素直クールでエロパロPART15
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0001名無しさん@ピンキー2011/06/07(火) 03:53:28.93ID:V3BcBp1k
ふたば☆ちゃんねる落書き板の天才によりツンデレに対抗すべく、
新たに"素直クール"なる言葉が誕生した。
ツン→素直 デレ→クール
ガチで愛してくれるが、人前であれ、好意に関してはストレートかつ
クールな表現をするため、男にとっては嬉し恥ずかし暴露羞恥プレイ。
しかし、どこか天然。言葉萌えのツンデレ、シチュ萌えの素直クール。

ここはそんな素直クールのエロパロスレです。
荒らし、煽りはスルーでお願いします。
・職人に対し注意予告の依頼は止めましょう。スルーは自力で。
・職人の投下しやすい雰囲気づくりを心がけましょう。
・ネガティブな意見はなるべく控えましょう。
 理由もなく「嫌い」などの意見はスレには必要ありません。

前スレ
素直クールでエロパロPART14
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1284559058/

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素直クールでエロパロPART13
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素直クールでエロパロPART1
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素直クールでエロパロPART2
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素直クールでエロパロPART3
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【エロパロ】素直クールでエロパロPART4
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素直クールでエロパロPART5
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素直クールでエロパロPART6
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素直クールでエロパロPART7
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素直クールでエロパロPART8
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素直クールでエロパロPART9
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素直クールでエロパロPART10
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素直クールでエロパロPART11
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素直クールでエロパロPART12
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249978294/

保管庫(エロパロ板)
http://derheiligekrieg.h.fc2.com/cool.html

保管庫ミラー(現在のエロパロ板最新保管庫はこちら)
http://red.ribbon.to/~hachiwords/scool/

素直クール保管所(全体)
http://sucool.s171.xrea.com/

素直クール保管所(ほの板・最新VIP)
http://www16.atwiki.jp/sucool/
0332名無しさん@ピンキー2012/12/23(日) 21:18:59.52ID:2Dr2wKGC
警告ありならアリじゃねえの
俺はハッピーエンドのほうが好きだけど
0333無題、題名等無い方が良い2012/12/23(日) 21:23:47.77ID:E6UlTZ4F
では、投稿させてもらいます。
陵辱物、グロ・鬱有りなので注意!

すっかり冷え込み、外は一面銀世界。
街は夜になるとイルミネーションが輝き、クリスマスも近づいて来ている。
そんな今日この頃、清々しく晴れ渡った空を眺めながら彼女は考えていた。彼にクリスマスプレゼントを買って帰ろう、と。
彼は再試験があるので、今日は一人で帰る予定だった。
しかし直ぐに、それは叶わないであろうと考え直す。

「今日の放課後、教員室の方に来なさい。」

担任のその一言の所為である。
プレゼントは今度にすれば良い、まだ時間はある。
恋人の有無で温度差が出来始めるこの季節、それは彼女にも例外ではなかった。
どの様な物を買えば、彼は喜んでくれるだろうか・・・彼女の頭は、恋人の事で一杯だった。
石橋を叩き割る癖に、わざわざ吊橋を揺らす様な人はどんなプレゼントなら喜ぶだろうか。
愛は貰う物ではなく与える物、彼女は依存はしていなく自立した少女だった。
物静かで他人を寄せ付けない雰囲気だが、その顔と容姿、学校が工業系な事や私服制も相まって男子からの人気はあった。
彼女に恋心を抱く物も少なくない、だが彼らがその恋が実らないと気付くのも早い。
どこまでも真っ直ぐな性格で、誰が見ても分かる位一人の男子に一途にアプローチし、
告白も彼女から、同級生の居る教室内で堂々とだったからだ。


放課後、空がすっかり暗くなった頃。
この時間にもなると工場の方も静かだった。
教員室、職員室と違い教師個別に与えられた部屋の前に着く。
話すのは、冬休み中のバイトについての話だ。
扉をノックし、中に入る。
許可願を渡し、幾つかの質問に答える。
その後、薄暗い部屋の奥の方、衝立の向こうに連れられる。
担任が振り返った。
背中を打った。嫌な臭いをとても近くに感じる。荒い鼻息が聞こえる。
彼女は瞬時に状況を理解する。そうした間も顔色一つ変えていなかった。
その所為か、担任は少し困惑している様だった。

「じょ、冗談じゃ・・・」
「どう言うお積もりでしょうか。」
「き、君は黙って言う通りにすれば良い。」
「何をなさっているか、ご理解なさってますか。」
「確か、君の彼は成績が芳しくなかったね。
 わ、私にかかればあいつの単位を落とす事もできるぞ、それでも良いのか?」

手足が押さえられ身動きが取れず、禿げた頭に向けて頭突きをかます。
頭突きは当たったが、直ぐに頬を殴られる。

「くっ・・・!!」
「睡眠薬を使っても良いのだがね・・・」

彼に迷惑は掛けられない。私の所為で彼を巻き込む訳には行かない。
彼女は腹をくくり、そしてもう一つ覚悟を決めた。
美味いとは言えない薬を飲まされる。状況からして、それが何か理解は容易い。
彼女は抵抗できなかった。例え自分を捨てても、彼に迷惑を掛けたくなかった。

「良い目だ、実にそそられる。」

睨む様な目も、ただ背徳感を与えるばかり。
己の為だけにこうも残酷になれる物か、そんな彼女の考えも虚しいだけ。
担任は、中年で眼鏡の男は無造作にそれを取り出すと、彼女の口に捻じ込む。
教師と呼べない程、道徳を外れている。しかしそんな物でそいつは止まらない。
少しの躊躇も無く奥まで突っ込み、少女の顔が歪むのも気にせず、また戻しては突き出す。
0334素直クールの真逆且つ非ツンデレは2012/12/23(日) 21:26:23.28ID:E6UlTZ4F
数回繰り返し抜いたかと思うと、舌で粕を舐め取るよう命令する。
目を眇めている彼女の唇に、早くしろと言わんばかりにそれを押し付ける。
仕様が無いので従い、手早く終わらせ顔を離す。

「おっと、しっかり飲み込みたまえよ。」

最早、日頃の言葉遣いも無い。
ただただ従わされるのみ。彼女は更に決意を固くする。
表情にこそ出ないが、嫌々も飲み込むと再度それを口に捻じ込まれる。
先程よりも早く、荒く腰を往復させる。
少女の目から苦しさか悔しさか、涙が流れる。
意に介さず、中年の男は少女の頭を鷲掴み奥まで咥えさせ、彼女の喉にねっとりとした液体をぶちまける。
咽ている彼女を見ても、全部飲めと言うだけだった。

落ち着いてきた様子の少女を無理矢理床に寝かせ、乱暴にズボンと下着を脱がせる。
少女は、薬の所為かこんな奴を相手に濡らしている自分が憎かった。
しかしそれすら、ほとんどどうでも良くなっていた。
彼が無事ならそれで良い。儚くも、ただそれだけを思っていた。
顕になったそこに、まるで我慢できない子供の様に男は力任せに挿入する。

「ふん、生娘じゃないのか。」
「貴方なんかに譲る物か。」

担任はむっとして、また手を上げる。
しかし彼女にとってはもう、自分はどうなっても良い存在だった。
彼女の頭に一つ、案が浮かぶ。

「・・・先生。」
「何だ。」

中年の男のザラザラした顎に触れ、最愛の人の笑顔を真似ながら言う。

「小さいですね」

(彼はいつも、人をからかってはこうして笑っていたな・・・だが歪んでいると言う程酷くはなかった。)

こいつは歪んでいる、人間は皆こうなのか。
少女がこの先、人間を信用する事は無いだろう。
・・・彼女の恋人が根暗で厭世的だった影響もあるかもしれない。
担任は触れられた手を思い切り跳ね除け、腰を動かし始める。
そいつを怒らせ、視界を狭くさせる。偶然を装ってさりげなく、投げ捨てられた服のポケットに手を持って行く。
携帯電話を、画面を見ずに操作する。
勿論、彼を呼ぶなど持っての他、助けを呼んでもそれまでこいつを拘束するのは難しい。
カメラを起動する。
先程から動いていた中年男の腰も、そうこうしている内に速くなっている。
快楽と挑発で視界が狭くなっている様で、気付いていないらしい。
0335根暗と言う結論は私だけでしょうか?2012/12/23(日) 21:27:39.72ID:E6UlTZ4F
そいつが童貞だったお陰か、こちらが絶頂に達する前に終わったのがせめてもの救いか。
服を着ると、教員室からボロ布を捨てるかの如く追い出される。

一回りやつれた様に見え、髪が乱れ、それでも真っ直ぐと前だけを見た少女はよろよろと工場の方へ歩いて行った。




再試が終わった。
面倒ではあったが、まぁ留年しなければ良いか、と思いつつ帰路に着く。
階段を降り、自分の教室の直ぐ側を歩いていると、明かりが付いている事に気付く。

扉の硝子越しに教室を覗く。
声が出なかった。
恋人が壁にもたれかかって座り、頭に釘打ち機を当てている。
顔に涙の痕がある彼女は、こちらに気付き、いつも表情を変えない彼女が微笑んだ。
その笑顔の内に、何らかの決意の表情が窺える。
無意識の内に扉を開け、駆け出していた。
0336口数が少ない、冷静沈着と言う共通点はありますが。2012/12/23(日) 21:29:06.43ID:E6UlTZ4F
しかし、その手は彼女には届かなかった。
ガツン、と大きな音が教室に響く。
彼女の傍に座り込む。どんな言葉も、口から出て来なかった。
ただただ目から涙が伝っていた事に気付く。
頭から血を流し、目から涙を流し、僅かに骨片と脳を零した少女が、喉から捻り出した声で苦しそうに言った。


私の事は、忘れろ・・・


それだけ言い、肩にもたれかかって来る。彼女の体温が失われて行く事に、唇を噛み締めるしかできなかった。
医務室に連れて行った所で助かるとは思えない、救急車を呼んで間に合うとも思えない。
直ぐ傍に手紙が置いてある。鮮紅の血がと少しの水滴が付着しているが読めない事は無い。

―私の一番大切な人へ
 謝らせてくれ、済まない。私にはもう君を愛する資格は無い。担任に寝取られてしまった。
 だが、君は何もしなくて良い、彼を社会的に抹殺する手立ては打ってある。
 私の事など忘れて、もっと良い人を見つけて幸せになって欲しい。
 今まで、私なんかを愛してくれてありがとう。
 最愛の人よ、さようなら。大好きだった。―

