【キノの旅】時雨沢恵一総合スレPart?【アリソン】
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0001名無しさん@ピンキー2011/10/19(水) 22:15:46.66ID:0mDoAwYE
過去ログが見つからなかったので1から作成
新刊も出たことだしエロパロスレも久々に始動します。
ageろだとかsageろだとか無粋な事言って荒らすとパースエイダーで頭撃ちぬかれます。

保管庫2(1と3は消滅)
http://www.asahi-net.or.jp/~qv4a-skym/mono/kino/

テンプレ持ってる人は↓に適当に記載してね!
0002名無しさん@ピンキー2011/10/20(木) 01:20:18.90ID:7q+43sVV
キノのぬるぽ
0004名無しさん@ピンキー2011/10/20(木) 22:37:48.71ID:Fk7IliCe
新刊のフォトさんの前歴、頭に「肉」と書き込めば妄想の翼が羽ばたくな。

額にじゃないぞ。
0005名無しさん@ピンキー2011/10/21(金) 01:13:55.14ID:vVpq4292
マジかよ保管庫消滅してるとか…



師匠、どうにかならいんですかね?
0006名無しさん@ピンキー2011/10/21(金) 19:38:53.30ID:QNtPp/C/
4つめの保管庫がどこかにあるとか
0010名無しさん@ピンキー2011/10/23(日) 18:45:34.29ID:dyTTeUjX
>>9
グッド!
0014名無しさん@ピンキー2011/10/24(月) 23:38:49.04ID:Jd5lrg6e
以下作者待ちにて保守の嵐
0017名無しさん@ピンキー2011/10/26(水) 00:50:08.58ID:mjVHJ/CL
スレ立て乙。
もう見れないかと思った。
でも、保管庫はほぼ壊滅か……
0018名無しさん@ピンキー2011/10/27(木) 10:26:35.76ID:55slJCao
ほしゅ
0019名無しさん@ピンキー2011/10/27(木) 11:09:49.80ID:55slJCao
連投すまぬ
いつまでに何レスつけばいいんだっけ
ラ板から来たからよう分からん


保守!
0020名無しさん@ピンキー2011/10/27(木) 18:14:41.85ID:8qeB2NSN
ラ版ってどこだ
ラノベ?

とりあえずエロパロ版は適度に過疎ってるからそんな心配は無いよー
0021名無しさん@ピンキー2011/10/27(木) 18:16:53.43ID:/dN2jMm0
>>19 以下wikipediaの「2ちゃんねる」より転載

・即死判定
>書き込み数が980回以上か、データ容量が板ごとに設定されたある容量以下(5KB以下、30KB以下など)
という条件を満たす時にこの判定が行われ、最後の発言から丸24時間以上経っているスレッドは
dat落ち状態になる。書き込みの多い板では最後の発言から12時間、6時間と判定がより厳しくなっている
所もある。
また、実況系板では一定の時間が経過するとスレの書き込み数に関係なくdat落ちする判定がある

 でも三十分に一度とか書き込む必要はないと思うな
0022名無しさん@ピンキー2011/10/28(金) 16:38:59.97ID:2voN9Ttr
萌えるエロシチュでも書き込んでみる。


乗馬マシンに体操服のキノ

乗馬マシンにスク水のティー

乗馬マシンにキャリア荷物満載のエルメス
0024名無しさん@ピンキー2011/10/30(日) 23:35:03.60ID:hqyf8hPR
「大丈夫、よっぽどのことがないかぎりボクは生きていますよ。」
キノ様が自分の肩に寄せられたシズ様の頭をなでながら、明るく答えた。
「こうして、またシズさん達に会えたし。けっこう運がいいんです」
シズ様はキノ様を抱き寄せたままで言った。
「キノさん、好きだ」
「……ありがとうございます。両思いだったんですね」
キノ様がくすぐったそうに笑う。
シズ様が手をゆるめてキノ様の顔を見る。
キノ様はそっとシズ様のくちびるにキスをした。

 私はどこまでシズ様といっしょにいたらいいのか分からなくなって、息をひそめてそばに伏せていた。
 白い雪の上なので、二人とも私のことなど忘れているだろう。
 断ってコテージに戻るべきか、黙っていなくなるか、このまま見守っているか。
 迷いながら成り行きを眺めている。

 シズ様は昔の似た様な出来事を思い出して、顔を曇らせた。
 キノ様が首をかしげてのぞきこむ。
「お腹、大丈夫かい?」
「夕ご飯、たくさん食べてますが、大丈夫です。なぜですか」
シズ様がキノ様のお腹をなでた。
「なんですか!」
さすがにおどろいてキノ様が声を出した。
「昔、俺にキスをしたあとお腹が痛くなった子がいて……。」
シズ様、いくらなんでもそんなことをこの場で言わなくても。
あまりの進展のなさに、私はますます自分がどうしていいかわからなくなった。
0025名無しさん@ピンキー2011/10/30(日) 23:38:23.48ID:hqyf8hPR
「こんな寒い中にいつまでもいれば、お腹も痛くなりますよ」
キノ様がおかしそうに答えた。
「そうだね。でももう少しこのままいっしょに居たい」
シズ様が、ただのわがままな子どものような事を言う。
「シズさん、ボクの部屋にもどりませんか?」
「え」
急に声をおとしてキノ様が続けた。
「油断して言っているのじゃなくて、
……ボクは誘っているんです」

私は伏せていた事を後悔した。
もういつ出て行っても、お邪魔になってしまう。
しょうがない雪の中から体を起こして声をかけた。
「シズ様、まだキノ様はお話があるようですからぜひお聞きになってください。
私はティーを一人にしておくのが心配ですので先に戻ります。
ティーにも遅くなる事は説明して聞かせますのでご安心ください。」
雪の中に膝をついて、キノ様を抱き寄せたままのシズ様は
驚いた顔をして私の姿を見て
「陸、すまない」
と言った。

「やはり忘れていましたね。」
駆け足で自分のコテージに向かいながらおかしくなって噴出してしまった。
0026名無しさん@ピンキー2011/10/31(月) 20:20:12.48ID:/HajDqBE
END?
可愛いお話だなあ。記念すべき一作目だね! 乙おつ!
0027名無しさん@ピンキー2011/10/31(月) 23:57:00.19ID:ENzU7ixw
何故だ
何故誰も最新刊140ページ4行目の「時に陰湿な肉体への攻撃もあった。」に反応しないのだ!
0028名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 15:40:49.55ID:I9LA1W8W
>>27 リョナに反応しない賢者が今のとこいないんじゃね? 
 超個人的見解だけど「雲の前で」は読んでて正直辛かったわ。

それから>>24
 「キスしてからおなかがいたくなった子」って、シズさまこんな時にそんな事を言うなよ(涙)
0029282011/11/01(火) 16:17:08.51ID:I9LA1W8W
反応しない× 反応する○
0030名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 21:38:57.99ID:WJWNbCeI
まだ終わってないんじゃね?
0031名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 22:42:40.06ID:I9LA1W8W
小説が途中で終わるのも間に会話が入るのも、エロパロ板ではよくあること
じゃね?
もし作者の方だったら、どうぞ気にせず続きを! 続きを!!!
0032名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 23:36:25.36ID:48nspUAk
>>26 
>>31
ありがとうございます。
0033名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 23:41:58.08ID:48nspUAk
書き込むたびID変わるみたいです。
今回初めての投稿なので、みなさん色々教えてください。
今日はこれだけです。


25続き
 寝室の中の小さなテーブルに小さなランプがおいてあった。
 リビングからもってきた瓶や水差しも並べておいてある。
 キノが直立してシズを見上げているので、シズは笑いかけてみた。
 はっと驚いたようにキノは動いて、あわててテーブルの上の箱を手にとってシズに差し出した。
「これ、使ってください」
ゴムが12枚入った箱だった。
「あ、やっぱり足りませんか?
薬屋のおばさんが
『一個だけ、恥ずかしそうにそっとわたすんだよ』
って教えてくれたんだけど……。
念のためにもう一個買ってあるので持って来ます。」
シズはさっきエルメスが『キノは初めてだから準備がたいへんだった。』と言っていたのはこれだったかのか、と気がついて笑い出してしまった。
「ええ、おかしかったですか?あれ?」
ドアをあけて出て行こうとするキノの腕をつかまえて笑いながら首をふった。
「充分だよ、薬屋のおばさんが言っていたのは正しいよ」
『ただし、箱の中身を一個だけと教えてくれたんだろうけどね』
と言う言葉は飲み込んだ。
「キノさん、可愛いよ」
抱き寄せてキスをする。
0034名無しさん@ピンキー2011/11/01(火) 23:47:19.79ID:I9LA1W8W
>>33 おおー神キターーーーー!!! おつかれさまです! 続きを全力で希望!

IDは書き込むたびではなく日付が変わるごとに(24時間ごと)変わるよ。
なのでコテハン(名前の欄に入力した適当なペンネーム)を名乗る人も、以前はよくいたよ。
違う小説の連載が同時に始まっちゃったときなんかに混乱するから。
最近は過疎っているので、特に気にする必要もないかも。
ただ、また違う小説をここで書く予定があるのなら、作っておくと「おおあの人!」と
読む側はわかりやすくて助かるかも。

とりあえず男前なキノに全力で萌えた。一個ってwwwwそれじゃないwww
0035名無しさん@ピンキー2011/11/02(水) 04:39:28.65ID:/CD+MAdl
>>33
グッド!
潔く続き待ち!

>>34
ナイスアドバイス
一応トリップの付け方は名前欄に

名前#好きな文字列

って打てば良い。
0036 ◆IO8bwLPiQ6 2011/11/02(水) 18:24:04.99ID:tuom3pFv
みなさん、ご親切にありがとうございます。
私も他の方の作品がとても読みたいので、一番はじめに書き込んだ番号が24だったのでそれを使って、間にはいりやすいようにして投稿します。
0037242011/11/02(水) 18:25:19.75ID:tuom3pFv
>>33 続き
 そのまま抱きかかえて、ベットに座る。
 キノがひざのうえに座る形になった。
 肩を抱いて、またくちびるを重ねる。歯があたるカチンという音がした。
「キス、はじめて?」
キノがうなずく。
「じゃあ、体の力を抜いて俺によりかかって、薄く口をあいてごらん。
舌を入れるけど、噛まないで」
 うなずいたキノのあごをシズはそっともちあげて、またくちびるを重ねる。
 シズはちゅっと音をたてて口を吸った。
 舌をキノの歯の間に差し入れる。
 緊張して硬くなったキノの舌をなめ、口の中をゆっくりと味わうように動かした。
「ん……」
 口の中を蹂躙するやわらかくて熱くぬめる感覚に、キノはくらくらしてきた。
 たまらず大きく口をあけると、シズはキノの舌をそっと甘噛みする。
 優しく噛まれた舌から、じんと頭にしびれるような快感がやってきた。
「は、」
 キノは思わずのけぞって顔を離すと、首の後ろを手で支えてそのままベットの上に横たえられた。
 うえから覆いかぶさるようにして再びくちびるをふさがれる。
 逃げ場のなくなったキノは、シズの深いキスをただうけとめる。
 シズの舌の動きでキノの口の中は上あごや下あごが軽くなったみたい敏感になって、小さな摩擦にも体にピリピリするような快感がやってきた。
「ああ」
切なくなって声がもれた。
「シズさん」
握っていた手をゆるめて、シズの首に手をまわす。
シズが微笑み返してから、キノの耳を軽く噛んだ。
「あ」
チカチカとまた快感がはじける。
シズの手はキノの胸を包んだ。
0038 ◆IO8bwLPiQ6 2011/11/02(水) 18:26:09.31ID:E/OgaBKE
コテは言っちゃうとなりすまされるから注意してねー
0041名無しさん@ピンキー2011/11/03(木) 09:18:44.68ID:IMZPVP8E
おまけ

キノはエルメスを店先に止めるとメインストリートにある小さな薬屋さんに入った。
エルメスがガラス越しにながめていると、小さな箱を1ダースほどもってレジに向かったようだ。
「どうやら弾丸を購入する感覚でいるみたいだね。」


「あら、お兄さんこんなにいっぱい必要なの?」
レジの小柄なおばさんがキノに問いかける
「えっと、必要ないですか?」
「あら、ごめんなさい、きれいな女の子じゃない。
男物なんか着てるから勘違いしちゃった。
これ、使い終わるのには普通は一年以上かかるわよ。
劣化もするから買いだめはお勧めしないわ。
いいとこ2個にしておきなさい」
「はじめてなんですけど、これどうやって使うんですか」
「あら、そうよね。ええと、これは男の人が使うのだから、女の子は渡すだけでいいのよ。
渡すときはね、いっぱい渡したりしないで一個だけよ。
ちゃんと使ってもらうためにも、か弱いところをアピールしながら渡すの。
恥ずかしそうにそっとね。
ちゃんとできる?」
「……はい、たぶん」
おばさんはポーズをとって、そのポーズをキノに真似をさせた。
「こうよ、こう。小首を傾げて目をそらしてね」
「こうですか?」
エルメスがガラス越しに二人をながめる。
レジをうちながらもおばさんのおしゃべりはとまらない。
「あなたみたいな、美人さんに頼まれたらいやがる男はいないから大丈夫よ。
がんばってね。
おまけにのど飴サービスしていれておくわよ。楽しい晩になるといいわね」

荷物を荷台に縛ってスタートさせるとエルメスが話しかけてきた。
「キノ買い物ちゃんとできた?」
「うん、渡し方も教えてくれた。親切なおばさんだった」
「見てた限り百戦錬磨のつわものだね」
「パースエイダーの有段者?」
「パースエイダー有段者たちを狩るほうだよ」
「シズさんみたいに刀つかうの?」
「キノ、カマトトもすぎるよ」
「魚のこと?」
「うわーひどい」
0042名無しさん@ピンキー2011/11/04(金) 05:23:09.64ID:Db+Ibkx+
>>37 続き
 キスをしながら柔らかくもむ。
 弾力があって、手のひらでちょうど包めるふくらみが、手の中でゆれるたびにキノの口から声が漏れた。
 シズは、シャツ越しの感触がもどかしくなって、ボタンに手をかけ前を開けていった。
 肌着をまくりあげて直に手を触れるとキノの体がビクリとふるえた。
「恥ずかしい」
「きれいだよ」
荒い息の間にかすれた声をかわす。
捲り上げた肌着の下から白い肌の上にちいさなピンクの突起が見えている。
シズがつまむと
「あっ」
キノがのけぞった。
0043名無しさん@ピンキー2011/11/04(金) 21:10:32.50ID:Db+Ibkx+
>>42 続き
 両手でふくらみをやさしくもちあげると、キノはせつなそうなため息をついた。
 キスをしながら声をかける。
「痛かったら言うんだよ。なんだか歯止めが利かなくなりそうで怖いから」
「はい」
乳首を親指で転がす。
「あっ」
首にまわした手にぎゅっと力が入る。
乳首を口に含んで吸い上げると、
「ああ」
髪の毛をくしゃくしゃとかきあげられた。
ふくらみをもみながら、左右の胸にキスをする。
乳首に手や口が触れるたびにキノは声をあげて背中をそらす。
シズは夢中になって、胸を弄った。
乳首を甘噛みすると、「あ!」キノがひときわ大きな声を出して体をふるわせ
しがみつく腕の力を強めた。
「くぅ」
しばらく硬く緊張していたがガクンと脱力し、はぁと大きく息をはいた。
「シズさん、熱い。」
息もきれぎれにキノが声をかける。
二人とも服を着たままだった。
キノは脱力してしまって手があがらないようだ。
シズがキノの服を手早く脱がせ、脱がせた服を椅子に掛ける。
キノに毛布をかぶせて自分のセーターを脱ぎながら、キノに話す。
「キノさんのこといつも思ってたんだよ」
キノはゆっくり起き上がって、ベット際で靴を脱ぐシズを見る。
「いつも?」
シズはTシャツを脱ぐとそばにきて、キノの手をとって腹にある傷跡をさわらせた。
「あのときの傷。消えないで跡に残ってるんですね」
「うん、キノさんに縫ってもらったこの傷を見るたびに、世話をしてもらったことを思い出して『どうしているかな』って、だからキノさんのことが頭から離れる事がなかった」
「そうですか……」
「キノさんが忘れていても俺はキノさんのことをずっと思っていたんだよ。
あのときいっぱいキノさんに飲まされた塩水の味もいっしょに思い出すんだけどね。」
「生理的食塩水です。出血がひどかったから脱水症にならないようにって」
「うん、ありがとう。本当に感謝してる」
シズはキノを抱き寄せた。
「また、こうしていっしょにいられるなんて夢みたいだ」
0044名無しさん@ピンキー2011/11/04(金) 21:33:30.76ID:Db+Ibkx+
 シズはキノが体にあてていた毛布をどけた。
 キノの白い体のところどころに花が咲いたようにまだらな部分が出来ていた。
 まだ、なれていない体だと血がのぼってできる模様。
「きれいだ」
息をはきながら言う。
キノの胸を両手で思う存分揉むと、息があがってきた。
その唇を、シズが口でふさいで、口の中を舌でさぐる。
そして、きりきりと硬くなった、乳首を、指でつまみ、転がした。
「ああ!」
キノが、背中にまわしている手に力をいれた。
左の乳房をもちあげて、なめあげる。
右の乳房の乳首を転がしたり、つまんだりすると、そのたびに、身体がビクリとする。
「きもちいいかい?」
乳首をなぶりながら聞く
「恥ずかしい。」
小さい声が聞こえた。
「気持ちよかったら、声を出すんだよ。」
「んん…、だって、ずっと気持ちいい……。」
息をはずませながら、きれぎれに答える。
「してほしいことがあったら言って。」
「シズさん」
「ん?」
顔のそばに、顔を寄せる。
「さっき、してくれたみたいに、してください。」
「ああ、分かった。こう?」
きゅうっと乳房に吸い付くと、
「ああ、いい!」
ぐうっと背をのけぞらせた。
キノのにおいが強くなる。
脚の間に手を這わせてみると太ももで挟まれた。
指でさぐっていくと、キノの身体が緊張していくのが分かった。
もうすっかり出来上がって、やわらかくなっているその部分をシズは指でゆっくりとこすり始めた。
ひだをわけるようにして丁寧に触る
それから、また、乳房を吸う。
「あぁ。」
キノの脚の力が抜けたのでシズは身体を割り込ませて、身体を開いてしまった。
それでも、彼女は脚をとじようとして、シズの腰の辺りをひざでギュッと挟む。
「いいね、こんなになってる。」
手でゆるゆると、そこを触ると、
手の動きに合わせてキノは、腰をうごかしはじめた。
たっぷりと、感じてくれているのが分かって、シズはうれしくなった。
指を入れて、確かめる。
大丈夫そうだ。
「キノさん、触って。」
キノの手を、シズは自分の腰にもっていって、にぎらせた。
彼女が恐る恐る指でにぎる。
「こんなに大きいの」
本気で驚いた声をだしているのを聞いて笑ってしまった。
キノの手の感触がうれしくて、どんどん硬くなっていく。
「シズさん、これ形がかわる!」
驚いて、キノがつぶやいている。
彼女の白い柔らかい指で握ってもらっているのを見て、興奮が高まる。
0045名無しさん@ピンキー2011/11/04(金) 21:38:01.13ID:Db+Ibkx+
 これ以上自分が我慢できそうにないと判断して、シズは体をおこした。
 キノがちょっと不安そうな顔で見上げている。
 さっきわたされた箱をテーブルからとりあげて「使わせてもらうよ」と言う。
 キノがうなずいたあとずっと見つめているのでシズは気恥ずかしくなった。
「キノさんちょっと手を貸して」
手に取った指先をキノの白い下腹部にあてる。
 おへその下のほうにちょっと固い部分がある。
「これ、なんだかわかるかい?」
「?」
「感じてるとこういうふうに子宮が持ち上がってきて、普通の人でもさわるとわかるようになるんだ。」
「え!」
キノは上半身をおこして不思議そうに自分の下腹部を押して確かめている。 
そのあいだに準備が出来た。
「キノさん、ちょっと無理な体制になるから枕をどけるよ。」
「あ、やめてください」
「?」
なぜキノが止めるのかわからないシズは手の力を緩めずに枕をひいた。
そこにはハンド・パースエイダー(注:パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)があった。
『……俺より大口径。』
0046名無しさん@ピンキー2011/11/05(土) 05:08:48.86ID:m48JUxWT
「ごめんなさい、習慣なんです。」
キノがあわててマットレスの下にハンド・パースエイダーを押し込んだ。
シズは思わず自分の刀の場所を目で確認してしまった。
(それは部屋の隅に危なくないように寝かせておいた。)
「降参を認めてくれるのかい?」
両手を肩まであげてシズが言うと,、キノが なつかしい と笑った。
数年前のキノの笑顔と重なって愛おしかった。
「さぁ、ちょっとがまんして。」
キノの身体をいっぱいに開かせて、雪明かりを頼りに確認しながら埋めていく
「う、痛い。」
スグに抵抗ある部分に行き当たった。
そのまま、グッと腰に力をいれて、身体を貫く。
「痛い、痛い、あっ」
ブツンと裂けるような感触がした。
止めずに根元まで埋め込む。
からだを倒して胸を合わせると、
キノは痛がって、シズにしがみついてくる。
胸と胸をすりあわせるようにして抱きしめる。
乳房が胸の下でつぶれる。
シズの腰の部分がしびれるような快感で満たされ、それが全身にまわってきた。
シズはやさしく、そっと動こうと思っていたはずなのに、全然我慢が出来なくなった。
「ごめん、ガマンできない。」
乱暴に腰を打ちつけ、彼女の身体の中の甘い感触を楽しんだ。
その奥にある快感がほしくて、ますます深く、強く埋め込む。
キノの、足首がシズの耳もとにある。
根元まですっぽりと包まれると、声が出そうなくらい気持ちがよくて、シズの腰が自然に強く動いてやめられなくなってしまった。
激しく動くと、そのたびキノが細い悲鳴をあげる。
それでも、シズはキノの身体に自分を叩き入れ、快感をむさぼる。
シズの突き上げる感触に、キノにも快感が登ってきた。
シズが身体を動かしながら、乳房に口を這わせ、キノはあんまり感じ過ぎて、その感触が痛いようなキシキシするような感じで頭に伝わってきた。
「あ、シズさんダメ、感じ過ぎて飛び…そう」
「うん?」
眩しそうな表情でシズがキノを見る。
「なんだか、浮くみたいです」
腕を首にまわしてキノがしがみついた。
シズの背中も肩も頬も汗で濡れている。
シズは息を荒げたままキノに聞いた。
「がまんできそうにない、行っていい?」
「?…はい…」
やっとでキノが答えると、動きが激しく深くなり、揺さぶられるようにされて、身体がポーンと投げ出され飛んでいくように感じた。
 怖いような感じがして腕に力をこめてますますしがみつくと、キノの目の前の景色が白くなっていった。
「ああ!」
 シズの動きが止まり筋肉がみんな固まったようになり、最後に大きく動くと苦しそうな声が出た。
 二人は同時に果てた。

 「キノさん…。」
 汗が冷えて、息も整ったころシズが名前をつぶやく。
 「ボクこんなふうになったの初めてです。」
とキノがいうと、さっきの興奮がよみがえってきた。
「なんだか、浮いてるみたいで不思議でした…。

 ところで、さっきシズさんが「行く」といったのは、どこに「行く」のだったんですか」
0047名無しさん@ピンキー2011/11/05(土) 05:09:46.05ID:m48JUxWT
「あ、そうか知らないんだね。」
髪の毛をなでながらシズが答えた。
「たぶん、キノさんが感じた飛ぶような感覚と同じだと思うんだけど。
極まって目の前が真っ白になっちゃうことをそういうよ。」
キノはさっきの真っ白な景色を思い出した。
「じゃ、ボクもシズさんと同じところに行ったんだ」
うれしそうに笑った。
「上も下も真っ白で、この深い雪の国と同じ景色でしたね」
そうか、そうだね。シズも同意して笑った。

