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はい、先生、ありがとうございます。じゃあ、会議終わってからって事で……。
(この時、男子生徒が浮かべていた表情が、あの時近付いてきた強姦魔と同質の
仮面であった事に、華澄は気付けなかったのだ。)

(そして、放課後、数十分の個人指導の後、二人以外の気配のない教室。)
助かりました、先生。これで、今度のテストはばっちりですよ、100点取ってみます。
(指導の成果が出たノートを仕舞いながら、女教師に労いの声をかける教え子。)
(本来、心が温まる光景のはずである。後ろ手に隠した、卑劣な道具がなければ。)
(生徒は華澄に背後から、近付くと、その布を鼻と口に近づけ、塞ぎ)
(刺激臭に気付いた華澄の意識が、遠くなり。)

あ、起きちゃった……。ちょっと少なかったかなぁ。
(思考がはっきりしない中、冬の寒さを身体に感じ、手がなぜか動かない事も、
あの日以来感じていない刺激を乳房に受けている事は分かる)
【手は縛られて、服は脱がしております。】