※嘔吐あり

「うぅ…こんなにトイレ、行ってるのに…うー…お腹痛いの…ぜんぜん、治らないよぉ…うぅ…」
熱と腹痛で苦しげに唸りながらベッドに横たわる彼女。
泣きそうな声で繰り返し症状を訴える。
「…あついよ…頭もいたい…ずっとお腹ぐるぐるいってる……」
「そうだな、こうしてさすっててもお腹がギュルギュルいってるのが分かるもんな。こんなにひどくお腹壊しちゃって苦しいだろうけど、ずっとこうやってさすっててやるから頑張れ、な」
「うぅ…こんなのやだ…はずかしい…うー…うーん…なにかへんなもの…たべたのかな…くるしいよぉ…」
目をぎゅっとつむって苦しんでいた彼女だったが、急に毛布をはねのけて起き上がる。
「うッ、なんかまたむかむかする…げふっ、吐きそう…!」
慌てて洗面器を渡してやると、両手で抱え込んで前かがみになる。
「うー…げふっ、きもち…わるいよぅ…うー、うー、げふっ…」
激しく肩を上下させるがなかなか吐けないようだ。
「よしよし、苦しいな…吐いたら少し楽になるから頑張れ」
熱と腹痛でびっしょり汗をかいたパジャマの背中を強くさすると、噴き出すような勢いで嘔吐した。
「うぶふぅ!!うぇ…えっ、げふっ…げぽ、うぇええげぼげぼげぼォ!…はぁ、はぁ、はぁ…どうしよう…」
「どうした、泣きそうな顔して。まだ吐きそうか?」
「えと…あのね、ひっく……ちょっと出ちゃったかも…下痢」
うぇっ、うぇっとしゃくりあげながら泣き出してしまった彼女の頭を優しく撫でる。
「そっか、下痢漏れちゃったか」
「ひっく…ごめんなさい…こんな…」
「仕方ないさ。ずっとひどい下痢で、お腹もあんなにギュルギュルいってるんだから。もう、ウンチも水みたいなんだろ?」
彼女は下を向いて泣きながら頷く。
「それであんなに大きな声出して勢いよく吐いたら、お漏らししちゃうのも仕方ないさ。病気なんだから気にすることないんだよ。さあ、トイレ行こうか。起きられるか?」
彼女はふらふらと起き上がり、お腹を押さえながら前かがみに一歩ずつゆっくりトイレに向かった。
「うぅ…ううっ…まだ出そう…」
「こっちは片付けておくから、全部思いっきり出してきな。ガスも出しちゃえば楽になるよ」
頷いた彼女の顔は真っ赤で、目からぽろぽろと涙がこぼれた。