シズがシャワーを浴びて身支度を整えてリビングに立った。
「エルメス君、起きてるかい?
キノさん、寝てしまったんだけど鍵をかけないといけないよな」
エルメスが答える。
「……王子様帰るの?
そうかそうだよね。みんなまってるよね。
キノ寝てるの?」
「うん、あまり幸せそうにぐっすり寝ているんで起すのが忍びない」
「鍵なら鏡台の灰皿に入れてあるから、締めて新聞受けから入れればいいよ。
キノが起きてきたら言っておく。」
「ありがとう」
「こちらこそ、ありがとう。
キノが幸せそうに寝ているんだったらよかったよ。
明日もまたきて。」
「ああ、エルメス君おやすみ」
「おやすみ、王子様」
ドアの閉る音に続いて、新聞受けから鍵の落ちる音がした。
あとは雪のせいでとても静かになった。
0048名無しさん@ピンキー2011/11/05(土) 05:11:40.37ID:m48JUxWT
 ご主人様の足音が近づいてきたので、私は目を覚ました。
 ティーはぐっすり眠っているらしい。
 そっとベットを抜け出して、お迎えに行く。
 「三度(みたび)負けた……。」と帰ってくるかもしれない、と思って心配していた。
でも、雪を踏む足取りが軽いのでご機嫌らしいのがわかってホッとした。
「ただいま、陸さっきはありがとう」
 ドアをそっとあけてシズ様が入ってきた。
 そして私の後ろをみてぎょっとした顔になった。
 ふりかえって私も驚いた。
 ティーが後ろに目をこすりながら立っている。
「起きてきたんだね。遅いからもう寝なさい」
シズ様が声をかける。
「こういうひは、いっしょ」
シズ様、ティーは一緒に寝ようと言っています。
「ティーはもう大きいじゃないか」
「……。」
「この前は雪の中にテントだったからみんなで暖をとるために一緒に寝たんだよ」
 ティーはシズ様のセーターの裾をにぎりしめていた。
 さきほどのティーの言葉を思い出してとりなす。
「シズ様、ティーはさみしいのをがまんしていたのですから今日は特別に」
 あきらめてティーの部屋のベットにみんなで寝ることにした。
 2人と一匹が並んで寝るのにはベットは狭い。
 しかもティーはそれこそ年頃になっているので、二人の間に私を挟んで寝ることになった。
 夜中に落ちたらしく朝起きたとき、シズさまと私は床の上に寝ていた。

 朝食の食堂で寝不足でぐったりした私とシズ様を窓越しに見たキノ様がぎょっとした。

「キノ絶倫だね」
「エルメスさすがにボクと陸君は関係ないよ」

おしまい。
0049名無しさん@ピンキー2011/11/05(土) 16:37:22.62ID:fWnelIzJ
グッド!
乙です!
0051242011/11/06(日) 15:32:11.56ID:dOU/eaVY
>>49
>>50
 ありがとうございました。
 お二人だけでも、よろこんでいただけたようで、ほっとしました。

 これを書いていて気がついたんですが
「船の国」でお腹の傷をキノに縫ってもらったシズ。
 良く考えたら、お腹の傷なんて縫ってもそのあと動いたら大出血です。
 きっと縫った後で瞬間接着剤かなんかで固定したんだろうけど、しばらく絶対安静です。
 ということは、シズさんの清拭や下の世話までキノさんがやっていたってことですね。
 陸には出来ないし、あ、ティーも手伝ったのかな。

シズがうなだれて
「俺、お婿にいけない」
キノがぼそっと
「興味ないですから、粗相のないようにお願いします」
ティーが原因者のくせに
「はやくしろ」
とか
想像して笑ってしまいました。
0052名無しさん@ピンキー2011/11/06(日) 18:49:00.30ID:QEYyv3XR
>>24 俺も楽しんでたからなっww おつおつ!
しかし初っ端からハードルガン上げレベルのがすげーびびってる。本職の人?
細かい部分の描写まで楽しいエロパロなんて久しぶりに読んだわ。

最後のオチまで気がはいってる感じで、一本のお話としての愛を感じたわー。

本当におつ! 更新を待ってるの時間が楽しかったよー!
0053名無しさん@ピンキー2011/11/07(月) 00:55:45.50ID:AzuTtxi7
「ただいま!ソウ」
オレが、窓から差し込む穏やかな春の光にまどろんでいると、ドアを勢い良く開けて、この小さな家の主が戻ってきた。
黒く長い髪。色気のない作業着。そしてカメラ。
「はいよ。お帰り、フォト」
オレはそう言った。
彼女の名前はフォト。
もちろん本名じゃない。
単なる通り名だけど、この国の人は、みんな彼女をそう呼ぶ。
彼女が―――
あの商人たちに毎日のように陵辱されていたころ、こんな名前ができるなんて考えもしなかった。


0054名無しさん@ピンキー2011/11/07(月) 00:57:11.08ID:AzuTtxi7
フォトのいた国を出国して数日後、商人たちはオレの乗っているトラックの荷台に毛布を敷いた。
オレは何をたくらんでいるのか、初めはわからなかったが、商人たちがフォトを連れてくるのを見てだいたい察しがついた。
「あの・・・私は何をすればいいんですか?」
数人の商人たちに連れられたフォトが不思議そうな目で質問する。まだ察していないらしい。
「何もしなくてもいいさ。俺たちがお前を気持ちよくしてやるんだよ!」
性悪そうな中年の商人が答え、フォトを毛布に押し倒す。すぐにほかの若い二人の商人がフォトの両サイドに回りこみ、それぞれ腕を拘束した。
「ひゃっ!な、何するんですか!」
フォトは怯えた声をあげた。性悪そうな中年男が、気色の悪い笑みを浮かべながらフォトが着ていたぼろぼろの古着のボタンを開ける。フォトのみずみずしい若い
肌と、小さな胸を隠すブラが顕になった。
「いっ、いやあっ、恥ずかしいっ・・・」
フォトの顔が真っ赤になる。こいつはイカレた宗教にどっぷり浸かって生きてきたから、性に対する耐性はないらしい。
中年男がフォトの背中に手を回し、ブラを外した。少し小ぶりだが、確かにふくらんだフォトの乳房があらわれた。乳首は鮮やかなピンク色で、人間に興奮するはずの
ないオレでも少し刺激が強かった。
「ひいっ・・・見ないでえっ・・・・」
羞恥にふるえるフォトの表情が、商人たちをますます興奮させる。中年男がたまらずフォトの乳首にしゃぶりついた。
「あっ!やあっ!なんかヘンなのおっ・・・・!」
フォトが身をよじりながら喘ぐ。快感という概念がないからか、未知の感触に対して少し怯えているようだ。
中年男は、片方の乳首をいやらしい音をたてて舐めまわしながら、もう一方の乳房を手で揉みしだいていた。
「あっ!あああっ!ひゃあっ・・・!」
フォトの喘ぎ声は、だんだん恐怖心によるものから、新しい快感によるものへと変化していった。フォトを拘束している若い男がそれに気づき、
「どうだお嬢ちゃん、気持ちいいだろう?」
と、声をかける。
「きもちいい・・・?これが・・・?」
フォトは、新しい感触に答えを得たように、すこし納得した表情になる。オレはこいつを以前からバカだとは思っていたが、ここまでだとは思わなかった。
0055名無しさん@ピンキー2011/11/07(月) 00:58:04.41ID:AzuTtxi7
「さて、そろそろワシも耐えられんわ・・・本番といこうか!」
「ひゃあああああっ!?」
中年男が、フォトのズボンとパンツを一気に引き下ろした。うっすらと生える陰毛と、ピンク色の割れ目が男たちにさらされた。
「いやあああっ!そんなところ、見ないでえっ・・・恥ずかしいようっ・・・」
フォトは泣きながら足をじたばたさせて抵抗するが、中年男はかまわずフォトの秘部の中に指を突っ込む。
「ほう、もう濡れているな。淫乱な娘め・・・」
「やっ、触らないでっ・・・・汚いよおっ・・・」
「くっくっく・・・よく見ておけっ!」
中年男が自分のズボンを脱ぎ捨て、いきり立った剛直をフォトの顔に近づけた。
「な、何これ・・・大きい・・・」
「こんな大きいのを見たのは、初めてだろ?」
「孤児院で小さい男の子の入浴を手伝うときに見たことはあるけど、こんなに大きいのは初めてです・・・」
フォトがまじめに回答する。
「今から、こいつを嬢ちゃんのここに入れてやるからな!」
中年男が、フォトの秘部を指で広げながら言った。
「えええっ!そんなの汚いです!それに、そんな大きいの入りません!」
驚愕するフォトの秘部に、中年男が剛直を勢い良く突っ込んだ。
「やあああああああっ!痛い!裂けちゃうよおおおっ!」
フォトが泣き叫ぶ。中年男はかまわず、己の欲望にあわせて腰をふる。
「あっ、あっ、あっ、だめえっ、痛いよおっ!」
フォトの秘部から処女の血が流れだす。フォトが叫ぶたびに、中年男は興奮して腰の動きを早めた。
「どうだ?だんだん気持よくなってきただろ?」
「んっ、痛いっ、けど、ちょっと、気持ちいいのおっ・・・」
犯されているフォトが、徐々に快感を受け入れはじめているのが、モトラドのオレにもよくわかった。
「んっ、ああっ、変なのっ、気持ちいいのおっ・・・!」
中年男の腰の動きが早くなるにつれ、フォトは嘆美な嬌声をあげる。
「うおおおおっ、出すぞおおおおっ!」
中年男が、ラストスパートをかける。
「ああっ!ああああっ!何か、何か来る!きちゃうのおおおっ!」
フォトは全身を痙攣させながら、絶頂に達した。中年男も同時に力尽き、フォトの膣内に暑い精液を流し込んだ。
「ふああっ・・・何か、注ぎ込まれてる・・・熱いのが・・・」
中年男がペニスを抜くと、フォトの秘部から白い液体が流れ落ちた。フォトはすっかり脱力して、だらりと毛布の上に寝そべっていた。
0056名無しさん@ピンキー2011/11/07(月) 00:58:36.84ID:AzuTtxi7
中年男に射精されてぐったりと寝そべるフォトに、さきほどフォトの腕を拘束していた若い商人の男がつづいて挿入した。
「んああっ!ま、まだするんですかっ!?」
「ああ、俺たちが満足するまでな!」
若い男は、待ちわびたと言わんばかりに高速で腰を動かした。
「あっ、いやあっ、は、激しいのおっ!」
腰をふるたびにフォトの乳房が揺さぶられ、若い男をより興奮させる。
「あんっ、あっ、あぐうっ・・・・」
少しマンネリになってきた若い男は、挿入したままフォトの片足を持ち上げてぐるんと回し、いわゆる後背位の格好にした。
そしてフォトの腰をしっかりつかみ、フォトのいちばん奥までつき上げた。
「んああああっ!そんな奥までえっ!すごいのおっ!」
パーン、パーンと激しく音を立てながら、若い男は腰の動きを早める。
「あっ、あっ、ああっ、だめえっ、またきちゃうううっ!」
フォトが絶頂に達するとともに、若い男が射精した。
「ああっ・・・奥まで・・・注ぎ込まれてるのおっ・・・」
若い男はフォトの腰をしっかり抑えて、フォトの膣内に熱い精液を注ぎ込んだ。
0057名無しさん@ピンキー2011/11/07(月) 00:59:11.93ID:AzuTtxi7
その日以降、商人たちは毎晩のようにフォトを犯した。
ある者はフェラチオを教え、またある者はアナルを犯したりした。真面目でバカなフォトは、どこかで「こうすることで男を気持ちよくできる」
と吹きこまれたようで、抵抗をやめて男たちに献身していた。
商人たちが、毒のある草を食らって全滅するまでは。



新しい暮らしを手に入れたフォトが、いま性に対してどういう知識を持っているのか、オレにはわからない。
レイプされ、傷つけられたという事実をどう受け入れているのか。オレがあの現場を見ていたことを知っているのか。
あんなことがあって、どうしてあんなに明るく振る舞えるのか。オレにはわからない。ただひとつだけわかるのは、今の生活を手に入れられた
フォトはとても幸せだ、ということだけ。
オレが、そんなことを考えながら、窓から差し込む穏やかな春の日差しにまどろんでいると、
「ただいま!ソウ」
ドアを勢い良く開けて、この小さな家の主が戻ってきた。
0060242011/11/08(火) 05:19:05.99ID:lycM7JJ5
53さん 本当におつ!です。
一人で書いてて恥ずかしかったのでうれしいです。

>>52,>>58
ありがとうございます。
こんなにほめていただいて、プリントアウトして壁にはっておきたいくらいうれしいです。
 投稿した部分は話の一部で、前の部分を自分のブログに載せました。
 エロパロ部分は全部投下したので、エロじゃなくても読んでやるよ、というかたは遊びに来て下さい。
ttp://blog.goo.ne.jp/aiko2011_2011
 拙作、ご覧いただきありがとうございました。
0061名無しさん@ピンキー2011/11/08(火) 16:33:56.46ID:lJQKWsMS
シズキノ、奴隷ちゃんことフォト、ときたから、ちょっと師弟が読みたくなった。
書いてくる。
0063名無しさん@ピンキー2011/11/09(水) 20:55:45.58ID:18x0mCTI
>>62 申し訳ないんだが今夜は冷え込むそうだから何か着て待ってくれ もうちとかかるから。
どなたか投稿しようとしていた方の出鼻をくじいてしまったんなら申し訳ない。
気にせず先に行ってくれ。
0064632011/11/09(水) 21:47:14.62ID:18x0mCTI
と思ったら昔の師弟ストックがあった。適度に書き直したのでうpしてみる。
0065632011/11/09(水) 21:54:06.00ID:18x0mCTI
 彼女の息遣いが変わったのが分かった。彼はにやっと笑った。
 二本の腕の間で小刻みに動き続ける彼女の裸体は、少しずつ熱を増している。目を逸らして、
何も知らないとでも言うように遠くを見ている顔も、いつもの無表情を装いきれていない。
 彼の背中に回った腕の力が少し強くなった。
 ここから先が彼の一番好きな時間だった。幾らやめるという素振りを見せても、身体がやめないでと
疼いている間は、彼女の身体は彼女のものではない。
 にっこりと微笑んだ彼は、華奢な腕を右手一本で背中からはがした。左手は彼女の秘部で地道な
仕事をしている。人差し指と中指で、小さな穴を柔らかく撫でたり、時々は挨拶のように爪の先だ
け中に入ったり、もっと時々は彼女の一番感じる部分を挟むように擦りあげたりした。その都度彼
女は声を殺して身をよじった。
 旅の途中、「治安がよい」「狙撃される確率が限りなく低い」「安い」と、彼女がお墨付きを出
した国のホテルで、何度か体を重ねていくうちに、彼女の体のどこが敏感で、どこか好きで、どこ
を触られるとオニの角のかどが丸くなってくるのかが、彼女のパースエイダーの癖同様、彼のよく
知るものになっていった。
 なされるがままの両腕をつかんで、背中からシーツに横たえると、久々に黒い瞳が彼を見た。こ
れからされる事を察して、不満を表明しているのは明白だったが、彼はあえてとぼけてみせた。

「ん、何ですか」
「今のままがいいです」
「気持ち良かったんですか」
「今のままがいいです」
「もっといい気分にしてあげますよ」
「今のままで……」
「やめます?」

 彼女は応えなかった。そういう事になった。
0066632011/11/09(水) 22:00:40.26ID:18x0mCTI
 背中から首筋に手をいれて、黒い髪をシーツに広げる。いやいやをするように彼女が抱き付いてきた
ので、大好き、愛してますよと強く抱き返して、そっともとの位置に戻した。ここで騙されるとお楽し
みがふいになる。
 彼女は少しすねたような顔をして、耳元で囁いてきた。

「……いじわるな人は……嫌いです」
「俺は大好きですよ」

 つんと上を向いた乳首を、彼はそっと口に含んだ。唇で吸い舌先で転がすと、みるみる硬くなる。彼
女の唇から一瞬、甘い声が漏れた。続けて軽く歯を立てながら吸い上げた。今度は静かだった。
 そのままの場所から顔色をうかがうと、彼女は口に手を当てて声を殺していた。

「そう警戒しないで下さいよ。野戦地の真ん中で盛ってるわけじゃないんですから」

 応えはなかった。気恥ずかしさと心地よさの混じった熱っぽい眼差しで、彼女は彼を見ていた。こう
いう仕草は好意的に解釈する事にしていたので、彼は笑い返した。固くなった乳首をつんつんと指で撫でた。

「最高ですね。ゆでたてのエビみたいで、ぷりぷりして」
「……あまりくだらない事をすると、後でひどいですよ」
「刹那主義者なんですよね、俺」
「……享楽主義の間違いでは?」
「どう違うんですか? そもそも刹那主義って何でしたっけ」
「今話す事ではないでしょう」
「今教わったら忘れないと思うな」

 彼女の胸から体を起こした彼は、ベッドの上に座り込み、彼女の膝を撫で始めた。彼女は無視してため息をついた。

「分かりもしない言葉を使うのは控えなさい。今がよければそれでいい、というのが刹那主義です」
「へえ、じゃあ享楽は?」

 左手だけで愛撫していた膝を、彼は両手を使って撫で始めた。優しくつまむように、手招きするように、左右の膝を
ゆっくりと開いてゆく。
0067632011/11/09(水) 22:01:41.38ID:18x0mCTI

「………………何をして」
「キスがしたいな。しますね」

 面食らった表情も好意的に解釈した彼は、そのままぐっと両脚を持ち上げ、足の間に顔を埋めた。
 お目当ての唇をつ、と舌で撫で上げる。既に熱くなっていたものは二枚に割れて、濡れた内側をさらけ出していた。
彼女の体が一度ぴくんと震えた。
 太腿の一番柔らかい所にキスをしてから、彼は再び体中で一番熱い所に口付けた。唇をはすかいに重ねて、ほんの少
しだけ舌を差し入れる。食むように上下の唇を動かす。そのたび彼女の体もびくりと応えた。


 腰から下を彼に預けてしまった彼女は、体の向きを変えようと動いていたが、そのうち静かになった。嫌です、はなれなさい
と動いていた口は言葉を紡がなくなり、時折手の下から愛撫に応える声が聞こえてくる。
 やめなさいと言うかわりに彼の髪の毛をつかんでいた彼女の手は、いつの間にか、彼の舌が彼女の中で蠢くのに合わせて動い
ていた。ぴちゃ、という音がするたび、彼女が体を震わせる。
 息遣いの間隔がせばまってくるまで、彼は同じ事を続けた。きれいに開いた唇をなぞる舌に、じんわりと熱が伝わってくる。
肩にかけた太腿がこわばっていた。
 最後に深く口付けて、彼はそっと顔を浮かせた。

「続きですけど、享楽主義って何ですか?」
「…………殺しますよ」

 顔を覆ったまま起き上がった彼女は、太腿で彼の頭をベッドに静めると、そのまま胸の上に馬乗りになった。

「大胆ですねえ」
「少し甘やかすとすぐ付け上がりますね」
「何か機嫌損ねるような事しましたか?」
「惚けているならいい度胸です」
「したい事教えてくれたら何でもしますけど。抱っこしましょうか、耳にキス? 好きって言いまくるとか?」
「黙りなさい」

 彼がきょとんとして見せると、彼女はふいと視線を逸らした。
0068632011/11/09(水) 22:02:58.91ID:18x0mCTI

「何しましょうか」
「…………」
「恥ずかしい事ですか」
「だから…………」

 もじもじと腰を動かす彼女に、彼はにっこりと微笑みかけた。

「だから?」
「…………あなたが」
「俺が?」
「……欲しい、です」
「あー、残念。それはちょっと無理です」

 掌底を鼻に打ち下ろされて、彼はつぶされた小動物のような声をあげた。
 彼女は彼の胸から降りた。ふんと息をつく音が聞こえて、彼は痛みの中、噴き出しそうになった。

「……星が飛んでます。うひゃあ。強烈……」
「目潰しでなくてよかったですね」
「ぐきって言いましたよ……」
「つぶれて困るほどの顔でもありません」
「さすがです、こんな時まで打ち方完璧……」
「無理だそうですね。とても残念ですが今日はこれまでにしましょう。そのうちお医者さまに診てもらうといいので
はありませんか。特にその頭の」

 中を、と続けようとした彼女は、頬にかかった手に引きとめられた。振り向くとそこに顔があった。
 腹筋の力だけで起き上がった彼が、軽いキスをした。
彼女に押し退けられる前に離れた彼は、少しひるんだ彼女の前でにっこり笑った。鼻はまだじんじんしていたが、
痛みを気にしない事には昔から慣れていた。

「……何です」
「いや、それで結局、享楽主義って何かなって」
「またそれですか」
「気になるものは気になるんですよ。刹那主義が今日がよければそれで、でしたっけ」

 彼女は溜息をついた。華奢な手を取った彼は、そっと自分の首の後ろまで持っていった。そのまま額が触れ合う場所
まで彼女が近寄ってくれた。
0069632011/11/09(水) 22:04:37.00ID:18x0mCTI

「……知っているなら尋ねる必要はないでしょうに」
「何の事ですか?」
「享楽主義というのは、読んで字の如く、享楽にふけるのを目的とする態度です」
「すごいや。まだ我慢できるんだ。つまり?」
「気持ちが良ければそれでいい、という意味ですよ」
「ちょっと試してみません?」

 笑った彼は、再び彼女の背中をシーツに押し付けた。口付けると彼女の腕の力が強くなった。小さなあざのついた腿を
ゆっくりと開かせて、彼もその間に腰を据えた。
 『無理』だったのではありませんかと、呆れた顔で彼女が笑うと、もう大丈夫ですと彼が鼻を撫でた。

「俺まるごとは差し上げられませんけど、あなたの事は愛してますよ。だからできる事があるなら、何でもしたいなあと。
そういう意味です。はい」
「……不気味です」
「薄情者ー。そろそろ愛してるって言ってくださいよ」
「今更何かと思えば、私たちは極悪人ですよ」

 極悪人ねえ、と彼は首をかしげて見せた。ついでに一つ、嫌な笑みを浮かべた。

「ええと、それで、ですね。一つお願いが」
「…………言うだけ言ってみなさい」
「聞いてくれるなら言いますけど」
「このあと一緒にお風呂に、というのは却下です」
「……けっこう楽しんでたじゃないすか」
「また湯あたりしたいのですか。駄目です」
「今日はもっと簡単です。変な事させない、言わせない、ポーズもなし」
「かえって気味が悪いですね」
「簡単ですよ」

 俺だってそろそろ始めたいんですけどね、と彼はあさっての方向を見た。手は彼女の内腿をいじっていた。
視線を彷徨わせたあと、仕方のない人ですねと彼女が早口に言った。
 無邪気に笑った彼は、すぐそばにある唇に喰らいついた。さっき彼女の別の部分が味わっていたのと同じ刺激を与えると、
喉の奥で小さく唸った。
 顔をあげるとすぐ、口元に動いてきた細い手を、彼の手がつかんだ。

