないか。俺と言えば絶対安全なんて言えないが、少なくとも、ルイサにもしものことがあったとき、また月光の下に逃がす協力くらいはできるかもしれない。
0885月華の女騎士2019/04/15(月) 00:55:53.53ID:0TG0CQT4
「ま、800年生きたアンタに俺が説教するなんておこがましいだろうけど。わざわざ俺が来いって言ってるんだから、乗る気になったっていいんじゃないか?」
「…………」
「それとも、これからまた先、酷い目に遭わされながら生きることになってもいいのか?」
 ルイサは酷く思い悩んだ顔をしていた。こいつはきっと根っから真面目な騎士だから、俺に迷惑をかけるくらいなら、永遠に陵辱される身でも良いと思っているんだろうな、きっと。
 800年前の由緒ある騎士の気持ちなんて、俺みたいな小物がそう簡単に塗り替えられるもんじゃないんだろう。
「ルイサ、分かったよ。そこまで悩むなら、アンタを仲間に誘うのは、もう諦める」
「……すまない。無用な心配をかけ、不快な思いをさせたな」
 ルイサは俯き、頷いた。俺のために、俺の好意を振り切り、再び闇に身を落とす、その覚悟を決めたようだ。
 だが、生憎、そんなことはさせない。
「とはいえ、だ。ルイサ、お前は俺が手に入れた獲物だ。アンタをどうするかはあくまで俺の自由。違うか?」
「何? それはどういう……」
 顔を上げたルイサににぃっと笑ってみせてやると、ルイサは目を丸くして、すっかり困惑している様子だった。
「ルイサ、お前は今から俺の物だ。よし、これから俺に仕える騎士になれ。俺の来る場所には必ずついてきて、動ける間は俺を守り、俺のために働くんだ」
「ニコラ殿……そ、そんな、なんという……」
「どうした、騎士が義理を通さない気か?」
「…………」
「おーおー、どうした、騎士たるものが泣くのか?」
 ルイサは混乱し、顔を反らしていた。暗がりから無理矢理ひっぱりだされて、どうすればいいか分からないんだろう。
 時代と地位に押し固められ、陵辱に打ちのめされた彼女の心を開くのは簡単じゃない。もしかしたら、それは俺の一生をかけたって無理なことかもしれない。
 ならば、今は、これが一番いいだろう。ルイサが俺から離れたがろうが、ふん捕まえて俺のそばに置いてやる。俺の意図なんてルイサには見え見えだろうが、さて、ルイサはどう捉えるかな。

 長い時間をかけたあと、ルイサは再び顔を上げた。騎士にふさわしい、凛としてひたむきな表情になって、ベッドから腰を上げると、俺の前に跪く。
「ニコラ殿……この命、貴方様にお預けいたします」
 恭しく頭を下げ、彼女は、俺への忠誠を誓った。本音を言えば、彼女にはもっと気楽にやってほしいが、それもすぐには難しいだろう。
「ま、いろいろあるけどさ。時間をかけて、解決していこうぜ」
 あんまりうまくは言えなかったが、従者となったルイサの肩に、そっと手を置いてやった。
 そうだ。彼女について、解決しなきゃならない問題は山積みだろう。はっきりいって、ルイサがいることで俺が手を焼くこともあるかもしれない。……だが、それがどうした。面白いじゃないか。こいつにとことんつきあってやろう。きっと、明日から楽しくなる。
 まずは服と鎧でも買ってやるかな。素っ裸なのも可哀そうだし、こいつの背丈と胸じゃぁ、俺の男装用の服は着られない。
 それから武器だ。これから俺のためにバリバリ戦ってもらうんだから、いいものを手に入れてやらないと。……考えるほどに、コイツとやりたいことが浮かんでくる。
 
「ん、おい、どうした?」
 ルイサは、跪いたまま動かなくなっていた。
 しまった、思ったよりも時間が経っていた。もう月が山の向こうに沈んじまったようだ。呪いが発動し、彼女はまた物言わぬ人形のようにされてしまったんだ。

 ……まぁ、先のことはこれから考えればいいか。そういえば、どたばたして満足に眠ることも出来ていない。
 俺は、彼女の身体を抱き上げて隣のベッドに寝かせ、荷物と、それから彼女にも、しっかり防犯の魔法がかかっていることを確認してから……もうひと眠りすることにした。
「ルイサ、もうお前は男どもの人形じゃない。これから、俺とうまくやっていこうぜ」
 動けなくなったルイサの頬には、さっきは決して見せなかった涙の筋が伝っていた。
0886月華の女騎士2019/04/15(月) 00:56:20.82ID:0TG0CQT4
お粗末様でした。いろいろご都合主義。
大事なのは理屈よりもエロです。って言いながら、生々しいHシーンとかはなかったですが!
0887名無しさん@ピンキー2019/04/15(月) 23:20:53.51ID:GYEZzFry

このスレでも間違ってはいないと思うんだけど
こういうのってどちらかというと状態変化スレの近い?
同じエロパロに石化とか人形化とかより特化したのなかったっけ
0889月華の女騎士の人2019/04/16(火) 18:59:10.69ID:BqaTJnXG
うーん、考えてみれば確かにスレチ感が
続きとかできたら別んとこで供養したほうがよさげですね
0890名無しさん@ピンキー2019/04/16(火) 19:04:19.35ID:VgAiLmgX
いや、別にネタがMCスレとかパヤパヤスレなんかと重なることだっていっぱいあるし、
好きなところに投下するのがいいと思う
0892呪いのステッカー 1/42019/04/18(木) 00:29:59.38ID:ci3matiq
「そう言えばさ、『呪いのステッカー』の話って聞いたことある?」

「へえ、どんなのどんなの?」

「あのね……聞いた噂だと、可愛い女の子のスマホに、ある日通知が届くんだけど……」



『おめでとうございます! あなたは一万人に一人の、特別なステッカーのユーザーとして選ばれました!』

そんな怪しげなポップアップが画面に現れたのは、学校から帰宅したミユキがいつものようにタイムラインを眺めていた最中だった。

「ふぇ? 特別なステッカーって……何これ?」

何の気もなくメッセージを閉じて画面下部に目を落とすと、お知らせの通知が一件あることに気付いた。

お知らせにはたった一言、「新しいステッカーがダウンロードされました」の文章と共に、恐らくそのステッカーを示しているであろう、小さなサムネイルが表示されている。

「ええ……これのどこが、『特別なステッカー』……?」

訝しげに眉間にしわを寄せてミユキは首を傾げる。
それもそのはず。サムネイルに表示されていたステッカーのデザインは、正直言ってあまり特別という印象を抱けないものだった。

少しばかり露出が多い小悪魔のような恰好をした女の子が、妖しい笑みを浮かべながら白いパネルを脇に抱えている画像。
そして、パネルにはたった一言、『見せられないよ!』の文字。

「……女の子のデザインは可愛いけど、これってパクリじゃないの?」

どうせなら、もっとオリジナリティのあるデザインにするなり、種類を増やすなりすればいいのに。
ミユキは呆れたように小さく息をついて、タイムラインに戻ろうとするが、ホームタブを押す直前にふと指が止まる。

「……でも、『一万人に一人のユーザーに選ばれた』って書いてあったし、もしかしてこれってかなり珍しいステッカーなのかな?」

実際、記憶をたどってみるが今までにこのステッカーが使われているのは見たことがない。
ひょっとしたら、これは自分の呟きを他の人たちから注目してもらえるチャンスなのではないだろうか。
おまけに、こういったステッカーはたいていの場合期間限定だ。一度くらいは使っておかないと勿体ない。

「うーん……試しに使ってみたいんだけど、これ、どんな写真に貼ればいいんだろう?」

ステッカーは、呟きに写真や画像を添付する際に、見られたくない箇所を隠すために貼るものだ。
一応、ミユキも普段の呟きの中で、個人情報や他人の顔が映り込んだ部分を見られないように使ったことがある。

