【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ15【総合】

1 ◆lBOCRI2fXtwt 2012/11/02(金) 00:16:58.81ID:ed/DdGP9
ワードナ率いるヴァンパイア軍団や、ローグ、オークその他のモンスターに凌辱される女冒険者たち。
プリーステス、ウィッチ、サキュバス、獣人などの女モンスターやNPCを凌辱する冒険者たち。
ここはそんな小説を読みたい人、書きたい人のメイルシュトローム。
凌辱・強姦に限らず、だだ甘な和姦や、(警告お断りの上でなら)特殊な属性などもどうぞ。
過去スレその他は、>>2-10辺り。

731始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/02(金) 21:26:30.53ID:DI2GQHIB
 
「では、参りましょうか」
ケインとともに、さっそくダイジロウのもとへ向かおうとするヤマジとヌイ。
だが、ケインはすぐには動かなかった。
彼は背中のバッグから一枚の板を取り出すと、それに指で何かを書いてヤマジに見せた。

「なっ!」
「…!」
板に貼り付けられた魔法の羊皮紙に書かれた文章に、驚愕するヤマジとヌイ。

【ヤマジさんよ、ダイジロウはそのガキがニンジャだと知ってるのか?】

「ケイン殿は忍者と戦ったことがあるのか!?」
ケインはヤマジの問いにうなずいて答えると、また新たな文章を書き連ねた。

【半年前ニンジャに仲間を殺された。助かったのは俺だけだ】

「………」
ケインからの予想外の問いかけに、ヤマジはしばし困惑する。
ミオからの手紙にはケインは声を出せない熟練の盗賊とだけしか記されていなかった。
しかしこの男は先ほどの襲撃でヌイが忍者であることを見抜いてしまった。
ケインの指摘した通り、ヌイは忍者である。理由あって彼女の正体を知るのはヤマジだけなのだ。
もしヌイの正体をダイジロウが知ったら、決してタダでは済まないのは目に見えている。

732始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/02(金) 21:30:46.10ID:DI2GQHIB
ケインを仲間にしなければならないが、ヌイの正体は隠さねばならない。
ヤマジは思考を整理すると、ケインに話し始めた。

「ケイン殿の申すとおり、ヌイは忍者だ。このことは儂とケイン殿しか知らない」
「ヤマジ様!?」
「黙っていろヌイ。これは勝手をしたお前の落ち度でもある」
正体をばらされ物言いしかけたヌイをたしなめると、ヤマジは話を続けた。

「ヌイは理由あって忍者であることを隠してダイジロウ殿に同行している。
だが、忍者は本来サムライと敵対する存在ではない。ヌイはれっきとした我々の仲間だ。
あんな目に遭って虫のいい願いだとは思うが、どうかヌイのことは内密にしてくだされ」

(………)
頭を下げ懇願するヤマジを前にケインはしばし思案する。
ニンジャを追う旅にニンジャが正体を隠して同行しているのはどうにも怪しいが、ヤマジやミオ、ダイジロウの話を
聞いた限りでは、サムライと敵対しているニンジャはレツドウとかいう奴が率いている連中だけだろう。
もっとも、先ほどのヌイといい半年前のミオといい、やたら殺意に満ちたヤツばかりなのはどうかと思うが
ヤマジさえいればヌイはうかつな真似はできないし、ミオは協力を申し込んだ手前、危害は加えないだろう……たぶん。
それにケイン自身、後ろめたい過去や隠しごとを持つ身である。
余計な詮索をしてかえってヤマジにこちらのことを探られるのは色々とマズい。
ケインは魔法の羊皮紙から文字を消すと、新たに一文を書いて見せた。

【わかった。ヌイのことはバレないよう気をつける。仲間入りの件はよろしく頼む】

「かたじけない」
ヤマジは安堵の表情を繕いながら礼を述べた。
お互いの疑問や不安が晴れたわけではないが、共通の秘密をもったことで
これからの協力関係を結べたのだと、ケインとヤマジは各々自分を納得させた。
だが、ヌイの方はそう割り切れてはいなかった。

(まさか忍者を知っていたなんて……厄介ですね……)
ヌイとしてはケインの力を試すつもりで本気で殺すつもりではなかったのだが、そのせいで
ケインに秘密を知られてしまった。まさにヌイの落ち度そのものなのだが、だからといって
ケインを信用できるかは別の話である。

(もしものときは……)

3人がようやくダイジロウのもとへ向かう中、ヌイは危険な考えを巡らせていた。

733始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/02(金) 21:35:12.05ID:DI2GQHIB
 
それから約5分後。

「ケイン…? それにヤマジ殿にヌイまで、なんで一緒なんだ!?」
街の北門の前にて、ともに現れた3人に困惑するダイジロウと、その後ろにいる2人のサムライ。

「ダイジロウ殿、突然で申し訳ないが、このケインを我々の仲間にしてほしい」
「な…何だと!?」
驚くダイジロウに、ヤマジは更に話しかける。
そこへ2人のサムライが加わり、ヒノモト言葉での言い争いになった。
どうも2人のサムライはヒノモト言葉しか話せないらしく、話の合間にケインに
嫌悪の眼差しを向けたりするものの、直接物言いすることはなかった。
ダイジロウは終始平静であろうと務めていたが、彼もケインの参加には難色を示していた。

やがてヤマジの説得に2人のサムライが渋々引き下がって、ヒノモト言葉の論戦は終わった。
そしてダイジロウはケインに尋ねた。

「なぜだ、ケイン。お前が冒険者だったことは知っている。
だが、なぜ俺の仲間になろうと思った?俺なら入れてくれると思ったのか?」

(………)

厳しい顔で問い質すダイジロウ。
ケインはバッグから魔法の羊皮紙を貼り付けた板を出すと、指で文を書き、ダイジロウに見せた。

【ニンジャが仲間の仇だからだよ】

734始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/02(金) 21:39:26.27ID:DI2GQHIB
 
