高速を下りると、また市街地の揺れがそこに加わる。
さらに車は山道へと入っていく。
別荘は相当な山奥にでもあるのか、長い砂利道を走ってそうな激しい揺れが最後に30分以上も続いた。
これが3人の股縄にとどめを刺した。

「…着いたようね」
麻美の言葉は、もはや失神しきった2人には届いてなかった。
「…お疲れさま。しばらくこのまま休んでてね」
そう言う麻美も、今は股縄に支えられて立っているのがやっとだった。

3人を乗せたトラックは、目的地らしき場所に着いても誰も荷室を開けに来ないまま放置された。