アクア「ねぇカズマ」桐生一馬「何だ?」 [無断転載禁止]©bbspink.com
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アクア「どうすんのよコレ。私たちお金も食べ物も住むところも何もないのよ。いきなりこんな所に道連れで連れてこられて一体どうすりゃいいっての!?」
桐生「お前は仮にも女神なんだろ?金ぐらいその気になればすぐに出せるとか、ないのか?」
アクア「ないわよ!女神はマジシャンじゃないの。本当になんてことしてくれんのよこのヤクザ崩れが。よりにもよって女神を持っていくものに選ぶなんて……」
桐生「あー、その、すまなかったな。とりあえず、街を回ってみるか。何か役立つ情報が得られるかもしれない」
ーーーー情 報 を 集 め ろーーーー
VIPQ2_EXTDAT: none:none:1000:512:----: EXT was configured 桐生「要は、この世界の裏社会を牛耳ってる魔王ってのを潰せばいいんだな」
アクア「そうよ、でも丸腰じゃたどり着くこともできないから、まずは冒険者ギルドで登録する必要があるわ」
桐生「そうか。あまりまどろっこしいのは苦手だが、この世界のルールに従うとするか。ギルドへ向かおう」 アクア「ギルドを追い出された……」
桐生「お前が大声で騒ぐからだろう」
アクア「だって……ッ、冒険者として登録するにもお金がいるなんておかしいじゃない!クエストの受注もできないのにどうやってお金を持ってこいっての!?」
桐生「金を稼ぐ手段はそれだけじゃない。何か他の方法を探すしかないな。アルバイトとか」
アクア「この世界のバイトって何するんだろ。何か知るのもおぞましいような……」
??「オイ兄ちゃんたちよぉ」 桐生・アクア「ん?」
チンピラ「何だか知らねえけどせっかく人が気持ちよく昼寝してんのにそう近くで騒がれちゃ耳障りだぜ」
桐生「そうか、すまなかった」
チンピラ「オイオイどこ行こうってんだ。こっちは中途半端に起こされて頭ギンギンしてんだよ。あーいってえなぁ」 アクア「うわぁ、こんな典型的なの久し振りにみたわぁ。もはや絶滅危惧種でしょ」
チンピラ「仕方ないから一発殴らせろや。心配すんな。お前がダウンしたらこっちの綺麗なねぇちゃんは俺が面倒みてやるよ」
桐生「おい、アクアっつったか」
アクア「なに?」
桐生「どうやら登録手数料はすぐに手に入りそうだぜ。アルバイトはまた今度だ」
チンピラ「いくぞおっさん。死ねやぁ!」
ーーーー襲いかかってくる敵を倒せーーーー ーーーー3000エリスを手に入れたーーーー
受付嬢「登録料はお一人あたり1000エリスです」
桐生「これがこの世界のマイナンバーカードか」
受付嬢「マイナンバー?」
桐生「……なんでもない、とりあえずこのカードに触れればいいんだな」
受付嬢「はいお願いします、ってうわっっっ!えっと……、キリュウ、カズマさん?ですか?」 アクア「ん?なになにどうしたの?」
受付嬢「……筋力、生命力、敏捷性のステータスが凄いことになってます。始めてですよ!登録前からこんな高い数字を見たのは」
桐生「そ、そうか。で、俺はどんな職業になれるんだ?」
受付嬢「あ、でも幸運のステータスがすごく低い」 桐生「……そんなものまで数値化されるのか。この世界じゃ運も運ではないってことか」
アクア「まぁその分ステータス上げりゃラッキーなことばから起こるってことだし、一長一短でしょ」
桐生「なるほどな。じゃあどの職業にするかだが……、」 受付嬢「剣士(ソードマスター)なんかはどうですか?これだけの基礎体力があれば、きっと活躍できますよ」
アクア「聖騎士(クルセイダー)なんかもいいわね」
桐生「職業によって同じスキルでも習得するのに必要なポイントが随分と違うんだな」 アクア「で、結局最弱職の冒険者ってわけ?」
桐生「最初からいろんなスキルを覚えてるってのが妙にむず痒くってな。満遍なく多種多様なスキルを習得するためにも、初めは何もないほうがいい」