「!!……」
驚いた風のダイジロウだったが、内心ではやはり、と思っていた。
酒場で忍者の写し絵を見た時の反応から、ケインは忍者に遭っていると察していた。
この西方で忍者に遭遇するということは、大方の場合において血生臭い結果をもたらす。
そして、忍者に遭遇して生き残ったと語る西方の冒険者をダイジロウはまだ知らなかった。

「ケイン、お前に何があったのか詳しく教えてくれないか」
ダイジロウに言われ、ケインは魔法の羊皮紙にて自分とニンジャとの因縁を語りだした。


 かつて俺は仲間たちとともに西方のダンジョンを冒険していた。
約半年前、あるダンジョンに入った俺たちパーティーは黒ずくめの集団に襲われた。
連中はあっという間に仲間たちを殺し、俺と女メイジだけが残された。
連中は俺と女メイジを取り押さえると、俺の目の前で女メイジを犯し始めた。
連中は代わる代わる女メイジを犯し続け、やがて飽きたのか、女メイジを殺すと俺もすぐに殺された。
後から来た別の冒険者に俺たちの遺体は回収され、蘇生させられたが、生き返ったのは俺だけだった。
俺はダンジョンであったことを他の冒険者たちに伝えたが、誰にも信じてもらえず
蘇生や遺体回収の費用をふっかけられ、一文無しになってしまった。
冒険者を続けようにも声の出せない盗賊を仲間にするパーティーなんかいなかった。
俺は黒ずくめの連中から逃げるようにあちこちをさまよい、この街にたどり着いた。
だが昨日、ニンジャのことを聞かされて黒ずくめの連中がニンジャだと知った。
俺は非力だ。どんなに憎んでも何をしてもニンジャにはかなわない。
それでも仲間の仇は討ちたい。ヤツらがたびたび口にしていた“レツドウ”が何者か知りたい。
ニンジャと戦えるなら何があっても構わない、お荷物なら捨ててもいい、死んだら放っといていい、俺も連れていってくれ!


そこまで語ると、ケインはヒノモトに伝わる交渉術の最終奥義“ドゲザ”を使った。

「「………」」

ケインとダイジロウの間に沈黙が流れる。

ケインとその仲間たちに起こったことは悲劇だが、同情や感傷で仲間を決めてはいけない。
しかし、ケインが聞いたという“レツドウ”という言葉がダイジロウの心を大いに揺さぶったのもまた確かであった。

(続く)

735 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/02(金) 21:43:19.71ID:DI2GQHIB
仲間に加わるのが目的であって、正直でなければならないわけではないのだ。

バレたら怖いけどね

ではおやすみ

736名無しさん@ピンキー2018/02/02(金) 21:55:03.17ID:muflwGdL
魔法で逃げ帰ってきたのは誰にもバレてないんだ
口がきけないからうっかり喋っちゃうこともないもんな

737名無しさん@ピンキー2018/02/04(日) 22:13:36.20ID:7iPSHBqP

確かケインを憎んでいる生き残りがいたような・・・

738名無しさん@ピンキー2018/02/04(日) 23:37:01.44ID:qva+5bgz
記憶が正しければ全員ロストしてたと思う

739名無しさん@ピンキー2018/02/05(月) 01:22:23.42ID:rWXds8Ae
おお、続きが来てる。
ケイン以外の生き残りだけど、一人だけ蘇生成功したのがいた。

740名無しさん@ピンキー2018/02/05(月) 10:13:59.15ID:H7Gp5B9H
乙です
読み返してみたけど生き残りの性別は"彼"という表記から男性である事以外は不明ですね
復活後はケインを追いかけてそのままフェードアウトしてます

741名無しさん@ピンキー2018/02/05(月) 19:43:44.31ID:rubLAZCA
GJ
ケインのいた冒険者パーティの末路は当初ダンジョンのある町で話題になったよ
それもいつしか飽きられて現在だと忘れ去られている

742 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:11:24.60ID:BHIIcqJv
ケインが一人だけダンジョンから脱出したと知っているのは、今まではミオとダンジョンのある町の連中と、ただ一人
生き返ったヤツだけだった。>741の言うとおり、みんな飽きたから話さなくなった。
ただし。ケインの件が他に知られていないという確証はない。

ちなみに今回は野郎どもがガン飛ばしたり怒鳴ったりそんな話し。サツバツ!

743始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:15:46.87ID:BHIIcqJv
 
『父上、大二郎はあの痴れ者を仲間にしますかね』
『フン、連れていったところで忍者か魔物に殺られるのがオチよ、こないだの伊南みたいにな』
『まったく戦いのおこぼれを漁るしかないコソ泥が何をトチ狂ったのやら』
『まあ生きた楯くらいにはなるだろうさ』

ケインとダイジロウのやりとりを眺めている二人のサムライがヒノモト言葉で話し合う。
二人は父子らしく、父親は痩せぎすでヤラレ役の似合いそうな顔をしており、息子は父親とは全く似つかぬ男前であった。
この二人のふてぶてしい態度やケインを蔑んだ物言いは、彼の仲間入りを躊躇わせるには十分であった。


『………』
そんな二人の会話を不愉快な思いでヌイは聞いていた。
伊南(イナミ)とはダイジロウの討伐隊にいた女法術師で、西方で言うところのメイジである。
年上であるイナミは、何かとヌイに親身にしてくれ、仲の良い相手だった。
しかし彼女は先日ダイジロウたちと赴いたダンジョンにて、忍者の罠にかかり、そして殺された。
そもそもイナミが罠にかかったのはサムライ父子のせいなのだが、彼らはそのことを全く悪いとは思っていなかった。
二人はダイジロウには詫びたものの、本心でないのは明白だった。
この父子には忌々しい思いを抱く一方、ヌイはケインという男に否定的であった。
尊敬するミオが推したとはいえ、ヌイが知るケインは博打代をダイジロウにせびり、酒色に浸るようなロクデナシである。
そのうえヌイが忍者だと知られてしまった。はっきり言ってヤマジとの約束を守る保証などどこにもない。

