もう2度と後戻りできないのよって止めたのに、この世界に自分から飛び込んできたのは誰?」
「それは…だってリリカさんも」
「お黙り!」
麻美は真子の頬を全力で張り倒した。
「梨々花のせいにするのは許さないわよ!真子!」
「…」
「真子!ちゃんとこっち見なさい!」
麻美は真子の背中の縄を掴んで引き上げ、顔を向け直させた。
「いい?梨々花さんは、あなたの希望する道の手助けをしただけ」
「う…うぅっ…うわぁ〜〜〜ん!」
「泣かないの!」
麻美のビンタが更に飛ぶ。
「いくら泣いても許さないわよ」
麻美の厳しさは、男の鞭打ちとはまた違う精神的な打撃を与えた。
だがそれは、決して憎しみや暴力とは別のものだった。