アクア「偏ったジャンルのスキルばかり覚えて、弱点が出ないようにってこと?まぁアンタなら素の状態でも十分強そうだけど」 桐生「せっかく違う世界に来たんだ。できるなら全てのスキルを習得したい」
アクア「そういやアンタチンピラ倒したとき何かすごい技使ってたわね。ん?冒険者カードに何か書かれて……、虎落とし・極?なにこれ?」
桐生「俺が生前小牧のじいさんから教えてもらった技だ。使いこなすにはコツが必要だが、強力だぜ」 桐生「お前のアークプリーストってのは何だ?」
アクア「ふっ、聞いて驚きなさい。アークプリーストはあらゆる回復魔法と支援魔法を使いこなし前衛に出ても無類の強さを誇る万能職よ」
桐生「ほぉ……、」
アクア「ラッキーだったわねカズマ。これで私たちに敵はないわ。好きなだけ崇め奉りなさい!」
桐生「それは頼もしいな、いざというときは頼りにさせてもらおう」 桐生「ふぅ、肉体労働も悪くないな」
アクア「ゼェ……ゼェ、ち、ちょっとカズマ。アンタどうなってんのよ。2時間土嚢を運び続けても息一つ切らさないなんて」
桐生「体力には自信があるんだ。今まで色んな仕事をしたことで、忍耐力も鍛えられた」
親方「ほぉ、一体どんな職歴なんだ。アンタほど根性と体力がある人は初めてだよ」 桐生「養護施設の管理人に不動産、タクシー運転手。他にはラーメン屋やアイスクリーム屋、ファーストフード店でバイトしたこともある」
アクア「一番重要なのが抜けてるじゃない」
桐生「余計なことは言うな」 アクア「そろそろ単純労働にも飽きたわね」
桐生「そうだな。せっかく冒険者になったんだ。適当なクエストでも受けてみるか」
アクア「さぁ、女神アクア様の本領発揮よ。その活躍、しかと目に焼きつけなさい」
ーーーーギ ル ド へ 向 か えーーーー アクセルの街郊外の平原にて
桐生「今日のクエストはジャイアントトードーとかいうデカイカエルの討伐らしい」
アクア「どんなモンスターが来ようがこのアークプリースト様の敵じゃないわ」
桐生「頼もしいが、油断はするなよ」
桐生「(こうやって誰かと共闘するのも南雲以来か)」
アクア「おっ、現れたわ。さぁ!このアクア様が蹴散らしてくれるわよ」 三分後
アクア「ガズマァ!だずげでぇ!コイツぬるぬるするぅ」
桐生「何だったんださっきまでの威勢は。まだ南雲の方が役に立つぞ」
アクア「誰よソイツぅ!いいから早くなんとかして!」
桐生「仕方ないな」 カエルの攻撃をスウェイで避け、弾き打ちを放つ桐生。しかし……
桐生「うおっ!打撃が跳ね返されただと。思ったより皮と脂肪が厚いな」
アクア「カズマ!頭を狙いなさい。頭を揺さぶられりゃ、さすがに耐えられないはずよ」
桐生「なるほど……、」
だが、相手は牛をも上回ろうかという巨体、一発や二発当てたところで、反撃を喰らうだろう 桐生「ならば、ふんっ!」
桐生はラッシュスタイルにチェンジした!
桐生「オラオラオラオラ」
並外れた速度でジャイアントトードの頭部に打撃を与えていく桐生
アクア(粘液まみれ)「うっわー何あれ。なんか紫のオーラみたいなのも出てるし」 桐生「終わりだぁ!」ラッシュの極み
ドスンという重低音と共に、巨大なカエルが裏返しになった
ギルドにて
アクア「仲間を募集しましょう」 桐生「何故だ?俺達だけでも十分やっていけそうだが……、」
アクア「アンタは返り討ちにできるけど、私は襲われまくってるの!カズマがモンスターを倒してる間、私を守ってくれる僕が必要なのよ」
桐生「全部任せておけって啖呵切ったのはどこのどいつだ。要するに囮か」
アクア「そうよ、もう一人の仲間が敵を引き付け、カズマが倒す。そして私は後方から回復魔法で援護する。これほど完璧な作戦はないわ」
桐生「だが、どうやって勧誘する?というかそんな役割だと知らされて引き受けてくれる奴なんているのか?」 アクア「強くなるためには持ってこいだとか。それっぽい理由並べればいけるでしょ。そうと決まれば張り紙よ!こういうのはインパクトが大事だから……、」
パーティー名・桐生会 求める人物像・強くて逃げ出さない人 コメント・死にてえ奴だけ応募してこい!