だが、この小悪魔じみた女の子と『見せられないよ!』のメッセージは、普通の個人情報などを隠すためとは、少しばかり違った意図がありそうなデザインに思える。

「やっぱり……こういうのって、ちょっと過激な写真に使わないと、多分合わないよね?」

似たようなメッセージパネルがインターネットのイラストなどで使われているのを見たことはあるが、たいていの場合、それは『性的な描写』を隠すために使われている。
恐らくは、このステッカーもそういう用途を想定したデザインなのだろう。
実際、女性ユーザーの中には男性フォロワーの人気を取るためか、はたまた単なる自己顕示欲の為か、そういった際どい写真を日常的に呟いているアカウントもあるらしい。

「……ちょっとだけ、試してみようかな……?」

ふと、ミユキの中でそんな気まぐれな悪戯心が芽生えた。
弁解しておくと、ミユキは普段そのようなはしたない写真を垂れ流すような行為はどはしたことがない。
彼女の投稿する写真は旅行先の風景写真や、ちょっとおしゃれな外食の写真といったごくありふれたものばかりだ。

しかし、せっかくの特別なステッカーを手に入れたからには、普段よりも大胆な写真に手を出してみても良いのではないだろうかという気持ちが急速にミユキの中で湧き上がっていた。
それに、彼女のアカウントは友人を中心としたフォロワーにしか公開されない設定だ。
多少のおふざけをしたところでトラブルに発展することはないだろう。
0893呪いのステッカー 2/42019/04/18(木) 00:31:00.89ID:ci3matiq
意を決してカメラを自撮りモードで起動すると、左手を伸ばしてカメラを自分に向けると、おずおずと右手でセーラー服の胸元を少し広げ、ピンク色のブラを覗かせる。

「……本当に過激な写真は流石に恥ずかしいけど……ステッカーで隠せば見えないわけだし、これくらいなら別に構わないよね……?」

ぱしゃり、とシャッターを切ると、撮影できた写真の胸元の部分を先ほどのステッカーで隠し、仕上がりを確認してみる。
画面の中には、かなりぎこちない笑顔を浮かべながらセーラー服の襟に右手をかけ、『見せられないよ!』のパネルで胸元を隠したミユキの姿が写っている。

「うーん……ちょっと地味すぎるし、なんかこの程度の写真だと全然『見せられないよ!』って感じじゃないか……」

ちょっとブラが見えるなどという日常でも普通に起こりうる光景をわざわざ勿体ぶって特別なステッカーで隠すのは、自意識過剰っぽくて却って恥ずかしい気がしてきた。
そもそも、ステッカーで隠す範囲が広すぎて、本当にブラが見えていたのかすら分からない。

「やっぱり、こんなんじゃダメ! もっと大胆に、本当にエッチな部分が隠れてるって分かる写真じゃないと!」

片手にスマホを持ちながらの自撮りでは撮影できる写真の構図が大幅に制限される。ミユキはスマホをベッドの上に放り投げると、自分のノートパソコンを立ち上げてカメラを起動した。
とはいえ、ミユキはあまり性的な写真に関して詳しい方ではない。とりあえず思い浮かんだポーズを投稿しながら試行錯誤していくのが良さそうだ。

「隠れてる部分が見たくなるような、エッチな構図……こういうのとか、どうかな……?」

カメラから少し離れて立ち、笑顔を浮かべながらスカートの正面を両手で大きく持ち上げる。
もちろん、撮影した写真には、普段はスカートで覆われているべきミユキのピンク色のショーツから臍に至るまでの領域が完全に映ってしまっているが、ステッカーで隠せば問題ない。

「ふふ、初めてにしてはうまくいったかも! あたしって、こういう写真の才能あったりして……?」

ミユキはさっそく先ほどのステッカーを、下着の部分がギリギリで隠れるように調整して貼り付け、投稿した。

「でも、これ一枚だけで満足するわけにはいかないわよね! もっと色んな構図を試してみないと!」

いつの間にやら、初めの頃に感じていた羞恥心もすっかり和らいでいた。
このステッカーで隠すのに相応しい、エッチな写真をいっぱい撮影したい。もはやミユキの頭の中はそのことで一杯だった。

そのためには、もはや下着も邪魔なだけだろう。
ミユキは背中に手を回してブラジャーのホックを外し、するするとブラウスの隙間から抜き取る。

「んー……いきなり全部脱いじゃうのも色気ないだろうし……こんな感じがいいかな」

ピンク色のブラジャーを右手に握ったままブラウスの前をはだけて、上目遣いの表情と、露わになった両胸をカメラに収める。
そして、今度は乳首の先端だけが隠れるくらい小さく調整したステッカーを貼り付けて投稿する。

ミユキの形の整った両胸の、肝心の部分だけが「見せられないよ!」のパネルで隠された写真は、恐らく見る者の想像力を掻き立てる事だろう。
そのことを考えるだけで、ミユキは笑いがこみ上げてくるのを抑えられなかった。
当然、こんなところでやめるわけにはいかない。この調子でどんどん、みんなの注目を浴びられるようなエッチな写真を投稿していこう。

ミユキの呟きに、次々といやらしい写真が投稿されていく。
上半身裸で大きく体を反らし、胸を見せつけるように伸びをするミユキ。
ショーツを膝まで下ろし、スカートの裾を持ち上げて中を見せつけるミユキ。
まるで自らの体を慰めるように、両手で胸の先端や秘所を弄るミユキ。
カメラに向かってM字に大きく足を広げ、その中心部分を右手の人差し指と中指で広げるミユキ。

もちろん、大事な部分には例のステッカーを貼り付けることを忘れない。
不思議なことに、普段ならば決して投稿できないような写真でも、このステッカーさえあれば何の心配もないという確信にも似た感情があった。
0894呪いのステッカー 3/42019/04/18(木) 00:32:46.64ID:ci3matiq
1時間後、気が付けばミユキの呟きにはすでに20枚近くの写真が投稿されていた。

「ふぅ……こんなところかな? 最後に、今日投稿した呟きをもう一回見返してみようっと」

自分の呟きの一覧を表示し、最初に撮影した、スカートをたくし上げている写真をクリックする。
不思議なものだ。普段だったら仮にステッカーで隠れていたとしても、こんな大胆な写真を撮ろうなんて考えもしないのに。

画面の中には、最初のミユキが投稿した、カメラに笑顔を見せながらスカートの裾を持ち上げている姿が表示される。
もちろん、本来パンツが見えるはずのところには、可愛い小悪魔の女の子が『見せられないよ!』と書かれたパネルを掲げ、その領域が見えるのを防いでいる。
そのことを確認したミユキが画像を閉じようとした、その瞬間。

小悪魔のイラストが動き出し、不意に意地悪な表情で微笑んだ。

「え……このステッカーって、アニメーション付きだったの?」

ステッカーの中には、イラストの一部が動く仕様になっているものもある。
といっても、本来の目的は写真を隠すことであるため、輪郭部分は動かずに中の模様や表情が変わるだけのものがほとんどだ。

しかし、このステッカーの動きはそれだけにはとどまらなかった。

イラストの小悪魔が、手に掲げていた『見せられないよ!』のパネルをくるりとひっくり返すと、パネルの裏面のメッセージが現れる。

『見せてあげるね♪』

そのメッセージを見て、ぞくり、とマユミの背筋に冷たいものが走る。
まるで、自分が何かとんでもないミスをしてしまったような、そんな感覚。

それが的中したのは、直後のことだった。

小悪魔は小さくウインクすると、『見せてあげるね♪』のパネルを画面外に向けて放り投げてしまった。

「え……嘘でしょ……!?」

マユミがステッカーを使って隠したはずの領域、その可愛いピンク色のショーツが、完全に晒されてしまっていた。
最後に小悪魔自身も投げキッスと共に画面外に消えてしまうと、そこに残されたのは、自分のパンツを見せつけるようにスカートをたくし上げているマユミの姿。
0895呪いのステッカー 4/42019/04/18(木) 00:33:14.03ID:ci3matiq
「や、やだっ……! もしかして、他の写真も……!?」