「ここからは口、ふさがないでくださいね」

 彼女が少し目を見開くと、彼はにやっと微笑んだ。
 その一晩、彼は彼女の喘ぎ声を堪能した。

0070632011/11/09(水) 22:05:59.23ID:18x0mCTI
以上です! 長くなってしまい申し訳ない。
もうちょっとエロエロに書けるようになるのが目標で御座候です。
読んでくださった方ありがとうございました。
0072名無しさん@ピンキー2011/11/10(木) 05:21:50.55ID:Mr5lfTpc
>>63
GJ!
0073632011/11/10(木) 10:47:22.19ID:wWWc7g9I
>>71-72 ありがとうございますー!
 本当は本番ギシアンの入ったのを書きたかったんだけど予想外に時間がなくて
 お蔵入りしていたストックを出したら、ちょっとエロさが足りなかったなとorz
 暴力夫婦漫才みたいになってる気がしますw
 というわけでもっと師弟好きが増えるといいなー…という気持ちをこめての投下でした。
0074名無しさん@ピンキー2011/11/11(金) 21:44:08.94ID:19bOv/wv
「は、あ、ああぁっ」
ボクは身もだえしながら何回目かの頂点を味わっている。
シズさんの指だけの刺激で、何度も何度も叫び声をあげさせられている。
背をそらして、あごをあげて、身をよじる姿をさらしている自分。
「苦しい……。」
息の合間につぶやくと、ほおにくちびるをあてながらシズさんが問いかける。
「やめるかい?」
間断なく指は動き続けて、その部分の熱はまた高まる。
横に首を振って続けて欲しいと目で言う。
シズさんはぬめるその部分を指で擦りながら、ボクの耳を噛んだ
「あ、あっー!」
また波が来てボクは意識を持っていかれる。
腰が自然に動いて、シズさんの手のひらにこすりつけるようにしてしまう。
恥ずかしい……でも、もっと続けて欲しい。
目は涙で潤んで部屋の中を見ても焦点が会わない。
「キノさん、可愛いよ」
はぁはぁと息を荒げているボクを覗き込むシズさんの眼差しは暗く冷たい。
乱れるボクの姿の向こうに何を見ているんだろう。
部屋に入ったとたん抱き合ったままベットにもつれこんで、ボクの下半身だけがさらされている状態。
 こんな不自然な姿なのに、シズさんの指だけでここまで出来上がってしまった。
 シズさん、ボクだけじゃなく……。そこまで声をしぼりだしたのに、また指が動いてボクの理性をふっとばしてしまった。
「あーっ」
 シズさんの膝の上に座っているので、彼のジーンズの上にだらだらとボクのものが落ちているはずだ。
「キノさん」
冷たい表情のままでキスでくちびるをふさがれた。
くちびるもつめたい。
ボクだけが熱くなっている……。
「シズさん、なんで冷静なの?」
ボクはシズさんの手をがんばって押さえて動けないようにし、やっとの思いで訪ねた。
0075名無しさん@ピンキー2011/11/11(金) 21:45:22.02ID:19bOv/wv
「だめ、きたない」
あわててボクはシズさんの手を口から抜こうとする。
「せっかくキノさんが感じてくれたのに、もったいない」
今度は残念そうにする。
ボクのシャツのボタンに手をかけながら、思案するような表情になってシズさんが話す。
「たぶん、指にものすごく神経を集中させていたから、真剣な表情になっていたんだよ」
それで……。
「キノさんの反応があまりに良いんで夢中になってしまってて、
おびえさせたかな?」
「はい」
「すまなかった」
ボクの手をシズさんはまだ脱いでいないセーターの胸元に持っていく。
「ほら、俺もすごい心拍数になってる」
確かに、セーターの胸はドキドキとすごい速さで打つ心臓の動きが感じられた。
「冷静ではないよ」
またくちびるをふさぐ。
「きみに乱暴にしないで済むように自分を押さえるので精一杯だ。
キノさんの色っぽい表情と声に夢中になってた」
いいながらボクの服を脱がせてしまった。
「昨日、俺ばかりが楽しんだような気がして、
今日はキノさんをたくさん喜ばせようと思ってがんばっていたんだよ。」
優しい表情で笑いかけてくれた。
「はい」
ボクは心底ホッとした。
「もう少し、触らせて」
ベットに横たえるとシズさんの指はまたボクを探り始めた。
「は、」
ボクはまた身もだえる。
ただ、さっきと違ってシズさんの首にしがみつく事ができる。
「あ、あ」
指の動きに合わせて腰をふるボクにシズさんはキスをする。
「くぅー」
ああ、何度目の頂点だろう、こんなに何回も……。
0076名無しさん@ピンキー2011/11/11(金) 21:46:27.26ID:19bOv/wv
「キノさんきれいだ」
 服を脱いだシズが、つぶやいて身体を重ねた。
「シズさん大きな手」
全身を撫でる手の感触が熱く、身体が火照る。
「よかった。
キノさん、ちゃんと楽しんでるね。」
「う…ん、そんな…、いじわる…。あぁ。」
指の感触に言葉が途切れる。
全体で包んでいるようにしていた手が指を開いて、さぐるような動きをはじめた。
 そうしながらシズはキノの耳を唇で刺激する。
 その音が耳に響いてキノは頭がボウっとしてきた。
 キノの声が赤ん坊の泣き声のようになって口から出て行き、シズの指が隅までなぞるようにして分けて入って行く。
 キノの腰がぐっとあがって手を迎えるように動き、シズが胸に唇を当てる。
 キノは息があがって、口の中がからからにかわいてきていた。
 指の感覚と、乳房へのしめったやわらかい舌の感触でしびれるような快感が頭に登ってくる。
 シズの背中に手をまわして、からだを引き寄せるようにすると、汗で手のひらがすべった。
 すると、シズは身体をおこして離した。
 指がキノのからだの中にずるずると入っていく。
「くう…。」
キノは気持ちがいいのに、まるで苦しいような声がでてくるのに自分でも驚いていた。
 シズの背中から落ちたキノの手は、キノの意志とは関係なくこぶしをつくる。
 シズの指が身体の奥まで入ると中をこすりはじめた。
「あぁ」
動きに合わせて、キノの腰が動いていく。
シズは左手でキノの胸を救い上げるように掴み、そして、吸い上げた。
キノはあまり気持ちが良くて、怖いようなせつない気分に襲われる。 
身体の輪郭が分からなくなったような、乳房を取り外してしまいたいような激しい快感で頭の中がクラクラしてきた。
「あ、怖い」
「怖くないよ、大丈夫だよ」
やさしいキスをしながらシズの指はますます激しく動き、その動きにあわせて、キノの身体が溶け出すような感覚がおこった。
 シズの手のひらに腰を押し付けるように動きながら、シズの胴を脚でぎゅうぎゅうと挟む。
とキノの足が拳骨をつくるように丸まった。
ドンと大きな快感がやってきて首を左右に振りながら声をだす。
「いい、すごくいい…あぁ」
シズの首に手をまわして身体を押し付けたが、ぐうっとキノの身体が弓なりになった。
快感が頭に登って全身が緊張し固まり、ビクビクとケイレンするように動いて息が止まった。
赤くてヤケドをするような快感に頭がいっぱいになる。
しばらくして、緊張が解けてキノの手足がシーツの上に落ちた。
息を深くしながら。「ああ、とても良い…。」キノは息も絶え絶えにつぶやく。
シズは次の動きをした。
0077名無しさん@ピンキー2011/11/11(金) 21:47:37.08ID:19bOv/wv
「キノさんの顔を見ながらがいいな」
シズはキノのひざのウラに手を入れると脚を大きく開き、体重をかけて一気に身体に入った。
「あう!」
急に奥まで突かれてキノは声が出た。
「キノさん、すごく熱くなってる…。」
胸を重ねながらシズが言う。
「動くの、もったいない。もっと奥に入りたい。」
シズがキノのひざをを高く持ち上げて開き、腰をもっと深く落とした。
身体をいっぱいに開いて、シズの腹部がキノに密着し、キノが、はあ…と大きく息を吐いた。
するとますます深くシズの身体がキノの奥に入っていく。
キノは鼻にツンと刺激がきて涙が出た。
と、それまでただ奥に奥にと進んでいたシズがまるで腰をこするように動かし始めた。
身体の中ばかりではなく、密着している腰の部分まで激しく擦りつけるように動くと、キノの身体の中の刺激と、触れている外側をこすり上げる刺激が重なって、二重に快感が襲ってきた。
「いやぁ」
キノのかすれた声。
シズには聞こえてないようで、動きを止めない。
 キノはお腹の中をかき回されて、同時に外側まで擦られるせいで、触れ合っている部分がピンク色に丸く膨らんでいくような感覚になってきた。
キシキシと砂がきしむような刺激が鼻にツンとぬけて涙がどんどん出てきて、キノは目をあけていられなくなった。
 と、触れている部分がふわりとほどけて散っていくようなイメージがキノの頭にひらめいて光でいっぱいになった。
 耳鳴りがしているときのように、キノは自分でしゃべった言葉が聞こえない。
 自分でも何をいっているのか分からないうわごとを口走りながら、シズの肩をつかんで、はじめての感覚に翻弄されていった。 
 あごをのけぞらせると、シズの汗がキノの咽にぽたりと落ちた。
 シズは唸るような声を出し今までの動きとは違う動きになり、腰をゆっくりとキノに打ち付け、あえぐようにした。
 キノはそのシズの身体を、もっと深く受け入れたくて高く腰を上げるようにした。
「キノさん」
シズが叫んだ。
二人は同時に極まった。

 耳のそばに頭を落として、シズが荒い息のあいだにキノの名前をまたつぶやく。
 キノはこぶしを握っていた自分の指をほどいて、広い背中に腕をまわすとシズの身体がときおりケイレンするように震えた。

 「キノさん、大丈夫?」
シズがキノの顔を覗いて聞く。
「あ、うん、すごく気持ちよくて、ぼうっとしちゃってました…。」
「びっくりした。キノさんがこんなになるとは思わなかった。」
「…あの、ボクさっきなんて言ってましたか?」
「すごく、うれしかったよ」
「え、うれしいことを言ったんですか……」
「本当に無意識だったの?」
「ごめんなさい、本当に覚えてないです…。教えてくれませんか」
シズはキノを覗き込むようにしていた身体を横に落として寝そべりながら答えた。
 「あのね、キノさんはこう言ったんだよ。
『シズさんもっとボクをメチャクチャにして』
ってね。」
「え……」
「だから、うれしくて、それ以上ガマンできなかった…。」
キノは恥ずかしくてシズの顔を見ることが出来なくなった。

顔をそむけたままでポツリとキノが言う。
「シズさんにメチャクチャにしてもらいたかったんですよ、ボクは」
「キノさん」
「今のボクはシズさんだけのものです」
(だから暗い眼差しでボクを見ないでください。)
シズの肩にキノは額をコツンとあてた。
0080名無しさん@ピンキー2011/11/11(金) 23:27:12.62ID:Vw8wYoVa
しかし復活祝いとはいえいまだかつてないスピードでスレ進んでるな!
めでたや
0082242011/11/14(月) 05:41:10.31ID:98lDb/9s
保守用に
コネタ投下

「キノ昨夜、楽しかった?」
朝たたき起こされたエルメスがキノに聞きました。
「うん、おかげさまでいろんなことわかったよ」
「どんなこと」
「うん、ここの部分に子宮があって、感じると外からわかるんだよ」
『王子様、教えるのは愛情とか快感で解剖学じゃないんだよ!』

「それから、ボクは注射のようにぷすっと刺して終わりだと思ってたんだ」
「だから、あんな買い物しようとしたんだ。」
「まさか、あんなに揺さぶられるとは思わなかった一回がすごく長かったよ」
『聞くんじゃなかった!』

「それから」
『まだ、王子様の恥をとぼけた顔で言うの?』
「ボク、シズさんとだったら何回でもいいなって思ったよ」
『最後オノロケでしたか』
「それは、本当に良かったねキノ」
0083名無しさん@ピンキー2011/11/14(月) 19:32:40.32ID:/0SscXK7
おつおつ

このキノさんがいちいち可愛い。格好いいのに可愛い。prpr
0086名無しさん@ピンキー2011/11/18(金) 22:46:15.78ID:6+H9PbI8
ラリジェニとかラリナタなら想像できるが、メグセロはセロン停止のイメージしかない
0088名無しさん@ピンキー2011/11/19(土) 21:53:56.45ID:uADujAQR
>>63
そうそれ!
0089名無しさん@ピンキー2011/11/19(土) 21:54:55.24ID:uADujAQR
>>87 
同意!
0090名無しさん@ピンキー2011/11/20(日) 01:10:10.29ID:Yn/pSwf6
メグ「ふふ、さすがセロン君いい槍を持っていますね。弟とは一味違います」
セロン「!? …………!!!」(メ、メグミカさん!?)

こうかい?
0093名無しさん@ピンキー2011/11/22(火) 20:44:20.11ID:qOIMFXqS
テンプレもう貼られたか?

作品を発表してくれる神キテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
神には感謝を忘れずにおながいします。
前スレ
◆□キノの旅でハァハァしよう□◆
ttp〜
0094名無しさん@ピンキー2011/11/24(木) 02:22:52.78ID:M7252GN4
hosyi
0095242011/11/24(木) 05:51:04.11ID:KMRpgMj3
保守用にコネタ

>>41 >>82 続き

「キノ大丈夫?声がおかしいよ」
「昨夜、へんな声たくさんでちゃって声枯れちゃった」
「それなら病気じゃないから大丈夫か」
「そうだ、薬屋のおばさんから
のど飴をおまけしてもらったから使おう。……あ」
「それ!」
「エルメスの言ってた百戦錬磨……」
「ね、おばさん、おみとおし」
0096名無しさん@ピンキー2011/11/25(金) 23:23:25.78ID:eL7ZZWOF
ちょww
エルメス今まで何人のH見てきたんや

あと24さん百戦錬磨……
0097名無しさん@ピンキー2011/11/27(日) 23:06:17.00ID:VIasaqaj
おつおつ!
キノの旅 の主要キャラは一通りでた、のかな?
(シズキノ、師弟、奴隷ちゃんに、ティー陸エルメス)
アリソン を書く猛者はおらんかー! おらんかー!!
0107名無しさん@ピンキー2011/12/16(金) 21:50:36.68ID:DExQi8mL
誰か何か頼む!
0108SSが投下されてくる前に2011/12/17(土) 00:41:08.59ID:znHYr1e7
「しょくにん」


「誰か何か頼む」と言ったときに、すぐ投下してくれる人はいない。

「こんなネタが読みたい」と思ったときに、希望通りのシチュを書いてくれる人はいない。


新しいSS職人が生まれるのは、こんな時だ。
0109名無しさん@ピンキー2011/12/17(土) 22:04:40.61ID:hrUqh3os
そうなの?
0110名無しさん@ピンキー2011/12/18(日) 16:11:33.49ID:sjHhGEI2
運ばれてくるまでにシリーズのパロなんて初めて見たぞww GJ!ww
0111名無しさん@ピンキー2011/12/31(土) 21:41:43.37ID:DW3Lrzop
来年もよろしく!
0112名無しさん@ピンキー2011/12/31(土) 23:52:04.66ID:j+fojbEC
メグミカさんってロクシェ語の時とベゼル語の時でギャップが激しくて萌える

ロクシェ語なメグミカさん
「あ、あの……セロン君?こ、この立派な槍はロクシェ語でな、なんと呼ぶんですか……?」

ベゼル語なメグミカさん
「セロン君の立派な槍が曲げ短刀になるまで今夜は寝かさないわよ……うふふ」
0113名無しさん@ピンキー2012/01/14(土) 07:18:09.95ID:3MgK7lDI
まだ姫はじめされていない事に驚愕した記念投稿あけおめ
0114名無しさん@ピンキー2012/01/16(月) 23:17:36.98ID:B6/wqMsT
アリソンってヴィルと再開するまで他の男とセックスしなかったの?
0115名無しさん@ピンキー2012/01/20(金) 14:59:14.03ID:Nw3vspyK
「んっ……リリアちゃんの、髪っ……ヴィルに似てるぅ!」クチュクチュ
「ママ、何やってるの?」
0117名無しさん@ピンキー2012/02/01(水) 04:26:56.33ID:izRDnsWW
0118ボディチェックの厳しい国1/22012/02/02(木) 14:39:57.03ID:+6N+s1Ww
 そこはボディチェックの厳しい国で、体のいたるところまで検査するといわれています。
 一人の女性がそこでチェックを受けていました。
 黒く長く、艶やかな髪を持った女性ですが、入国の時に女性用の検査室へ連れて行かれ、男達によるれっきとしたチェックが始まったのです。
「我々の国は治安の変化に敏感でしてね。なので、武器を隠していないかを旅人が来るたびに調べなければいけないのです」
「それはわかるのですが、調べる人は男性だけなのですか?」
 女性としては恥ずかしさがあるので、できれば同じ女の人に検査をしてもらいたいと表います。しかし、検査員はそれは駄目だというのです。
「旅人の中には危険な人間もいます。万が一暴れ出すような方が相手だった場合、取り押さえる必要があるため、全て男性がやることになっているのです」
 そう説明されて、女性はしぶしぶ納得しました。
 女性には若い連れがいますが、彼も男の手でチェックされているのだろうかと、ふと思いをはせてみます。
「それでは衣服を全て脱いで下さい」
「できれば、脱いでいる最中は向こうを向いていて欲しいのですが」
 女性は言いました。
 脱ぐ瞬間を見られることほど、恥ずかしいことはありません。
 しかし、検査員はそれも駄目だというのです。
「申し訳ありませんが、後ろを向いている最中に……という事例が過去にあるので、それはできないことになっています」
「それもそうですね、わかりました」
 女性は仕方なく身にまとうものを脱ぎ去っていき、下着姿になりました。ほどよい乳を包んだブラジャーに、黒いレースのついたパンツの二つは、男達を興奮させます。けれどれっきとした検査なので、みんないけない欲望は抑えていました。
「下着も脱いでいただけますか?」
「……わかりました」
 できれば全裸を見せずに終われればと考えていましたが、どうやらそれも駄目なようです。
 女性は顔を赤くしながら背中に手を回して、ホックを外し、ブラジャーを取り外します。パンツのゴムに指をかけ、ゆっくりと生のお尻を出しながら下ろしていきます。
 あくまで検査なのですが、男にはやっぱり欲求があるため、ぷっくりとした生のオッパイに目がいってしまいます。脱ぐために腰が曲がって突き出されたお尻にも、みんなの視線があつまります。
 女性はそれをひしひしと感じていたので、一秒でも早くこの時間が終わって欲しいと願っていました。
 脱ぎ終わった女性は両手で胸とアソコを隠し、恥ずかしいのを我慢して毅然と振舞っていましたが、「気をつけの姿勢でいるように」と注意されてしまいました。
 羞恥心の強さはそのまま性感に繋がります。女性の乳首は既に固くなり、アソコはじわじわと湿り気を帯びていました・
「ではまず、衣服の中に危険物がないかを確認します」
 男達は女性の脱いだものをテーブルに並べ、それを細かく検査していきました。ポケットに何か入ってはいないか、布が二重になって、そこに刃物などが入っていたりはしていないかの確認です。
 そのために、どう見てもパンツの布までもをじっくりと観察されてしまいます。
 しかも、衣類をチェックするあいだは、前と後ろに別の男性二人それぞれ立って、女性の動きを見張っているのです。女性からすれば視姦されているのと変わらないので、かなりの羞恥地獄です。
 パースエイダーなどの武器はとっくに預けてしまっていたので、衣類の中に危険なものはありませんでした。
「次は口の中を検査しますので、あけてください」
「どうぞ」
 女性は口をあけると、男はその中を指で探りました。人差し指と中指の二本を立て、ほっぺたの内側と舌の表と裏、奥歯の周りなどをチェックしますが、怪しいものはないのでスムーズに終わりました。
「今度は、乳房を手術して違法なものを持ち歩いた事例があるため、乳房のチェックも行わせてもらいます」
「構いませんが……」
 必要以上の行為は許しません、と女性は心の中で言いました。
 男の手が乳房を鷲掴みにして、ぐにぐにと揉みました。固くなった乳首をつまんだり、人差し指でつついたり押したり、下乳を弾ませぷるぷる揺らしたり、様々な触り方によって検査していきます。
 乳房を弄られている恥ずかしさで、アソコの湿り気もだんだん強くなっていきます。
 危険なものはないと認められて、次の検査へ移ることになりました。
0119ボディチェックの厳しい国2/22012/02/02(木) 14:40:27.07ID:+6N+s1Ww
「最後は下腹部の二つの穴を確認します。恥ずかしいでしょうが、あくまで検査ですので我慢していただけるようお願い致します」
「わかりました。そのかわり、なるべく早く終わってくださいね」
「もちろんです。では四つん這いになってください」
 言うとおりにすると、お尻の肉をつかまれて、割れ目をぐいっと開かれました。肛門をじっくりと観察され、人差し指でぐにぐにと弄られます。
 これにはとうとう愛液が垂れ、太ももをつたい始めました。
「それも検査の方法でしょうか?」
 何故ぐにぐにする必要があるのか、女性は尋ねます。早く終わって欲しいのに、やけに長くいじくってくるのが気になったのです。
「いきなり入れると痛いと思うので、少しマッサージをしただけです。すぐに中を確認して終わらせるので、どうかご辛抱をお願い致します」
 男は肛門に人差し指を立て、ずっぷりと挿入しました。複数の男性に見られながら、お尻の穴に指を入れられて、内側をかき回されているのです。
 女性にとって、この恥ずかしさは途方もないものでした。しかも肛門は肉体にとって性感帯の一部なので、そのせいか愛液の流れる量も増えてしまいます。
「この国は以前からここまで厳しいのでしょうか?」
 恥ずかしさを少しでも誤魔化したくて、女性は尋ねました。
「ええ、何十年か前までは民衆同士に派閥があって、そのあいだでの争いが絶えなかったのですが、安全運動が盛んになって争いも派閥もなくなっていったんです」
「争いの歴史から、市民の安全意識が高まったということでしょうか?」
「そうなんです。だから市民はみんな見知らぬ旅人への警戒心が強かったんです。何か危険な武器を持ち歩いているのでは、いきなり誰かを殺すのではという不安が大きかったんです。その不安を解消するために、ここまでのボディチェックが導入されたのです」
 喋っているあいだに肛門検査が終わり、指が引き抜かれました。
 次は仰向けになって両膝を抱え、カエルをひっくり返したような姿勢になるように、と指示されたので、女性は言われた通りの格好になります。
 アソコも胸もお尻も、恥ずかしい部分の全てが見える状態なので、女性はとっくに耳まで赤くなっていました。それでいて毅然とした振る舞いをするのですから、女性の精神力はかなりのものです。
「ではこれが本当に最後です。性器の中身を確認させていただきます」
 男は女性器の皮をぱっくりと開き、赤い肉ヒダを観察します。
「ここまでのチェックがあれば、確かに何も持ち込めませんね」
 女性は気を紛らわすために会話を続けました。
「そうでしょう? だから我が国は安全なんです」
 男は膣に指を入れ、内側を丹念に調べていきます。まるで手淫をかけるかのように、何度も何度も出し入れしてくるので、クチュクチュと水音が鳴っていました。
 こんなことで良い気分はしないのですが、肉体はそれでも反応を引き起こします。何人もの男に裸を見られ、なおかつ膣を刺激される気持ちよさに、息は淫らに荒れました。
 女性はかなりエッチな呼吸になってしまうので、男も欲求を抑えるので大変でした。
「ご苦労様です、膣にも何も隠されていませんでした。安全を認め、入国を許可致しましょう」
 ようやく終わったと女性はホッとしますが、男は親切のつもりだったのか、溢れた愛液を布で拭いてきます。股を人に拭いてもらうなど、まるで幼い子供みたいで逆に屈辱でした。
「では早く服を返してください」
「はい、我々は退室いたしますのでゆっくりお着替えになってください」
 検査員の男達はぞろぞろと部屋を抜け出し、女性一人を残していきました。
 脱ぐところを散々見られたのに、着るときになって気遣いをされても遅すぎます。しかし、それでも裸を見られる時間は減るので、よしとしました。

「ところで師匠、どうしてこんな国にわざわざ来ようと思ったんですか?」
 入国後、女性の連れである若いハンサムな男が聞きました。
「ここまで厳しいボディチェックがあれば、評判が広まって旅人が減るはずです。おそらく、そのために導入された仕組みなのでしょう」
「なるほど。その厳しい審査の内側には何があるのか、興味があったんですね?」
「それもそうですが、検査員は女性だと思っていました。思わぬ誤算です」
「ほんとですよ! 男の手であんなところを……。というか、ひょっとして女性にも同等の検査があったんでしょうか。師匠、どうなんでしょう?」
「セクハラですね。殺しましょうか」
「…………冗談です」
 二人はその国に三日だけ滞在し、そして次の国へ向かうのでした。
01211182012/02/02(木) 22:19:01.98ID:eBGKkPFa
乙ありがとうございます。
>>118です。
誤字脱字があったので訂正します。


>女性としては恥ずかしさがあるので、できれば同じ女の人に検査をしてもらいたいと表います。しかし〜

×表います。
○考えました。



>そのために、どう見てもパンツの布までもを〜

×どう見てもパンツの
○どう見ても安全なパンツの

0123名無しさん@ピンキー2012/02/03(金) 01:55:30.76ID:1pHdy0z0
これはなかなか。
原作でも入国身体検査はいくらでもありそうな話なのにあまり描写が無いんだよな。
そういう意味でもよかったよ
0124名無しさん@ピンキー2012/02/03(金) 02:33:52.15ID:56X/AXNd
保守して待ってたかいがあったな
乙です
0125精液を飲む風習がある国1/22012/02/03(金) 15:29:34.34ID:5/sacf7s
 とある国に辿り着いた黒髪の綺麗な女性と、その連れである若い男は困り果てていました。
 この国の風習では女にはケガレがあるとされ、入国のためにはそれを浄化する必要があるといわれています。
 その方法はなんとフェラチオなのだそうです。
 どうやら精液は神聖なものであり、女はそれを飲むことでケガレを浄化できるとされているそうです。
 あまり納得のいく話ではありませんが、民族の風習なのですから仕方ありません。
「どうしますか? 師匠」
 男が困りながら尋ねると、女性は言います。
「本来なら迂回して別の国を目指していますが、今は食料とお金が不足しかけています。ここで補充しないと、後々苦労することになりかねません」
「では、するのですか?」
「……不本意ですが、するしかないです」

