「ふふっ… あはは、やっぱり何か楽しい」
「俺もだ」

 そして、シャワーで汚れが順番に剥がれ、流れ落ち……。
 汚物の泥の下から、徐々に彼女本来の白い肌、くびれた腰、可愛らしい乳房が露になっていく様子は……単に服を脱いだ時とは違う、淫靡な美しさを持っていた。
 この美しい肌が、今まで大量の大便に漬かり、汚物の茶色を纏っていた、という……。
 それを自覚しているのか、していないのか。
 ただのどろんこ遊びが終わっただけのように。
 まるで穢れを知らない幼子のように、彼女は笑うのだった。
 そのギャップがたまらない。

 ……正直、ここでもう一度襲いたい。
 
 白い滾りを、鹿屋は彼女の腸内に注ぎ足したくなった。
 獣の欲望が再びもたげてきたのだが……しかし、入念に丹念に体を洗っていたら、午前5時も回ってしまっていた。
 まだ街は静かだ。
 だがふと気付くと、マンションの廊下を歩いているらしい足音は小さく聞こえてきていた。
 長距離出勤のサラリーマンか?
 朝はすぐそこだ。
 完全に窓の外も明るくなっているだろう。
 目の前で、裸でシャワーにはしゃぐ彼女――この世界最高の宝を手に入れた高揚感で保っていた鹿屋の体も、そろそろ限界だった。
 それが証拠に、襲いたいと思っても、息子が完全には勃ち上がらなくなってしまっていた。
 実際、37も近いのである。
 体調万全の時ならともかく、今日まで積もり積もった疲れが体から消えた訳ではない。
 本来そんな無理が利く状態ではないのだった。

「……魔法も解けてきた、か…。この辺にして、身体拭いて、ベッド行くか……」
「うん。私は仕上げのケアと、髪を乾かしたりがあるから……先に行ってて。寝室は、脱衣所を出て左ね。カノさんはバスローブ使ってね」
「わかった」