■『馬』アイC

なんの事はない、ただのおんぶだ。

もっと『乗馬』感を味わう為に、それなりの距離を乗って走らすには
結局やはりそれなりの方法しか思いつかなかったのだ。

ボクサーパンツを履いたのは、下半身裸のままで乗って激しく動くと、
アイと俺の肉同士でつっぱったりよじれたりして痛い事があるからだ。
中途半端に汗ばんできた時に特にそんな事が多くなる。

俺をおぶったアイは蹄のない『前脚』で俺のケツを後ろに抱えて、
よっとばかりに背負い直し「ひひ〜ん!」と鳴いた。
準備完了の合図だ。

俺は背の上からアイの胸に手を伸ばした。

人差し指と親指で左右それぞれの乳首を摘み、残り3本の指と手のひらで
乳肉を包む様に手を添える。

そしてその乳をやわやわと揉み始めると、アイは前に進み始めた。
そのまま乳肉をぎゅむぎゅむとより激しく揉むと早足に、そして駆け足にと
速度が上がっていく。

摘んだ乳首を右に引っ張ると右に、左に引っ張ると左にと方向を変える。
潰す様に押さえると、その乳肉の潰し具合によって減速や停止をする。

『刷り込み』と訓練を繰り返し、どちらの効果が大きかったのかは分からないが、
何にせよそれなりの『乗馬』が出来る様になった。

傍から見れば裸の女におんぶされてるマヌケな男にしか見えないだろうが……。

アイがいくら女にしては長身、大柄で、他の『牛』達よりも
体力が勝っているとは言っても、やはり男をおぶって走るのでは限界がある。
速度はそれなりにだし、そう長時間の『乗馬』は出来ない。

だから自分が『乗馬』で『牛追い』を楽しむ時は、『牛』達が疲れて速度が
落ち始めてからにしている。
『牧畜犬』サクラと一緒に『牛』達を後ろから追って、走り続けさせるのだ。

先にかなりの距離を走らされて疲弊した『家畜』達相手なら、
男をおぶって走る『馬』でもなんとか追い掛け回せると言う訳だ。

裸の女に乗って乳を揉みながら、乳を振り乱して走る裸の女達を追い回す。

もう見慣れた日常の風景ではあるのだが、そのなんとも狂った光景に
いつも心が躍り、支配欲、独占欲、所有欲が満たされていく。
そして高まる感情があふれて、ついまた自分でも気持ち悪い笑いが漏れてしまう。
「くっくっくっ、くひひひひ……。」

これが俺の作った、俺の欲望を満たす為だけの、俺だけの『牧場』だ!