桐生「……、」
アクア「どう?完璧でしょ?」 桐生「……いくつか聞きたいことがある」
アクア「ん、なに?」
桐生「桐生会ってのは?」
アクア「アンタが組織してたギャングチームの名前に決まってるでしょ。JUSTIS、だっけ?なんか神室町で幅効かせてたチーム取り込んで、随分と大所帯だったみたいじゃない」
桐生「この宣伝文は何だ?」
アクア「かっこいいでしょ?やっぱここぞって時は、人間迫力ある台詞が出ちゃうものなのねぇ」 桐生「……お前は、俺が便所に行った回数まで知りつくしてるのか?」
アクア「女の子相手にそんなこと言わないでよ。まあ調べようと思えば調べられるけど」
アクア「例えば、あんたが永洲のキャバクラ嬢とのアフターで……、」
桐生「じゃあな。これからはお互いソロでやっていくとしよう」
アクア「ま、待って待って!分かったから!もう過去の事は言わないから!頼むから見捨てないでぇ」 桐生「ったく。女神ってのは他の奴もこんななのか?」
アクア「え、エリスとかは全然性格違うけど、っていうかこんなって……、酷すぎよ。仮にも女神なのに」
桐生「なら女神らしくもっと慈悲を振り撒いてくれ。……、それより張り紙だ。こんなのに応募してくる奴なんてーー」
??「あのー、すいませーん」 ??「冒険者募集の張り紙を見て来たのですが、ここであっていますか?」
アクア「その赤い瞳……、もしかして、あなた紅魔族?」
めぐみん「いかにも!我が名はめぐみん。アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操る者!」ドンドン
アークウィザード英才教育機関主席
ーーーーめ ぐ み んーーーー めぐみん「我は紅魔族随一の魔法の使い手、めぐみん!我が必殺の魔法は山をも崩し、岩をも砕く。……という訳で、優秀な魔法使いはいりませんか?」
桐生(眼帯……、)
めぐみん「そして図々しいお願いなのですが、3日も何も食べてなくて倒れそうなのです。できれば、面接の前に何か食べさせてもらえませんか?……焼き肉弁当があれば嬉しいです」 桐生「ほんとに図々しいんだな」
アクア「まあまあせっかく来てくれたんだし、ちょっとはもてなしてあげましょうよ」
アクア「(カズマ、この子は紅魔族っていう優秀な魔法使いなの。ここで仲間にしておけば、間違いなく戦力アップになるわ)」
桐生「(そうなのか?なら仕方ないな)」
桐生「焼き肉弁当だったな。ちょっと待ってろ」 ーーーー焼き肉弁当を手に入れろーーーー
Mストアアクセル店
店員「ご、560エリスです」
桐生(よし、焼き肉弁当を手に入れたぞ。ギルドへ戻ろう)
店員「あ、あの……、」
桐生「ん?」 店員「もしかして、桐生さんですか?」
桐生「お前は……、もしかして上山か?」
上山練次「はいぃ!ま、まさかこんな場所で桐生さんに会えるなんて」
桐生「お前、何でこんなところで店員やってるんだ?」
上山「ワークス上山開業のための資金繰りですよ。ぼ、僕にはクエストなんてとても、できないので」 桐生「そうか……。それで、資金は貯まってるのか?」
上山「ええ、もうすぐこの街の北の大通り沿いにオープンさせるつもりですよ。そ、そうだ。せっかくなので試供品を差し上げます」
喧嘩サラシを手に入れた
上山「こ、この世界の素材で作ったので、少し効力は変わってますが」
