「はぁぁぁ!」
訓練場で無数のダミー機体を蹴散らしていくマリナ。
あるものは槍と弓で、あるものは合気道の投げ技で次々と破壊されていく。
一見格闘とは無縁そうなビキニ状スーツはマリナのモーションを見事機体にリンクさせて滑らかなモーションを実現させてくれる。
「すごい、前のスーツを格段に進歩させてる。」
あまりの成果に自身が纏っている金属の胸当てとパンツを繁々と見つめる。
大臣達の求めにそのままの姿でゆっくりとワイヤーで降りるマリナ。
その場にいる誰もが息を飲んだ。
元々持つ雅な美貌。訓練によりスレンダーさが増した抜群のスタイル。そこに際どい場所だけをメタルに守られている。注目を集めるのは無理もなかった。
「むう、素晴らしいですな、マリナ皇女。」
「スーツを使いこなしていますね。」
大臣達は口々に誉めるがそれは半分おだて。それを知った上ではにかむ皇女。
「いえ、皆さんの力あってですから……
…………何をしているの、アクバル?」
「……え、これは……?……うわぁぁ!」
お尻に手を伸ばそうとするアクバルの腕をさっと掴んで軽く投げるマリナ。尤も、手加減していたから大丈夫だったが。
「ホントに困った子……」
「いてて、流石だな。マリナ様。」
シーリンはフフっと笑い
「段々勘が鋭くなっていったみたいね、マリナ。」