【巨根】TRICK・矢部謙三でエロパロ【貧乳】part6
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0001名無しさん@ピンキー2013/08/27(火) NY:AN:NY.ANID:dn8Mrsha
ドラマ・映画「TRICK」、スピンオフドラマ「警部補 矢部謙三」のエロパロスレ
トリックと矢部謙三のCPなら何でもどんと来い

前スレ【貧乳】TRICK・矢部謙三でエロパロ【巨根】part5
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1272800412/

まとめ保管庫(更新停止中)
http://www16.atwiki.jp/lovetrick/
0468名無しさん@ピンキー2016/10/13(木) 22:01:37.69ID:ZFrnpv+M
保守
0470名無しさん@ピンキー2016/12/28(水) 15:08:37.75ID:6yv7cquU
一年間でたったの21レス
今年もありがとう
来年もよろしく
0472名無しさん@ピンキー2017/01/27(金) 11:15:53.52ID:8ewtTa6i
芸スポにスレあります

【ドラマ】矢部謙三4年ぶり復活!TRICKから誕生の生瀬勝久主演ドラマ©2ch.net
0473名無しさん@ピンキー2017/02/04(土) 04:03:25.52ID:nR5xKnXz
矢部謙三復活記念あげ
0474名無しさん@ピンキー2017/02/08(水) 04:00:37.63ID:sM3NAP01
>>162
スレ読み返してたら馬鹿馬鹿しすぎて爆笑してしまったw
TRICKならありえるなと思えるからこそ笑う
0475名無しさん@ピンキー2017/04/17(月) 03:11:31.99ID:0TaXiFof
1期の最終回見直してて思ったけど、あのバケモノみたいな叫び声って結局なんのネタだったの?
0479名無しさん@ピンキー2018/01/01(月) 01:34:42.20ID:3ULGeKO8
一年間でたったの8レス
昨年もありがとう
今年もよろしく
0480名無しさん@ピンキー2018/01/02(火) 09:31:30.41ID:rK/mySwT
実は覗いてはいるんやで
今年もよろしく
0482名無しさん@ピンキー2018/04/26(木) 08:47:48.30ID:fPJrMJsd
おなじく保守
四年ごとに映画化されてたから今年無いのが寂しい
0483名無しさん@ピンキー2018/07/07(土) 14:55:28.33ID:EOJK1Vtw
トリック18周年おめでとう
仲間さん双子男児出産おめでとう
あれから4年、奈緒子の記憶は戻っただろうか
上田は遺伝子残せたのだろうか
0485名無しさん@ピンキー2018/09/03(月) 11:18:15.12ID:jFd+HjaF
上田と山田を見たい
0486名無しさん@ピンキー2018/11/07(水) 08:57:51.27ID:GdOEbX49
だれかー?
誰かいませんかー?
0487名無しさん@ピンキー2019/01/02(水) 03:58:38.88ID:FY+jNIW9
一年間でたったの8レス
昨年もありがとう
今年もよろしく
0488名無しさん@ピンキー2019/02/21(木) 23:02:29.84ID:w/OkrjLb
アマプラでトリックが対象になってた。
見てたら、なんか書きたくなってきた。
0490名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:14:31.51ID:psa+CibQ
矢山メインで、途中で上山エンドにもなるようにしたので、お付き合い下さい。



1年程前に訪れた、蒸し暑い国。矢部はある連絡を受けて、再度この地を訪れた。

「やべ、さん」
「そうや。聞き覚えあるやろ」
「いえ、全く」
「おのれは!ふざけるのも大概にせぇや!」
ぱちん、と叩かれた額の音が虚しく響く。
それに対してぎゅっと目を瞑る彼女は、間違いなく山田奈緒子だ。
しかし、山田奈緒子という中身がそこに居ないことも、矢部は分かってしまった。
「すみません」
心の底からの謝罪。本人は、何も分からないのだろう。目の前の男への申し訳ないという気持ち以外。
「……謝らんでええから。とりあえず、日本に帰るで」
記憶喪失の女性が保護した。引き渡しを行いたい。
そんな内容だったはずだと、矢部は思い返す。
「あの」
「なんや」
「帰る場所、私にあるんですか」
矢部の脳裏に上田次郎が浮かぶ。
彼女の帰る場所、そんな所決まっている。
ただ、それを肯定する言葉が矢部の口から出てこない。
「…無いんですね。なら、私は…」
「ほんなら、お前、ここにお前の居場所はあるんか」
質問を質問で返す。セコいと思ったが、気にしたらいけないと、彼は山田の腕を引っ張る。
「相変わらず、ほっそいな」
いつだったか、彼女の手を引き、一生懸命走ったことをふと思い出す。
そんな男に、山田は言葉を投げた。
「やべ、さんは…私を知ってるんですか」
「知ってるで」
「じゃあ、私のこと教えてください」
「そうやな、教えたる。とりあえず、お前の居場所は、日本に確実にあるっちゅうことは覚えとき」

