「大丈夫なのかしら……でも、闘えるのは私しかいないから……!
モビルトレースシステム起動!」

恥じらいを消すように発した声と共に天井から降りてきたのはスーツの布ではなく、掌サイズの銀色の液体だった。
それは液体金属……リキッドメタルスーツというものだった。

「新型スーツの話は聞いていたけどこれはどういうこと?」

静かに、しかしそこはかとない厳しさを見せるシーリンにリーダー格の大臣は落ち着き払って応えた。

「その名の通り液体金属を使ったものですよ。軽量ですし、新技術を使えば他国への優位性のアピールにもなります。」

「…………」

「ねえ、ホントに大丈夫なのか?」

シーリンは不安がるアクバルの肩に手を置きながらも、大臣達への疑惑の目を向け続けた。

一方マリナは……

「な、何?これが液体、金属?キャアッ!なに、これ……!」

重力や引力に逆らう技術が使われているのだろうか……
銀色のそれは首や肩ではなく、いきなり形の整った胸元に圧迫するようにへばりついた。
更に胸を揉み解すようにモゾモゾと動きながらその面積を広げていく。

「い、いやぁぁ……!キ、キツイ……!!

それに、柔らかくて、ヒンヤリしてて、何だか、こわい……」

あっという間に肩甲骨まで包んでいくと、まるで生き物のようにそこと胸を前後からグイグイと圧迫していく。

「い、いやぁぁぁ!!い、いた、く、苦しいぃぃ……!!」

柔らかいが、同時に強靭な締め付けでマリナを苦しめるメタル。