怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜
レス数が950を超えています。1000を超えると書き込みができなくなります。
0001名無しさん@ピンキー2011/10/25(火) 00:09:51.22ID:pEeklbii
タイトル通り怪盗が警察などに捕まってあんな事こんな事に遭う作品はここに投下してください。
長編短編バッドエンドグッドエンド一次二次どちらでもOK。
とにかく住人たちの心を盗む怪盗求む。

【前スレ】
怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第5夜
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1239186929/


【注意事項】
○sage進行でお願いします。
○職人さんは特殊嗜好の作品の場合は投下前に注意書きをお願いします。
○職人さんが投下しづらい雰囲気はやめましょう。供給があってこそのエロパロ板です。
○好みに合わない作品や意見はスルー(読み飛ばし)を推奨します。
○荒らし、煽り、広告はスルーしましょう。
0921名無しさん@ピンキー2022/09/02(金) 17:51:27.34ID:bXe9jcf0
「あの変態おじさん、牢獄の中で元気にやってるかな?」
 そう独りごちて、ルナグレイスはスマホのカメラを自身に向けてイメージを固める。
 衣装は戦利品の一つであるメイド服。
逃げ出す過程でこっそり拝借したものだが、スカートをうっかり忘れてしまったようだ。
バツが悪い思いをしながらも、「まあ最近暑いし良いか」と考えを切り替える。
 気を取り直して黒いシックなタイツを白い太ももにくぐらせるが、そこで気付きたくなかった事実がまたもや彼女を襲う。
「く、くっ……!」
最近ますます太くなってきた自分の美脚が、タイツの締め付けに抵抗の意を示すのだ。
色白で肉厚の腿部はそのままボリューム感たっぷりの尻肉に合流し、少女の年不相応のグラマラスな肢体を印象づけている。
その柔らか桃肉を黒い足袋がどうにかして覆い隠す頃には、少女は格闘の成果で汗をポタポタ垂らしていた。
「太ったわけじゃ無い。 サイズが小さかっただけ。うん、きっとそう」
そう自分に言い聞かせる。
何はともあれようやくスカート以外のメイド服を着ることができた。
ヘッドドレスの付き方を調整しつつ、時刻を確認する。
午前2時30分。
まず出歩くものがいない時間帯だ。
もちろん念のためドローンや広範囲サーモグラフィーで近くに通りかかる人がいないことは確認済み。
「よし♡」
決意を新たに、バルコニーに勇んで向かう。
0922名無しさん@ピンキー2022/09/02(金) 18:09:41.49ID:bXe9jcf0
 窓を開けると冷たい夜風が少女のツインテールを揺らす。
彼女はお気に入りの革製のロングブーツを履き終えると、タイツとパンツだけの下半身が冷やされていくのを楽しむ。
「……涼し♪」
先ほどかいた汗も乾いていく。気持ちが良い。
ルナグレイスは目を閉じて、数日前の自身の活躍を思い返す。
「ふっふっふ〜♡」
 彼女は、自身の怪盗活動を一つ終える度に、こう言った儀式をする。
 実力を確かめ、自身の正しさを再認識し、勝利の美酒に酔うのだ。
 それ故に彼女は気付かなかった。
 窮屈に押し込まれている平均より明らかに太い脚の肉が、黒いタイツの中で必死に解放を求めていることを。

ビッ! ビビッ!

「!? ちょ、タイツ伝線してるじゃん! ヤバ!」
 こりゃ儀式の総仕上げを早めた方が良さそうだ。
 不本意ながらも、カメラをセットしてポーズを取る。
 何にも代え難い、ゾクゾク来る瞬間。
「いぇい♪ ルナグレイスちゃん大勝利〜♡」

パシャ!