 フェラチオに同意すると、女性は儀式の部屋へ案内されました。薄暗いその部屋の中央にはどんと大きな椅子が置いてあり、そこには一人の男がふんぞり返って座っています。
 いかにも偉そうな態度ですが、この国では彼がもっとも神聖な精液を出す聖人とされているそうです。
「さあ、旅人の女よ。さっそくもらおうか」
 やはり随分と威張りくさっていますが、それでも彼は聖人の地位にあるのです。
「ただ精液を飲めば、それでいいのですよね」
「そうだ。だが、出すためにはおぬしがそれなりに励む必要がある。ほれ、ここに座って我が一物をつまみ出さんか」
 聖人は自分の股間を指差して、股のあいだにつくように言ってきます。
 女性は指示に従いますが、股のあいだに座らされ、なおかつ上から見下ろされるというのは、なんとも屈辱なのでした。
「ほれ、はやく一物を出さんか」
「わかりました」
 上から命令してくるので、少々腹が立ちますが、やるしかありません。
 女性は言われた通りに聖人のズボンに手をかけて、チャックを外して肉棒をつまみ出しました。
 とても太く、そして固くそそり立った肉棒です。
 本当は触るのも抵抗がありましたが、嫌がっても入国はできないので、女性は毅然として肉棒を手に握ります。
「女よ、まずは先端に口付けせい」
「…………はい」
 女性はしぶしぶ唇をキスの形にすぼめ、先端にそっと押し当てます。自分の唇が亀頭と触れ合うのは気分の悪いものでしたが、こちらから同意した以上は仕方ないのです。
「ようし、今度は舌先を使うのだ」
 聖人は刺激の方法を逐一指示してきました。
 まずは舌をぐっと引き伸ばし、尿道口をペロペロと舐めるように言ってきます。
 その通りにすると、すぐに透明な分泌液が出て、その苦味に女性は顔をしかめますが、やめることは許されません。
 次は唇で亀頭全体を包み、口の中で先端をペロペロします。
 舌の両面を使い、亀頭まわりを舐めまわすようにして刺激します。
 奥まで咥え込み、陰茎を唇で締め付けながら頭を前後させ、同時に裏筋に舌を這わせます。
 聖人はさぞかし満足そうな顔をしていました。
 美麗な女を股下に従わせ、一物を口に含んだ顔を拝むことができるのです。艶やかな黒髪の頭が自分の股間の元で前後しているのですから、気持ちが良くて当然かもしれません。
 しかし、聖人は言いました。
「おぬし、下手だな」
 我慢してフェラチオに励んでいるのに、こんなことを言われたのです。
 女性は腹を立てて聖人を睨み上げました。咥え込んだままの顔で睨んでしまったので、それはそれで男の側には興奮材料です。
「続けていれば、出ませんでしょうか?」
 女性は一旦口を外して尋ねますが、文句を言われることを読んで手は肉棒を握ったままです。
「普通はそうだろう。だが、より神聖で濃度の高い精液を出すには、まだまだおぬしの努力が必要だ。上につけているものを全て脱ぐがよい」
「上半身裸になれというのですか? 口を使うとしか聞いていなかったのですが」
「口でするにもあらゆる方法がある。口と同時に乳房を使うのだ。とにかく脱ぐがよい」
 知らない男に裸を見せたくはありませんが、入国できるかどうかの問題がかかっています。
 もし国に入れなければ、旅の食料はおろか、お金を稼ぐことさえ叶いません。今のままでは命に関わるので、どうしても入国する必要があるのです。
 そのためなので、女性はしぶしぶ脱ぎ始めました。
 コートをはだけて下ろし、シャツのボタンを一つずつ外し、はらりと脱ぎ去ります。背中に手をまわしてブラジャーのホックを外し、ぱかりとカップを取り去り、上半身裸になりました。
「ではまず乳で我が一物を挟むのだ」
「こうですか?」
 女性は下乳を持ち上げて乳房を乗せ、両手で肉棒を圧迫しました。
0126精液を飲む風習がある国2/22012/02/03(金) 15:30:30.72ID:5/sacf7s
「そのまましごいてみせい」
 女性はそのまま乳を上下に動かします。見事なパイズリでした。経験もないのに上手にコツを掴み、しっかりと乳圧をかけて肉棒に刺激を与えているのです。
「そのまま胸を使いながら口でするのだ」
 乳房でのしごきを続けたまま、女性は亀頭を口先でついばみ、先程のように舌と唇を駆使して攻めていきます。
 美人が胸を出し、口まで使っている有様を見ることができるのです。毅然と振る舞っていながらも頬は立派に紅潮しているところなど興奮ものです。
 しかし、それでも聖人はイきません。
 聖人は言いました。
「こんなもので精液を出しても神聖さが足りん。こうなったら奥の手だ。おぬし、もう全裸になるがよい」
「……そんな。どうしてもですか?」
「でなければ、より神聖なものを出すことができん」
 女性としては、できればこのまま済ませたいと思っています。
 元々、フェラチオも仕方なくやっているだけなのです。胸を使うのにも抵抗があったのですから、もうこれ以上は脱ぎたくありません。
 女性は何とか食い下がろうとしますが、聖人はまったく譲りません。
 入国がかかっているので、本当は嫌なのですが、従うしかありませんでした。
「わかりました。ただ、本番はやめてください」
「しきたりではそこまでせん。安心せい」
 女性はズボンのベルトを外し、ゆっくりと腰から下ろしていきました。パンツに包まれた下腹部が姿を見せてゆき、やがて太ももが曝け出され、そしてズボンは脱ぎ去られます。
 これで女性はパンツ一枚だけになってしまいました。
 そのパンツのゴムにも指をかけ、ゆっくりと下ろし始めます。女のもっとも秘密とされる部分があらわとなるので、女性は恥じらいでぎこちない動きになってしまいます。
 聖人はそれを満足げに見つめていました。
 ぎこちなさに恥じらいが見て取れて、加えて女の肌が少しずつ見えてくる光景は、男心を大きくそそるのです。
 ついに生のお尻が顔を見せ、パンツが足から引き抜かれました。
 全裸となった女性は真っ赤になり、恥ずかしそうに俯きます。
「では我の顔に秘所を乗せ、そして我が一物をさきほどまでのように慰めるのだ」
 聖人は奥にあったベッドに横たわって、それから言いました。
「こう……でしょうか?」
 女性は聖人の顔の上に下腹部を下ろし、肉棒の側へ近寄り、手でそれを握ります。立派なロクキューの体位です。
 秘密の部分を間近で観察されてしまうので、女性はかなり恥ずかしそうにしていました。
「これでよい。お互いに責め合うのだ」
 聖人は女性のお尻を抱えて、秘所に吸い付きました。尻肉を揉まれている上に、大事な部分を舌で舐められるのですから、ここまで来ると恥ずかしさで死にそうになります。
 しかし、女性はそれでも耐えて、自分も肉棒への奉仕を再開しました。
 最初のように舌と唇を駆使し、なめずったり締め付けたりを繰り返します。時には乳房も使い、絶え間なく刺激を続けました。
 聖人も上手な愛撫を繰り出します。
 性器を指で押し開き、ピンクのお肉を指で弄くります。淫核に指の腹を当てられ、それから舌で小刻みにペロペロされました。
「んっ……んぐ…………」
 女性は喘ぎ声を出しそうになりますが、堪えます。
 咥え込んだまま声を出しては、間違って一物を噛んでしまうかもしれませんし、それに声まで聞かれたくはありません。だから声は我慢していました。
 しかし、下のお口は正直です。
 刺激の強さに愛液を分泌し始めて、既にたくさん流れ出ていました。膣を攻められる頃には、聖人の顔にポタポタ垂れていました。
「よい、よいぞ。これでようやく出すに値する。さあ飲むのだ」
 聖人は女性を降りさせ、仁王立ちになります。
 女性が先端を口内に含むと、聖人はドピュッと精液を放出しました。
「んんっ……ぐっ……!」
 あまりに大量だったので女性は嗚咽しそうになるますが、なんとか堪えて喉をごくりと鳴らします。
 それでも口から溢れてしまった分は、顎をつたって垂れていきます。
 口を離すと、亀頭と唇のあいだで唾液の混ざった精液が糸を引きました。とても色っぽい有様です。
 ようやくの終わりに、こんなことをしてしまった自分に対して悔しそうにする表情も、中々たまらないものでした。
「最後に掃除をしていけ」
 たくさんの精液を出した肉棒なので、さすがにふにゃふにゃになっていましたが、体液のぬめり気はたっぷり残っています。
 女性はそれを舌で拭き取り、それからようやく開放されるのでした。
0127名無しさん@ピンキー2012/02/03(金) 15:33:01.71ID:5/sacf7s
師匠二連続でいきました。
気が向いたらまた師匠で書くかもしれない。
キノの旅とエロい風習は相性がいいと思うので他に書き手さんがたら是非。
0128名無しさん@ピンキー2012/02/03(金) 22:21:58.75ID:MN1uZ0Pa
GJ!面白かった!
0129名無しさん@ピンキー2012/02/14(火) 22:52:16.43ID:aUWsmG02
バレンタインなので小話
エロじゃないです。ごめんなさい

 私の名前は陸。犬だ。 
 キノ様がとつぜん訪ねてきて、シズ様を雪の積もった公園に連れ出した。
「何事か?」
と取るものもとりあえず、出てきた私とシズ様。
 キノ様が防寒着のポケットから小さな赤い箱を取り出してシズ様に差し出し、ぼそぼそと言った。
「あの、今日はチョコレートを好きな人にプレゼントする日だと聞いたので、これをどうぞ」
「あ、ありがとう。開けてもいいかな?」
 そういう風習があることは聞いたことがあるので、シズ様はとくに疑問ももたずにうれしそうに箱をあけた。
 いびつな形のチョコレートがひとつ入っていた。
「トリュフというチョコレート菓子を、作ろうとしたんです。
 でもなかなか上手くできなくて、たくさん失敗してようやく一個だけそれらしく完成したんです」
 私の記憶ではトリュフというチョコレート菓子はキノ様のつくったイガクリみたいな形ではなかった……が黙っていた。
 シズ様はニコニコしながら
「そんな貴重なものをありがとう。さっそくいただくよ」
と口に入れた。
 キノ様は赤くなって不安げにシズ様を見ている。
 シズ様はしばらく咀嚼して、飲み込んだ。
それから
「甘辛くておいしかったよ」
と微笑んだ。
「甘辛い?」
キノ様が聞き返す
「うん、塩が入ってたよね、トリュフって面白い味なんだね」
 私は、シズ様が手にしている箱のにおいをかいで見る。
 たしかにチョコレートのほかに生クリームと塩のにおいがする。
 たぶん、キノ様は湯煎したチョコレートに「生クリームと砂糖」をいれるところを間違えて「生クリームと塩」をいれたのだ。

「わあ、ごめんなさい」
 キノ様はシズ様に抱きついて泣き出した。
「あれ、どうした?美味しかったよ?」
 塩と砂糖を間違えたキノ様もなかなかの料理ベタだが、「美味しい」と食べたシズ様もさすがの勇者だ。
 泣き続けるキノ様とそれをなだめるシズ様を、私は黙ってながめていた。
 雪がひらひら降ってきた。
0131名無しさん@ピンキー2012/02/20(月) 16:28:58.16ID:MSaRbBb0
保守
0137名無しさん@ピンキー2012/03/11(日) 00:42:24.08ID:vhftER1S
誰か過去作のデータ持ってない?
まとめサイト復旧できればうれしいんだけど。
0138名無しさん@ピンキー2012/03/11(日) 01:32:04.84ID:PQsL5aZQ
ttp://kikuchi6kis.x.fc2.com/eroparo/yomi_eroparo1218463989n50.html
これでいい?
0139sage2012/03/15(木) 22:50:32.30ID:bBXodgv2
あれ、間違った?
0142名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:39:34.02ID:APoPGlYn
「シズさん、まってください」
ひざに座ったキノさんが俺のキスをそっと制した。
「ティーちゃんのパジャマなんです。汚しちゃ悪いので、脱ぎます」
膝から下りるとパジャマのボタンをはずしはじめた。
抱き寄せてしまいたくなるのをがまんして、キノさんの様子をながめる。
恥ずかしいためか横を向いて立っているので真剣な表情になっているのも分かった。
「シズさんそんなふうに見ないでください」
 キノさんはボタンをはずし終わってから部屋があかるいことに気がついたようで、ベットのサイドスタンドの光をしぼった。
 急に暗くなったので、何も見えなくなった。
 ほどなく、キノさんが俺の首に腕をまわして抱きついた。
 まだ目が慣れなくて、姿がはっきりしないが、キノさんの温かい肌の感触とにおいが心臓を高鳴らせる。
「ごめんなさい、おまたせしました」
さっきのように俺の膝の上にキノさんが座る。
「シズさんに抱き上げてもらっただけで、こんなになってしまったので、パジャマを汚したらって気が気じゃなくて」
 俺の右手をとって太ももの間に導いた。
 指で探ると、もうそこは熱くて深い沼のようになっている。
「ね」
同意を求める声を一言だしたあと、キノさんは俺の肩に顔をあてた。
「うん、そうだね。気がつかなくてごめん」
キノさんに答えながら右手に伝わる柔らかい感触を確かめる。
背中に左手をまわしてキノさんのなめらかな輪郭をなぞる。
闇に慣れてきた目で顔を見てキスをした。
「くぅ」
小さな声が漏れたあと、キノさんがふぅと息をする。
「キスだけで、すごくドキドキします」
「俺も……」
キノさんの肩を抱いて顔をひきよせ、もう一度キスを味わう。
0143名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:40:54.30ID:APoPGlYn
 くちびるを割って舌を差し入れてみる。
 キノさんの小さな舌が応える。
 熱くなった息と唇の感触が、チリッと痛みに似た快感を呼ぶ。
 たっぷりと時間をかけて歯や上あごを味わい吸い上げると、時折キノさんの身体がブルっと震えるのが伝わってきた。
 なんだか、このままキノさんをむしゃむしゃと食べてしまい気分なってきて、あわてて唇を離した。
 キノさんの顔を覗き込むと、大きな潤んだ目で俺を見る。
「シズさん……」
 キノさんは俺の首に手をまわしてギュッと抱きしめてくれた。
 小さな肩に手をかけて、ベットに横たえた。
 滑らかな肌は仄かに灯を反射して起伏を主張する。
「シズさん、そんなふうに見ないでください」
キノさんはからだをねじって、うつぶせになろうとする。
「キノさん、見せて……」
手首をつかんでかきいだくと小さい声で「恥ずかしい」と言った。
髪の間から覗く耳たぶをそっと噛むとビクリと震える。
乳房をそっともちあげて舌でふくらみをなぞりあげる。
可愛らしい乳首のそばから乳房の下まで何回も唇で往復する。
柔らかい感触とキノさんの小さな喘ぎ声で興奮が高まっていく。
左右の乳房を舌でくまなく味わい、今度は手でそっと包む。
柔らかいふくらみに指が埋まる感触が気持ちがいい。
キノさんの息があがってくるのがわかった。
手で乳房の感触を味わいながら、またキスをして唇をふさぐ。
キノさんはキスの合間にあえぐように息をする。
手のひらの下でこりこりと硬くなっている乳首をつまみあげた。
「あっ」
声があがった。
くるくると転がすと、
悲鳴のような声を出して首を左右に振り、切れ切れに「いやっ」と声をもらす。
左の乳房にむしゃぶりついて、吸い上げると、キノさんは俺の髪の毛に指をいれてめちゃくちゃにかき回した。
0144名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:42:19.79ID:APoPGlYn
もっと、キノさんの声が聞きたくて何度も指と舌で攻めあげる。
 すると、すすり泣くような声がしてそれが悲鳴のような細い声にかわり、俺の頭をかかえるキノさんの腕の力が強くなった。
 柔らかい胸の感触を唇と手の平で堪能し続ける。
 やがてキノさんは白い咽をのけぞらせ、全身をこわばらせると「ああ!」と叫んだ。
 ぎゅうっと頭を抱きしめられた。
 しばらくそのままで動かない。
「キノさん?」
少し心配になって顔をのぞいてみる。
眉根にしわをよせて苦しそうだ。
息をつめていたのか、大きな息を「はぁ」と吐くと急に身体が弛緩した。
戻ってきた息はハアハアと荒いが、顔の表情はゆるくなって上気した頬に開いた目はぼんやりと焦点を結ばない。
「大丈夫かい?」
問いかけると、くすくすと笑い出した。
「シズさん、そんな心配そうにしないでください。こんなふうにしたのはシズさんのくせに」
手を俺の頬にあてて言う
「気持ちが良すぎて、あっという間でした」
ふぅとため息をはく。
「シズさん、パジャマ着たままだったんですね。ボクだけ裸でいたんだ」
言われて、パジャマを脱ぐのを忘れていた事に気がついた。
「キノさんに夢中になってて忘れていた」
「お上手ですね」
キノさんが首に手をまわして言う
「いつもボクばかり良くしてもらってる」
「俺もキノさんと抱き合えてすごく気持ちがいいよ」
ベッドから降り、おそくなったが着ている物を脱ぐ。
「すごい……」
キノさんねそべったまま服を脱ぐ俺を見ていて驚いた表情になった。
「こんな大きいものが入るんだ」
脱いでいるのをじっと見られて恥ずかしくなってきた。
とキノさんが起き上がって、両手でそっと俺のものを包んだ。
小さな手で触られてビクリと動く。
「あ、動くんだこれ」
不思議そうな声を出して顔をちかづけるとチュッと音を立ててキスをしてくれた。
「キノさん?」
0145名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:43:21.13ID:APoPGlYn
「上手くできるかどうかわからないんですが……痛かったりしたら言ってください」
キノさんは舌で俺のものを愛撫し始めた。
根本からゆっくりとなめ上げ、先へ先から根本へと往復する。
下半身につたわる小さな舌の柔らかい感触と、頬を赤くした一生懸命なキノさんの表情にみとれてしまう。
 短い黒髪の頭に指を入れてそっとなでると、キノさんが目をひらいて視線があった。
「気持ちいいですか?」
「……とても」
「よかった」
満足そうに微笑むと、口の中にずるずるとふくみはじめた。
キノさんの口の中に入っていくのを見ているだけで、終わってしまいそうだ。
咽の奥に当たる感触と、側面を包む口や舌の熱さとぬめりで腰の後ろに快感がのぼってくる。
キノさんはたどたどしく口を前後に動かし始めた。
時折あたる歯の感触が快感をより強くする。
だんだんもどかしくなって腰を乱暴に振って、キノさんの口にたたきつけてしまいたくなりそうだ。
 慌てて、そっと口から抜く。
 あれ?という顔でキノさんが俺を見上げた。
「痛かったですか?」
声を出そうとしたら、俺も息が切れていたことに気がついた。
ハァハァと息をしながら切れ切れに答える。
「あまり……良すぎて……終わっちゃいそうで。……ありがとう」
「口で終わっても、いいですよ」
キノさんが答える。
「キノさん、俺はキノさんの中に入りたい」
0146名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:44:13.60ID:APoPGlYn
キノさんがうなずいた。
抱き寄せて、背中から腰へと手のひらをはわせる。
裸になった肌に、彼女の肌が触れる。なめらかで、気持ちがいい。
本当はもっとゆっくりと触っていたいのに、いつも俺の身体は早く早くと彼女を要求する。
彼女の小さな声やあえぎを聞いただけで、あっという間に急いてしまう。
今もそうだ。
腰からおしりにかけてのくびれに手を滑らせると、キノさんがビクリと震えるのがわかった。
キスをしようと顔を近づけると上気した頬のままキュっと子猫の鳴くような声を出した。
 その声を聞いとたん、俺はもっとやさしく触れようと思っていたはずなのに、手を太ももの間に割り込ませ、熱いぬめりの中に指を深く埋め込んでしまった。
 彼女の口から嬌声があがり、手のひらに熱い蜜があふれる。
 指を抜き差しするたびに蜜は熱とぬめりをまし、彼女の声も甘く耳を打つ。
 親指の付け根に、硬いつぼみがコリコリとあたる。ぬめる手のひらで擦るとキノさんの声が一段と高くなった。
 人差し指一本だけで内壁をこすり、キスで唇をふさぐ。
「ん、ん」
 彼女は無意識に俺の舌を吸い上げ、肩に手をまわしてしがみついた。
 顔を離すと「あ、また浮く!」と小さく声を出し頭を左右に振りたて、力いっぱい俺にしがみついて「いやッ」と叫び、身体が固まった。
 埋めた指にひときわ高まった熱と蜜あふれるのが伝わる。
 早く自分自身を突き立てたい……。
 キノさんの身体がゆるむのを待ってゆっくりと身体を離す。
「いいかい?」
 肩で息をしている彼女の耳に訪ねると、小さくうなずいた。
0147名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 00:46:29.01ID:APoPGlYn
 ゴムをつけて彼女の足の間にゆっくりと腰を埋めていく。
「シズさん」
キノさんが俺の名前を呼んだ。
俺はつむっていた目をあけてキノさんの顔を見る。
キノさんは頬を上気させて潤んだ目で俺を見上げている。
「うれしい」
笑顔でそうささやいた。
「俺もだ」
彼女の熱い沼のようになった場所は、狭いのに蜜のぬめりで抵抗無く俺を受け入れる。
脚をおさえ深く深く中に進む。
彼女の手を取ってその部分に導いて触らせた。
「ああ、シズさんのが奥まで入ってる」
キノさんはその部分を指でなぞって確認している。
俺は身体を倒して寄り添うようにして言う
「動くよ」
うなずいて、キノさんは俺の首に手をまわした。
奥まで入れたものを途中まで引き出し打ち入れる。
キノさんの身体の内側の熱い柔らかさに、次はもっと奥まで、と引き出すたびに動きが強くなる。
「シズさん、……すごく深い」
「痛い?」
彼女が首を振って否定し、はぁはぁと息を切らしながら答える
「……いい。気持ちいい。奥まで全部…」
言葉で極まってしまいそうになって、あわてて目を閉じキスで唇をふさいだ。
「ん、ん」
キノさんがキスに答えて舌をからめてくれる。
唇も下半身も彼女の身体の熱いぬめりに溶け出しそうな気がする。
俺のからだをたたきつけるたびに、彼女が小さく声をもらす。
その声を聞くにつれ、快感がつのってきて腰に熱いものが塊をつくる。
「キノさん、キノさん」
自分がどんなに気持ちがいいか伝えたくて腕の中の彼女の名前を呼ぶ
キノさんが答える
「シズさん……ボク……ボク、変になりそう、あ」
あ、あ、と叫びながら彼女が腕の中でのけぞったとたん、俺も限界が来た。
のけぞった彼女の表情を見ていたはずが辺りが真っ白になった。
0148名無しさん@ピンキー2012/04/07(土) 01:05:41.29ID:APoPGlYn
 そのままキノさんを抱きしめて眠っていたようで、目を覚ますと腕の中で彼女が寝息を立てていた。
 キノさんのちょっと汗ばんだ頬に唇をあてて吸って見る。
 くすぐったかったのか、彼女が眠ったまま笑顔になった。
 俺の唇に甘い味がしたような気がして、恋人は蜜の味 という言葉を思い出した。