矢部は飛行機の中で、山田に山田のことを教えた。
まず、彼女の手先が器用なこと。そしてその器用さで、手品師をしていたこと。可愛げのない性格で、1人で何でも背負い込むこと。事件に首を突っ込んでは、勝手に暴走していたこと。
しかし、教えていないこともある。
上田次郎。恐らく、山田奈緒子のことを強く想っている人間だ。
これを教えてしまったら、山田は上田の方に行ってしまう。
「それはおもろないなぁ」
小さく呟いた言葉は、眠っている山田に届かない。
矢部は、近づく島を眺めながら、ぼんやりとまた言葉を吐き出した。
「山田、お前、ワシと一緒にいたらええ」
0491名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:16:30.29ID:psa+CibQ
「やべ、さん」
「矢部さーん!」
山田の声は、明るく間延びした声に掻き消される。
「お帰りなさい、矢部さん!そして、奈緒子さん!あ、相変わらず、も…」
「じゃかあしい!」
秋葉の顔面をいつもの調子で殴り、山田に向き直る矢部。
当たり前の風景なのに、今の山田にとっては驚くものなのだろう。大丈夫ですか、と秋葉に声を掛け、優しくその手を取る。
「こ、これは、夢か幻か?何なんですか、矢部さん」
「勘違いすんなや。コイツの記憶が無くなってるだけや」
「そ、そんな……」
信じたくない現実に、落ち込む秋葉。しかし、次の矢部の言葉に、目を見開く。
「だから、ワシがしばらく面倒見ようかと思う」
何を言っているんだ、この人は。と秋葉は言葉を続けようとする。
「え、でもそれ、うえ……」
「分かる、分かるよ。キミの言いたいこと。とりあえず、黙っとけ!」
先程と同じ拳が飛んでくると身構えた秋葉。目を瞑り歯を食いしばり衝撃に備えた。
しかし、一向にそれが来ない。
恐る恐る目を開けると、もうそこに矢部と山田の姿はなかった。

「やべ、さん。さっきの人大丈夫なんですか」
「平気やろ。そんなことより、お前どないすんの」
山田はこれから、いや、明日からのことを考えて顔を曇らせた。何をすればいいのか分からない。漠然とした不安が、彼女を蝕む。
「まだ、なんも思い出せへんのなら、とりあえず、ワシの所に来るか」
「え、でも、それ、え」
その先を言ってしまえば、恐らく矢部は元に戻れないことを分かっていた。
ただ、それでもいい。胸の中に閉まっていた感情が、矢部の制御を振り切る。
「もし、ワシが」
言葉を続けようとしたその時だった。彼の目に、ふと、よく見た名前が飛び込んできた。
「上田センセ…」
日本科技大の上田次郎教授、霊能力者に挑戦状!
そんな見出しの新聞だった。突然の名前に、今まで避けていた名前を、思わず自ら零してしまう矢部。
「うえ、だ、じろう…。やべさんのお知り合いですか?」
やってしまった、という後悔が、山田の言葉で上塗りされていく。
よかった。山田は、上田先生のことも忘れているのだ、と。
「んー、まぁ、あれや。ど偉い大学の先生や」
「そうなんですね」
山田の視線は、その新聞から離れない。
「…おばちゃん、これ一部頼むわ」
矢部は、彼女の視線を元に戻すために、釘付けになっている新聞を購入する。
「詳しいことは後で話したるわ。それよりさっきの続きや」
はい。と視線を矢部に戻す山田に安心しながら、彼は先程の言葉を続けた。

