友人「一体、誰からなんだ?」

彼はポケットの中からスマホを引っ張り出した。
すると、顔がパッと明るくなると嬉しそうに言った。

友人「女ちゃんからだ、ハイハイ、今すぐに出ますよと。」

男(女ちゃんって……一体誰なんだ……?……コイツの彼女かな?)

友人「あーもしもし、俺だよ、友人だよ、元気?」

友人「俺か?俺は元気だよ?」

友人「今どこにいるって?俺の実家の近くだよ。帰省しているの。」

友人「ウンウン、そうだね、したいね。」

友人「いつの日?ウンウン、分かった、来週の日曜日ね。」

友人「バイバイ、じゃあね。」

ピッと通話を終えてポケットにスマホをしまう友人。
すごい嬉しそうだ。ニヤニヤしている。ちょっと気持ち悪い。

友人「ゴメンゴメン、急に電話が掛かって着ちゃってさ。」

男(見れば分かるよ……。)

友人「でさ、さっきの話の続きだけど。」

男「言わなくても分かるよ。当てるよ。多分、彼女が出来たことが良いことなんだろ。」

友人「あー、バレちゃったか。驚くと思ったのに。」

男「あの会話を聞いていたら、誰だって相手が彼女って分かるし。」

男「良いことって、このことかって直感的に感じ取るだろ。」

友人「アチャー、バレちゃったら仕方がない。」

友人「そうさお前の考えはBINGO、当たりだよ。」

男「さっきの電話内容は……多分デートの約束だろ。」

友人「お前、本当に勘がいいな。」

男「曜日が出てきて、約束っぽいことをしてたみたいからだからね。」

友人「そういうこと。」

男「可愛い子?」

友人「可愛いよ、メチャクチャ可愛い。」