おしまい
0149名無しさん@ピンキー2012/04/10(火) 06:53:03.37ID:T6e0QylH
乙!
褒美にキノの手料理をやろう



フォトちゃんを騙くらかしてハメ撮り写真撮影したのをオークションにかけたい
0150名無しさん@ピンキー2012/04/27(金) 18:48:38.00ID:iiUvlmAd
キノが水浴びしてたら魚に触られた話って、あとがき以外にも載ってるの?
0155名無しさん@ピンキー2012/07/24(火) 09:02:31.78ID:+2lNHrzX
保守
0156名無しさん@ピンキー2012/07/25(水) 19:55:57.49ID:5FCAigiK
ほすー
作者に書いて欲しいな
0157名無しさん@ピンキー2012/07/29(日) 02:00:58.44ID:ujy2grXb
新刊いつだっけなー
0158名無しさん@ピンキー2012/08/02(木) 15:22:26.34ID:AhVJbgIt
保守がてらage
0159名無しさん@ピンキー2012/08/10(金) 19:27:23.99ID:HQyLZ7Bw
0162名無しさん@ピンキー2012/09/03(月) 11:32:53.54ID:FPjM/IQT
キノマダー?
0164名無しさん@ピンキー2012/10/12(金) 20:00:31.75ID:6zw11Cs3
消えたと思ってたけどこのスレ立ってたのか
気が向いたら何か書く
0165そして百年・b2012/10/14(日) 13:54:50.57ID:v6DTdKJ8
 幼い少女は呻き声を上げるように口をぱくぱくとさせていた。
 しかし声はもはや枯れており、その口から声は出なかった。
 それでも何を言いたいのかどうして欲しいのかは傍から見ても手に取るように分かった。
 何故なら少女は一糸まとわず露出したその秘所を、見せ付けるように腰を浮かしていたからだ。
 少年の一人が堪え切れず幼い少女の前に立つ。
「どうせ壊れているだろう?」
 他の連中にも聞こえるよう、わざと声を荒げて言い放った。
「見ろ、この姿を。これ以上小さくなることはないし、なるなら処分しかない」
 幼い少女の前の少年は周りの数人が頷いたのを確認した。
「だから今のうちに使ってやるのさ」
0166繁殖の国1/82012/10/14(日) 13:55:34.69ID:v6DTdKJ8
 一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)とその運転手は城門の前に立っていた。
 その城門の向こうには虚空が広がっているかのような静けさがあった。
「どう思う?キノ。廃墟なんじゃない?」
 モトラドが運転手に尋ねる。
「どうだろうねエルメス。さっき門番の人に『ちょっと待ってて』と言われた気がするけど」
 キノと呼ばれた運転手がモトラドに答える。
「きっと幽霊か何かだったんだよ。だって――」
 エルメスと呼ばれたモトラドが言葉を返そうとした。
 そのときギギギと音を立てて城門の下の小さな扉から門番と思わしき少年が姿を現した。
「いやいや大変お待たせしました旅人さん。入国審査が済みましたよ」
 門番は飄々とそういうと大きな方の扉を開けた。
 扉の先に虚空はなく都会の町並みが広がっていたが、門の前で想像できる程度に寂れていた。
 出歩いている人はそう多くなく、見渡せる範囲では少年が数人ほどいるくらい。
 逆を言えば少年しかいない。
 大人は見当たらないし、かといって少女もいない。目に付くのは少年だけ。
「失礼ですが、この国には大人はいないのですか?」
「いえ、そんなことはありませんよ。逆です。この国に子供はいません」
 キノが首をかしげて言葉を切らした。
 何を言いたいのか察したのか門番の少年が口を開く。
「ああ、すみません。私はこう見えて実は大人です。もちろんここから見えている彼らもね」
「えー!どうみても子供じゃないの?」
「そういう体質なのですか?それとも流行の病とか」
「いいえどちらも違います。これにはこの国のことを知ってもらわねばいけませんね」
 門番の少年がコホンと咳を立て、キノに改めてお辞儀をした。
「もう何年も前のことになりますが、この国は酷い疫病が流行してしまったんです」
「やっぱり病だったんじゃないの」
「しっ。それで?」
「はい、そのせいで国民の大半が病に冒され死に絶えてしまいました」
「なるほど。それでこんなに寂れているんだ」
「エルメス」
 キノが語尾を強めて言った。
「いえ、いいんです。それが事実ですから」
「それでどうしたんですか?」
「このままでは国が滅びてしまいます。そう危惧した政府は人口を増やすことにしたのです」
 門番の少年が遠くを見るように空を見上げた。
0167繁殖の国2/82012/10/14(日) 13:56:06.58ID:v6DTdKJ8
「でも人口を増やすなんてそう簡単にできるものなの?」
「はい。まずこの国の科学者を集めて繁殖についての研究がなされました」
「繁殖、ですか?」
「一時とはいえ疫病が流行ってしまいましたし、他国からの入国者を集うのは絶望的でしたからね」
「なるほど」
「科学者たちの長年の研究の結果、見事繁殖を円滑にさせるための薬と装置を発明しました」
「へぇー」
「薬は妊娠を確実化させ、装置で胎児を早く成長させるのです」
「それは凄い発明ですね」
「ところが、この発明には大きな欠点があったのです」
 さも失敗談を語るように、少年はポリポリと後ろ頭を掻いた。
 少しの間、口を紡ぐような仕草を見せつつも少年は言葉を続ける。
「薬で生んだ子供は男しか生まれず、装置で成長させた子供も少年ほどまでで成長が止まってしまうのです」
「ありゃりゃ」
「なるほど。それでこの国には少年の姿の大人が多いのですね」
「はい。恥ずかしながらその通りです」
 少年が遠くの一際高い建物をそっと指刺す。その建物は見たところ病院のようだった。
「今でもあの施設で研究が進められていますが、欠点の解消はなかなか遅れています」
 しかし、少年は少し誇らしげに頬を緩めたように見えた。
「でもですね、ここ数十年、近年に研究は大きく進歩しました」
「それはそれは」
「旅人さんも一度見に行かれてはいかがですか?」
 再び例の建物の方を示すように手を差し出す。
 その目は一度は見ないと損だと訴えんばかりに輝かしく見えた。
 無人ではないとはいえ閑散としたこの国にある数少ない施設でもあるのだろう。
 寂れたこの国には不釣合いとさえ思えるほどの期待いっぱいの顔を裏切る理由はキノにもエルメスにもなかった。
 かといって、裏切らない理由もなかったわけだが。
「とりあえず料理がおいしい店を教えていただけますか」
 屈託もない顔でキノは静かにそう尋ねた。
「だよね」
 少年はビックリ箱の中身を当てられたかのようにガッカリしたようだった。
「まあいいでしょう、我が国の指折りのシェフが勤めるレストランをご紹介しましょう」
 そういって、懐から取り出したペンでメモに何かを書き始める。
 サッと書き終えて、メモを引きちぎると少年はキノに手渡した。
「ありがとうございます」
0168繁殖の国3/82012/10/14(日) 13:56:47.14ID:v6DTdKJ8
「ところでキノ、思ったんだけど」
 レストランから出たところで店の入り口の横に停められていたエルメスが聞く。
「なんだいエルメス」
「さっきの繁殖の話なんだけど」
「興味があるのかい?」
「いやそうじゃなくて、実質少年しか生まれない国だったらその母親ってどうなってるのかな、って」
「確かに大人も女性もいないのなら何処かで行き詰ってしまうだろうね」
 帽子をかぶり直しつつもキノが言葉を続ける。
「でもだからこの国には人口が少ないんじゃないかな」
 跨られたエルメスが返す。
「あの門番さんの話しぶりだと十年や二十年の話には聞こえなかったけどなあ」
「どういうこと?つまり何が言いたいんだい?」
「もしあの繁殖の話が本当だったとしてもこの国はとっくに滅びてるってことだよ」
 考えるまでもなく、男しか生まれなければそもそもの繁殖なんてできるはずがない。
 仮に母体となる女性がいたとしても人には寿命がある。
 どうあったってそれが何十年、何百年と続くことはない。
「実はこの国の人たちは百歳とか超えてるって説は?ずっと少年のままなんだから案外長命ってことも」
「それはないと思うよ。人の細胞には限界があってね。無理やり成長なんてされたら逆に短命になるよ」
 飲み込みかけた言葉を少しの間をおいて、キノは口から吐き出した。
「あまり考えたくはないけど、男同士でも繁殖ができる技術ができた、とか?」
「それもないと思う。それだったらこの国はこんな寂れてなくてもっと活気に溢れてるだろうし」
「それもそうか」
 キノはエルメスのエンジンを掛け、アイドリングのまま少し俯く。
「あの病院に行く?」
「ホテルを探すついでにね」
 寂れ苔むした石畳をならすようにタイヤが浅い線を作る。
 霜でも降れば少々走りづらそうな道路だったが、整備されてない土の道に比べればどうでもない。
 あの少年が指刺した建物からなるべく遠回りするように走った。
 おそらく中心街まで差し掛かっているはずなのだが、やはり目に付くのは少年の姿ばかり。
 五,六人ほどとすれ違った辺りでエルメスが一つ呟く。
「なんだかキノのことを見てるみたいだね」
「旅人が珍しいのかもしれないね」
「それにしちゃあなんだか血走ったような目をしてないかい?」
「よそ者が歓迎されることもそう多くはないだろ?」
 殺気にも近い視線は感じていた。自然とキノの意識が腰のホルスターに向く。
0169繁殖の国4/82012/10/14(日) 13:57:27.10ID:v6DTdKJ8
 そしてキノとエルメスは建物の前へと辿り着いた。遠目で見たとおり、やはり一際大きい。
 寂れていた町並みとは一転して小奇麗な印象さえある。
 まるでここがこの国の中心と言わんばかりだ。
「話聞けたらボクにも教えてよ。この国の仕組みについてをさ」
「すぐに戻るよ。ホテルのチェックインも済ませてないしね」
 エルメスを背に、キノはガラスの扉を抜ける。
 ツンとした病院特有の消毒液のような匂いや甘ったるい果実のような香りが鼻を刺激する。
 中は外観の通りに広く、外よりも大勢の少年たちが屯していた。
「やあ、貴方が旅人さんだね。門番の人から話は聞いているよ」
 受付向こうにいた少年がキノに気づくと立ち上がって声を掛けてきた。
「ここは我が国が誇る最新技術の宝庫。存分に見ていってください」
「あの門番の方も最近また進歩したと言っていましたね」
「はい!実はそうなんですよ!」
 その言葉を待ってましたと言わんばかりに受付の声のトーンが二段階ほど上がる。
「我が国で発明された薬と装置の話はもうお聞きになりましたか?」
「ええ、少年しか生まれず、成長も止まってしまうというところまでは」
「初めの五十年くらいはそんな欠点にも目を瞑り繁栄はしていたそうです」
「しかし、それではいずれ生む人間がいなくなってしまいますよね」
「はい、そこで当時開発されたのが生命維持装置でした。これにより母体となる人間を延命させていたのです」
 何かとてつもないことを一言で締めくくられてしまったような気がしたが、受付は言葉を紡ぐ。
「いつか母体となる女性が生まれる研究は長年続けられてきました」
 受付はあの門番のように遠い目をする。
「ところが、生命維持装置にもやがて限界が訪れ、母体も次々と使い物にならなくなってしまったのです」
 次第に受付は拳を握り、一層言葉に熱がこもってくる。
「このままでは国が滅びてしまう。そんなときに開発された技術は件のものです」
「女性も生まれるようになったということですか?」
「いいえ違います」
 きっぱりと否定する。
「生命維持装置をより高性能にし、できあがったのがそのものずばり若返り装置なのです」
「若返り装置、ですか」
「そうです。これにより母体は若さを維持し、死ぬときまでほぼ半永久的に繁殖力を失わないままでいられるのです」
「つまりそれにより国は安泰となったわけですね」
「それがそうでもありません。この技術が開発されたまではよかったのですが母体も数が少なくなってしまいました」
 ふぅー、と深い深いため息をついて、受付は言葉を一旦とめる。
「若返りとはいっても不老不死ではありませんからね。寿命がくれば当然死にます」
0170繁殖の国5/82012/10/14(日) 13:58:03.65ID:v6DTdKJ8
 キノが周囲に不穏な気配を感じ取ったのはそのときだった。
 この建物の従業員だろうか。
 少し離れた位置の物陰からキノの姿を確認するように隠れ見ていた。
 視線自体には気づいていたが、何も行動を起こさなかったのは敵意はなかったと判断していたからだ。
 その数は数人程度。
 武器を構えている様子もなかったが、直感が察する。
 とっさにキノはホルスターのハンド・パースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)に手を伸ばそうとした。
 その判断の切り替えはけして間違ってはいなかったが、キノの手はホルスターまで届くことはなかった。
 キノの目は焦点が合わなくなり、突然めまいを起こしたかのように前のめりになる。
「う……?」
「そこでですね、我が国は新たな母体を手に入れるべく他国の人や旅人でふさわしい者を探すことにしたのですよ」
 受付の男はキノの一連の行動がなかったかのように話を続けていた。
「合意など得られませんでしたから、手段は選ぶ余地もありませんでした」
「こ、これは……?」
「そう、例えば料理に少々細工をする、とかね」
 それは生まれたての仔鹿のように、キノの膝が折れて体は床に落ちた。
 この場所に訪れる前に立ち寄ったレストランでの食事に何かを盛られていたのだとようやく気づく。
 そうとも知らずにおかわりまでしていたことをキノは思い返し、顔を渋める。
 通りであんなに安価だったはずだと違和感を持たなかった自分を恨むように。
「迂闊、だった……」
「入国申請が遅いのを不思議に思いませんでしたか?」
 受付の少年はキノを見下ろし、話を切らない。
「あれはこちらの施設にある特殊なカメラで貴方の身体を調べていたからなんですよ」
 キノの手足は震える程度で、握りこぶし一つ作れない状態になっていた。
「検査の末、貴方が女性であると判断さえ、また母体への適正が認められました」
 周りの少年たちがキノを囲い、その中の一人がキノの腕をとる。
 近くに来て初めて気づいた。その少年たちの目はとても血走っていて、獣のようにも見えた。
 しかし、それは剥き出しの敵意というよりももっと別な何か。
 母体を獲得したことによる狂喜のそれだ。
 本能的に危険だとキノの頭は訴えかけていたが、どうもしようもない。
「この国の人たちは――」
「一先ず話の続きはこの奥でいたしましょう」
 キノの言葉をさえぎるように言葉を続けた。
「この国の誇る素晴らしいものをお見せしますよ」
 そして受付の男が合図を送ると、キノはまるで荷物か何かのように丁重に建物の奥へと運ばれていった。
0171繁殖の国6/82012/10/14(日) 13:58:52.56ID:v6DTdKJ8
「さあ、何処までお話しましたかね」
 建物の地下、粗末な明かりだけが照らす薄暗い部屋の中、ソファのような機械が置かれていた。
 横からパイプのようなものがはみ出していたり、背もたれに怪しげな液体の入ったガラス容器が備え付けられていたりと酷く不恰好な形をしている。
 そしてその中央のとても座り心地のよさそうなソファの部分にキノは鎮座していた。
 服も全て剥ぎ取られ、一見してみればゴミ捨て場に放り投げられた人形のようにも見える。
 その手足には黒い皮製のベルトが付けられ、腕や足の各所に点滴よりも少し太めのチュープのようなものが繋げられていた。
「この国の人たちは繁殖のことしか考えられないのですか?」
 ようやく薬の効果が抜けたのか、はっきりとした発音でキノが言い放つ。
 ただ今になってはもう遅く、完全な丸腰の状態でソファに拘束されているキノに抵抗の手段は残っていない。
「答えだけ言えばそうですと答えます。これも歴史が積み上げた賜物ですから」
 少年がいかにも無邪気そうな表情で笑う。
「疫病が蔓延し今に至るまで我が国の歴史は繁殖のみに塗りつぶされています。
 欠点のある薬や装置で無理やり繁殖させられ続けて、何処か壊れてしまっているのかもしれません。
 この国の歴代の偉い学者もそのような予見もしてきたようですしね」
 キノの周りにいる少年たちの視線がおぞましいほどに突き刺さる。
「さて、この装置の説明が足りていませんでしたね」
 少年が起動レバーと思わしきそれを倒す。装置がうなり声を上げ始める。
「うっ………」
「まず説明しましょう。今腕や足に取り付けられているチューブは丁度背後の薬品が入ったタンクへと繋がっています。
 そのタンクには様々な種類、効能のものが用意してあります。
 例えば、今流し入れた薬ですが―――」
「あ、あ、熱い……、あそこが……熱い……っ」
「もう体感していることでしょう。母体の発情を促す薬になります。
 ただ発情を促すだけではありません。排卵を誘発させる作用もあります」
「か…はぁ……だ、だめ…だ……疼いて……とまらな……」
「性交の後、受精が確認されましたら、装置からは特殊な電磁波が発せられ、胎児の成長を著しく早めます。
 その間、出産可能になるまで母体に負担を掛けないよう、栄養剤が投与され続けます」
 淡々と説明がされていく間もキノの体には薬の供給が止まることはない。
「この栄養剤も健康管理だけでなくアンチエイジングの効果もあり、供給し続けている間は事実上年をとらなくなります。
 これにより十年二十年三十年と変わらず出産に障害のない身体を保持します。
 おや旅人さん、どうかしましたか?」
「う、疼いているんです……とまらないん、です……お願いです、どうか……」
 キノの全身は滝のような汗が噴出しており、秘所からは洪水のような愛液が溢れかえっていた。
 そしてそれを見せ付けるように、キノは腹に力を込め腰を持ち上げていた。
 動かせない手足の代わりに腰だけ浮かせているその格好は身体をよじる芋虫のようで、滑稽だった。
0172繁殖の国7/82012/10/14(日) 13:59:28.11ID:v6DTdKJ8
「ボクもう限界なんです……頭がどうにかなりそうなんです……」
 顔中涙でぐじゅぐじゅになりながらも懇願した。
「しまった。濃度設定を間違えてしまいましたね。
 これは前に使っていた八十年目くらいの母体に使う濃度でした。これは失敬。
 やはり薬といえども抗体ができてしまうものですから濃度調整にも細心の注意が必要になるのですよ」
「あぁぁぁ…あはぁぁ……、あそこがとまらなくって……ぐじゅぐじゅにぃ……」
「と、もう聞こえていませんか。いやいやこれは失敗しました。
 母体に影響はないと思いますが、精神が触れるのも時間の問題ですね」
 少年が冷静に装置のレバーを戻す。
 ポンプの駆動音が徐々に弱まり、しばらくして供給がようやく途絶える。
「はぁ……はぁ……どうして……」
 息も絶え絶えに、キノがため息のような言葉を吐いた。
「いかがなさいましたか?」
「どうして……装置を止めたんですか?もう少しで……ぅぅ」
 その目にもはや光はなく、高潮しきった顔は何かを訴えていた。
 まるで美味しい料理や楽しい玩具を取り上げられた子供のように純粋で強い何か。
「この国の方針は非人道的であり他国の法すら破る行いもします。
 しかし、この国についてのことを説明することはこの国の義務です。
 あのままでは旅人さんも耳を傾けることはなかったでしょうから一時的に停止しました」
「そんなことはどうでもいいです……興味ありませんから、ですから……」
「えっと続きです。表面的な年齢を維持し続けるところまで話しましたね。
 ここまでの技術は長年行われてきたことなのですが近年になりまして――」
「うっ、ぐぅ……」
「――――の―――――が学会で―――――を発表し―――
 細胞から――――というもので――――――これが――――――」
 キノの言葉に対しては反応を示さず、少年は酔いしれたかのように説明を延々と続ける。
 その間も、キノの身体には薬の余韻が残り続け、脳髄ごと蝕まれるかのような陶酔に陥っていた。
「―――そして若返りの装置の完成となったわけです。
 寿命が続く限り、身体は幼退化し続け、より繁殖力を高めるのです。
 もう実践まで進んでおり、過去に母体となっていただいた実年齢八十数歳ほどの他国の人間も、
 十歳半ばかそれ以下の容姿で今も現役の母体として活躍しております。どうです。素晴らしいでしょう。
 おや?旅人さん?」
「……説明はもう、終わりですか?もう終わりですよね?終わったんですよね?終わっていいでしょう?」
 力ないか細い声を絞り出して冷静さのかけらもない悲鳴のような声でキノは叫んだ。
「ええ、終わりました。よってこれから早速繁殖に営んでもらいますよ」
0173繁殖の国8/82012/10/14(日) 14:04:21.02ID:v6DTdKJ8
「これが新しい母体か」
 先ほどまでの律儀で物腰柔らかい少年とは打って変わって、やけに強い口調の少年が現れた。
「装置使わなくても既に大分小さいみたいだな」
 ずっと息を潜めていたのか次々と少年がキノの前に姿を現していく。
「あなたがた、は?」
 聞くまでもない疑問が口から出た。
「何、この国の住人だよ。そしてお前も今日からこの国の住人になるんだ」
 キノの身体は震え上がっていた。それは恐怖ではなく期待込めた武者震い。
 少年たちの姿もキノと同じく一糸まとわず、繁殖の準備が整っていたからだ。
「繁殖ぅ……」
 想像だけで全身に電気でも走ったのか、キノの身体が跳ねる。
「もう知っていると思うがこの国の人間は短命でな、いくら増やしても減る方が多い。
 だから母体には死ぬまで百人千人と孕んでもらわなければならない」
「記録では一つの母体で一万人ほど孕んだって記録もあるが、お前にもそうなってもらわないとな」
「なぁなぁ、早くしようぜ。もう我慢できなくてよぉ」
 何人居るのか、少年たちの息遣いが獣たちの唸り声が聞こえるほど部屋中に響いていた。
「お願い……します……」
 規定外まで濃縮された薬で強制的に発情させられ、焦らされ続けたキノの身体は、一秒の我慢も苦痛だった。
 もはや相手が何者なのか。何を言っていたのか。そんなことはどうでもよくなっていた。
 キノの脳が、身体が、本能が繁殖したいと訴えかけていた。
 隙を見てか競い合うようにか、少年たちが我先にとキノに詰め寄る。
 それはわずかな獲物を奪い合う獣そのもの。キノがここに来るまでに感じた視線そのものだった。
「ふわあぁぁぁ……っっ」
 誰かのそれがキノの秘所に突き立てられた。誰だか分からないままピストンされ、一分とも持たずに膣内に射精された。
 そう思った矢先に突き立てられたそれが一瞬で引き抜かれ、また違う誰かがキノに挿入しピストンする。
「あっ、あっ、ああ……?ああぁぁぁっっ……!はぁぁぁ……っ!!」
 十分二十分と経った時点でもう既にキノの秘所は精液が溢れかえるようになっていた。
 しかしそれでも少年たちはまるでそれがローションか何かのように気にも留めずピストンを代わる代わる続ける。
 乱暴に扱われるも薬の効力か、キノの表情に苦痛はなく、これでもまだ足りないと言わんばかりに紅潮していた。
 だらしなくよだれを垂れ流すその顔に普段の冷静さなど微塵も残っていなかった。
「おいおいあまり無茶すんなよ。後百年は使う大事な母体なんだからな」
 出遅れて挿入しそびれた少年が後ろの方で恨めしそうにぼやく。
 もはやキノの周辺は少年たちの山のようになり、何処の辺りに装置があったかも分からなくなっている。
 隅を見れば無理やり引き剥がされたのか、傷だらけの血まみれで横たわる少年の山も出来上がり始めていた。
「あーあ、こりゃ順番回ってくるのは明日かな。まあいっか」
0174そして百年・a2012/10/14(日) 14:05:02.79ID:v6DTdKJ8
 キノがこの国を訪れて早百年以上もの月日が経っていた。
 ただ、キノと思われる人影はそこにはなかった。
 あるのは装置の上に人形にように置かれたとてもとても幼い少女の姿のみ。
 息もか細く目も虚ろで、かろうじて生きているように見える。
 そして、その少女を囲うように装置の周りには何人もの少年が立っていた。
 みな、裸同然の姿で、餌をなくして飢えた野獣のような目をしていた。
「なあ、もう駄目なのか?」
 少年の一人が尋ねる。
「繁殖率が落ちた。もうそろそろ打ち止めだ」
 尋ねた少年が聞こえよがしに舌打ちする。
0175名無しさん@ピンキー2012/10/18(木) 09:58:36.15ID:FrepubbX
保守!

だ!
0176名無しさん@ピンキー2012/10/19(金) 11:33:14.95ID:eAxB4tlP
GJ!
久々にいいのを読ませて頂きました・・・
0177名無しさん@ピンキー2012/10/21(日) 03:07:17.38ID:0y42YRos
0178名無しさん@ピンキー2012/10/24(水) 20:09:25.39ID:x8C+ypd5
新作見たら単発かと思ってたフォトが普通に主人公やってた保守
0180名無しさん@ピンキー2012/10/27(土) 09:11:20.03ID:K/sa2T7p
フォトはのんびり屋で年下の男なんかと出会って幸せな家庭を築いて欲しいと妄想
築く行程についてはどうなるか
フォトはハマるととことんやるタイプだから色々なことをやりそうな
0181名無しさん@ピンキー2012/11/06(火) 07:44:29.52ID:Se3RtmSA
0182名無しさん@ピンキー2012/11/17(土) 05:55:23.82ID:NqF6S7EW
ほしゅ
0183名無しさん@ピンキー2012/11/17(土) 22:32:02.27ID:L3plROEL
落ちは思いついたのに開幕から終盤まで何一つ思いつかないっていう…
0184名無しさん@ピンキー2012/12/02(日) 08:33:16.29ID:Nq7Xjl9y
0185名無しさん@ピンキー2012/12/28(金) 18:30:16.87ID:n3Lo+Ldm
きたあああ
◆一つの大陸の物語〈上〉 〜アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他〜
著/時雨沢恵一 イラスト/黒星紅白
トラヴァス少佐は、最新鋭の高速旅客機に乗り旅立つ。しかし機体はその後、墜落してし
まい――。「アリソン」から続く“彼らの物語”完結編の<上>巻。
0186名無しさん@ピンキー2013/02/04(月) 21:54:05.41ID:EOP4AyNH
アアアア
0187名無しさん@ピンキー2013/02/07(木) 07:10:12.01ID:BKIUNb6w
>>185
どう考えても「ヴィルが死んだ」と同じくらいの危機感しか感じませんw
0188名無しさん@ピンキー2013/02/10(日) 08:54:49.50ID:9obOKmkp
ほしゅー
0189名無しさん@ピンキー2013/02/14(木) 02:41:43.17ID:feO45J39
909 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ [sage] :2013/02/14(木) 02:35:56.59 ID:XuwzNB/c
美食の国
美食の国が生んだ偉大なる科学者によって美食界三大珍味が生まれた
一つ目:そこらへんにいる健康な一般男性の精液
二つ目:そこらへんにいる健康な一般女性の愛液
三つ目:そこらへんにいる一般人の尿
この国の人間の精液、愛液、尿はほとばしるほど美味い
酒と同じで免疫がある人とない人が存在する
因みに科学者が生んだ偉大なる発明とは精液、愛液、尿が美味くなる薬である

この薬をキノは服用し、自らの愛液や尿を好物として死ぬまで食すようになる
美食の国滞在中は精液を狂ったように飲み明かしセックス三昧の日々を過ごしていた
0196名無しさん@ピンキー2013/08/06(火) NY:AN:NY.ANID:ioJ6+osq
いじめの国

今日、ある国に旅人が到着した。
「三日間の滞在でよろしいですね」
「はい、お願いします」
「ではパースエイダーをお預かりしてよろしいですか」
「分かりました」
旅人はまずカノンという大口径のリボルバーを取り出し、次に森の人という自動小銃を取り出し、フルートというライフルを取り出した。
それらを全て差し出されたカゴに入れて渡すと、受付の人は少し驚いたような表情になった。
「お預かりしたパースエイダーは三日後に取りに来て下さい。」
「はい、ところで最後に一つだけよろしいですか」
「なんでしょう」
「この国はどんな所でしょうか」
受付の人はその質問に対し、少し考えた後に口を開いた
「国民全員がお互いの気持ちを思いやる素晴らしい国ですよ」
「そうですか、期待させて頂きます」
「えぇ、それではごゆっくりどうぞ、旅人さん」

旅人はモトラドを支えてゆっくりと歩きながら、街中を見て回ることにした。
レンガ作りの道路はゴミ一つ見当たらず、とても綺麗だった。

「ゴミが全然落ちてないや」
「うん、こんなに綺麗な街は珍しいね」

そんな事を話して歩いていると、歩いていた人が、手に持っていた飲み物の容器を地面に投げ捨てた。
その容器は地面に転がり、こぼれた飲み物が地面に染みを作っていく。
旅人はその光景をなんとも言えないような気持ちで見ていた。
すると、その容器を、少し恰幅の良い女の人がすぐに拾って、自分のカバンの中に放り込んで何事もなかったように歩いて行った。
近くを通った老齢の掃除婦ががレンガの染みを見ると、手に持っていたモップで綺麗に拭きとってしまった。

