(スタッフらは、しかし最初はくるみの異変に気付かないでいた)
(彼らは先ほどのことを反省し、サウナの他の客に睨みをきかせていたのだ)
(さらにはサウナ自体の熱さもある…スタッフも、汗をかいて少しぼーっとし始めた)
(カメラは光る汗を流すくるみを、特に胸元を中心になまめかしく撮影する)
(だが、ようやくと言っていいタイミングで、あるスタッフがくるみのただならぬ雰囲気を感じて、)
(とりあえずCMを入れることを提案する。サウナにいる15分をずっと映しても仕方ない、と言って)
(カメラは止まり、スタッフはくるみに話を聞き…生理的な危機をしる)
(とは言え、ここはサウナ。トイレまで歩けないとなると…対処する術はない)
(やむを得ず、ディレクターが指示を出して、一人が洗面器を持ってきた…ここでしろ、ということだ)
(だが悪運は重なる。CMは終わりそうなのだ)
(くるみの下半身をカメラに映らないようにした状態で、撮影は再開されてしまった)