(なぜ美桜様はあんな男を伊南さんの代わりに……)
ヌイの心中で疑問と不安が入り混じる中、ようやくダイジロウが口を開いた。


「ケイン、顔を上げてくれ」

ダイジロウに促され、顔を上げるケイン。その目はまっすぐダイジロウを見据えていた。

「先に言わねばならぬが、我らが忍者を追うのは仇討ちだからではない」
ダイジロウは険しい表情のまま、話を続ける。

「ヒノモトで非道を働いた輩はここ西方に逃れてなお、無法を犯している。
お前の話からもそれはよくわかった。おそらく我々が知らないだけでも
かなりの人々が忍者どもの犠牲になっているはずだ。ケイン、すまない、本当に申し訳ない」
そう言って、ダイジロウはケインに頭を下げた。

744始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:20:05.00ID:BHIIcqJv
(おい、待てよ、なんでお前が謝るんだよ?)
ケインが内心とまどう中、ダイジロウはさらに話を進めた。

「お前が聞いた“レツドウ”という言葉は忍者どもを束ねる首領の名前だ。
すべての忍者どもはレツドウの指示を受けて動いている。
冒険者を襲うのもレツドウの考えあってのことだろう」
(………)
「レツドウの思惑や目的はわからない。だが、ヤツを早く討たねばいずれ最悪の事態になる。
西方の国々も忍者と我々サムライの存在に気づいているはずだ。レツドウの悪行が続けば、その怒りの矛先は
西方にいる我々サムライや忍者ども、いずれはヒノモトに向けられる。

その先にあるのは……戦(いくさ)だ」
(……!)

ダイジロウの語る話は、もはや一介の冒険者の事情を越えた深刻な問題であった。
レツドウという悪党をこのままのさばらせたら西方とヒノモトが戦争になるかもしれない。
それは双方にとって絶対避けねばならない事態である。

「ケイン、これは我らヒノモトの者が片付けなければならない問題だ。
ヒノモトでヤツらを討てなかったことで迷惑ではすまない酷いことになってしまった。それは心から謝る。
だが、お前が首を突っ込んで命を捨てることはない。
レツドウも他の忍者もすべて殺す。それでお前の仲間の仇もとれるはずだ。
だからケイン、俺はお前を連れていくわけにはいかな…」

突然、ダイジロウの話が遮られる。
それはケインがダイジロウの襟首を掴んだからだ。

「ケイン!?」
怒りの形相のケインは襟首を離すと、魔法の羊皮紙に何かを書き殴ってダイジロウに突き出した。

【ふざけんな!!】

「え…」
ケインは文字を消すと、再び何かを書き連ね、ダイジロウに突き出す。

【よそ様の土地で好き勝手しやがってそれを黙ってみてろだと!?いったい何様のつもりだお前ら!!】

「……」
ケインの怒りのこもった文言にダイジロウはしばし言葉を失う。
西方からすればサムライもニンジャもよそ者である。西方の人間であるケインからすれば
勝手に乗り込んできたよそ者たちのいざこざに巻き込まれて怒りを覚えるのは当然であった。

しばしの間をおいて、ケインはまた新たな文章を書き連ねた。

【レツドウとかいうヤツが元凶なら、ソイツの最期を見届けてやる。
それまで俺はお前たちの後をついていく。イヤならその腰のカタナとかで俺の首を落とすんだな】

745始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:23:20.96ID:BHIIcqJv
 
「………」
「………」

 険しい顔でにらみ合う二人の男。

北門を行き交う人々が何事かと、横目でチラチラ見ている。

『山路様、人目が…』
『しばし待て』
往来からの視線に困惑するヌイを抑えるヤマジ。
このにらみ合いはケインとダイジロウの言葉なき対話である。
言葉を尽くしたいま、ケインとダイジロウの二人にとって互いの心を測ることが最後の対話なのだ。


果たしてどれくらいの時が経ったか。
時間にすれば数分であるが、いつまでも続くかと思えたにらみ合いは、ようやく終わりを迎えた。

「……わかった」
ダイジロウが口を開いた。

「ケイン、お前を我らの道中に加えよう。ただし命の保証はしない。それでもいいなら付いてこい」
厳かな声で仲間入りを許したダイジロウに、ケインは頭を下げ、魔法の羊皮紙に文を書いた。

【ありがとよ。無理を言ってすまなかった】

「いいさ。西方の人間がいるのならそれなりに言い訳にもなる。レツドウを討つまで生きていれば、な」
そうケインに応えたダイジロウの表情は、いつしか穏やかな人のよい顔になっていた。

『大二郎殿、儂からも礼を申す。かたじけない』
ケインとダイジロウのやりとりを見届け、ヤマジがダイジロウに礼を述べる。

746始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:27:07.34ID:BHIIcqJv
『山路殿も内心では心苦しかったでしょう。これで少しは気が楽になられましたかな』
『ええ、大二郎殿こそ儂とケイン殿の無理を受け入れてくれるとは大した度量ですな。感服致した』
と、ダイジロウとヤマジが互いをねぎらっていたその時である。

『大二郎!!おぬし、気は確かか!?』
突然怒鳴り込んできたのはサムライ父子の父であった。

『御不満ですか、義父上(ちちうえ)?』
『当たり前だ!我らの使命を何と心得る!こんな卑しい盗賊なんぞを連れて使命を果たせると思っているのか!?』
ダイジロウに義父上と呼ばれたサムライは口角泡飛ばしながらダイジロウに詰め寄った。

