うぅ…
(だけど、男の言う通り、不可思議なことが多くて、あまり思い出したくないことを思い出してしまう)
(精液入りのコンドームを送りつけられて、さすがに動揺して警察に相談しに行った)

「ははははっ そりゃ大変だねぇ お嬢さんみたいな美人は気をつけないとねぇ」
「で、そのゴムはどうしたの?本当に精液だった?ちゃんと持ってこないと証拠にならないでしょ」
「そんな悪戯なんかよくあることだよ 精液とか舐めたり触ったりしたことあるの?ん?」
(見るからに脂ぎったオヤジという感じの年配の刑事は、理紗を舐めるようにいやらしく見ながら
セクハラまがいなことばかり言ってきた)
(精液入りのゴムは驚いてすぐに捨ててしまって、刑事の言う通り冷静に対処すべきだったんだけど無理だった)

「あ?盗撮?最近はよくあるんだよねぇ お嬢さんみたいな綺麗な娘はね
知らないところでも誰かに勝手に撮られてるって それで事件になることなんてほとんど無いしね 
いちいち気にしなさんな  何かあったら連絡してくださいな がははははっ」
(盗撮されていることも訴えたけど、笑い飛ばされて相手にされなかった)
(そして、警察署を出たところで、若い警官に話しかけられ…)
(笑顔に向ける警官の瞳の奥に時々ドス黒いものを感じた)
(それを隠そうとするかのような振る舞いが偽善的に感じて理紗は警戒してしまった)

そ、そんな… 疑い出したらキリがないじゃない!
(真顔で語りかける男に動揺を隠せない表情をして答える)

でも、そうだとしたら… どうしたらいいの?
(少し肩を震わせながら媚びるように男を見つめて逆に尋ねてしまう)