ばあちゃるが眠っているよ! おとなしいね!
00.共通ルート
 静かな寝息が、無音の空間を支配していた。
 豪奢な邸宅だった。電脳住宅街の外れに鎮座する「ばあちゃる邸」では、珍しく静かな時間が流れていた。普段この家を彩っている、家主の大男を慕う美女美少女たちは皆、各々の用事で溜り場たるばあちゃる邸を離れている。
 彼女たちが居ないばあちゃる邸は、その大きさと無機質な家具も相まって、無味乾燥な雰囲気を見せていた。
 そんな邸宅の中ではそれなりに華やかな部屋がある。共用スペースとでもいうべき、ダイニングである。シアタースクリーンじみた超大型ディスプレイやそれに見合うオーディオ施設が揃った、家主である大男、ばあちゃるにとっての安息場所である。
 黒革のソファに座り込み、安酒を飲みながら、録り溜めている趣味のサッカー観戦、というのが、彼の休日の過ごし方であった。
 そんなダイニングのソファで、ばあちゃるは静かな寝息をたてていた。テーブルには勤める会社から持ち込んだと思われるノートパソコンが電源を切られた状態で置かれ、一体化キーボードの上には使い込まれた手帳がある。
 週末に持ち帰った仕事を金曜日のうちに片付け、そのまま眠り込んだのだろう。トレードマークであるスーツや白手袋を着込んだまま、ばあちゃるは眠りこけていた。
 そんな、物音ひとつしないばあちゃる邸に、音が響いた。
 鍵穴に、鍵を挿し入れる音。
 がちゃり、と電脳オートロックが解錠される。続いて響く足音は、女性を思わせる軽い音だった。
 果たして、闖入者は発見する。静かに眠る男を──

個別ルートなり乱交なりお好きにどうぞ……
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お前ら(ヒロイン)が襲いかかるせいで、エロゲ空間になってしまいましたとさ。あーあ。