–––勝利の“自撮り”
 戦利品である衣装を着て、自室のバルコニーで勝利の記録を残す。
 怪盗という身分を考えれば不用心としか言えないこの不合理な習慣も、
怪盗ルナグレイスを成り立たせる上では切っても切れない重要な要素になっていた。
スカート無しの羞恥心もあるが、それでも彼女はこの高揚感と背徳感が病みつきになっていた。
 美少女怪盗としての活動は、少女の神経を少しずつ狂わせているのだろうか?
 街の夜風は、答えは持たなかった。

(次のターゲットも楽勝よ♡)


https://dotup.org/uploda/dotup.org2865022.png
0924名無しさん@ピンキー2022/09/03(土) 19:38:49.78ID:CkNQFrpW
私はもう尻の穴どころか、穴の奥まで堪能させてもらったからねえ
ところで私の姪っ子が君に興味津々になったらしい
直ぐに捕まりたがる特殊性癖の君とは真逆の性格をしてるから、多分親密な仲になれると思うよ
0925名無しさん@ピンキー2022/09/04(日) 08:43:13.02ID:IFC33UWj
昔肥太ったこどおじが奇妙な力で怪盗ルナグレイスを捉え、エロコスご奉仕させようとした記録映像。
その後、怪盗の反撃によってこどおじはお仕置きを受け、記録は消されたように思われた。
しかし配下の怪盗の隠れファンがひっそりコピーを取っていたらしい。
彼は罪悪感を抱きながらも、ルナグレイスのピンチと痴態にどうしようもなく興奮し、ディスクを割ることもできないままだとか。

https://dotup.org/uploda/dotup.org2865857.png
https://dotup.org/uploda/dotup.org2865855.png
https://dotup.org/uploda/dotup.org2865859.png
0928名無しさん@ピンキー2022/09/05(月) 14:53:33.77ID:aJw9vxlH
私は紳士を自認しているから、写真をばらまいたり、脅迫のネタに使ったりはしないよ
第一、無償で他人の目を楽しませるほど慈愛に満ちた人間でもないからね
0929名無しさん@ピンキー2022/09/05(月) 15:28:18.94ID:ikNMD6iO
負け犬ジジイが強がんな(๑˃̵ᴗ˂̵)q
0931名無しさん@ピンキー2022/09/06(火) 23:40:12.75ID:3HQwSNMC
「なっ……なによこれっ?」
ベッドに寝転んでネットサーフィンをしていた彼女は驚きの声を上げてしまった。
MacBookの画面一面に広がるにこやかな男の顔は、まさに先日叩き潰したはずの悪徳富豪であった。
『阿久野グループ総裁、匿名で多額の寄付』
『現代のあしながおじさん』
画面には男を賞賛する語句が並んでいる。

「ど、どういうことよ」
彼女は男の悪徳富豪としての裏の顔をばらし、捜査機関に証拠のディスクを送りつけた。
主として企業の資産を個人的に横領して私腹を肥やし、そのために莫大な金額の脱税をした罪に関する証拠資料だ。
そのせいで男は警察に逮捕されたはずである。
それなのに、一体これはどういうことなのか。
美少女怪盗ルナグレイスとして、悪徳富豪たちを成敗している彼女には納得がいかなかった。
画面をスクロールして記事を詳しく読んでみる。

匿名の告発文を受け、警察と税務署がグループ総裁の阿久野富豪氏から任意聴取したところ、多額の使途不明金の事実が確認された。
調査の結果、その使途については、すべて匿名での交通遺児に対する寄付や動物基金への援助だったことが判明したというのだ。
寄付の金額や日時について、全てが矛盾なく裏が取れたことから、富豪氏の言が正しいことが明らかである。
よって告発文は悪質な悪戯とみなされ、警察署長は富豪氏に正式に謝罪したとのことで、逆に告発者を捜査して、厳しく罰するという今後の方針が述べられていた。
0932名無しさん@ピンキー2022/09/06(火) 23:41:08.77ID:3HQwSNMC
更に、告発には富豪氏が少女を監禁して虐待しているとの情報もあった。
それについて彼は「屋敷を映画撮影のため業者に貸すこともあるが、どのような映像を撮っているのかまでは関知しない。公序良俗に反するような内容なら、今後は考える必要がある」と述べていた。
彼女は震える指先を使い、動画ニュースのリンクを踏んでみる。
忘れたくても忘れられないあの顔が画面に映し出される。

