0014テイク
2024/04/28(日) 19:24:58.93ID:j+p1EOWQ0蘭奈とのテンションの違いは明らかだったが、すみれは何故か居心地が良かった。
プロレス関係での友人はいない。周りも自分と同じく上昇志向の塊のように思えて、プライベートでは近づきたくもなかった。
だが蘭奈は練習熱心かつ異次元の成長もしていたが、上昇志向は感じなかった。
無言の時間が流れる事も多かったが、蘭奈と過ごした数時間は、デビューが決まり不安と緊張が増していたすみれによっては心休まる時間でもあった。
正直、自分の事ばかり殆ど一方的に話して、次はないな、そう思っていた。
少しでも興味を引いて欲しいと、接待の時とは隠したものの、うっかり木戸のスケベオヤジっぷりのエピソードも話してしまった。
蘭奈は表情一つ変えずに聞いていたが、話した後に少しヒヤヒヤした。
蘭奈といえども、自分が清純派としてデビューする以上、真逆のキャラを見せると揚げ足取りの材料に使われてしまいかねないと危惧したからだ。