桐生「いや、助かる。今俺はちょうど冒険者をしているところだからな。店がオープンしたら、是非行かせてくれ」 上山「は、はい!是非ともお待ちしてます」
Mストアなら出る桐生
桐生(ワークス上山か。北の大通りだと言っていたな。一度顔を出してみるか)
『ワークス上山』がMAPに追加されました 桐生「ほら、買ってきたぞ」
焼き肉弁当を渡した
めぐみん「あ、ありがとうございます。早速いただきますね」ムシャムシャカブガブキュピーン
桐生「よほど腹がへっていたんだな」
アクア(あれ、でもおかしいわね。上級職のアークウィザードが何で食うのにも困ってるのかしら。普通どこのパーティからも引っ張りだこなはずなのに) めぐみん「ふぅ、ごちそうさまでした。空腹は最高の調味料だと言いますが、本当にその通りですね」
桐生「それはよかった。そういや自己紹介がまだだったな。俺は桐生一馬だ、冒険者をやっている」
めぐみん「カズマ、でいいですか?何だか変な名前ですね」
桐生「……お前の名前の方がよほどだと思うが、まぁいい」 アクア「アクアよ。職業はアークプリースト。後方支援は任せなさい」
めぐみん「よろしくお願いしますねアクア」
桐生「なぁめぐみん、言いたくなければ別にいいんだが」
めぐみん「ん?」
桐生「その……、眼帯は」 めぐみん「ああこれですか。これはですね、私が紅魔の学校にいた頃近隣の村とちょっとしたことで抗争になりかけまして」
めぐみん「そうなる前になんとか交渉して戦争を阻止しようと、唯一無二の親友と共に相手の村へ向かおうとしたんです」
桐生「えらく勇敢だな」
めぐみん「ところが、実は内通者がいたんです。私はその内通者に嵌められ、手下に捕まってしまいました」
桐生「壮絶だな」 めぐみん「親友は結果一人で相手の村へ向かい、そこで大立回りを演じて18人潰しの伝説を作りました」
めぐみん「私も向かおうとしたのですが、その手下どもに捕まってしまっていたので身動きがとれず、また相手の要求に屈しなかったため結果として左目を失うことになりました」
アクア「……、」
桐生「……、そうか。すまなかったな嫌なこと話させちまって」 めぐみん「まぁ全部嘘なんですが。単におしゃれで着けているだけのただの眼帯です」
桐生「……、」
めぐみん「あの、それで結局私は桐生会に入れていただけるのでしょうか?」
アクア「もちろんよ、歓迎するわ。桐生会はこれからどんどん規模を拡張して、いずれはこの世界全てを傘下に収めるつもりだから」
桐生「……初めて聞いたぞ」 アクア「ひとまずのところ目指すは直系100団体よ。ちなみに会長がカズマ。若頭は私ね」
めぐみん「お、おぉ……、何だかよくわかりませんが、カッコいい!わ、私にも。私にも何か役職を下さい!」
アクア「そうねぇ、じゃああなた、カズマと乾杯しなさい」
めぐみん「ん、こうですか?」カチーン
アクア「これで親子の盃が交わされたわ。めぐみん。あなたは今日から桐生会若頭補佐よ!」 桐生「こんな無茶苦茶な盃があるか。ただのお冷やが入ったグラスじゃねぇか」
めぐみん「わかがしらほさ?ですか。……いいですね。これからどんどん桐生会を大きくして、私たちの名を轟かせましょう!」
めぐみん・アクア「オオォォーーーーー!!!!」
桐生(……早急にメンバーを補充する必要がありそうだな。マトモな奴を)
『めぐみん』が桐生会に加入しました(出撃コスト80、スキル爆裂魔法) 桐生会、出撃だ!
