その日から三日間、新型スーツでのガンダムの操作と、スーツを着ながらの生身の訓練に力を注いだ。
アクバルもそれを見学したいからという名目で城に泊り、マリナの姿を脳裏に焼き付けるのに注力した。
決着は明後日となったこの日、いつも通りシーリンから合気道を教わった。

「中々の性能ね、そのスーツ。見た目通りかなり身軽になってるわ。」

「ええ、姿は恥ずかしいけど動きやすいし、次の戦いが終わったらデザインを変えてもらわなきゃね……」

その語尾は相当強いものだった……

「全身金属というのも中々斬新よね。他のファイターからの視線が凄そう、色んな意味で……」

「ちょっとやめて、シーリン。全部金属は困り者よね……もっと目立たないようになれば良いんだけど?」

その後、マリナはシーリンと自室に戻ると訝しい顔をした。

「あれ?ない、ないわ。」

「どうしたの?」

「ビキニスーツの解除用リキッドがないの。」

解除用リキッドは、その名の通り金属でできたスーツを溶かす液体。
但し純粋に溶かすだけなので、人間の皮膚には何ら影響はない。

不思議がる二人。
そしてマリナは人差し指を口元に触れて…

「それに、アクバルもずっと帰って来ないのよね…」

「こんな時に人の心配?でも確かに気掛かりね。やんちゃな子だから…」