慌てて自分が先ほど投下した他の呟きを確認してみるが、結果はすべて同じ。

『見せられないよ!』のパネルを掲げていた小悪魔がくるりとパネルを裏返し、『見せてあげるね♪』へと変化したメッセージを画面外に放り投げて、最後に小悪魔自身も消えてしまう。
当然、ミユキがステッカーで隠したはずの場所は、完全に丸見えになってしまっている。

形のいい胸の先端にちょこんと存在を主張するピンク色の小さな突起も。
最近ようやく毛が生え始めたばかりの、未熟な秘所も。
全てが、ミユキ自身の意思で見せつけるかのように、全世界に向けて発信されていた。

既に、ミユキがアップロードした一連の写真は、数万もの人間に拡散されている。

おかしい。自分の呟きは、許可した知人にしか公開されない、いわゆる鍵アカに設定されていたはずだ。
そのことに気付いたミユキが慌ててアカウントの設定を確認すると、昼間までは確かに非公開だったはずの設定が、誰にでも見られるように変更されていた。

「やだ、どうして……!? 誰が、いつの間に!?」

急いでアカウントを非公開に戻そうと操作するが、何度試しても『このアカウントは非公開にできません』というエラーメッセージとともに公開設定に戻されてしまう。

「なんで、どういうこと!? と、とりあえず呟きの方だけでも消さないと……!」

『この呟きは削除できません』

「嘘でしょ!? も、もうこうなったらアカウントごと消去するしか……!」

『このアカウントは消去できません』

そんなバカな。何故こんなことになってしまったのだろう。
恐らくこのミユキの痴態は、学校でも家庭でも、問題として取りざたされることだろう。
いや、刑事事件にも発展してニュースにもなるかもしれない。

「いやあああああ!」

ミユキの悲痛な叫びが辺りに響き渡った。
0896呪いのステッカー 5/42019/04/18(木) 00:34:27.19ID:ci3matiq
――幸か不幸か、この一件に関してミユキが責任を問われることはなかった。
とはいっても、一連の呟きが明るみに出なかった訳ではない。むしろ、その逆だ。

ミユキの呟きと時を前後して、世界中の可愛い女の子たちが、消えるステッカーを使って一糸まとわぬ姿の自撮りを発信する事件が頻発していたのだ。
中には有名なアイドル等も含まれており、暫くは世間を騒がす大事件としてメディア等に取り上げられた。

しかし、大勢の女の子たちによる「ステッカーを見た瞬間に自分の大胆な姿を呟きに上げたい気持ちが抑えられなくなった」という証言と、
当該のステッカー(デザインは国によって異なるらしい)について運営が「公式に発信したものではなく、第三者のハッキングによるもの」と発表したことから、
一連の騒動は「新手のコンピューター・ウイルスによるサイバーテロ」として片付けられた。

全校集会では「もし身近に被害者がいたとしても決して話題に出さないこと」「ウイルス感染の危険性があるので当該の呟きには決してアクセスしないこと」と口頭で注意があった。
ミユキを始めとする被害者の少女たちには、ステッカーを受信する直前までの状態を再現した新たなアカウントが用意された。
しかし、一連の呟きに関しては、どうやら運営の力をもってしても削除や非公開にすることはできないらしく、少女たちのあられもない姿は、誰にでも見られる状態で半永久的にインターネット上を漂うこととなるのだった……。
0897名無しさん@ピンキー2019/04/18(木) 00:36:45.38ID:ci3matiq
以上です。
途中行数をミスって4分割のはずが5分割になってしまいました。

大勢の人に恥ずかしい姿を晒しつつ、女の子が破滅しないようにするのって難しい。
0901名無しさん@ピンキー2019/04/20(土) 00:25:49.34ID:jiv0P3mt
マケン姫の中国女が空中戦でパンツごとブルマはぎとられて赤面悶絶、みたいな
(少なくとも初登場は)いけすかないライバルポジの女が思いがけない意趣返しで恥辱味わわされるのすき
0902名無しさん@ピンキー2019/04/21(日) 09:38:55.93ID:Lyn+y+WB
見習いマジシャンがマジックショーで失敗して、参加者の女の子が大変な目に遭っちゃう的なのを作りたいけど、ネタがあんまりねぇ
0903名無しさん@ピンキー2019/04/21(日) 10:16:15.63ID:mtrcN3S6
いけすかないライバル女がマジシャンの女の子に大変な目に遭わされるネタならそのうち書くかも
0904名無しさん@ピンキー2019/04/21(日) 15:22:40.84ID:l9nDecA5
>>903
ライバル同士の辱めシチュは好みなので待機
マジシャン物と言えばティーカさんが帰国子女マジシャン?の羞恥モノ書いてたけど
あれはソフト路線というか寸止め感強かったから個人的には惜しかった
0906名無しさん@ピンキー2019/04/22(月) 00:39:41.77ID:YBH6Z1A3
昔のコナンでマジシャンが集まる館の事件で
蘭のスカートからハトが飛び出すマジックで慌てて隠すけどコナンに見られるとかあったよな
ああいうのとかどうだろ
ハンカチ取り出すマジックで別の布が…とかも定番か
0907名無しさん@ピンキー2019/04/22(月) 19:23:37.62ID:GG52JppN
ここの人はNPC姦とかも好きなんだろうか
それともちょっと違うのか
0908名無しさん@ピンキー2019/04/23(火) 12:26:40.81ID:E/CfVopO
最近流行りのネタだと
SCP(超常的な能力を持つアイテムや生物、場所、現象などを収容する架空の財団)とか親和性高そうだと思ってる
女の子をえっちな目に遭わせる生物が脱走して騒動起こしたり
えっちな効果を持つアイテムの実験記録とか
女の子を撮影すると恥ずかしいハプニングに見舞われてる写真が出てきて、一定時間以内に必ずその写真の通りのハプニングに見舞われてしまうポラロイドカメラとかありそう
0909名無しさん@ピンキー2019/04/29(月) 02:27:53.82ID:A8sLXhZy
マジシャンネタとか超能力探偵のプロットとか、連休中に来ないかとちょっと期待してる
0910名無しさん@ピンキー2019/04/29(月) 08:57:32.19ID:7aEnjmwb
ネタとか募集して散々持ち上げさせるなら、もう少し真面目にやって欲しいよな
提供した方が馬鹿をみてるみたいじゃん
0911名無しさん@ピンキー2019/04/29(月) 22:12:11.49ID:XlKclNTc
っていうかさぁ
リクエストを募集しておいて梨のつぶてとかいったい何なのさ?
書くなら書く、書かないなら書かないで一言くらい返すべきじゃね?
期待して待ってるリクエスト主とか気を使って様子見してる他の作者とかを何だと思ってるんだろ?
部下か補欠ですか?
0912名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 05:59:05.50ID:XkJjWCD4
910-911 そう言うの言ってると帰ってこなくなるよ
そもそも彼は「考えてみる」とい言ってるけど、「絶対に書く」とは言ってないし、「書きたいモノしか書かない」とも名言してる
たかが一ヶ月来なかったただけで馬鹿にしてるだとかキレるのはおかしくないか彼にだって都合はあるだろうし
0913名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 07:35:01.80ID:+a2zsvfg
>>912
いやいやいや
その言い分を纏めると、リクエストでネタを散々出させた上で

「書きたいモノだけ書く」=書きたくなるネタ以外はスルー
拾ったネタも「考えてみる」とだけ言い残して何の音沙汰も無し

ってことだぞ?

