前略
悲劇が起きたのは、ロシアの南西部に位置するチェチェン共和国のウルス・マルタンという町で『母の日(毎年11月の最終日曜日)』を祝うために行われたイベントのステージ。
突然の心臓発作に見舞われたのは、コーカサス地方のレズギ族を発祥とする民族舞踊“レズギンカ(Lezginka)”のダンサー、R・フサイノフさん(48)であった。
直前にターンをしていることから、少しよろけて崩れ落ちる彼の動きはシナリオに従ったものと勘違いされ、拍手や笑いすら起きている。
歌手のリザ・アクマトワさんもそんな1人で、歌を続ける中で客席に向かって「あらまぁ、立ち上がらないわね。皆さん、彼にもっと大きな拍手を!」とお願いしている。
観客の1人が撮影していた当時の動画も公開されているが、意識を失ってまったく動かないフサイノフさんを他のキャストが取り囲み、アクマトワさんも不幸なアクシデントが発生したことを察知して歌をストップ。
その緊迫した様子に劇場はどよめきに包まれた。まもなく救急車両が現場に駆けつけたが、すでに心肺停止の状態に陥っていたフサイノフさんの命を助けることは叶わなかった。
心臓に持病がありながら彼はダンスをこよなく愛し、普段は子供たちに民族舞踊を教えることを仕事にしていたという。
http://japan.techinsight.jp/2016/12/yokote201612061602.html/2