>>111
はあ?何当たり前のことを聞いてるんだ、アンタ。
そんなこともわからないのにどうやってここまで来たんだよ。
(会話の内容から、かなりの世間知らずであることはわかる)
(育ちも悪くないようだ…どこかの貴族か何かだろうか)
(様々な人種を奴隷商人を生業としている男は、そのような辺りを付けたが)
(あたりまえではあるが、流石にこの世界に極めて近い内容のゲームを遊んでいた異世界の人間とは思いもよらない)

まあ…それでだ、そろそろいいか?
(話をしている間に後ろに回り込んでいた蟲が)
(微かな羽音と共にタイミングを見計らって燐子の耳にはいりこんで)
(僅かにチクリと刺したような痛みとともに、脳の奥へと根を張って伸ばしていく)
(それは燐子の脳を不完全ながらも、乗っ取り、痺れるような感触を伴って五体の自由を奪っていく)
(彼女が…手足が自由に動かなくなったことに気づくのに,そうはかからないだろう)

ああ、「大声は出すなよ」…それと、「万歳してみろ」
(目の前の調子から、蟲が憑りついたことを見定めて、試しの命令を出してみる)
(脳に巣食った蟲が、宿主の意向を無視して、主人の命令をかなえるために体を操り始めて…)

【お気になさらず】