『先程は私の判断に任すと言われたはずですが』
『こんな馬鹿な判断をするとは思わなんだからそう言ったのだ!!
あの盗賊に何を吹き込まれたか知らんがヤツを連れていくことは許さん!!とっとと追い返せ!!』
『それはできませんな』
『何だと!?』
ダイジロウに要求を拒否され、サムライ父の顔がますます怒りに歪んでゆく。

『大二郎殿、父上に逆らう気か!』
『そうだ、儂は義父なのだぞ、それが義父に対する態度か!』
サムライ息子も加わり、サムライ父子がダイジロウにくってかかる。
しかしダイジロウはたじろぐどころか毅然とした態度で二人に対峙した。

『此処でそれを持ち出しますか。ですが誰のおかげで此処にいられるのか、もうお忘れか?』
『なっ!?』
『お二方が此処にいられるのは私が同行を許したからであって、もし私のやりように御不満でしたら
お二方だけで使命を全うなされればよいでしょう』
『な、何を言っておる、我ら親子抜きで戦えると思っておるのか大二郎!』
『そうだ父上の言うとおりだ!己の強さに増長して我らを蔑ろにするのか!』
まったく、ああ言えばこう言う。
さっきヤマジを交えて決めたことさえ平気で反故にするサムライ父子にダイジロウは心底ウンザリする。
だが、討伐隊の長としてはここで彼らを黙らせなければならない。鬼の覚悟をもって、ダイジロウは声を上げた。

『伊南殿を見殺しにしたお二方がまともな戦力とお思いか…?』
『『なにぃ!?』』
思わず叫んだサムライ父子の声が重なる。

747始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:32:55.66ID:BHIIcqJv
『お二方の迂闊な振る舞いで伊南殿が罠に掛かり、忍者どもに嬲り殺しに遭ったことをどうお考えですかな』
『な、なんで今さらそのことを蒸し返すのだ!?あのことはもう済んだことだろうが!!』
『忍者どもに殺されたとはいえ、山路殿が蘇生に成功さえすれば
伊南殿は助かっただろうに、我らを責めるのはお門違いだ!!』
ダイジロウからの詰問にサムライ父子はうろたえながら必死に反論する。

『やはり反省も後悔もしてませんか。これでは伊南殿も浮かばれませんな』
『話を逸らすな!儂はその盗賊を追い出せと言ってるんだ!』
『そうだ!!伊南殿のことは関係ないだろう、父上の言うとおりにしろ!!』


『 い い か げ ん に し ろ !! こ の 馬 鹿 ど も が !!!!』


『『ッッ!!』』

ダイジロウの気迫に満ちた怒号が、耳障りな暴言を圧倒する。

『後衛を守りきれず貴重な戦力を危険に晒しておいて、よくそんな口が叩けたものだな。
伊南殿が死んだのは貴様らのせいだ。助けようとした山路殿を責めるなどそれこそお門違いだ』
サムライ父子へのダイジロウの叱責が始まった。

『だいたいこの一年余り、貴様らは何をしていた?
忍者討伐に赴く以外は宿に籠もりきりか、色町に繰り出すかだ。
我らは西方で戦っているというのに、西方の言葉も文字も学ばず
忍者どもの情報を探しもせず、親子して酒を飲みながら愚痴をこぼしてばかり、迷宮に赴けば各々勝手をしては
山路殿や縫火の手を焼かせる始末、そのあげく伊南殿を失ったのだ』
ダイジロウの言うとおりだった。
サムライ父子は戦力云々以前に冒険者としての心構えが著しく欠けていたのだ。

『山路殿があの者を推してきたのは元はといえば貴様らの失態のせいだ。
追い出せという資格など貴様らにはない。それが納得できないというなら、今すぐヒノモトに帰れ!!』
『『………』』

怒りに満ちたダイジロウの前に、サムライ父子はただただ恐縮し、沈黙するしかなかった。

『大二郎殿、もうそこまでになされよ』
ようやくここで、ヤマジがダイジロウを諫める。

『お二方は大二郎殿の義父上と義兄上(あにうえ)、なぜ討伐隊に加わっているか大二郎殿もわかっているであろう?』
『………』

748始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:37:33.59ID:BHIIcqJv
『確かにお二方は至らぬところはあるやもしれんが、ここでヒノモトに帰っても武士の面目が立つまい。
ならば大二郎殿がお二方を厳しく律するがよかろう。さすればいずれ性根が直るかもしれん』
『山路殿がそう仰るなら…』
『それに先程の叱責でお二方もわかったであろう、ケイン殿のことはもう心配めされるな』
『あいわかった』
『いささか時間を食いましたな。では出立しますか、大二郎殿』
『うむ』
こうしてやっと、サムライたちの諍いは終わった。


(やっと終わったか…)
突然始まったヒノモト言葉の言い争いに、ケインはこっそり下がって終わるのを待っていた。

「待たせてすまないな、ケイン」
(いいってことよ)
ケインはダイジロウにヒラヒラを手を振って返す。

「では行くぞ、各々気を引き締めよ!」
先頭を行くダイジロウの後をヤマジ、ヌイ、ケインが続き、サムライ父子が気まずそうについてくる。

こうしてミオの思惑通り、ケインを加えた忍者討伐隊は動き出した。
向かうは北西のとあるダンジョン。
様々な問題や不安を抱えながらも、彼らはようやく歩き出したのであった。

(続く)

749 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/08(木) 17:45:11.71ID:BHIIcqJv
ゲームではレバーとボタンでサクサク進むこともリアルにするとめんどくさいね。
みんなのパーティーはサツバツしてる?