壁により掛からせ、彼女の持っていた血に濡れたネイルガンを手に取るとふらふらと歩き出す。
その目は怒りも悲しみも、憎悪も宿っていない虚ろな目だった。
うっすらと笑みを浮かべ、教室を出ながら呟く。

「斬れぬものなど、あんまり無い・・・」


職員玄関、一人の教師が校舎を出ようとしていた。
きっと、あの子は明日は休むかな。彼はどんな顔をするだろう。
教師はゾクゾクしていた。
しかし、それを不意に邪魔される。

携帯電話が鳴った。

「・・・はい?」
「さて、私は今何所に居るでしょう?」
「君は・・・何の真似事かな。」
「貴方が原因で、一人の人間が死んだ。」
「な、何を言っているのだね?」
「時間切れ。答えは・・・」
0337無題、題名なんて無い方が良い2012/12/23(日) 21:31:15.89ID:E6UlTZ4F
何かの音が木霊する。

教師が右足を軸に、後ろを振り向く。否、右足を軸にせざるを得なかった。

「どうして貴方は、ぐるぐる回るようにしか歩けないの?」

電話よりも高いトーンの声、しかし声自体は同一人物の物。
足元に黒い塊が見えた。
電話の主、言葉の主、黒いコートに身を包み、フードを深く被りこんだ学生が屈んでいた。
立ち上がったその姿、表情、放つ雰囲気は死神の様だ。
教師は右足の激痛に気付き、堪えながら腕を振るう。
しかし、右足が地面に根を生やしてしまっているため、腕は空を切り、バランスを崩し床に倒れる。
釘の頭が足を、肉を、神経を抉る痛みに声を上げ、床に手を付く。

「・・・血だらけのメリークリスマスだ。良い年が来るぜ。」

左手に何か硬い物がが当てられるのに気が付いた。
大きな音が鳴った。
左手に、暖かくぬるぬるした液体が流れるのを感じた。
そして、それが自らの血である事に気付き、激痛で左手を押さえる。

「美しく・・・」

ガツン

左手を押さえた右手の骨にそっと釘打ち機を当て、左手から二度と離せなくする。
靴が血で汚れるのも気にせず、両手を思い切り踏みつけ、苦痛に歪んでいるそいつの顔を楽しむ。
抵抗できなくなったそいつにネイルガンを向け、怯える様子を見て一人静かに笑う。
奇声を上げ、命乞いをするそいつの眼鏡にネイルガンを当てる。

「残酷に・・・」

ガツン

釘はレンズを砕いて眼球をぐちゃぐちゃにし、半分程が床に零れた。
レンズの破片が砕けた眼球に突き刺さる。
悲痛な絶叫は、彼を興奮させるばかりだった。

「この大地から・・・」

ガツン

頸部の後ろ側、即ち頚椎に釘を打ち込む。
血、肉、骨片、他体液がグロテスクな肉と水の音と共に飛散する。
顔に血が付くのも気にせず、目の前の"玩具"で遊ぶ。
人はどこまでも残酷になれる。
相手が自分より不利なら、感情が爆発したら、理性を捨てたら、死を覚悟したら。
釘打ち機の反動、命を奪う感触に恍惚の表情を浮かべる。
そろそろ気を失っただろう、そんな事を思いつつ頭にネイルガンを当てる。

「・・・いや、キャラに失礼か。」
0338無題、題名なんて無い方が良い2012/12/23(日) 21:32:16.58ID:E6UlTZ4F
ガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツン・・・・・・

何度も何度も引き金を引き、その禿げた頭を太さ数mmの鉄で埋め、少ない髪をどす黒い血で染める。
毛が少ない分、血や肉片、零れた脳が、隙間から覗く頭蓋骨が良く見える。
ひたすらに釘を打ち、頭をぶん殴り、何が何だか判らない程の状態までに壊す。
既にその顔は原形を止めておらず、穴と言う穴、傷と言う傷から"赤"が垂れ流しになっている。
興奮を覚えつつも全く息を乱さない少年は、少し何かを考えた。
そして、血の池に沈むただの肉塊と化した死体に言葉を残し、確かな足取りで歩き出す。

「目的は既に果たしたよ、彼女がな・・・」



冷たい風が、吹き付けられた雪が顔に当たる。
クリスマスに向け、装飾された町並みが見渡せる。
空は暗く、校舎前に人影は見られない。
どれだけ高くに上っても星々は遠い。
ここは風が強く感じる、風の吹く音が大きく感じる。
彼女の苦悶に満ちた表情。それに、あれで実際に試したが、一発程度では釘が残ってしまい確実性が無い。
二発目は無理だろう。気を失えれば良いが、意識を保ってしまえば痛みに恐怖し、指が動かないに決まっている。
それがさっき出した結論。ならば、とここに来た。失う物は、最初は持っていなかった物だけ。
柵を越える。
人差し指を引き金に掛け、柵を掴んだ方の手の力を緩める。
俺は空なんか飛べない。飛べなかった烏の運命は決まっている。

・・・じゃあね。
0339と言うお話です。2012/12/23(日) 21:33:58.19ID:E6UlTZ4F
「・・・・・・と言う話を読んだ。経緯は割愛。」
「・・・私に何があっても、君は私を捨てないでいてくれるか・・・・?」
「アンタが鞍替えする気がなければね。でも実は怖かった、あまりに状況が似てるからさ。
 釜井達じゃないと良いけどねぇ・・・。」
「石橋を叩き割るのに吊橋は揺らす、か・・・君みたいだ。」
「叩き割らないし揺らさない。」
「・・・突然だが、抱き締めても良いか?」
「どした?」
「君をもっと傍に感じたくなった。」

彼は腕を軽く広げ、にこりと微笑む。
ぎゅっと互いを確かめ合う様に、抱き締める。
少しだけ体を離し、顔を見詰め合う。いや、彼は照れて彼女の顔を見れなかったが。

「でも、アンタが居なくなると考えると怖いのは本当。言葉にすると恥ずかしいけど。」

少女は、抱き締めた最愛の人に全体重をかける。
不意をつかれ、彼は少女に押し倒される。

「ふふ、しっかり体で教えてあげよう。私が君を愛している事を。」
「いや、そう言う意味で言ったんじゃないが・・・」
「ならば君が体で私に教えてくれ。私を捨てない、と。」
「俺のために、とか思ってるなら他の方法で良いよ?」
「君が好きだ、他に理由は要らない。ほら・・・」

そう言って少女は恋人の手を取り、自らのズボンの股の部分に導く。
ズボン越しでも湿り気が伝わってくる。

「これも彼氏の役目だぞ、私の一番大切な人。」
「ちょ、おま・・・抵抗できる筈が無い、そんな事を言われて。」
0347名無しさん@ピンキー2013/02/10(日) 01:34:00.04ID:kxI36Lcr
突然、雨が降ってくる。
目的地まではまだまだ遠い。軽騎兵は馬を走らせ、雨宿りできる場所を探す。
しかし中々見つからず、雨は酷くなるばかりである。
遂に軽騎兵、馬共に疲れ始めた頃、漸く雨宿りできそうな洞窟を見つける。
だが、洞窟の入り口は馬が入れる程は広くない。

「ごめんな、お前を雨宿りさせられなくて。」

軽騎兵は美しい黒毛の馬の頭を撫で、洞窟に入る。
入り口近くに腰を下ろし、外の様子を眺める。
雨が止む気配は無く、酷くなる一方である。
疲れ果てていた軽騎兵は眠りに落ちてしまう。
0348名無しさん@ピンキー2013/02/10(日) 01:34:38.72ID:kxI36Lcr
目が覚めても、洞窟の外は雨だった。が、何かが違う。
・・・馬がいない!?
軽騎兵は慌てて洞窟の外に出る。辺りを見渡すが、何も居ない。
不意に、洞窟の中から声を掛けられる。

「何を探している?」
「誰だ?」

見れば、美しい黒髪の女性が座っている。
洞窟の中に戻りながら問う。

「失敬、この辺に居た黒毛の馬を知らないか?」
「・・・?私の事か?」
「は?」
「私だ、分からない、のか・・・?」
「失礼だが、お名前は?」
「アレクサンドロウナ」

確かに、私の馬の名前である。

「・・・乗せていた人物の名前は?」
「ヴラジーミル」

そして、これもまた合っている。

「・・・本当に、貴公が?」
「そうだが。」
「色々聞きたいが・・・それより、雨は止まないな。」

彼女の隣に、ゆっくりと腰を下ろす。
目的の場所に着くのは、いつになるのやら。

「良いではないか。」
「・・・?」
「こうして二人きりで過ごせるのだから。」
「??」
「貴方は・・・私が嫌いか?」
「滅相も無い。いつも乗せてくれて感謝している。人に言うのは変な気分だが。」
「感謝ではない、好きか嫌いかが聞きたい。」
「嫌いではない。しかし、好きと言うのも・・・」
「そうか、残念だ。私は好きなのだが。」
「忝い。」
「男として、だぞ?」

一瞬、言葉が理解ができなかった。数秒して、何を言われたか理解する。
目の前の美しい女性が、自分の事を好きだと言っている。
しかし彼女の話によれば、彼女は馬だ。

「私じゃ、嫌か・・・?」

否定する事は出来なかった。既に、一目惚れしていたからである。

「こんな私で、貴公は良いのか?」
「ふふ・・・良い、私は貴方に恋愛感情を抱いているからな。」
「そう、か・・・」
「雨、止みそうにないな。」
「そうだな。」

不意に、私は肩を掴まれる。
気付けば、私は彼女に押し倒されていた
0349名無しさん@ピンキー2013/02/10(日) 01:36:17.26ID:kxI36Lcr
・・・と言うのを想像しました。
文章力が足りない所為で、私には続きが書けません!