桐生一馬(出撃コスト100、スキル堂島の龍)「またこの平原か」
アクア(出撃コスト60、スキル花鳥風月)「さぁちゃっちゃとあと4匹討伐してクエスト達成しちゃいましょう」
めぐみん「カズマ、アクア」
桐生「ん?」 めぐみん「爆裂魔法は放つまで少し準備があります。それまでの間、カエルの足止めをお願いします」
桐生「余程強力な呪文なんだな。分かった、俺とアクアが奴らを引き付け、一ヶ所に集めたところを一網打尽にしよう」
アクア「ちょっとカズマ!?昨日の話聞いてた?私は後方支援だって言ったでしょ」
桐生「だが、向こうはやる気みたいだぞ」 桐生の目線の先には明らかにアクアを狙って一直線に向かってくるジャイアントトード。
アクア「」
桐生「昨日の二の舞になりたくなけりゃ、しっかり役割を果たすしかないな」
アクア「な、何で私がこんな目にあうのよ!アクシズ教の女神たる私が!」
めぐみん「女神……?」 桐生「……を自称している可哀想な奴だ。たまにこういったことを口走るんだが、そっとしておいてやって欲しい」
アクアがカエルから逃げるように走り出したのと同時に、桐生も動き出す。
速攻でカエルの口の中へ消えた女神を尻目に、桐生は遠方のカエルへと目線を移す
めぐみん「黒より黒く、闇より暗き漆黒に
わが真紅の混交に望み給もうーー」
桐生(詠唱が始まったか、少し急がなければ) めぐみん「覚醒の時来たれリ、無謬の境界に堕ちし理、むぎょうの歪みと成りて現出せよ!踊れ、踊れ、踊れ、」
アクア(粘液まみれ)「うぐぅぅ……」
めぐみん「ーー我が力の奔流に望むは崩壊なり。ーー並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰燼に帰し、深淵より来たれ!」
桐生(ラッシュスタイル)「オラァ!フッフッフッ、オラァ!」ドスドスドスドス めぐみん「これが人類最大の威力の攻撃手段!!これこそが!究極の攻撃魔法ーー」
桐生「おいめぐみん、こっちはOKだ!いつでもいいぜ」
めぐみん「分かりました!カズマ、離れて下さい!ーーエクスプロォォージョンッ!!」ドゴオオォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!
桐生「うおっ、凄まじい威力だな。これが、魔法か……」
めぐみんの爆裂魔法により、4匹のカエルはあっけなく散った。 アクア(粘液まみれ)「うぅ、カズマぁ!めぐみーん!」
桐生「……あんまり近づかないでくれ。めぐみんはよくやった。桐生会の勝利だ」
と、ふいに近くの土がボコッと盛り上がった。数は3つ。魔法の音と衝撃で目覚めたのかそれぞれの穴から新たなカエルが這い出てくる。
桐生「……、なるほど。雨も降ってない中、コイツらはどこから来たのかと思ってたが、地中とは予想外だ」
桐生「めぐみん。一旦離れるぞ、距離を取ってから応戦をーー」 めぐみん「動けません」
桐生「なんだと?」
めぐみん「ふっ……、我が奥義である爆裂魔法は、その絶大な威力ゆえ、消費魔力もまた絶大。……要約すると、限界を超える魔力を使ったので身動きひとつ取れません」
桐生「……、」
めぐみん「ーーやばいです、食われます。すいませんちょっと助け……あっ……!?」 アクア(粘液まみれ)「カズマ!こっちもヤバいわ!カエルの中に再入場は勘弁よ。……早く!早く助けてよ!」
桐生「そうは言っても爆裂魔法以外にこの数を一度に相手にできる技なんてな……」
アクア(粘液まみれ)「アンタ、生前もいろんなスキルを身につけたんでしょう!永洲の埠頭でヤクザ100人相手にしたのに比べりゃあ、こんなの屁でもないでしょうが!」
桐生「こいつらは衝撃を吸収してくる。何か打撃以外の攻撃方法があればーーん?」 桐生「アクア、それはお前のか?」
アクア「知らないわよこんなドス!あらかたカエルが間違って飲み込んだのを私と一緒に吐き出したってとこでしょ!」
桐生「そうか……、閃いたぞッ!」
無銘の小太刀を手に入れた。
桐生(カエルの唾液でベタベタして気持ち悪いが、今は仕方がないだろう)
桐生はドスを持った右手を水平に構えると、3匹のカエルを見据えながらゆっくり歩いていく。 桐生とカエルたちが睨み合う。勝負は一瞬だった。
桐生「来いッッ!」
桐生の叫びと同時にカエルが一斉に飛びかかる。
桐生「フッ、ハッ、フンッ!」
桐生はカエルの間の僅かな隙間をくぐり抜けながら、その脇腹を素早く切り裂いた。 桐生「ーー、」スッ
糸が切れたように倒れるカエルたち。
桐生はヒートアクション、組小太刀 幻狼を覚えた。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています