「はぁ、はぁ… あっ…、う、うあああっ……!! う、うんち……出るよっ! カノさんの望み通り、バスタブ一杯出してあげるからね……!」

「お……おう! 何か知らんが、気合入ってるのは分かった! 出せるだけ、全部くれ! 俺を、君のうんこで溺れさせてくれ!」


 見上げる鹿屋の心拍も上がっていく。
 馬鹿な事を考えている時ではない。
 酔っ払いぶりは別として、正直かなりかわいい彼女の、ちから一杯の踏ん張り姿。
 美しい。
 出産とは流石に比べられないだろうが、見事なきばりっぷりだと彼は思った。
 しなだれていた彼の男根も、感激と興奮、期待感で硬く持ち上がっていく。
 バスタブ一杯のうんこ。
 溺れるくらいの大量排便……あくまでも比喩だと……彼はそう思っていた。

「くぅっ… あ、あああ…! 出る…! ほ、ほんとに……こんな……人にうんこぶっかけるなんて……! あ、ああああっ!!」

 異常な興奮か、便意の苦痛か、排泄の快感なのか……富士谷の顔はすっかり乱れていた。
 先程までの、酒に酔っての乱れとは違う。
 彼女から産まれてくるはずの排泄物を受け止めるため寝そべる鹿屋は、それを見て、黙って右手を差し出す。
 富士谷は、曲げた両膝にあてていた左手を、同じく差し出した。
 それは……二人の手が繋がった瞬間だった。


 ――むぼっ…

  ぷっ……ぷぷぷっ……

  ぼとっ! ぼとととっ!