すみません、>>347sage忘れました
0353名無しさん@ピンキー2013/03/12(火) 00:49:57.73ID:Wja5JiQL
久々にきてみたら廃れたもんだなあ、悲しい
好きだったSSでも読むか
0354名無しさん@ピンキー2013/03/15(金) 22:18:11.72ID:0ugWTnWO
では最後の話を出すか
0360「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:03:34.68ID:aJDDmLXU
では、少々長くなりますが投稿させて頂きます
――
俺は見てはいけないものを見てしまったらしい。驚きと恐怖で硬直していた。
しかし狂気に陥って叫ぶ事も、逃げ出す事も、暴れる事もしない。ただただ竦むしかなかった。
頭の中で状況を整理する。今は夜。特に記念日でもない。一人暮らし、来客は無いし、いつも誰かが来る事は殆ど無い。

  ***

思えば数年前から可笑しかった。短大に入学すると同時にここに越して来た。
最初は多分、住み始めてから一年以上後の事だったと思う。
布団に入っていると時々物音がしたり、棚から鞄が落ちたりした。
物音は暖房による室温の変化、鞄は棚が元々不安定だった。そう言ってしまえば済むので気にしていなかった。
二年目、学校を卒業、職を手にした頃、よく金縛りに遭う様になった。
生活も忙しかったので疲れていたのだろう。なのでこれも、さほど気にしなかった。
そして月日が流れた。
今でも稀に金縛りに遭うが、頻度はかなり減った。最近はマイコンの画面を見ていると視線を感じる。
如何わしい物を見ている時と言う訳ではないらしい。流石に気にしすぎだ、そう自分に言い聞かせていた。
更に時が流れ、僅かに感じた恐怖心もなくなってきた頃。
ストーブを点けマイコンの方に向き、ストーブに背を向けると、電源が再度押されたのである。
しかし自分でも意外なほど冷静な物で、何事も無かったかの様に再度電源を点け、パソコンに向かう。
それが一度目だった。それ以来何度か電源の異常があり、何度も連続で押される事もあった。
古いストーブだったので笑って済ましていた。接触が悪くなったのだろう、と。
しかし、最初から自分は心の何所かで気付いていたのだろう。
独り言を言ってみたり、旧友が訪ねて来れば、さりげなく霊感が無い事も強調していた。

  ***

そんなある日、布団に入りふと目を開けた時。俺の布団の中から、睨みつける様に鋭い目の幽霊がこちらを見ていた。
勿論、視線がぶつかる。硬直していると、霊が口を開く。
「・・・見えて、いるのか?」
声は声だが、耳から聞いている感じは無かった。考えていると、霊が更に言葉を続ける。
「・・・返事をしないならば、悪戯をするぞ?」
「見えてる。」
「本当か!?やっと、やっと気付いてくれた・・・」
「霊、だよね・・・ここの住人?」
「違う。」
「何故ここに?」
「貴方に憑いて来た。」
「付いて来た?何故?」
「貴方に一目惚れした。」
「・・・やっぱり夢か。寝よう。」
「夢ではない。」
霊がこちらに手を伸ばす。頬に暖かく柔らかい物が触れた。
「実態の有る物って触れられるの?」
「今触れたではないか。普通は通り抜けるが、触れようとすれば出来るものだ。」
そう言いながら指をなぞらせ、頸の辺りに触れる。
「きゃん!」
突然、暖かい手が雪の様に冷たくなる。首筋に缶ジュースを当てられた様な感覚だった。
「済まない、驚かせてしまったか。」
「ふーっ。霊、ねぇ・・・」
「一つ、聞きたい事がある。」
「?」
「貴方は、私を愛する事ができるか?」
「あー?」
「私は貴方に恋愛感情を抱いている。いつ以来だろう、この気持ちは・・・」
「俺がアンタを追い払うのは無理。煮るなり焼くなり好きにすれば。」
「・・・良いのか?」
「アンタ、真面目に見ると美人さんだし。むしろ、俺なんかの何所が良いんだか。」
「一目惚れと言ったが、性格も含めた一目惚れだ。」
「はぁ。(何じゃそりゃ。)」
0361「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:07:22.28ID:aJDDmLXU
「安心して欲しい。もし貴方が私を愛してくれるなら、私は死後も貴方に付き添おう。」
「分からんね、何が何だか。」
「兎に角、私は貴方が愛おしくてたまらない。貴方が私を否定すれば、憑依しようかと考えた位だ。」
そう言い、抱き締めてくる。しかし冷たくはなく、それどころか、花の蜜の様にほんのりと甘く良い匂いがした。
「幽霊も元は人、暖かいな。」
「貴方の落ち着いた顔が見れるだけで、私もほっとする。」
「アンタを愛したら、もう人間を好きになる事は無いだろうな。」
「・・・嫌、か?」
「別に。」
「ずっと・・・ずっと好きだった。やっと気付いてくれた。礼を言わせてくれ、有難う。」
「ずっと?いつから?」
「貴方が私と出会ってから。」
「ずーっと監視されてた訳?(出会ってからと言われても、いつの事やら。)」
「そうなるな。」
「へぇ・・・ま、アンタなら悪い気はしないな。この悪戯っ娘め。」
何分経っただろうか。相手が幽霊だと分かっていながら、心臓の鼓動は収まる所を知らない。
見つめてくるその目はやはり鋭いが、それすら可愛げに見えてくる。
と思っていると、不意に両肩を押される。仰向けになり、圧し掛かられている状態になっていた。
「・・・ならば、もう一つ悪戯だ。」
脇腹に回っていた手は、線を描く様に腰の方へとなぞられて行く。
不味いと思い、全力で肩を押すがすり抜けてしまい、その勢いのまま額同士がぶつかる。
「痛てて・・・」
「ひ、額は予想外だった・・・」
「・・・じゃなくて、アンタねぇ。」
「霊だからできないと思ったら、それは間違いだ。」
「問題はそこじゃない。」
「ふふ・・・言葉の割に、もうすっかり硬くしているではないか。」
「そりゃ、まぁ・・・そうだけど・・・・」
「それに、私は貴方の自慰だって見ていたのだぞ。」
当たり前の事なのだが、聞いていて顔が火を噴きそうになった。
「・・・。」
「時々、貴方の自慰をおかずにさせて貰った。」
「無理・・・もう引き篭もるしかない・・・」
「しかし貴方は、若さの割には頻度が少ないな。」
「死んでる奴が何を言うか。」
そうこう言っている間にも、彼女はそこを摩ってくる。
「その・・・私も初めてなんだ。実はよく分かっていない。」
「本気か・・・?」
「こう見えても早死にだったのでな(キリッ」
「そっちじゃないのだが。」
「・・・?」
「本当に、やるの?」
「あぁ。」
「・・・。」
「・・・幽霊が相手じゃ嫌か?」
「そうじゃないけど。」
「私が、生きていれば・・・」
「幾つ?」
「覚えていない。だが安心してくれ、この作品は私が生き返ったりはしな・・・」
「それ以上言ったら作者が怒られるので止めなさい。おお、メタいメタい。」
「・・・済まない。」
「・・・・・・その前に、昔の話、聞かせて欲しいな。」
「あぁ、構わない。それは・・・」

  ***

私は、成年に達してすらいない学生だった。
友は少なかったが、妹が二人いたし、不自由は無かった。親からは、沢山の愛を貰っていたと思う。
生きていた時の事は、あまり詳しく覚えていない。
0362「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:09:23.89ID:aJDDmLXU
生きていた時の事は、あまり詳しく覚えていない。
いつの事だったか、家の近くの公園の直ぐ傍の道路で、それは引き起こった。
 ・・・あぁ、そうだ。良く分かったな。私は・・・。
 何?早い、と?仕方無いだろう、他の事を覚えていないのだから。
夜も静まり、街灯だけの薄暗い道路を渡っていた時の事。昔は姉妹で遊んだ公園も、雪と夜の闇で静かな雰囲気だった。
タイヤが道路に擦れる音、こちらに当てられた光。
しかし、車は異常な速さだった。そしてとうとう車が止まる事は無く、逃げられなかった私は轢かれた。
・・・。・・・・・・。・・・・轢かれた瞬間は、痛くないのだな。
直後、激痛が全身を襲った。視界がグラグラし、前は見えなかった。
酷い頭痛と吐き気がした。そして、急速に意識が遠のいて行った。
気が付くと、私は意識を持って行動していた。
家に帰宅するが、誰も私には気付かなかった。居間の椅子に腰掛けていると、母が言った。
私がまだ帰って来ていない、何かあったのではないか。・・・と。
母はこちらに視線を向けていたりもしたし、私もただいまと言っていた。
私は怖くなった。怖くて怖くて仕方が無かった。
次女が外套を着こんで、外へ出ようとしていた。私はただ、やめてくれ、行かないでくれと思っていた。
分かってはいたが、それも無駄だった。次女が外へ出て、数秒と経たず悲鳴が聞こえてきた。
いや、違ったな・・・次女は何かに取り付かれた様に三女を引っ張って外へ出たのだったか。
数秒と経たずして、三女の悲鳴・・・いや、絶叫に近い物が聞こえた。
人が本当の恐怖と会った時に出す悲鳴は、他人を竦ませる効果がある。
両親とも硬直していたが、直ぐに我に返り外套も着ずに外へ駆けて行った。
私は震えていた。膝が、顎が、手が震えていた。可笑しい程に。
それでも、体はそちらへ向かっていた。
そして、私は目にした。無惨な状態で捨てられている、私であった血だらけの死体を。
そう、私は・・・死んだのだ。涙が止まらなかった。どうしたら良いか分からなかった。
私は見た。泣き崩れる家族達を。私は見た。荒れ狂って壁を蹴る父を。私は見た。必死に止める母を。
後日、警察が来て、色々調べていた。
後で聞いたのだが、事故の原因は居眠り運転、更に過度のアルコールも検出されたとか。
暫く、家は静かだった。妹達も学校を休んでいたが通い始め、少しずつだが元の生活に戻って行った。
鍵を掛けたままの私の部屋。入ってみたが、そのままの状態で、誰が入った形跡も無かった。
全てが回復しつつあった。ただ、和室に置かれた仏壇と私の遺影を除いて。
妹達は登校前、父は出勤前に。母は皆を送り出した後に。家族皆が欠かさず供養してくれた。
やがて妹達も自立し、家を出て行った。いつの間にか、私は伯母になっていた。
妹の子供たちは、私の事を知らない。それでも、仏壇に手を合わせてくれた。
月日が流れ、父が死に、そう経たずして母が死んだ。やがては妹達も死に、その息子達も老い、死んでいった。
いつしか、この家にも公園にも、訪れる者はなくなった。
私はこの頃まで、家族達にこんなにも辛い悲しみを与えた犯人を、心の何処かで憎んでいた。
しかし、その憎しみは行き場を失い、やがてはこんな悲しみを生み出す世界を憎む様になっていた。
「皆、死んでしまえば良い。」「全て、壊れてしまえば良い。」「何も無くなってしまえば良い。」
啜り泣き、そんな言葉を口にしながら、来る日も来る日も、公園を彷徨っていた。
僅かだったが・・・私の声を聞いた者、目が合った者は狂った様に叫んだり逃げ出したりした。
いつの時代も人は愚かだ。私はもう、人間が信用できなかった。それは、とても永く辛い孤独を意味していた。
しかし、ある夜訪れた一人によって私の呪縛が解かれる事となった。あぁ、今でも鮮明に覚えている。
「・・・何だここ。誰か、居るっぽいな。」
0363「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:10:02.01ID:aJDDmLXU
―皆、死んでしまえば良いんだ。どうせ貴方だって私を・・・―
「あー・・・視線感じる。誰か居るの?」
―貴方は、逃げないのか?―
「人、なのかなぁ・・・でも、何と言うか、このジメジメした空気は動物の気配じゃないよなぁ。」
―貴方・・・誰?―
「人っ子一人居やしない。でも確かに何か居るんだよなぁ。聞こえてるかな・・・もう夜中だ、さっさと帰れよ。」
―もう、私の帰る場所は無い・・・―
「あ、もしかして。この辺、出るって噂だしなぁ。あいつ等の狙いもそれだろうし。」
―私は、亡霊・・・。―
「信じてはいないが・・もしもそこに居るなら、元気出るまで、俺の家に来て良いよ。
 お、あったあった・・・・・・じゃ、用事は済んだし、俺は帰る。ついて来るなら好きにしな。」
ふふ、覚えているか?・・・何の話か分からない?しらばっくれても無駄だ、顔に恥ずかしいって書いてあるぞ。
言っただろう?一目惚れした、と。あの状況では、貴方は正に、私にとってのヒーローだった。
人間の家は暖かかった。貴方は、存在すら確かではない私にも優しかった。
異変を感じても、私を追い出そうとしなかった。私の悪戯に一度たりとも憤る事は無く、霊でも居るのか、と笑っていた。
貴方はそのつもりでは無いのかもしれないが、独り言として、私に声を聞かせてくれた。
そうしている内に、私は貴方の事で頭が一杯になっていた様だ。

