ここは、とあるファミレス。
萬田と天照(あまてらす)は、二人で軽食を楽しみつつ、今回鴨井川つばさが
アイドルを辞め、普通の主婦になった顛末を知る傍観者として話に花を咲かせていた。
「ちょっと妬けるね…やっぱりつばさちゃん可愛いし、モテるのは仕方ないけど」
「何じゃ?唯はまだアイドルしておるのじゃろ?嫌になったのか?」
「もう意地悪いなぁ、この神様は!…キレイなお嫁さんが夢だなんて、女の子なら誰でも思うし言う事じゃない!」
「まあそう拗ねるな。今回、ちとまた「力」を使う時が来たようじゃ」
「力(ちから)?…また?」
「うむ。あの若造(プロデューサー)が辞めてしまったからの」
「…そうだね。今の状態じゃ、秘書のまどかさんにだけ負担がかかり過ぎだよね」
「ゆえに世界の歪みを正すべく、あの若造を取り戻すのだ」
「あ、あの…どうやって?」
恐る恐る聞く唯に。
「何、ちょいと時間旅行をするだけじゃよ」
あっけらかんとそう答える神様だった。
「いや?!ちょ(と待って)――!」
と唯が言い終わるより早く。
天照(あまてらす)は過去の時間(世界)へと旅立っていった。