>>407
(未来の湯の中での小さな絶頂にこそ気付かなかったものの、
予想外の遭遇に目の前の姉ちゃんが自分よりも動揺しているのは、
子どもの眼でも明らかに映り)
おうっ、此処から……ちょっと離れた所に住んでるんだぜ。
へへっ、ほんとう珍しいなぁ、ここで下りる客なんて、俺ら以外だと。
(この田舎としてはかなり珍しい客人にただの興味があった事も事実で、
話し掛け方としては自然に出来ていただろう)

景色とこの温泉はともかく、ほかに何もないからなー。
(脳裏の妄想と露出狂としての負い目からか、かなり近くで見ているのに、
それには何も言わない未来の妖しい様子に男の子は)
(……すげぇ綺麗な姉ちゃんだよなぁ、おっぱいもすげぇでかいし……、
あーっ、で、でも、やっぱりなんか、AVで見たり・……みたいに……?)

(コインロッカーに動揺したし……っっ!?
ね、姉ちゃん……!?
(驚愕とそれ以上の牡の本能に、湯べりに腰を下ろす牝を見上げながら、
湯船の中で未来を追いかけ)
(警戒していないふりをしている様であり、脳裏の願望に誘わている様でもある、
その未来の様子が、少年にある確信をもたらして)
なぁ、もしかして……姉ちゃん、ヘンタイさんだろ?
このカギは……姉ちゃんの服を駅においてきたんだろ?
(がしっと、妄想通りに抑え込めそうないがいな力で、カギを付けた方の、
手を取りながら、未来を問い詰める)
(その眼には好奇と期待の入りまじった、未来が露出狂として、
遭遇した憶えがある男の子の眼差しで――)