  ***

「・・・こんな所か。」
「すっかり忘れていたが・・・いやぁ、まさかアレを聞かれてたとは。お恥ずかしい。
 アレは、まぁ・・・放って置けなかったのもあるけど、怖がっていて黙々と探せなかったのもあると言うか・・・」
「しかし何故、私があれ程塞ぎこんでいた事が判った?」
「事前情報もだけど・・・流石に一般人でも分かる位、不気味だった。で、罰ゲームで、たった一人で肝試し。
 ・・・いや、まぁ、公園に財布を忘れたとか言う馬鹿が居てね。
 しかし、あの古い家に住んでたのか・・・何年位前の人なんだろう・・・」
「さぁ、な。いつからか数えていない。」
喋りながらも、彼女は俺の顔を両の手で掴み、自らの顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょとタンマ!」
「逃げようとしても無駄だ。」
「一言だけ言わせて。」
「・・・?」
「まだ会ったばかりだし、ほんの少ししか会話してないけど・・・惚れたらしい。」
「私は既に貴方の虜だがな。」
「むしろ、俺が呪い的な意味で虜にされそうだが・・・」
「・・・キスをして欲しい。」
「は?」
「聞こえなかったか?キスをしよう、キスを。」
そっと口付けを交わす。死人とは思えない程、その唇は柔らかく暖かかった。
その甘い感触に、暫しうっとりとする。こんな夜中に自室で、密室で幽霊と二人きり。
これが現実とは信じがたい状況だが、自分の中で少しずつ、彼女への愛が生まれてくるのを感じていた。
もう人間に好かれなくても良い、彼女以外の誰かに愛されても嬉しくない。そんな感情が湧き上がってくる。
「へへ・・・もうアンタ以外見えないわ。きっと正気じゃないだろうな、亡霊に恋だなんて。」
「考えれば、亡霊が恋をするのも狂気の沙汰だろう?」
「そうなのかねぇ?」
「だからこそ私は貴方に言う。大好きだ。」
再び唇を触れ合わせる。ただ先程とは違い、互いが求め合う様に舌を絡める。
幽霊にも唾はあるらしい。そう言えば、何処かには大食いの幽霊が居た気がする。
体内の器官もそのまま残っているのか?・・・いや、蛻の殻の方が可笑しい。
しかし、唾の音は頭には響けど、殆ど部屋には響かない。
「んっ・・・ほれあ、りーふひふ・・・」
手で彼女の額を軽く押し、離れてと伝える。
「何て言った?」
「これがディープキス、と。」
「あ、そう・・・」
「次は何をしようか。」
「んー?何でも良いよ。」
「ならば、もう少しだけ・・・」
0364「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:11:02.90ID:aJDDmLXU
再度、唇を重ねる。
互いの唾液を交換し、互いに舌を使い刺激しあう。
(何だか、頭が可笑しくなってしまいそうだ・・・きっと、人はこの感覚を発情するって言うんだろうな。)
俺の舌を彼女の柔らかな舌に触れさせる。
彼女の舌は、俺に応えるように俺の舌をなぞる。
そのもどかしい感触に、思わず体が小さく震える。
「嫌・・・だったか?」
「そ、そうじゃない・・・。」
「そうか・・・なら良い。」
会話をしながらも、服が脱がされていく。
抵抗しようにも、こちらは触れる事すら出来ない。
(されるがまま、か・・・それも悪くない。)
目をやれば、そいつも既に何も着ていなかった。
「器用だな。」
「ふふ、貴方のためなら何でもやってみせよう。」
「怖い事言うなよ・・・」
「悪い事はしない。それは貴方のためにならないから。するのは・・・こう言う事だ。」
そう言ったかと思うと、半ば強引に仰向けにさせられ、彼女は俺のいきり立ったそれを口に含む。
「んむ・・・」
「ちょ、ちょと待てぃ。」
「嫌ら。」
彼女の舌使いは、実に丁寧だった。
何分、自分自身初めてなもので上手いかどうかなんて判らない。
それでも嬉しかったし、それでも気持ち良かった。
ふと口を離し、彼女は俺にこう言った。
「気持ち、良かったか・・・?」
俺は例え彼女が幽霊だったとしても抱けるな、と思った。
・・・もう一度考え直して、色々可笑しい事に気が付いた。
「あんまり気持ち良いと、直ぐに漏れてしまいそうだ。」
「我慢せず、好きな時に出してくれ。貴方が気持ち良いなら、私はそれで良い。」
「・・・何で、俺なんかの所に来た。不釣合いだ。」
「私が貴方を選んだんだ。釣り合うも釣り合わないも無いだろう?」
「・・・有難う。」
「こちらこそだ。有難う・・・たっぷりとお礼をしてやろう。」
そのお礼とやらの一つがこれか。
彼女は、俺の肉棒を谷間に挟み込むと、ゆっくりと擦り始める。
最初は揉むように、そして段々と激しく擦るような動きに変わっていく。
驚いたのは、相手が霊体であるのに、包み込まれている感覚がはっきりとする事だ。
(・・・物に触れられる次点で当たり前かもしれないが。霊とは、解らないものだ。)
ほんの僅かに透けて、俺のそれや彼女の形を変えていく谷間が見えるのがより興奮させる。
「・・・っ!!」
力が抜け、快楽が絶頂に達する。
俺の精液は、生卵を床に落としたかの様に彼女の胸を汚した。
「ごめん。」
「・・・もし、もしもだ。私が許さないと言ったら、貴方はどうするんだ?」
「何でもするから許して、とか言ってみる。」
「いや、別に許さないと言っている訳ではないんだ。・・・だが、何でもすると言ったな?」
「それが目的っすか・・・」
「その通りだ。さて、どんな事をして貰おうか・・・よし。」
0365「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:12:18.65ID:aJDDmLXU
立ち上がった彼女は、俺の顔の上で屈み、俺の顔を上から覗き込む。
「私も気持ち良くして貰おうか。」
照れながらも、彼女の秘所に舌を這わせる。
彼女が俺にしたように、全体に満遍なく、且つ花弁の隙間等もしっかりと刺激する。
次に、肉芽を重点的に責めてみる。
先程までよりも可愛らしい声で小さく喘ぐ彼女が、俺にはたまらなく愛おしかった。
次第に秘所が湿り気を帯び、いやらしい匂いが強くなってくる。
(・・・匂い?俺はこうも強い匂いを感じ取っているのか。益々解らないな、霊は。)
「申し付ける様で悪い、そろそろ舌を入れてくれないか。」
舌先を使って、優しく乱暴にならないよう入り口に舌を滑り込ませる。
声を漏らす彼女。ゆっくりと少しずつ舌を進めていく。
限界まで奥に進めた所で、舌を動かし、少し膣内を掻き回してみる。
先程よりも大きく喘いでいるので、次は舌を前後に出し入れする動きに変えてみる。
「くっ・・・貴方と言う人は、あぁっ・・・もう、限界だ・・・」
動きを止めず、更に加速する。
「ふぁぁ・・・!!」
僅かに痙攣しているように感じ、様子から見てもイッている様なので舌を戻す。
数秒して、彼女が口を開く。
「ハァ・・・ハァ・・・気持ち良かったぞ・・・。」
「それは良かった。」
「しかし、満足した訳ではない。さぁ、最後の段階だ。」
「・・・俺には、出来ないよ。」
「私が痛いであろうから、等と考えているのか?」
「お見通しですか・・・」
「そうであれば、それは気にしなくて良い。
 言っただろう、貴方が気持ち良ければ私はそれで良い、と。」
「いや、でもねぇ・・・」
「私は貴方に挿れて欲しいんだ。他でもない、貴方に。私は貴方だけの物だ。」
「・・・逆なら別に構わないけど。」
「逆?わかった、では騎乗位でするとしよう。」
「そうじゃなくてだな・・・俺はあんただけの物。俺があんたを縛り付けるなんて嫌だ。」
「ならば、私からの命令だ。抵抗するな。」
「・・・。」
彼女は俺の腰にまたがると、自らの秘所に俺の肉棒を宛がう。
位置を合わせると、彼女は少しずつ腰を沈めていく。
「く・・・いや、この位、想定内、だ・・・」
「あぁ、あの・・・」
「貴方は何も言うな。」
「すんません。」
更に深く、腰を落としていく。
俺のそれが全て埋まると、二人同時に小さく息を吐く。
「だ、大丈夫か?」
「何も言うなと言った筈だ。」
「痛いのを堪える姿なんて見てられんよ。」
「ならば、目を閉じていろ。」
「そうじゃないでしょうが。」
「どちらにしろ、私は止める心算等無い。」
まだ少ししか休んでいないと言うのに、彼女は動き始める。
徐々に見えてくる俺のそれは真っ赤だった。
彼女の引きつる表情が、血の付いた彼女の秘所が痛々しかった。
俺の腹に乗っていた彼女の白い手に、俺の手を重ねる。
驚いたような表情で見られたので、笑顔を返した。
再び戻って来た時、彼女の手を引き、顔をこちらに寄せ優しくキスをする。
「・・・本当に、貴方を選んで良かったと思っているよ。」
彼女はまた動き出す。
もう止まろうとはせず、それどころか少しずつだが加速している。
「大丈夫なのか?」
「あぁ、体の方が慣れたらしい。」
「なら良いんだけど・・・」
0366「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:15:51.14ID:aJDDmLXU
その言葉は本当なのか、どんどん加速していく。
ぎゅうぎゅうに締まった肉の襞が、包み込んだ俺のそれを何度も何度も擦り上げる。
流石に、その強すぎる快楽に、長く耐える事は出来なかった。
「うぐっ・・・!」
「・・・!暖かい、貴方の精液・・・私の中に・・・」
「ご、ごめん!」
「何故謝る?これ程迄に満たされた気分は、今まで初めてだ・・・」
「ほんとごめん。我慢できなくて。」
「貴方が気に病む事は何も無い。
 ・・・それよりも。私はまだ、満足してないぞ。今日は朝まで付き合って貰うからな。」