こういうときはスマホ太郎でも見よう。またね〜〜

750名無しさん@ピンキー2018/02/08(木) 21:36:52.44ID:4aPIdP8r
このスレ(1)から全部見ているわけではないけど
結構完成度高い作品ですよね
終われるよう頑張ってください。

751名無しさん@ピンキー2018/02/08(木) 21:42:53.57ID:mRXc/LkR
登場するまでもなくはいになってしまったメイジさん哀れ…

752名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 10:13:53.50ID:+2txYz6o
乙でした。
イナミさん名前ありキャラだけど既に故人とはお悔やみ申し上げます。

753名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 12:24:07.81ID:iFM5p8gM
うわぁ、サムライ二人の死亡フラグが物凄く太くそびえ立ったわ

754名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 17:00:59.38ID:ZOVG0Y21
乙かれさん
なんでこんなのが討伐メンバーに選ばれてるんだろうな・・・
敵よりも厄介な味方殺しでしかないわ

755名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 20:11:06.06ID:d4mpOj+p
おっつ
実力があっても人格や行動が全てを台無しにしている件

756名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 20:11:34.71ID:PlxGGZ+I
>>754
血筋とかコネとか、本人の能力と関係無く選ばれるのは割と良くある。

757名無しさん@ピンキー2018/02/09(金) 22:26:14.72ID:TKNE4SSC
アライメントがEかNなのでは

758 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:25:48.76ID:BWR1Obgw
 
イナミ「ハァ…名前が出たと思ったらもう死んでるし。でも変な番外編で私の最期とか描かれたくないし。
   あの馬鹿親子は殺してやりたいけど、いま死なれたら私と再会するからそれも嫌だし。
   縫火ちゃん強く生きてね、山路さん生前はお世話になりました。あと大二郎さん、私あなたのこと好きでした。
   あとだれかいたような気がするけど、とりあえずみんなのことよろしくね」

以上、イタコからのメッセージでした。
第四話いきます。

759始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:30:20.33ID:BWR1Obgw
 
   ***   ***

「さっきの一体なんだったんだろうな」
「知らない言葉で怒鳴りあったり、にらみ合ったり…」
「なんか盗賊みたいなのが来てからモメてたな」
「新メンバー絡みのゴタゴタかよ、東方の奴らは気難しいや」

北門にて起きたケインとダイジロウ一行との一悶着は、酒場にてちょっとした話のネタになっていた。
もっとも、誰もヒノモト言葉などわからないし、彼らの事情を知らないから憶測や想像で好き勝手言ってるだけだが。
しかし、そんな噂話に耳を立てている者がいた。

(そっか…あの連中、今度は盗賊を雇ってダンジョンに行ったんだ…)
壁を背に口元のグラスを傾けながら、そのエルフと思しき金髪で眼鏡の女性は耳を澄ませる。
彼女は雑音と会話を分けながら、聞こえる会話の内容を吟味していた。

(しかし報告するにはまだまだ情報が足りないなぁ……ここでめぼしいネタがなかったら……)
グラスを上げ、中身を一気にあおる。

(ドラゴンの巣に飛び込むつもりで行ってみますか!)
エルフの女性は空のグラスを掲げ、黄色い声でウェイトレスを呼んだ。

「おねーさーん!ワインのおかわりくださーい!」

760始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:33:55.01ID:BWR1Obgw
 
   ***   ***

 大陸において西方世界と呼ばれる広大な地域の東の端に、その街はあった。
その名はイースタリア。東西を行き交う商人や旅人によって栄えた街であり、東西の文化の交わる場所でもある。

そのイースタリアの北の向こうには山脈が連なり、そのふもとにダイジロウ一行が向かうダンジョンがあった。
しかしながらそこは徒歩で気軽に行ける距離ではなく、片道で丸1日はかかると言われている。
なぜそんなところに彼らは向かうのか。
それはそのダンジョンに忍者どもが潜んでいるか確かめるためである。


「そこまでしてもらわなくとも、別に我々は構わないのだが…」
「いえいえ、盗賊たちから助けてくれたことに比べれば大したことはありませんよ、どうかご遠慮なく…」
「わかった。御好意感謝する」
ダイジロウは商人と思しき男に頭を下げると、仲間たちに子細を話し、そして全員が荷馬車に乗り込んだ。


ダイジロウ一行は北門から出発して、街道を進んでいた。
それから約2時間経ったころだろうか。彼らは異様な光景に出くわした。
それは盗賊の集団に襲われている荷馬車の隊列であった。
護衛らしき冒険者たちが応戦していたが、見る限りでは彼らは劣勢にあった。

「助けに行くぞ」
ダイジロウは一行を引き連れ、盗賊団に戦いを挑んだ。
結果、盗賊団の撃退に成功し、荷馬車を率いていた商人から途中まで
馬車に載せてもらえることになったのである。

「しかし凄かったな、あんたの戦い方は。ヤツらがまったく手も足も出なかったんだから」
「その腰に下げている剣はエラい切れ味だったな。俺らの使っている剣とは違うみたいだが、それが東方の剣なのか」
「東方にはあんたみたいな戦士がまだまだいるのか、俺らも腕上げねえとな」

荷馬車の中では、ダイジロウが同乗していた他の冒険者たちから賛辞を浴びまくっていた。
負傷者こそ出たものの、死者を出さずに荷馬車隊を守りきったことで、冒険者たちはダイジロウの強さに
すっかり感服してしまったのだ。
しかしダイジロウは浮かれるでも畏縮するでもなく、毅然と彼らに応対していた。

(大人気だなあいつ…)
やれやれといった感じで眺めていたのは戦いであまり活躍しなかったケインである。

761始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:40:33.91ID:BWR1Obgw
一応ケインもショートソードを抜いて応戦したのだが、とても戦士系のようにはいかなかった。
ダイジロウの強さは言うまでもないが、あのサムライ父子も戦士系だけあって
それなりの腕前で、盗賊たちを次々と倒していった。ただ、サムライ息子は
ケインと他の盗賊の区別がつかなかったのか、何度もケインを斬ろうとしていたが。