「へぇ、凄いね」
「うん、街中がすごく綺麗なのはこういう事なのか」

そして旅人は、綺麗なレンガの道を通り、食べ物と燃料を買い、ベッドとシャワーがついた安いホテルへとチェックインを済ませた。
旅人が泊まってくれた記念に食事をご馳走したいと宿屋の主人が申し出たので、夕食はごちそうになる事にした。
そして旅人は、お礼を述べた後、部屋に戻って熱いシャワーを浴びて、白いシーツのベッドに横になった。

「良い国だね、今の所は」
「うん、すごく良い国だ、今の所は」

旅人がベッドスタンドの明かりを消すと、部屋が真っ暗になった。

「おやすみ、エルメス」
「おやすみ、キノ」
0197名無しさん@ピンキー2013/08/06(火) NY:AN:NY.ANID:ioJ6+osq
「ねぇ、聞いた、今日旅人さんが来たって」
「あぁ、聞いた聞いた、うちの店の前を通ったよ」
「えっ、今日は旅人が来たのか、じゃあ何でうちの宿屋に入って来なかったんだ?」
「うちの料理屋は目の前を通っただけで素通りされたぞ」
「えっ、そんな事されたの?」
「わざと入らなかったんじゃないの?感じが悪い旅人ね」
「それにその旅人、目の前にゴミが落ちても拾わなかったらしい」
「何よそれ、この綺麗な国が汚れてもいいってこと?」
「ゴミが落ちても拾わないなんて、ゴミを捨ててるのと同じ事よ」
「許せないわね」
「あぁ、あの旅人だろ、汚い外の街を走ってきたモトラドを引きずってこの国を歩いてたんだぜ」
「俺も見た、泥だらけのタイヤがレンガに跡を作ってたんだぜ」
「その旅人さんなら、うちの宿屋に泊まってますよ」
「何で泊めたんだよ」
「え、いや、外から来た野蛮人を相手にヘタな事したら殺されるかも知れませんから」
「それなら仕方ないわね」
「全く、旅人は許せない奴だな」
「それにその危ない野蛮人が夜中に何をしでかすかわかりませんからね、放っておくのは私の正義感が許せなかったんですよ」
「なんて正義感に満ち溢れた宿屋なんだ」
「どこの宿屋だ、野蛮人がいなくなったら俺も泊めてくれ」
「それに、その野蛮人の汚いモトラドで他の宿を汚す訳には行きませんから」
「そこまで考えてたなんて、あなたはこの街の誇りね」
「危ないと思ったらすぐに助けを呼んでね」
「大丈夫ですよ、その野蛮人にはわざとカギの壊れた宿屋に案内しましたから」
「カギが壊れた?」
「あぁ、あの内側からは開かない部屋でしょ、一度そこに泊まった事があるわ」
「えぇ、その通りです」
「なんて準備の良い宿屋なんだ」
「凄いわ、野蛮人を相手にここまで完璧な対応が出来るなんて」
「それに、その旅人、個人的にも許せませんでしたからね」
「えっ、他にも何かされたのか?」
「えぇ、世間話のついでに、一応の挨拶として食事に誘ってみたんです、するとその旅人、本当に食事を食べて行ったんです」
「何よそれ、普通断るに決まってるじゃない」
「見知らぬ人から食事に誘われて、金も払わなかったんだろ、その野蛮人」
「なんて図々しい旅人なんだ」
「それで、あんまりにも腹がたったので、その旅人の食事にだけ、少し細工をしたんです」
「おお、一体どんな」
「気になるわ、早く教えて」
「簡単な事です、家中にある下剤をありったけ、その旅人の食事にぶち込んでやったんです」
「凄い、なんて発想力なんだ」
「転んでもタダで起きないなんて、まさに商人の鑑ね」
「おっと、野蛮人がこんな夜中に騒ぎ始めたようですぞ」
「夢遊病の気でもあるんじゃないか、こんな夜中に騒ぐなんて、周りの人の迷惑は考えないのか」
「やっぱり閉じ込めたのは正解ね、絶対に出しちゃダメよ」
「当然です。この街の安全は我が宿屋が守り抜きますよ、他のお客様はちょっと眠りづらいかもしれませんが」
「アンタ最高だよ」
「間違いなくこの街で一番の宿屋よ、ステキだわ」
0199名無しさん@ピンキー2013/08/06(火) NY:AN:NY.ANID:ioJ6+osq
「うーん・・・」

旅人は、珍しく夜中にトイレへ行きたいと感じた。
スイッチを押してベッドスタンドを付けると、部屋の中を見回して、そういえばトイレは廊下にあるんだったと思い出した。
そしてドアノブに手をかけて開けようとした所で異常に気付いた。

「え?」

ガチャガチャッ、とドアノブを回すが、ドアが開かない。
カギを開けたり閉めたりして必死に開けようとするが、開いてくれそうな気配が全く無い。

「え!?え!?」

そうこうしている間にも下の感覚はどんどん強まってくる。
とても我慢出来そうにないと感じた旅人は、どんどんとドアを強く叩き始めた。

「すみませーん、ドアが開かないんですがー」

どんどん、どんどん、どんどん。
何度もドアを叩くが、ドアの向こうで誰かが反応してくれそうな気配は無い。

「うるさいよー、どうしたのキノー?」
「え、エルメス。ドアが開かないんだ!!」
「ふーん、壊れてるのかもね、それがどうしたのさ」
「と、トイレに行きたくて・・・」
「それで助けを呼んでるのか」
「で、でも、誰も来てくれないし、もうそろそろ、限界がっ・・・」
「あらら、それはご愁傷様」

ぎゅるるるるる・・・
旅人の下半身は先ほどから限界を訴えていた。
それをありったけの理性と自制心で堪えているが、決壊はそう遠くないと感じていた。

「やっ、やだっ、エルメス、どうしよう、どうしたら・・・」
「うーん、この部屋シャワーはあったから、そこでしてくるとか?」
「え、あ・・・だ、だめ、もう・・・歩いたら・・・で、出ちゃ・・・うぅ・・・」
「あーあ、じゃあもうどうしようもないね、諦めて」
「そ、そんなぁ・・・」

ぐるるるうるるるうううるるるるぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「あっ・・・」

小さな声を上げた旅人は、自制心の敗北を悟った。
ドアノブに縋りつくような体勢で、恥辱の瞬間を迎えた旅人は、とてもとても悔しそうな呻き声を漏らしながら、ビチャビチャと汚物を吐き出していった。
部屋中に異臭が立ち込め、旅人の呻き声は嗚咽混じりの泣き声へと変わっていった。

「あーあ、やっちゃったね、キノ。」
「・・・・・・」
「それにしても凄い量だね、お腹でも壊してたの?」
「お願いエルメス・・・今は話しかけないで・・・」

旅人はシャワーで下半身の汚れを洗い流し、惨めさを噛み締めながら汚物だらけになったズボンをシャワーで水洗いした。
床に飛び散った分はどうしようもないので、仕方なく予備のタオルを一枚捨てることにして掃除した。
0200名無しさん@ピンキー2013/08/06(火) NY:AN:NY.ANID:ioJ6+osq
「旅人さん、なんてことをしてくれたんだ」
「・・・・・・」
「この宿が始まって以来初めてですよ、こんな事をされたのは」
「だって・・・ドアが・・・」
「ドアが開かないなら人を呼べばいいでしょう」
「何度も呼びました・・・」
「夜中なんですから、すぐに気付ける訳が無いじゃないですか、普通は何度も根気強く呼ぶものです」
「・・・・・・」
「それに、トイレが我慢出来なかったらそのまま漏らすだなんて、幼稚園児でもしませんよそんな事」
「う・・・うぅ・・・」
「いずれにせよこの部屋はもう使う事はできませんね、お客さんがウ○コを漏らした部屋なんて、人を泊める訳には行きませんから」
「・・・そ、その・・・」

床に正座した旅人の顔が朱に染まったのを見ると、宿屋の主人は、周りの人間によく聞こえるように更に声を大きくした

「一体どうしてくれるんですか、私の宿でウ○コを垂れ流した責任は」
「そんな・・・こと・・・いわれても・・・」
「ウ○コを我慢出来なかった旅人さん、早く答えてくださいよ」
「お願いします、もっと声を・・・小さく・・・」
「ウ○コを漏らしたのは事実でしょう、そんな大きなナリをしてウ○コ一つ我慢出来なかったんでしょう、旅人さん」
「うぅぅ・・・・・・」

ざわざわ、ざわざわ、と周りの人間がざわめき、ひそひそと旅人のことを話しているのが旅人の羞恥心をさらに煽る。
旅人は地面を見つめたまま、もう泣きそうになっていた。
そして、そのざわめきの中から、老人が進み出る。

「まぁまぁ宿屋の主人さん、怒るのは分かるがそういじめなさるな」
「ご隠居、しかしこの旅人さんは・・・」
「どうしても我慢し切れなかったんじゃよ、そうじゃろ?旅人さん」
「・・・は、はい・・・」
「仕方のない事じゃよ、誰しも出来る筈の事が出来ない人というのはいるものじゃ。」

旅人はやっと現れたように見えた味方に自分の羞恥心を思いっきり踏み躙られてる気分だったが、この場から逃げ出す事はできない。

「旅人さんが催したものを我慢出来ないのが今回の問題という訳じゃ、旅人さんが粗相をこらえていれば、こんな事にはならなかった訳じゃからな」
「それは、その通りですが・・・」
「人間誰しも間違いは犯す。大事なのは繰り返さない事じゃ、そうじゃろ、旅人さんはどう思う?」
「はい・・・もう二度とこのような事は・・・」
「いやいや、そんな言葉が聞きたいのではなくて、もう二度としない為に何が出来るか、という事を聞きたいのじゃよ」
「え・・・と・・・それは・・・その・・・」

旅人は言葉に詰まった。
もう二度としない、その為に何が出来るのか。
いくら考えても良いアイディアは出て来なかった。その間、重苦しい静寂と、ヒソヒソという陰口が場を支配し、旅人の精神をじくじくと苛んだ

「ふむ、考えつかぬか・・・」
「はい・・・申し訳ありません・・・」
「では、そうじゃな、あれを取ってこさせよう、おおい誰か、手の空いてる者はおらんか」
「何をするんです?ご隠居」
「ほっほっ、この旅人さんがもう二度と粗相をしないように躾ける道具じゃよ」
0201名無しさん@ピンキー2013/08/06(火) NY:AN:NY.ANID:ioJ6+osq
「では旅人さん、少し手を後ろに持ってきて頂けますかな」

老人は、指示して持ってきてもらった道具を手に持つと、旅人の手を要求した。

「はい」
「もう片方の手もお願いします」
「分かりました」

既に精神的に疲弊していたキノは、特に疑う事もなく温厚そうな老人の指示通りに両手を後ろに回した。
その手に老人は、持ってきた道具の輪っかを振り下ろすと、輪っかはがちゃっと旅人の手に嵌まった。

「なんですか?これ」
「今からする事はちょっと痛いかも知れませんからな、旅人さんが暴れないように押さえつける道具です」
「え?あぁっ!!」

旅人はがちゃがちゃと手を動かし、自分の手が完全に封じられた事を理解した。

「何をするんですか、外して下さい」
「事が済んだらちゃんと外しますよ、これは旅人さんが暴れないようにする為の道具ですので」
「・・・いえ、僕はもうこの国を出ます。今すぐに外して下さい。」

その声が聞こえなかったように、老人は周りに向けて指示を出した。

「さて皆さん、その旅人のズボンを脱がせて、だらしの無いケツの穴を見えるようにして下さい」
「ッッ!!!??」
「分かりました、ほら旅人さんじっとして」
「あっ、こら暴れるな」
「おい皆、この旅人さんを押さえつけろ、野蛮人だけあって凄い力だ」
「ふんっ」
「やった、蹴り飛ばしたら倒れたぞ。上から押さえつけろ」
「私は右足を抑えるわ」
「じゃあ俺が左足を抑えよう」
「よしっ、身動き取れなくなったみたいだ」
「ベルトを引き抜くんだ」
「よしっ、小汚い尻が見えてきたぞ」

両手が使えない上に、周りの大人たちによってたかって押さえつけられては、歴戦の旅人と言えど抵抗する事は出来なかった。
何人もの大人に押さえつけられ、床に押し倒され、ズボンを脱がされてしまった。

「こんな国だとは思いませんでした、僕は今すぐ国を出ます。離して下さい。」
「ダメじゃよ旅人さん。旅人さんが今いるのはこの国の中じゃ。この国にいる間はこの国の決まりに従ってもらわねばな」
「・・・・・・」

老人は持ってきてもらった道具から、細長い棒を手に持つと、コップに入ったぬるぬるとした液体をそれに塗りたくり、旅人の股間にあてがった。

「さて、ちょっと痛いかもしれんから、我慢するんじゃよ」
「えっ、冷ゃっ・・・ちょっ、えっ、痛いっや、やだあぁっ」
「うおっ、急に動くな」
「これこれ暴れるな旅人さんや、ヘタに動くととんでもない事になるぞ」
「中で折れたら二度と取り出せなくなるぞ」
「それどころか死んじゃうかもな」
「えっ、やっ、やだっ、やめてやめてっ」
「ホラ、旅人さん動くな」
「それがいやならじっとしてろよ」
「自分が悪いんだから我慢しなさいよ、非常識ね」
「全く、こんなに常識知らずな旅人だと知ってたら国の中にも入れなかったのに」

つぷ、つぷぷぷぷ、と旅人の小便が出る場所へ、細く長い棒が差し込まれて行った。

「あっ・・・あ、あ、あ、ああぁぁぁぁ・・・・た、助けて・・・師匠・・・・・・キノさ・・・ん・・・」
0205名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
こんばんは24です。久しぶりにアップしてみます。
シズキノしかかけないのでご容赦ください。

 ベンチの背もたれの後ろに駐車された、銀のタンクを持つモトラドが声を出した。
「キノ、いつもの言えばいいじゃん」
 キノと声をかけられたベンチに座った旅人が振り向いて聞く
「いつもの?なんだい」
「シャワーとベッドのあるちょっと安くていいホテルにはやく行きたいんですって」
 キノは顔を赤くした。
「エルメス、今ここでそれをボクが言ったらダメなの、判らないかい?」
「なんで、ここに来る直前まで言ってたのに」
 キノの隣に座っている青年が言う。
「それは、失礼。
 キノさんは旅で疲れているんだから当たり前だね。
 じゃあ、いいホテルを紹介するよ」
「ありがとうございます。シズさん」
 バギーを取ってきます、とシズと呼ばれた青年が飼い犬である大きい犬を連れてベンチを立って去る。
 ほっとキノが安堵のため息をついて、エルメスと呼んだモトラドの横に立って行き、ポカンとタンクをたたいた。
「キノ、ひどいなぁ」
モトラドが言った。
0206名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
205 続き
「シズさんが、良いほうにとってくれたからいいようなものの、そんなのハシタナイと思われるよ」
キノが言う。
「シャワーとベッドのあるホテルに行きたいってハシタナイかな」
 キノは怒った顔でモトラドを見る
「……ごめん、そうかキノ」
「そう」
「ちがう意味に取られたら、とんでもなくハシタナイね」
「そのとおり、国に入って真っ先にシズさんに会えたのはいいんだ。
 けど、いつものそれをシズさんに言って意味を取り違えたらとんでもないことになる」
「でも」
「?」
「キノはそういう気持ち、ちっともないの?」
 キノはちょっと困った顔になった。
「うん、実は、……あるかな」
 キノは口元を押さえてちょっと首をかしげて考えるしぐさをする。
 ベンチの側の木の梢がゆれて、木漏れ日がキラキラと光った。
「でも、シズさんに呆れられるのはイヤだよ」
「そりゃそうか」
「そうだよ。
 だから、とりあえず『今日の夜食事をごいっしょしましょう』って言ってみる」
「うん、それは穏便だね」
「それで、なごやかに食事が出来たら、そのときにがんばって誘うよ」
「がんばってねキノ」
 キノがエルメスの言葉にうなずいてきゅっとこぶしを握る。
 そして振りかえって驚いた。
 足元に毛足の長い白い大型犬がしっぽを振って座っている。
 さっきシズといっしょに居た飼い犬だ。
「陸君!……いつからそこに?」
 陸と言われた大型犬が答える。
「キノさんがモトラドをたたいた時からおりました」
 シズさんは?と問いかけながらキノが視線をあげると、陸の後ろの程近くに立っていた。
 シズは申し訳なさそうな顔をしていた。
 キノが帽子のひさしに手をやって下を向いた。
「……ごめんなさい」
0207名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
206 続き