「遂にバレてしまったねえ、いやあ、恥ずかしい。善行は匿名で行ってこそ価値があるのになあ」
悪徳富豪は本当に恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべてインタビューに答えている。
「総裁を偽善家だと糾弾する声もありますが?」
意地悪な質問にも悪徳富豪はにこやかな笑みを崩さない。
「まあ、『やらぬ善より、やる偽善』とも言うしねぇ。幸いなことに、私には余った小金があることだし。社会に還元しても罰は当たらないんじゃない?」
ネットでは彼を褒め称える声が大多数であり、「告発は自作自演だろ」などという斜に構えた意見は、圧倒的な賞賛の前にかき消されていた。

「先日は映画のクルーがクランクアップの打ち上げで羽目を外しすぎたみたいで、ご近所に迷惑を掛けてしまったよ」
「本当に花火まで打ち上げてしまったのですからね」
眉をひそめるインタビュアーに対し、男はひたすら恐縮してみせる。
「私は普段たしなまない酒を飲み過ぎて、早々にダウンしてしまって。監督不行き届きも甚だしいなあ」
「ちなみに、撮影していた映画というのにも、猥褻図画の疑いが聞こえてきていますが」
「そんなことはなかったと私は承知しているよ。なんなら一部を無料動画サイトにあげてみるから、判断を一般の視聴者に委ねるのもいいね」

それを聞いたルナグレイスの鼓動が速くなる。
男がうpしようというのは、自分の恥ずかしい姿なのだろう。
0933名無しさん@ピンキー2022/09/06(火) 23:42:05.97ID:3HQwSNMC
演技だったとはいえ、あの痴態は艶めかしすぎる。
彼女一世一代の迫真の演技だった。
これは男のルナグレイスに対する警告なのだろう。
これ以上余計なことをすれば、自爆覚悟で動画を流出させるぞとの脅しなのだ。
その後、富豪を賞賛する言葉で動画は終了した。

「なによこれっ? こんなの認められないわっ!!」
ルナグレイスはMacBookに枕を叩きつけた。
どうしてこの悪質極まる男が、世間からヒーロー扱いされているのか。
別のニュース動画では、近くの孤児院のちびっ子たちが、悪徳富豪の屋敷にお礼の表敬訪問をしていた。
資金不足で潰れかかっていた孤児院を救ったのは、匿名でなされた彼の莫大な寄付金であった。
子供たちに同行した若い美形のシスターは、涙を浮かべて男に感謝の意を表明している。
「いやあ、弱ったねぇ。私は神様の前に堂々と立てるような立派な人間じゃないんだがなあ」
男は鼻の下を伸ばしながら照れくさそうに頭をかいていたが、ルナグレイスは「本当にそのとおりよ!」と憤る。

悪人から奪った財宝を恵まれない人たちに施しているルナグレイスだったが、悪徳富豪が密かに行っていた莫大な寄付に比べれば、ほんの些細な助けにすぎなかった。
救世主を気取っていた自分を顧みて、ものすごく恥ずかしく、そして惨めな気持ちがこみ上げてくる。

「こんなの絶対に許せないっ! 悪事がバレたときのために用意していた安全装置じゃないの!!」
湧き上がってくる怒りを抑えきれず、ルナグレイスは吠えてしまった。
同時にこの悪徳富豪の恐ろしさが改めて理解できた。