これ普通に考えたら彼の個人サイトでやることだろ
そのうえ一ヶ月も放置とか自サイトでも姿勢が疑問視されて当然だと思うが

せめて月一〜二本でもにリクに応えるとか
それがキツイなら週一でも近況報告するとか
ネタを募った側にはそれなりの責任もあるんじゃないかな

それすら放棄して「強要(催促)されたら何も言わずに消えるんで」とか言われてもなぁ

あと名言じゃ無くて明言な
0914名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 13:04:55.78ID:S7sRzEFu
期待してるとは言ったけどそんな上から目線でクレクレしたい訳じゃないんだよなあ

ところでジャンプ本誌にToLOVEるが出張読み切り載せてたけど、やっぱダークネスよりあのレベルのがエロいな
アクセルの踏み具合は無印とダークネスの中間ぐらいだとは思うけど
0915名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 13:33:50.86ID:N6Pff6Fk
当事者同士で納得してるところに第三者が首を突っ込むところじゃないねぇ
もう本誌とらぶるが終わって十年にもなるんだな
個人的に一押しなのはププリンの魔法だった
こう、魔法使いの女の子に催眠術とかかけて、魔法を使う度に誤ってププリンを唱えてしまうようにしたい
0916名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 18:12:09.00ID:R1A1dD2U
わかる
このスレ的にもププリン超好きだわ
あと小手川ノーパン回避
ララの発明品暴走は不思議アイテム系シチュのバイブルの一つ
0917名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 18:14:40.22ID:R1A1dD2U
ププリンの「下」バージョンみたいなのも見てみたかったな
読み切り版M0にあったようなパンツずり下ろし範囲魔法
0919名無しさん@ピンキー2019/04/30(火) 23:14:03.99ID:b5Z3uT0U
(マジシャンネタに関してはネタがねぇってぼやいただけなんだけどなぁ……)
0921名無しさん@ピンキー2019/05/01(水) 00:12:45.65ID:ja3lBAFP
エロパロ板と違う所の『ゆうしゃは パンチラ を おぼえた!』てSSで
「パンチラ」という名前の常時発動スキルを覚えた女勇者がパンツ見られまくった挙げ句、スキルが「パンモロ」に進化したせいで更に大変な目に遭うって奴がこのスレ向きかなって思った
0923見習いマジシャン・きららの初舞台 その12019/05/01(水) 00:41:52.57ID:C4FQvtut
「みんなー! 今日は私のマジックに来てくれてどうもありがとう♪ はりきってサービスするから、是非楽しんでいってね☆」

今日は、きららにとって、大勢の観客の前での初の公演だった。
常日頃からそそっかしく、肝心なところでミスばかりするきららも、この日ばかりは失敗する訳にはいくまいと、入念に準備を重ねてきた。

その甲斐もあってか、カード当てマジックに、ボールを消すマジック、そして、杖を空中浮遊させるマジックと、無事に成功させていくきらら。
観客たちからの受けもよく、はっきり言って予想以上の進行と言えた。
残る演目はただ一つ。ここまで来て失敗するわけにはいかない。

「それじゃあ最後に……誰かひとり、私のマジックのアシスタントとしてステージに上がってくれる人、いるかな?」

このマジックは観客の中から協力者を募り、ステージ上に上がってもらう必要がある。
何人か手を挙げた立候補者の中からきららが選んだのは、十代半ばくらいの私服姿の少女だった。
ステージに上がった少女は、きららに促されるまま、マジックボックスの中に閉じ込められてしまう。
ボックスの上面からは少女の顔が、左右の両面からは彼女の両手が突き出しており、完全に拘束されていると言ってもいい。

「最後のマジックは――何と、箱の中に入ったこのアシスタントを、この白銀の剣で串刺しにしてしまいます!」

ぎらりとした光を放つその剣を見せつけられ、「おお」とどよめきが観客の中から沸き起こる。
マジックボックスの中の少女も、不安そうにきららの顔を見上げる。

だが、当然これはマジックだ。この剣は少女の体に傷一つつけることなく箱を貫通するようになっている。

「ではまず一本目……手元が狂うので動かないでくださいね!」

わざと不安を煽るような言い方で、マジックボックスに一本目の剣を差し込む。
びくり、と少女が体を震わせ、観客が息をのむが、するすると剣は箱を貫通して完全に突き刺さる。

「どうやら運よく一本目は外れたようですね……ですが安心するにはまだ早い! 続けて二本目! 三本目!」

すらり、すらりと白銀の剣がマジックボックスに突き刺さっていく。
数分後には合計五本の剣が、まるで黒ひげ危機一発のようにあらゆる方向からマジックボックスを串刺しにしていた。

観客も少女も、驚いた表情で刺さった剣を見ている。どうやらマジックは成功のようだ。

「不思議なことに私のアシスタントはぴんぴんしているようですね……さて、それでは彼女は本当に無事なのか!
まずは箱に刺さった剣を抜いていきましょう!」

刺していった順番と逆順に、一本ずつ剣を引き抜いていくきらら。
最後の一本が引き抜かれると、舞台の上には剣を刺す前と同じように、マジックボックスから顔と手を出す少女が残された。
0924見習いマジシャン・きららの初舞台 その22019/05/01(水) 00:42:58.81ID:C4FQvtut
「さあ、それでは皆さん、舞台の上の私のアシスタントにどうかご注目ください!
アン、ドゥ、トロワ!」

きららの掛け声とともに、マジックボックスがまるで自らの意思を持つかのようにぱかりと開く。

中からは、まるで何事もなかったかのように、傷一つついていない状態の少女が現れた。
観客からは大きな拍手が沸き起こり、少女自身も何が起きたのかわからないといった面持ちだ。
成功だ。自分の初舞台でミスを披露することなく終えることができたきららは、大きな声で観客席に呼びかける。

「はいっ、御覧の通り彼女の体には傷一つついておりません!
それでは皆さん、勇気ある私のアシスタントに拍手!」

アシスタントの少女が、きららの呼びかけに応えるように観客席に向かって両手を広げた、その瞬間。

ぴりっ

柔らかく布を裂くような音が、彼女が着ている洋服から発せられた。
そして同時に、彼女の袖や裾、襟といったあらゆる部分に、鋭利な刃物で切り裂かれたような裂け目が無数に発生し、広がっていく。
アウターとスカート、そしてブラウス。それらの衣服が、大勢の観客の視線の先で単なる細切れの布と化しながら、舞台の上をまるで花吹雪のようにひらひらと舞い散る。
いや、それだけではない。中に着ていたキャミソールやブラ、そして乙女の秘密を守る最後の砦であるショーツまで、あっという間に切れ目が入り、まるでそうなるのが当然であるかのように舞台に落ちていく。
時間にして恐らくコンマ数秒、しかし観客たちにとってはまるでスロー再生のようにはっきりと、少女の発達途中の胸の先や生えかけの秘所が、舞台の上で完全に晒されるに至る光景が脳裏に焼き付いていた。

「……」
「……」
「……」

観客も、少女も、そしてきららも。
誰もが反応することを忘れたまま、数秒が経過したころ。

「――いやあああああああっ!」

少女の絹を裂くような悲鳴が、会場全体に響き渡った。

(おしまい)
0925名無しさん@ピンキー2019/05/01(水) 00:49:39.82ID:C4FQvtut
以上です。
他にも書きかけのネタはあるけどもサクっと書けないので筆が進んだら投下します。
0927名無しさん@ピンキー2019/05/02(木) 00:05:24.07ID:16hzC5rG
感想を書かねばと思っていたら
いつの間にか元号が変わっていたでござる

>>807-816
GJ えくせれんと!
素晴らしかった、特に星見さん。

(自称)やさしい少女が主人公に意地悪で
あまつさえそれを宣言してしまうあたり
その想いは無自覚なんだろうなぁ

星占いの結果、主人公から女性を遠ざけたのは
無意識なジェラシーのなせる業か?

