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から

2000年以降に「w」が登場する。これはさらなる簡略化を求めて「w」だけを打ったものであり、
「ローマ字入力変換なし」に由来するため、当時のMS-IMEに依存し全角である。

半角wが使われるようになるのは2003年以降。この頃にはネットゲームに限らず使われるようになっている。
特に若年層に浸透し、「(笑)」という表現は「ダサい」とされるようになる。

このときの若年層というのは基本的にケータイ(今で言うガラケー)ユーザーであるため、
「w」を打つことは利便性がないどころか打ちにくいはずなのだが、広く使われていた。

この流行により急速に「藁」「ワラ」といった表現と廃れていき、また表記する場合でも括弧を伴わなくなっていく。

もっとも、若年層に浸透するよりも早く普及した2chにおいては「w」という表現は
従来「(プゲラ」と表現されていたものに対応していたため、かなり強く嘲笑のニュアンスがあった。


ところが、2008年頃からこの事情は逆転していく。 つまり、「w」が徐々に(というより急速に)嘲笑としてのニュアンスなしに使われるようになり、
逆に「(笑)」と閉じ括弧まで含めた形式が嘲笑のニュアンスで使われるようになる。

これはかなり複雑な経緯で、そもそも「(笑)と書くのはダサい」という風潮を前提として、(笑)という表現を馬鹿にして用いた、
ということに由来し、これによって「(笑)と書くことによって馬鹿にしているニュアンスが伝わる」という状況が発生し、
故に「(笑)という表現自体が嘲笑のニュアンスに見える」という変遷である。