「もし、ワシがお前とイイ関係だったら、どないする?」
0492名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:17:50.39ID:psa+CibQ
何回、唇を重ねただろうか。
山田はもう覚えていない。
ただ、目の前の男の抱擁が熱いことだけは、しっかりと体に刻み込んだ。
どうやら、私は、矢部さんと付き合っていたそうだ。
脳内で確認するかのように、山田はその言葉を繰り返した。
しかし残念ながら、彼女はその言葉に心当たりがない。
ただ、先程体を重ねた時に切なそうに「山田」と呼ばれたことが、苦しかった。
「矢部さん」
「なんや」
「私と矢部さんって本当に付き合ってたんですか」
「疑ってるんか、お前」
そうじゃなくて…と首を振る山田。
矢部はそんな彼女を見て、満足感よりも申し訳なさを感じていた。
「まぁ、手品師やからな。なんでも疑うの性分なのかもしれんな」
「そうなんでしょうか…。あ、でも、矢部さんのカツラは疑う余地もなく…」
「これは頭皮から生えてるもんです。付けてるとかそういうのじゃないんですぅ」
彼の言葉に、彼女はエヘヘ、と笑う。あの懐かしい笑い方だ、と矢部は彼女の髪を撫でる。
彼女を嘘に誘わなければ、こんなこともできなかったのだろう、と自分の選択を肯定するかのように、彼女の存在を確かめた。
「矢部さん。そもそも、私が手品師って本当なんですか」
「当たり前や。それよりも早よ服着とけ。風邪引くで」
山田は迷ってる。それは矢部が見ても誰が見ても明らかだ。でも矢部は気がつかないふりをした。
矢部にとって、心のどこかでずっと手にしたかった現実をやっと手に入れたのだ。
でも、やはり、山田奈緒子の隣には、自分ではなく、上田次郎が必要なのではないか。それが自然なのではないか。そんな思いも拭いきれない。
矢部は着替える山田の背中を見る。
大人気なくつけた内出血の痕が、うっすらとシャツから透ける。上田ではなく、自分がつけた、所有物のマーク。それは分かっているのに、虚しさが消え去らない。
「そうや」
矢部は、上田次郎の挑戦を思い出す。
確か期限は今日だったはずだ、と。
「山田、お前、手品師ってこと思い出したいんやろ。これに挑戦すればええ」
上田の挑戦について大きく載っている新聞記事。あの時のものだ。
「このど偉い先生を手品で騙せたら、お前は手品師ってことや」
これは、矢部にとっても賭けだった。
これで山田が上田とのことを思い出したら、自分の彼女への気持ちはスッパリと諦めよう。もし、それでも思い出せないのであれば…。
「矢部さん。矢部さんっていい人ですよね」
山田はエヘヘとまた、あの笑顔を浮かべる。その真っ直ぐな気持ちが、矢部の心を更に苦しくさせるのだった。
0493名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:19:36.88ID:psa+CibQ
時間はもうすぐ深夜の1時。
矢部は車の中でひたすら、彼女を待っていた。
静かに、昔の彼女を思い出しながら。
あの時の山田はよく笑っていた。それはやはり、上田次郎がいたからなのだろう。あの2人はしっくりくる関係だ。
では、自分はどうなのか。山田奈緒子という存在に対して、ぴったりと当てはまる存在なのか。
考えれば考えるほど、気持ちが焦る。
好きなのだ。どうしようもなく、彼女のことが大切なのだ。そして、上田相手に勝てないことを分かってしまっている。
卑怯だと罵られてもいい。これはチャンスなのだから。やっと自分に巡ってきたチャンス。
矢部は時計を見る。もうそろそろ、戻ってきてもいい時間だ。迎えに行くか、それとも自嘲しながら帰ろうか。
矢部が車のエンジンをかけたその時、窓が軽く叩かれた。