序盤は毛布に包まってて終盤に包まってるのはシーツ
主人公が費やした時間を説明ではなく表現する筆者の技量に感服

終盤、シーツが解けてから告白してりゃ平手打ちは当然の帰結だわw

追記:告白とシーツが解ける順序が逆だった場合
 星見さんの反応がどのように変化したか気になる
0928名無しさん@ピンキー2019/05/02(木) 18:46:01.94ID:NwBUoZA/
>>925
GJ
欲を言えばアシスタントの子に少しだけでも掘り下げがほしかったな
0929名無しさん@ピンキー2019/05/03(金) 00:19:56.01ID:4HCZDmyv
>>925
gj!
個人的には恥ずかしいっきりリカバリーなしが好きだったりするので好み

ところで>>927はどうしたんだ時空を超えてきたのか
0930名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 11:54:56.45ID:2h6gbos1
 小野原美保にとって高校生活の主体は友達との情報交換であり、それ以外は退屈極まりない
蛇足に過ぎない。だから最後の授業が終わると同時に席を立ち、この後に必要なの物を既に
詰め込み終わっているバッグを手に急ぎ足で教室から出て行こうとしたが、
 「小野原さん、ちょっと待て下さい!」
 あと少し、と言うところで呼び止められた。
 「……何、一宮?」
 美保の一日は、これからなのだ。
 色々と予定もあるというのに、こんな所で油を売っていて良いわけが無い。
 だから露骨に嫌そうな顔を作り、苛立ちをを込めた声を出しながら振り返る。
 「小野原さんに、とても大切なお話があるんです。だから少し付き合って下さい」
 が、機嫌の悪そうな顔と声なら相手も負けてはいなかった。
 美保のとって、鬱陶しさの象徴である校則。
 その校則を具現化したような存在。
 美保より頭半分ほど背が低いクラス委員長、一宮椿も自分の鞄を両手で持ちつつ、自分を
見下す美保の視線に毅然と睨み返してくる。
 「……そ、そんなの無いし? っていうかアタシ忙しいし!」
 ちょっと気圧されながらも振り切って出て行くとする美保。
 「私の方にはあるんです!」
 そんな美保の動きを制するように手首を掴んで引き留める椿。
 「ちょ、あんた……放してよ! 放せって!!」
 慌てて腕を振り回そうとするが、どういうわけか全く動かせない。
 ならば体ごと動いて引く抜こうとしても、平然と佇む小柄な椿の信じられない握力で
びくともしない。
 「な、なんなのよ! あんた!?」
 「本当に、少しお話をするだけです。そんなにお時間も取らせません」
 いままで殆ど接点が無かった、と認識されていた二人の突然の悶着に、教室に残っていた
クラスメイト達の注目も集まり始める。
 「ふ、ふざけんな! 誰が……」
 「……昨日の夜九時頃、ラ……いかがわしいホテルの前でお見かけしました」
 「!!」
 眉一つ動かさない椿の囁きで、美保の動きが止まった。
0931名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 11:58:09.15ID:2h6gbos1
 「失礼だとは思いましたが、写真も撮らせて頂きました」
 好奇の視線を背中に感じつつも、抵抗できなくなった美保は椿に引っ張られるままに
校舎の屋上まで連行された。昼休みならともかく、部活の時間帯になった今の屋上には
他に人の気配は無い。
 ひょっとしたら偶々かも知れないが、内緒の話をするには好都合だった。
 「………………」
 「少し遠目ですが、見間違いではないと断言できます。腕を組んでおられる背広姿の
男性は、お父様ではありませんよね?」
 「………………」
 堅物の見本のような椿がスマートフォンを持ち歩いていること自体が意外だったが、
もはやそんな些細なことで驚いていられる状態では無い。
 突き付けられた画面の中で仕事帰りと思しき中年男性と腕を組み、自分から体を密着させ
媚び媚びの笑顔で何かを話しかけているのは間違いなく美保本人だ。
 何処からどう見ても、援助交際の現場である。
 「余計なお節介だと仰られるかも知れませんが、委員長としてでは無く同級生としても
これは見過ごせません。即刻、お止めになるべきです」
 「………………っ!」
 「こんな事を続けていても、ご自身を傷つけて堕落していくだけだと思います。もしも
お金のことでお悩みがあるのでしたら……」
 「……るさい……」
 「え?」
 「うるさいって言ってんだよ! 何勝手に撮ってんだよ! それ寄越せよっ!!」
 「っ!?」
 俯いたまま震えていた美保だったが、まるで保護者か何かのような上から目線の椿の
物言いに、頭の中の何かが切れた。
 突然に掴みかかってきた美保の凶行に椿は驚き、息を飲み、せいぜい一歩後ずさる程度の
対応しか取れない。
 逆上に任せ、後先考えずに椿のスマートフォンを奪い取ろうと襲いかかった美保は僅かに
残った思考の片隅で勝利を確信した。
 「きゃぁぁぁぁっ!?」
 が、次の瞬間に美保の体は椿の悲鳴と共に反転して……
0932名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:00:11.27ID:2h6gbos1
 「先ずは此処から、そちらの柵の所までを掃いて下さい。それが終わったら次のお仕事を
お願いしますので社務所までお願いしますね」
 その数時間後、美保は神社の境内で巫女装束を着て、箒を持っていた。
 いや、正確には強引に着せられ、持たされていた。
 椿に投げ飛ばさされ、コンクリートに叩きつけられた痛みに耐えながら。
 「そんな顔をなさらなくても、お給金はキチンとお渡しします。これでお金の心配は
しなくても済みますよね?」
 しかも美保のスマートフォンは、現在進行形で自分に指示を出している自分と同じ巫女装束の
椿に取り上げられてしまっている。
 巫女にスマートフォンは似合いませんし、使う必要も無いと思いますからと椿は平然と宣って
いたが、美保からすると人質を取られたのも同然だ。
 「……………ちっ!」
 「念のための断っておきますけど接客業ですからね? 初日ですし難しいとは思いますけど、
出来るだけ礼儀正しく、ですよ?」
 援助交際の証拠を握られている。
 外部との連絡初段は奪われた。
 その上に腕力でも敵わないっぽい。
 いままで興味も無かったし、知りたいとも思わなかったが、どうやら椿の実家らしい神社で
椿の言う通りに巫女の真似事をするしか無い。
 手の中の箒を速攻で叩き割って、当初の予定通りに遊びに行って、小遣いを貰ってたっぷり
セックスを楽しんでストレスを発散したいが、どれも無理だ。
 社務所、と呼ぶらしい受付小屋に戻って参拝客と何やら楽しそうに話している椿に恨みの
籠もった視線を注いでも全く相手にされないので、渋々竹箒を動かす。
 「……あんな顔、するんだ……」
 余り気にしたことも無かったが、あんな風に笑う椿の姿を美保は知らない。
 常に淡々と学業に勤しんでいる印象しか無いのだ。
 そして品行方正、学業優秀。
 どのグループにも入っている様子は無いが、教師達の受けは良い。
 特にハブられていることもないし、何でも手際よく片付けるし、誰に対しても同じように
冷静に接するので何かと頼られることも多いらしいし皆も一目は置いている。
 でも椿の方から積極的に話しかけることも無いので、友達らしい友達もいない。
 よくよく考えてみると、変な奴だ。
 「………って、あいつの事なんてどうでも良いし!」
0933名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:01:35.28ID:2h6gbos1
 椿のことだ。
 適当に箒を動かして掃除が進まなければ絶対に解放してくれないに違いない。
 全くもって癪に障るが、今は言う通りにするしか無い。
 「……………ちっ!」
 せめてもの抵抗にと舌打ちをしながら、仕方なく掃除を始める。
 「覚えてろよ……!」
 そんな三流の悪役っぽい台詞を吐きながら。



