午前6時、みゆきは目を覚ました。
「え?ここどこ?」
戸惑いながら周りをキョロキョロと見回すと隣りで小松奈央が鼾をかいている。
彼女が自分をここに連れてきたのかと昨晩のことを思い出そうとした。
「え?何?」
みゆきが違和感を覚える。顔に感じる違和感、鼻につく臭い、口に纏わりつく
ネバネバ感、そしてなぜブラウスのボタンが外され胸が露わなのかに。
「え?何よこれ?」
胸を触ったとき、みゆきは自分の指が何かの液体に触れたのを感じた。
横たえたまま自分の胸を見ると、胸の谷間に液溜まりがあった。それに指が触れた
のだとも理解した。
「何なのこれ?」
液溜まりの液体を掬って臭いを嗅いでみる。
「ウッ!」
さっきから鼻についていた臭いだった。みゆきはこの液体を見たことはなかったが、
何となく推測だけはついた。そしてそれはとても不快で嫌悪すべきことが起こった
ことも分かってしまった。
みゆきは起き上がって浴室に向かった。まずはこの液体を洗い流したかった。
起き上がったときまたも異変に気づく。
「え?どうして?」
穿いていたはずのパンティがない。
「え?どうして?え?」
みゆきが周りを見渡しベッドの下まで見てパンティを探す。自分の寝相が悪いのは
自覚しているがパンティを脱いでいたなんてことはなかった。だがそれでも自分なら
やってしまうかもとみゆきは大慌てでパンティを探す。
だが懸命に探してもパンティは見つからなかった。みゆきは自分の身に起こって
いたことに慄然とした。