***

「して・・・何が目的?甦る為の生贄とか、人の肉体を奪うとか?」
「・・・何を言っている?」
「結局、俺は理性が飛んで・・・契約の為の餌みたいな物か?」
「貴方は本当に莫迦だな、私は貴方が愛おしくて仕方が無いだけだ。
 犠牲にする等持っての外、貴方が死ぬ位なら私は亡霊のままで良い。」
「相当物好きな奴だな・・・。」
別に死んだって構わない、幽霊も中々悪くなさそうだ、そんな事を考えていた自分が馬鹿らしくなった。
だが考えてみればそれは、例え全ては演技だったとしても、彼女の為に死んでも良いと言う事だ。
遅かれ早かれ、死は誰にも等しく訪れる。しかし生者亡者共に、死を受け入れられない者も居る。
彼女は俺なんかよりもずっと早く、死を受け入れていた様だ。
「貴方は・・・本当に、私で良いのか?私は貴方と法的に結婚する事はできないし、子供も産めない。
 貴方と一部の人間以外には見えないのだから、貴方は一生周りから「結婚しないのか」と言われる事になる。
 それに私は愛想も無いし、女らしくないし、勝手に貴方に取り憑いたりするし・・・」
「はいストップ。」
「・・・。」
「あー・・そんな些細な事をグチグチ言ってるのは聞きたくないねぇ。(最後の一つは気になるけど・・・)」
「例え聞きたくなくても、貴方が聞きたくないと口にする事は無い・・・私を慰めてくれたのだろう、ありがとう。」
「こっちこそ、俺なんかに構ってくれて。」
「・・・意識すれば、他の霊達も見える様になる。霊感は、単純に霊に対する意識の問題だから。」
「人は霊を見ても幻だと思い込むんだよ、俺も含めて。」
「私は幻か?」
「さぁ、ねぇ?」

  ***

休日、デートと称して、久々に電車で遠出した。
やって来たのは、ある小さな公園。まぁ傍から見たら、休日の昼間に男が一人ほっつき歩いてるだけだが。
向こうから二人組が歩いて来る。良く見れば、旧友とその彼女らしき人物だ。
「おん?これはこれは、いつぞやの財布忘れ。」
「お!?久しぶり〜。って、いつの話をしてる!あの時は・・・」
「誰?」
「俺の親友。久しぶりに会ったなぁ。」
そんな会話をしていた彼女さんの方の視線は、俺を捉えてはいなかった。
「あなた・・・幽霊って信じる?この公園にも・・・昔、居たらしいわ。」
(来た来た。)
俺はニヤニヤしながら答えた。
「居ない、とは言い切れないね。科学的には証明できないけど。俺に何か取り憑いてたりする?」
「え?あ、いや・・・」
「へぇ、取り憑いてるんだ。」
「いや、そんな、言ってないって。」
「つまり、結局は取り憑いてるんだね。」
「・・・うん。」
「マジで!?こいつに?」
案の定、旧友は驚いている。
予想通りの反応をしてくれた旧友を無視し、俺は更にニヤニヤしながら聞く。勿論、分かりきっている事だ。
「どんな奴?」
「女の人・・・睨んでるみたいな目。」
0367「視認」に気付く〜俺と言う例2013/04/21(日) 02:17:30.01ID:aJDDmLXU
「だってさ。」
俺は直ぐ隣に居た"幽霊"に言った。流石にここまでやると、本当は見えているのではないか、と聞かれる。
あくまで俺は否定した。ゆっくりと芝生に腰を下ろす。
俺が見えてない事にしているのを良い事に、勝手に膝を枕にされているが無視する。
旧友の方は何も見えていない様だったが、彼女さんの方は驚いた顔をしていた。
「その女の人・・・」
「「どした?」」
「いや・・・何でも無い。」
俺は聞き出そうとはしなかった。原因を知っていた訳だし。
しかし、何事も無く・・・と言う訳には行かなかった。
「よっこらせっと。」
「「あ・・・」」
「うわっ!?」
「ど、どうした?」
旧友が隣に腰掛ける。と同時に立ち上がる。
俺は驚いたフリをしつつ何があったかを聞いた。踏まれた本人の様子を窺いながら。
表情の変化は殆ど無かったが、眉が僅かに釣りあがり、少しだけ怒っている様に見えた。
「座ったら、何か腰の辺りが急に冷たく・・・」
「踏まれてるし・・・全く、人の膝を勝手に使うからだ。」
「・・・やっぱり、見えてる?」
「見えてたよ、最初から。」
「お前、霊感無かったんじゃ?」
「他の霊は見えないんだけどね。何でも、意識の問題らしい、本人曰く。」
「詳しい事は私も知らないが。」
「その人、身内・・・?」
「「違う。赤の他人(だ、恋人だが)。」」
「恋人・・・死んでからも彼の傍に居てあげるなんて・・・」
「え、恋人って言った?」
「言ったけど・・・」
「恋人?こいつに!?」
無理も無いが、勘違いしているらしい。恋人ではあるが・・・いや、俺からしたら恋霊か。
そもそも人間と亡霊が恋をする方が、無理があるように思える。
「それは違う。彼と知り合ったのは死後だ。」
「そゆこと。」
「「どう言う事?」」
「私が死んでから彼を見つけ、彼に惚れ、この公園から離れたと言う訳だ。」
「あの時の不安定な霊が・・・でも、害は感じない・・・・」
「俺から見てだが、憎悪と言う感情はあったけど、人を襲う心算は元より無い様に見えた。」
不意に、頬に柔らかい物が当てられる。横に大きく見えるは、表情を作らない恋人の顔。
一瞬何が起きたのか理解が追いついていなかったが、直ぐに状況を把握する。
人がさりげなくシリアスな話をしていると言うのに、こいつはこれだ。
旧友と彼女さんの方に視線を向ける。やはり、旧友は何が起こったか分からない様子。
彼女さんの方は、顔を赤くして目を逸らしている。そして恐らく、俺の顔は鬼灯よりも紅かっただろう。
「んっ・・・」
「アンタ、周りの視線が気になる事無いんだろうね。生き易い者だな、ふらやましいよ。」
「え?え?どゆこと?」
「あー、通訳必要なのか・・・」
0368「死人」に気付く〜俺と幽霊2013/04/21(日) 02:18:32.12ID:aJDDmLXU
はぁ・・・面倒だな。面倒だし、締めに入ろう。
そう、面倒。これからこいつと共に過ごして行く上で、何度もお世話になるだろう。今回みたいに・・・
それでも、いや、それに比べても俺にとって彼女は掛け替えの無い存在だ。
何があるか分からない、世の中は。彼女なんて一生できないと思っていたし、増してや霊等と思ってもいなかった。
幽霊の存在自体、信じていなかった。それが、今はこうして二人で過ごしている。
多分、逃げ出そうとすれば呪われたりするだろう。勿論そんな理由で一緒に居る訳ではないが。
普通の人から見れば、俺はただの危ない人かもしれない。そうだとしても構わない。
彼女は死後も付き添ってくれると言った。
だから、ずっと一緒に居よう。彼女が生きていた時に得られなかった分の幸せを与えよう。そう心に誓った。
まぁ、兎に角、だ。
「つまり、俺もある意味で人間の道から外れたって事だ。後悔はしてないけどね。」
「は?え?だから意味が分からんって。」
そろそろ締め括れたかと思っていた矢先、話しかけられる。
「・・・貴方に提案をしたい。」
「?」
「彼を一度殺した方が、話が早いのではないか?」
「駄目です!お前は怨霊か!」
「な、何の話をしてるんだよ・・・」
「・・・貴方も、死んで見たくはないか?」
「遠慮しますっ!」
――
以上です、失礼致しました
0371名無しさん@ピンキー2013/06/08(土) 21:19:29.65ID:RSlXttSl
最後が素直な事言ってる
ぐっじょぶ
0372 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 21:59:39.35ID:914DZP+1
皆さんおはようございますこんにちわこんばんわお久しぶりです

