(現れた理由や男と対峙した時の意味深な言葉についてなど聞きたい事は山程だが一度溢れ出た涙を止める事など無理で身体を包み込んでくれる腕により涙の貯蓄庫は決壊)
(彼の服を汚してしまいながら一頻り泣いて少しずつ落ち着いてくると鼻声で改めて相手の存在確かめるように下から覗き込むように見上げ)
本当に、三日月さん…なの…?
でも、どうして…
(大方政府からの連絡を伝えに来たのだろうと思っていたが頼る事を求められて自分の為に駆け付けてくれた事を知り)
…気付いてたのか…やっぱり、適わないな…キミ達には…
(心配をかけないつもりが逆に心配をかける結果となり眉尻下げて困った様に笑いつつ片手の指で目尻に溜まった涙を拭うと)
…もう、平気…。ありがとう…もう、離して大丈夫だから…その、恥ずかしいし…
(先程まで誰も居なかった道だが私有地では無く皆が使う道路な為帰宅途中や散歩中の他者に抱擁を見られていることに気付き解放を訴え)
じゃあ、家までお願いします…もう立てると思うから…