「ん…? あ、あれ、夢なの……?」

目をこする。
夢から覚めた彼女は不機嫌だった。
便意があるからあんな夢を見たのか、あんな夢を見たからうんこしたくなったのか。
“汲み取りトイレで遠慮なくうんこしようとする”
という、中途半端に現実的な夢を見ていた薫。
寝起きからいきなり肛門が緩い。

「あ、ああ…? あああっ……! も、もう出そう…! ヤバい……!!」

さっきまで見ていた夢。
この下宿の部屋のトイレが改装され、昔ながらの汲み取りになる……という夢だった。改装というかデチューンだが、そんな幸せな夢だった。