ウィンスペンクにその人あり!【WSP】 [無断転載禁止]©bbspink.com
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「私はこの酢漬け魔法が世界を変える─そう確信しています」
漬物界の革命児
エクダ・カンバース
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学園が誇る期待の最先端の新魔法!
電撃取材でその秘密に迫る!!
VIPQ2_EXTDAT: checked:checked:1000:512:: EXT was configured ──本日は宜しくおねがいします術士エクダさん。
エクダ:こちらこそ宜しくおねがいします。
──それではまずお聞きします。ズバリ酢漬け魔法とはどういったものなのでしょうか?
エクダ:美味しい酢漬けを作る場合って凄い時間かかるじゃないですか。それを短時間で作ってしまう魔法です。 ──どのようにして酢漬け魔法の研究を始められたんですか?
エクダ:最初は二番街のピルクス漬物屋とのコラボだったんです。
最近は一番街に客が流れちゃって、二番街は空き店舗もちらほら出てきちゃってる。地域の活性化を学園と協力で進めたい、そういうお話を商工会から頂きまして。そこから名前が挙がったのがピルクス漬物屋でした。
──なるほど!産学連携だったんですね!人数はどれくらいの体制だったんですか?
エクダ:最初は僕一人でした。ちょうど研究が一段落ついた所だったので、学生議会から指名されて。
──大変ですね。元々は何の研究をしていたんですか?
エクダ:元は保存魔法の研究をしていました。ボロフっていう空間魔法の研究してる術士さんと弟子さんの三人でやってました。密閉魔法っていうんですけど。
──それも食品に関する魔法なんですか?
エクダ:最終的にはそうなっちゃいましたね。具体的な用途は考えてなかったのでそれに落ち着いたという感じでしょうか。そういった成果から今回の依頼がきたのかもしれませんね。 ──漬物だけなら酢漬け以外にも沢山あると思うんですが、その中で酢漬けを選ばれた理由はなぜでしょうか?
エクダ:ピルクスさん側から酢漬けを早く作る方法を研究してくれっていう熱い要望がありまして。これは引き下がる訳にはいかないと。
──店舗側からの要望だったんですか。これまでに酢漬けに関する知識はあったんでしょうか?
エクダ:僕もあんまり食べないし、作ったことなんて無かったですから全くと言っていいくらい無かったです。
──完全にゼロからのスタートだったんですね。
エクダ:どこから手を付けていいか分からなかったです。保存という意味では少し齧ってましたけど、根本的に違うものなので。
ピルクスさんと何回も打ち合わせしたり、アンケートを取ったり。圧力や薬品の研究をしている術者に協力してもらったり…ホント色々試しました。 ──研究中に特にこれが難しかったという苦労や体験はありましたか?
エクダ:魔力の圧縮で漬けるんですけど、そのまま圧力を加えると漬物がボロボロになったり、酢が劣化したり、容器が耐えられなかったり…小さな対象に圧力を留めるようなことって基本的に難しくて。魔道具学部の方々にも協力してもらいました。
──中々大規模になってきましたね。それだけ人数が集まれば研究も捗りそうです。
エクダ:でも解決が難しい事もありまして。時間を短縮すると、どうしても味が劣化しちゃうんです。ゆっくりやったらその分コストが掛かっちゃう。
──量か質か…難しい問題ですね。
エクダ:いっそのこと強力な魔力圧縮をして一気に漬けたらどうかと思ったんですが、もう凄い漬かっちゃって(笑)痛むのも早かったです。 ──結果的にどういう方法で落ち着いたんですか?
エクダ:それは企業秘密なんです、すみません。でも従来の方法では考えられないような技術で形になったとだけ伝えておきます。
──うむむ…凄く気になりますが、仕方ないですね。でも完成してよかったです。
エクダ:よくまとまったと思います。ですが課題が完全に無くなったという訳ではありません。今も問題点の修正を行っています。
──まだ改良の余地があるということですね…
エクダ:商品化する分には問題はないんですが、後処理の方面が残っています。
そこを解決できれば完璧でしょう。 ──今後どういった発展をお考えでしょうか?
エクダ:本格的に量産体制が出来たらこれを二番街の目玉商品として売り込んだり、学園や酒場に提供したり…最終的には貿易品として加工したものも販売したいと思っています。
なので、もっとウィンスペンクの人々に二番街の美味しい酢漬けを知っていただけたら幸いです。
──新しい貿易品ですか。夢がありますね!今後の発展が楽しみです!本日は素晴らしいお話をして頂いてありがとうございました! * * *
酢漬け魔法と聞いてピンとくる人は少ないだろう。しかしそこには1つの目的を達成すべく、多くの術者、地域の協力があった。二番街を活性化したいという願いがこの素晴らしい魔法を生んだのだ。まさしく努力と苦労の結晶といえる。
学部毎の派閥争いや研究者同士のいがみ合い、きな臭い噂が絶えない昨今、このように多様な人材を集めて成果を出したという功績は大きい。これをきっかけに学生、住民問わず誰もが手を取り合って大きな課題を解決できる、そのような風通しができることに期待したい。
文:編集部 サラ=アカム サラ「……と、ふぅ…こんなもんかな」
トジマ「お疲れさん。それ例の酢漬け?んなもん良くまとめたなwww」
サラ「それっぽい感じに仕上がってるでしょ?」
トジマ「俺だったらこんな魔法取材したくねぇわ。笑わずに話聞ける自信ねぇもん」
サラ「それは言い過ぎよ…ってかこの仕事、取ってきたのアンタでしょうが」
トジマ「仕方ないだろ?学園側の要望だったんだから。断ると後が怖いからな」
トジマ「しかも学議絡みだ、取ってきたというより押し付けられたが正しい」
サラ「ホント勘弁してほしいわ…今回も後で難癖つけられそう」ハァ…
トジマ「そんときゃそん時考えればいいさ」
サラ「手直しだって楽じゃないんだから全く」 【トジマ出版】
昨年創業したばかりの出版社。
ウィンスペンク一番街と二番街隣接する裏通りにオフィスを構える。
雑誌「ソノヒトアリ」を発行、新聞に代わる情報源として期待されているが、出版部数は伸び悩んでいる。
また広告の下請け、看板の制作代行も行っている。
従業員数は社長を含め四人。
【トジマ】
トジマ出版の代表取締役。29歳。
ウィンスペンクウィンスペンク三番街出身。
11歳で家を飛び出し、異国を訪れながら放浪。各地で得た知識と技術を持ち帰り、故郷ウィンスペンクで起業し、今に至る。
【サラ】
本名 サリヴァ=ラーヴィンゲル。26歳。
トジマ出版の記者兼ライターを務める。
ウィンスペンク唯一の新聞社でライターをしていたが昨年退社、トジマと共に起業した。
魔法学園卒ではない。 ( ^ϖ^)取材、インタビュー形式だからちょこちょこ追加しながら書いていくっちゃ! ( ^ϖ^)ちゃ!?ついに物語としても動き出すっちゃ!? オリキャラ描いて晒すとえっちなシチュの絵に改変されるスレ
http://open.o;pen2ch.net/test/read.cgi/oekaki/1558605821/
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