 そして、慣れない掃き掃除と大量の落ち葉に悪戦苦闘すること小一時間。
 「?」
 ふと視線を感じ、目を上げると円らな瞳が自分を見つめていた。
 「…………………狐?」
 最初は狐に似た色の小型犬かと思ったが、明らかに違う。
 十メートルほどだろうか。
 少し離れた木の陰から覗く耳も、尻尾も、特徴がある。
 実物を見たのは初めてだが、きっと間違いない。
 「狐って、北海道じゃなかったっけ?」
 キタキツネしか知らない美保が首を捻っている間も、狐の方はジッと美保の
顔を見続けている。近づく様子は無いが、逃げ出しそうな気配も無い。
 「……もしかして餌付けしてる……とか?」
 雑木林の方から来たらしいし、野生だと思う。
 そして誰かが餌を与えているので人間に慣れているのかも知れない。
 「でもアタシ、何も持ってないしなぁ」
 所持品は着替えるときに全て預けてしまった、というか預けさせられた。
 今の美保に、狐の気を引いて仲良くなる手段など何も無いが、
 「えっと………おいで?」
 得てして小型動物というのは可愛らしい造形の物が多い。
 しかも狐という生き物は様々な媒体で愛らしい存在として扱われることが多く、
その刷り込みのお陰もあって、美保は野良猫に接するような気軽さで狐を愛でたい
気分になっていた。
 腰を落とし、視線の高さを出来るだけ合わせて優しい声で手招きをしてみる。
 もはや掃除のことは忘却の彼方である。
0934名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:03:30.96ID:2h6gbos1
 だが狐は差し出した手では無く、美保の目を見つめ続け、やがて腰を上げたかと
思うと相変わらず美保の方を見ながら木の陰から出てきて横へと歩を進め、人気の
無い本殿の裏側へと姿が消える寸前で再び座った。
 「?」
 もしかして、誘っているのだろうか?
 もっと大きな動物が相手なら警戒心の方が勝ったのかも知れないが、ぬいぐるみ程度の
大きさの小動物が自分に興味を持っているらしいと知って惹かれない女子はいない。
 何を考えているにせよ、所詮は動物の浅知恵。
 そう高を括った美保は箒を片手に、狐の誘いに乗ってやることにした。
 そうして四つ足を軽快に操りながら本殿の裏へと姿を消した狐を追いかけて……

 「見ない顔だけど、ひょっとして椿の友達なの? あんた?」
 「………へ?」
 
 中学生くらいの、自分と同じ巫女装束の女の子が待ち構えていた。
 「………あれ? 狐は?」
 「そんなことより質問に答えなさいよ! 椿が連れてきたみたいだけど、あんた椿の
一体何なの? 友達じゃないの?」
 事態の急変について行けず、追いかけていた狐の姿を探してキョロキョロしている
美保を不機嫌そうに睨みながら、腰に手を当てて問い詰めてくる少女。
 「つばき? あ、そっか、一宮の……一応、一緒のクラスだけど……」
 「それって友達って事? それで? あの子はどう? ちゃんと仲良くしてる? 
仲間外れにされたり……」
 「いや、そんな急に聞かれても…………って、違うし!!」
 「違うって、何がよ?」
 「あたし椿……じゃなくって一宮の友達じゃ無いし! あいつのことなんて殆ど
知らないし! あと援……無理矢理連れてこられて手伝わされてるだけだし!!」
 「無理矢理?」
 「そうそう! ちょっと写真撮ったからって上から目線で……これって立派な脅迫じゃん
犯罪だよね? なんなのアイツ、ちょっと勉強が出来るからって人のこと上から目線でコキ
使うとか何様なんだっつーの! ああもぅ、なんかどんどん腹が立ってきた!」
0935名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:04:40.27ID:2h6gbos1
 もはや目の前の謎の少女どころか数分前の狐のことすら頭から消し飛んでいる美保。
 地団駄を踏みそうなテンションで怒りを爆発させる。
 「……ふぅん?」
 そして、そんな美保の様子を興味深そうに眺める少女。
 「だいたい成績がなんだってーの! テストで良い点取るのが、そんなに偉いのかよ!
ンなの社会に出たら何の役にも立たないって、この前のオジさんも言ってたし! それより
アイツ絶対に処女だし! 男の一人もオトしたことなとかマジ女じゃ無いし! アソコに
蜘蛛の巣張ってる欠陥品だし! 絶対結婚とか無理だし!」
 「……まぁ、確かに一理あるかなぁ。あの子、まだ未通女だしなぁ……」
 「マジで? ヤバい、超ウケる! 勉強しか能がないとかガキじゃん! 優等生だからって
チヤホヤされんのは小学生までだから! 高校生で処女とか終わってるから!!」
 「むー……」
 腹を抱えて大笑いする美保と、なにやら考えながら唸る少女。
 「そうだよ! ああもぉ、なんでアタシが一宮たいな……」
 「……さっき、椿に無理矢理つれてこられたって言ってたわよね? あんた?」
 「へ? あ、うん……」
 「あたしも椿のことは心配してたんだけど……あの年で色事に興味が無いって言うのも
問題だし、もう少し慣れさせて……これも何かの縁だし、誰かに手伝わせて荒療治をした方が、
あの子の為になるかも知れないでしょ。丁度良いから手を貸しなさいよ、あんた」
 「へ? へ?」
 「椿にお仕置きさせて上げる。その代わりに取り憑かせてもらうから、ジッとしてなさい」
 「へ? へ? あの、ちょ……取り憑くって……え? え? え〜〜〜〜〜っ!?」
0936名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:06:18.28ID:2h6gbos1
 その頃、社務所の椿はご近所のお婆さんと穏やかな時間を過ごしていた。
 「じゃあね椿ちゃん。お家のお手伝いも大事だけど、たまにはお友達と遊びに行くのよ?」
 「はい、ありがとうございます」
 そろそろ日も傾き、肌寒くなる前にと帰宅する常連さんを手を振って見送りながらも、椿の
笑顔は微かに引きつっていた。
 「そんなこと言われたって……」
 椿は一人っ子だ。
 それに、実家の歴史にも家業にも誇りを持っている。
 将来的にお婿さんに来て貰って一緒に盛り上げていくにせよ、まず自分が率先して守って
いかなければ意味が無い。
 世間一般の女子高生と同じ生活に興味が無いとは言わないが、その前に一生懸命勉強して
神職の資格も取って、将来を安泰にしなければ落ち着いて遊ぶことも出来ない。
 「……ああいうことは、大人になってからでもできるもの」
 そう自分に言い聞かせながら、ずっと『良い子』で生きてきた。
 「あの、すみません……」
 「あ、はい! なんでしょう?」
 油断してた。
 ちゃんとしなければ、と考え込んでいた所為で、参拝に来たお客さんに気がつかなかった
なんて本末転倒も甚だしい。
 慌てて巫女らしい笑顔を作り直しながら顔を上げると、時々見かける制服を着た同性代の
女の子がモジモジと上目遣いで椿を見つめていた。
 「あの、こちらの神社は……その、縁結びの御利益があるっ聞いて……」
 「はい、勿論御座いますよ。こちらのお守りとか、絵馬などがお勧めです。宜しかったら
使い方だけでもお教えしましょうか?」
 「は、はい! 是非お願いします!」
 きゅっ、と胸元で拳を作り、尊敬の眼差しを向けてくれる女の子。
 こんな風に真っ直ぐな視線で頼りにされると、自ずとヤル気も湧いてくる。
 「では、こちらの絵馬になりますけど……このように幾つか種類が……はぅっ!?」
0937名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:08:07.34ID:2h6gbos1
 びくびくびく、と椿が痙攣する様子は少し離れた物陰からでもはっきりと見て取れた。
 日が落ちた境内は既に薄暗くなっていたが、社務所の中に灯りがあるお陰だ。
 「うわうわ、ホントに出来たし!」
 いままでは神様とか神通力とかは殆ど信じていなかった美保だが、こうして自分の意思で
実演してしまえば認めるを得ない。
 あえて言葉にすれば、触手とでも言うのだろうか。
 美保のお腹辺りから伸ばしている新しい透明な腕(?)は地面を這って社務所まで伸び、
その先端は椿の足下から袴の隙間を入り込み、下着を捲って処女膜を潜り抜け、まだ誰の
侵入も許したことの無い最深部でウネウネと動いている。
 「初めて触ったけど、中ってこんな感じなんだ。なんか柔らかいし温いし、きゅくきゅう
締め付けてきて……」
 (ちょっと、ちゃんと加減はしなさいよ? あんたが経験豊富っぽいから任せたんだし、
椿の体に傷とか付けたら承知しないわよ?)
 「わ、わかってるし!」
 自分だって同じ女の子だ。
 太さも固さも自在に変えることが出来る、この力なら大丈夫なはず。
 「アタシだって中イキくらい知ってるしできるし! たぶん、この辺りを……」
 間違って処女膜を破ってしまわないよう気をつけながら、その内側の部分だけを太くして
自分が感じるのを同じ所を探って刺激を与えてゆく。
 「ほれほれ、仕事中の巫女の格好を弄り倒してやるっての!」