エロちょっと(本番なし)、グロなし
ではどうぞ
0373 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:00:32.41ID:914DZP+1
 6月の終わり、いや日付が変わったので7月のことである。
 深夜、いつものように自室のノートパソコンをカチャカチャやっていると、いつの間にか背後に人影があっ
た。
「……聖子!?」
「よいしょっと」
 驚きの余り思わず放り投げてしまったマウスをスーパーキャッチした彼女は、そのまま表示されていた画像を
閉じてフォルダごとゴミ箱に放り込み、ゴミ箱の中身も消去してしまった。この間僅か2秒足らず。
「こんばんは」
「あっ……あっ……」
 秘蔵のフォルダが一瞬にしてお陀仏になってしまった。目からボロボロと涙がこぼれていく。
 時折踏まされるブラクラにも負けずに集めたお宝画像が……Dドライブに作成した隠しフォルダに押し込んだ
動画が……拡張子も.xxxに改竄して検索避けをかけて保護していたお宝画像が……使うときだけ元に戻して楽し
んでいた洋モノ動画が……
 両手で顔を覆い隠すことも出来ずに、ノートパソコンに涙が落ちて弾ける。
「あーーーーーー……」
「蓮太、どうしたんだ? 急に泣き出して。あと誕生日おめでとう」
 聖子は普段以上に抑揚を抑えた声でこちらに呼びかけてくる。棒読みにしか聞こえないし、結構大事なことを
さらっと言われた気がするのは俺の耳がおかしいからだろう。
「畜生めー! あとありがとう! うわあああぁぁぁ……」
「とりあえず落ち着け。ほら、深呼吸して」
「すー……はあぁー……。……いーち、にーぃ、さーん、ごーぉ、なーな、じゅういーち、じゅうさーん、じゅ
 うなーな……」
「奇数なら2が余分で9が抜けてるし、素数なら1が余分だ」
 冷静な突っ込みを入れられたお陰で多少は頭が醒めた。どれだけ嘆いても消えた.jpgや.mp4、.zipは帰っては
こないのだ。麻呂がなんと言おうが帰ってこないのでおじゃる。
「そんなにショックを受けなくても、ほら、代わりと言ってはなんだが私の身体を好きにしていいんだぞ?」
「黙りゃ!」
「りゃ?」
 怪訝な顔をしているがいちいち説明する気にもならなかった。とめどなく流れ落ちる涙を止める方法を真剣に
模索するが、脱水症状を起こして涙腺が機能しなくなるのを待ったほうが早そうだという結論に達する。
 それほどまでに消されたファイルは俺の魂の、最後の拠り所だった。なにせ三次元のブツはすぐに彼女の手に
よって手動シュレッダーにかけられてしまうのだから。
 目の前のパソコンのモニターを呆然と見つめる。ゴミ箱のアイコンは空になっていた。隠しフォルダを呼び出
してみたが『指定されたファイルは見つかりません』というメッセージが出るばかり。もう間違いなく帰ってこ
ない。
 これは一生忘れられない誕生日になるだろう、全くもって畜生め。
0374 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:01:11.05ID:914DZP+1
「……蓮太?」
 カチッ、カチッとクリック音だけが響く部屋に先に耐えられなくなったのは聖子のほうだった。
「そんなにショックを受けなくてもいいじゃないか」
「しょっくなんてうけてないよ」
 聖子が絶句している。今まで散々オカズを破棄してきたのに、今更同じことをしたくらいでここまで壊れると
思っていなかったのだろう。
「なくなっちゃったものはしかたないよね」
 クリック音がようやく止んで、彼女は溜息を吐いた。
「……蓮太、一つ訊きたいのだが」
「なに?」
「誕生日プレゼント、何が欲しい?」
「今消えたファイル」
「……話を進めるぞ」
「意味が分かりません」
 どうしてこの大事件を横へ置くという選択肢が存在するのか理解出来なかった。
「私達、付き合い始めてもう3年になるじゃないか」
「記憶にございません。俺の魂はたった今消去されました」
「つまり身体と遺伝子情報は無事なのか。大きな扉の前に座っていそうだな」
 この3年半で彼女も随分こちら側に染まってきた。
「今現在、扉じゃないけど世界につながるウインドウの前に座っておりますが」
「確かに林檎の前に座ってはいないようだが」
「ムチとかローソク使うプレイが好きだからね」
 とはいえ流石にSM-DOSまでは分からなかったらしい。結構古いネタだししょうがないか。
「今のファイルにそうしたものが含まれていたのか?」
「消えたものの話をしてもしょうがありません。未来の話をしましょう。……そうだ、角煮行かなきゃ」
 マウスを素早く操作して専用ブラウザを呼び出しかけたその時、彼女が右手を押しとどめる。
「今日で君はハタチだろう? なら今度こそ、さ?」
 この3年半、俺はキスくらいはするものの、それ以上のことは一切、全く、神に誓って行なっていなかった。
我ながらよく精神力が持ったものである。
 それもこれも全てはこのHDDに仕込まれていたファイルたちのおかげである。ありがとう、そしてさようなら
みんな。ははっ、何を泣いているんだ。またすぐに逢えるさ。だって君達はこの広いネットワークの海にたゆた
うデータじゃないか。グーグル先生とヤフー教授さえ元気なら飛んでいけるさ!
「その辺でいいか蓮太」
 俺の扱いに随分慣れてきた聖子がそう言うので仕方なく夢の世界から帰ってくる。いいじゃないか、これは自
分の中でのケジメなのだから。
「で、だ。今度こそだ。お互いにそんなに忙しいわけじゃないだろう?」
「探しものはなんですか、見つけにくいものですか。ふたばの中や角煮の中も探してみるけど……揃わないだろ
 うなぁ……」
「深い深い溜息を吐きながら言うな。私で発散してくれればいいんだよ?」
「三次元とか無いわ。今や二次元のアイドルがコンサート開く世の中ですよ?」
「いや、世の中はボーカロイドよりAKBのほうを支持していると思う」
「そのAKBだってアニメになるご時世ですしー」
「蓮太」
 私は真面目に言っているんだ、と少しだけ目尻を吊り上げて言う。
「真面目にそんなこと言うなよ。俺達まだ――」
「――十分そういうのだと思うよ」
 俺の語尾を勝手に持っていって、後ろから抱きついてきた。
「一度くらい、いいだろ? このままじゃ今際の際にヤってやる、なんて言われそうだ」
「それじゃダメ?」
「ダメ」
 後ろ手に頭を抱き寄せる仕草をすると前に回りこんで勝手に膝に座る。
「ダメだよ。私も、十分我慢した」
「なんでそんなにシたいんだよ」
「蓮太に全部捧げたいから」
 この至近距離で、なんでそんなことを顔色も変えずに言えるんだ。
「……もう寝るから、お前も家に帰って風呂に入って寝ろ」
0375 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:02:19.84ID:914DZP+1
 風呂はもう暑いのでシャワーで手早く済ませてくると、俺のベッドに人型の膨らみがあった。一度開けたドア
をもう一度閉める。
 よし、今夜はソファで寝よう。幸いなことに母は出張、姉は嫁いだっきり戻ってくる気配がないからな! TV
の前でポテチ食いながら深夜のC級映画見てても誰にも怒られないぜ!
 静かにガッツポーズしながらそう考えていると、背後のドアが開き、振り返る暇もなく引きずり込まれた。
「持って……いかれたあぁー!」
「落ち着け、腕も脚も綺麗なままだ」
「綺麗だろ……洗ってきたばっかりなんだぜ、コレ」
「逆に洗ってきていなかったらどうしようかと思っていた」
 彼女は言いながらも俺をベッドまで引きずっていく。俺も抵抗は無意味なことを分かっているので大人しく引
きずられている。
「抵抗しないのか?」
「ベッドまで歩くのが面倒だったのでちょうどよかったです。あー、運動したくないなー。早く寝ようそうしよ
 う」
「そうだな、早く寝よう」
「夜はベッドでぐーぐーぐー、眠たいな、眠たいな」
「夜はベッドで運動会じゃないか?」
 チッ、とあからさまに舌打ちをすると、彼女が身体を押し付けてくる。ぽにょん、とか、ふにょん、とか、と
にかくそういう擬音で表現される物体を嫌でも意識させられる。
「当ててんなよ」
「当ててるんだ」
「だから当ててんなよ」
 こうやってじゃれてはいるが、俺もいい加減頃合いかなと思わなくもないのは事実だ。毎日毎日迫られて断っ
て、というのがワンセットになっているせいで、受け入れる、という選択肢がなかなか出てこないだけで。
「着けて、きていないんだ」
 耳元で囁かれて流石に焦った。何をだ、と大声を上げそうになって必死に声を飲み込む。
「いい機会だと思わないか? もう2年半、停滞したままなんだ」
 そうしたのは俺だ。関係を進めたくないと、今のこのじゃれ合いを少しでも長く続けたいと思ったから。
「高校を卒業して、同じ大学に通ってさ。もうすぐ就活だって視野に入ってくるし。君の成人記念で、彼女から
 処女のプレゼントなんて記憶に残るんじゃないか?」
 別にどんなタイミングでも、お前と初めて致すとなれば忘れようがない。それだけは間違いないだろう。
「だから……な?」
「……あー、眠い眠い!」
 彼女の拘束をぶっちぎってベッドへダイブ。うつ伏せに枕へ顔を埋める。ついでに足をバタバタさせる。こっ
恥ずかしくって聞いてられない。彼女の発言よりなにより、こんなことを真面目くさって考えている自分が恥ず
かしい。
 いいじゃん、相手がいいよって言ってるんだから。黙って押し倒すのも男の甲斐性じゃん。据え膳食わぬは男
の恥って言葉もあるじゃん。
「天井のシミを数えているうちに終わるよ、なんて言えば格好もつくし」
「そうそう……ってだからそういうエスパー地味たことはしないでください」
 ちょっとかっこいいかもしれないと思っちゃった自分を殴りたい。俺の馬鹿バカばか。
「なあ、蓮太」
「んだよ」
「添い寝してやろうか」
 言うなりと彼女もベッドへ潜り込んできた。
0376 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:03:58.09ID:914DZP+1
「ふふ……蓮太」
「鼻で笑われた!?」
「それは、済まない」
 特別否定するわけでもなく、もぞもぞと彼女が俺の身体に腕を回す。
「あったかいな、蓮太は」
「そりゃ風呂あがりですしおすし。あ、お寿司食べたい」
「明日行こう?」
「聖子のおごりな」
「んー、回るところならいいよ」
「じゃあ銀座行こう。白木のカウンターの前で俺がY字スピンしながら食うの」
「それではお店を叩き出されてしまうな」
「どうせ人生で一度も関係の無さそうな店だ。出入り禁止にしてくれなくたってこっちから行かないし、全然問
 題ない」
 彼女からの反応がなくなった。彼女としても、どうしても俺と致したいわけではないらしい。毎日同じように
アプローチをかけていれば、自然と引き際も身についてしまう。今日はもうここまでと判断したようだ。深く潜
りこむようにして俺を抱きすくめる。深呼吸を一つして、もう身動きしないぞ、と言外にアピールしてきた。
「……帰れよ」
「やだ。今日くらいは一緒に寝させてくれ」
「なんで今日なんだよ」
 俺の誕生日、という意味では確かに重要なイベントかもしれない。だがそれをありがたがるのは俺と、常々
『2人目なのに20時間もかかった』と愚痴る母親くらいなものだ。
「だって、今日蓮太が生まれなければ、私がこうして君に抱きついて眠ることも出来なかったわけだ。……それ
 だけでも国民の休日にして余りある重要度だと思わないか?」
「ねぇよ。これっぽっちもねぇよ」
 たかが誕生日ごときで国民巻き込んで休みにしていいのは、日本では皇居におわす今上陛下だけである。俺は
いつの間にそんなやんごとない血筋になったんだ。
 寝返りを打って仰向けになる。逃げられないようになのか更に強く抱きしめようとしてきた。
「……もう」
 これは自分のモノなのだから勝手に何処かへ行くのは許さないと言わんばかりの態度。俺はお前の何なんだ
か。
0377 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:05:06.28ID:914DZP+1
 彼女の頭へ手を伸ばして軽く撫でる。まさかそんなふうに触られると思っていなかったのか、一瞬身体を強張
らせたがすぐに力を抜いて受け入れる。
「……スる?」
「盛るな」
 撫でていた指を丸めてデコピン。
「添い寝で我慢しなさい」
 それだって随分譲歩だ。スるつもりはないと言っている手前、こっちだってさっきからガチガチになっている
俺の分身を抑えこまなくてはならないのだから。
「前言撤回、してもいいんだよ?」
「うっせぇ」
 更に身体を回して彼女に背を向ける。彼女もこれがチャンスとばかりに身体を寄せてきた。
「……しょうがないから、今日はこれで我慢する」
 腕が前に回ってきて、ズボンの前を探る。硬くなったそこに指が走る。反射的に振り向こうとするががっしり
抱きかかえられていてはそれもままならない。
「最後までシよう、とは言わないから。先っぽだけだから」
「それは男のセリフじゃないか?」
「先っぽだけだぞ?」
 言葉通り、俺を捕らえると先端だけ指で揉みほぐす。
「好きだぞ蓮太……好きだ。何より、誰より好きだ」
 彼女の吐息が俺の肩に当たる。おでこが背中に押し付けられる。
「私、蓮太の眼鏡に適うような、魅力はあると思うんだ」
「すげえ自信だな」
「だって蓮太、昔『幼馴染、巨乳、毎朝起こしに来てくれる女の子』が好みだって言ってたじゃないか。その言
 葉でどれだけ救われたか」
 全然記憶に無い。
「だからな、あと一押しで落ちると、私は信じているんだ」
「それは勘違いじゃないかなぁ」
「信じているだけだから。……蓮太を」
「大変だ、聖子がネス湖のネッシーの信憑性についてとつとつと語り始めた」
 こんな社会の底辺を這いずるゴミムシから手足をもいだようなものを信じるだなんて、頭がどうにかなってし
まったに違いない。
「冗談、言っているわけじゃないんだぞ?」
 声音で察した。向き直る。どうも冗談で済ませてはくれなさそうだ。
「……で?」
 彼女は応えず、更に身体を寄せて、唇で触れてきた。
0378 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:07:36.65ID:914DZP+1
 流されてるな、と思ったのは舌で舌を絡めとられたとき。
 付き合い始めて最初の1年こそキスなんて一度もしなかったが、それ以降は何かあればキスばかりだ。ちゅっ
ちゅするのもぶちゅーするのもれろれろするのもひと通り経験済み。俺も聖子も、何かあればキスで済ませばい
いや、という考えを持っているのは間違いない。どの年だったか、ホワイトデーのお返しをキスで返したことも
ある。
「ひぇ……じゅるっ、たっ……!」
 息苦しいほど一生懸命に俺へのアプローチを続ける。身体が密着する。俺自身が、彼女の腹にめり込むように
押し付けられる。俺だって、我慢強いほうじゃないのに。
 彼女もそうした硬さは分かっている。擦り寄るようにして、刺激に強弱をつけてくるのだ。俺の呼吸に吐息が
交じるが、口を塞がれて上手く空気が抜けない。鼻が鳴る。
「へ、ひぇんた……」
 手を取られて、彼女の部分へ誘導される。動かしてくれ、と促される。指先に柔らかい肉がまとわりつく。脳
神経回路がショート寸前だ。
 今日は、一応、イベントの日だし、もう、いいか。……いいのか?
「……いいのか?」
 しっかり口にも出して確認する。彼女も息が続かなくてふいごのように胸を動かしていたが、やがて落ち着く
とこくりと頷いた。
「こんなときだけしおらしくなりやがって」
「だって、痛いって聞くし」
「気にするの、そこかよ」
「痛いのは嫌いだから」
 何か言いたそうに視線を外す。
「蓮太が気持ちよくしてくれるだろうから、そんなに心配してないけど」
 自信がない、なんて間違っても言えない状況に追い込んでくれた。
「お前なんて大っ嫌いだ」
「……ありがと」
「買い被りだ」
 いくら指先が繊細と言ってもパジャマの上からでは柔らかいことしか分からない。彼女もそれを察したのか、
下をまとめて脱いでくれた。流石に下腹部にいきなり触れるのは気が引けるのでヘソの下辺りを撫でてみる。彼
女の身体が強張る。
 撫でながら、少しずつ下へ。すぐに茂みにぶつかる。以前に素っ裸を見せつけられた時のことを思い出した。
あんまり濃くなかった気がする。
 彼女はキスをするのも忘れていた。息を荒くして俺を待っている。そのことに気がついて、生唾を飲み込んで
しまう。
「蓮太、シたかったんだな……」
「シたくない、なんて言った覚えないけど」
「そう言えばそうだった」
 くすり、と彼女が息を漏らす。引き寄せられるように唇を塞いだ。
「ん、あ……」
 茂みを分け入り、更に奥へ。湿気がすごい。指先がぬかるみを捉えた。柔らかい、肉、なんだと思う。今まで
に触ったことのないような感触だ。何処か遠くのほうで、これがあの……アレなのか、と茫洋とした感想が浮か
んだ。
「ふぁ、あぅ……れんたぁ、せつないよぉ……」
 ゆるゆると周りを撫でると彼女が背筋を震わせながら反応する。そんな風にされたら、こっちだって興奮して
しまうじゃないか。涎が垂れそうになって啜り上げてしまう。
「れんた、やらし……」
「お前が言うな」
 涙をこぼし、涎を垂らし、下だってぐちゃぐちゃだ。
「そ、だね。蓮太も、ガチガチだし。……脱いで?」
 パジャマ代わりの短パンを脱ぎ、分身に引っかかるボクサーパンツを引きずり下ろす。灰色の先端に黒いシミ
が出来ていた。
「蓮太も濡れてるな」
「お前のとは用途が違うって」
「どっちも、私に種付けするための機構じゃないか?」
「……お……前は!」
 身体を入れ替えて彼女に乗り上げる。たったこれだけの運動で、息が整わない。
「れん、た……ほしい」
「……ああ」
 この辺りは、もう目と目で通じ合う、といった状態だ。お互い初めてなのに。
 彼女も同じことを考えていたようで、おかしそうに顔を歪めると、涙がまた一筋流れていった。
0379 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:08:54.50ID:914DZP+1
「たっだいまー!」
 突如部屋のドアが開かれ、場違いなテンションの侵入者が現れた。

