「……は、入っ…たぁ……。初めて…おしり……犯されちゃったぁ……」
「ああ……。天国に居るみたいだな… ここがいつもと同じ世界とは思えないな……」
「うん…ほんとだね……」

 富士谷もまた、感動の深いため息を漏らしていた。
 鹿屋の全てを己の穴に収めきると、きゅっ…と硬い根元を締めつける。抱きしめて離さないという彼女の気持ちの表れだった。
 初めて後ろで受け入れた、男性器。
 表面は柔らかいのに、芯は硬い。逞しい。そして暖かい。
 当たり前だが、大便と違って、どんなに力を入れても千切れない。
 太さよりも、その力強さに彼女は感動する。

 それは鹿屋もまた同じである。
 二人一緒に全身で感じる、彼女の大量便はあたたかい。だがその大量便の産まれくる源、彼女の穴もまた特別だった。
 痛いくらいに締め付けてくる入り口も、それとは対照的に優しく包み込んでくる奥の肉壁も……。
 彼女の鼓動すら、つながったその部分を通じて感じられそうだった。
 愛しいと思う女性の排泄した大量便に包まれながら、その彼女を抱く。
 彼女の未体験の穴を犯す。
 初めてを奪う……。
 茶色く便で化粧された彼女のおっぱいと、嬉しそうなその顔を見上げながら。
 こんな幸せが、自分に許されていいのか。
 女性の手前こらえていたが、性欲、性癖、単なるセックスの興奮を超えて、鹿屋も涙が流れてしまいそうだった。

 この短時間に感動、感激が続きすぎて、おそらく感覚がおかしくなっている。
 だが確実に分かったことがあった。
 天国も地獄も、人間が作るものだ。
 死んだ向こうには、無い。

 両手を繋ぎ、全身をべとべとに汚す大便を媒介にして、心もつないだ。
 最後は排便のための汚れた穴で、一つにつながって……。
 他人が見れば悲鳴を上げ、絶対に理解できないであろうが、二人は大量の汚物にまみれて生きる喜びを分かち合った