とんでもなく幸せそうな顔をする。途中から、彼女はずっと切なそうに身を捩らせていた。
目的はわかっていたけれど、ちょっと意地悪をして焦らしてみた。泣きそうな顔をしている。
陶酔しながらも、まだ欲しいと願い、その浅ましさに自身を諌めている。そんなところか。
こちらがご褒美だと言ったのだから、『して欲しい』と一言口にすればいいだけなのに。こんなところでも彼女は自制をする。
夜毎、彼女が泣くのは知っていた。夜中、たまたま部屋の前を通った時、彼女の啜り泣く声が聞こえた。こっそり覗いてみれば枕を抱いて泣いている。
一頻り泣いて、泣き止んだら。自慰を始めた。まるで心に空いた穴でも埋めるかのように、彼女は泣きながら喘ぎ、そして鳴く。啜り泣きながらびくびくと身体を震わせ、クリトリスにローターを押し付け続ける彼女を見て、僕は黙って扉を閉じた。
最初の頃は自慰なんて絶対にしなかった。そもそも、来る日も来る日も嫌というほど責められている上に、次の日もそれが確定しているのだからわざわざ自分でする必要なんてない。
あれは間違いなく代償行為だった。
ずっと何かを我慢していた。こんな時くらいは解放してやらなければ。そろそろ彼女は壊れてしまう。まだ、壊すわけにはいかない。
壊したくないと思うわけじゃない。ただ、こんなに都合のいい玩具はそうそう転がっているものじゃない。まだまだ遊び足りなかった。
彼女が涙を流す。あまりに焦らし過ぎて彼女が諦めてしまわないうちに、乳首を摘まんでやる事にした。





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昨日来れずすみません