「こいつ、そこら辺にいるただの小悪党じゃない。改めて叩き潰す必要があるわっ!!」
善人の仮面を叩き割り、真の悪人面を世間に晒してやるのだ。
正義の怪盗少女はそう決意するのであった。
0935名無しさん@ピンキー2022/09/07(水) 10:31:28.89ID:kj/ugKSJ
ふふふ
このスレに限って言えば、ルナっちより私の人気の方が上なんじゃないのかね?
期待に応えてあげねばなぁ
0936名無しさん@ピンキー2022/09/07(水) 13:13:32.29ID:n/FoJ0+l
この手のゴミ富豪なんてアンバームーンやアクアメロディなどの先輩怪盗もしっかり勝ってきたからね
まあ敗北者の歴史に新たな1ページが加わるだけの結果に終わるでしょうね
0937名無しさん@ピンキー2022/09/07(水) 14:42:14.74ID:kj/ugKSJ
これくらい活きのいい方が、オークションも盛り上がるというもの
ハンマープライスの金額が楽しみだ
さて、その時にどんな可愛らしい泣き顔を見せてくれるのかなぁ
売り上げはまた寄付に使って世のためになるのだから、ルナっちも満足だろう
0938名無しさん@ピンキー2022/09/07(水) 23:43:14.82ID:6OXMmsKO
いやーん♪ 美少女怪盗のピ〜ンチ(>_<)
オジサンこっわ〜い♡
今度こそやられちゃ〜う♡

なんて思ってると妄想してるんでしょうね(๑˃̵ᴗ˂̵)
路傍の石ころの分際で見苦しいことこの上ないわ
0939名無しさん@ピンキー2022/09/08(木) 09:01:01.93ID:ofsJWTgI
自分をアクメロと同等の実力者と思ってる身の程知らずの小娘に言われてもなあ
次は片手間に軽く捻って、自分がまだまだ甘いアマチュアだということを思い知らせてあげるよ
その時にはキミは快楽に溺れきり、既に世直しとかのつまらないことはどうでもよくなってることだろうよ
0940名無しさん@ピンキー2022/09/08(木) 10:34:31.23ID:+7Elctea
それは思ってない
全ての先輩怪盗には敬意を払っているが自分が彼女たちと同じステージにいるなどと尊大な考えを抱く訳が無い
のぼせあがるな下衆
0941名無しさん@ピンキー2022/09/08(木) 12:14:12.14ID:ofsJWTgI
ならば君に勝ち目はない
気分を害させて悪かったね
少し過大評価し過ぎていたようだよ
0942名無しさん@ピンキー2022/09/09(金) 01:34:30.40ID:WaaZRhMm
こちらこそ先に謝っておくわ
そのアマチュアだと侮っていた小娘相手に二度も無様な敗北を重ねて死んでしまいたいほどの恥ずかしい屈辱に囚われることに対してね
グウの音も出ないほど素敵な破滅をプレゼントして差し上げるわ
もう動き始めているし、今更泣いて慈悲を乞うても遅いので悪しからず♪
0943名無しさん@ピンキー2022/09/09(金) 07:47:41.43ID:8ZaV2ZX8
おいおい、次は敗者たる私が先手をいただく番じゃないのかね?
君は圧倒的に不利な状況で、危機一髪に陥るのが好みだろうに
まったく、困った性癖のお嬢さんだよ
0944名無しさん@ピンキー2022/09/09(金) 11:55:25.17ID:m3lZQ7FN
ではお先にどうぞ♪
レディファーストの常識もない不粋なオジサンを立てて差し上げますわ♬
0945名無しさん@ピンキー2022/09/09(金) 12:26:16.84ID:8ZaV2ZX8
ありがとう、君の敬老精神に感謝するよ
あと、オジサンは気を遣ってもらわなくてもまだまだ立つからね
そこのところは誤解なきようお願いする
0946名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:01:17.73ID:9KT8foIf
「どうしたのかしら……」
あの戦いの日から3日後の夜、ルナグレイスは北の埠頭に来ていた。
悪徳富豪の屋敷から救い出した、怪盗仲間の少女との約束を果たすためである。
かつて彼女の亡父が収集し、何者かに奪われた12個の貴重な宝石。
そのうちの一つ、「水無月の真珠」を正当な相続人たる娘の手に返してあげようというのは、正義の怪盗少女であるルナグレイスにとって自然な発想であった。

あれほど欲していた「水無月の真珠」なのに、彼女――フェアリキャットはどうして受け取りに現れないのか。
準備もなしに悪徳富豪の屋敷に潜入するほど焦っていたのではないか。

