>>84
ほ、本当に大丈夫なの?
(伸びてきた手のあまりの冷たさに目を丸くする。)
(布団の中ではしきりに震えているのが一目でわかる。)

わかったわ、わかったから。
あっ! ちょっ……きゃっ!
(布団の中に引きずり込まれるような形になり、つい少女のような声を上げてしまう華澄。)
(自分の声に驚いたのか、顔が赤く染まる。)

もう……いきなりびっくりするじゃない……。
(少し責めるような視線を向けるが、もちろん本気で怒っているわけではなかった。)
(悪寒戦慄を刻む生徒の体に強めに手を当て、軽く撫でさする。)
(その動きは生徒をいたわる教師のもの。)
(そして華澄自身そこまで意識していなくても異性を癒す女のものだった。)

もう、馬鹿なこと言ってないで少し休みなさい。
(生徒の頭にもう一つの手を添えて前後に動かす。)