その音に反応した矢部。そして、音の主を確認すると、彼の顔には驚きと喜びと自分への嫌悪感を混ぜた色が広がった。
0494名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:20:19.56ID:psa+CibQ
「山田」
口付けの切れ間に、矢部は彼女の名前を呼ぶ。
その音に反応するかのように、山田は彼の首に腕を回す。
「矢部さん、結局ダメでしたよ…。手品は見破られちゃいましたし、ん、あの人が、私のことを…」
それ以上喋るな、とまた再び唇を重ねる矢部。
「気にせんとき。ワシが居るやろ」
彼女と自分に、暗示をかける。2人だけでいい、と。
矢部はそんな気持ちを込めて、更に唇を求め、山田自身を求める。
山田の体は、慣れ始めた矢部の愛撫に反応する。ただ、やはり心に違和感がある。しかし、気にしたらいけないのだろう、と与えられる刺激を素直に受け入れ、目を瞑る。
矢部は山田を今すぐに抱きたかった。彼女を手に入れた満足感からではない。抱かなければ、彼女が自分の元から消えてしまうのではないかという、根拠のない不安からだ。
服を脱がす衣摺れの音、ベルトを外す金属音、そして2人分の呼吸の音。
寂しい空間には、それしか響かない。
言葉なんてものは無く、ただ、自分の感情を性行為という手荒な手段に込める男と、それを受け入れなければいけないという気持ちを持つ女の、淫らな姿と音がある。
「山田……」
懺悔にも似たような声色で、矢部は静寂を破る。
彼女は与えられる振動に声を上げながら、その後悔に目を向ける。
「ワシが、お前の新しい幸せになったる」
答えは聞かない、と矢部は彼女の唇を塞ぐ。侵入してくる舌が、這う指が、彼女を抱きしめる腕が、男の感覚を教え込む。
山田にはそれが、束縛に思えた。しかし、矢部の顔を見ていると、突き放すこともできない。
そして、何よりも、自分の行動に自信が持てない。それは違う、とはっきりと言えない。
矢部の話を信じるのであれば、私はこのままこの人といた方がいいのではないか。
唾液の混ざり合う口から、山田は言葉を発する。
「矢部さん。私、矢部さんの側にいて、いい?」
「勿論や。手品も思い出さなくてええ、過去も思い出さなくてええ。お前の横には、ワシがいる。それだけでええ」
山田の体に、新しい痕が残る。男と女は、また沈黙を選択した。
ずちゅずちゅと、厭らしい粘膜の音を響かせ、矢部は自分の思いを打ち込む。
山田もその音に顔を赤らめながら、その勢いを全て包み込む。
大人だからこそ、この方法で、気まずさを回避する。
ずるい方法だ、というのはお互い分かっている。
しかし、この快感の波に飲まれた方が、楽なのだ。
彼女の中は、彼を求める。彼だけを考える為には、それが必要だ。
「……奈緒子、出すで」
苦しそうな体から絞り出す彼女の名前。
「矢部さん……んっ、あ……」
応えようと出た名前は、いつもと変わらない。そこに心苦しさを感じながらも、快感でそれを掻き消す。
「奈緒子、やっと…っ」
自分の気持ちを、精液と共に吐き出す。
彼女の中を自分の汚れと偽りの彼女で埋めていく、そう決めた。
決めたらもう、退けない。
彼女から自分を引き抜き、言葉にしない気持ちを口付けに込める。
「ん…」
漏れた山田の吐息。迷いもそこに詰め込み、吐き出す。この男に横にいることを、心に決めた。例えそれが、過去の自分と違う選択だとしても。
唇が離れ、矢部が疲れた山田の体を抱きしめる。
「奈緒子…」
矢部の声は、安堵に満ちていた。
彼は懺悔の気持ちを仕舞い込むことにした。
彼女はもう自分のものになったのだ。何に後悔するのだ、と。
上田次郎の顔が、矢部の脳裏を過ぎったが、一瞬のことだった。
独りよがりの賭けの勝者は、矢部謙三なのだ。
男は勝ち取った、寂しい空っぽの人形をただ、ひたすら、愛おしいげに抱きしめ続けるのだった。