「わたしのことを疑っているのかも」
同業者とは言え、見ず知らずの怪盗が相手ではある。
立場が逆なら、理由のハッキリしない親切など、何かの罠かもしれないと考えるのが普通かもしれない。
自分であれば、どこかに隠れて相手をじっくり観察するだろう。
そう考えたルナグレイスは、埠頭の周辺を見回してみる。
手近に古い倉庫があった。
かなり古びてはいるが、コンクリート造りのしっかりした倉庫だ。
今は使われてないらしく、手入れはされていないようで、鉄の扉も錆びついている。
「あそこなら潜伏するのにうってつけだわ」

ルナグレイスは扉に耳を押し当てて、倉庫の中の気配を探る。
彼女は血の滲むような修行の末、不随意筋すら自己のコントロール下に置いている。
心臓の鼓動を可能な限り押さえて扉の向こうを窺ってみたが、人が潜んでいる気配はない。
それでも相手は同じ怪盗であるので、気配の殺し方くらいはマスターしているだろう。
ルナグレイスは意を決すると、施錠のされていない扉を引いてみる。
蝶番に垂らした潤滑ローションの効果で、音はほとんど立たない。

「赤外線スコープを使っている形跡はなし。暗視カメラも設置されていないわ。よし」
特殊グラスで中の様子を探ってから、彼女は倉庫の中に足を踏み入れた。
フェアリキャットも暗視装置でこちらを警戒しているのかもしれない。
怪しまれて攻撃されては溜まったモノではない。
ルナグレイスは両手を開いたまま手のひらを前に向け、何も持っていないことをアピールしつつ歩を進める。

いきなりスポットライトが点されたのは、彼女が倉庫の真ん中あたりまで来たときであった。
ほとんど反射のレベルで床に身を伏せ、次いで物陰に転がり込む。
素早く光源の位置を確認し、ダーツをつまんで投擲姿勢に入る。
そこでルナグレイスは、スポットライトが自分を狙っていないことに気付いた。
スポットライトが照しだしていたものは――。
0947名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:02:23.84ID:9KT8foIf
「あぁっ……フェアリキャット……?」
十字架に磔にされた少女が、グッタリと項垂れていた。
無慈悲にも全裸に剥かれた彼女が身につけているのは、黒いネコ耳のカチューシャのみ。
「ワハハハハハハ、ごきげんようルナグレイス君。また会えて嬉しいよ」
光の円に入ってきたタキシードの中年男が、磔刑の少女に寄り添うように立つ。
「出たわね、変態中年のゴミ悪党っ」
思わずルナグレイスの血圧が跳ね上がる。
「またわたしの足で踏みまくられたいのっ? 今度は泣いたくらいでは許してあげないわよ」
ルナグレイスは悪口で挑発するが、年の功なのか悪徳富豪はその手には乗らない。
「お代わりを頂けるのなら、是非お願いしたいねぇ。下から見上げる君のお尻は雄大で、なかなかの絶景だからなぁ」
ヒップのサイズアップを気にしているルナグレイスはまたカッとなる。
「おっとっと、今は遠慮しておくよ。まだ差し歯の具合が安定していないのでね」
男は両手を胸の前に上げてルナグレイスを制する。

「それに君は自由に暴れられる立場にあるのかなぁ? よぉ〜っく考えてごらん」
悪徳富豪がフェアリキャットに密着し、片手で彼女の乳房を弄ぶ。
「うぅっ……くぅぅぅ……」
おぞましさのあまりネコ耳の少女は身悶えするが、磔の身では逃げることはかなわない。
「卑怯よっ。身動きできない女の子を相手に……あなた、男として恥ずかしくないのっ」
ルナグレイスは非難の声を上げながら、状況を分析していく。
男はどうやってフェアリキャットの身柄を手中に収めたのか。
彼女は性懲りもなく、悪徳屋敷に潜入しようとして捕まったのだろうか。
否、真珠を奪い返せた今、彼女が再度あの屋敷を訪れる理由はない。

