「なんで、なんでないのっ…!」
今お腹を抱えて必死に走る彼女は、少し前、ある災害に巻き込まれた。
「異世界転移」という災害。
定期的に世界から消失し、また別の世界に行ってしまうというファンタジーな
災害であったが、少しパターンが違う。
何とこの世界。ある一点を除いて飛鳥が元居た世界とあまり変わらない。
おかげでほとんど生活に苦労する事なく、彼女は元の生活を送る事が出来たのだ。
そう、ある一点を除いて…
ぶうううーっ、ぷうーーっ…
「や、やだあ…!最悪…!」
堪えきれなかったガスがお尻から出てきてしまい、大きなおならが鳴る。
恥ずかしさで顔を赤く染めるも、そんな事で立ち止まる事は出来ない。
「お願い、もうちょっと、もうちょっとだから…!」
ぷううう…ぶっ!
ガスが定期的に暴発する中、
必死に便意をなだめすかし、飛鳥はある場所まで必死に走るのだった。