>>797
【わたしもそのほうが、その………嬉しい、です。はい】
【(こちらも真っ赤になりながら、至極真面目な顔で答えた)】

(背中に確かに感じる力強い彼の両腕に―――ああ、と吐息にも似た声を上げて応える)
はい………はい………っ。あぁ………!
(掻き抱く背中の広さ、大きさ。自分などすっぽり収まってしまう、広い胸)
(そんなものを五感全てで感じながら、激しい感情に吐息が乱れ―――)
(いつもそうしてくれたように頬を摺り寄せられて、自分からも精一杯彼のそげた頬に頬を擦り付ける)
(痩せたのではないだろうか―――そんな感じがする、と涙しながら考えて)

(止まらない滴が、彼と自分の頬の間を伝っていく。彼の声が皮膚を通して直接身体に響き)
はい。はい―――………離さないで………離れないで下さい………!
わたしも離しません、絶対貴方と一緒に、ずっと―――!
(高い声で誓いを口にすると、改めて彼のカソックの背中を掻き寄せて)
(頬に近づく甘い熱を甘受した―――)

ああ………それだけで十分です。
それを分かってくれる日が来るなんて、思いもしなかった―――、
このままずっと、いつか貴方の文がなくなって、そして終わってゆくのかも知れないと、
そう、そう―――………思ってしまいそうになっていたのに。
優しくなんてありません。ただ貴方が好きなだけです………!
(腕にぎゅっと力を籠めて。彼からすれば、微々たるものだったろうが)
だめ………、貴方が、貴方が濡れてしまう………、
(涙に汚れて、自分はきっと、酷い顔をしているだろう。何とか収めようと唇をきつく噛むと)
(少しずつ、ゆっくりと涙は引いてゆき―――)
っ………、はせべ………さん………。
(彼の腕の中で撓った背中を更に摺り寄せ、隙間を埋める。はあ、と息を吐いて瞳を閉じる)
(すぐ傍にある彼の頬に、今度は唇を掠めさせて)
ん………っ、ん………
(何度も、何度も。彼の温みを確かめるように、そげた頬を慰撫するように)
(桜色の唇で、触れるか触れないかの距離で彼の顔の輪郭を辿っていく)
好き………好きです………もう、ひとりは嫌です―――………。
(嗚咽のようにそう囁いて)

【お待たせしてすみません、長谷部さん】
【………離れがたくて、わたしも………更に抱き着いてしまいました………すみません】
【そろそろお時間ではないですか?大丈夫ですか?】
【簡単な返事でいいので、リミットなら先に落ちて下さいね】
【わたしは頂いている>>800にお返事書きに参ります】