「そうそう、君に礼を言うのを忘れていたよ。悪いいたずら子ネコを捕まえる手助けをしてくれたんだからなぁ」
「ど、どういうことよ。間違ってもわたしがあなたの手助けなんかするわけないでしょっ!」
「君は慈悲の心から、裸の彼女に我が屋敷のメイド服を着せてあげたろう? それが仇になったねぇ」
「しまった……」

そう言えば、あの屋敷の使用人の服には発信器が仕込まれているとのことである。
洗濯したてで乾燥室から盗んだモノだから安心していたが、それが痛恨のミスだったのだ。
居場所さえ分かれば、奇襲攻撃で彼女を捕らえることなど造作もなかったことだろう。
彼女もまだ身体が本調子ではなかったはずだ。
前回は助けてあげた同業者だが、二度助ける義理はない。
最悪の場合、彼女を見捨てて逃げることも計算していたルナグレイスだった。
しかし、こうなると話は違ってくる。
フェアリキャットはどんなことをしても助け出さなければない。
0948名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:04:03.12ID:9KT8foIf
「わ、分かったわ。その子にはそれ以上手を出さないで」
ルナグレイスが観念したようにファイティングポーズを解くと、それが合図であったかのように天井から黒覆面の男たちがラペリング降下してきた。
悪徳富豪に雇われた、特殊部隊上がりの私兵である。
いずれもが退役したばかりの軍人であり、正面からでは1対1でも勝てるかどうか分からない。
そんな屈強のプロ5人にねじ伏せられ、ルナグレイスは身動きできなくなってしまう。
肩と肘と手首と、逆関節を極められ、抵抗のため力を込めることができない。
「い、痛いわっ」
ルナグレイスは、さして痛くもないのに大げさに悲鳴を上げて心理的な動揺を誘う。
だが、男たちは小娘一人を相手に、侮る様子は微塵も見せない。

「ちっ、こいつらプロだわ」
彼女が舌打ちしている間に、手早くコスチュームを剥ぎ取られてしまう。
手早く全身をチェックされ、口の中の含み針や腋の下に潜ませていた超小型カプセル爆弾を取り上げられる。
身体捜検が済むと、後ろ手に手錠を掛けられた。
普通の薄い金属の輪っかではなく、厳めしい枷タイプのもので、鍵なしでは簡単に外せそうにない。
見た目に戦闘力を喪失したルナグレイスは、殊更悔しそうな顔で悪徳富豪を睨み付けた。

「か弱い女の子にこんな手荒なことしてっ。あなた、どれだけビビってるのよ?」
奥の手を幾つも隠し持っている彼女は、間合いを計るために無駄口を利く。
「そんなのだから、あなたはお金以外に魅力がないのよ。たぶん、ネコや小鳥なんかの小動物にも嫌われて、近くに寄ってこないでしょ?」
ルナグレイスは嘲りの顔を男に向ける。
「いやあ、それが意外にネコには人気があるんだよ」
悪徳富豪はニヤッと笑うと、短く指笛を吹いてみる。
と、倉庫のあちこちから小さな影が幾つも現れ、ルナグレイスの近くに集まってきた。
それは茶トラや三毛など、何匹ものネコであった。

「……はっ?」
そのことごとくが口にくわえている小さな物体に気付き、ルナグレイスは思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
「あぁっ、ちゅちゅちゃんたちが……」
ネコの口からポトリと落ちたのは、ルナグレイスの活動を陰から支援しているメカネズミの残骸であった。
それらはネコに動力源を噛み砕かれ、火花や薄煙を上げている。
0949名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:05:20.99ID:9KT8foIf
彼女はお仕事に入る際、何匹ものメカネズミを放っている。
たとえ絶体絶命のピンチに陥っても、彼女が平静を保っていられるのは、いつでも彼らのサポートを受けられるからである。
その切り札がいきなり失われてしまったのだ。
「私は少々潔癖症の気があってねぇ。君もネズミとか大嫌いだろ。うん、どうしたの? 顔色が悪いよ」
悪徳富豪が勝ち誇ったかのようなニヤニヤ顔をルナグレイスに向ける。
男は前回の敗北の後、徹底的な検証を行い、支援メカの存在を知ったのだろう。
二度と同じ手は食わないと、自分も金にあかせてメカニャンコ部隊を編成してきたのだ。