 シズがゆっくりキノのそばに歩いてきた。
「キノさんあやまることはありません。
 こちらこそすまない。立ち聞きするつもりはなかったんです」
 シズはこわごわとキノの肩に手をのせて、下を向いたままのキノが嫌がらないのを確かめてから、そっと抱き寄せた。
 耳元に顔をよせて小さい声で話す。
「今すぐキノさんを私の家に連れて行っていいですね」
 キノが小さくうなずく。
 シズはエルメスの荷台の荷物を、手早くバギーに乗せかえ、エルメスの後部にキノを座らせてエンジンをスタートさせた。
「陸、バギーの荷物番を頼むよ」
 シズは陸に声をかけると返事をまたずにエルメスに乗って走り出した。
「しっかりつかまっていてくださいね」
 シズはキノが身体に回した手を軽くたたきながら声をかけた。
0208名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
207続き
 久しぶりのシャワーを念入りに浴び、キノは用意されていたシャツに袖をとおした。
「わ、大きい……」
 肩も袖もまるで大きさがあっていない。
 洗面所の鏡に写った、だぼだぼのシャツを着た自分の顔を見て、髪をもう一度ゴシゴシとタオルで拭いた。
 先ほどの自分の失態を思い出して、恥ずかしさに顔が赤くなる。
 タオルをタオルかけにひっかけて、廊下に出てすすむ。
 さきほどシズが居たリビングには誰もいなかった。
 キノは、ふっと息をはいてシズの部屋の前に立った。
 ちょっとドアをにらんでから、小さくノックをする。
「どうぞ」
 部屋の主の声がした。
 ドアを開けると、シズはTシャツにジーンズの姿でベッドに腰掛け新聞を読んでいた。
 窓のレースのカーテンからは太陽光が入ってきていて、清潔な部屋を照らしている。
 シズはキノに顔を向けてにっこり笑うと、膝の上新聞紙を畳む。
 キノはドアをひいた姿勢のまま動けなくなった。
「バギーに荷物を置いてきてしまったので、代わりにと思って俺のシャツを出したんですが、やっぱり大きすぎますね」
 新聞紙をサイドテーブルに投げるように置き、シズが言った。
 キノは、やっぱり動けないでいた。
 シズはちょっと考えるようにした。
 それから両手を広げて
「キノさん、おいで」
 と言った。
0209名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
208続き
 キノは小さくうなずくと、部屋に入りシズの側に行く。
 キノが手の届く位置に来たところで、シズはキノを手で引き寄せてゆっくりと抱き寄せた。
 されるがままに抱きしめられ、キノはシズの首におずおずと手をまわした。
 シズはキノを、抱き上げて自分の膝の上に座らせ、キノの髪をやさしく撫でた。
「シズさん、ずるいですね」
 キノがつぶやく。
「え?」
 シズが驚いて身体を引いて、キノの顔を見た。
 頬を赤らめてキノはシズを下からにらんでいる。
「俺がずるいんですか?」
 不思議そうな顔でシズが聞いた。
 キノはうなずいて額をシズの肩に押し当て、そのまま、ぼそぼそと話した。
「ボクはこんなに恥ずかしいのに、シズさんはいつものままです」
 シズはキノの言葉に、驚いた表情をした。
 どう答えたらいいのか考えているようで、次の言葉まで間が空いた。
「……キノさん、俺がいつもどおりに見えているとしても、実際はそんなことはないんですよ」
「さっきボクが入ってきたとき、普通に新聞を読んでいたじゃないですか」
0210名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
209続き 
「ああ、新聞……」
 シズは、新聞か、とつぶやき、はははと軽く笑った。
 キノが顔をあげてシズを見た。
 シズは頭をかきながら言った。
「広げていただけで、文字は全然読めませんでした」
 キノを膝に乗せたまま、腕を伸ばして先ほど置いた新聞を取る。
 そして自分でそれを見て、また声を出して笑った。
「なにがそんなにおかしいんですか?」
 キノが不服そうに聞いた。
 シズはキノに新聞を渡す。
 競馬新聞だった。
「シズさん競馬をするんですか?」
 シズは首を振った。
「それより日付を見てごらんよ」
 キノが新聞の印字を見る。
 一月前の新聞だった。
「なんですか?これ」
 キノが不思議そうにシズに聞いた。
「ティーが同級生から押し花を教えたもらったときに使った新聞紙です。
 サイドテーブルの花瓶を包んでしまうのに使おうと思って、ここに持ってきてたんだ」
 シズはキノの手から新聞を取るとまたテーブルに置いた。
 そしてキノの肩を抱いて話す。
「キノさんがこの部屋にくるのを待っているとそわそわして落ち着かなくなって、
とりあえず新聞を読んでるフリをして自分をごまかしてただけなんだ。
 文字が目に入らないから、『一ヶ月前の競馬新聞』なんて意味の無いものを眺めてたのに気付かなかった」
 キノが噴出した。
「あはは、本当に意味が無いですね」
「うん」
 シズはキノの笑顔をまぶしそうに見る。
「君と、こんなふうにしているのに、俺が冷静で居られる訳がないよ」 
0211名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
210続き
 「そうですか、なんだかボクばかりのぼせてるみたいで恥ずかしかったんです」
 キノがシズの肩におでこをくっつけたまま言った。
 シズはちょっと迷ってからキノを抱き上げ自分の膝の上からベッドに下ろした。自分の服を脱いで椅子の上に置いた。
 キノをかき抱いて、ため息といっしょにつぶやいた。
「キノさん、会った時すぐにでも抱きたかったんだ」
 キノは、シズの首に腕をまきつけて言った。
「ボクも」
 シズはキノのあごを抑えて、キスをした。
 舌で唇をなぞると、キノが口を薄く開いて受け入れる。
 キノの小さな歯並びを舌で確かめてから、ゆっくりと中に押し入る。
 やわらかい唇の感触と、小さな舌のぬめりと動きに、ちょっと電気が走ったような快感を感じた。
 ちゅっと吸い上げて、顔を離すと上気したキノの表情を見る。
「シズさん」
 黒い潤んだ大きな眼がシズを見上げている。
「うれしい」
「俺もうれしいよ」
 もういちど唇をふさいで、深いキスをする。
 キノはのどを鳴らしてシズを受け入れる。
 シーツの上にキノの身体を横たえて、シズはシャツの上からキノの身体をまさぐった。
 細いからだは熱くなっていて、手のひらの動きに敏感に反応する。
 胸をまさぐると、乳首が硬くあたった。
 つまんで転がすと、キノはビクリと身体を振るわせる。
 シズはキスを終わらせて、顔を離してキノを見る。
 キノは恥ずかしそうに眼をそらした。
「脱がせていい?」
 キノは眼を閉じてうなずく
0212名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
211続き
 シャツのボタンを二つあけて、手を差し入れる。
 やわらかい胸のふくらみをさぐりながらまたキスをした。
 手の動きにあわせて、キノの息が上がってくるのがわかる。
 硬くなった乳首をまたつまむと、ビクンと身体が跳ねる。
 シズはキノの着ているシャツのボタンを全部はずし、前をはだけるとキノの上に覆いかぶさった。
 両手でキノの胸を揉んで、キスを繰り返す。
 キノが荒い息をはきながら、シズのキスに応える。
「キノさん」
 シズはキノの顔から唇を離すと、キノの胸に唇をはわせる。
 シズが動くたびに、キノは身体を震わせた。
 シズはキノの胸をすくう様に持ち上げると、乳首に吸い付く
「あっ」
 キノは、我慢しきれず声を出した。
 シズはキノの声に促されるように、胸へ執拗な攻めはじめた。
 舌と唇と歯で、甘噛みをし、なめ、ねぶり、両手でなぶる。
 キノはシズの髪の毛に手を入れ、くしゃくしゃとかき回し、嬌声をあげた。
0213名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
 強く乳房を吸い上げると、キノがひときわ大きな声を出し、指がシズの髪の毛のなかで硬くなる、そのあと全身が硬直した。
 シズはキノの顔を見た。
 眼をつぶって、息をとめている。
 すぐに弛緩がやってきて、シズの下でキノの身体から力が抜けた。
「キノさん?」
 頬に手を当てて声をかけると、キノは眼を薄く開いて、恥ずかしそうに笑った。
「久しぶりで、気持ちよすぎました」
 キノはくっくと声を出して恥ずかしさに笑い出した。
「ごめんなさい、ボクばかり……」
 そんなことないよ、シズは笑って謝るキノに頬をよせる。
 笑って上下するお腹を撫で、太ももに手をはわせる。
212続き
 汗ばんで熱くなった肌。
 キノがふうと息を吐くのにあわせて、シズはキノの膝を割って開き、自分の右足を割り込ませる。
 キノの脚の間に手を差し入れ、指をはわせると、キノはまたビクリと小さく痙攣した。
 キノは脚を閉じようとキュッと力を入れたが、既にシズの脚が間にあって、閉じられない。
0214名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
213続き
 「シズさん」
 キノが小さく呼ぶ。
 ふっと息を吐いて
「キノさん」
とシズが応えた。
 シズの手はキノの核心を分け入って、指でひだを分け、なぞり始めている。
 シズは、顔をキノの胸に寄せて、ゆっくりとなめ始めた。
「いやっ」
 身体の敏感な部分を2ヶ所同時に刺激されて、キノが叫んだ。
 シズが顔をあげて、キノに聞いた。
「痛い?」
 キノは首を振る。
「痛くは無いです、でも刺激が強すぎて、変な声がでちゃう」
 シズが笑った。
「たくさん、声を出してください」
 言いながら、指の動きは止めない。
「え、でも、あっ」
「キノさんの声、聞かせてください」
 ほら、と言いながら、胸の乳首をきゅっとつまんだ
「ああっ」
キノが声を出した。
「イイコだ」
シズがほめてキスをした。
「どこが感じるのか、声で探っているんです。
 だから、どんどん声を出してください」
 言いながら、シズは胸の攻めを再開する。
 キノは、首を振り、イヤイヤをしながらシズの攻めを受ける。
 右手は外側をなぞるのをやめ、指が身体の中に入り始めている。
0215名無しさん@ピンキー2013/08/26(月) NY:AN:NY.ANID:lhI8qafq
214続き
「中がこんなに熱い」
 シズがつぶやくのが聞こえキノは恥ずかしさと快感でおかしくなりそうになる。
「シズさん」
 キノが息のあいまに呼ぶ
「ん?」
「ボクも、なにかしたい」
 シズは、キノの手を取って導いて、自分のものを握らせた。
 そしてため息をつく。
「キノさん……とても気持ちいい」
 キノは相変わらず、シズのそれにまだ慣れない。
「シズさん、これ大きい」
 驚いてつぶやいている。
 シズはちょっと笑ってキノのほおにキスをし、差し入れた指を出し入れしはじめる。
 キノが指のうごきにあわせて小さな嬌声をあげはじめた。
 手の動きに合わせて、腰をくねらせる。
 シズの手のひらに柔らかい肉の感触のほかに小さくあたる部分がある。
 シズはちょっと不思議に思って手のひらのあたる部分を見た。
 キノの陰核が硬くとがって当たっていた。
 キノは無意識にその部分を手のひらに擦るように当てて来る。
 動きに合わせて、こねるようにしてやると、嬌声が大きくなった。
 シズの手のひらは、キノのせいでだらだらと濡れていく。
 ぬめりを使って指を熱い壁に擦るようにし、手のひらで外側を刺激する。
 キノの手がシズのそれからはずれ、シズの右手に添えられた。
「キノさん?」
 シズがキノを見ると、キノが眉根を寄せ歯を食いしばるようにして、シズの手のひらを自分に押し付け、指をめり込ませるそのまま手を脚ではさんでぎゅうっと締め付けた。
 と、しぼるような声をあげ、全身を緊張させた。
 あごをそらせ、両足脚をしめつけ、足の指がぎゅうぎゅうと丸まる。
 シズはキノの絶頂の姿をうれしさと不思議さの交じった気持ちで眺める。
「この人でもこんな風になるのだな」
 耳朶を打つ声が細くなり、緊張が解けて、キノは身体を緩める。
 小さい声で「ああ」と言いながらシズの首に腕をまわし、時折起こる痙攣を抑えるように腕に力をいれてきた。
 シズも左手でキノのビクビクと震える身体を抱きとめる。
 シズがゆっくりと指を抜くと、蜜がさらに滴り落ちた。
0219名無しさん@ピンキー2013/08/27(火) NY:AN:NY.ANID:3xJVxRCR
215続き
 上がった息を整ようと呼吸しながら、キノがシズを見て聞いた。
「シズさん、今指を何本入れたんですか?」
 ああ、指は一本です。
 え、一本ですか?
 はい、いつも一本しか入れていません。
 意外でした。でも充分きつかったように思うんですが。
 シズは微笑んでキノに聞いた。
 いいですか?
 キノは、不思議そうな表情をしてから、問われた意味に気がついて、うなずいた。
「さっきからボクばかりすみません」
 シズは身体を離しながら笑った。
 キノさんに感じてほしいからがんばっているんですから、謝らないでください。
 良かったですか?
 はい、とても……。
 キノはベットから降りるシズを眼で追う。
 シズが恥ずかしそうにしたので、キノはシズが用意をしている様子を見るのをやめ、シーツで身をくるんで背をむけた。
 キノさん、いいですか。
 シズがベッドに上がり、キノのシーツをめくる。
 キスをしながら、キノの脚に身体をわりこませた。
「キノさん」
 名前を呼びながら、シズは腰を落としキノの身体に押し入る。
 シズは、中の感触に身震いした。
「熱い」
 キノは眼をつぶって、息を吐きながらシズの身体を受け入れる。
 思いのほかするすると入ってくるそれがキノの中で強い圧迫感を持つ。
 両手をシズの肩に回し、その圧迫感に耐える。
 シズは、腰を落としきり、キノの奥まで自分の身体を埋め込んだ。
 ゆっくりとため息をついてキノを見る。
 キノはつぶっていた眼を開いた。
「キノさん」
 シズがもう一度名前を呼んだ。
 キノはうなずいた。
「とても、気持ちがいいです」
 シズはキノに口づけする。
0220名無しさん@ピンキー2013/08/27(火) NY:AN:NY.ANID:3xJVxRCR
219続き
 ただ、中に入っただけなのに腰に熱い塊ができたようになってシズは困った。
 動いてしまえば、直ぐに終わりそうな気にまでなってくる。
 キノの上気した顔を見ていると、ますます興奮が高まる。
 キスをして、表情を見えないようにし、そっと動き始める。
 浅い動きのはずなのに、キノが小さくだが、声をあげる。
 キスでふさいだ唇からあがる抑えた嬌声に背筋がゾクゾクとして、シズは動きが深くなる。
 キノと結びついた部分は、熱い沼のようで、奥へ進みたい欲望のほうが勝ってしまう。
 根本まで埋め、その柔らかさを堪能しまた攻め入る。
 深くすすむと、キノの声が甘くなり、だんだんすすり泣きのようになってきた。
「キノさん?」
 シズが顔を離して、キノの表情を確かめる。
 切なそうに眉根をよせているが、涙は見えない。
 名前を呼ばれたため、キノは眼を開く。
 潤んだ黒い瞳から焦点が合わない視線をシズになげる。
「泣いてるみたいな声が出てしまいます」
「いい声だ……」
 キノが戸惑っているようなので、シズは笑いかける。
 ただ、シズ自体もすぐに終わりそうで苦しい。
「キノさん、背中、いいかい?」
「?」
0221名無しさん@ピンキー2013/08/27(火) NY:AN:NY.ANID:3xJVxRCR
220続き
 シズはキノを抱き上げ、うつぶせにして腰を抱いた。
 今まで最中に体位をかえたことなどなかったので、キノは戸惑った。
「シズさん?」
 シズは後ろからキノを貫く。
「あーっ」
 初めての感触にキノが驚き声をあげる。
 シズは思いのほか強い快感に戸惑った。
 少しでも長くと思ったのに、背中から抱くと快感がますます強い。
 動けなくなって、息を吐きながら、キノの背中に口付ける。
「あ、シズさん、…ふ、深すぎます」
 キノが小さい声で言うのが聞こえた。
 うん、とシズが答える。腰を引いて、打ち付ける。
 キノが甘い声でうめいた。
 その声で、シズは自分の動きを抑えられなくなった。
「キノさ……ん」
 欲望のままに、深く、強くキノの身体に打ち込み始める。
「シズさん、深い、あ、奥まできてる……ん、ん」
 シズの動きに翻弄され、小さな身体を震わせながらキノは全てを受け入れていく。
 シズの顔からキノの背中に汗が落ちる。
 ぎしぎしとベッドのスプリングがきしみ、シズの動きがますます大きくなっていく。
 動きに合わせて、キノの身体の中もますます熱くなっていく、キノはその熱が耐えられなくなりそうになってきた。
「は」
 シズが大きく息を吸った。
 キノを抱き起こし、両手で胸を包んだ。
 ふーと息をはき、キノから身体を離す。
 はぁはぁと息を切らしているキノの身体を再び仰向けに横たえ、シズはキノに覆いかぶさる。
「やっぱり、キノさんの顔を見ながらが、いいな」
 荒い息の合間合間にシズが苦しそうにボソボソと言った。
 大きな声を出すと、終わりそうな気がしてシズは声を出せなかった。
 キノは焦点の合わない目のままでシズを見上げて少し笑った。
「シズさん、照れてますか?」
 シズが笑った。
「うん、恥ずかしいよ」
 二人は身体を重ねたまま笑った。
0222名無しさん@ピンキー2013/08/27(火) NY:AN:NY.ANID:3xJVxRCR
今日はここまで……。

>>217
ありがとうございます。
>>218
ありがとうございます。
投下楽しみに待っています。
0223名無しさん@ピンキー2013/08/28(水) NY:AN:NY.ANID:rIvUxVQA
221続き
 シズはキノの足首をつかんで開き、また身体を埋める。
「あ、シズさん」
 キノは不安そうな声を出し、シズの肩をつかむ。
「苦しい?」
 シズがキノの顔に顔を寄せてたずねると、キノは首をふった。
 はぁはぁと息を荒げながら、言葉を出す。
「あの、シズさん、入っているんですよね?」
 シズは、自分が彼女とつながっている部分を見る。
 彼女の蜜と、自分の体液でぬめり光っているそこに、自分のものが根本まで埋まっていた。
 キノが息をするたび、ちいさくその部分もゆれている。
「ボク、見えないので……」
 ああ、そうか。……ほら。
 シズはキノの手を握って、その部分に導く。
 キノの細い指が、シズと彼女の身体のつながった部分をなぞった。
「あぁ!すごい」
 自分の体にシズが埋め込まれているのを確かめて声を出した。
「本当に入っている……」
 シズは、キノが本気で驚いているのが、ちょっとおかしかった。
0224名無しさん@ピンキー2013/08/28(水) NY:AN:NY.ANID:rIvUxVQA
223続き
「キノさんの中、とても気持ちが良いです」
 耳元で言うとキノが息をふっと吐いてから笑った。
「ボクもこうして抱き合っているの、とてもいい」
 シズは彼女に深いキスをする。舌を吸い上げ、上あごを舐め、唇を軽くかむ。
 キノは荒かった息をますます荒くする。
 キノの興奮にあわせ、シズも熱くなり始める。
 シズは、キノの身体に自分を打ちつけはじめた。
 ゆっくりにしようと思いながら動き始めた筈が、抑えきれずに大きな動きになってしまう。
 身体から受ける快感で頭がいっぱいになってきた。
 キノはシズにしがみつきながら、だんだんに動きを合わせ腰を動かし始める。
「シズさん……熱い」
 キノが吐く息の甘さに、シズは眼が眩むような気がした。
 いつも冷静なキノが汗を流し、乱れて、自分に腕をまわし喘いでいる。
 シズは、胸がいっぱいになった自分の中の感情を探り、彼女の今の姿を見て湧いた気持ちを言葉にする。 
「キノさん、好きだ」
 キノはシズの動きに翻弄されながら、閉じていた眼をうっすらと開ける。
 そして、切れ切れに言葉を出す。
「シズさん、ボクも」
 波のように揺らされながら、キノはシズが全身に与えるあらゆるキスと愛撫を受ける。
 指がなぞり、唇があたる部分はそのたびチリチリとした小さな快感となり、キノは溺れたように息をつぐ。
 シズにつかまり、また手を離し、相手の動きを受け入れ、与えられる行為を感受し、咽の奥から甘い声をもらす。
 キノは上を向いているのか、下を向いているのか判らなくなりながら、シズの身体の感触を愛おしく感じ、求める。 
 あぁ、と小さく喘ぎ、キノはのけぞった。
 首をいやいやをするように振ってシズの肩に手をかけ、息を吐いたあとやっとで続きの言葉を出した。
「シズさんが好き」
 少しでも長く、彼女の様子を眺め、中に留まっていたいと思っていたが、声を聞いてシズの限界が来た。
「キノさん!」
 キノの名前を搾り出すように声にすると、大きく身体を打ち付ける。
「あー!」
 シズの動きに合わせてキノが嬌声をあげる。
 キノの中で、シズがひとまわり大きくなり激しく動く、その力強さに、快感に翻弄されていたキノも頂点に達した。
 キノはシズの身体を乗せたまま、背をそらし身体を硬くする。
 シズは、自らのほとばしりのためにゆっくりとした動きに変わった。
 キノに視線を投げながらシズの頭の中は真っ白染まる。
 シズのあごから汗がしたたり、キノの胸にパタパタと落ちていった。
 全身の筋肉を硬直させシズは苦しげな声をあげる。
 キノはまぶたに光が走るのが見え、自分ののどからすすり泣くような声が出るのをどこか遠くで起きている事のように聞いた。
 シズの声が切れるのと同時に、シズはキノの上に落ちてくる。
 キノはまだすすり泣きのような声を出し続けていた。
 シズの汗で濡れたほおがキノのほおに当たる。
 キノは、シズの髪に自分の指をゆっくりと入れて、髪をくしゃくしゃにした。
 しばらくしてキノの身体がやっとでゆるみだした。
 シズは身体を起こし、キノにキスをした。
「大好きだ」
 ため息といっしょにもう一度言った。
 
0225名無しさん@ピンキー2013/08/28(水) NY:AN:NY.ANID:rIvUxVQA
223続き
「キノさんの中、とても気持ちが良いです」
 耳元で言うとキノが息をふっと吐いてから笑った。
「ボクもこうして抱き合っているの、とてもいい」
 シズは彼女に深いキスをする。舌を吸い上げ、上あごを舐め、唇を軽くかむ。
 キノは荒かった息をますます荒くする。
 キノの興奮にあわせ、シズも熱くなり始める。
 シズは、キノの身体に自分を打ちつけはじめた。
 ゆっくりにしようと思いながら動き始めた筈が、抑えきれずに大きな動きになってしまう。
 身体から受ける快感で頭がいっぱいになってきた。
 キノはシズにしがみつきながら、だんだんに動きを合わせ腰を動かし始める。
「シズさん……熱い」
 キノが吐く息の甘さに、シズは眼が眩むような気がした。
 いつも冷静なキノが汗を流し、乱れて、自分に腕をまわし喘いでいる。
 シズは、胸がいっぱいになった自分の中の感情を探り、彼女の今の姿を見て湧いた気持ちを言葉にする。 
「キノさん、好きだ」
 キノはシズの動きに翻弄されながら、閉じていた眼をうっすらと開ける。
 そして、切れ切れに言葉を出す。
「シズさん、ボクも」
 波のように揺らされながら、キノはシズが全身に与えるあらゆるキスと愛撫を受ける。
 指がなぞり、唇があたる部分はそのたびチリチリとした小さな快感となり、キノは溺れたように息をつぐ。
 シズにつかまり、また手を離し、相手の動きを受け入れ、与えられる行為を感受し、咽の奥から甘い声をもらす。
 キノは上を向いているのか、下を向いているのか判らなくなりながら、シズの身体の感触を愛おしく感じ、求める。 
 あぁ、と小さく喘ぎ、キノはのけぞった。
 首をいやいやをするように振ってシズの肩に手をかけ、息を吐いたあとやっとで続きの言葉を出した。
「シズさんが好き」
 少しでも長く、彼女の様子を眺め、中に留まっていたいと思っていたが、声を聞いてシズの限界が来た。
「キノさん!」
 キノの名前を搾り出すように声にすると、大きく身体を打ち付ける。
「あー!」
 シズの動きに合わせてキノが嬌声をあげる。
 キノの中で、シズがひとまわり大きくなり激しく動く、その力強さに、快感に翻弄されていたキノも頂点に達した。
 キノはシズの身体を乗せたまま、背をそらし身体を硬くする。
 シズは、自らのほとばしりのためにゆっくりとした動きに変わった。
 キノに視線を投げながらシズの頭の中は真っ白染まる。
 シズのあごから汗がしたたり、キノの胸にパタパタと落ちていった。
 全身の筋肉を硬直させシズは苦しげな声をあげる。
 キノはまぶたに光が走るのが見え、自分ののどからすすり泣くような声が出るのをどこか遠くで起きている事のように聞いた。
 シズの声が切れるのと同時に、シズはキノの上に落ちてくる。
 キノはまだすすり泣きのような声を出し続けていた。
 シズの汗で濡れたほおがキノのほおに当たる。
 キノは、シズの髪に自分の指をゆっくりと入れて、髪をくしゃくしゃにした。
 しばらくしてキノの身体がやっとでゆるみだした。
 シズは身体を起こし、キノにキスをした。
「大好きだ」
 ため息といっしょにもう一度言った。
 
0227名無しさん@ピンキー2013/08/28(水) NY:AN:NY.ANID:rIvUxVQA
224続き
 身体をよせて二人は少し眠った。
 シズが目を覚ますと、キノが大きな眼でシズを見ていた。
「起きてましたか?」
「いえ、今さっき起きたばかりです。
 それまでぐっすり寝ていました」
 シズはキノの肩を抱いて言う。
「旅の疲れもあるでしょうからゆっくり眠ってください」
 キノはうなずいてから、もじもじとした。
「あの、シズさん」
「はい」
「いつも最後とても苦しそうなんですが、苦しいんですか」
「最後?」
「はい、最後に唸り声を出して……」
 シズは『ナンてことを言うんだろう、この娘は、』と恥ずかしくなった。
「キノさん、俺が苦しそうに見えてたんですね」
 キノは真面目な顔でうなずく。
 シズは『キノさんは、どこまで知らないんだ』と困った。
「あの、あれは……」
 キノは真剣に聞いている。
 シズは恥ずかしさに赤くなり、キノを抱きしめ自分の顔を見られないようにしてから言った。
「とても強い快感で、そういう表情になってしまうんです」
 キノはシズの髪を撫でた。
「そうなんですか?
 それなら安心しました。
 ……苦しいんだったら申し訳ないなって思ったんです」
 シズはキノの答えに、はははと声を出して笑った。
「ボク、バカみたいな事、言ったんですか」
 キノが聞いた。
 シズは身体を離し、問いかけるキノの顔を見てまた笑って言った。
「知らないとそんなふうに思うんだなって。
 それが可愛いくて笑っただけですよ」

おしまい。お粗末様でした。
0229名無しさん@ピンキー2013/09/05(木) 13:50:57.05ID:df2+TI7t
ほす
0232名無しさん@ピンキー2013/10/10(木) 19:49:49.60ID:D4TZNmrF
仕方ない。
リニューアル版も買うか。
16冊だから1万近い出費だ。
0233強制移住の国2013/10/14(月) 01:47:45.40ID:3vhzWhNs
見渡すかぎり一面の平原に伸びる道を、一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。
「ここは走りやすいね、キノ。湿度も温度もちょうどいい」
「ボクもそう思うよ、エルメス。汗をかかないで済むに越したことはない。」
キノと呼ばれた人間が、エルメスと呼ばれたモトラドと話をしている。
「ねえキノ、そろそろ次に行く国の情報を話す頃だよ?」
「それが、あまり情報を得られなかったんだ。でもその情報を得られなかった理由にちょっと引っかかってる」
「どうして?誰もその国に行ったことがないとか?誰も入れてくれないとか?それともすでに滅びているパターン?」
「何でも、その国を訪れた旅人は、一度入国すると、二度と国から出てこないらしい」
「それ、まずくない?監禁されてるって事でしょ?」
「そう思って、ボクもこの国は見送ろうかと思ったんだけど、その次の国はどこかで燃料補給しないと届かない距離なんだ。
だから、どうせなら寄っていこうと思って」
「なるほど。監禁は怖いけど、動けなくなるのはもっと嫌だから、そうするしかなさそうだね」
雑談をしながら代わり映えのない平原をひたすら走り続けて、キノとエルメスは城門の前に到着した。城壁はとても長く、どこまでも続いている。
キノは城門の百メートルほど前でエルメスを止める。
「すごく大きい国みたいだね、キノ。広すぎて、旅人はみんな道に迷って、みんな出られなくなるとか?」
「そうだといいんだけど、たぶん現実はそんなに甘くない」
「なあんだ、気づいてたのか」
エルメスにまたがったまま雑談するキノは、城壁の上のほうをしっかりと確認していた。
そこには、機関銃の着いた監視カメラが、等間隔にいくつも配置されていた。
「全部、赤外線カメラ付きのすごい高性能な奴だよ。その気になったら、この距離からでも寸分の狂いなくキノの頭を狙撃できると思う」
「確かに、そう簡単に脱出するのは困難みたいだ」
「どうする、キノ?あの銃に狙われたら、ぼくの足じゃぜったいにかわしきれないよ。キノにモトクロスの技能があったとしてもね」
「あれだけ高性能な監視カメラを作れるんだから、装甲車くらい作れるさ。ちょっと借りればいい」
「まったくもう、ちゃんとぼくを載せられるやつにしてよね?」
呆れるエルメスを、どこまでも楽観的なキノが発進させた。
0234強制移住の国2013/10/14(月) 23:56:13.74ID:3vhzWhNs
城門をくぐったキノとエルメスは入国審査を受けた。
入国審査官は軍服を着た若い男性で、パースエイダーを腰につけていたものの、特に変わったところは無い。
キノは審査官の指示通り、書類に記入をした。年齢、身長、体重、持参品、重病経験など、記入事項は一般的なものだった。
しかし、一つだけ、いつも書いているのに、書くべき場所がない事項があった。
「あの、この書類、滞在予定日数がありませんよ?」
「ああ、お気になさらず」
軍服を着た入国審査官は笑顔でキノに答えた。
全ての記入を終え、キノが書類を提出すると、入国審査官が説明を始める。
「それでは旅人さん。この国では、政府が指定する決まったところに滞在してもらう事になります。その場所までは係の者が案内しますので、モトラドさんと一緒にどうぞ」
城門を抜け入国すると、気だるそうな警察官と思われる中年の男性が一人、パトカーに乗ってキノを待っていた。
「ああ、旅人さんだね。宿まで案内するよ。このパトカーにモトラドは載せられないから、走ってついて来な」
警察官はパトカーから降りもせずそう言って、発進した。キノは慌ててエルメスにまたがり、それを追う。
パトカーは片側三車線の広い道路を軽快に走った。国境が近いからか、交通量は少なかったものの、走って行くにつれ自家用車がどんどん増えてきた。
周囲は農地だが、ちょっと遠くを見渡せば小さな集落、あるいはビルの並んだ都市区画も見える。
「そうとう発展した国みたいだね、キノ」
「そうだね。これだけ農地があれば食料は十分あるだろうし、自動車がたくさん走っているということは、経済と科学技術が十分発展している」
「問題は、これからどこへ連れて行かれるかだけど」
「それは着いてみないとわからない。なるようになるさ」
パトカーは広い道を一時間くらい走った後、都市に着いた。賑わう商店街、工場、学校の区画などを抜け、住宅街に入り込む。
何度か住宅街の細い路地を曲がり、パトカーは前庭付きの、きれいな平屋の家の前で止まった。
「立派だねー。宿にしては豪華すぎる。別荘地みたいなものかな?
「いや、ここはどう見ても住宅街だよ。まあホテルみたいにエルメスを室内に入れなくて済むのは便利かな」
「ひどい」
キノとエルメスが感想を言い合っていると、警察官がパトカーから降りてきた。
「着いたよ。ここがあんたの家だ。これは書類な。土地の権利書とか、国民番号とか」
「土地の権利書?国民番号?一体どういう事ですか?」
普通旅人には与えられないそれらを訝ったキノが質問する。
「何?あんたら、移住しにこの国へ来たんだろ」
「え?」「へ?」
キノとエルメスが素っ頓狂な声をあげて驚く。
「知らないのか?この国には、移住目的以外での入国は認められない。一度入国したら死ぬまでここに住み続けてもらう」
「そんな説明、受けていません」
「そう言われても、俺の仕事はあんたを送り届ける事だけだ。文句があるなら国民移民局に言ってくれ。じゃあな。騒動は起こすんじゃないぞ」
終始面倒そうだった警察官は、まともに取り合う気もなく、パトカーに乗って行ってしまった。
「どうする、キノ?この国に移住するの?」
「そうだなあ。とりあえず、昼食を食べられるところを探そう」
0235名無しさん@ピンキー2013/10/15(火) 23:31:22.84ID:1+a80+uP
キノは荷物を置いた後、エルメスに乗ってダウンタウンに出かけた。
モトラドをレストランの中に入れる習慣は無さそうだったので、屋外のテラス式の店を選んだ。
キノはハンバーガーのような、パンで挟んで肉を食べる料理と、この地方特産というとうもろこしのスープを頼んだ。
「おいしい。食材の鮮度がちゃんと保たれてる。携帯食料には絶対に付かない魅力だ」
「それは、この国の農業のクオリティが高いってこと?」
「いや、それもそうだけど、新鮮な野菜を素早く配送し、適切に保存出来ている、ってことだ」
「つまり科学技術と経済が発展してるって事、それ、ちょっと前にも言ったよね」
「それくらい重要な事なんだよ」
雑談を交わしながら、キノはハンバーガーの味をゆっくり楽しんだ。噛むたびに肉汁が口の中で溢れ、すべてキノの胃袋にあますことなく吸収された。
「ねえキノ」
「うん、ありがとうエルメス。気づいてるから」
キノは、食事を楽しんでいたが、その視線は料理ではなく、もっぱら別の物に向いていた。
一人の老人が、キノよりは控えめなメニューを、ちびちびと食べていた。
その手は徐々にスピードを失い、ついに止まり、老人は手先から全身にかけて痙攣しだした。
「あの人は倒れるね」
エルメスが他人ごとみたいに、呑気につぶやく。
「うん、倒れるね」
「そして、近いうちに死んじゃうね」
「そうだね。顔に黄疸が広がってる。そう長くはないだろう」
キノとエルメスの予想通り、まもなくして老人は倒れ、他の客や店員が救助活動を始めた。と言ってもできるのは応急処置だけで、その老人が今まさに死のうとしていることは明白だ。
「あんた達、この国に新しく来た移民の人?」
野次馬として騒動を鑑賞しているキノとエルメスに、若い男が話しかけてきた。
「いえ、定住するつもりはありません。あと二日で出国する予定の旅人です」
「あーそうなの。みんなそう言うよ。でも最後はこの国に定住するんだ。そしてあの病気で死ぬ」
「あの体が震える病気は、この国特有のものなのかい?」
エルメスが興味なさそうに聞く。
「ああ。交通事故でもない限り、国民のほとんどはあの病気で死ぬ。あの年寄りはいいけど、若くしてかかる場合だってある」
「そりゃ大変だねー」
「旅人さんも覚悟しといた方がいいよ。どうせこの国で死ぬことになるんだろうから」
若い男はそう言い残してその場を去った。
「どうにかしてこの国を出ないと・・・」
老人が救急車に載せられるさまを見ながら、キノがつぶやいた。