 
 「あの……どうかしましたか?」
 「いえ、なんでも………っっ、ありません……っ!」
 何でも無いわけが無い。
 と言うか既に膝に来ている。
 太すぎず細すぎず、絶妙な大きさと弾力を持つ何かが体の一番奥を擦ってる。
 しかも当の椿すら知らない、敏感な部分を探りながら。
 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
 「あの、ほんとうに……」
 「いえ、全然問題ありませんから……っ! それよりも名前……絵馬の此処に名前を
書いて……お目当ての方の名前は、こちらに……うぅぅぅぅ!?」
 徐々に的確になってくる責めを受け、悪寒にも似た快感が背筋を駆け上って脳天まで
痺れさせる。
 「あ……やだ、濡れて……」
 「はい?」
 「い、いえ! 宜しければ、あちらに書くものも……あんっ!」
 下着の内側に熱い粘液が広がっていく。
 神聖な巫女装束で、仕事中。
 しかも恋する女の子の純粋な願いを応援している最中だというのに。
 などと考えてる間にも愛撫は加速し、キャパシティを超えた愛液が今にも下着から
溢れて垂れそうだ。
0938名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:09:28.12ID:2h6gbos1
 「……マジ、エロい……っていうか色っぽい……」
 どちらも同じ意味のような気もするが、何かが違う。
 顔を上気させ、プルプル震えながら必死に喘ぎ声を抑えている椿の痴態は、同性の
美保すらドキドキさせてしまうほどに扇情的だ。
 「……しかも中が濡れてウネウネしてて……」
 熱い粘液塗れにされ、更に奥へと誘うように絡みついてくる感触が気持ち良い。
 感度で言えば、それこそ腕か指程度なのだが、それでも気持ち良い。
 「これ、ヤってる最中ってアタシの中も、こんな風になってるんだよね?」
 これは……客がお金を出してでもシたくなるのも理解できる。
 これがオチンチンなら更に気持ちが良いだろうし、一種の征服欲みたいな物も
満たされる。
 「……もっと奥まで……良いよね?」
 無意識に右手で股間を、左手で胸を弄りながら美保も高ぶってゆく。



 「!!!!!?」
 ずん、と一番奥を突き上げられて一瞬意識が飛んだ。
 「そ、そこ……子宮……っ!?」
 咄嗟に手で口を覆わなければ、とんでもないことを口走っていたところだ。
 全ての内臓が振動して、すでに内股になっている膝がガクガクと震える。
 刺激が強すぎて涙が出そうになる。
 「あの……あのっ! 本当に大丈夫ですか!?」
 「ご、ごめんなさい……ちょっと足……虫に刺されて……」
 我ながら苦しすぎると思うが、もう頭も禄に回らない。
 「でも……あの、誰か呼んできた方が!」
 「本当に大丈夫……それよりも……絵馬……」
 「か、買います! これ買いますから! 早く手当をして下さい!」
0939名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:11:20.92ID:2h6gbos1
 言葉を信じているのかいないのか。
 崩れ落ちる寸前の椿に代金を手渡した女の子は顔を真っ赤に染め、買った絵馬を
抱きしめながら転がるような勢いで逃げていった。
 「も、もうだめ……」
 その駆け足の音が遠ざかってゆくのを最後まで聞いた椿は、いよいお我慢の限界を
超えて社務所の床にへたり込んでしまった。
 繰り返し下から突き上げられる勢いで全身を揺さぶられながら、汗と愛液で床板を
汚し悶えるのみ。
 事情を知らない者が見れば、自分から男に跨がって腰を揺らしているいるように
しか見えないだろう。

 そんな痴態を。
 巫女装束で乱れ、涙を流しながら快感に翻弄される椿を責めている美保の方も、
もう猶予は残されていない。
 「一宮……あんな顔して、アンタがエロすぎるから……!」
 そんな必要は全くないというのに、本能的に腰を振りながら椿を貪る美保。
 普段の清楚、というよりは生真面目で何処か冷めた顔とのギャップもあって、
泣きそうな顔で感じている様子が劣情を増幅させてしまうのだ。
 「あぁ来る……大きいの来る! いくいく! 一宮エロすぎてイキそう……!」
 「やだやだ、強過ぎるぅ! そんな大きくしながら擦らないでっ! そんなに激しく
一番奥ばっかり苛めないで! 変になるから! 変になるから止めてぇ!!」
 「いくいくいく、いっくぅぅぅぅぅぅっ!!」
 最後のトドメ、とばかりに一番奥のコリコリに触手の先端を打ち付け、膝立ちで
男性が子種を注ぎ込むような格好で腰を突き出しながら達する美保。
 「だめだめだめだめ、だめ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
 そして騎乗位のようなポーズで背筋を反り返らせ、両手で顔を覆いながら極まって
しまう椿。
 そのまま仰向けに引っくり返ってしまった椿の体は、暫く引いてくれそうに無い
細波の繰り返しで小刻みに震え、弛緩した下半身から漏れ出した温かい液体が巫女袴
に大きな染みを作るのが分かっても指一本動かせず朦朧とするのみ。
 「………これ……おしっこ……だめ、なのに………」
 それどころか、失禁すら心地よいような錯覚を覚えそうだった。
0940名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 12:12:58.36ID:2h6gbos1
 「小野原さん! 掃除は終わりましたか!?」
 「あ……うん……」
 これまた初めて見る表情だった。
 あれから体感で小一時間ほど経っただろうか。
 朱に染まり、頬を膨らませて目を逸らしながらも、精一杯の威厳を保とうと居丈高に
胸を張る椿は何というか……
 「……かわいい?」
 「何か言いましたか!?」
 「え? あ、別に……」
 と言いながらも美保の視線は自然と椿の下半身へ。
 経験、というか場数の違いか。
 椿より先に回復した美保は、慌てふためいて社務所の床を清め、濡れて張り付いた袴を
替えに奥へと逃げ込む一部始終をしっかり見届け、初めての中イキで椿の身に何が起こった
のかを大体察していた。
 「どどど、何処を見ているんですか小野原さんっ!?」
 そして、どの程度かはともかく美保に見られていただろうことは椿も。
 「あ……ご、ごめん……」
 「とにかくっ!」と必要以上に声が大きくなってしまう椿「思っていたより遅くなって
しまいましたし! 今日は掃除だけで結構ですっ!」
 そして、相変わらずプイと横を向いたまま懐から封筒を取り出して差し出す。
 「えっと?」
 「今日の分のお給金ですっ! 何か問題でもっ!?」
 「な、ないけど……」
 完全に逆ギレ状態である、痴態を誤魔化す為の八つ当たりである。
 それが分かっていても、ちょっとやり過ぎたかもと感じている美保は何も言い返せない。
 あと自分もイッてしまったという気恥ずかしさもある。
 椿にだけ恥ずかしい思いをさせるはずが、同じ穴の狢になってしまった。
 「じゃあ、あの、せっかくだから……」
 そうして封筒を受け取ろうとしたが、
 「……ところで小野原さん、何か変わったことはありませんでしたか?」
 美保が掴んだのと反対側を握ったまま、声のトーンを落とす椿。
 「か、変わったこと……?」
 「わ、わたしの顔に何か付いてるんですか!? 私じゃなくて小野原さんのほうですっ!
例えば、こう、なにか生き物に遭遇したとか……不審な誰かと話したとか……」
 随分と具体的な『何か変わったこと』である。
 「べ、別に何も……」
 「そ、そうですか。それでしたら……今日は、これで……」
 「…………………」
 「…………………」
 「………………あの、手……放してくれないと帰れないって言うか……」
 「わわわわかっていますっ! では気をつけて帰って下さいねっ!!」
 「あ、あんがと……」
 そうして受け取った封筒を手に、そそくさと着替えに行こうとする美保。 
 「お、小野原さん! 言っておきますけど今日だけじゃありませんからね! 明日も
手伝って頂かないと写真を……えっと、とにかく来て下さいねっ!!」
 「あー……うん……」
 何故だか分からないが、素直に頷いてしまう美保だった。
0941名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 14:11:46.95ID:bttGXiM6
連休中の投下乙 ご新規さんかな?
狐に化かされて〜とか、人外の悪戯で恥ずかしいことになっちゃうのいいよね……
椿も狐様の存在認知してるっぽいのがまた今後に続きそうで楽しみ
0942名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 14:37:05.05ID:a4FEOQEC
お堅い巫女さんの絶頂失禁いいよね・・・
0943名無しさん@ピンキー2019/05/05(日) 14:38:05.49ID:ygh7PxGY
乙乙!
人外の悪戯、いいね!
狐が出てきたときには、男の子の前で化かされて恥ずかしい目に遭わされるのかと思ったw
0944名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 00:03:08.57ID:WRuCkeLj
神通力でエロいハプニングとか晒し者にするのかと思ったら透明触手でズポズポか
このスレしばらくそういうの無かったから逆に新鮮だ、エロいけど
0945名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 02:11:01.05ID:GmTYh+J8
余計なことかもしれませんが
小説を書くときのお約束として
「」や()の前には空白は不要です
変なとこで改行入ってるし
ちょっと読みにくいです
生意気言ってすいません
0946名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 07:47:33.18ID:hFQUW4OX
よく透明人間ってストーリーあるけど
やられる本人だけやる人間が見えなくなるストーリーってないよね。
0947名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 12:35:36.49ID:eImyO1Ik
それだったら周りにも見えないほうがやり易いからじゃね?(世間体的に)