「くっ……まずいわ……」
今回は潜入作業の予定はなく、装備も最小限の準備しかしてこなかった。
これはちょっと本気でマズい状況になってきた。
このクズ男の性癖を考えると、更に恥ずかしい思いをすることが予想できるのだ。
「どうしちゃったの? お腹の具合でも悪いんじゃない?」
男が下卑た微笑みを浮かべ、口だけでルナグレイスの体調を心配する。
「何でもないわ。余計なお世話よ」
少し先の未来を予想し、ルナグレイスの頬を嫌な汗が流れ落ちる。

「やっぱり少し具合がよくないようだねぇ。君たち、ボンヤリしてないで彼女のお腹をさすってあげたまえ」
男が楽しそうに指を鳴らすと、男たちがルナグレイスに膝を折らせ、前屈みに押し倒す。
埃まみれのコンクリートに頬が押しつけられ、お尻を高々と突き上げた恥ずかしい体勢を強いられる。
抵抗しようにも頭や肩、腰をがっしり押さえ込まれていてどうにもならない。
後ろ手に縛られているため、無防備状態の下腹部を男の厳つい手がさすり始めた。

「ちょっ……やめなさいっ……やめっ……」
ルナグレイスの非難の声が上がるが、元軍人の手は微妙な力加減で大腸を刺激する。
腸の蠕動運動が促進され、強制的に便意を催される。
「くっ……くあぁぁっ……お、お願いっ……やめさせてぇっ……」
ルナグレイスの声が哀願口調になるが、悪徳富豪は意にも介さない。
「悪いモノは出しちゃった方がスッキリするよ。遠慮なく出しちゃいなさい。私と君の仲じゃないか」
踏ん張りの利かない体勢のため、鍛え上げた括約筋が活かせない。
「あぁっ……あぁぁぁぁーぁぁっ……!!」

怪盗少女の膝の間で、乾いた金属音がカチャリと鳴った。
コンクリ床の上に転がった、他より一回り小さなメカネズミが、軍用ブーツの分厚い靴底に踏み潰される。
革手袋の指先が尻尾をつまみ、悪徳富豪に向けて高々と持ち上げられる。
「はっはっはっ、困った性癖のお嬢さんだ。君はお尻に何か入れておかないと落ち着かないのかね? それって、やっぱり電動でブルブル振動したりするの?」
男の哄笑が倉庫内に響き渡り、打ちひしがれた怪盗少女のプライドをズタズタに引き裂く。
お勤め前には食事をとらず、腹の中を空にしておく習慣のため、粗相をせずに済んだのは幸いだった。
0950名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:07:01.94ID:9KT8foIf
「私はてっきり『水無月の真珠』が出てくるものだと思ってたんだが……クククッ、まさかこんなオモチャが入っていたとは。さすが怪盗美少女は余裕だねぇ」
「ちっ……ちがっ……」
ルナグレイスは顔を真っ赤にさせて下唇をかみしめる。
涙ぐんだ目で悪徳富豪を睨み付けるが、そんなことで怯む相手ではない。
「うぅっ……死ぬほど恥ずかしいわ……」
ルナグレイスは最後の切り札として小型のメカネズミ、通称『はむちゃん』を隠匿している。
前回もダクトに閉じ込められる直前、万が一のために『はむちゃん』を放っておいたことが起死回生の一手となったのだった。