(…あの野郎いつか殺す!)
胸の内でサムライ息子への殺意をたぎらせるケイン。
ちなみにサムライ父子はダイジロウを横目で見ながらコソコソ陰口を叩いていた。
しかし何より、ケインが気になっていたのはヌイの戦い方であった。
盗賊団との戦いでは、ヌイは荷馬車の上に駆け上り、敵の頭上から弓矢を射っていた。
その腕前は見事で、ほとんどの矢を相手に命中させていた。
だが。ケインはその戦い方に違和感を感じていた。

ダイジロウのもとへ向かう途中で襲いかかってきた際のあの身のこなし、隙なく
繰り出された攻撃、あれが本来のヌイの戦い方ではないのか。
ケインが感じたところでは、ニンジャとしてのヌイは
ダイジロウやミオには及ばないが、あのサムライ父子より間違いなく強い。
にもかかわらず、ニンジャとして戦うことができないヌイに、ケインは少しだけ彼女を気の毒に思う。

(まあ俺があいつのことをどうこう言えやしないしな…)
ケインが実はおおやけにできない事情でダイジロウ一行に加わったように、ヌイにも
正体を明らかにできない事情があるのだろう。
興味がないわけではないが、別に知らなくてもいいか、ともケインは思う。
たとえ知ったところで、人はしょせん自分の狭い了見の中でしか理解できないチンケな生き物だから、だ。
ケインは考えるのを止め、腕を枕に目を閉じた。


 時が経ち、西の空に夕陽がさしてきたころ、荷馬車の隊列はとある小さな村に着いた。
そこは商人の目的地の1つであり、今晩はここで夜を明かし、明朝出発するという。
ダイジロウ一行もこの村で一晩過ごすことになった。


(あーやっぱ馬小屋か…)

案内された宿泊先はケインの予想通りだった。
サムライ父子はグダグダ文句を言っていたが、ダイジロウとヤマジに何か言われておとなしくなった。
ヌイはさっそく寝床になるであろう場所を調べ、寝られるように敷き詰められた藁を整えている。
なお、彼女が用意している寝床は5人分で、そこにケインの分は入ってない。

762始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:43:52.57ID:BWR1Obgw
(仕方ねぇな、俺は“新入り”だしな)
そう心でつぶやきながら、ケインも自分の寝床の準備をする。
馬の臭いがほのかに残る藁草を直していると、ふとケインの脳裏に昔のことが思い浮かぶ。

駆け出しだったころは6人で馬小屋に泊まり、寝る場所で揉めたり、馬の糞の始末に辟易したり……

しかしケインは思い出を振り払う。彼らはケインが捨てた仲間であり、ケインに彼らを懐かしむ資格はない。
全滅した場所を記したメモを残したから、彼らは冒険者に死体を回収されて生き返らせてもらったかもしれない。
だが、助かっていようといまいと、ケインが彼らのもとに戻ることは二度とない。
如何なる理由にせよ、仲間を捨てて逃げるということは、決して簡単に許されることではないのだ。


 その晩、ダイジロウ一行と護衛の冒険者たちは村の広場に大きな焚き火を設けて、それを囲んで夕食を始めた。
それぞれ持ち寄った食事や酒に舌鼓をうち、昼間の出来事を肴に語り合う。
もっとも、冒険者たちと話しをしているのはダイジロウとヤマジであり、会話のできないサムライ父子と
声の出せないケインは早々に退席したが。
そしてヌイはというと、酒席の面々に酒を注いでいたが、ヤマジに命じられ
寝床に引っ込んだサムライ父子に酒と食事を持っていった。


(あー!虫うぜえ!)
まとわりつく蚊を払いながら、ケインは虫除け草を入れた香炉に火を焚いていた。
季節はまだ夏であり、森に近いこの村では夜間になれば蚊の類が飛んでくる。
もちろん馬小屋にも蚊は入ってくるため、虫除けの草を焚いてその煙りで蚊を払わなくてはならない。
ケインは必要分の香炉に火を焚くと、馬小屋に向かった。


(これでよし、と…)
吊り下げ式の香炉をすべて設置し、一息つくケイン。
数分もすれば不快な羽音は馬小屋からいなくなるはず。だが……

「ンゴォー…」

どこからか聞こえてくるイビキの声。
そのイビキの主は、藁の寝床に横たわるサムライ父子だった。
寝る直前まで飲み食いしてたのか、食べかすの残った食器と空になったグラスがあった。

(やれやれ、起きたら蚊に食われて顔がパンパンだぜwざまあw)
ランプの灯りに照らされ呑気に寝入る2人の顔を見ながら鼻で笑うケイン。


と、その時である。

冷たく光る鋭い切っ先が、ケインの首筋に突きつけられた───

763始まりのニンジャ〜第四話〜 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:46:31.95ID:BWR1Obgw
 
(!!……)

「ケイン、話しがあります。おとなしく私と来てくれませんか」
冷や汗をかくケインの背後から聞こえる、事務的で淡々とした少女の声。
それはヌイの声だった。

(ヤマジのおっさんもダイジロウもまだ酒盛り中だったか…やられたぜ…)
後でどう言い訳するか知らないが、ヌイを抑える者がいない今、ケインを始末するには絶好のチャンスだろう。
ケインはふぅ、とため息をつくと、ヌイに言われるまま馬小屋から出た。


しばらく歩き、ケインとヌイが着いたのは村外れの納屋の前だった。
普通、村人というものは大事か急な用事でもなければ夜間に外出なんかしない。
それを考えると、こんな夜中に村外れの納屋に村人が来ることはまずないし、冒険者が納屋に用事なんてあるわけがない。
まさに暗殺にはうってつけのシチュエーションである。

「止まって、こっちを向いて」
その声と同時に、ケインの首筋から刃先が引いた。
ケインは足を止めると、回れ右で後ろに向いた。

(!……)

ほのかな月明かりがヌイを照らす。
その姿に思わずケインは目を見張った。

(続く)

764 ◆pT3tKNJdzbPc 2018/02/10(土) 22:54:02.16ID:BWR1Obgw
なんか女メイジばかりヒドい目にあってなくね?どうしよう、めぐみん!

次回はヌイヌイの忍び装束をお披露目するよん。さようならケイン。キミは知りすぎた……

765名無しさん@ピンキー2018/02/10(土) 23:07:33.98ID:moC1huHz
乙!
ヌイの忍び装束…なら裸マフラーで!!

766名無しさん@ピンキー2018/02/10(土) 23:11:21.69ID:Q0ZDVA8u
乙です
新作ありがとうございます

767名無しさん@ピンキー2018/02/10(土) 23:44:38.40ID:kGL4X98h
GJっす
ヌイの衣装お披露目って事はついに裸忍びマフラーが見れるんだな
あるいは最初から全裸かな
どっちにせよどれだけこの時を待っていたか

768名無しさん@ピンキー2018/02/11(日) 00:19:13.79ID:fefU4tAi
乙です
裸マフラーなら見る角度次第で乳首や股間が露わになるチラリズムを
何も着ていないならケインの前で露出プレイというシチュを
どちらにせよ楽しみです

769名無しさん@ピンキー2018/02/11(日) 01:42:57.33ID:gJbcOj1K
>その姿に思わずケインは目を見張った。
これは前にうpされた>>723の絵の如くな姿を期待していいんですな!?

770名無しさん@ピンキー2018/02/11(日) 09:25:19.88ID:Nkj6KXHg
乙と言わざるを得ない
メイジはご愁傷さまとしか言えない、というか野郎二人が犠牲になればよかったのに
そして全裸にマフラーの見えそうで見えないギリギリ感来る?
宿屋でミオと再会した時のは身体に巻きつける印象で、例えるならミニスカのような絶対領域成分が足りなかったので
あと>>718で語られてた大人のお仕置きもここで一緒にやるのかな?

771名無しさん@ピンキー2018/02/11(日) 15:50:14.46ID:mEor0aoP
乙。
もしマッパでマフラーやるなら是非次から美桜もお揃いの格好に。

772リルガミン・初めての夜 ◆7I/nSM.cg2 2018/02/19(月) 10:34:14.62ID:B3FEhXPU
「ふぅ…今日はもう潮時かな……」

 煌々と魔法光のネオンに照らされた通りにて、ドワーフの女がため息混じりにつぶやいた。
だいぶ夜も更け、行き交う人の姿もまばらになった今、客の呼び込みを続けるのは徒労に等しかった。
もう店に戻って時間まで流し女の仕事でもしようか、そんなことを考えていたその時だった。

「ジョゼ!調子はどう?」
不意に声をかけられドワーフの女が振り向くと、可愛らしい出で立ちのノームの少女がニコニコしながら立っていた。
「あ…ミンシア…」
「こんな時間までお疲れ様、私はこれからまた仕事だけどね♪」
「ああ、そうだよね」
「まったく、風呂場で客の背中流しながら約束したりわざわざ客のところまで行ったり、面倒くさいんだから、もう!」
「でもいつも客取れてるじゃない、ミンシアって結構人気あるよね」
「こんな仕事で人気になってもねぇ…」
ジョゼの言葉に、ミンシアがウンザリ気味にため息をつく。
「本当なら今ごろ、私たちニルダの杖を取りに行っていたはずなのにどうしてこうなったんだか…」
「仕方ないよ、こうでもしなきゃあたしらリルガミンから追い出されてたんだから」
「わかってるわよ、だけど私はこのままで終わるつもりなんかないんだから!
あんただってそうでしょジョゼ?」
「そ、そんなの当たり前じゃない!」
「そのためにも早くちゃんとした冒険者捕まえないとね」
「そうだよね…」
ドワーフの女ことジョゼはまたため息をついた。
ぶっちゃけた話、ジョゼの娼婦としての人気はミンシアに全く及ばない。
そもそも客が取れるなら街頭で呼び子の仕事なんかやらされたりしない。となると
冒険者探しはミンシアをアテにするしかなく、ジョゼにはそれが何とも歯がゆかった。

「それでさ、ミンシア、」
「なぁに?」
「今から相手にする客ってどんなの?」
「うーん、そうねぇ…」
ジョゼからの質問にミンシアは頬に人差し指を当てながら愛らしく首を傾げた。
「人間の男だけどこのあたりの出身じゃないわね。たぶん東方から来たんじゃないかな」
「え…」
「冒険者みたいだったけど使えるかどうかまだわかんない。でも…」
「でも何?」
「私の指でイカなかった上にこっちがイカされたわ。このお返しはきっちりつけないとね♪」
ミンシアは悪戯っぽく笑うと軽い足取りでその場を後にした。

773リルガミン・初めての夜 ◆7I/nSM.cg2 2018/02/19(月) 10:39:47.26ID:B3FEhXPU
「東方から来たっぽい男って…まさか……」
ミンシアを見送るジョゼの脳裏に街頭で店に招いたある男の姿がよぎる。
その男とミンシアの客が同じだったと気づいたのは、それから幾ばくか経ってのことである。


