本当に、本当に関わり合いになりたくはなかったのだが。
わたしみたいな何もない高校生が、AVにも出ず、身体も売らず、手に入れられた100万円という金額の大きさ。
そして、見つけた裏技、わたしだけのエクスキューズギブアップ。
わたしは、お金が必要なのだ。
まだ足りない、まだ稼がなくてはならない。
そんな折、オンラインシューティングFPSを通じてまたも届いた出場通知。わたしは迷わず応募した。
そう、わたしみたいな高校生が大金を手に入れるには、このゲームは渡りに船なのだ。
(恥ずかしい姿さえ見せなければ、イメージビデオより、AVより、ウリより、よっぽど健全なんだから!)

次の大会も、結果としてわたしは3位を獲得できた。
わたしは最初のパーク、スキルのひとつに、『特定人物のある程度の捕捉』を選択していた。
言うまでもなく、あの長身長髪の女(予想通りやっぱり今回も参加してきた)からとことん逃げ回るためだ。
まあ逆に言えばそのために貴重なパークを使ってしまったために、
わたしはほとんど無防備で戦場に投げ出されるハメになったわけだけれども、
あの女に出会うくらいなら他の全員敵にまわしたほうがまだマシだ。はっきりいってそれほどサディスティックな女だからだ。