辱めを受けたことに合せて、大事な相棒を壊されたことでルナグレイスは逆上する。
「もう、こうなったらあのエロオヤジの記憶が飛ぶまでタコ殴りにするしかないわ」
がっくりと力なく崩れ落ちる怪盗少女の芝居に釣られ、軍人崩れたちの手から力が抜ける。
一瞬の隙を突き、ルナグレイスは前方に大きく飛び込み前転する。
サッと立ち上がったときには、肩関節を外して両手を前に回していた。
そして、握り込んだ右手を男たちの鼻先に突き出し、見せつけるかのように指を開いた。
そこには耳の縁に挟んで隠していた、小さなカプセルが握り込まれていた。
怪盗はマジックの達人でもあるのだ。
男たちの視線が集中するのと、カプセルがまばゆい閃光を発するのが同時だった。

「うぎゃあぁぁっ?」
スターライトスコープで増幅された光線が目から入り込み、視神経を通じて傭兵たちの脳髄を掻き回す。
一瞬で敵の戦闘力を奪うと、先頭の男のホルスターから発射式のスタンガンを抜き取る。
その男を突き飛ばすと、振り返りざまに悪徳富豪に向けて連続発射する。
全弾命中すれば、硬直したエロオヤジの頭を殴りまくる――はずだった。
だが、発射された電極は、ことごとく悪徳富豪の身体を突き抜けてしまった。

「幻影? そんなっ」
「うわはははは。君は怖い女の子だからねぇ。私が安全の保証もないこんな場所に出張ってくるわけがなかろう」
悪徳富豪、それと磔にされたフェアリキャットはホログラム映像だったのだ。
「まあ、簡単に『水無月の真珠』を返してもらえるとは思ってなかったよ。今回は面白いモノを見せてもらったからよしとするか」
悪徳富豪は身を揺すって薄笑いする。
0951名無しさん@ピンキー2022/09/11(日) 22:08:25.70ID:9KT8foIf
「この根性なしっ。本物のあなたは屋敷の中ね?」
「勿論そのとおりだ。ネコちゃんと2人で君が来るのを待っているよ。通行証は『水無月の真珠』だ。では、また会えるのを楽しみにしているよ」
哄笑と共に2人の姿が闇に消えていく。
「待ちなさいっ」
無駄と知りつつルナグレイスは叫ばずにはおれなかった。

悪徳富豪の幻が消え去ると共に、ルナグレイスは自分の着衣を掴んで倉庫を飛び出した。
同時に爆発が起こり、倉庫が紅蓮の炎に包まれる。
傭兵たちは捨て駒にされたのだ。
証拠隠滅の手段としては、あまりにも冷酷な所業であった。

「まずいことになったわ。けど、フェアリキャットはどんなことをしても救い出さなくちゃ……」
こうしている間にも、あの無垢な少女がどんな酷い目にあっているかもしれないのだ。
悪徳富豪は万全の供えをして待ち構えていることだろう。
しかし、正義の怪盗少女には逃げるという選択肢はなかった。
行く手にどんな卑劣な罠が仕掛けられていようとも、ルナグレイスの心を怯ませることなどできないのだ。
0952名無しさん@ピンキー2022/09/12(月) 02:38:20.03ID:5qBCTock
ふたりともひっ捕らえて屈服させ、
ハーレムプレイ満喫する日が楽しみだ
0953名無しさん@ピンキー2022/09/12(月) 23:30:55.65ID:hsanprsm
そう簡単に屈服するようなルナっちじゃあないからなあ
だからこそ責め甲斐があるってもんなんだがね
0957名無しさん@ピンキー2023/01/19(木) 07:24:59.98ID:RY2myIuG
コソ泥は全員逮捕して、ブタ箱にブチ込んでさしあげますわ
私の取り調べは苛烈だから、楽しみにしておいてちょうだい
没落令嬢の恨みを思い知るとよろしくってよ
0958名無しさん@ピンキー2023/01/20(金) 16:41:42.23ID:BB0ylzC+
怪盗少女に破産させられた悪徳富豪にも娘くらいはいるだろう
豪奢な生活やステイタス、チヤホヤしてくれる友人や下僕たちを一気に失った元令嬢の怒りは、想像するだけで恐ろしい
憎い怪盗少女を根絶させるため、特捜「お嬢様刑事」が誕生したのは自然の成り行きだった
女の弱点を知り尽くした女による責めは凄絶を極める
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