>>35
「今年のかれんだー、私は11月、去年入った海老原さんと一緒です。」
(いいなあ、海老原さんと交代してよ)己の願望はいつも通り押し込めて(笑)
「でも海老原さん、とくダネを半年で卒業になって、心が折れてしまい、フィールドキャスターやっていても、心ここにあらずと言うか。私は彼女をどう励ませばいいのか・・・。」
「・・・冷たいこと言うようだけど、自分が気付いて動かない限り、にぃみちゃんがどうこう言っても、どうすることもできないよ。」
こんなきついこと、言うつもりじゃなかったのに。彼女の顔が強張ってるのがわかる。
「できることは、いつもあなたを見ている、気にしていると伝えること。海老原さんから聞かれる時のために、何気ないことでも書き留めて置けばいいよ、その妄想カレンダーノートに(苦笑)」
思わず笑う彼女。その笑顔にちょっと救われる。
「そして、尋ねられたときに、アドバイスをする。海老原さんももう子どもじゃないんだから。私は子どもっぽいけどさ。」「そんなことないですよ、私の何倍も経験してきた人の発言ですよ。」
遠くで汽笛が響いている。こんなロマンチックな風景の中に、私と彼女。まるで恋人のようだ。

「私、ここにるりさんを連れてきたのは、誰もいないところで、どうしても相談に乗って欲しかったからです。」
えっ、突然のことに、戸惑う私。
「今、私には好きな人がいます。」
もしかして、それは、わ・た・・・。
「一緒に大学祭の実行委員をしていた人です。」