大変なことになってしまいました。
私は今ここでウンチを出さなければなりません。
医務室にでも連れて行かれて、下剤でも飲まされたら大変です。
下痢でぐちゃぐちゃをオムツにお漏らししてしまったら、
あのオムツ洗濯室でいつも見ている、しっかり硬めウンコどころでは
ありません。

私を意を決し、お腹に力を入れ易いように、中腰でお尻を突き出し、
うーーーん、と息みました。
画像の中の肛門も、突き出しように変形し、直腸の便が出口に向かって
移動し始めています。
お尻の穴が内側から徐々にこじ開けられる感触がします。

(出そう…)
「ぷすぅーーーー・・・‥…」
おならが漏れると、画面上の温度と臭気の値が上がります。
湿度センサも若干反応しました。

「ウンチが出る寸前のオナラね」
そう、私はウンチが出る寸前です。
後、もうちょっと…
「う・・・・ん……」
硬い……肛門がぐいっ、と押し広げられる……
画面の中の断面図も、肛門をおちょぼ口のようにとがらせ、
中から太い物体が顔を覗かせるように押し出され、
今、まさにウンチを出す瞬間です。
(お願い、出て…ウンチ、ウンチするの……)
しかし、それまででした。
どうしても、こんな立ちながらの姿勢で、
しかも、お腹の中まで観察されている状況で、
オムツにお漏らしなんて出来ませんでした。
後一歩、という所で最後のお腹の力が入れられません。
「ふぅ・・・・」
お腹の力を抜くと、肛門は元のすぼまった形に引っ込み、
便も直腸の中に戻ります。

この後、何度か「う〜〜〜ん」とは形だけでも、うなってはみましたが、
もう直腸の便はぴくりとも動きませんでした。

「だめね。さ、医務室に行きましょう。」
「お願い、もう少しで出るから…」
「でも、出ないじゃない。こんな酷い便秘、放っておけないわ。」
「で、でも……」
「大丈夫、医務室に行けば、全て解決するわ。」
そうして、私は先輩に引き摺られるようにして、
医務室へと連れて行かれました。