被害者「な、なんかやられてるよぉ」
周りの人「うん、ヤられてるね」
って何か拍子抜けと言うか
0948名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 12:39:47.41ID:jeWi4OLP
それなら逆の方がいいかもね
街中で女の子の身体から突然腕が生えてきて服を脱がし始める
周囲に助けを求めるが誰も助けてくれないうちに全裸に剥かれてしまう
実は周囲から見ると女の子が助けを求めながら自分で脱いでるだけだったとか
0950名無しさん@ピンキー2019/05/06(月) 15:20:46.25ID:jeWi4OLP
E=mc^2のかもなんばん氏の小説、お嬢様は魔女は男キャラこそ出てこないけど魔法での悪戯はとても多いね
0952名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 07:35:39.02ID:eClpFqEr
投稿あるかもしれないけど、タイミング的には>>950>>980ってとこだよね
0954名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 12:52:18.89ID:ZRQN8ws+
ふと保管庫の範囲外のレス番から読み返してたんだが、>>604催眠系の新しい方のまとめサイトってどれのことだろう
0956名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 20:17:16.34ID:riYKeEdR
役得です
やっと暇ができたので今週か来週ぐらいに新しいの晒そうと思います
リクエストいただいていた超能力探偵のやつはまだできてません
期待せずお待ちください
0957名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 21:41:32.47ID:wRNZebLj
上で不満漏らしてる人も居たけどリクエストしておいて
>期待せずにお待ちください
って曖昧な予告はなんだよ?

投稿はありがたいけど、サイト主気取りは少し自重してくれない?
0958名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 21:47:14.79ID:riYKeEdR
>>957
明確に書けるとは言い切れないから曖昧にしていたのですが、
そうですか、どうやら私は多くの人に御迷惑をおかけしたようですので、もうここには書きに来ません

お付き合いくださいましてありがとうございます。
0959名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 21:51:11.26ID:jbaROFV3
>>958
文句を言ってるのは多分一人だけだと思うし、難癖つけて追い出そうとしてるだけだから気にしないのが吉かと
こういう輩は何をしようが文句言うよ
0960名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 22:06:00.65ID:jbaROFV3
あ、ちなみに>>771のリクエストした者です
とてもツボに入ったので自分でも同じネタで書いてみようとしているけども良いですか?
新作も楽しみにしています
0961名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 22:08:25.10ID:eClpFqEr
>>956
まあまあそう言わず来てくだされ
新作も超能力探偵も楽しみにしてるんだ

これ系のスレはたまに変なのが湧くから専ブラ導入してNGすることをオススメする
0962名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 22:11:33.75ID:eClpFqEr
>>957
上で不満漏らしてる人も居たとかさも別人のように言ってるが
口ぶりからしてどうせ>>911,>>913もお前だろ
例え違ってもそうとしか思われんからな
NG放り込んどくわ

>>960
読みたい読みたい
投稿お初の人?楽しみにしてる
0963名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 22:19:33.91ID:5eokck3p
>>958
ちょっと沸点低すぎないですか?

荒らし?の味方をする訳じゃないですけど、
書くか書かないか分からないなら
「書けないかも知れないので、書いて頂ける方がいればお願いしたいです」
という感じで一言添える余裕も必要なのではないですか?

そうすればアイデアが没になる可能性もいくらか下がりますし
自信が無い新規の作者さんも投稿しやすくなのでは?
0964名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 22:40:39.25ID:eClpFqEr
投下予定に対して即レスであの内容の時点で荒らしがキチってるだけだろ
有志が任意で投稿するのに自治厨臭い欲求放り込むなよ
現に役得さん以外の投稿者は書くもん書いたらそんなの気にせず投下してくれてるべ
0965名無しさん@ピンキー2019/05/07(火) 23:37:23.11ID:Vh/OdDVf
>>958
気にくわなかったとしてもそういう誘い受けは印象悪い
「引き留めてくれる人がいるんでしょ」的な作為を感じる
やめたほうがいいよ、去るのもそういう言い方するのも
0966名無しさん@ピンキー2019/05/08(水) 01:02:57.74ID:yOyWZkOC
役得氏の作品は好きだけどその反応はないわ…
自分が去ったらみんなが困るのにお前のせいだぞ的な当てこすり感
リクエスト関係で文句いってる件に肩をもつきはないけど、確かに氏が天狗なってるように見えるよね
0968名無しさん@ピンキー2019/05/08(水) 07:20:42.17ID:S5IfA8Yy
文句を言ってる奴とか一体なんなんだ
良いじゃん少しくらい天狗になってるように見えても
そのくらいの貢献はしてるよな

どうせ他にマトモな書き手もいないし実質的なスレ主みたいなもんだし
このまま本当に出て行ってゼロになったらどうするんだよ
むしろ書きもしないで文句言ってる連中こそ消えるべきだろ

いまならまだ間に合うと思うけどね
0969名無しさん@ピンキー2019/05/08(水) 07:25:52.23ID:Goy5psVm
sage信仰ってまだ残ってたんだ・・・

というか怒涛の書き手disというか個人アンチが自演臭いんだよな
役得さん含め書き手は頼むからこれでもう来ないとか言わないで欲しい
0970名無しさん@ピンキー2019/05/08(水) 07:59:48.39ID:GwK8JYe4
明らかに自演でしょ
俺も役得さんは今のままでいいと思う
件のリクエスト云々にしたって役得さんに書いて欲しいネタなんだろうし
借りたいなら>>960みたいにお願いすれば良いだけの話
言いたいことがあるなら役得さんレベルの作品を何本か投稿してからにして欲しい
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