 どうしますか?
   たたかう
  →かくれる
   ぼうぎょ
   にげる

 ……そんなコマンド入力が間に合うわけもなく。
「…………」
「…………」
「…………」
 エターナルフォースブリザード、相手は死ぬ。
「……あの、ゴメンね?」
「…………」
「…………」
 あの、聖子さん、この状況じゃ萎えちゃって当然だと思うんですが、そんな悲しそうな顔しないでください。
だって仕方ないじゃない、帰ってくるはずのない姉に今まさにってタイミングで闖入してこられたら、そりゃ
漲ってた元気もどこか異次元へワームホールで吸い込まれてしまいますよ。
「ご、ごゆっくり……?」
 姉はぱたんという音と共にドアの向こうへ消えた。
 ……ごゆっくりじゃねえよ俺の俺がごゆっくりしちゃったよどうしてくれるんだよこの状況と俺のどっかに飛
んでいった元気っつーかこの空気! いい空気だったじゃん俺もずっと拒否してたのを上手いこと洗い流してく
れたようないい空気だったじゃんどうしてくれるんだよ3年以上溜め込んだこのリビドーまた蓋したらもう二度
と絶対死ぬまで開放されないだろぉぐわぁ!
「れ、蓮太?」
 熱く熱く流れ落ちる涙がボタボタ落ちる。
「ひっぐえっぐ……ひっぐぐじゅじゅるじゅる……んごぐぶあっ……」
 季節外れの花粉症で目と鼻と呼吸と人生が辛い。
「……蓮太?」
「……もう寝る、寝ます。ヘタレでもいいです」
 ついさっき脱ぎ捨てたパンツとズボンを拾い集めて身に付ける。微妙に生温かいのが悲しい。
「あ、あのな? 元気がなくなったならまた――」
「――添い寝してください。慰めてください」
 我ながら情けないと思うが、最初は添い寝で済ませるつもりだったのだ。振り出しに戻っただけだ。そうだ、
振り出しだ。今晩この30分には何もなかった。なかった。
「……ながっ……なかったあッ! キング、クリムゾンッ!」
 その晩、涙と鼻水を振りまいた俺は聖子に一晩かけて慰めてもらった。聖子は最後には笑ってくれたので、多
分ヘタれた俺を許してくれたと思う。
0380 ◆6x17cueegc 2013/06/24(月) 22:10:11.96ID:914DZP+1
と以上です


ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249978294/902

……
…………
……………………

ま、まさか本当に最終回を迎えるとは夢にも思わず……(ガクブル
0385名無しさん@ピンキー2013/07/28(日) NY:AN:NY.ANID:BGqO6H1I
ヨハンとコルネリアは何故かなろうで書いてるなw
まあ、ノクターンっぽい作品じゃないけどさ
0386名無しさん@ピンキー2013/07/29(月) NY:AN:NY.ANID:yqp0vUl1
甘えん坊スレに移った、多分これからずっとはこないだ終わったな
0390名無しさん@ピンキー2013/09/03(火) 21:14:14.96ID:dc9vEtyK
ほのぼのの本スレもだいぶ前に落ちたな
素クール好きなんだがなぁ
0395名無しさん@ピンキー2013/09/18(水) 00:51:28.15ID:7q/pujZM
「そろそろ人肌が恋しい季節になってきただろう」
と男に抱きつくクーと
「そもそも真夏だってお前は抱きついてきただろうが」
と突っ込む男
0397名無しさん@ピンキー2013/10/07(月) 22:12:48.04ID:UD1oNCPq
あと二時間もないが今日は素直クールの誕生日だったらしいな

はぴば
0399名無しさん@ピンキー2013/10/09(水) 03:45:16.59ID:30qczaN+
あらま。どこもかしこもまとめが機能してないのな
時間が経ってるから仕方ないとはいえ残念だ
0401名無しさん@ピンキー2013/11/17(日) 23:59:39.68ID:W9qnHj6y
まぁ13ぐらいまでなら何とかするよ。
0403名無しさん@ピンキー2013/11/18(月) 01:15:16.05ID:7kNuxtVq
終わりました。久しぶりに覗いたので、勝手が分かりませんが、
たぶん13まで収録されてるはずです。

ミラーじゃない方の保管庫の中の人です。
0405名無しさん@ピンキー2013/11/18(月) 07:57:49.58ID:bjGe/nvI
とりあえず乙
文字化けはしゃーないとして、容量オーバーなのか途中で途切れてるのがちょいちょいあるな
0407名無しさん@ピンキー2014/02/02(日) 22:57:43.33ID:zyvqN4hB
久しぶりに書こうとしたら登場人物がたったの二人なのに喋る喋る。
全っ然話が進みやしない。

今も昔も無駄に文章が長くなる癖を嘆きつつ保守
0409名無しさん@ピンキー2014/03/24(月) 11:41:17.59ID:kyKiy+0z
期待age
0410名無しさん@ピンキー2014/05/02(金) 11:29:34.09ID:B3AiGWzW
age
0417名無しさん@ピンキー2014/11/02(日) 21:14:41.23ID:vf+9S3KB
男「……クーさん」

女「なんだ?」

男「テレビ見れないんで膝から退いてもらえません?」

女「ダメだ。君は今、露出の高いグラビアアイドルに目が行っていた」

男「ごめんごめん、謝るから退いて重い」

女「いいや許さん。他の女なぞ見るな。私だけ見てくれ」ガバッ

男「ちょ待っ……」ムグッ

ちょっとヤンデレ入ってしまった
0419名無しさん@ピンキー2015/01/23(金) 23:58:05.31ID:6B3J7yI+
・素直クールが豊満な胸を当ててきたら


「……」ホヨン

「……あのさぁ」

「何か?」

「なんで俺が座ってると、そばに寄ってきて胸を当てますかね?」

「寒い日が続いてるからな。致し方ない」フニフニ

「止めなさい。俺だって男なんだから我慢出来なくなるだろ」

「我慢しなくていい、二人で温まろう?」

「だからそういうこと言うなって……!!」

「それとも、揉むか?当てるより揉む方が君は好きか?」

「……揉む」

「ふふふ……君のそういう素直なところはとても好ましい」

「うるせっ。全部クーのせいだろっ」ムニッ

「んっ……!」
0420名無しさん@ピンキー2015/02/14(土) 18:28:44.35ID:MmRl7RnV
良い
0423名無しさん@ピンキー2015/05/20(水) 00:09:51.57ID:y4HnzGMt
おぉ、いたか
某所で書いたエロSSがクールっぽかったから明日にでも投下させてもらうわ
今日はちょっと時間ないんで予告だけ
0426俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:08:56.92ID:Ccu8SV2V
.


 我が姉、五十嵐空(いがらし・くう)は、どこに出しても恥ずかしい立派な変態姉である。

 学校では品行方正を地で行き、一本筋の通った生徒会長として君臨している姉ちゃんであるが、
その実態は重度のブラコンであり、弟をセックスの対象として見ている性的倒錯者である。

 朝は目覚めとともに俺の朝勃ちを鎮め、昼は学校にも関わらずねっとり舌を絡ませあい、
夜は親が留守なのをいいことに互いを求め貪りあう。
そんなことを、俺たち二人は飽きることもなく、毎日のように続けている。

 そしてどうやら、そんな変態姉の弟である俺、五十嵐昇も、
否定しようのない程度には変態であるらしい。

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0427俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:12:22.60ID:Ccu8SV2V
.

 姉ちゃんとの関係が始まって、もう十余年にもなるだろうか。
幼い姉の些細な好奇心からスタートしたそれは徐々にエスカレートしていき、
今では姉ちゃんの性技も、その道のプロ顔負けにまで成長するに至った。

 特に姉ちゃんは、口技、舌技に並々ならぬこだわりを持っているようで、
何かと言えば俺の陰茎に顔を埋め、口で奉仕をしたがる癖があった。

 それに伴い、俺も徐々に姉の口技に魅了されてしまい、今では立派な
口フェチ、舌フェチに成り果ててしまった。
罪深きは姉の口、である。

 そんな俺たちも順調に歳を重ね、今では高校生となった。
口淫……いや、光陰矢のごとしとは、まさにこのことだ。

これは、そんな変態姉と俺の、淫靡で淫蕩で淫爛な行為を綴った、日々の記録である。

.
0428俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:15:48.03ID:Ccu8SV2V
*****


「姉ちゃん、あのさぁ……俺、今夜友達んちに泊まりに行きたいんだけど」

 俺がそう伝えると、姉ちゃんは読んでいた本をぱたりと閉じ、
瞳に僅かな怒りを滲ませて俺を睨みつけてきた。

「なんだと? GWは、家にいるんじゃなかったのか?」

今にも噛みつきそうな顔で、そんな風に主張する。

「今日が新作の格ゲーの発売日でさ。ちょうど親がいないから、泊まり掛けで遊びに来いよーなんて言われて……」

「そんな物のために私を捨てるというのか? この薄情者め!」

 姉ちゃんが怒るのも無理はない。学校が休みの時は、姉弟そろって
こってりと性的に過ごすのが、二人の間の暗黙の了解になっているからだ。

.
0429俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:23:44.80ID:Ccu8SV2V
.

「三連休の頭一日だけじゃん……それくらい我慢してよ」

「そういう問題ではない。一日でも昇分が不足すると私がどうなるか、分かっているだろう?」

 それも嫌と言うほど理解している。俺が姉ちゃんと顔を会わさずに過ごした日には、「昇分」なる
謎の栄養素が不足したなどと戯言をのたまい、常より激しく俺を求めてくるのだ。

 そしてその結果、俺はやつれ果て、姉ちゃんはいつもに増して満足そうな顔をする。
結局のところ姉ちゃんを放置したしわ寄せは、自分に寄せてくるということだ。
しかし、それはそれ。

「あのさ……ちょっと言いにくいんだけど、俺、最近姉ちゃんとのセックスに
 かまけ過ぎて、友達から付き合い悪いぞって怒られてんだよね」

「む……」

 言われてみれば、さもありなんだ。自宅はおろか学校や外出先でまで、隙あらば
口淫にふけろうとする姉弟である。対外関係が疎かになりがちなのもうなずける。

「今日すっぽかしたら俺、本格的に友達から見限られちまうんだよ。だから今日だけ、
 一日だけでいいから外に遊びに出させてほしいんだ。どうかこの通り!!」

「う〜む……しかし、それでなくとも女一人に留守番させるなんてなぁ……」

姉ちゃんにしては至極まともな返し方をされ、一瞬ドキリとしたが

「……まぁ確かに、男同士の友情を温めるのも大切だからな。仕方あるまい」

 姉ちゃんなりに納得してくれたのか、一応は引き下がる形で矛を収めてくれた。

.
0430俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:28:33.64ID:Ccu8SV2V
.

「それで?その友人の家には、何時頃に出かけるんだ? それ次第では、
 今からたっぷりと昇のオチンチンを堪能しておかなければならないが」

 姉弟どちらかが私用で家を空ける時は、主に姉ちゃんが口寂しくならないよう、
ある程度の回数をヌイてから出かけるのが、俺たちの間の通例である。

「……そのことなんだけどさぁ、姉ちゃん」

「……む?」

「実は、友達が今俺んちの近くに来てるらしくて……もうすぐ迎えに来るって言ってるんだよね」

「……なんだと?」

気まずさをごまかすために頬を掻く俺と、驚愕を微塵も隠そうともしない姉ちゃんが、そこにいた。

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0431俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:31:17.07ID:Ccu8SV2V
.


「それはあまりに急すぎるじゃないか。なんとかならなかったのか!?」

「つい今さっき、急に連絡があったもんで……」

拝むように手を合わせて謝罪する俺に、姉ちゃんは落胆の色を濃くしてゆく。

「……せめてあと三十分もあれば、満足いく昇分の補給もできたのに……」

「そうは言っても、今の時点でもう何回も抜いてるじゃん。今日はそれで我慢してよ」

「あれは午前中の分だ! 午後の分と夜の分はどうするんだ!?」

「……ごめん」

なんとか慰めの言葉を探そうとするが、自分が原因である以上、何を言っても絵空事にしかならない。

.
0432俺と姉ちゃんのGW2015/05/20(水) 22:34:45.80ID:Ccu8SV2V
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 俺としても、すでに習慣づいてしまっている姉ちゃんとの性交渉を、一日でもサボるのは
勿体ないとは思うのだが、今回は場合が場合だけに、そうも言ってはいられない。

「こうなったらせめて、昇のオチンチンの味を口内に覚えこませてっ……」

俺のズボンの下に手をかけ、姉ちゃんが逸物を取り出すのと時を同じくして。

『おーい、昇ー。迎えに来たぞー、いるんだろー?』

玄関先から、件の友人の声が聞こえてきた。

「……ごめん、姉ちゃん。待たせたら悪いからもう行くな?」

「あっ……」

慌てて逸物をしまい、俺はなるべく姉ちゃんの顔を見ないようにしながら、家を後にする。


『……昇のっ、バカァーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!』


 そんな叫びが玄関から聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。気のせいに違いない。
……気のせいだと、思いたかった。

.
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