家に戻ると、玄関の前でスーツの中年男が一人立っていた。
「いやあ、待っていましたよ。ようこそこの国へ。私は国民移民局の者です」
人当たりの良さそうな中年男は笑顔で名刺を差し出したが、キノは受け取らずに、
「移民するためにここへ来たのではありません。ボク達は明後日にも出国します」
中年男は対して困った顔もせず、笑顔のままだった。こういう旅人の扱いに慣れているらしい。
「申し訳ありませんが、この国の法律で、一度入国した人間は移民してもらうと決まっているのです。文句は裁判所にでもどうぞ。まあ移住して三年は市民権が制限されますので、その後になりますが」
キノは何か言おうとしたが、やめた。
「それよりも旅人さん、明日の昼ごろ、旅人さんの今後の運命を左右する、重大な来客がありますので、その時間は絶対に家に居てくださいね。会っておかないと後々面倒な事になりますよ。では、私はこれで」
0236強制移住の国2013/10/17(木) 00:54:06.61ID:/Gn+6pM0
翌朝。
キノはいつも通りの時間に起き、いつも通り何度か抜き撃ちの練習をした。
「お客さんを撃つことがないといいんだけどねー」
背後にいたエルメスが突然そう言って、キノは驚き、パースエイダーから手を離しはしなかったものの、抜いた直後の照準を大きくずらしてしまった。
「どうしたのさキノ、そんなに驚いて」
「エルメスがこんな時間から起きているなんてね」
練習を終えた後、キノは昨日買い込んでいた食材を使って朝食を作った。調味料をたくさん買う金が勿体無かったので、卵とベーコンを焼いただけの、まずく作りようのない料理だった。
それから少し暑かったので、真っ白なシャツと黒い長ズボンに着替える。
「お昼まで何するのさ、キノ。無視したらまずいんでしょ?」
「この国に関する資料がこの家にあるから、それを読むよ。国の中を見て回れないのは残念だけれど、今は無事に出国する事だけを考えないと。三日以上かかってもそれが最優先だ」
キノは家の本棚にあったいろいろな本を読みあさった。まずこの国の地図帳を読み、かなり複雑で高企画な道路網が張られていることを知った。
それから簡単な歴史書を、要点だけかいつまんで読んだ。それによるとこの国はいくつかの小さな国が結集したもので、国力を増大するため移民を積極的に受け入れ続けた結果、今のような広大な国になったらしい。
国内には広い農地があり、鉄鉱山や製油所などの資源もあり、工業も発達している。国内で必要なものをほぼ全て取り揃えている稀有な国であることもわかった。
歴史書だけでは時間が余ったので、少しだけこの国でよく読まれている小説などにも目を通したが、キノには退屈だった。
午前11時ころになって、キノは何があっても大丈夫なように、再びパースエイダーの抜き撃ち練習をした。その他自分の防衛に必要な準備はひと通りやった。

来客は、ちょうど正午にやってきた。
家の中にいたキノとエルメスは、かなり馬力のある車のエンジン音が、ちょうど玄関の前で停止するのを聞いた。
「来たね、キノ」
「ああ、悪い人じゃなきゃいいんだけど」
まもなくチャイムが鳴り、キノは腰のパースエイダーを確認した後、玄関のドアを開けた。
「こんにちは」
対面したキノとその客人は、思わず言葉を失った。
「シズ、さん・・・?」
「そういう貴方は・・・キノさん?」
そう、キノを訪れたのは、緑のセーターを着た、一度生命をかけて戦った相手でもあるシズだった。
シズの後ろには、さきほど聞いた馬力のあるエンジン音の元と思われるバギー。そのバギーの中では、シズを追うためバギーを降りようとしている、白いふさふさした毛を持つ大型犬・陸を、銀髪の少女、ティーが上から押さえつけて静止していた。
0238強制移住の国2013/10/21(月) 00:58:28.80ID:HXBNwf7H
「とりあえず、お話は昼食を食べながらにしませんか?」
シズと玄関で対面してから十五秒後にお腹をぐーっと鳴らしたキノが少しはにかんで言った。
「それなら是非、私の持ってきた食材を使ってください。この国に到着してすぐの方だと聞いたので、食材があった方がいいと思いまして」
シズはそう言ってバギーから大きな木箱を降ろした。米や色とりどりの野菜、それに調味料など、完璧な食材が揃っていた。
「じゃあ、ボクに料理させてください」
「いいのですか?旅の疲れがまだあるでしょうから、私がやってもいいのですよ。ただキノさんの料理を食べてみたいという気持ちはあります」
何となく顔全体が緩みながら話すシズを、ティーは陸の背中にもたれたまま、黙って聞いていた。
「あーあ。シズさん、どうなっても知らないよ」
エルメスがどうでもよさそうに一人、つぶやく。

一時間後。
テーブルに座るシズとティーの前に出された料理は、すべてもとの食材の色彩を失っていた。極端に辛い臭いや、甘い臭いがしてシズの嗅覚を苦しめた。
「どうぞ。ボク一人では食べきれないので、いくらでも食べてください」
「は、はあ・・・」
シズは料理を一種類ずつ口にして、そのたびに苦悶の表情を噛み潰し、それから意を決して一気に食べた。
ティーはおそるおそる料理を口にしたあと、
「・・・」
無言で、皿をお座りして待つ陸に差し出したが、
「流石にそれは失礼かと」
と陸に宥められ、机の上に戻した。
「美味しい野菜ですね」
「え、ええ、良い野菜に間違いはありません」
すでに味覚を失っているシズは、キノの言葉だけを信じて話を合わせる。
「どうしてシズさんは、こんなに美味しい野菜をたくさん持っているのですか?」
「実は、この国に移住しようと思っていまして、今日で約一ヶ月になります。この街からだいぶ離れた農村部で、主に農業をやっています」
「強制的に?」
「は?何のことでしょう?」
初めて、シズが意外な表情をした。
「僕達は、ここに三日間しか滞在しないつもりだったのに、この国に入国したら、絶対に移住しなければならない、なんて言われたんだよ」
エルメスが軽く説明すると、
「ふん、後先考えないポンコツ機械が」
陸が反論したが、
「あのさ、一応言っとくけど、入国するのを決めたのはキノだからね」
そうエルメスが補足すると、シズは陸の横腹を蹴っ飛ばし、陸は壁まで吹っ飛んだ。
「いくら忠実なお前とてキノさんの侮辱は許さん」
「ま、まあ、後先考えていなかったことは事実ですし」
突然豹変したシズに、キノは若干驚いて言った。
「私達は入国する時、いつも移住を前提で交渉するんです。だから旅人が強制的に移住させられるなんて気づかなかったんだと思います」
「なるほど。では何故今日、ボクの家に来たのでしょう?」
「実を言うと、私にもよくわかりません。昨日の夕方、国営移民局の役人が来て、これを持ってここに行くように、とだけ言われました。とにかく行ったらわかる、これは移民の大事な勤めだ、と」
シズは以前刀を提げていたはずの腰から、腰巾着を取り出してキノに渡した。
「これは何でしょう?」
キノが怪訝そうに腰巾着を観察する。
「わかりません。ここの家に居る人に開けてもらえ、としか」
「開けてみましょう」
キノは腰巾着の紐を引き、袋を開いたあと、
「・・・っ」
突然、真っ赤な顔になって、椅子から床にふらっと倒れた。
0251名無しさん@ピンキー2014/04/29(火) 10:59:04.11ID:oaFxzIww
保守
0255名無しさん@ピンキー2014/07/31(木) 10:59:21.28ID:lIzdL8v6
首絞めプレイの次は包丁プレイ
0256名無しさん@ピンキー2014/08/08(金) 20:01:19.99ID:ew/B1rfn
ちっぱい
0257名無しさん@ピンキー2014/08/11(月) 01:00:08.01ID:Qp0Z9C7w
キノさん見つけたー
0258名無しさん@ピンキー2014/09/03(水) 12:37:27.28ID:3QI/+A8N
アリソンリリアナタリアもちっぱいだよね
あんま言われないけど
0260名無しさん@ピンキー2014/09/22(月) 09:01:35.19ID:paZCpFJF
来月はまた毎年恒例の新刊でござるな
さてどんな国が登場するのやら?
0261名無しさん@ピンキー2014/09/22(月) 18:41:41.31ID:4j6TdRp+
0263名無しさん@ピンキー2014/10/14(火) 04:19:33.05ID:2X+zXb8r
フォトちゃんいないの?
0266名無しさん@ピンキー2015/02/15(日) 03:09:27.97ID:i36x0VcX
保守
キノさんかわいい
0267名無しさん@ピンキー2015/02/15(日) 21:22:43.42ID:AT7peIU5
他作品のスピンオフなんてやってないで、ラノベ作家の4巻出してくれよ
続きが気になるんじゃい
0268名無しさん@ピンキー2015/04/05(日) 13:16:29.13ID:aS8lC+RC
保守
キノさんかわいい
0270名無しさん@ピンキー2015/06/16(火) 12:00:09.61ID:5FZ7NnDT
SAO外伝なんぞより先に書くべきものがあるだろ時雨沢ああああorz
0271名無しさん@ピンキー2015/06/17(水) 08:29:59.34ID:1kr72s1c
でもキノは毎年秋頃と決まってるし
他を出すとなれば大陸シリーズも完結してるから
こういう方向に走るっきゃないんじゃないの

というわけでレンちゃんは全力で支持する!
コミカライズも決まったしw
0272名無しさん@ピンキー2015/06/27(土) 09:22:11.52ID:RbCkuqY6
アリソン3巻上がどこにも売ってないんだけど、買える通販ありますか?新品がいいです。
0276名無しさん@ピンキー2015/10/24(土) 19:46:45.47ID:g0eDpV7V
新刊あげ
0277名無しさん@ピンキー2015/10/27(火) 02:52:22.09ID:v1u0L4lu
保守せねば
0279名無しさん@ピンキー2016/01/01(金) 02:48:31.55ID:U1tf2H/Z
新年おめでとう
キノさんを嫁にする方法を思いついたよ!
「年に一度のお祭りだから」ってご馳走を振舞うんだ
コタツに潜らせたまま身の回りの世話を全部やってあげるんだ
おもちとおしるこで太らせるんだ
おこたから出られない駄目人間にすればずっと居てくれるはずだよ!
0281名無しさん@ピンキー2016/08/10(水) 23:26:54.26ID:o6D2tCYh
ggoの勝手にエロ設定

救急治療キットが回復に時間がかかる設定でさらに食するタイプだとするじゃん?
摂取タイプの内服薬(ゼリーというかゲルというかそう、アレのような粘度と色)
でTipsには「内服薬。体の中で作用する。」と書いてある。それなら普通は
食べるんだろうけど、まぁ、その、体の中っていうのに反応してべつのとこで
回復の度合いを確かめる、てな感じ
0282名無しさん@ピンキー2016/11/14(月) 08:49:55.83ID:zM9kkkq3
シズとキノのえろにしかならないのかな
固定キャラが少ないせいだよなぁ
0283名無しさん@ピンキー2016/12/19(月) 12:40:01.71ID:jwI7P4eU
キノがフォトと出会えば百合ワンチャンあるかなとは思ったことはある
今年も出会わなかったけど
0286名無しさん@ピンキー2017/03/24(金) 14:23:15.42ID:zzxecu9Z
http://imgur.com/a/POWrg
マルさんのスナックの奴が作画ってなんかなあ
0287名無しさん@ピンキー2017/03/24(金) 17:07:59.72ID:3XMoecQk
はー、ずっとストレスを溜めながら描いていた原稿が一段落。今後はちゃんと自分が興味のある好きなものを描こう。

作者がこういうこと言うんだもんなー
作品に関わってた人やファンの気持ちを踏みにじってることが何より不快
キノは興味あるんですか?
0288名無しさん@ピンキー2017/04/08(土) 13:38:31.74ID:6dP+Qzm6
保守
0291名無しさん@ピンキー2017/08/15(火) 16:34:02.27ID:jv2gjcUI
205 ◆Dq0510MAKI @無断転載は禁止 2017/08/13(日) 01:01:39.24 O
400メートルリレーはアリソンとガトリンのアメリカが優勝と予想
1600メートルもアリソン出るなら男女ともにアメリカ
なんとジャマイカ男子は予選落ち

女子400メートルは精巣持ちのセメンヤが優勝かな?
女子とは認めないが
0292名無しさん@ピンキー2017/11/29(水) 01:30:32.05ID:oUT4852t
キノはKindle版買うとイラストストーリーの部分が十分に楽しめないのがねえ
もちろん悪いところではないんだけど
アリソンシリーズはKindleで買いやすいから気軽に勧められる
0293名無しさん@ピンキー2018/01/18(木) 16:15:16.35ID:vKjhVGNn
20巻読んで感じたけど
今まで以上に未来の事を書くようになったね
それも遠い未来から十年や二十年単位の未来まで
終わりが近いのかな
0294名無しさん@ピンキー2018/09/22(土) 15:02:33.98ID:wu8rdfRd
ここで聞くのはあれかもしれないけど、何巻まで買ったかわからなくなっちゃったのだけれども
キノの21巻と20巻ってどんな内容だったかあらすじレベルで構わないから誰か教えてはいただけないだろうか

20は買ったと思うんだけど、21を買ってどこかに仕舞い込んだのか買ってないのかわからなくて
0295名無しさん@ピンキー2018/09/27(木) 17:40:46.65ID:KDchjJ3Y
195この名無しがすごい!2018/09/27(木) 16:46:12.75ID:V8BDCRnA

ポチ沢の暴露簡易版
あとできっちりテンプレ化しましょうかね(ゲス顔)

・現在、ライトノベルとして出版されている作品の大半は時雨沢の変名・あるいは名義貸しによるもの。
 電撃のほか、わかっているだけでも富士見、スニーカー、GA、ガガガ、HJ、講ラと
 KADOKAWA・非KADOKAWA関係なくほぼ全てのレーベルに及び、近頃ではウェブ小説全般にも及んでいる模様。
 また、冲方丁とは愛知の朝鮮学校時代からの腐れ縁で隷属関係にあり(隷属=ポチ沢綽名の由来)、
 冲方名義の作品をデビューから現在に至るまで時雨沢が執筆している模様。
 ※時雨沢、冲方共に接点隠し目的の経歴詐称。時雨沢は愛知、冲方は岐阜出身で実際の生年は両者とも1975年頃と目されている。

 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/87
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/111
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/125-126
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/153
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/303
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/339
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/534-535
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/580-581
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/56
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/76-78
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/124
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/130
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/155 

・業界を騒がせたおかま事件・早漏事件の実行犯は支倉凍砂だが、主犯格は時雨沢恵一。

 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/355-358
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/141-149

・「直木賞受賞女流作家・桜庭一樹」の仕掛け人は、当時恋愛感情を抱いていた時雨沢。
 各所根回しやネット工作などで手を焼いてやったもののフラれた模様。

 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/159
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/309

・時雨沢は「一度使ったネタに固執する」傾向がある。

 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/180

・池袋組は時雨沢が「自分(複数名義)の作品をシステム化するために作った」組織である。

 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1518317489/302
 http://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1533198150/179
 ※畑=畑健次郎。漫画家ではあるが、富士見にも「応募」していた元はラノベ畑の人間。
0299名無しさん@ピンキー2019/01/07(月) 17:24:01.90ID:x5RJrrZm
裏ラノベ史特別編・時雨沢恵一特集

・時雨沢が「作品作りへの監修・干渉」の形で、ライトノベル以外の一部漫画業界も含めた
 現在のオタク作品のシナリオ業界ほぼ全てを支配している可能性が浮上する。
 根拠としては富士見ファンタジア初期作品から現在に至るまでの作品の大半が、
 時雨沢が得手とする狭い特定のジャンルに収束していること、
 それら作品が発表時期から逆算すると芋蔓式に追跡出来る等がある。
 (例:ファミ通文庫の「文学少女」→MW文庫の「ビブリア古書堂」→漫画「文豪ストレイドッグス」
 →漫画「響」の大規模メディアミックス、といった文学・文豪をネタとした流れ)
 このことから、現在の「ラノベ作家」の大半は時雨沢がでっち上げた架空作家である可能性が浮上し、
 近年では「小説家になろう」を始めとしたweb小説界隈にまで及んでいるとみられる。
 時雨沢がここまで増長することになったその背景には、本人の世渡り工作の他に、
 情報操作を得手とする電通との癒着があるとの指摘もされている。

・上記の「支配」に関して「一人でそれだけの作品を執筆できるのか?」という疑問が上がったが、
 その答えとして時雨沢が「自動著述ツール=シナリオ制作エディタ」を使用しているとリークされる。
 これはATOKを基本とした、単語を打ち込めば文章が出力されるというプログラムであり、
 過去に新人賞スレ@ラ板でシステム構築の「謀議」がされていた形跡が確認されている。
 この夢のようなシステムは電撃編集部はもとより、時雨沢や池袋組を通じて関係各社に広がり、
 今やほとんどの出版社が「作者いらずの便利ツール」として使用しているとみられる。
 世間でのライトノベルのイメージといえば「無味乾燥なテンプレ文章」が浸透しているが、
 この暴露によって、それが文字通りのオートメーションだった可能性が出て来た。
 なお、時雨沢は過去に出版物内でのインタビューでATOK使いを自らアピールしている。

・これら「時雨沢謹製作品」に共通する主な要素として、「空への憧れ」があると指摘される。
 その中には新海誠監督映画の「君の名は。」「天気の子」も含まれているとされている。
0300名無しさん@ピンキー2019/01/07(月) 17:24:25.14ID:x5RJrrZm
・時雨沢が冲方丁のゴーストをしているというリークレスが書かれる。
 具体的には朝鮮学校時代の腐れ縁で若い頃から冲方に暴力で支配されている時雨沢が、
 デビュー作から歴史小説に至るまで、冲方作品全ての執筆を一人で行わされたというものである。
 これらのネタは主に5chの歴史関係スレ・やる夫スレから剽窃していたとみられ、
 執筆時期と思われる頃の関連スレには「朝鮮人目線からの悪意に満ちた反日荒らしレス」が確認された。
 また、各方面のスレにこれらの暴露が書かれた際、
 時雨沢自身のスレを含む他スレの火消しが他のスレをageるだけと比較的適当であったのに対し、
 冲方スレ「だけ」は板のスレ押し下げ、単発擁護による押し流しと入念な「火消し」が行われている。

・上記の冲方の件に関して、時雨沢が実は愛知出身の在日韓国人であると指摘される。
 そして現在、ネット上で極論とレッテル貼りで大暴れしている「ネトウヨ」という人種も、
 「日本の愛国者は短絡的で思慮に欠ける」というネガティブな印象を植え付けたい
 時雨沢たち在日工作員による煽動工作である可能性も指摘された。

・支倉凍砂が「真犯人」とされた「電撃早漏事件」の「主犯格」が時雨沢であった可能性が浮上する。
 これは精神薄弱の気がある支倉がこれほど計画的かつ効果的なネット工作が出来るのかという疑問、
 そして編集部の対応ミスがあまりにも稚拙であったことから、池袋組関連で支倉の「上司」であり、
 編集部長の愛人説もあるなど双方に意を通じる時雨沢の関与が疑われることとなった。
 動機としては、電撃のステマビジネスに限界を感じて同文庫を切り捨てようとしたとみられている。
 なお、この説が書かれた直後、当該スレが三国人ネタのage書き込みで押し流され、疑惑が深まっている。

・支倉凍砂、杉井光などの通称「池袋組」を創設したのが時雨沢であると暴露される。
 元から関係性は囁かれていたが実際は「組」の支配者であり、
 各人に得意分野を持たせて作品を「分業」させ、そのアガリを上納させるシステムを構築したとされる。
 中でもネット工作技術を最も得意とする支倉だけは彼が電撃から事実上追放された後も手元に置き続け、
 現在もなお、大手企業からの請負も含めたネット工作をさせているものとみられる。
 このメンバーの中には元ラノベ作家志望で漫画家の畑健二郎も加わっていたとも指摘され、
 自作のステマも含めて小学館へ入り込む工作を担当していたと見られている。
0301名無しさん@ピンキー2019/01/07(月) 17:24:46.13ID:x5RJrrZm
・大炎上したHJ文庫「二度目の人生を異世界で」の騒動の黒幕が時雨沢であると指摘される。
 根拠としては同文庫に時雨沢の監修作品がライバル関係でいることがある他、
 同時期にRADWIMPSや尾田栄一郎がヘイトスピーチ関連で燃やされたことから、
 「日本の愛国ムードを嫌う何者かの指示を受けた時雨沢の暗躍」が囁かれている。
 なお、LGBT問題に批判的な特集を組んだ「新潮45」が似たような炎上で休刊に追い込まれた件も、
 同性愛者である支倉のコネを使った時雨沢・電撃関係者による新潮社攻撃と目されている。

・時雨沢がかつて桜庭一樹に好意を抱き、振られていたことが暴露される。
 リークによると時雨沢は一時期仲の良かった彼女の為、
 各方面に手を回して彼女の直木賞受賞に貢献したものの、あえなく振られてしまったというものである。
 ちなみに時雨沢の名前で検索すると、桜庭と親しげにツーショットで飲んでいる写真がヒットする。

・毒舌と盛大なネタバレを交えてamazonで活動していたレビュアー・「ヤボ夫」が、
 電撃文庫内部の人間である可能性が濃厚となり、中心的人物として時雨沢の存在が浮上した。
 一時は電撃スレで叩きの対象になっていたことから無関係とも思われたが、
 時雨沢が絡む疑惑の際に都合よく現れて好意的なレビューを残していること、
 現在時雨沢と対立関係にあると思われる成田良悟の悪行(レビュー工作)を暴露していること、
 更にはレビューの内容が時雨沢の書き込みとされる反日・親米的なテイストなど
 傾向が酷似していることから関連性が疑われている。
 また、「ヤボ夫」の住所に関しては複数の地名が書き込まれて来たが、
 これについても時雨沢が恨みを抱いていると思われる人物の出身地を書き込むことで、
 そちらに罪を擦り付けようとしていたのではないかと推察されている。

・時雨沢の素性が若桜木虔=霧島那智の元門下生であると暴露される。
 彼らが暗躍していた新人賞スレ@ラ板などでたびたび若桜木の醜聞が喧伝されていたことや、
 前述の「ヤボ夫」の居住地を若桜木の出身地である静岡と誘導するなど説を補強する材料が複数存在する。

・剽窃目的のスレとされている「ワイが文章をちょっと詳しく評価する!」スレのスレ主である
 コテハン「ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE」の正体が時雨沢だとほぼ確定する。
 同スレに時雨沢の複数作品から”特定できる材料を抜いて”抜粋したつぎはぎの文章が上げられた際、
 同コテハンが寸分間を置かずにそれが時雨沢作品からの抜粋だと看破したのが根拠である。
 更にはこの決定的なミスがあったにも関わらず、同スレでは通常の反応を見せる人間が皆無だったことから、
 このスレが時雨沢やその一派で回されている自演スレであることも確定的となっている。
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