いつしか彼女の周りには人だかりが出来、彼女を撮影しているものもいる。
そんな集団の奥に、ご主人様と友人が大笑いして見ているのを見つけた。
ご主人様が見てくださっている。笑ってくださっている。綾は自分が満たされた気がした。
「綾、イきますっ フォーー」
腰の振りのスピードを速めていく綾。ご主人様の命令を忠実に聞く自分を見られているだけで、笑われてるだけで絶頂を迎えてしまうかもしれない。何も考えられなくなっていく。股間が濡れていくのが分かった。
「何をやってるんですか!」
騒ぎを聞きつけて慌ててやってきた駅員の声で綾は現実に引き戻された。
綾はダッシュでその場から逃げた。もう少しでイケるところだったのに、もう少しでご主人様に忠誠を示せるところだったのにと悲しくなってくる。
車を停めてあるロータリーに着くと、先回りしたご主人様たちが既に車に乗っていた。
「綾、途中で失敗したな?」
駅員の邪魔のせいなのだが、ご主人様が言う言葉に反論はできない。綾はその場に土下座した。頭を地につけ、尻は出来るだけ上げる屈辱のポーズである。
「罰として車には乗るな。家まで1時間で来い」
「分かりました」
ここから自宅まで10数キロある。運動が苦手な綾にとって、厳しい時間だろう。綾は股間の鈴を揺らしながら走り出した。