矢部謙三編終わり
0495名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:23:24.00ID:psa+CibQ
( >>492 の後からここに繋げると上山になるよ)

手品を披露し終わり、山田は今まで感じたことのない気持ちで目の前の男を見つめていた。
「YOU」
目の前の男、上田次郎は、再び山田奈緒子を呼ぶ。
聞き覚えがないのか、山田は困ったように返事をした。
「なんでしょう。賞金のお話ですか」
ああ、そうだ。彼女だ。間違いなく、彼女だ。
上田は一年越しの彼女の存在に、手を伸ばす。
「な、何なんですか」
ただ、反応が違う。以前の彼女ではない。
「YOU、もしや、何も覚えてないのか」
上田は思考を巡らし、1つの結論に至る。
「いいえ。覚えてますよ、多分。私の名前は山田奈緒子です、多分。超一流の天才手品師です、多分」
「全部多分がついてるじゃないか」
彼女は、笑う。エヘヘ、と。
その笑みがは紛うことなく、彼女のものだ。
そう感じた瞬間、彼は山田を抱きしめた。
「YOU」
聞き覚えのない低い声に、体が、心が、彼女が、安心する。
この人だ。自分の居場所は、この男の側だ。何も違和感がない。
「いつまで引っ付いているんだ」
男の理不尽な言葉に、山田は反射的にその体から離れる。嫌悪という感情ではない。ただ、照れくさかった。
「すみません」
謝罪の言葉に続くものが、出てこない。けれども、さよならと簡単に別れたくもない。
そんな気持ちで、山田は目の前の男の瞳を見る。
男も山田の瞳をただ、見つめている。
「謝らなくていい。YOUがここにいる。いいんだ、それだけで」
12時は、とっくに過ぎていた。夜が深くなる。これ以上ここに居ては、ここまで送ってくれた矢部に申し訳ない。しかし、彼女は動けなかった。
矢部という存在よりも、上田という存在の方が、彼女に馴染んでしまったのだ。たった数十分しか一緒に過ごしていないのに。
「今まで、何をしてたんだ」
上田の言葉に、つい先程までの矢部と過ごした時間を思い出す。ただ、それを言葉にする勇気はない。
質問に答えられない間が、2人の空間を流れた。
その時だった。トントン、とドアをノックする音が、二人の沈黙を破る。
「上田センセ、ご無沙汰してます」
矢部だ。矢部が嘘くさい笑顔を顔に貼り付けてやってきた。
「ああ、矢部さん。どうしたんです」
「いえね、記憶喪失の女っちゅうのをここまで送ってきたんですわ。なーんも思い出せないって言うてて。でも」
矢部の手が、山田の頭を撫でる。
その行動と視線に、彼女はあのちぐはぐのひと時を胸の中にしまい込むことに決めた。
「大丈夫そうやな」
矢部も山田と上田という二人を見て、あの夢のひと時を思い出にすると決めた。
「上田センセ。調べたんですが、コイツはやっぱりアイツですわ。なんで、あとはセンセにお任せします。ワシは仕事忙しいんで!では、さいなら!」
やけに早口でそう言い捨て、矢部は足早にその場を去った。
そんな後ろ姿を眺めながら、上田が何だったんだ、と呟く。その言葉に反応するように、山田が小さく零した。
「あの人は、いい人、なんです」
先程までしっくりこなかった、矢部という存在。
呟いた言葉が不思議と馴染む。
「YOUが矢部さんを褒めるとは珍しい。それより、寿司と餃子を食べに行こう」
「こんな時間に店なんてやってないでしょう」
「なら、明日にでも行こう。俺は約束を守る男だから」
上田がガサガサと音を立てて帰り支度を始める。
「明日は朝から寿司と餃子だ」
電気を消し部屋を出ると、山田もその後に続く。
そうするのが自然なのだ、と彼女の足が覚えている。
「なんかよく分からないですが、いいですね!それ」
この男と一緒なら、きっと自分は自分でいられる。
そんな確かな気持ちを胸に、山田奈緒子は上田次郎と共に、帰路に着いたのだった。

上田次郎編終わり
0496名無しさん@ピンキー2019/02/24(日) 14:25:57.50ID:psa+CibQ
488でした。
自分の妄想を書けてよかった。
スレ残っててくれて本当にありがとう。
0501名無しさん@ピンキー2019/10/02(水) 22:54:19.06ID:hsrIsVtT
まだこのスレが残ってて嬉しい
0502名無しさん@ピンキー2019/10/28(月) 21:12:20.30ID:T0JKC5wW
最近またトリック熱が再燃したんで
スレ残ってて嬉しい
尼でパンフと公式本ぽちったんで届くの楽しみだー
0503名無しさん@ピンキー2019/12/02(月) 20:14:15.21ID:eSdfCs+G
上田が結男続編やってるがやっぱ流石に年取ってんなぁ
人間だから仕方ないけどちょっと寂しい
0506名無しさん@ピンキー2020/02/21(金) 01:21:50.32ID:gKOwuY8r
昨年もありがとう
今年もよろしく
0507名無しさん@ピンキー2020/04/03(金) 00:21:59.75ID:BH89/g7F
ほす
0509名無しさん@ピンキー2020/07/07(火) 23:09:26.90ID:eciBrdXI
保守
0510名無しさん@ピンキー2020/07/12(日) 02:57:39.89ID:diVUcFgP
20周年おめでとうー
ここ残ってたの嬉しい!
保守してくれた人に感謝
0515名無しさん@ピンキー2021/07/06(火) 23:17:12.14ID:zJkNZOUw
テレ朝チャンネルでトリック祭り保守
0518名無しさん@ピンキー2023/05/04(木) 00:00:11.21ID:al1/iLZS
スレ立ってから10年か
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