 さて、その頃シンクロウは何をしていたかというと、自室のベッドの上で仰向けに横たわっていた。
目を伏せていたが、眠っているわけではない。これから女を抱くのに眠るわけがない。
手足を広げ、特定のリズムで呼吸をし、視覚以外の感覚に意識を集中する、これはシンクロウが故郷で修行していた時から
続けていた鍛錬の一つだった。
視覚を閉ざし雑念を払うことで他の五感の働きを促し、洞察力や直感力を鍛えるのがこの鍛錬の目的であり
何らかの事情か時間に余裕がない場合を除いては、毎日この鍛錬を欠かしたことがない。
正直なところ、これまで生きてこられたのはこの鍛錬も含めて日々の錬磨のおかげだとシンクロウは信じている。
もっとも、自身の意志や力の及ばないところで救われたこともままあったが、だからといってこれまでの鍛錬が
無駄だったとは決して思ってはいない。
神の御力が人を介してもたらされるこの世界で、己を助けようとしない者を一体どこの神が救うというのか。
中立のシンクロウは神の力を使うことはできないが、神は信者を通じて諸々の人を助けている、自分も助けられているからこそ
今ここにいるのだと、彼は常に心に留めている。

(!……)
シンクロウの感覚が階下に新たな気配を感じた。
カウンターの店員や出入りしている他の客ではない、誰かの気配を。
それはしばしカウンターのある場所に留まったかと思うと、階上に向けて動き出した。
その気配はやがてシンクロウの部屋のある階に着くと、まっすぐに近づいてきた。

(今日はここまでだな)
シンクロウは目を開くと来客を迎えるべく身を起こした。

“トントン!”

ドアをノックする音に続いて少女の声が上がる。
「シンクロウさん、いますか?私です、ミンシアです」
「今開けるよ」
さっそくドアを開くと、そこには可愛らしい装いをしたミンシアが立っていた。

「すみません、待ってましたか?」
「いや…思ったより早かった」
シンクロウは澄ました顔でミンシアに答えた。

774リルガミン・初めての夜 ◆7I/nSM.cg2 2018/02/19(月) 10:45:51.00ID:B3FEhXPU
「ふふっ、ずいぶん余裕なんですね」
「情熱的な方が好みだったか?」
「どっちでもいいですよ、どうせする事は一緒なんですから♪」
「それもそうだな……とりあえずこれでどうだろう」
シンクロウはミンシアを部屋に入れると、代金を入れた小さな皮袋を渡した。

「ん〜、ひぃ、ふぅ、みぃ、よぅ、いつ、むつ、、、」
ミンシアが皮袋の金額を数えている間、シンクロウは彼女の姿をじっくりと眺めていた。
可愛く揃えたセミロングの銀髪の斜め上には小さくまとめた髪がちょこんと飛び出し、身に着けた袖無しの水色ブラウスに
クリーム色のミニスカートが小柄な体型に実によく似合っていた。
風呂屋での濡れて透けた衣装は扇情的であったが、こっちはこっちでミンシアの可愛らしさを十分にアピールしていた。
(やはりいるところにはいるもんだな)
ミンシアを見ながらシンクロウはそう思った。
前にノームの女性を抱いたことはあるが、彼女は冒険者だった。
しかしながら女という性がある以上、ノームとて例外ではなかったというだけである。

「ふぅ…ずいぶん気前がいいんですね♪」
代金を数え終え、ミンシアがニッコリ微笑む。
「そんなに多いかな?」
「こんなに払ってくれるお客さまはめったにいないですね」
「そうか。で、何時まで楽しめるんだ?」
「朝まで付き合ってあげますよ…♪」
「そいつは嬉しいな…」
媚びる目つきで見上げるミンシアにシンクロウも笑顔で応えた。


「あ……」
ミンシアの小さな身体がベッドにストンと落ちる。
仰向けに横たわるミンシアの上に、上半身の着衣を脱ぎ捨てたシンクロウが覆い被さった。
「時間はたっぷりあるんだ、じっくり楽しもうか」
「でも私は遠慮しませんよ。シンクロウさんは強そうですから」
「ああ、構わんよ」
シンクロウが唇をミンシアの唇に寄せる。
ミンシアは目を伏せ、シンクロウの唇を受け入れた。
重なり合った唇がチュッチュと音を立ててついばみ合い、互いを味わう。
やがて唇が唇をなぞり、舌先同士が絡み合い、吐息と唾液を貪る濃厚な接吻になっていく。
「んあ…はぁぁ…」
「ふぅ…くぅ…」
熱いキスが続く中、シンクロウの手がミンシアの手に触れてきた。
大きく広い男の手はほっそりとしなやかな女の手を包むと、中で優しくさすりあげる。
丹念に、丁寧に、それはそれは指の一本一本まで愛おしむように。

775名無しさん@ピンキー2018/02/19(月) 21:11:07.62ID:e5MkbywE
もしかしてリルガミン・初めての夜 1の続編ですか?
続きを書いてくださりありがとうございます!

776名無しさん@ピンキー2018/02/19(月) 23:03:05.28ID:E8ny4WXZ
懐かしい話の新作とは……実に乙。

777名無しさん@ピンキー2018/02/20(火) 00:25:02.76ID:1k3M6q1H
乙です。
ミンシアとシンクロウ、次の話でで本番ですかな?
次回もお待ちしております。

778名無しさん@ピンキー2018/02/20(火) 11:04:12.38ID:cEFa8E/R

もう読めないと諦めていた作品の続きが読めるのは嬉しい

779名無しさん@ピンキー2018/02/20(火) 20:20:11.94ID:U7JZX+LW
GJ
そしておかえりなさいませ

780名無しさん@ピンキー2018/02/21(水) 01:35:00.82ID:pI1Umcsp
お風呂にします?

それとも…わ・た・し・?

ノームは合法ロリ!

781名無しさん@ピンキー2018/02/21(水) 22:08:14.75ID:pI1Umcsp
裸マフラーがあるなら裸マントだっていいじゃない

https://i.imgur.com/WVsrgCk.jpg
https://i.imgur.com/RP1Evly.jpg

[PINK][/PINK 20/30]
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