食べたことのない味です…
ふぁ…体汚れてて…ありがとうございます…
んっ…はぁ…
(見ず知らずの男に体を預けて…胸を触られれば、敏感になっているのか甘ったるい吐息さえ漏らすぐらいで)

次はパスタですか
何だかぼーっとして、変ですがいただきます
(だらしなく足を開いて半裸になったまま、出された料理に身を乗り出して)

手で、ですね…手で食べる作法の国もあると言いますよね
(うぞうぞと身を捩らせる無数の「パスタ」を前に、普段の和なら嫌悪を抱くものを…あろうことか生唾を呑むほどに朦朧としているようで…)

いただきます
(美味しそう…早く食べたい。早く…。手掴みにされたパスタがびちびちと暴れるのを、意にも介せずに口へ運んで…)

ぶぢゅっ
ぐぢゅっ
びぢっ
みぢっみぢっみぢっ
(健常な精神状態の者なら、聞くだけで吐き戻してしまいそうな、不快な音が、和の口許から響くの…命の灯火を激しく燃やされたパスタたちが、暴れて、体液を噴水のように吹き出し…)

びちゅっぶぢゅっぐぢゅるっ
(その激しさと裏腹な…無造作に無感情な和が、白く小さな完璧に手入れされたその歯で丹念に丁寧に細切れにするの…)

ぐぢゅっ
ごくっんくっ
苦味やエグ味が、わかさぎのフライのようでもありますね…これも珍味です…
(生きたまま噛み砕かれたパスタたちは、その制服に包まれた体の奥へと送り込まれて。次々に新たな犠牲者が手掴みで乱暴に、処刑場に送り込まれては磨り潰されて…)

れろんっ
ちゅるるっ
(お嬢様にあるまじきお下劣なテーブルマナー。手掴みどころか、皿を直接舐めて…残された逃げ惑うパスタを啄むようにして吸い込んで…)

ぐぢゃっびぢっぎぢっぐぢゅっ
(口を閉じずに噛み砕いて…最後の一匹まで、ごちそうさま…)

美味しかったです…
(恍惚とした表情は、この料理に満足したようで…ぶるぶるっ…と体をよじると、スカートに新たなシミと、湯気を伴った水溜まり…。美味しさのあまり、失禁…しちゃいました…)